JPH02293322A - Tl系酸化物超伝導体及びその製造方法 - Google Patents
Tl系酸化物超伝導体及びその製造方法Info
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- JPH02293322A JPH02293322A JP1112953A JP11295389A JPH02293322A JP H02293322 A JPH02293322 A JP H02293322A JP 1112953 A JP1112953 A JP 1112953A JP 11295389 A JP11295389 A JP 11295389A JP H02293322 A JPH02293322 A JP H02293322A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、Tl(タリウム)系酸化物超伝導体に係り、
さらに詳しくは、Tl層、すなわちTlO層が単層のT
l系酸化物超伝導体及びその製造方法に関する。
さらに詳しくは、Tl層、すなわちTlO層が単層のT
l系酸化物超伝導体及びその製造方法に関する。
近年、Tl−Ba−Ca−Cu−0系の酸化物超伝導体
が100K以上という高い臨界温度Tcを有することが
発表されて以来、Tl系の酸化物超伝導体に関する研究
が盛んに行われている。
が100K以上という高い臨界温度Tcを有することが
発表されて以来、Tl系の酸化物超伝導体に関する研究
が盛んに行われている。
そして、現在までに、Tl系酸化物超伝導体として、T
l層(T/!−0層)が単層のT I B a zCa
n−+ Cun OZn+3 (n=2又は3)とTl
層が二重層のTlz Baz Can−1 CunOz
n+a(n=2又は3)とが報告されている。
l層(T/!−0層)が単層のT I B a zCa
n−+ Cun OZn+3 (n=2又は3)とTl
層が二重層のTlz Baz Can−1 CunOz
n+a(n=2又は3)とが報告されている。
しかしながら、その製造方法に関しては、Tlfi層が
二重層のTl2 Baz Ca6−+ Cun Ozn
+a(n−2又は3)については明らかにされている?
、Tl層が単層のTIBa2 CaI,−+ Cun0
2■:+(n=2又は3)については明らかにされてい
ない。
二重層のTl2 Baz Ca6−+ Cun Ozn
+a(n−2又は3)については明らかにされている?
、Tl層が単層のTIBa2 CaI,−+ Cun0
2■:+(n=2又は3)については明らかにされてい
ない。
ちなみに、上記Tlz Baz Ca,−I Cul1
0 zn−a ( n = 2又は3)から成るTl系
酸化物超伝導体の製造は、Tl,Ba,Ca,Cuの各
元素の組成比が、生成しようとするTl系酸化物超伝導
体のTl,Ba,Ca,Cuの各元素の組成比と同一で
ある混合粉末試料を出発原料(焼成用原料)として、そ
の混合粉末試料を、所定の温度で比較的短時間焼成して
焼結するものであった。
0 zn−a ( n = 2又は3)から成るTl系
酸化物超伝導体の製造は、Tl,Ba,Ca,Cuの各
元素の組成比が、生成しようとするTl系酸化物超伝導
体のTl,Ba,Ca,Cuの各元素の組成比と同一で
ある混合粉末試料を出発原料(焼成用原料)として、そ
の混合粉末試料を、所定の温度で比較的短時間焼成して
焼結するものであった。
すなわち、BaCO3 ,Cub,Tlz O3,Ca
Oの各粉末試料を、Tl,Ba,Ca,Cuの各元素の
組成比が2:2: (n −1 ) :n (n=2
又は3)となるように混合し、その混合粉末試料を約9
00〜920℃で約5〜10分間焼成することにより行
われていた。
Oの各粉末試料を、Tl,Ba,Ca,Cuの各元素の
組成比が2:2: (n −1 ) :n (n=2
又は3)となるように混合し、その混合粉末試料を約9
00〜920℃で約5〜10分間焼成することにより行
われていた。
しかしながら、このような従来の製造方法では、Tl層
(Tlf−0層)が単層構造となる一般式TI.Baz
Can−I Cun02n+3(n”2又は3)の組
成のTl系酸化物超伝導体を製造することはできなかっ
た。すなわち、出発原料におけるTlfi,Ba,Ca
,Cuの各元素の組成比を1:2:(n−1):nとし
て、その出発原料を所定の温度で所定時間焼成してもT
l層(Tl!−0層)が二重層となるTlfi2 Ba
CaCuz O−tやTgzBaCa2 Cuz 09
のみしか製造することはできなかった。
(Tlf−0層)が単層構造となる一般式TI.Baz
Can−I Cun02n+3(n”2又は3)の組
成のTl系酸化物超伝導体を製造することはできなかっ
た。すなわち、出発原料におけるTlfi,Ba,Ca
,Cuの各元素の組成比を1:2:(n−1):nとし
て、その出発原料を所定の温度で所定時間焼成してもT
l層(Tl!−0層)が二重層となるTlfi2 Ba
CaCuz O−tやTgzBaCa2 Cuz 09
のみしか製造することはできなかった。
これはTl層(Tlfi−0層)が二重層となるTl−
Ba−Ca−Cu酸化物がTlfi層(Tl−0層)が
単層のTl−Ba−Ca−Cu酸化物よりも安定相であ
るためであると考えられる。
Ba−Ca−Cu酸化物がTlfi層(Tl−0層)が
単層のTl−Ba−Ca−Cu酸化物よりも安定相であ
るためであると考えられる。
本発明の課題は、TIBa2Ca.−1Cun02n+
3(11≧4)の組成を有する新規のTl系酸化物超伝
導体を提供すること、及びTlBa2Can−+ C
un O2n+x (n≧2)なる組成を有する酸化物
超伝導体並びにこの酸化物超伝導体と類似の組成構造を
有するTl層が単層のTlfi系酸化物超伝導体を製造
可能にするTl系酸化物超伝導体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
3(11≧4)の組成を有する新規のTl系酸化物超伝
導体を提供すること、及びTlBa2Can−+ C
un O2n+x (n≧2)なる組成を有する酸化物
超伝導体並びにこの酸化物超伝導体と類似の組成構造を
有するTl層が単層のTlfi系酸化物超伝導体を製造
可能にするTl系酸化物超伝導体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、Tl:Ba:C
a:Cuの組成比が実質的に1:2:3:4(原子比)
であるTl系酸化物超伝導体を特徴としており、また、
基本組成がT I A M2 B MnC u nO
2n+3 (ここで、AMはBa又はSr,BMはCa
もしくはランタノイドを含む希土類元素、nは2以上の
整数〕で表されるTl系酸化物超伝導体の製造方法にお
いて、Tl,AM,BM及びCuを含有し、かつ少なく
ともTl.の含有比率が実質的にAMの含有比率以上で
ある出発原料の混合物を、数時間焼成することを特徴と
し、例えばTI.:Ba:AM:BMが2:2:1:2
或いは2:2:2:3の組成比の出発原料を用いて、T
1:Ba:AM:BM=1:2:1:2、1:2:2:
3、1:2:31、あるいは1:2:4:5の組成比を
有する酸化物超伝導体を製造するものであり、このとき
出発原料の焼成は880〜900″C、3〜11時間の
条件下で行うものである。
a:Cuの組成比が実質的に1:2:3:4(原子比)
であるTl系酸化物超伝導体を特徴としており、また、
基本組成がT I A M2 B MnC u nO
2n+3 (ここで、AMはBa又はSr,BMはCa
もしくはランタノイドを含む希土類元素、nは2以上の
整数〕で表されるTl系酸化物超伝導体の製造方法にお
いて、Tl,AM,BM及びCuを含有し、かつ少なく
ともTl.の含有比率が実質的にAMの含有比率以上で
ある出発原料の混合物を、数時間焼成することを特徴と
し、例えばTI.:Ba:AM:BMが2:2:1:2
或いは2:2:2:3の組成比の出発原料を用いて、T
1:Ba:AM:BM=1:2:1:2、1:2:2:
3、1:2:31、あるいは1:2:4:5の組成比を
有する酸化物超伝導体を製造するものであり、このとき
出発原料の焼成は880〜900″C、3〜11時間の
条件下で行うものである。
本発明においては、Tl,AM,BM及びCuを含有し
、かつ少なくともTlの含有比率が実質的にAMの含有
比率以上である出発原料の混合物を880〜900℃の
高温で3〜11時間の比較的長い時間焼成するので、T
l二重層が生成された後、Tlイオンが取り除かれて、
Tl層が単層のTl系酸化物が合成される。しかも、こ
のTl系酸化物はほぼ単相であり、その臨界温度Tcは
安定したものとなる。
、かつ少なくともTlの含有比率が実質的にAMの含有
比率以上である出発原料の混合物を880〜900℃の
高温で3〜11時間の比較的長い時間焼成するので、T
l二重層が生成された後、Tlイオンが取り除かれて、
Tl層が単層のTl系酸化物が合成される。しかも、こ
のTl系酸化物はほぼ単相であり、その臨界温度Tcは
安定したものとなる。
さらに、TIBa2 Ca3 Cu4011の組成を有
するTl系酸化物超伝導体の製造も可能となる。
するTl系酸化物超伝導体の製造も可能となる。
以下本発明の実施例を第1図乃至第3図を参照しながら
詳細に説明する。
詳細に説明する。
〈第1実施例〉
まず、BaCO3とCuOの各微粉末を混合焼成してB
aCu02を合成する。次に、前記BaCuOzにTl
2 03 ,Cab,CuOの各粉末で追加混合して、
Tl:Ba:Ca:Cuが2:2:1:2の組成比とな
る出発原料を作成する。
aCu02を合成する。次に、前記BaCuOzにTl
2 03 ,Cab,CuOの各粉末で追加混合して、
Tl:Ba:Ca:Cuが2:2:1:2の組成比とな
る出発原料を作成する。
上記各粉末試料の混合は、Tlが高蒸気圧で、かつ有毒
であることから、グローブボックス内で行う。
であることから、グローブボックス内で行う。
次に、上記組成比の混合粉末試料を、約200kg/
ciの圧力で押圧し、直径10mm、厚さ1〜1.5n
mのディスク状のベレット試料を形成する。
ciの圧力で押圧し、直径10mm、厚さ1〜1.5n
mのディスク状のベレット試料を形成する。
次に、Tlは高反応性を有することから、上記ペレット
試料をT1と反応しにくい材料、例えば金箔でゆるく包
み、そのペレット試料を石英管内で流量が120ml/
分の酸素気流中のもとて890℃で約10時間焼成した
後、10℃/分の速度で冷却した.上記焼成の結果、T
lBaz CaCuz O?の組成のTl系酸化物超伝
導体が合成された。
試料をT1と反応しにくい材料、例えば金箔でゆるく包
み、そのペレット試料を石英管内で流量が120ml/
分の酸素気流中のもとて890℃で約10時間焼成した
後、10℃/分の速度で冷却した.上記焼成の結果、T
lBaz CaCuz O?の組成のTl系酸化物超伝
導体が合成された。
第1図(a)は、上記合成したTl系酸化物超伝導体の
粉末X線回折の結果を示す図である。
粉末X線回折の結果を示す図である。
上記Tj2Baz CaCuz 07の組成のTl系酸
化物超伝導体を10 0e(エルステッド)の外部磁場
の中においてS Q U I D (Supercon
ductiveQuahtua+ Interface
Device :超電導量子干渉素子)を用いて、マ
イスナー効果が生じる臨界温度Tcを測定したところ約
78Kであった(第2図において●印11が測定された
磁化率χを示している)。
化物超伝導体を10 0e(エルステッド)の外部磁場
の中においてS Q U I D (Supercon
ductiveQuahtua+ Interface
Device :超電導量子干渉素子)を用いて、マ
イスナー効果が生じる臨界温度Tcを測定したところ約
78Kであった(第2図において●印11が測定された
磁化率χを示している)。
〈第2実施例〉
上記第1実施例と同様にして、Tl:Ba:Ca:Cu
が2:2:2:3の組成比となる出発原料を作成し、そ
の出発原料を890℃で4時間焼成することによりT
I B a z C a 2 C u z O qの組
成を有するTl系酸化物超伝導体が合成された。
が2:2:2:3の組成比となる出発原料を作成し、そ
の出発原料を890℃で4時間焼成することによりT
I B a z C a 2 C u z O qの組
成を有するTl系酸化物超伝導体が合成された。
第1図(b)は上記合成したTl系酸化物超伝導体の粉
末X線回折の結果を示す図である。
末X線回折の結果を示す図である。
また、上記TlfiBaz Ca2 Cu309の組成
のTl系酸化物超伝導体の臨界温度Tcを前記第1実施
例と同様にSQUIDを用いて測定したところ約120
Kであった(第2図において、▲印12が測定された磁
化率χを示している)・。
のTl系酸化物超伝導体の臨界温度Tcを前記第1実施
例と同様にSQUIDを用いて測定したところ約120
Kであった(第2図において、▲印12が測定された磁
化率χを示している)・。
〈第3実施例〉
上記第2実施例と同様に742:Ba:Ca:Cuの組
成比が2:2:2:3である出発原料を、890℃で約
6時間焼成することによりTIBa2Ca3Cu40z
の組成比のTl系酸化物超伝導体が得られた。
成比が2:2:2:3である出発原料を、890℃で約
6時間焼成することによりTIBa2Ca3Cu40z
の組成比のTl系酸化物超伝導体が得られた。
第1図(C)は、上記合成したTl系酸化物超伝導体の
粉末X線回折の結果を示す図である。
粉末X線回折の結果を示す図である。
上記T I B a 2 C a 3 C u 4 0
+ 1の組成のTi系酸化物超伝導体の臨界温度Tc
を上記実施例と同様にSQUIDを用いて測定したとこ
ろ約121Kであった(第2図において、閣印13が測
定された磁化率χを示している)。
+ 1の組成のTi系酸化物超伝導体の臨界温度Tc
を上記実施例と同様にSQUIDを用いて測定したとこ
ろ約121Kであった(第2図において、閣印13が測
定された磁化率χを示している)。
〈第4実施例〉
上記第2.第3実施例と同様に、Tj2:Ba:Ca:
Cuの組成比が2:2:21の出発原料を約890℃で
約lO時間焼成することにより、1/2Ba2Ca3
Cua O++とT I B a 2 C a a C
u 50,3の2種類の相から成るTl系酸化物超伝
導体が合成された。
Cuの組成比が2:2:21の出発原料を約890℃で
約lO時間焼成することにより、1/2Ba2Ca3
Cua O++とT I B a 2 C a a C
u 50,3の2種類の相から成るTl系酸化物超伝
導体が合成された。
第1図(d)は、上記合成したTl系酸化物超伝導体の
粉末X線回折の結果を示す図である。なお、図中の指数
は、TI!.BaCa4Cu50+zに対するものであ
る。
粉末X線回折の結果を示す図である。なお、図中の指数
は、TI!.BaCa4Cu50+zに対するものであ
る。
また、上記2相を有するTl系酸化物超伝導体の磁化率
を、SQUIDを用いて測定したところ、磁化率は12
1K, 107K, 103Kの温度ポイントで急激に
変化していた(第2図において、○印14が測定された
磁化率χを示す)。この磁化率が急激に変化する温度ポ
イントのうち121Kは、第3実施例で確認されている
T I B a 2 C a 3 C u a011の
臨界温度であるので、T I B a z C a 4
C u s013の臨界温度Tcは103〜107K
であることが確認された。
を、SQUIDを用いて測定したところ、磁化率は12
1K, 107K, 103Kの温度ポイントで急激に
変化していた(第2図において、○印14が測定された
磁化率χを示す)。この磁化率が急激に変化する温度ポ
イントのうち121Kは、第3実施例で確認されている
T I B a 2 C a 3 C u a011の
臨界温度であるので、T I B a z C a 4
C u s013の臨界温度Tcは103〜107K
であることが確認された。
第3図は、本発明の製造方法により合成されたTIB3
2 Call−I Cun Ozn+3 (n=2〜5
)の組成を有するTl系酸化物超伝導体の結晶構造を示
す図であり、(a)はn=2、b)はn=3、(C)は
n=4、(d)はn=5に対応している。同図(a)
〜(cl)から明らかなように、いずれもペロプスカイ
ト型?晶構造を有し、Cu層の数はnに一致している。
2 Call−I Cun Ozn+3 (n=2〜5
)の組成を有するTl系酸化物超伝導体の結晶構造を示
す図であり、(a)はn=2、b)はn=3、(C)は
n=4、(d)はn=5に対応している。同図(a)
〜(cl)から明らかなように、いずれもペロプスカイ
ト型?晶構造を有し、Cu層の数はnに一致している。
上記第1実施例から第4実施例の各種測定結果を表1に
示す。なお、表1においては、周知の直流四端子法等に
より測定した抵抗値が零となる臨界温度Tcも示してい
る。
示す。なお、表1においては、周知の直流四端子法等に
より測定した抵抗値が零となる臨界温度Tcも示してい
る。
表1に示すように、本発明に係る第1実施例から第2実
施例により合成されたべロブスカイト構造を有するTl
層が単層のT’j!Baz Can−+ CunO■1
。3(n=2〜5)の臨界温度Tcは、液体窒素温度(
1気圧で沸点77k)近傍の78K(n=2のとき)、
またはそれ以上の温度(n=3〜5)となっている。
施例により合成されたべロブスカイト構造を有するTl
層が単層のT’j!Baz Can−+ CunO■1
。3(n=2〜5)の臨界温度Tcは、液体窒素温度(
1気圧で沸点77k)近傍の78K(n=2のとき)、
またはそれ以上の温度(n=3〜5)となっている。
特に、n=3及びn=4となるTIBazCazCu+
09及びTIBa2 Caz Cua Ozの組成比
を有するTl系酸化物の臨界温度Tcは、磁化率及び抵
抗率のいずれの測定を用いても、120K以上と非常に
高くなっており、液体窒素冷却を用いる各種超伝導機器
の実用化が可能となる。
09及びTIBa2 Caz Cua Ozの組成比
を有するTl系酸化物の臨界温度Tcは、磁化率及び抵
抗率のいずれの測定を用いても、120K以上と非常に
高くなっており、液体窒素冷却を用いる各種超伝導機器
の実用化が可能となる。
また、第1図(a)〜(C)の粉末X線回折の結果から
容易に知れるように、第1実施例〜第3実施例のT f
B a 2 C an−I C un 026
+3 (n = 2〜4 )の組成を有するTl系酸化
物超伝導体は正方晶系であり、かつほぼ単相であるので
、その臨界温度Tcは安定したものとなる。
容易に知れるように、第1実施例〜第3実施例のT f
B a 2 C an−I C un 026
+3 (n = 2〜4 )の組成を有するTl系酸化
物超伝導体は正方晶系であり、かつほぼ単相であるので
、その臨界温度Tcは安定したものとなる。
?発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明の製造方法によれば
、T℃が単層であるTlfiBa2Ca,CunO■1
。3の組成のTl系酸化物超伝導体を容易に合成するこ
とができ、しかも従来は製造不可能であった、TIBa
2 Ca3Cua ollの組成のTl系酸化物超伝導
体及びT/!Ba2 Ca4Cu50,3のTl系酸化
物超伝導体を製造することが可能である。
、T℃が単層であるTlfiBa2Ca,CunO■1
。3の組成のTl系酸化物超伝導体を容易に合成するこ
とができ、しかも従来は製造不可能であった、TIBa
2 Ca3Cua ollの組成のTl系酸化物超伝導
体及びT/!Ba2 Ca4Cu50,3のTl系酸化
物超伝導体を製造することが可能である。
また、本発明の製造方法により合成された上記T1が単
層の.Tl系酸化物超伝導体(n=3.4)の臨界温度
は約120K以上と非常に高いため、液体窒素による冷
却を用いても十分なマージンがとれ、ジョセフソン素子
,超伝導発電機、エネルギー損失の少ない超伝導電力貯
蔵、さちにはエネルギー損失の少ない送電ケーブルなど
の多方面の超伝導機器の実用化に寄与することが大であ
る。
層の.Tl系酸化物超伝導体(n=3.4)の臨界温度
は約120K以上と非常に高いため、液体窒素による冷
却を用いても十分なマージンがとれ、ジョセフソン素子
,超伝導発電機、エネルギー損失の少ない超伝導電力貯
蔵、さちにはエネルギー損失の少ない送電ケーブルなど
の多方面の超伝導機器の実用化に寄与することが大であ
る。
第1図(a)〜(d)はそれぞれ第1実施例〜第4実施
例の粉末X線回折の結果を示す図、 第2図は第1実施例〜第4実施例において合成されたT
I B a2 Can−1 C un Ozn+a (
n=2〜5)の組成のTi系酸化物超伝導体の磁化率の
温度変化を示す図である。 第3図は第1実施例〜第4実施例により合成されたTI
Baz Ca,+−+ CufiOzn+3(n=2
〜5)の組成のTl系酸化物超伝導体の結晶構造を示す
分子モデル図、 11・・・TlBa2CaCu207の磁化率値 12・・・TIBa2Ca2Cu30,の磁化率値 1 3 ・− ・TNBaz Ca3 Cu4 0..
の磁化率値 1 4 ・・・TlBaz Caa Cus 013の
磁化率値
例の粉末X線回折の結果を示す図、 第2図は第1実施例〜第4実施例において合成されたT
I B a2 Can−1 C un Ozn+a (
n=2〜5)の組成のTi系酸化物超伝導体の磁化率の
温度変化を示す図である。 第3図は第1実施例〜第4実施例により合成されたTI
Baz Ca,+−+ CufiOzn+3(n=2
〜5)の組成のTl系酸化物超伝導体の結晶構造を示す
分子モデル図、 11・・・TlBa2CaCu207の磁化率値 12・・・TIBa2Ca2Cu30,の磁化率値 1 3 ・− ・TNBaz Ca3 Cu4 0..
の磁化率値 1 4 ・・・TlBaz Caa Cus 013の
磁化率値
Claims (5)
- (1)Tl:Ba:Ca:Cuの組成比が実質的に1:
2:3:4であるTl系酸化物超伝導体。 - (2)基本組成がTlAM_2BM_n_−_1Cu_
nO_2_n_+_3〔但し、AMはBa又はSr、B
MはCaもしくはランタノイドを含む希土類元素、nは
2以上の整数〕で表されるTl系酸化物超伝導体の製造
方法において、Tl,AM,BM及びCuを含有しかつ
少なくともTlの含有比率が実質的にAMの含有比率以
上である出発原料の混合物を、数時間焼成することを特
徴とするTl系酸化物超伝導体の製造方法。 - (3)基本組成がTlAM_2BM_n_−_1Cu_
nO_2_n_+_3〔但し、AMはBa又はSr、B
MはCaもしくはランタノイドを含む希土類元素、nは
2以上の整数〕で表されるTl系酸化物超伝導体の製造
方法において、Tl,AM,BM及びCuをTl:AM
:BM:Cu=x:2:(n−1):n(x≧2)の割
合で含有する出発原料の混合物を、数時間焼成すること
を特徴とするTl系酸化物超伝導体の製造方法。 - (4)基本組成がTlAM_2BM_n_−_1Cu_
nO_2_n_+_3〔但し、AMはBa又はSr、B
MはCaもしくはランタノイドを含む希土類元素、nは
2以上の整数〕で表されるTl系酸化物超伝導体の製造
方法において、Tl,AM,BM及びCuをTl_2A
M_2BM_m_−_1Cu_mO_2_m_+_4(
mは2以上の整数)を製造するに充分な比率で含有する
出発原料の混合物を、Tl_2AM_2BM_m_−_
1Cu_mO_2_m_+_4を製造する際よりも低い
温度でかつ長時間焼成することを特徴とするTl系酸化
物超伝導体の製造方法。 - (5)前記出発原料の焼成は、880〜900℃の範囲
の温度で3〜11時間の間焼成することにより行われる
ことを特徴とする請求項2,3又は4記載のTl系酸化
物超伝導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1112953A JPH02293322A (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | Tl系酸化物超伝導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1112953A JPH02293322A (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | Tl系酸化物超伝導体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02293322A true JPH02293322A (ja) | 1990-12-04 |
Family
ID=14599664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1112953A Pending JPH02293322A (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | Tl系酸化物超伝導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02293322A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0365512A (ja) * | 1989-08-02 | 1991-03-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 高温超電導材料およびその作製方法 |
-
1989
- 1989-05-02 JP JP1112953A patent/JPH02293322A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0365512A (ja) * | 1989-08-02 | 1991-03-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 高温超電導材料およびその作製方法 |
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