JPH02277730A - 希土類元素鉱石の処理方法 - Google Patents

希土類元素鉱石の処理方法

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JPH02277730A
JPH02277730A JP2049713A JP4971390A JPH02277730A JP H02277730 A JPH02277730 A JP H02277730A JP 2049713 A JP2049713 A JP 2049713A JP 4971390 A JP4971390 A JP 4971390A JP H02277730 A JPH02277730 A JP H02277730A
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rare earth
earth elements
earth element
ore
nitric acid
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JP2049713A
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Francinet Cailly
フランシネ・カイイ
Yves Mottot
イブ・モット
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Rhone Poulenc Chimie SA
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、希土類元素鉱石の処理方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、低い希土類元素含有量を有
する鉱石の処理に関する。
〔従来の技術とその問題点〕 現在、利用されている主な希土類元素鉱石は、モナザイ
ト、バストネサイト及びキセノタイムのような希土類元
素保持鉱物を含有するものである。
希土類元素に最も富むこれらの鉱石の他に、その利用と
処理が現在何の得にもならない多くの貧鉱が存在する。
特に、アパタイトを含有する鉱石があげられる。この鉱
石は、酸化物で表わして0.1%以下の希土類元素重量
含有量を有する。
鉱石が低い希土類元素含有量を有するときは、それを物
理的処理、即ち比重選鉱法、浮遊選鉱法又は磁気分離法
に付してその濃縮を行う必要がある。希土類元素を回収
するのに必要な化学的処理に付加される上記のような方
法は、高価であってプロセスの経済性に対して負担とな
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって、本発明の目的の一つは、鉱石の予備的濃縮
を回避し又は制限できる方法によって希土類元素を含有
する鉱石からその希土類元素を回収する経済的方法を提
供することである。
本発明の他の目的は、濃度の如何にかかわらず希土類元
素を含有するあらゆる種類の鉱石又は残留物の処理に好
適な方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
しかして、本発明は、 (a)  希土類元素鉱石を硝酸溶液により希土類元素
保持鉱物が可溶化されるように浸出を行い、(b)  
必要ならば不溶性残留物を分離し、(C)浸出工程から
生じた溶液から希土類元素を分離し、 (d)  希土類元素が浄化された溶液を金属陽イオン
Mの水酸化物によって処理し、これによって希土類元素
保持鉱物と同時に浸出工程で可溶化された不純物を沈殿
させ、次いでこの沈殿を分離し、 (e)  不純物が除去された溶液を硫酸で処理し、こ
れによって金属陽イオンの硫酸塩を沈殿させ、次いでこ
の沈殿を分離し、 (f)  要すれば、このようにして再生された硝酸を
希土類元素鉱石の浸蝕工程に再循環することよりなるこ
とを特徴とする、希土類元素の回収を可能ならしめる希
土類元素鉱石の処理方法を目的とする。
本発明に従って用いる表現[希土類元素(TR)jとは
、57〜71の原子番号を有するランタン系列と称され
る希土類元素と39の原子番号のイツトリウムを意味す
る。また、用語「セリウム族希土類元素」とは、原子番
号に応じてランタンから始ってサマリウムで終る最も軽
い希土類元素をいい、また用語「イツトリウム族希土類
元素」とはユーロピウムから始ってルテチウムで終る最
も重い希土類元素とイツトリウムを含めたものをいう。
本発明の方法の利点は、鉱石の物理的濃縮を必要とする
ことなく鉱石に直接実施できることである。
鉱石の直接浸蝕法としての本発明の方法は、価値を高め
得る希土類元素含有量が低いこと及び鉱物性脈石が部分
的に溶解性であることのために硝酸の大量消費を必要と
する。
しかし、それでも本発明の方法は、経済的な観点から特
に有益である。なぜならば、本発明の方法では硝酸が再
生されるからである。総体的には、水洗、における酸の
消費は、硝酸の再生に使用される硫酸の消費に帰着する
が、これは硝酸と比較して硫酸の方が明らかに安価であ
るために経済的に有利である。
硝酸の代りに硫酸が浸出を実施するのに使用された場合
には、浸蝕時に生成する沈殿(例えば石膏)中への連行
により又はそれほど可溶性でない希土類元素の硫酸塩の
沈殿により希土類元素の損失がある。
これに対して、硝酸の使用は可溶化性希土類元素を定量
的に回収することを可能にする。
したがって、本発明の方法は、硫酸と比べて硝酸による
溶解の利益を受けることができる。
生態学的観点からは、本方法は硝酸イオンによる流出物
の汚染をもたらさない。再循環ループのおかげで、本発
明の方法は、環境を害することな(、十分に確認されか
つ無害にされた固形部分しか包含し得ないのである。
さらに、本発明の方法の他の利点は、希土類元素を含有
するあらゆる種類の鉱石又は残留物を処理することを可
能にするということである。
本発明の方法は、あらゆる種類の鉱石、特に、酸化物の
重量で表わして0.1%未満を示す低希土類元素含有量
を有する鉱石に適用することができる。
また、取得方法が周知である、例えば物理的技術である
粉砕や浮遊法による濃縮により及び(又は)振動台上で
の重力による濃縮により及び(又は)磁気的分離及び(
又は)任意の他の物理的若しくは化学的技術による濃縮
物について実施しても本発明の範囲から逸脱しないこと
は明らかである。
また、熱的予備処理を受けた鉱石を使用することも可能
である。
希土類元素が乏しい鉱石の場合には、硝酸に一部不溶性
の脈石を含有する鉱石が好ましくは使用され、石英やけ
い酸塩、マグネタイト、アナターゼ、ルチル、イルメナ
イト、ガーネット及びジルコンがあげられる。
本発明を実施するのに好適な鉱石としては、希土類元素
支持体がりん酸塩、フルオロ炭酸塩、炭酸塩又はけい酸
塩である鉱石があげられる。
鉱石の例としては、下記のものがあげられる。
なお、希土類元素酸化物で表わした希土類元素の平均重
量含有量を後記した。
Oりん酸塩型の鉱石、例えば、希土類元素がりん酸カル
シウムの網状構造中に含まれているアパタイト Ca5
(POJs(F、CI2−011) (10%)、ラブ
ドア1ナイトTRPO,・H*O(60%)、希土類元
素が実質上イツトリウム族希土類元素であるチャーチア
イトTRPO,・II、O(50%)、クランダライト
群、例えばフローレンサイト TRAQ*(PO−)*
(OH)。(30%)、 Oフルオロ炭酸塩型の鉱石、例えばパストネサイ)  
TRC05F (75%)、シンチサイト rRca(
cow)zF(52%)、 O炭酸塩型の鉱石、特にランクナイト TR*(COs
)3・go、o (55%)、 Oけい酸塩型の鉱石、特にアラナイト (丁RCa)。
(FeA121g)s(SiO*)(SitOt)O(
Oll)(25%)、ブリソライトTR5Cat(Si
O2)sOH(60%)。
本発明の方法は中でもアパタイトの処理に好適である。
本発明の方法においてフルオロ炭酸塩型鉱石を使用する
場合には、その浸蝕を容易にさせかつ炭酸陰イオンと一
部であるがふり化物イオンとを除去するように該鉱石の
熱処理を予め行う必要がある。
鍜焼操作は高温で、特に400℃以上の温度で行われる
が、好ましくは600℃〜800℃の間で選ばれる。鍜
焼時間は、燻焼温度に依存し、また温度が高いほど短く
なり、一般に30分間〜3時間である。
また、本発明の方法によれば、固体状又は液体状である
任意の形態の残留物を処理することができる。
しかして、塩形成された(りん酸塩、炭酸塩、硫酸塩)
形の希土類元素を含有する残留物、成るいはTR/ C
o型(希土類元素が実質上サマリウムである)又はTR
/ Fe/ B型(希土類元素が実質上ネオジムであり
、元素の原子%が一般に希土類元素について8〜30%
、ほう素について2〜28%、残部が鉄である)の磁石
の製造からしばしば生ずる残留物(粉末、切削片、破片
、インゴット、粉じんなど)を使用することができる。
上述したように、本発明の方法によれば、さらに酸化鉄
とアパタイトを含有する鉄鉱の採掘の廃棄物を処理する
こともできる。このような場合には、本発明の方法を実
施する前に、当該分野において周知の技術である磁気的
分離法によってマグネタイトを除去することが望ましい
水沫は、また、石膏、特にりん酸塩鉱石の硫酸浸蝕から
生じる石膏の溶解残留物や粗製の酸の濃縮工程時に得ら
れる泥状物の処理にも好適である。
前記した鉱石及び残留物のリストは何ら限定的なもので
はない。本発明の以下の開示にあたって、「鉱石」とは
、希土類元素を含有する鉱石はもちろん残留物をも表わ
すものとする。
本発明の方法によれば、方法の第一工程において硝酸に
よる鉱石の処理が実施される。
硝酸による浸蝕の前に、希土類元素保持鉱物種を開放さ
せるために砕鉱及び(又は)粉砕操作が有益であること
が証明できる。粒度は解放の大きさ次第であって、これ
は数ミクロン(一般に4〜5μl)から211jlIの
間であってよい。しかしながら、十分に早い浸蝕を望む
場合には、l JEJI以下の直径を有する粒子を使用
するのが有益である。
砕鉱及び粉砕操作は、典型的な態様で、例えばジヨウ式
砕鉱機成るいはボール又はバー式粉砕機で実施すること
ができる。
この随意的操作の後、鉱石は、それを部分的に浸蝕させ
るように意図された硝酸処理に付される。
詳しくは、この処理は、鉱物性脈石を本質的に不溶性形
態にしながら希土類元素保持鉱物を可溶化させることが
できる。確かに、陽イオン型の不純物(アルミニウム、
鉄、カルシウム)又は陰イオン型の不純物(りん酸塩、
ぶつ化物、炭酸塩)の可溶化もあるが、しかしこれらは
本発明の方法の次の工程で除去される。
この鉱物の浸出を行うためには、濃又は希硝酸を使用す
ることができる。硝酸溶液の濃度は臨界的ではないが、
1〜8Nの規定度を有する硝酸水溶液を使用するのが望
ましい。
硝酸の使用量は鉱物の希土類元素含有量及び保持された
条件で可溶性の他の物質種の含有量に左右される。した
がって、これは好ましくは可溶化すべき元素の化学量論
的量に少なくとも等しい。
硝酸が化学量論的量に対して過剰に使用されたときに良
好な浸蝕条件が実現される。この過剰量は、例えば化学
量論的量の20%になってもよいが、5〜10%の間で
あるのが好ましい。
鉱石と硝酸水溶液との間の重量比は、一般に2以下であ
ってかつ0.2以上であり、好ましくは1〜2の間であ
る。
本発明の方法の別法は、硝酸イオンをもたらす塩の存在
下に希土類元素鉱物を硝酸で処理することからなる。
塩の例としては、硝酸アンモニウム、硝酸アルカリ金属
、例えば硝酸ナトリウム又は金属陽イオンMの硝酸塩が
あげられる。
金属陽イオンMとは、その水酸化物が強塩基であること
及びそれが可溶性の硝酸塩とかろうじて可溶性の硫酸塩
とを与えることを特徴とする金属元素である。
強塩基とは、約9.0以上のpkaを有する塩基を意味
する。
可溶性の塩とは、約1009/12以上の水溶解度をい
う。
かろうじて可溶性の塩とは、約29/l以下の水溶解度
をいう。
本発明に好適な金属陽イオンMとしては、好まシ(は、
カルシウム、ストロンチウム、バリウムのようなアルカ
リ土金属が使用される。特に、カルシウムが金属陽イオ
ンMとして選ばれる。
硝酸イオンをもたらす・塩としては、好ましくは金属陽
イオンMの硝酸塩が使用される。なぜならば、この陽イ
オンは本発明の方法の次の工程に加わるからである。
硝酸イオンをもたらす塩の量は浸出用硝酸溶液の1〜8
0%、好ましくは40〜60%を占めていてよい。
硝酸イオンをもたらす塩を使用することの利点の一つは
、再循環される硝酸中に存在する金属陽イオンMの硫酸
塩の含有量を低下させることである。
この浸蝕実施方法の選択は、浸出工程から生ずる硝酸溶
液中に存在する希土類元素を後記のような液−液抽出に
より分離する方法が選ばれたときには特に推奨される。
事実、中性塩の存在は有機相への希土類元素の抽出を容
易にさせる。
抽出が満足できるためには、抽出時に有機相と接触する
水性相は、好ましくは3モル/l以上でかつlOモル/
e以下の高い硝酸イオン濃度を示すべきである。有利に
はこれは約8モル/lが選ばれる。
硝酸イオンをもたらす塩の量は、望ましい硝酸イオン濃
度が得られるように調節される。
浸出が硝酸単独で又は塩の存在下で実施されるときは、
温度条件は限定的ではな(、温度は15℃〜ioo℃の
間で選ばれる。
浸出溶液中の滞留時間はある程度鉱石に左右される。そ
れは例えば10分間〜5時間であってよいが、好ましく
は30分間〜2時間である。
操作終了時に、希土類元素硝酸塩の水溶液が、典型的な
液−面分離技術、例えば濾過、遠心分離、デカンテーシ
ョン又は乾燥によって固体残留物と分離される。
したがって、浸蝕条件下で不溶性の鉱物からなる鉱物性
脈石、例えばシリカ(石英)及び(又は)天然けい酸塩
(長石類)や各種の鉱物より本質上なる固体残留物が分
離される。
この残留物の分離に続いて、浸蝕時に可溶化された不純
物も含有しかつしたがって、原料鉱石の組成に左右され
る希土類元素硝酸塩の水溶液が回収される。−例として
、フルオルアパタイトの処理のときに存在する優勢な不
純物があげられる。
即ち、陰イオン性不純物はりん酸、ひ酸、ふつ化物陰イ
オンであり、陽イオンはg4+、Th”、Fe”Ag”
、Ca″+などである。
本発明の方法に従う工程において、この溶液から希土類
元素の分離が行われる。
この分離は、当該技術水準にある全ての方法によって、
例えば沈殿、液−液抽出、樹脂上を通すイオン交換によ
る分離、結晶化などによって実施する・二とができる。
本発明の好ましい実施態様は、希土類元素をその水酸化
物の形で沈殿させることによって分離を行うことからな
る。
この分離方法は、鉄又はアルミニウムをほとんど含まな
い、好ましくは、希土類元素の重量に対して表わして2
0%以下の該元素を含有する非りん酸塩型の鉱物の場合
に特に好適である。
このために沈殿は塩基によって行われる。塩基は特に水
酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム若しくはカルラム
のような水酸化アルカリ金属、又は好ましくは水酸化カ
ルシウム若しくはマグネシウムのような水酸化アルカリ
土金属並びにこれらの元素の炭酸塩であってよい。
特に水酸化カルシウム又はその先駆体、即ち酸化カルシ
ウムが使用される。
塩基の使用量は、希土類元素硝酸塩を含有する溶液のp
Hが7〜10.好ましくは約8であるように決定される
この工程の間、温度は20℃〜100℃であってよいが
、有利には60℃〜lOO℃の間である。
このような処理条件においては、希土類元素の沈殿があ
り、これは典型的な液−面分離技術によって分離するこ
とができる。
本発明のさらに好ましい実施方法の一つは、液−液抽出
操作によって希土類元素を分離することからなる。
希土類元素の分離は、希土類元素硝酸塩を含有する水性
相と水不溶性の抽出剤を含をする有機相との間で液−液
抽出し、次いで有機相から希土類元素を逆抽出すること
によって行われる。
本発明の方法に使用される抽出剤は、希土類元素間で選
択性を示す全ての抽出剤のうちから選ぶことができる。
用いられる抽出剤は、陰イオン性抽出剤、溶媒相性抽出
剤又は陽イオン性抽出剤のグループのうちから選ばれる
用いられる陰イオン性抽出剤は、特に、アミノ官能基を
含有する長鎖有機化合物である。これらの化合物の炭化
水素鎖は、好ましくは5〜20個の炭素原子を有する。
これらのうちでは、例えば下記のものがあげられる。
第三アミン、特に、商品名「アラミン336」及び「ア
ドゲン364jとして市販されている化合物。このもの
は式R3N (ここで炭化水素基Rは8〜10個の炭素
原子を冑する)の第三アミンよりなる。
硝酸第四アンモニウム並びに特に商品名「アドゲン46
4」及び「アリコール336」として市販されている化
合物の誘導体。このものは次式%式%(2 (ここで炭化水素基Rは8〜IO個の炭素原子を有する
) の第四アンモニウム塩よりなる。
用いられる陽イオン性抽出剤は、特に、有機りんの酸、
カルボン酸、β−ジケトンである。
これらのうちでは下記のものがあげられる。
次の一般式 %式% (ここで基R6及びR,は、これらの基の炭素原子の総
数が少なくとも10に等しいような脂肪族又は芳香族炭
化水素基を表わす) の有機りんの酸。好ましくはジ(2−エチルヘキシルり
ん酸、ビス(2−エチルヘキシヘキシル)ホスホン酸が
用いられる。
商品名「ベルサチック酸」としてシェル・ケミカル社よ
り市販されているカルボン酸。このものは、次の一般式 (ここで基R,及びR1は置換又は非置換炭化水素基を
表わす) に相当する。特に、シェル・ケミカル社法によりC,オ
レフィンをカルボキシル化することによって誘導される
「ベルサチック10」 (登録商標)(この場合のR,
及びRよはこれら二つの基の炭素原子の和が7に等しい
炭化水素基である)。
陰イオン性又は陽イオン性抽出剤を浸出工程で生じる水
溶液から希土類元素を抽出分離するのに使用することが
できる。しかしながら、この場合には、希土類元素の沈
殿を行うため前記の塩基のうちから選ばれる塩基によっ
て予備的中和を行うことが望ましい。
好ましくは、金属陽イオンMの水酸化物が使用される。
このときの水性相のpFlは1.0以上である。
これは抽出剤に依存する。
それ故に、本発明によれば、予備的中和を必要としない
溶媒相性抽出剤を使用するのが好ましい。
本発明の好ましい実施態様は、浸出工程から生ずろ水溶
液を抽出剤として中性有機りん化合物を含有する有機相
と接触させることによって液−液抽出により希土類元素
を分離することからなる。
この抽出は、水に実質上不溶性でありかつ下記の4種の
うちから選ばれる中性有機りん化合物によって実施され
る。
式(1)〜(IV)において、Rlx Rt及びR1は
脂肪族、シクロ脂肪族及び(又は)芳香族基のような炭
化水素基を表わす。
これらの基は1〜18個の炭素原子を含有できるが、好
ましくは基のうちの少なくとも1個は少なくとも4個の
炭素原子を有しなければならない。
式(1)〜(IV)の抽出剤は単独で又は混合物として
使用することができる。
これらの化合物のうちでは、本発明によれば、りん酸ト
リールーブチル(TB’P)、りん酸トリイソブチル(
T[BP)、ブチルホスホン酸ジブチル(DBBP)、
2−エチルへ牛シルホスホン酸ジ(2−エチルヘキシル
)(DEHEHP)、トリーローブチルホスフィンオキ
シド(TOPO)として市場で入手できるものが特に使
用される。
本発明の方法においては、好ましくはりん酸トリブチル
又はブチルホスホン酸ジブチルが使用される。
本発明の方法による有機相は、場合により、抽出剤以外
に、有機希釈剤を含有する。用いられることのできる希
釈剤としては、液−液抽出操作を実施するのに慣用され
ているものを用いることができる。これらのうちでも、
特に、脂肪族炭化水素、例えば、ドデカン及びケロシン
型の石油留分;芳香族炭化水素、例えば、アルキルベン
ゼン混合物よりなる石油留分、特に、エクソン社より市
販されている「ツルペッツ」型留分があげられる。
また、これらの希釈剤の混合物も用いることができる。
好ましくは、ケロシン型の石油留分が使用される。
有機相中の抽出剤の割合は抽出剤により広い範囲で変動
する。
その濃度は、抽出剤が希釈剤中に溶解されたときの5容
量%から希釈剤が純粋で使用されたときの100%まで
の間であってよい。
本発明の好ましい抽出剤であるりん酸トリブチル又はブ
チルホスホン酸ジブチルが使用されたときは50〜80
容量%の間の割合が有益である。
本発明の方法に従う有機相は、また、各種の変性剤を含
有できる。その必須の目的の一つは、抽出剤の錯化性を
変えることなく系の流体動力学的性質を改善することで
ある。好適な化合物としては、特に、アルコール官能基
を持つ化合物、特に、炭素原子数が4〜15である重質
アルコールがあげられる。有機相にもたらされた20容
量%にもなり得る割合が一般に好ましい。
希土類元素、の一つ又はそれ以上の分離は、複数の理論
抽出段階で実施することによって操作される。この場合
の各抽出段階は混合−デカンチーシリン操作からなって
いる。
水性相と有機相は、何ら臨界性のない温度で接触せしめ
られる。温度は一般に15℃〜65℃の間で選ばれ、し
ばしば20’C〜50℃の間である。
この分離工程からは、一方で、浸蝕用溶液から抽出され
ない元素、即ち主として鉄、アルミニウム、カルシウム
及びりん酸塩、ひ酸塩、ふつ化物、ほう酸塩などの大部
分を含有する水溶液と、希土類元素、可溶化したウラン
、硝酸及び少量のりん酸、ひ酸、ぶつ化物陰イオン(処
理鉱石中に存在する場合)に相当する酸を含有する有機
相とが得られることになる。それはアパタイトの処理の
場合である。
得られた希土類元素溶液の純度を向上させるためには、
再抽出工程前に洗浄工程を行うことが望ましい。
この洗浄工程において、有機相は塩基性溶液により洗浄
される。
アンモニア溶液又は任意の他のアルカリ金属水酸化初成
るいはそれらの炭酸塩に頼ることができる。しかし、他
の金属陽イオンを導入しないことが好ましいので、本発
明の方法に従う工程で使用される金属陽イオンMの水酸
化物又は炭酸塩が使用される。これは、好ましくは、ア
ルカリ上金属水酸化物、特に水酸化カルシウムである。
塩基溶液の濃度は約8N以下、好ましくはIN〜2Nの
間で選ばれる。
この洗浄工程では、水性相中に入る酸型の不純物を除去
しながら有機相を精製することができる。
次いで、抽出用溶媒中に含まれる希土類元素の再抽出工
程が行われる。
有機相中に抽出された希土類元素は、有機相を水又は場
合によっては約0.3N以下の希硝酸溶液と接触させる
ことによって分離される。
原料鉱石がまたウランを含有する場合には、このウラン
は有機相中に希土類元素とともに抽出されたことがわか
る。ウランの再抽出は、希土類元素の再抽出工程の後に
、有機相を好ましくは0.5〜2上2モル2の濃度を有
する炭酸アルカリ金属又はアンモニア溶液と接触させる
ことによって灯つことができる。
有機溶媒の再生工程で回収された希土類元素硝酸塩水溶
液からは、約8の911を有する塩基性溶液により希土
類元素をその水酸化物の形で沈殿させることができる。
アンモニア溶液を使用することができるが、金属陽イオ
ンMの水酸化物を使用するのが好ましい。なぜならば、
希土類元素水酸化物の分離後に得られる水性相は洗浄用
溶液の調製のために又は希土類元素が浄化された溶液の
精製のために再循環することができるからである。
次いで、浸蝕時に可溶化した物質槽を除去するため希土
類元素が浄化された水溶液の精製処理が行われる。物質
槽としては、特に鉄、りん、アルミニウム、ひ素などが
あげられる。
このために、上記溶液は、前記したような金属陽イオン
Mの水酸化物又は炭酸塩酸るいは場合によりその先駆体
(酸化物)による処理に付される。
金属陽イオンMの水酸化物の例としては、カルシウム、
バリウム、ストロンチウムのようなアルカリ出金属の水
酸化物を使用することができる。
好ましくは、水酸化カルシウム又はその先駆体の酸化カ
ルシウムが使用される。したがって、粉末状又は水性懸
濁液の水酸化カルシウム又は酸化カルシウムを使用する
ことができる。
この操作は、20℃〜100°Cの間の温度で実施でき
るが、好ましくは70°C〜90’Cである。
金属陽イオンMの量は、得られるpHが9〜11゜好ま
しくは約lOであるように決定される。
希土類元素が浄化された溶液に金属陽イオンMの水酸化
物が導入される。この添加は連続的に又は断続して徐々
に又は−度に行うことができる。
断続法についての金属陽イオンMの水酸化物の添加と沈
殿の分離とを隔てる時間又は連続法についての滞留時間
は広い範囲内にあってよく、例えば10分間〜10時間
であるが、有利には1〜3時間である。
除去すべき不純物を含有する得られた沈殿は反応媒体か
ら典型的な液−面分離技術、即ち、濾過、デカンテーシ
ョン、乾燥、遠心分離によって分離される。
液相は、金属陽イオンMの硝酸塩、好ましくは硝酸カル
シウムを含有する溶液よりなっている。
本発明の方法の最後の工程では、得られた液相を硫酸で
処理して硝酸の再生が行われる。
濃(98%)又は希硫酸を使用することができる。好ま
しくは、85〜90%硫酸が使用される。
この操作は、20℃〜100℃の温度で行われるが、好
ましくは30℃〜50℃である。
硫酸の使用量は、係わった硝酸の量に等しいように計算
される。
この処理中に金属陽イオンMはその硫酸塩の形で沈殿す
る。それは、金属陽イオンMがカルシウムであるときは
沈殿CaSO4・0.5H,0である。
次いで、沈殿は反応媒体から典型的な液−面分離技術に
よって分離される。
これにより硝酸溶液が回収されるが、これは方法の最初
の工程に再循環することができる。本発明の変法によれ
ば、硝酸溶液は硝酸イオンをもたらす塩、特に金属陽イ
オンMの硝酸塩を含有できる。
本発明をより良(理解するために、添附の第1図に本発
明の好ましい実施態様を示した。
反応器1に、希土類元素保持鉱物を含有する鉱石2と硝
酸溶液3が導入される。
希土類元素保持鉱物の可溶化後に、必要ならば4におい
て不溶性残留物を分離し、これは5で排出される。
希土類元素硝酸塩と可溶化した不純物とから本質上なる
液相が6で回収される。
7で希土類元素が分離され、これは8において水性相中
に集められる。
反応器9に、希土類元素が浄化された溶液10と金属陽
イオンMの水酸化物11が導入される。
12において不純物が分離され、これは13で排出され
る。
反応器14に、不純物が除去された溶液15と硫酸工6
が導入される。
17において金属陽イオンMの硫酸塩が分離され、18
で排出される。
19で硝酸溶液が集められ、これは要すれば3で鉱石の
浸蝕工程に再循環することができる。
これらの組合せのおかげで、本発明の方法は、環境と方
法の経済性とを考慮する方法である。
本方法は、価値を付与することがこれまで考えられなか
った希土類元素が乏しい希土類元素鉱石を処理すること
を可能にするものである。
〔実施例〕
ここで本発明の実施例を示すが、これらは本発明を何ら
制限しない。実施例において示した%は重量で表わす。
例  1 a) この例では、希土類元素保持鉱物がアパタイトで
ある選別されていない鉱石を使用する。
鉱石の組成は次の通りである。
PtO5= 2.75% FetOs= s、 6% CaO= 7.0% Sing = 85.7% TR,03= 0.43% tlQ、  = 30 ppm 希土類元素の内訳は次の通りである。
第1図により例示した実施態様によって本発明の方法を
実施する。
b)第一工程において、希土類元素を可溶化するように
硝酸による鉱石の浸蝕を実施する。
100Qの反応器lに50&9の鉱石2と、硝酸カルシ
ウムCa(NOs) xをz4モル/12の割合で含有
する25Qの3,2N硝酸溶液3を導入する。
操作は周囲温度(20℃)で機械的撹拌下で行う。
滞留時間は30分間である。
4で濾過することにより46.5 kgの不溶性残留物
を分離し、5で排出する。
6でTRyOiとして表わして8.55g/lの希土類
元素、50v/(lのりん酸及びtloiとして表わし
て60 xv/ (2のウランを含有する2512の溶
液を回収する。
C)次いで、上で得られた溶液を、第2図により例示さ
れる実施態様に従って実施される液−液抽出操作に付す
ことによって希土類元素を分離する。
使用した装置は、7の理論段階を含む抽出(a)及び洗
浄(a′)セクションと、5の理論段階を含む有機相中
に抽出された希土類元素の逆抽出(b)セクションとか
らなる向流で作動するミキサー−デカンタ−型の複数段
階の装置である。
使用した抽出剤はブチルホスホン酸ジブチルである。こ
れをケロシンに50容量%の割合で希釈する。この混合
物が抽出用溶媒をなす。
鉱石の浸蝕工程から生じた2512の水溶液6を20に
より装置の第6段階に導入する。
21により抽出用溶媒を512の割合で導入する。
そして、22により洗浄セクションに1209/(lの
石灰を導入する。
23により、抽出セクションの入口で、ランタン及びセ
リウムを酸化物として表わしてそれぞれ0.9 y/ 
(l及び1.07 v/ (1(D濃度で含有する2 
6、159の溶液を集めた。
そして、24により逆抽出セクションの出口で、有機相
に対して向流で、3.5(!の水を導入する。
8により、希土類元素の酸化物として表わして44v/
(lの濃度を有する3、5eの希土類元素硝酸塩溶液を
集める。
d)次に、23で回収された希土類元素が浄化された溶
液の精製を行う。
このために、反応器9に、10により26.1512の
該溶液及び11により3.5kgの石灰乳を300y/
 (lで導入する。
12で濾過することにより12.5&9の湿ったりん酸
塩残留物を分離し、これは13で排出する。
15により、本質的に硝酸カルシウムを含有する27.
2&のが液を回収する。
e)次の工程で硝酸を再生させる。
反応器14に、炉液15と2.5Qの88%硫酸水溶液
を導入する。
17で濾過することにより11.5kgの湿った硫酸カ
ルシウムを分離し、これは18で排出する。
19により、2.4モル/lの硝酸カルシウムを含有す
る25Qの3.14 N硝酸水溶液を回収する。
この溶液は3により浸蝕工程に再循環することができる
。実際にはその量は調節した。その一部2Qを1&9の
鉱石を浸蝕させるため先取する。得られた溶液は予期し
た結果と一致した。
f)次に、希土類元素を回収するため、3.5Qの精製
された希土類元素硝酸塩溶液を、950°Cで新たに予
め爛焼しておいた88gの石灰を添加することにより処
理する。
1859の希土類元素水酸化物が沈殿したが、これを炉
別する。この分離のが液は13で得られた沈殿の洗浄に
供する。
3.5Qの炉液が回収され、これは22で使用する石灰
乳の製造に供する。
700℃で1時間暇焼した後に酸化物の形で希土類元素
を回収することができた。
例  2 希土類元素の抽出条件を変えたことを除いて、例1を反
復する。
使用した装置は、5の理論段階を含む抽出(a)及び洗
浄(a′)セクションと、5の理論段階を含む有機相中
に抽出された希土類元素の逆抽出(b)セクションとか
らなる向流で作動するミキサー−デカンタ−型の複数段
階の装置である。
使用した抽出剤はブチルホスホン酸ジブチルである。こ
れをケロシン中50容量%の割合で希釈する。この混合
物が抽出用溶媒をなす。
鉱石の浸蝕工程より生じた25Qの水溶液6を20によ
り装置の第4段階に導入する。
21により抽出剤を1512の割合で導入する。
22で、120y/(の石灰乳を洗浄セクションに導入
する。
23により、抽出セクションの入口で、希土類元素が完
全に浄化された2 6.5 Qの溶液を集める。
次に、前記の例1におけるようにして、有機相から希土
類元素の逆抽出を行う。
8で、希土類元素酸化物として表わして619/12の
濃度を有する希土類元素硝酸塩溶液を集めた。
例  3 a)この例では、30%の希土類元素酸化物を含有する
バストネサイト型の鉱石を使用する。
b)熱的予備処理を行うことにより開始する。
113.69の鉱石を700℃で1時間暇焼する。
c)  H焼した物質の浸蝕を、z4°モル/12の硝
酸カルシウムを含有する3、2N硝酸水溶液により80
℃で2時間実施する。
冷却し濾過した後、一方で、鉱石中に最初から存在する
セリウムの50%を含有する60gの不溶性残留物と、
他方では、水洗後に、最初の他の希土類元素の90重量
%以上を含有する370ccの溶液を得た。
d)次いでこの溶液を例2に記載の各種の処理に付した
。即ち、 0例1に記載のような、硝酸塩形の全ての希土類元素の
有機相中への液−液抽出及び希土類元素の有機相から水
への再抽出。
O希土類元素が浄化された溶液の石灰乳による処理。こ
れは金属不純物と沈殿したふる素との決別を可能にする
0先行工程から生じる溶液を硫酸で処理することによる
硝酸水溶液の再生。
O硝酸水溶液の浸蝕工程への再循環。
例  4 a) この例では、本発明の方法によって、ネオジム/
鉄/ほう素型磁石の製造残留物を処理する。
この残留物の組成は次の通りである。
Nd= 36.3% Fe= 60.9% B=0.92% Ca−1,1% AQ= 0.34% b)第一工程において、この残留物の20gを2.4モ
ル/lの硝酸カリウムを含有する300ccの3.2N
硝酸水溶液に漸時添加することによってこの残留物の溶
解を行う。
C)第二工程において、ブチルホスホン酸ジブチルをケ
ロシン中50容量%の割合で含有する有機溶媒により定
量的に抽出することによりネオジムを分離する。
鉄、アルミニウム及びほう素の全部を含有するネオジム
が浄化された水性相を集める。
d)例1におけるようにして、石灰乳によりpH4,5
で鉄及びアルミニウムを定量的に沈殿させることにより
水溶液からその不純物を除去する。これらの陽イオンの
水酸化物の沈殿をか過により分離する。
e)最後の工程において、例1におけるように硫酸によ
って硝酸溶液を再生する。これにより、この硝酸水溶液
は再循させることができる。
例  5 a) この例では、希土類元素保持鉱物が本質的にラブ
ドファナイトであるアナターゼ型鉱石を処理する。
この鉱石の組成は次の通りである。
Ti1t =82.5% P、0. =  i、g% Fe*Oa=  6.1% 5iOz =  3.4% AQ*Os=  3.3% CaO=  1% 希土類元素酸化物=1% b)第一工程において、粒度が≦l xzのこの鉱石の
1.5&yを2モル/eの硝酸カリウムを含有するlQ
の4N硝酸水溶液により80 ’Cで2時間処理するこ
とによってこの鉱石の浸出を実施する。
濾過し冷却した後、一方では、1.4 kvの乾燥残留
物を、他方では、水洗後に、lo、5y15の鉄、7.
6y/lのアルミニウム、29/12のバリウム、0.
29/(1(Df9:/、13.6g/u)希土類元素
酸化物及び35.2y/12のりん酸を含有する1、0
5Qの溶液を得た。
C)次いでこの溶液を例2に記載の各種の処理に付した
。即ち、 0例1に記載のような、硝酸塩形の全ての希土類元素の
有機相中への液−液抽出及び希土類元素の有機相から水
への再抽出。
0希土類元素が浄化された溶液の石灰乳による処理。こ
れは金属不純物と沈殿したふっ素とのが別を可能にする
0先行工程から生じる溶液を硫酸で処理することによる
硝酸水溶液の再生。
0硝酸水溶液の浸蝕工程への再循環。
第1図は、本発明の方法の一実施例を示すフローシート
である。
第2図は、本発明の方法で使用される液−液抽出装置の
概略図である。
■、9及びlOは反応器、2は鉱石、3は硝酸水溶液、
11は金属陽イオンMの水酸化物、16は硫酸。
【図面の簡単な説明】
手続補正書 平成2年6月11日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)(a)希土類元素鉱石を硝酸溶液により希土類元素
    保持鉱物が可溶化されるように浸出を行い、(b)必要
    ならば不溶性残留物を分離し、 (c)浸出工程から生じた溶液から希土類元素を分離し
    、 (d)希土類元素が浄化された溶液を金属陽イオンMの
    水酸化物によって処理し、これによって希土類元素保持
    鉱物と同時に浸出工程で可溶化された不純物を沈殿させ
    、次いでこの沈殿を分離し、 (e)不純物が除去された溶液を硫酸で処理し、これに
    よって金属陽イオンの硫酸塩を沈殿させ、次いでこの沈
    殿を分離し、 (f)要すれば、このようにして再生された硝酸を希土
    類元素鉱石の浸蝕工程に再循環することよりなることを
    特徴とする、希土類元素の回収を可能ならしめる希土類
    元素鉱石の処理方法。 2)鉱石が、希土類元素保持物がりん酸塩、フルオロ炭
    酸塩、炭酸酸塩若しくはけい酸塩である鉱物又は塩形成
    された形態若しくは金属形態で希土類元素を含有する全
    ての残留物であることを特徴とする請求項1記載の方法
    。 3)使用する鉱石が熱処理を受けた後のアパタイトを含
    有する鉱石又はバストネサイトを含有する鉱石であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の方法。 4)使用する鉱石がサマリウム/コバルト又はネオジム
    /鉄/ほう素型の磁石の製造の残留物であることを特徴
    とする請求項1記載の方法。 5)第一工程において、硝酸の量が可溶化すべき元素の
    化学量論的量に対して過剰であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の方法。 6)過剰量が5〜10%であることを特徴とする請求項
    5記載の方法。 7)希土類元素鉱石を硝酸イオンをもたらす塩の存在下
    に硝酸で処理することを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載の方法。 8)塩が金属陽イオンMの硝酸塩であることを特徴とす
    る請求項7記載の方法。 9)塩が硝酸カルシウムであることを特徴とする請求項
    8記載の方法。 10)塩の量が、得られる水性相が3モル/l以上であ
    ってかつ10モル/l以下である硝酸イオン濃度を示す
    ように調節されることを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載の方法。 11)第二工程において、希土類元素をその水酸化物又
    は炭酸塩の形で沈殿させることにより分離することを特
    徴とする請求項1記載の方法。 12)沈殿を水酸化カルシウムにより行うことを特徴と
    する請求項11記載の方法。 13)塩基の量をpHが7〜10であるような量とする
    ことを特徴とする請求項11又は12記載の方法。 14)第二工程において、希土類元素硝酸塩を含有する
    水性相と水に不溶性の希土類元素用抽出剤を含有する有
    機相との間で液−液抽出を行い、次いで有機相から希土
    類元素の逆抽出を行うことにより希土類元素を分離する
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。 15)抽出剤が陰イオン性、溶媒和性又は陽イオン性の
    抽出剤であることを特徴とする請求項14記載の方法。 16)抽出剤がりん酸エステル、ホスホン酸エステル、
    ホスフィン酸エステル及びホスフィンオキシドのうちか
    ら選ばれる中性有機りん化合物であることを特徴とする
    請求項15記載の方法。 17)抽出剤がりん酸トリブチル又はブチルホスホン酸
    ジブチルであることを特徴とする請求項16記載の方法
    。 18)有機相がケロシン型石油留分又はアルキルベンゼ
    ン混合物である希釈剤を含有することを特徴とする請求
    項14〜17のいずれかに記載の方法。 19)塩基性溶液により有機相の洗浄を行うことを特徴
    とする請求項14〜18のいずれかに記載の方法。 20)使用する塩基が金属塩イオンMの水酸化物又は炭
    酸塩であることを特徴とする請求項19記載の方法。 21)塩基が水酸化カルシウムであることを特徴とする
    請求項20記載の方法。 22)有機相から水へ希土類元素の逆抽出を行うことを
    特徴とする請求項14〜21のいずれかに記載の方法。 23)第三工程において、希土類元素が浄化された溶液
    をpHが9〜11であるような量の金属陽イオンMの水
    酸化物又は炭酸塩による処理によって処理することを特
    徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の方法。 24)金属陽イオンMの水酸化物が水酸化カルシウム又
    はその先駆体であることを特徴とする請求項23記載の
    方法。 25)処理を70℃〜90℃の間で行うことを特徴とす
    る請求項23記載の方法。 26)第四工程において、分離後の不純物が除去された
    溶液を85〜98重量%の濃度を有する硫酸により処理
    することを特徴とする請求項1〜25のいずれかに記載
    の方法。 27)30℃〜50℃の間で実施することを特徴とする
    請求項26記載の方法。 28)金属陽イオンMの硫酸塩の沈殿を分離した後に硝
    酸水溶液を鉱石の浸蝕工程に再循環することを特徴とす
    る請求項1〜27のいずれかに記載の方法。
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