JPH02298332A - 無機物粉体用分散剤 - Google Patents

無機物粉体用分散剤

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JPH02298332A
JPH02298332A JP1117944A JP11794489A JPH02298332A JP H02298332 A JPH02298332 A JP H02298332A JP 1117944 A JP1117944 A JP 1117944A JP 11794489 A JP11794489 A JP 11794489A JP H02298332 A JPH02298332 A JP H02298332A
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JP
Japan
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fatty acid
mol
maleic anhydride
vinyl
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Pending
Application number
JP1117944A
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English (en)
Inventor
Yoshibumi Fukushima
義文 福島
Hirotoshi Miyazaki
宮崎 弘年
Hitoshi Maruyama
均 丸山
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 A、   の和  野 本発明は無機物粉体用、なかんずく炭酸カルシウムおよ
び/またはクレーの粉体用の分散剤に関するものである
本発明の分散剤を用いて無機物粉体を水系媒体中に分散
されてなる。水系分散液は、分散性か良好であり、また
放置安定性ならびに熱および大きなせん断力に対する安
定性において優れており、さらにポリビニルアルコール
等の各種のバインダーと併用する場合にも安定性が良好
である。従って、本発明の分散剤は塗料、コーティング
等の各種の産業分野において有用である。
B 従来の技術 従来より無機物粉体の水系分散液を得る場合には各種の
分散剤が用いられている。この目的で使用される分散剤
としては、例えば、高級脂肪酸石ケン、アルキル硫酸塩
等のアニオン系界面活性剤:第四級アンモニウム塩等の
カチオン系界面活性剤:ポリエチレングリコールアルキ
ルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等
のノニオン系界面活性剤:ボリビニルアルコール、ポリ
アクリル酸塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合体類
;ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等が挙げら
れる。これらの分散剤は各種産業分野において実用に供
されているが、近年、省エネルギーの観点から、後の乾
燥工程の省略化のため、無機物粉体の水系分散液をより
高濃度化しようとする動き、およびコストを低減し、か
つ分散剤による塗膜等の性能悪化を防ぐ目的で分散剤の
添加量の低減化を図ろうとする傾向が顕著になってきて
おり、また分散剤の分散性能に対する要求むより厳しい
しのになってきている。
最近、特開昭63−233011号公報ではポリアクリ
ル酸ソーダ系重合体とアニオン変性ポリビニルアルコー
ルの併用系、特開昭63−233012号公報ではアク
リル酸系モノマー−ヒドロキンル基含何モノマー共重合
体とアニオン変性ポリビニルアルコールの併用系、特開
昭63−233013号公報ではへキザメタリン酸ソー
ダ系塩とアニオン変性ポリビニルアルコールの併用系、
特開昭63−233014号公報ではアクリル酸系モノ
マー−ビニルスルホン酸系モノマー共重合体とアニオン
変性ポリビニルアルコールの併用系が、それぞれ炭酸力
ルソウム扮体を水系媒体中に分散さける場合の分散剤と
して良好な性質を発揮することが記載されている。
Uが  しようとするU しかしながら、各種の広範囲の無機物粉体を水系媒体中
に分散させる場合に、満足しうる性質を発揮する分散剤
はこれまで得られていないのが現状である。
例えば、上記特開昭63−233011号公報、特開昭
63−233012号公報、特開昭63−233013
号公報および特開昭63−233014号公報にそれぞ
れ記載されている分散剤は炭酸力ルンウム単独の粉体の
水分散液を調製するうえで良好な性能を発現することが
できろが、クレー単独系またはクレーと炭酸力ルンウム
等の池の無機物粉体との併用系で使用する場合には、分
散性が不十分でクレーの1次粒子の凝集が認められる。
さらに、この分散剤を用いたクレー単独系またはクレー
と他の無機物粉体との併用系では、ポリビニルアルコー
ル等のバインダーを添加するとバインダーがクレー粒子
に不均一に吸着することによってクレーの凝集が生じろ
という問題があり、また50℃以上の高い温度での分散
液の放置安定性が悪くその温度では無機物が凝集し易い
という問題点を有している。
しかして、本発明の目的は、広範囲の種類の無機物粉体
とりわけ炭酸カルシウム粉体および/またはクレー粉体
に対して、すぐれた分散性能を有し、水系分散液の高濃
度化、低粘度化、放置安定性の向上、熱および大きなせ
ん断力に対する安定性の向上、ならびにバインダーを併
用しf二場合における安定性の向上を可能にする分散剤
を提供ずろことにある。
03課題を解決するfコめの手段 本発明によれば、上記の目的は、下記(])成分5〜9
5重M%と下記(■)成分95〜5重量%とからなる無
機物粉体用の分散剤を提供することによって達成されろ
(+)側鎖に陰イオン性親水基を含有し、重合度か50
0以下で、かっけん比変か70モル%以上でるポリビニ
ルアルコール系重合体(n)脂肪酸ビニル−無水マレイ
ン酸系共重合体を塩基性物質で処理することにより得ら
れ、かつ炭素数10以下の脂肪酸ビニル単位を構成モノ
マー単位基準で35〜55モル%含有する高分子電解質 本発明において(T)成分であるポリビニルアルコール
系重合体は例えば、陰イオン性親水基を含有するエチレ
ン性不飽和二重結合金有モノマーとビニルエステルモノ
マーを共重合し、得られたポリビニルエステル系重合体
をけん化することによってiすられることができる。ビ
ニルエステルモノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどが
例示されるが、酢酸ビニルが好ましい。また陰イオン性
親水基を含有するエチレン性不飽和二言結合含有モノマ
ーとしては、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸
、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸などのカ
ルボキシル基含有エチレン性不飽和二重結合含有モノマ
ーおよびその塩:エチレンスルホン酸、(メタ)アクリ
ルスルホン酸、スルホアルキルマレート(アルキル基の
炭素数は2〜4)、スルホアルキル(メタ)アクリルア
ミド(アルキル基の炭素数は2〜4)、スルホアルキル
(メタ)アクリレート(アルキル基の炭素数は2〜4)
などのスルホン酸基含有エチレン性不飽和二重結合含有
モノマーおよびその塩などが例示されるが、スルホン酸
基含有エチレン性不的和二重結合含有モノマーが好まし
い。
(+)成分であるポリビニルアルコール系重合体か含H
するスルホン酸基またはその塩型の基、カルホキノル基
またはその塩型の基などの陰イオン性親水基の含有率は
0.1〜30モル%の範囲が良く、1〜20モル%の範
囲がさらに良い。陰イオン性親水基の含有率か01モル
%未満の場合には分散液での分散性が低下することかあ
り、また30モル%を越えろ場合には分散液の熱に対す
る安定性およびポリビニルアルコール等のバインダーと
の併用系における分散液の分散性が低下することがある
(1)成分であるポリビニルアルコール系重合体の重合
度は500以下であることが必要であり、100〜40
0か良い。重合度が500を越えると分散液の分散性が
低下する。また重合度が100未満の場合には、分散液
の熱に対する安定性が低下することがある。(+)成分
であるポリビニルアルコール系重合♂嘱ん化度は70モ
ル%以上であることが必要であり、95〜!00モル%
が良い。けん化度が70モル%未満の場合には分散液の
分散性が昔しく低下する。けん化度が95モル%以上の
場合には分散液の発泡が顕著に抑制される。
(1)成分としては重合K 500以下であり、けん化
度か70モル%以上であり、かつ側鎖に陰イオン性親水
基を含有するポリビニルアルコール系重合体のINまた
は2種以上が使用されろ。
本発明において(II)成分である高分子電解質は、炭
素数lO以下の脂肪酸ビニル[以下、(^)成分と称す
ることかある]および無水マレイン酸[以下、(B)成
分と称することがめる]を共重合して得られた脂肪酸ビ
ニル−無水マレイン酸系共重合体を塩基性物質で処理す
ることにより得られる。
上記の脂肪酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体を製造
するために用いられる炭素数10以下の脂肪酸ビニルの
具体例としは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸
ビニル、カプリル酸ビニル等があげられるが、このうち
酢酸ビニルが好適に用いられる。
(A)成分のごとき脂肪酸ビニルと(B)成分である無
水マレイン酸は交互共重合系として知られており各成分
の仕込量比にあまり影響されることなく(A)成分と(
B)成分とは1対lのモル比で交互共重合体を形成し易
く、また本発明に従う上記脂肪酸ビニル一無水マレイン
酸系共重合体としては(A)成分に由来する炭素数lO
以下の脂肪酸ビニル単位の含有モル数か(B)成分に由
来する無水マレイン酸単位の含有モル数に対して0.7
〜12倍であるもの、特に08〜11倍であるものが(
+)成分との共U下において高い分散性能を発揮しうる
高分子電解質に変換し易い。該脂肪酸ビニルー無水マレ
イン酸系共重合体を製造する場合には、無水マレイン酸
単位に対して0.7〜1.2倍のモル数の炭素数10以
下の脂肪酸ビニル単位を含有する共重合体がはやい速度
で、かつ未反応モノマーの残存量を低減させて得られる
ことから、(^)成分の反応器への仕込みモル数は(B
)成分の仕込みモル数に対して0.7〜12倍であるこ
とが好ましい。
脂肪酸ビニル一無水マレイン酸系共重合体は炭素数10
以下の脂肪酸ビニル単位と無水マレイン酸単位のみから
なる場合において本発明の効果を十分に発揮しうる高分
子電解質に変換することができるが、該脂肪酸ヒニルー
無水マレイン酸系共璽合体は本発明の目的を阻害しない
範囲でさらに該脂肪酸ビニル単位および無水マレイン酸
単位とは異なるモノマー単位を少量含有していてもよい
かかる脂肪酸ビニルー無水マレイン酸系共重合体に任意
に含有されていてもよいモノマー単位としては、l−オ
クテン、l−ドデセン、1−へキサデセン、l−エイコ
セン、l−トリアコンチン等の直鎖状α−オレフィン;
9.9−ジメチル−1−デセン等の分岐状α−オレフィ
ン;スチレン等の芳香族炭化水素基で置換されたα−オ
レフィンなどの炭素数8〜40のα−オレフィン系炭化
水素;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸等のα、β−不飽和酸、およびそれらのエステル;
(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体:アクリロニ
トリル:ビニルビロリドン;塩化ビニル:弗化ビニル等
のモノマーに由来するモノマー単位か挙げられる。この
ような任意に含有されていてもよいモノマー単位の含有
量は構成モノマー単位基準で好ましくは20モル%以下
、より好ましくは10モル%以下、特に好ましくは3モ
ル%以下である。上記の炭素数8〜40のα−オレフイ
ノ系炭化水A[以下、(C)成分と弥することがあろ]
を(A)成分および(B)成分と共重合させて得られf
コ(C)成分に由来する炭素数8〜40のα−オレフィ
ン系炭化水素単位を低含有Qで含む脂肪酸ヒニルー鮪水
マレイン酸系共重合体から製造された高分子電解質を(
11)成分として含有する分散剤は、とくに優れた分散
性能を発揮する。分散性能の観点から、(C)成分であ
るα−オレフィン系炭化水素のうちでし炭素数lO〜3
0のα−オレフィン系炭化水素がより好ましく、また炭
素数8〜40のα−オレフィン系炭化水素単位の脂肪酸
ビニル−無水マレイノ酸系共重合体中における含有量は
構成モノマー単位基準で0.1−1oモル%であること
が好ましく、05〜3モル%であることがより好ましい
脂肪酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体の数平均分子
量は必ずしら制限されるものでないが、該分子量が低す
ぎる場合には得られる高分子電解質の分散安定化能力が
低くなることがあり、逆に高すぎる場合には得られる高
分子電解質が無機物粉体の凝集を生起したり、また水系
分散液の粘度を上昇させることがあるので、2000〜
2000Gの範囲内が好ましい。脂肪酸ビニル−無水マ
レイン酸系共重合体の分子量の調節方法について特に制
限はないが、(A)成分および(B)成分の共重合時ま
たは(^)成分、(B)成分およびこれら以外のモノマ
ーの共重合時に連鎖移動剤を用いる方法、重合時の溶媒
1度の変更による溶媒への連鎖移動反応量を変える方法
などの公知の方法が挙げられるが、工業生産を考える場
合には、連鎖移動剤を用いる方法が好ましい。連鎖移動
剤としてはアルデヒドおよびメルカプタンが挙げられる
。アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イ
ソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルア
ルデヒド、ピバリンアルデヒド、カプロンアルデヒド、
ヘットアルデヒド、カプリルアルデヒド、n−オクチル
アルデヒド、2−エチル−ヘキシルアルデヒド、n−カ
プリンアルデヒド、n−デシルアルデヒド、n−ウンデ
シルアルデヒド、ラウリルアルデヒド、n−)リゾジル
アルデヒド、セチルアルデヒド、パルミチルアルデヒド
、ステアリルアルデヒドなどが例示される。メルカプタ
ンとしては、 (D)式R←511)、(ここに、Rはカルホキノル基
で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基オ
グ〉冬、プチレンチオグンイなどの水酸基を有するメル
カプタンなどが挙げられ、ここで(D)成分としては、
メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−ドデシ
ルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−
オクタデンルメルカブタン、n−トリアコンチルメルカ
プタン、1.10−ジメルカプトデカン等の直鎖状アル
キルメルカプタン; 5ee−ブチルメルカプタン、t
−ドデシルメルカプタン等の分岐を有するアルキルメル
カプタン;シクロへキシルメルカプタン等の脂環式メル
カプタン:フェニルメルカプタン、トリルメルカプタン
、ナフチルメルカプタン等の芳番挨メルカブタノ:チオ
グリコール酸、メルカプトプロピオン酸等のカルボキシ
ル基を有するアルキルメルカプタン、p−メルカプト安
息香酸等のカルボキシル基を有する芳香族メルカプタン
などが例示されろ。上記の連鎖移動剤のなかでも、連鎖
移動効率を考えるとメルカプタンが良く、メルカプタン
のなかで乙上記(D)成分が良い。さらに(D)成分の
なかでも、得られる分散剤の分散性能が特に高い点から
、式R+SH)、においてRがカルボキシル基で置換さ
れていてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であるメル
カプタンが良い。なお、メルカプタンは、炭素原子と結
合した水素原子の一部がカルボキシル基:塩素、臭素、
フッ素等のハロゲン原子などで置換されていてもよいが
、無水マレイン酸と高い反応性を示す水酸基、アミノ基
などの官能基によって置換されていないことが望ましい
。また(D)成分は、R(−3H)llなる化学式で示
される限りにおいて、単一の物質であっても、それらの
混合物であっても良い。
脂肪酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体は通常の溶液
系ラノカル重合法によって製造するのが良い。溶媒とし
ては、酢酸メチル、酢酸エチル等の酢酸エステル類か、
均一系で重合を行なえろため特に適しているか、池の溶
剤、例えばトルエン等の芳香族炭化水素系溶剤:アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤tテトラヒド
ロフラン等のエーテル系溶剤;t−ブタノール等のアル
コール系溶剤;ノメチルスルホキンド:ジメチルホルム
アミド等の溶剤も適宜使用できろ。共重合を行なうには
、通常のラノカル開始剤を用いるのが良い。ラノカル開
始剤としてはα、α°−アゾヒスイソブチロニトリル等
のアゾ系化合物、ペンゾイルバーオキンド等の過酸化物
等が好適に用いられる。
得られた脂肪酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体はこ
のままでは水不溶性であるので、塩基性物質と反応させ
て、無水マレイン酸ユニットを開環させて水溶性ないし
水分散性の高分子電解質にかえられる。塩基性物質の使
用量は、脂肪酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体が水
溶性ないし水分散性となる範囲で選ばれるが、通常は、
無水マレイン酸単位によって導入されるカルボキシル基
とメルカプタンによって導入されることがあるカルボキ
シル基とを合せたものに対して、0.3〜I当A程度用
いられる。
k!Au性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、
水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物:ア
ンモニア:トリエチルアミン等の炭素数6以下のアミン
等が用いられる。かかる脂肪酸ビニル−無水マレイン酸
系共重合体と塩基性物質との反応は通常、水の存在下に
おいて室温ないし40℃程度の温度で行なわれる。塩基
性物質との反応は脂肪酸ビニル単位がビニルアルコール
単位に1樟」れないような条件を選択して行うのが値ま
しい、この反応によって脂肪酸ビニル−無水マレイン酸
系共重合体に含まれる無水マレイン酸学位の少なくと、
も、一部はマレイン酸単位、マレイン酸酸性塩単位およ
びマレイン酸中性塩単位からなる群から選ばれる少なく
とも、一種の単位に変換され、任意に含有されるこのと
あるα、β−不飽和酸単位等の酸性基を有するモノマー
単位の少なくとも一部は対応する塩型のモノマー単位に
変換され、またカルボキシル基を有するメルカプタンを
連鎖移動剤として使用して得られた共重合体に含まれる
末端カルボキシル基の少なくとも一部はカルボキノラド
基に変換される。
上記の処理によって得られる高分子電解質は炭素数lO
以下の脂肪酸ヒニル単位を構成モノマー単位基準で35
〜55モル%含有することか必要である。
該脂肪酸ビニル単位の含有量か35モル%未満であるか
、または55モル%を越える場合には、高分子電解質の
無機物粉体に対する分散能が低い。高分子電解質中の炭
素数lθ以下の脂肪酸ビニル単位の含有モル敗が無水マ
レイン酸単位の含有モル数とマレイン酸単位、マレイン
酸酸性塩単位およびマレイン酸中性塩単位のごとき無水
マレイン酸単位から誘導された単位の含有モル数との一
合計に対して07〜1.2倍であることが分散性能が高
いことから好ましく、o、g〜1.1倍であることがよ
り好ましい。高分子電解質は構成モノマー単位として上
記の脂肪酸ビニル単位と無水マレイン酸単位および無水
マレイン酸単位から誘導されfこ単位から進ばれろ少な
くとら一種の無水マレイン酸系単位とを含有するが、本
発明の目的とを阻害しない範囲内でさらに他のモノマー
単位を小壜含有していてもよい。かかる任意に含有され
ていてもよいモノマー単位は、l−オクテン、1−ドデ
セン、I−へキサデセン、!−エイコセン、璽−トリア
コンチン等の連鎖状α−オレフィン=9.9−ジメチル
=1−デセン等の分岐状α−オレフィン;スチレン等の
芳香族炭化水素基で置換されたα−オレフィンなどの炭
素数8〜40のα−オレフィン系炭化水素ニアクリル酸
、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα、β−
不飽和酸ならびにそのエステルおよび塩:(メタ)アク
リルアミドおよびその誘導体:アクリ口ニトリル;ビニ
ルピロリドン:塩化ビニル、弗化ビニル等のモノマーに
対応する単位があげられる。このような任意に含有され
ていてもよいモノマー単位の含有量は構成モノマー単位
基準で好ましくは20モル%以下、より好ましくは10
モル%以下、特に好ましくは3モル%以下である。炭素
数8〜40のα−オレフィン系炭化水素単位を低含有量
で含む高分子電解質は(1)成分の共存下においてとく
に優れた分散性能を発揮する。分散性能の観点から、該
α−オレフィン系炭化水素単位としてては炭素数10〜
30のα−オレフィン系炭化水素単位か好ましく、また
炭素数8〜40のα−オレフィン系炭化水素単位の含有
量は構成モノマー単位基準で0.1〜10モル%である
ことが好ましく、05〜3モル%でのることがより好ま
しい。
高分子電解質の数平均分子量は必ずしも制限されろもの
ではないが、該分子量が低くすぎる場合には分散安定化
能力が低くなることがあり、逆に高すぎる場合には無機
物粉体の凝集を生起したり、また水系分散液の粘度を上
昇させることがあるので、2000〜20000の範囲
内が好ましい。
(II)成分としては、上述のとおりの高分子電解質の
1種または2種以上が使用される。
(1)成分と(II)成分との配合割合は、(1)成分
5〜95重社%かっ(II)成分95〜sm亀%の範囲
であり、好ましくは(1)成分10〜ge重量%かつ(
II)成分90〜20ffi It%の範囲である。(
1)成分の配合割合が、5ffi11%未満または95
重量%を超えるときには分散性能が低下し、高a度また
は低粘度の水系分散液を得ることが困難となる。
本発明の分散剤は、例えば、カドミウムイエロー、ベン
ガラ、クロムイエロー、グンジョウ、鉛白、チタン白、
カーボンブラック、水酸化アルミニウム、クレー、タル
ク、アルミナ、シリカ、チタン酸バリウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム、石英粉、珪酸カルシウム等の
無機粉体;γ−FexOs、Co11i着7−Fezo
s、メタル粉、Xl−Zn系QMn −Zn系等のソフ
トフェライト、Cr(L等の磁性粉体;炭化珪素等の金
属炭化物、富化珪素等の金屑窒化物、ホウ化チタン等の
金屑ホウ化物、金Ii1硫化物、金属リン化性、等の無
機物の粉体を水系媒体に分散させる際に有利に使用され
るが、なかでも炭酸カルシウムおよびクレーのそれぞれ
単独系または炭酸カルシウムおよびクレーの併用系の無
機物粉体を水系媒体に分散させた4合に、特に著しい分
散性能が発揮される。かかる無機物粉体の粒径は限定さ
れるものではないが、約0.1〜5u鵠の平均粒径が好
ましい。
本発明の分散剤の【史用方法は特に制限はなく、たとえ
ば、粉体を分散さける場合には水系媒体中に予め本発明
の分散剤を添加混合し、これに無機物お)体を加えて混
合する方法を1呆用することかでき、また粉体を湿式粉
砕したのち分散させる場合には、分散剤を粉砕iη、粉
砕中もしくは粉砕後に系に添加する方法か採用される。
なお、本発明の分散剤の使用形部としては、(1)成分
および(II)成分の混合物を系に添加しても良いし、
(1)成分および(n)成分をそれぞれ別々に系に添加
してらよい。
本発明の分散剤は、net a物わ)体に対して通常O
,OS〜5.0重量%、&Tましくは0.1〜監、0重
塁%程度のf1囲で用いられる。本発明の分、散剤を適
用する水系媒体としては、水単独でらよく、目的に応し
て水可溶性の有磯溶剤、例えばアルコール等を水と混合
して用いても良い。また、本発明の分散剤は、ポリビニ
ルアルコール系重合体、セルロース誘導体、酸化デンプ
ン、スチレン−ブタジェン共重合体エマルジョンなどの
バインダーが存在する系においても有利に使用され、さ
らに本発明の分散剤は他の界面活性剤、湿潤剤、保護コ
ロイドなどと併用してもよい。
L−二(1」L 以下に実施例により本発明をより具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。なお以下で「部」および「%」は特にことわりの
ない限りそれぞれ「重量部」および[重量%jを意味す
る。
重合容器に酢酸ビニル2400部、メタノール600部
、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
ソーサダ6.8部およびマレイン酸モノメチルエステル
10.6部を仕込み、窒素雰囲気下で6部℃に加温した
のら、2−メルカプトエタノール0.66部およびアゾ
ヒスイソブチロニトリル6.0部を加えて重合を開始し
た。重合開始後5時間にわたって、2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダの25%メタノ
ール溶液3321部、マレイン酸モノメチルエステルの
50% メタノール溶液135.1部および2−メルカ
プトエタノールのlO%メタノール溶液95部を、重合
速度に比例させて添加した。重合中の重合溶液の温度は
60〜61’Cであった。5時間後に冷却して重合を停
止した。この時の酢酸ビニルの重合率は65%であった
。メタノール蒸気により残存する酢酸ビニルモノマー及
び酢酸メチルを除去して、分子内にカルボキシル基とス
ルホン酸基を有するポリ酢酸ビニル系重合体の6部%メ
タノール溶液を得た。この溶液1000部にNa01l
のlθ%メタノール溶液223部を添加して、けん化反
応を行なった。得られたゲル襟巻を粉砕後、メタノ−ル
で充分洗浄し、乾燥して、分子内にカルホキノル基とス
ルホン酸基を有するポリビニルアルコール系重合体を得
た。
このポリビニルアルコール系重合体の重合変は粘度測定
より270であり、カルボン酸ナトリウム基の含量は伝
導度滴定、’H−N M Rにより3.0モル%であり
、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
ソーダの含量は窒素分析により2.0モル%であり、ま
た酢酸ビニルのけん化度は、’H−N M Rにより9
8モル%であった。これを仮に重合体(a)と称する。
以下同様の方法で重合体(b)〜(k)(仮称)を合成
した。重合体(b)〜(k)の詳細を重合体(a)と合
わせて第1表に示す。
以下余白 t  子      ノ′aJ造1?lO〜13重合容
器に無水マレイン酸1077部、酢酸ビニル917部、
平均炭素数23のα−オレフィン混合物(三菱化成(味
)製)106部および酢酸エチル【400部を仕込み、
窒素雰囲気下で70℃に加温したのち、チオグリコール
酸40.5部およびα、α°−アゾビスイソブチロニト
リル7.9部を加えて重合を開始した。重合開始後α、
α°−アゾビスイソブチロニトリルを1.5時間口に3
.9部、3時間口に59部、・1時間口以降1時間ごと
に8時間口まで7.9部ずつをそれぞれ追加添加した。
9時間口に冷却して重合を停止した。この時の酢酸ビニ
ルの重合率は98%であった。この溶液から酢酸エチル
、未反応の酢酸ビニルなどの低沸点物を蒸発させた後、
残留固体を粉砕して粉末を得た。
前記酢酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体粉末100
部に、水1120部および25%アンモニア水72部を
加えて溶解し、分散安定剤の10%水溶液を作製した。
この溶液をゲルパーミェーションクロマトグラフィーで
分析したところ、高分子電解質の数平均分子量はポリエ
チレングリコール換算で約5.000であった。これを
仮に高分子電解質(イ)の10%水溶液と称する。以下
同様の方法で高分子電解質(0)〜(=)の水溶液を調
製した。高分子電解質([1)〜(ニ)(仮称)の詳細
を高分子電解質(イ)と合わせて第2表に示す。
以下余白 実施例1〜16 FJLTi例1〜9で得られたポリビニルアルコール系
重合体(a)〜(i)から選ばれた1種のポリビニルア
ルコール系重合体と製造fNilO〜13で得られた高
分子電解質(イ)〜(ニ)から選ばれた1種の高分子電
解質とを分散剤として用いて1種または2種の無機物粉
体をバインダーを存在させた水系媒体中またはバインダ
ーを存在させない水性媒体中に分散させた。使用した分
散剤およびその使用量を第3表に示す。無機物粉体に分
散剤を添加し、さらに水を加えたのちホモメキサーによ
り5000rpm+で10分間撹拌することによってバ
インダーなしの系の水分散液を得た。かかるバインダー
なしの系の水分散液の20℃での粘度は、水分散液の調
製直後および50℃で14日間さらに′20℃で5日間
放置したのちにそれぞれ東京計器(株)製のBL型帖度
計を用いて測定した。また、バインダー添加系の水分散
液は、重合度1300.けん化に98モル%のポリビニ
ルアルコールの10%水溶液、酸化でんぷん[日本食品
(株)製、商品名rMSイ800J ]の220%水溶
および48%のスチレン−ブタジェン共重合体エマルジ
ョン[旭ダウ(株)製、商品名r S B R−Em 
1622J ]をポリビニルアルコール、酸化てんぶん
およびスチレン−ブタノエン共重合体エマルジョンがそ
れぞれ無機物粉体に対して3%、10%および10%と
なるような量で混合して調製したバインダー液を500
ccのビーカーに入れて、300rpmでペラ−撹拌し
なから、これに前記のような調製方法によって得たバイ
ンダーなしの水分散液を徐々に加えたのち、さらに10
分間撹拌をU続することによって調製した。かかるバイ
ンダー添加系の水分散液の20℃での粘度は、調製直後
に測定した。水分散液の調製に使用した無機物粉体およ
びバインダーならびに得られた水分散液の粘度を第4表
に示す。
以下余白 比較VAI 1−13 実施例1〜16において、本発明の分散剤の代りに第5
表に示す1種または2種の物質を分散剤として使用する
以外は同様にして、無機物粉体の水分散液を調製し、そ
の水分散液の粘度を1jlll定した。得られた結果を
第6表に示す。
以下余白 F 発明の効果 本発明によれば、上記の実施例から明らかなとおり、広
範囲の種類の無機物粉体に対して、すぐれた分散性能を
有し、水系分散液の高a変化、低粘度化、放置安定性の
向上、熱および大きなせん断力に対する安定性の向上、
ならびにバインダーを併用した場合における安定性の向
上を可能にする分散剤が提供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記( I )成分5〜95重量%と下記(II)成
    分95〜5重量%とからなる無機物粉体用の分散剤。 ( I )側鎖に陰イオン性親水基を含有し、重合度が5
    00以下で、かつけん化度が70モル%以上であるポリ
    ビニルアルコール系 重合体 (II)脂肪酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体を塩基
    性物質で処理することによ り得られ、かつ炭素数10以下の脂肪酸 ビニル単位を構成モノマー単位基準で 35〜55モル%含有する高分子電解質
  2. (2)( I )成分であるポリビニルアルコール系重合
    体の陰イオン性親水基がスルホン酸基ま たはその塩型の基である請求項1記載の分 散剤。
  3. (3)(II)成分である高分子電解質が炭素数8〜40
    のα−オレフィン系炭化水素単位を構成モノマー単位基
    準で0.1〜10モル%含有する請求項1記載の分散剤
  4. (4)(II)成分である高分子電解質が炭素数8〜40
    のα−オレフィン系炭化水素単位を構成モノマー単位基
    準で0.5〜3モル%含有する請求項3記載の分散剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005519761A (ja) * 2002-02-04 2005-07-07 ナノフェイズ テクノロジーズ コーポレイション 水性媒体中の安定なナノ粒子分散体
JP2021508762A (ja) * 2017-12-28 2021-03-11 イメリーズ ユーエスエイ インコーポレイテッド 改善された炭酸カルシウム粉末の製造のための表面改質剤としての両親媒性コポリマー

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