JPH0230849Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、電気機器等のケースに設けられた
開口部に取付けられるブランクパネルに関する。

（従来の技術） 従来、第３図に示すように、機器ケース１の一
部に形成された開口部２に、鉤部３を有する一対
の弾性脚４をそなえたブランクパネル５をはめ込
み式に取付けるようにしたものがあつた。このブ
ランクパネル５は、機器ケース１に追加部品を取
付けるまでの飾り板として、また操作パネルに設
けられた操作表示部品の機能を示すための書込板
としてなど様々な用途に使われる。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、ブランクパネル５の裏面と鉤部３と
の間隔は、開口部２の肉厚より僅かに大きくされ
ているのが普通であり、開口部２の肉厚が異なる
機器ケース１に対しては、別のブランクパネル５
を用意しなければならないため、部品点数が増え
て量産効果が薄れ、コスト高につくとともに、ブ
ランクパネル５が大きくなるのに対応して機器ケ
ース１の開口部２が大きくなると、ブランクパネ
ル５を取付けていない状態では異物が混入し易い
し安全確保面でも好ましくないという問題があつ
た。

（問題点を解決するための手段） この考案は、このような問題点を解決するため
に成されたもので、以下図面に示す実施例に基づ
いて詳細に説明する。

ブランクパネル１０は、第１図に示すように、
裏面に一対のコ字状フレーム１１と、このコ字状
フレーム１１の中間連結部１２を基点としてこの
弾性脚１４の先端部と中間部とにコ字状フレーム
１１より外側と内側とにはみ出す肉厚を有する先
端肉厚部１３ａと中間肉厚部１３ｂとが、ブラン
クパネル１０の裏面に向けて伸びる弾性脚１４、
合成樹脂で一体に成形されている。この弾性脚１
４の肉厚部１３ａ，１３ｂとパネル１０の裏面と
の間の距離は、先端肉厚部１３ａで短く、中間肉
厚部１３ｂで長くなつている。コ字状フレーム１
１の中間連結部１２は、弾性脚１４に弾性を与え
るため薄肉に形成されている。ブランクパネル１
０の裏面には、全体として僅かな弾性を与えるた
めとパネル１０を取外す際に引掛けるための薄肉
の凹所１６が形成されている。機器ケース１７に
は、コ字状フレーム１１の対応位置に弾性脚１４
が通り抜ける大きさの一対の開口部１８が設けら
れている。この開口部１８の肉厚は、第２図に示
すように、弾性脚１４の肉厚部１３とパネル１０
の裏面との２種類の距離のどちらかに対応して僅
かに小さくなつている。

（作用） このように構成されており、ブランクパネル１
０のフレーム１１を開口部に差込むと、第２図ａ
に示すように、弾性脚１４が互いに内側に押し込
められながら、パネル１０の裏面が機器ケース１
７の表面に接触したときに弾性脚１４が元通り復
元し、その先端肉厚部１３ａとパネル１０との間
に開口部１８の周辺が挾まれ、機器ケース１７に
ブランクパネル１０が取付けられる。このとき、
開口部１８の周辺の肉厚が、大きい場合は、第２
図ｂに示すように、中間肉厚部１３ｂで取付けら
れる。弾性脚１４に中間肉厚部１３ｂを２箇所以
上設けてそれぞれパネル１０の裏面までの距離を
異ならせれば、３種類以上の肉厚の開口部１８に
差込むだけでブランクパネル１０が簡単に取付け
られる。なお、複数の肉厚部１３は、コ字状フレ
ーム１１の外側と内側にはみ出すようにしている
が、この順序はどちらでもよい。一旦取付けたブ
ランクパネル１０を取外すときは、凹所にドライ
バー等の工具（図示せず）の先をはめ込んで引き
起す力を加えると、パネル１０が僅かに曲がつ
て、弾性脚１４との係合が解かれる。また、機器
ケース１７の開口部１８はスリツト状の小さなも
ので良いから、ブランクパネル１０を取付けてい
ない状態でも、開口部１８から異物が混入して機
器の故障を招いたり、手指が入り込んで感電事故
を生じたりすることは避けられる。

（考案の効果） 上述のようにこの考案によれば、機器ケースの
開口部の肉厚が異なる場合でも、共通のブランク
パネルを差込むだけで簡単に取付けることがで
き、部品点数やこの管理コスト、量産効果による
コストなどを低減することができるとともに、機
器の信頼性や安全性を向上することができるとい
う優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施態様を示す分解斜視図、
第２図ａおよび第２図ｂは第１図の組込状態にお
けるＡ−A′線断面図、第３図は従来例を示す断
面図である。 １０……ブランクパネル、１１……コ字状フレ
ーム、１２……中間連結部、１３……肉厚部、１
４……弾性脚、１６……凹所、１７……機器ケー
ス、１８……開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機器ケース１７に設けられたスリツト状の一対
   の開口部１８にはめ込まれる、パネル１０のの裏
   面にここから後方に向けて設けられた一対のコ字
   状フレーム１１と、このコ字状フレーム１１の中
   間連結部１２を基点としてコ字状フレーム１１の
   内側に向けて伸びた弾性脚１４と、この弾性脚１
   ４の先端部と中間部とにコ字状フレーム１１より
   外側または内側へはみ出す肉厚を有する先端肉厚
   部１３ａと中間肉厚部１３ｂとを合成樹脂により
   一体成形してなり、弾性脚１４の肉厚部１３との
   間に開口部１８の周辺を挟むことにより２種類以
   上の肉厚を有する機器ケース１７に対し共通に取
   付けられるようにしてなるブランクパネル。