JPH02269160A - インジゴ化合物の製造方法 - Google Patents

インジゴ化合物の製造方法

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JPH02269160A
JPH02269160A JP8804789A JP8804789A JPH02269160A JP H02269160 A JPH02269160 A JP H02269160A JP 8804789 A JP8804789 A JP 8804789A JP 8804789 A JP8804789 A JP 8804789A JP H02269160 A JPH02269160 A JP H02269160A
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高木 夘三治
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B7/00Indigoid dyes
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インジゴ化合物の製造方法に関するものであ
る。更に詳しくは、2位および3位に置換基を有しない
インドール化合物と有機ヒドロ過酸化物とを、特定の添
加剤の存在下に反応させることによりインジゴ化合物を
製造する新規な方法に関するものである。インジゴ化合
物は染料として重要な化合物である。
(従来の技術) 現在、工業的なインジゴの製造方法としては、アニリン
とクロロ酢酸もしくはアニリン、青酸およびホルムアル
デヒドを原料としてN−フェニルグリシン塩を製造し、
これを高温でアルカリ溶融してインドキシル化合物とし
た後、更にこれを空気酸化する方法が採用されている。
しかしながらこれらの方法は反応工程が多段階で極めて
複雑であるばかりでなく、大量の水酸化カリウムと水酸
化ナトリウムを使用しなければならないので、これらの
回収再使用に際して多大のエネルギーを消費し、またそ
のための特殊な装置が必要であるという問題がある。そ
のため、より簡素なプロセスへの転換が望まれている。
一方、インドールの有機合成化学的な酸化反応において
、微量のインジゴが生成したという報告がある0例えば
小幅らは、過酸化水素と酢酸により反応系内で過カルボ
ン酸である過酢酸を発生させ、これを酸化剤としてイン
ドールと反応させると、インドール骨格の3量体である
2、2−ジインジル−ψ−インドキシルが得られ、その
際副生物として少量のインジゴも生成したと報告してい
る(Bull、Agr、Chem、Soc、Japan
、 20巻、80−83頁、 1956年)、またベル
ナート・ヴイットコップらは、過カルボン酸である過安
息香酸を酸化剤として、これとインドールとをクロロホ
ルム溶媒中冷蔵庫内で一晩反応させると、数多くの生成
物とともに極少量のインジゴも生成したと報告している
(Justus Liebigs Annalen d
er Chea+ie+ 558巻。
91−98頁、 1947年)、またシェインクマンら
は、無機の過酸化物である過酸化水素を酸化剤として、
これとインドールとをメタノール溶媒中で反応させると
、過酢酸との反応の場合と同様に3量体である2、2−
ジインジル−ψ−インドキシルが高収率で得られ、この
際インジゴがクロマトグラフィーで検出できたと報告し
ている(Whim。
Geterotsikl、5oedfn、+11巻、1
490−1496頁、 1978年)、シかしながら、
これらは何れもインドールの反応性を検討した程度の報
告であって、本発明者らが目的とするインジゴは極少量
生成した副生物の一つにすぎず、インジゴ化合物の製造
方法として満足すべき方法とはいえない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、改良された、簡便なインジゴ化合物の
製造方法を提供することである0本発明のいま一つの課
題は、インドール化合物を原料とし、前記した従来の技
術より効率よくインジゴ化合物を製造する方法を提供す
ることである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、工業的に入手容易なインドール化合物を
原料として効率よく簡便にインジゴ化合物を製造する反
応系の開発を目指し、数多くの種類の酸化剤および添加
剤に関する検討を鋭意続けてきたところ、従来全く知ら
れていない有機ヒドロ過酸化物を酸化剤として、これと
インドール化合物とをある特定の添加剤の存在下に反応
させると、−段で簡便に、しかも他種の酸化剤を使用す
る前記の従来技術より、また添加剤を使用しない場合よ
り、高い収率および生成速度でインジゴ化合物が得られ
ることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、2位および3位に置換基を有しな
いインドール化合物と有機ヒドロ過酸化物とを、添加剤
としての有機カルボン酸の存在下に、反応させることを
特徴とするインジゴ化合物の製造方法である。
本発明の方法における原料である2位および3位に置換
基を有しないインドール化合物とは、例えばインドール
をはじめ51−メチルインドール、4−エチルインドー
ル、5−メチルインドール、6−メチルインドール、6
−イツブロビルインドール、7−メチルインドール、4
.5−ジメチルインドールなどの炭素数1〜10のアル
キル基を1〜4個有するアルキルインドール類;4−シ
クロヘキシルインドール、5−シクロペンチルインドー
ルなどの炭素数3〜12のシクロアルキル基を1〜4個
有するシクロアルキルインドール類;5−フェニルイン
ドール、6−β−ナフチルインドールなどの炭素数6〜
30のアリール基またはアルキル置換子り〜ル基を1〜
4個有するアリールインドール類;4−クロロインドー
ル、5−クロロインドール、5.7−ジクロロインドー
ル、5−ブロモインドール、6−ブロモインドール、5
.7−ジブロモインドール、4−クロロ−5−ブロモイ
ンドールなどの1〜4個のハロゲン原子を有するハロゲ
ン化インドール類;4−ヒドロキシインド−7L/、5
−ヒドロキシインドール、4.5−ジヒドロキシインド
ールなどの1〜4個のヒドロキシ基を有するヒドロキシ
インドール頚;4−メトキシインドール、5−ベンジル
オキシインドールなどの炭素数1〜10のアルコキシ基
を1〜4個有するアルコキシインドール類;5−フェノ
キシインドールなどの炭素数6〜30のフェノキシ基を
1〜4個有するフェノキシインドール頻;4−クロロ−
5−エチルインドール、6−クロロ−4−メチルインド
ール、4−ブロモ−5−エチルインドール、5−ブロモ
−4−メチルインドールなどの1〜3個のハロゲン原子
および炭素数1〜10のアルキル基を1〜3個有するハ
ロゲン化アルキルインドール類;4−二トロインドール
、5−ニトロインドール、7−二トロインドールなどの
1〜4個のニトロ基を有するニトロインドール類;l−
ベンゾイルインドール、4−アセチルインドールなどの
炭素数2〜20のアシル基を1〜4個有するアシルイン
ドール類;1−アセトキシインドール、4−ベンゾイル
オキシインドールなどの炭素数2〜20のアシルオキシ
基を1〜4個有するアシルオキシインドール類;インド
ール−5−カルボン酸などのインドールカルボン酸類ま
たはそのエステルiQ;5−N、N−ジメチルアミノイ
ンドールなどのアルキル部分が炭素数1〜10であるN
、 N−ジアルキルアミノ基を1〜4個有するN、N−
ジアルキルアミノインドール類;およびスルホン化イン
ドール類などであり、それらの置換基を2位および3位
に有しない化合物である。またそのような置換基の異な
る2種以上の組合せを有するインドール化合物である。
この他、2位および3位以外の位置には反応を阻害しな
いものであれば置換基を有していてもよい。
本発明の方法におけるもう一方の原料である有機ヒドロ
過酸化物とは、ヒドロペルオキシ基(−00H)を有す
る有機化合物のことであり、例えば、デ・スワーン(D
、Swern )著“オーガニック・ペルオキシド(O
rganic Peroxides) Vol。
II”、ウィリー・インターサイエンス(Wiley−
Interscience )刊(1971年)710
7−127頁の表中、または、エイ・ジー・デービス(
A、G、Davies)著1オーガニック・ペルオキシ
ド(OrganicPeroxides)”、ブラタ−
ワース(Butterworths)刊(1961年)
;9−33頁の表中に挙げられているようなものである
。これらのうち、例えば、ターシャリ−ブチルヒドロペ
ルオキシド、■−フェニルエチルヒドロペルオキシド、
l−メチル−1−フェニルエチルヒドロペルオキシド(
慣用名クメンヒドロペルオキシド)、ビス(1−メチル
エチル)フヱニルヒドロペルオキシド、l−メチル−1
−(4−メチルシクロヘキシル)エチルヒドロペルオキ
シド、2.5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペ
ルオキシド、1,1,3.3−テトラメチルブチルヒド
ロペルオキシドなどのように、アルキル部分の炭素数が
3〜30である2級または3級のアルキルヒドロ過酸化
物が好ましい、これらの有機ヒドロ過酸化物は単独で用
いても、2種以上を同時または順次に用いても構わない
、さらには、これらの有機ヒドロ過酸化物としては、例
えばイソプロピルベンゼンと酸素含有ガスとの組み合わ
せなど、反応系内でこれらの有機ヒドロ過酸化物を発生
させることのできる成分の組合せであってもよい。
これらの有機ヒドロ過酸化物の使用量は特に限定される
ものではないが、通常当該インドール化合物1モルに対
して0.01〜100モルの範囲であり、好ましくは0
.1〜20モルの範囲である。
本発明の方法における、添加剤としての有機カルボン酸
は、例えば、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバリン酸、カプロン酸、カ
プリル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、フヱニル酢酸、
ジフェニル酢酸、3−フェニルプロピオン酸、こはく酸
、アシヒン酸、セバシン酸などの飽和脂肪族カルボン酸
;オレイン酸、リノール酸、リルン酸、アクリル酸、メ
タアクリル酸、桂皮酸、フマル酸などの不飽和の脂肪族
カルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸や1゜4、シク
ロヘキサンジカルボン酸などの脂環族カルボン酸;安息
香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ
シン酸、α−ナフタレンカルボン酸、1.8−ナフタレ
ンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸;バラメチル安
息香酸、メタイソプロピル安息香酸、3.5− )ルエ
ンジカルボン酸などのアルキル置換芳香族カルボン酸;
オルソクロロ安息香酸、メタクロロ安息香酸、パラクロ
ロ安息香酸、メタブロモ安息−酸、2,1−ジクロロ安
息香酸、6−プロモー1−ナフタレンカルボン酸などの
ハロゲン置換芳香族カルボン酸;メタヒドロキシ安息香
酸、バラヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−1−ナ
フタレンカルボン酸などのヒドロキシ置換芳香族カルボ
ン酸;オルソメトキシ安息香酸、メタメトキシ安息香酸
、バラエトキシ安息香酸、5−メトキシ−2−ナフタレ
ンカルボン酸、エトキシテレフタル酸などのアルコキシ
置換芳香族カルボン酸;およびニコチン酸、イソニコチ
ン酸、キノリン−3−カルボン酸なとのへテロ芳香族カ
ルボン酸などが挙げられる。これらのを機カルボン酸は
さらに、反応を阻害しなければいかなる置換基を有して
いてもよい、また、例えばこれらの有機カルボン酸の無
水物などのように有機カルボン酸を反応系内で発生させ
ることのできる化合物または化合物の組合せでもよい、
これらの有機カルボン酸は単独でも、また2種以上を同
時または順次に使用することもできる。これらの添加剤
としての有機カルボン酸の使用量は、インドール化合物
1モルに対して通常50モル以下であり、好ましくは0
.001〜20モルの範囲である。
また、本発明の方法において、インドール化合物の3位
の炭素を酸化する金属化合物触媒を用いるとインジゴ化
合物の収率または反応速度が向上する。従ってこれらを
用いることは極めて好ましい、インドール化合物の3位
の炭素を酸化する金属化合物触媒とは、インドール化合
物と有機ヒドロ過酸化物とを反応させるにおいて、イン
ドール化合物の3位の炭素を酸素原子で酸化する金属の
化合物であり、例えば、周期律表の4A族、5A族およ
び6A族からなる群から選ばれる少なくとも一種以上の
金属の化合物である。具体的には例えば、チタン、ジル
コニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル
、クロム、モリブデンおよびタングステンの金属の化合
物であり、より具体的には例えば、これらの金属の、ハ
ロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、複合酸化物
、硫化物、硼化物、りん化物、水酸化物、オキシ水酸化
物、シアノ錯塩、例えば硫酸、硝酸やりん酸などの無機
酸の塩、例えばチタン酸、モリブデン酸やタングステン
酸などの金属オキシ酸またはそれらの塩、または例えば
りんモリブデン酸や珪タングステン酸などのへテロポリ
酸またはそれらの塩、などのような無機化合物;これら
の金属の、酢酸、蓚酸、安息香酸、ナフテン酸などの有
機酸の塩、エチルアルコールやイソプロとルアルコール
などのアルコキシド、フェノールやメタクロロフェノー
ルなどのフェノキシト、アルコキシまたはフェノキシ基
を持ったハロゲン化物、などのような少なくとも一部に
有機基を有する化合物;もしくはこれらの金属の、カル
ボニル錯体、アミン類の錯体、とリジンやビピリジルな
どのピリジン錯体、オキソ錯体、システィンやジチオカ
テコールなどのチオレート錯体、スルフィド錯体、ジチ
オカルバメート錯体、チオシアネート錯体、イソシアネ
ートti体、ニトロシル錯体、トリフェニルホスフィン
や1,2−ジフェニルホスフィノエタンなどのホスフィ
ン錯体、ホスホリル錯体、フタロシアニン錯体、ポルフ
ィリン錯体、ニトリル錯体、エーテル錯体、ケトン錯体
、アセチルアセトンなどのβ−ケトカルボニル錯体、ア
ルキルまたはアレンの錯体、オレフィン錯体、シクロペ
ンタジェニル錯体、などの錯体化合物;さらには以上の
ような化合物の複数の種類に渡って分類されるような化
合物などが挙げられる。これらの化合物は単独でもまた
は2種以上を同時に使用することもできる。また、反応
系内でこれらの化合物を発生させることのできる成分の
組合せであってもよい。
これらの化合物は、反応混合液に溶解していることが好
ましいが一部または全部が不溶であっても差し支えない
、これらの化合物の使用量は、通常インドール化合物1
モルに対して0.5モル以下であり、好ましくは0.0
0001〜0.1モルの範囲である。
本発明の方法における反応の実施方式は特に限定される
ものではなく、インドール化合物、有機ヒドロ過酸化物
、有機カルボン酸および使用する場合の金属化合物触媒
などが効果的に混合され接触される方法であれば如何な
る方法でもよく、回分式、半回分式または連続流通式の
いずれでも構わない。
反応の際の温度および時間は原料のインドール化合物、
有機ヒドロ過酸化物、有機カルボン酸および使用する場
合の金属化合物触媒などの種類や量により異なり一様で
はない。しかしながら通常反応温度は一10〜200°
Cの範囲であり、温度を下げすぎると反応が遅くなり、
また上げすぎると有機ヒドロ過酸化物が激しく分解して
危険である。好ましくは10〜150°Cの範囲である
0反応時間は通常50時間以内であり、好ましくは0.
01〜20時間の範囲である1反応は場合によって減圧
、常圧または加圧の何れでも実施できる。
本発明の方法においては、反応は不活性ガス雰囲気下で
も、空気など分子状酸素の存在下でも行なうことができ
る。
本発明の方法は、溶媒を用いずに反応を行ないうる場合
もあるが、通常は溶媒の存在下で実施される。使用する
場合の溶媒としては反応を阻害しなければどのような溶
媒でも構わない、そのような溶媒としては、例えば、水
;n−ヘキサン、n−ベンタン、シクロヘキサンなどの
脂肪族または脂環族の炭化水素類;ベンゼン、トルエン
、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素類;ジ
クロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンなどの脂肪族または芳香族ハロゲン化合物;
ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロ
フラン、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエ
ーテル類;メタノール、エタノール、クーシャリ−ブタ
ノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、プ
ロピレングリコールなどのアルコール類;アセトン、エ
チルメチルケトン、アセトフェノンなどのケトン類;酢
酸やプロピオン酸などのカルボン酸類;酢酸エチルやプ
ロピオン酸エチルなどのエステル類;炭酸ジメチルなど
のカーボネートHiおよびニトロベンゼンなどの芳香族
ニトロ化合物類などが挙げられる。これらは単独でもま
たは2種以上を混合して使用してもよい、また、・これ
らの溶媒の使用によって、反応混合液が均一相となって
も不均一な複数の相となっても構わない。
本発明の方法において、反応終了後の反応生成物を常用
の方法に従って処理することによりインジゴ化合物が得
られる0通常、反応終了後生成したインジゴ化合物はそ
の多くが析出しており、濾過、遠心分離またはデカンテ
ーションなどの通常の固液分離の操作により容易に固体
として取り出すごとができる。インジゴ化合物の析出量
が不十分な場合には、より多く析出させるため反応液を
濃縮した後取り出すこともできる。
(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳しく説明するが、これ
らは限定的ではなく単に説明のためと解されるべきであ
る。
実施例1 撹拌機、温度計および冷却管を装着した、内容!100
ミリリットルの3ツロフラスコに、インドール1.0グ
ラム(8,5ミリモル)、添加剤として安息香酸104
.2 ミリグラム(0,85ミリモル)、溶媒としてト
ルエン30グラムおよび有機ヒドロ過酸化物として83
重量%の1−メチル−1−フェニルエチルヒドロペルオ
キシド(u名りメンヒドロペルオキシド)のクメン溶液
(以降、単にCHPI液と略称する) 7.83グラム
(クメンヒドロペルオキシド換算で42.7ミリモル)
を−括して仕込んだ、この液をオイルバスにより80°
Cに加熱し、空気雰囲気下で撹拌しながら10時間反応
させた0反応開始時は液は均一であったが、反応の進行
とともに藍色の固体が徐々に析出してきた。
反応終了後この反応混合液を濾過し、固体を少量のトル
エンで洗浄後、50’C″t’x圧乾燥させて藍色の固
体を108.6 ミリグラム得た。これは、元素分析お
よびIR分析の結果インジゴであった。仕込んだインド
ールに対する単離したインジゴのモル収率(以降、単に
インジゴ収率と略称する)は9.7%であり、生成速度
の目安とする1時間当りのインジゴ収率は1.0%であ
った。
比較例1 実施例1において、安息香酸を使用しなかった以外はす
べて実施例1と同様に反応および後処理を行ったところ
、インジゴが24.5ミリグラム得られた。インジゴ収
率は2.2%、1時間当りのインジゴ収率は0.2%で
あった。添加剤を使用しないと収率も低く、また生成速
度も遅かった。
実施例2 実施例1において、安息香酸の代わりに酢酸を51.0
ミリグラムそしてトルエンの代わりにクメンを20グラ
ム用い、反応温度を90°Cに変えた以外は、すべて実
施例1と同様に反応および後処理を行なった。インジゴ
収率は8.3%であり、1時間当りのインジゴ収率は0
68%であった。酢酸を添加しない場合よりも、収率お
よび生成速度は高かった。
実施例3 撹拌機、温度計および冷却管を装着した、内容積500
ミリリツトルの370フラスコに、インドール10.0
グラム(85,4ミリモル)、添加剤として安息香酸1
.04グラム(8,5ミリモル)、触媒としてモリブデ
ンヘキサカルボニル225 ミリグラム(0,85ミリ
モル)、溶媒としてクメン300グラムおよび有機ヒド
ロ過酸化物としてCHP溶液47.0グラム(クメンヒ
ドロペルオキシド換算で256.3 ミリモル]を一括
して仕込んだ、この液をオイルバスにより80°Cに加
熱し、空気雰囲気下で撹拌しながら5時間反応させた0
反応終了後、この反応液を濾過し、固体を少量のクメン
およびメタノールで洗浄後、50℃で減圧乾燥させてイ
ンジゴを7.91グラム得た。インジゴ収率は70.7
%、1時間当りのインジゴ収率は14.1%であった。
比較例2 実施例3において、安息香酸を使用しなかった以外はす
べて実施例3と同様に反応および後処理を行ったところ
、インジゴが5.91グラム得られた。
インジゴ収率は52.8%、1時間当りのインジゴ収率
は10.6%であった。比較例1と同様に有機カルボン
酸を使用しない場合には収率も低くまた生成速度も遅い
ことが分かる。
実施例4〜28 実施例3において、安息香酸の代わりに第1表に示す有
機カルボン酸の種類とその量を用いた以外は、すべて実
施例3と同様に反応および後処理を行った。結果を実施
例3および比較例2の結果とともに第1表に示した。い
ずれの実施例においても有機カルボン酸を添加しなかっ
た比較例2の結果に比べ、収率および生成速度が向上し
た。
実施例29〜36 インドールおよびCHP溶液の量、有機カルボン酸およ
び溶媒の種類と量、反応温度そして反応時間を第2表に
示すように変え、更に第2表に示す触媒の種類とその量
を用いた以外は、すべて実施例1と同様に反応および後
処理を行った。結果を第2表に示した。
比較例3〜10 実施例29〜36において、それぞれの実施例で用いた
有機カルボン酸を使用しなかった以外は、それぞれ対応
する実施例29〜36とすべて同様にした。結果を実施
例29〜36の結果とともに第2表に示した。何れにお
いても、有機カルボン酸を添加しないと収率も低(、ま
た生成速度も遅かった。
実施例37 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却管を装着した内
容積100ミリリツトルの470フラスコに、インドー
ル1.0グラム(8,5ミリモル)、添加剤として安息
香酸104.2 ミリグラム(0,85ミリモル)、触
媒としてモリブデンヘキサカルボニル11.3ミリグラ
ム(0,043ミリモル)、および溶媒としてトルエン
30グラムを仕込んだ、この液をオイルバスにより80
℃に加熱し、空気雰囲気下撹拌しながら滴下ロートより
有機ヒドロ過酸化物として69重量%のターシャリ−ブ
チルヒドロペルオキシドの水溶液5.6グラム(ターシ
ャリ−ブチルヒドロペルオキシド換算で42.9ミリモ
ル)を1時間かけて滴下した後、そのまま5時間反応さ
せた。得られた反応混合液を実施例1と同様に後処理を
行ったところ、インジゴ収率は29.3%、1時間当り
のインジゴ収率は5.9%であった。
実施例38〜40 実施例37において、インドールおよび安息香酸の量を
第3表に示すように変え、69重量%ターシャリ−ブチ
ルヒドロペルオキシドの水溶液の代わりに、第3表に示
す有機ヒドロ過酸化物の種類とその量を用いた以外は、
すべて実施例37と同様に反応および後処理を行った。
結果を実施例37の結果とともに第3表に示した。いず
れにおいても、有機カルボン酸を使用しなかった場合の
結果に比べ、収率および生成速度が向上した。
実施例41 実施例1において、インドールの代わりに5−クロロイ
ンドールを3.0グラム(19,8ミリモル)、CHP
I液を18.0グラム(クメンヒドロペルオキシド換算
で98.2ミリモル)および安息香酸の代わりにパラク
ロロ安息香酸を309.8 ミリグラム(1,98ミリ
モル)用い、更に触媒としてモリブデンヘキサカルボニ
ルを22.5ミリグラム(0,085ミリモル)用い、
そして反応時間を5時間に変えた以外は、すべて実施例
1と同様に反応を行む)、得られた反応混合液を濾過し
、固体を少量のメタノールで洗浄後、50゛Cで減圧乾
燥させて、対応するインジゴ化合物である5、5′−ジ
クロロインジゴを1.64グラム得た。仕込んだ5−ク
ロロインドールに対する5、5′−ジクロロインジゴの
モル収率は50.1%であった。
実施例42 実施例1において、インドールの代わりに6−メチルイ
ンドールを1.0グラム(7,6ミリモル)、CHPi
液を7.0グラム(クメンヒドロペルオキシド換算で3
8.2ミリモル)および安息香酸の代わりにメタメチル
安息香酸を103.8 ミリグラム(0,フロミリモル
)用い、更に触媒としてモリブデンヘキサカルボニルを
22.5ミリグラム(0,085ミリモル)用い、そし
て反応時間を5時間に変えた以外はすべて実施例1と同
様に反応を行い、得られた反応混合液を濾過し、固体を
少量のメタノールで洗浄後、50°Cで減圧乾燥させて
、対応するインジゴ化合物である6、6′−ジメチルイ
ンジゴを0.64グラム得た。仕込んだ6−メチルイン
ドールに対する6、6′−ジメチルインジゴのモル収率
は57.8%であった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、2位および3位に置換基を有し
ないインドール化合物と有機ヒドロ過酸化物とを、添加
剤としての有機カルボン酸の存在下に、反応させるとい
う簡便な方法によって、−段でしかも他の酸化剤を使用
する従来技術よりも、また有機カルボン酸を添加しない
場合よりも、高い収率と反応速度で対応するインジゴ化
合物を製造することができるという、極めて効果的なイ
ンジゴ化合物の製造方法となる。
特許出願人  三井東圧化学株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2位および3位に置換基を有しないインドール化合
    物と有機ヒドロ過酸化物とを、添加剤としての有機カル
    ボン酸の存在下に、反応させることを特徴とするインジ
    ゴ化合物の製造方法。 2 インドール化合物の3位の炭素を酸化する金属化合
    物触媒の存在下に反応させる特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 3 金属化合物触媒が、周期律表の4A族、5A族およ
    び6A族からなる群から選ばれる金属の化合物である特
    許請求の範囲第2項記載の方法。
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