JPH0230155B2 - - Google Patents
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- JPH0230155B2 JPH0230155B2 JP60123880A JP12388085A JPH0230155B2 JP H0230155 B2 JPH0230155 B2 JP H0230155B2 JP 60123880 A JP60123880 A JP 60123880A JP 12388085 A JP12388085 A JP 12388085A JP H0230155 B2 JPH0230155 B2 JP H0230155B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B33/00—Electroluminescent light sources
- H05B33/12—Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
- H05B33/22—Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers
Landscapes
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
「技術分野」
本発明は、透明電極と対向電極との間にエレク
トロルミネツセンス(以下、ELと称する)発光
層を設け、EL発光層に電圧を印加して発光させ
る薄膜EL表示素子に関する。 「従来技術およびその問題点」 薄膜EL表示素子は、近年各種デイスプレイに
応用されつつあり、交流駆動、直流駆動のものに
大きく分けられる。従来、一般的な薄膜EL表示
素子は、例えば第4図に示すように、ガラス基板
1上に、透明電極2、絶縁層3、EL発光層4、
絶縁層5および対向電極6を順次積層した二重絶
縁膜を有する6層構造で構成されている。そし
て、この薄膜EL表示素子は、透明電極2と対向
電極6との間に数十Hzから数KHzの交流電界を印
加することによつてEL発光層4内の活性種イオ
ンが励起され発光するようになつている。 薄膜EL表示素子がデイスプレイとして使用さ
れる場合の重要な点は、他の表示素子(例えば液
晶等)と同様に、室外においては日光の明るさの
下で、室内においては各種照明の明るさの下で、
表示内容が鮮明に視認できることである。薄膜
EL表示素子の対向電極6としては、アルミニウ
ム等の金属膜が用いられる。特にアルミニウム膜
は、高い金属光沢を有するため、薄膜EL表示素
子の対向電極6の表面で外部光が反射され、EL
発光層4の発光といつしよになつて観察される。
このため、外部光が強い場合、従来の薄膜EL表
示素子では、EL発光層4の発光している部分と
発光していない部分との区別がつきにくく、表示
の判読がしにくくなつていた。 このため、表示コントラストを高める種々の試
みがなされている。例えばガラス基板1中に黒色
物質を導入したり、黒色フイルターを取付けたり
したものが知られている。しかし、かかるEL表
示素子では、表示面側が黒色となるので、反射光
は確かに減少できるが、それと同時にEL発光も
減少してしまい、コントラストの向上効果が小さ
かつた。 また、第5図に示すように、EL発光層4の背
面の絶縁層5と対向電極6との間に黒色の光吸収
層7を設けたものが知られている。この場合、光
吸収層7がEL発光層4の背面側に設けられるの
で、光吸収層7によつてEL発光が減少すること
はなくなる。しかし、第6図に示すように、照明
光などの入射光はその一部が絶縁層5と光吸収層
7との界面で反射する傾向があり、絶縁層5と光
吸収層7との界面における反射光は表示面側から
観察すると黒色メタリツク色となるため、結果と
してコントラストは充分に良好なものとなつてい
なかつた。 「発明の目的」 本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決
して表示のコントラストを高め、明るい場所にお
いても鮮明に表示内容を視認せしめることができ
る薄膜EL表示素子を提供することにある。 「発明の構成」 本発明の薄膜EL表示素子は、EL発光層の背面
側にEL発光層の構成成分の少なくとも発光中心
以外の成分を含む黒色の光吸収層が設けられてい
ることを特徴とする。 以下、本発明の薄膜EL表示素子についてさら
に具体的に説明する。 本発明による薄膜EL表示素子は、例えばガラ
ス基板上に、透明電極、絶縁膜、EL発光層、黒
色の光吸収層、絶縁層および対向電極が順次積層
した7層構造で構成される。この場合、いずれか
の絶縁膜を省略することもできる。また、黒色と
光吸収層をEL発光層の背面側に形成された絶縁
膜と対向電極との間に配置してもよい。そして、
透明電極と対向電極との間に電界を印加すること
により、EL発光層が発光するようになつている。 本発明においては、黒色の光吸収層として、
EL発光層の構成成分の少なくとも発光中心以外
の成分を含む黒色のものが使用される。例えば、
EL発光層の母体が硫化亜鉛でそれに発光中心と
して金属または金属化合物が含まれている場合、
光吸収層としては、硫化亜鉛(ZnSx、[0<x<
1])か、あるいは金属または金属化合物をドー
プした硫化亜鉛(ZnSx:[0<x<1、M;金属
または金属化合物])等が使用できる。なお、
ZnSx:MにおけるMとしてより具体的には、
Mn、希土類元素、希土類ハロゲン化物などが挙
げられる。このように、EL発光層の構成成分の
少なくとも発光中心以外の成分を含む黒色の光吸
収層を設けることにより、光吸収層の界面におけ
る反射を防止してEL発光を鮮明とし、コントラ
ストを良好にすることができる。 黒色の光吸収層の具体的な形成方法としては、
例えばRF−スパツタリング法が採用される。例
えば硫化亜鉛(ZnSx、[0<x<1])またはマ
ンガン(Mn)をド−プした硫化亜鉛(ZnSx:
Mn[0<x<1])からなる光吸収層を形成する
場合、ZnSターゲツトまたはZnS:Mnターゲツ
トを用い、スパツタリングガスはヘリウム(He)
ガスを用いる。ZnSターゲツトまたはZnS:Mn
ターゲツトを、約1Paのアルゴン(Ar)ガスで
RFスパツタリングすると透明なZnS膜あるいは
ZnS:Mn膜が形成されるが、スパツタリングガ
スとしてアルゴン(Ar)ガスの代りにヘリウム
(He)ガスを用いると約1Paから10Paのガス圧範
囲で黒色のZnSx(0<x<1)あるいはZnSx:
Mn(0<x<1)膜が形成される。光吸収層の
膜厚によつて色の濃淡が変化するが、膜厚は数百
Å程度で充分である。また、光吸収層の厚さを変
えることにより、色相を変化させることが可能で
ある。 本発明において、黒色の光吸収層をEL発光層
と同じ材質とした場合、光吸収層の形成は、スパ
ツタリングガスをアルゴンからヘリウムに連続的
に交換するだけで、EL発光層の形成と連続して
行なうことができる。このように、EL発光層を
形成した後、スパツタリングガスを交換して光吸
収層を連続して形成すると、EL発光層および光
吸収層は界面を形成することなく連続的に形成さ
れるので、EL発光層と光吸収層との界面がなく
なり、入射光は反射することなく、光吸収層によ
く吸収され、表示コントラストをより一層向上さ
せることができる。 「発明の実施例」 実施例 1 第1図に示すように、市販のガラス基板(コー
ニング#7059)1の上にIn2O3−SnO2系の透明電
極2をスパツタリング法により約2000Åの厚さで
形成し、その上にSi3N4、SiO2を複合した絶縁層
3を同じくスパツタリング法により約3000Åの厚
さで形成した。絶縁層3の上にZnS:Mn(0.5wt
%)からなるEL発光層4をスパツタリング法に
より約8000Åの厚さで形成し、その上にZnSx(0
<x<1)からなる黒色の光吸収層8をヘリウム
(He)ガス約1Paの存在下でスパツタリング法に
より約200Åの厚さで形成した。次に、Si3N4、
SiO2の複合物からなる絶縁層5をスパツタリン
グ法により約3000Åの厚さで形成し、最後にアル
ミニウムを真空蒸着して対向電極6を約1500Åの
厚さで形成し、薄膜EL表示素子を得た。 実施例 2 第2図に示すように、市販のガラス基板(コー
ニング#7059)1の上にIn2O3−SnO2系の透明電
極2をスパツタリング法により約2000Åの厚さで
形成し、その上にTa2O5からなる絶縁層3を同じ
くスパツタリング法により約3000Åの厚さで形成
した。次に、絶縁層3の上にZnS:Mn(0.5wt%)
からなるEL発光層4をスパツタリング法により
形成し、それに連続して、スパツタリングガスを
アルゴンガスからヘリウム(He)ガスに連続的
に交換し、ヘリウム(He)ガス約1Paの存在下
とすることにより、ZnSx:Mn(0<x<1)か
らなる黒色の光吸収層9を約200Åの厚さで形成
した。そして、Ta2O5からなる絶縁層をスパツタ
リング法により形成し、最後にアルミニウムを真
空蒸着して対向電極6を形成し、薄膜EL表示素
子を得た。この薄膜EL表示素子においては、EL
発光層4と光吸収層9との間に明瞭な界面が形成
されず、連続的に変化した層となつていた。 こうして製造された各薄膜EL表示素子を表示
面から観察したとき、第3図の黒色の光吸収層の
可視光透過スペクトルからわかるように、EL発
光層4の発光部分と非発光部分とのコントラスト
は良好であつた。 なお、実施例1および実施例2におけるZnS、
ZnSx(0<x<1)およびZnSx:Mn(Mn=
0.5wt%、0<x<1)の成膜条件を第1表に示
す。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、EL発
光層の背面側にEL発光層母体と同一の構成元素
からなる黒色の光吸収層を設けたので、照明等の
外部からの入射光がEL発光層と光吸収層との界
画において反射することが少なくなり、外部から
の入射光が光吸収層に効率よく吸収され、表示コ
ントラストを向上させることができる。また、本
発明によれば、EL発光層および光吸収層は、ス
パツタリングガスを交換するだけで容易に形成す
ることが可能である。したがつて、スパツタリン
グガスを適当に選択すると、EL発光層および光
吸収層は界画を形成することなく連続的に形成す
ることができる。その結果、EL発光層と光吸収
層との界画がなくなり、入射光は反射することな
く、光吸収層によく吸収され、表示コントラスト
をより一層向上させることができる。 【表】
トロルミネツセンス(以下、ELと称する)発光
層を設け、EL発光層に電圧を印加して発光させ
る薄膜EL表示素子に関する。 「従来技術およびその問題点」 薄膜EL表示素子は、近年各種デイスプレイに
応用されつつあり、交流駆動、直流駆動のものに
大きく分けられる。従来、一般的な薄膜EL表示
素子は、例えば第4図に示すように、ガラス基板
1上に、透明電極2、絶縁層3、EL発光層4、
絶縁層5および対向電極6を順次積層した二重絶
縁膜を有する6層構造で構成されている。そし
て、この薄膜EL表示素子は、透明電極2と対向
電極6との間に数十Hzから数KHzの交流電界を印
加することによつてEL発光層4内の活性種イオ
ンが励起され発光するようになつている。 薄膜EL表示素子がデイスプレイとして使用さ
れる場合の重要な点は、他の表示素子(例えば液
晶等)と同様に、室外においては日光の明るさの
下で、室内においては各種照明の明るさの下で、
表示内容が鮮明に視認できることである。薄膜
EL表示素子の対向電極6としては、アルミニウ
ム等の金属膜が用いられる。特にアルミニウム膜
は、高い金属光沢を有するため、薄膜EL表示素
子の対向電極6の表面で外部光が反射され、EL
発光層4の発光といつしよになつて観察される。
このため、外部光が強い場合、従来の薄膜EL表
示素子では、EL発光層4の発光している部分と
発光していない部分との区別がつきにくく、表示
の判読がしにくくなつていた。 このため、表示コントラストを高める種々の試
みがなされている。例えばガラス基板1中に黒色
物質を導入したり、黒色フイルターを取付けたり
したものが知られている。しかし、かかるEL表
示素子では、表示面側が黒色となるので、反射光
は確かに減少できるが、それと同時にEL発光も
減少してしまい、コントラストの向上効果が小さ
かつた。 また、第5図に示すように、EL発光層4の背
面の絶縁層5と対向電極6との間に黒色の光吸収
層7を設けたものが知られている。この場合、光
吸収層7がEL発光層4の背面側に設けられるの
で、光吸収層7によつてEL発光が減少すること
はなくなる。しかし、第6図に示すように、照明
光などの入射光はその一部が絶縁層5と光吸収層
7との界面で反射する傾向があり、絶縁層5と光
吸収層7との界面における反射光は表示面側から
観察すると黒色メタリツク色となるため、結果と
してコントラストは充分に良好なものとなつてい
なかつた。 「発明の目的」 本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決
して表示のコントラストを高め、明るい場所にお
いても鮮明に表示内容を視認せしめることができ
る薄膜EL表示素子を提供することにある。 「発明の構成」 本発明の薄膜EL表示素子は、EL発光層の背面
側にEL発光層の構成成分の少なくとも発光中心
以外の成分を含む黒色の光吸収層が設けられてい
ることを特徴とする。 以下、本発明の薄膜EL表示素子についてさら
に具体的に説明する。 本発明による薄膜EL表示素子は、例えばガラ
ス基板上に、透明電極、絶縁膜、EL発光層、黒
色の光吸収層、絶縁層および対向電極が順次積層
した7層構造で構成される。この場合、いずれか
の絶縁膜を省略することもできる。また、黒色と
光吸収層をEL発光層の背面側に形成された絶縁
膜と対向電極との間に配置してもよい。そして、
透明電極と対向電極との間に電界を印加すること
により、EL発光層が発光するようになつている。 本発明においては、黒色の光吸収層として、
EL発光層の構成成分の少なくとも発光中心以外
の成分を含む黒色のものが使用される。例えば、
EL発光層の母体が硫化亜鉛でそれに発光中心と
して金属または金属化合物が含まれている場合、
光吸収層としては、硫化亜鉛(ZnSx、[0<x<
1])か、あるいは金属または金属化合物をドー
プした硫化亜鉛(ZnSx:[0<x<1、M;金属
または金属化合物])等が使用できる。なお、
ZnSx:MにおけるMとしてより具体的には、
Mn、希土類元素、希土類ハロゲン化物などが挙
げられる。このように、EL発光層の構成成分の
少なくとも発光中心以外の成分を含む黒色の光吸
収層を設けることにより、光吸収層の界面におけ
る反射を防止してEL発光を鮮明とし、コントラ
ストを良好にすることができる。 黒色の光吸収層の具体的な形成方法としては、
例えばRF−スパツタリング法が採用される。例
えば硫化亜鉛(ZnSx、[0<x<1])またはマ
ンガン(Mn)をド−プした硫化亜鉛(ZnSx:
Mn[0<x<1])からなる光吸収層を形成する
場合、ZnSターゲツトまたはZnS:Mnターゲツ
トを用い、スパツタリングガスはヘリウム(He)
ガスを用いる。ZnSターゲツトまたはZnS:Mn
ターゲツトを、約1Paのアルゴン(Ar)ガスで
RFスパツタリングすると透明なZnS膜あるいは
ZnS:Mn膜が形成されるが、スパツタリングガ
スとしてアルゴン(Ar)ガスの代りにヘリウム
(He)ガスを用いると約1Paから10Paのガス圧範
囲で黒色のZnSx(0<x<1)あるいはZnSx:
Mn(0<x<1)膜が形成される。光吸収層の
膜厚によつて色の濃淡が変化するが、膜厚は数百
Å程度で充分である。また、光吸収層の厚さを変
えることにより、色相を変化させることが可能で
ある。 本発明において、黒色の光吸収層をEL発光層
と同じ材質とした場合、光吸収層の形成は、スパ
ツタリングガスをアルゴンからヘリウムに連続的
に交換するだけで、EL発光層の形成と連続して
行なうことができる。このように、EL発光層を
形成した後、スパツタリングガスを交換して光吸
収層を連続して形成すると、EL発光層および光
吸収層は界面を形成することなく連続的に形成さ
れるので、EL発光層と光吸収層との界面がなく
なり、入射光は反射することなく、光吸収層によ
く吸収され、表示コントラストをより一層向上さ
せることができる。 「発明の実施例」 実施例 1 第1図に示すように、市販のガラス基板(コー
ニング#7059)1の上にIn2O3−SnO2系の透明電
極2をスパツタリング法により約2000Åの厚さで
形成し、その上にSi3N4、SiO2を複合した絶縁層
3を同じくスパツタリング法により約3000Åの厚
さで形成した。絶縁層3の上にZnS:Mn(0.5wt
%)からなるEL発光層4をスパツタリング法に
より約8000Åの厚さで形成し、その上にZnSx(0
<x<1)からなる黒色の光吸収層8をヘリウム
(He)ガス約1Paの存在下でスパツタリング法に
より約200Åの厚さで形成した。次に、Si3N4、
SiO2の複合物からなる絶縁層5をスパツタリン
グ法により約3000Åの厚さで形成し、最後にアル
ミニウムを真空蒸着して対向電極6を約1500Åの
厚さで形成し、薄膜EL表示素子を得た。 実施例 2 第2図に示すように、市販のガラス基板(コー
ニング#7059)1の上にIn2O3−SnO2系の透明電
極2をスパツタリング法により約2000Åの厚さで
形成し、その上にTa2O5からなる絶縁層3を同じ
くスパツタリング法により約3000Åの厚さで形成
した。次に、絶縁層3の上にZnS:Mn(0.5wt%)
からなるEL発光層4をスパツタリング法により
形成し、それに連続して、スパツタリングガスを
アルゴンガスからヘリウム(He)ガスに連続的
に交換し、ヘリウム(He)ガス約1Paの存在下
とすることにより、ZnSx:Mn(0<x<1)か
らなる黒色の光吸収層9を約200Åの厚さで形成
した。そして、Ta2O5からなる絶縁層をスパツタ
リング法により形成し、最後にアルミニウムを真
空蒸着して対向電極6を形成し、薄膜EL表示素
子を得た。この薄膜EL表示素子においては、EL
発光層4と光吸収層9との間に明瞭な界面が形成
されず、連続的に変化した層となつていた。 こうして製造された各薄膜EL表示素子を表示
面から観察したとき、第3図の黒色の光吸収層の
可視光透過スペクトルからわかるように、EL発
光層4の発光部分と非発光部分とのコントラスト
は良好であつた。 なお、実施例1および実施例2におけるZnS、
ZnSx(0<x<1)およびZnSx:Mn(Mn=
0.5wt%、0<x<1)の成膜条件を第1表に示
す。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、EL発
光層の背面側にEL発光層母体と同一の構成元素
からなる黒色の光吸収層を設けたので、照明等の
外部からの入射光がEL発光層と光吸収層との界
画において反射することが少なくなり、外部から
の入射光が光吸収層に効率よく吸収され、表示コ
ントラストを向上させることができる。また、本
発明によれば、EL発光層および光吸収層は、ス
パツタリングガスを交換するだけで容易に形成す
ることが可能である。したがつて、スパツタリン
グガスを適当に選択すると、EL発光層および光
吸収層は界画を形成することなく連続的に形成す
ることができる。その結果、EL発光層と光吸収
層との界画がなくなり、入射光は反射することな
く、光吸収層によく吸収され、表示コントラスト
をより一層向上させることができる。 【表】
第1図は本発明による薄膜EL表示素子の一実
施例を示す断面図、第2図は本発明による薄膜
EL表示素子の他の実施例を示す断面図、第3図
は黒色の光吸収層における可視光透過スペクトル
を示す図表、第4図は従来の薄膜EL表示素子の
一例を示す断面図、第5図は従来の薄膜EL表示
素子の他の例を示す断面図、第6図は第4図の薄
膜EL表示素子の入射光の反射状態を示す断面図
である。 図中、1はガラス基板、2は透明電極、3,5
は絶縁層、4はEL発光層、6は対向電極、8,
9は黒色の光吸収層である。
施例を示す断面図、第2図は本発明による薄膜
EL表示素子の他の実施例を示す断面図、第3図
は黒色の光吸収層における可視光透過スペクトル
を示す図表、第4図は従来の薄膜EL表示素子の
一例を示す断面図、第5図は従来の薄膜EL表示
素子の他の例を示す断面図、第6図は第4図の薄
膜EL表示素子の入射光の反射状態を示す断面図
である。 図中、1はガラス基板、2は透明電極、3,5
は絶縁層、4はEL発光層、6は対向電極、8,
9は黒色の光吸収層である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 透明電極と対向電極との間にEL発光層を挾
持してなる薄膜EL表示素子において、前記EL発
光層の背面側に該EL発光層の構成成分の少なく
とも発光中心以外の成分を含む黒色の光吸収層が
設けられていることを特徴とする薄膜EL表示素
子。 2 特許請求の範囲第1項において、前記黒色の
光吸収層は硫化亜鉛(ZnSx、[0<x<1])、あ
るいは硫化亜鉛に金属または金属化合物をドープ
した硫化亜鉛(ZnSx:M[0<x<1、M=金属
または金属化合物])からなることを特徴とする
薄膜EL表示素子。 3 特許請求の範囲第1項または第2項におい
て、前記黒色の光吸収層は前記発光層と前記発光
層の背面側に形成された絶縁層との間に設けられ
ている薄膜EL表示素子。 4 特許請求の範囲第1項または第2項におい
て、前記黒色の光吸収層は前記発光層の背面側に
形成された絶縁層と前記対向電極との間に設けら
れている薄膜EL表示素子。
Priority Applications (2)
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JP60123880A JPS61284092A (ja) | 1985-06-07 | 1985-06-07 | 薄膜el表示素子 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60123880A JPS61284092A (ja) | 1985-06-07 | 1985-06-07 | 薄膜el表示素子 |
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JPS61284092A JPS61284092A (ja) | 1986-12-15 |
JPH0230155B2 true JPH0230155B2 (ja) | 1990-07-04 |
Family
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Family Applications (1)
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JP60123880A Granted JPS61284092A (ja) | 1985-06-07 | 1985-06-07 | 薄膜el表示素子 |
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- 1985-06-07 JP JP60123880A patent/JPS61284092A/ja active Granted
-
1986
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61284092A (ja) | 1986-12-15 |
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