JPH0228085Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は水漏れ等を防止した自動車用空気調和
装置のインテークユニツトに関する。

（従来の技術） 自動車用空気調和装置のインテークユニツト
は、第１，２図に示すように、内外気切換箱１と
フアンスクロール部２とを有している。内外気切
換箱１は内外気切換ドア３によつて選択される内
気導入口４と外気導入口５とを有し、フアンスク
ロール部２にはフアン６が配設されている。した
がつて、内外気切換ドア３によつて選択された内
気導入口４又は外気導入口５からフアン６によつ
て空気が導入され、フアンスクロール部２の空気
取入れ口を通つて吐出口７から図示しない次位の
ユニツト（例えば冷媒蒸発器を内蔵したクーラユ
ニツト、あるいはエンジン冷却水を内部に流通さ
せるヒータコアを内蔵したヒータユニツト等）へ
送られる。

（考案が解決しようとする課題） しかして、前記フアンスクロール部２は、第２
〜３図に示すように、一対のケース部材２ａ，２
ｂを合せて形成されている。なお、８は一方のケ
ース部材２ａに形成された空気取入れ口９に設け
られたベルマウスであり、周縁部１０は一対のケ
ース部材２ａ，２ｂの合せ面に形成された凹部１
１に嵌着固定されている（第３図参照）。

したがつて、外気導入口５から水等が外気と一
緒に導入されると、第２図に示すようにフアンス
クロール部２の内周面に付着し、次第と生長しつ
つ吐出口７に向つて導かれるため、このフアンス
クロール部２の合せ面１６から水漏れ等が生じる
おそれがあつた。

本考案は上述した点に鑑みてなされたものであ
り、フアンスクロール部の合せ面から水漏れ等が
生じないようにすることを目的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するための本考案は、一対のケ
ース部材を合せるとともに、一方のケース部材に
形成された空気取入口に設けられたベルマウスの
周縁部を一対のケース部材により挟持して固定し
てフアンスクロール部を構成してなる自動車用空
気調和装置のインテークユニツトにおいて、他方
のケース部材の合せ面より離れた位置に段部を形
成し、前記ベルマウスの周縁部を挟持するととも
に、当該ベルマウスの周縁部が前記一対のケース
部材の合せ面を密着して覆うように構成したこと
を特徴とする自動車用空気調和装置のインテーク
ユニツトである。

（作用） このように構成した本考案にあつては、インテ
ークユニツトの外気導入口から水等が外気と一緒
に導入され、フアンスクロール部内に侵入して
も、フアンスクロール部の合せ面はベルマウスの
周縁部で密閉されているので、両ケース部材の合
せ面から水等が漏れることはない。

また、ケース部材に段部を形成し、この段部に
てベルマウスの周縁部を挟持しているため、ベル
マウスの取付性を損なうことなく、当該段部とベ
ルマウス周縁部との接触が強固となりこの接触部
におけるシール性も付加され漏水防止がより確実
となる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第４図は本考案に係るインテークユニツトのフ
アンスクロール部を示す断面図である。

自動車用空気調和装置におけるインテークユニ
ツトには内外気切換箱１にフアンスクロール部２
を接続するが、本考案に係るフアンスクロール部
２は、一対のケース部材２ａ，２ｂよりなり、一
方のケース部材２ａの合せ面に形成された凹部１
２に、他方のケース部材２ｂの合せ面に形成され
た突部１３が嵌着してフアンスクロール部２が形
成されている。

本実施例に係るケース部材２ｂには、両ケース
部材２ａ，２ｂの合せ面１６から離れた位置、す
なわち第３図において合せ面１６の右側に、ケー
ス部材３２ｂの内方に突出するように段部１４
が、形成されており、さらにこの段部１４の端面
には、凹部１５が形成されている。この凹部１５
は、ベルマウス８の周縁部を挿入して嵌着するた
めのものであつて、この周縁部を凹部１５に嵌着
すると共に、他端を空気取入口９が形成されたケ
ース部材２ａに当接させることにより、ベルマウ
ス８は両ケース２ａ，２ｂを合わせる際に強固に
挟持されることとなる。しかも、ベルマウス８の
周縁部と両ケース２ａ，２ｂの合せ面１６とは密
着しており、第２図に示すように外気とともに侵
入した水滴がフアンスクロール部２に溜まつた場
合にあつても、当該水と合せ面１６との間にはベ
ルマウス８の周縁部が介在した状態となつてい
る。なお、図中１７はクリツプである。

このように構成した本実施例にあつては、イン
テークユニツトの内外気切換箱１の外気導入口５
から、フアン６によつて水等が外気と一緒に導入
され、フアンスクロール部２の空気取入口９から
フアンスクロール部２内に侵入しても、フアンス
クロール部２の合せ面１６は、ベルマウス８の周
縁部に密閉されているので、合せ面１６から水等
が漏れることがなくなる。

しかも、ケース部材１ｂに段部１４を形成し、
さらにこの段部１４に形成し凹部１５にベルマウ
ス８の周縁部を嵌着させ、両ケース１ａ，１ｂを
合わせることによりベルマウス８を挟持している
ため、ベルマウス８の位置決めを容易に行なうこ
とができ取付作業性を損なうことなく、当該段部
１４とベルマウス８の周縁部との嵌着が強固とな
りこの嵌着部におけるシール性も付加され漏水防
止がより確実となる。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案によれば、他方の
ケース部材の合せ面より離れた位置に段部を形成
し、前記ベルマウスの周縁部を挟持するととも
に、当該ベルマウスの周縁部が前記一対のケース
部材の合せ面を密着して覆うように構成したの
で、空気洩れも少なくなりインテークユニツトの
外気導入口から水等がフアンスクロール部内に侵
入しても、このフアンスクロール部の合せ面より
車室内へ水が漏ることがなくなる。

また、ベルマウスの取付性を損なうことなく、
当該段部とベルマウス周縁部との接触が強固とな
りこの接触部におけるシール性も付加され漏水防
止がより確実となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車用空気調和装置のインテークユ
ニツトを示す斜視図、第２図は従来のフアンスク
ロール部の正面頭、第３図は同縦断面図、第４図
は本考案に係るインテークユニツトの要部を示す
縦断面図である。 １……内外気切換箱、２……フアンスクロール
部、２ａ，２ｂ……ケース部材、８……ベルマウ
ス、９……空気取入口、１４……段部、１６……
合せ面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対のケース部材２ａ，２ｂを合せるととも
   に、一方のケース部材２ａに形成された空気取入
   口に設けられたベルマウスの周縁部を一対のケー
   ス部材により挟持し固定してフアンスクロール部
   を構成してなる自動車用空気調和装置のインテー
   クユニツトにおいて、他方のケース部材２ｂの合
   せ面より離れた位置に段部１４を形成し、前記ベ
   ルマウス８の周縁部を挟持するとともに、当該ベ
   ルマウス８の周縁部が前記一対のケース部材２
   ａ，２ｂの合せ面を密着して覆うように構成した
   ことを特徴とする自動車用空気調和装置のインテ
   ークユニツト。