JPH0230540Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は肛門等の局部に温水を噴出して局部を
洗浄する局部洗浄装置のノズル、特に伸縮式のも
のに関するものである。

従来、この種の局部洗浄装置のノズルとして第
６図に示すものがある。

このものは外筐a′とノズル本体b′との間をパツ
キン１０′でシールし、入水口１′から供給される
洗浄水の水圧によりノズル本体b′が摺動してその
先方部に開設した噴出口３′から洗浄水を噴出す
るようになつている。

しかしこのものは供給される洗浄水が使用に際
して先づ局部洗浄装置内に別個に備えた加熱器内
の初期の洗浄水と、この加熱器からノズル本体
b′までの間に残留していた冷えた洗浄水が初めに
噴出するため、快適な洗浄を損うと共にノズル本
体b′が摺動しながら噴出するため、洗浄しようと
する局部以外に洗浄水が当るという欠点があつ
た。

本考案はこれらの問題点を解決し、初期の冷た
い洗浄水が噴出して局部に当ることがなく、しか
もノズル本体が所定の位置に摺動した時点で噴出
が開始され局部以外に洗浄水が当らないようにす
ることを目的とするものである。

本考案の基本的な構成はノズル本体の先端部を
上向き状に屈曲して内面に洗浄水を先端の噴出口
に案内するガイド面を形成し、側面にはリーク孔
を開穿すると共に前記ガイド面の上流側流路を絞
つてなるものであり、この構成により、勢いの弱
い初期の冷たい洗浄水をリーク孔から逃がすもの
である。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

この実施例は第１図に示すように、筒状に形成
した外筐ａ内に受圧部ｂ１と吐水部ｂ２とを形成
したノズル本体ｂを摺動自在に挿入したものであ
る。

外筐ａはポリアセタール樹脂やABS樹脂等の
合成樹脂で一方を開口し他方にノズル本体ｂの伸
出用通孔１２を開穿した円筒状に形成し、内部に
ノズル本体ｂの受圧部ｂ１を摺動自在に収納する
と共に該受圧部ｂ１を外筐ａ内に収容する方向に
付勢するバネ等の弾圧部材ｃを装着し、上記開口
６部には密閉状に蓋７を被蓋する。

また外筐ａは開口６側の側面に、局部洗浄装置
内に別個に備えた加熱器（図示せず）に連絡する
連結管８と連通させる入水口１を開設する。

受圧部ｂ１は上記外筐ａと同様な合成樹脂によ
り内部に流路２を有する中空円筒状態で基端部９
を外筐ａの内径と略同径又は若干小径に形成する
と共に中間部より先端側を小径に形成し、基端部
９の外周面にパツキン１０を埋設して外筐ａとの
間をシールすると共に、該小径部分１１を外筐ａ
の先端部に開穿した通孔１２に摺動自在に挿通す
るように外筐ａ内に収納せしめる。

そしてこの受圧部ｂ１は先端面に流路２の挾穿
孔１３を軸方向に開穿すると共に先端外周面には
吐水部ｂ２を取付ける。

吐水部ｂ２は合成樹脂等により上記受圧部ｂ１
の小径部分１１より大径な筒状に形成し、その端
末を受圧部ｂ１の先端に一体的に固着すると共
に、他端はその内径を絞るか、別個に形成した円
筒状のノズルブツシユ１４を埋設することにより
噴出口３を形成する。

また吐水部ｂ２は上記受圧部ｂ１に開穿した挾
穿孔１３と噴出口３が略直角状に位置するように
上向状に屈曲せしめ、その内面には挾穿孔１３か
ら突出される洗浄水を先端の噴出口３に案内する
ガイド面４を形成する。

そしてこのガイド面４と対向する面で噴出口３
より遠い位置に少なくとも上記噴出口３より大径
な空気取入口１５を開穿すると共に、この空気取
入口１５と噴出口３の間の位置側面に該空気取入
口１５より小さく噴出口３より大きい断面積を有
するリーク孔５を１個又は１対開穿する。

而して斯る局部洗浄装置のノズルは局部洗浄装
置のケーシングＡ内において、噴出口３が局部に
向つて位置するように斜め下向きに配設し、該筐
ａに開設した入水口１に加熱器から加熱した洗浄
水を給水すると、先ずノズル本体ｂを構成する受
圧部ｂ１内に達しその水圧により摺動して弾性部
材ｃを収縮せしめ、その摺動により先端の吐水部
ｂ２を前方に進出せしめると共に洗浄水は挾穿孔
１３からガイド面４に達する。

このとき、加熱器の初期の洗浄水と該加熱器か
ら受圧部ｂ１までの間に残留した冷えた洗浄水は
勢いが弱いため、吐水部ｂ２の側面に開穿したリ
ーク孔５より便器へ流れ出る。

次に、受圧部ｂ１の摺動が停止すると挾穿孔１
３より吐出する洗浄水は流速が増し例えば糸状の
流れとなつてガイド面４に当り、このガイド面４
に沿つて噴出口３に案内され噴出口３より噴出し
局部を洗浄する。

この時点より、上記リーク孔５からの逃げ水が
なくなると共に吐水部ｂ２の上面に開設した空気
取入口１５から空気を取込み、挾穿孔１３より噴
出する洗浄水に巻込まれる。

尚、前示実施例においてはノズル本体ｂを受圧
部ｂ１と吐水部ｂ２とから形成したが、これに限
定されず両者を一体に形成しても良い。

本考案は上記の構成であるから、以下の利点を
有する。

ノズル本体が所定の位置に摺動した時点で噴
出が開始され、しかも初期の冷たい洗浄水はリ
ーク孔より逃がすから局部に冷たい洗浄水が当
ることなく、快適に使用できる。

ガイド面に対向する上面に空気取入口を開設
すれば、噴出口より噴出する時は多量の空気を
含む洗浄水となるので、局部への衝撃をやわら
げてソフトな感覚が得られ、少ない水量で洗浄
効果を高めることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す局部洗浄装置
のノズルの縦縦断正面図、第２図は同横断平面
図、第３図及び第４図は作動状態を示す縦断面
図、第５図は局部洗浄装置のケーシング内に取付
けた状態を示す断面図、第６図は従来例を示す縦
断面図である。 ａ……外筐、ｂ……ノズル本体、２……流路、
３……噴出口、４……ガイド面、５……リーク
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筐内を摺動するノズル本体の先端部を略直角
   上向き状に屈曲して内面に洗浄水を先端の噴出口
   に案内するガイド面を形成し側面には内外を貫通
   するリーク孔を開穿すると共に前記ガイド面の上
   流側流路を絞つてなる局部洗浄装置のノズル。