JPH0229983Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、通常のセーフ穴より入賞率が極端に
高い状態を一定時間保持する電気役物を備えたパ
チンコゲーム機をそのパチンコゲーム機からのデ
ータに基づいて集中的に管理するためのパチンコ
ゲーム機の集中管理装置に関する。

従来より、パチンコゲーム機の集中管理装置に
おいては、各パチンコゲーム機毎の得失球差（パ
チンコゲーム機における打込球と賞球との差）を
各パチンコゲーム機からのデータに基づいて演算
し、その得失球差が予め定められた打止設定数を
越えたときに対応するパチンコゲーム機を打止に
するように構成されている。一方、近年におい
て、例えば特定のセーフ穴への入球に連動してル
ーレツトを動作させると共に、このルーレツトの
数字が揃つたときには、通常のセーフ穴より入賞
率が極端に高い状態を一定時間（例えば30秒間）
保持する電気役物を連続して多数回（例えば10
回）動作させる構成としたパチンコゲーム機が大
幅に普及している。ところが、斯かる構成のパチ
ンコゲーム機の打止制御を前述した得失球差に基
づいて行なつていたのでは、前記電気役物が動作
中にパチンコゲーム機が打止されてしまう場合が
あり、この場合には当該パチンコゲーム機の遊技
客に不満を与えるばかりか、パチンコホールとの
トラブルを招く虞すらある。このため、従来にお
いては、斯かる電気役物を備えたパチンコゲーム
機を打止にする場合に、例えばその電気役物の動
作開始をパチンコゲーム機毎に設けられたランプ
点灯等によりパチンコホールの従業員に報知して
該従業員に電気役物が動作完了するまで監視さ
せ、その監視結果（電気役物が動作完了したか否
か）により当該パチンコゲーム機を打止にするよ
うにしている。しかしながら、この場合には多く
の人手を必要とするため人件費の上昇を招く不具
合がある。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、通常のセーフ穴より入賞率が極
端に高い状態を一定時間保持する電気役物を備え
たパチンコゲーム機の打止制御を、余分な人手を
要さずして且つ遊技客の不満を招くことなく行な
うことができる等の効果を奏するパチンコゲーム
機の集中管理装置を提供するにある。

以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図において、１はパチンコゲーム機２の背
面上部に設けられたタンクであり、このタンク１
内には賞球に供されるパチンコ球が球供給管３を
介して所定個数ずつ供給される。４はタンク１へ
新規に供給されるパチンコ球を計数する第１の計
数器であり、これは一定数（例えば10個）のパチ
ンコ球を計数する毎に１個の計数パルスP₁を発
生する。５はパチンコゲーム機２の背面下部に設
けられた第２の計数器で、この第２の計数器５
は、パチンコゲーム機２の盤面２ａに打込まれた
パチンコ球を回収するための引球通路（図示せ
ず）を流れる打込球を計数するように設けられて
おり、一定数（例えば10個）の打込球を計数する
毎に１個の計数パルスP₂を発生する。６はパチ
ンコゲーム機２の盤面２ａに設けられた電気役
物、７は同じく盤面２ａに設けられた例えば３桁
のルーレツトで、このルーレツト７は特定のセー
フ穴８，…への入球に連動して動作開始されるよ
うに設けられている。そして、このルーレツト７
が動作されてその３桁の数字が揃つたときには該
ルーレツト７からスタート信号Saが出力され、
この信号Saにより第３図に示すトランシスター
９がオンされて電気役物６のソレノイド６ａが通
電され、以つて電気役物６が動作されて該電気役
物６に対する入賞率が他のセーフ穴８，１０より
極端に高くなるように構成されている。尚、斯か
る電気役物６の動作状態は一定時間たる例えば30
秒間保持され、この電気役物６の動作中にパチン
コ球がセーフ穴８，…に入るとその電気役物６の
終了時に一旦ソレノイド６ａが短時間（例えば１
秒間）断電され、その後再びソレノイド６ａに通
電されて電気役物６の動作状態が30秒間保持さ
れ、以後上述した電気役物６の動作が最高10回連
続して繰り返される。また、１１はタンク１から
の賞球が供給される受皿、１２は受皿１１内のパ
チンコ球を盤面２ａに発射するための図示しない
発射装置の操作ダイアルである。

第２図には本考案に係る集中管理装置１３が示
されており、以下これについて述べる。尚、この
第２図においては本考案の要旨に直接関係した部
分のみが示されている。即ち、１４は第１の計数
回路で、これは前記第１の計数器４から入力され
る計数パルスP₁の個数に応じた数値（パチンコ
ゲーム機２の賞球総数）を示す賞球総数信号S₁を
出力する。１５は第２の計数回路で、これは前記
第２の計数器５から入力される計数パルスP₂の
個数に応じた数値（パチンコゲーム機２の打込球
総数）を示す打込球総数信号S₂を出力する。

１６は賞球総数信号S₁及び打込球総数信号S₂が
入力される減算回路で、これは入力された各信号
S₁，S₂に基づいて賞球総数及び打込球総数の差
（即ちパチンコゲーム機２の収支）を遂次演算し、
その演算結果を演算信号Sbとして出力する。１
７は演算信号Sbが入力される打止制御回路で、
これは演算信号Sbに対応した得失球数が予め定
められた打止設定数に達したパチンコゲーム機が
発生しした場合に、そのパチンコゲーム機を打止
めにすべく打止信号Scを出力するように構成さ
れている。１８は入力端子P₁，P₂，P₃に夫々演
算信号Sb、打込球総数信号S₂、賞球総数信号S₁
が入力され且つ書き込み端子Ｗに打止信号Scが
入力される記憶回路であり、これはその書き込み
端子Ｗに信号を受けたときに各入力端子P₁，P₂，
P₃に対する入力を記憶すると共に、その記憶内
容を必要に応じてプリントアウト或は図示しない
表示器に表示させ得るように構成されている。

さて、１９は打止制御回路１７から打止信号
Scが後述する遮断装置２０を介して入力される
打止装置で、これは例えば第３図に示すように、
打止制御回路１７に接続された励磁コイル２１
と、パチンコ球発射用のモータ２２の電源供給路
に設けられた常閉形のリレースイツチ２３とから
構成されている。そして、遮断装置２０は電気役
物６のソレノイド６ａに並列接続された励磁コイ
ル２４と、打止制御回路１７と打止装置１９の励
磁コイル２１との間に設けられた遅延リレースイ
ツチ２５とから構成されている。そして、この遅
延リレースイツチ２５は瞬時動作・限時復帰形の
もので、これは励磁コイル２１に通電が開始され
ると瞬時に開放されるとともに該励磁コイル２１
が断電されるとその時から例えば３秒後に閉成さ
れるように設定されている。

而して、パチンコゲーム機２の打込球総数及び
賞球総数の差が予め定められた打止設定数に達す
ると、打止制御回路１７から打止信号Scが出力
されるが、このとき電気役物６が動作状態にある
場合にはトランジスター９のオンによりソレノイ
ド６ａが通電されているため、遮断装置２０の励
磁コイル２１にも通電されて遅延リレースイツチ
２５が開放され、これにより打止制御回路１７と
打止装置１９との間が遮断されて打止信号Scが
打止装置１９に入力されることが阻止され、従つ
てパチンコ機２の打止が阻止される。その後、ソ
レノイド６ａが断電されて電気役物６の動作が終
了すると、励磁コイル２１も断電されるが、遅延
リレースイツチ２５は限時復帰形であるため、該
遅延リレースイツチ２５はその後３秒間開放状態
が維持され、これにより電気役物６の動作終了後
３秒間は打止制御回路１７と打止装置１９との間
が遮断された状態を維持する。而して、前述した
電気役物６の動作中にパチンコ球がセーフ穴８，
…に入ると、その電気役物６の終了時に一旦ソレ
ノイド６ａが１秒間断電された後再び電気役物６
の動作が開始されるが、斯かるソレノイド６ａの
断電時にも遅延リレースイツチ２５は前述したよ
うに引き続いて開放状態を維持するため、打止制
御回路１７からの打止信号Scが打止装置１９に
入力されることが阻止され、従つて電気役物６の
動作を繰り返し連続して楽むことができる。その
後、電気役物６が所定回数（最高10回）の動作を
完了すると、ルーレツト７が動作されてその３桁
の数字が揃い再び電気役物６の動作が開始される
までの間はソレノイド６ａが断電された状態にあ
るため、この間に遅延リレースイツチ２５が閉成
され、この結果、打止信号Scが遮断装置２０を
通過することが許容されて該打止信号Scが打止
装置１９に入力され、以つて励磁コイル２１によ
りリレースイツチ２３が開放されてモータ２２が
断電され、従つてパチンコ機ゲーム機２が打止に
される。尚、打止制御回路１７から打止信号Sc
が出力された時にその当初から電気役物６が非動
作状態にある場合には即座にパチンコゲーム機２
が打止にされる。

このように本実施例によれば、パチンコゲーム
機２の打込球総数及び賞球総数の差が予め定めら
れた打止設定数に達した時でも、電気役物６が動
作状態にある場合にはパチンコゲーム機２が打止
にされず、従つて、その後電気役物６が連続的に
複数回（最高10回）動作された後に該パチンコゲ
ーム機２が自動的に打止されるため、電気役物６
が動作開始されたパチンコゲーム機２を打止する
際に、従来のように従業員による監視を必要とせ
ず、しかも電気役物６の動作が途中停止してしま
つて遊技客の不満を招くこともなくなるものであ
る。

尚、上記実施例では、説明の便宜上、集中管理
装置１３は１台のパチンコゲーム機２についての
み信号処理する構成としたが、実際には複数台の
パチンコゲーム機の信号処理を行なうようにして
いる。また、本実施例においては打止装置１９に
よりパチンコ球発射用のモータ２２を断電して打
止にするようにしたが、これに限らず、例えば打
止装置により球供給管３を閉塞して打止にするよ
うに構成しても良い等、本考案は種々変形して実
施可能である。

本考案によれば以上の説明によつて明らかなよ
うに、通常のセーフ穴より入賞率が極端に高い状
態を一定時間保持する電気役物を備えたパチンコ
ゲーム機の打止制御を、余分な人手を要さずして
且つ遊技客の不満を招くことなく行なうことがで
きる等の優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すパチンコゲー
ム機の正面図、第２図は同実施例の電気的構成を
示すブロツク図、第３図は同実施例の要部の電気
回路図である。 図中、２はパチンコゲーム機、６は電気役物、
８，１０はセーフ穴、１３は集中管理装置、１９
は打止装置、２０は遮断装置である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通常のセーフ穴より入賞率が極端に高い状態を
   一定時間保持する電気役物を備えたパチンコゲー
   ム機をそのパチンコゲーム機からのデータに基づ
   いて集中的に管理するように設けられ、パチンコ
   ゲーム機１台当りの打込球総数及び賞球総数の差
   が予め定められた打止設定数に達したときに打止
   信号を出力するものにおいて、前記打止信号が入
   力されたときにパチンコゲーム機を打止にする打
   止装置と、前記電気役物が非動作状態にあるとき
   のみ前記打止信号の通過を許容して前記打止装置
   に入力させる遮断装置とを具備したことを特徴と
   するパチンコゲーム機の集中管理装置。