JPH02248493A - 炭化水素中の水銀および場合によっては砒素の除去方法 - Google Patents

炭化水素中の水銀および場合によっては砒素の除去方法

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JPH02248493A
JPH02248493A JP1185823A JP18582389A JPH02248493A JP H02248493 A JPH02248493 A JP H02248493A JP 1185823 A JP1185823 A JP 1185823A JP 18582389 A JP18582389 A JP 18582389A JP H02248493 A JPH02248493 A JP H02248493A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、炭化水素中の水銀および場合によっては砒素
の除去方法に関する。
[従来技術およびその問題点] ガス(天然ガス、同伴ガス)の生産の副産物である凝縮
液および原油が多数の金属化合物を痕跡状態で含むこと
があり、−船釣にはこれらの化合物が有機金属錯体の形
で存在していて、金属が有機金属基の1個または複数の
炭素原子と結合していることは公知である。
これらの金属化合物は石油の変換(transform
atlon)工程で使用される触媒に対する毒物である
。特に、これらの化合物は活性表面上に徐々に付着しな
がら水素処理(hydrotraltcvent)並び
に水素化(hydrogenatlon)の触媒を被毒
させる。
金属化合物は、とりわけ原油の蒸留から生じる重質留分
中ににニッケル、バナジウム、砒素、水銀)、またはさ
らに天然ガスの凝縮液中に(水銀、砒素)存在する。
上記の炭化水素留分の熱または接触クラブキング、例え
ばより軽質な炭化水素留分に転換するためのスチーム・
クラッキング処理は、ある種の金属(例えば、ニッケル
、バナジウム・・・・・・)の除去を可能ならしめるが
、これに対して、他のある種の金属(例えば、水銀、砒
素・・・・・・)は、揮発性化合物を形成でき、および
/または元素状態(水銀)で揮発性であり、より軽質な
留分中に少なくとも一部分再出現し、このようにして後
続の変換工程の触媒を被毒させる。その上、水銀はアマ
ルガムの形成による腐食を誘発する危険性を示す。これ
は、例えば、アルミニウムをベースとする合金を伴って
、とりわけ、水銀の凝縮を誘発するのに十分に低温で操
作する工程のセクション(極低温分留、熱交換器)にお
いて生じる。
従来の方法は、ガス相の炭化水素中の水銀または砒素を
除去するのに公知である。とりわけ、固体物質の存在下
で操作し、それらの固体物質は吸着剤、捕集剤、トラッ
プ剤、抽出剤、金属移動剤と呼ばれるものである。
脱砒素作用物質に関するものとして、次のものがある。
米国特許部3,194,629号は、活性炭上に担持さ
せられた硫黄またはヨードから構成される物質について
記載している。
本出願人の米国特許部4,094,777号は、少なく
とも一部分硫化物の形態にある銅と無機担体からなる他
の物質を記載している。これらの物質は同様に銀を包含
してもよい。
本出願人のフランス特許願第87−07442号は該物
質の特殊な製造方法を記載している。
フランス特許部2,534.826号は、元素状硫黄と
無機担体から構成される他の物質を記載している。
脱砒素作用に関するものとして次のものがある。
ドイツ特許部2,149,993号は、第■族金属にニ
ッケル、白金、パラジウム)の使用を教示している。
米国特許部4,069,140号は、さまざまな吸収剤
の使用を記載している。担持された酸化鉄が記載され、
酸化鉛の使用が米国特許部3.782.076号に記載
されて、酸化銅の使用が米国特許部3,812,653
号に記載されている。
しかし、仮に、先行技術に記載されているあるいくつか
の製品が、脱水銀作用にまたはさらにガス(例えば、水
素)または混合ガス(例えば天然ガス)の脱砒素作用に
良い効果を示すとしても、またさらに特別には、天然ガ
スが炭素原子3個ないし3個以上を包含する炭化水素を
大量に含むときには、本出願人によって実施された試験
はそれらの仕込原料が該金属元素とは別の化合物を含有
するやいなやそれらの同じ製品がほとんど効果を示さな
いことを表わしている。この別の化合物は、例えば、砒
素に対しては、炭素原子を2個あるいは2個以上包含す
る炭化水素鎖を含有する砒素、水銀に対しては、ジメチ
ル水銀および炭素原子を2個または2個以上包含する炭
化水素鎖を含有する他の水銀化合物、そして場合によっ
ては非金属元素の他の化合物(硫黄、窒素・・・・・・
)である。
その上、本出願人によって実施された他の試験は、硫黄
が仕込原料中に存在するとき脱砒素体用の活性金属元素
と相互作用し、該活性金属元素の少なくとも一部分は硫
化物に変換し、活性物質の著しい損失を示す。
本発明の目的は、炭化水素化仕込原料中に含有される水
銀および場合によっては砒素の除去方法を提供すること
であり、該方法は先行方法の短所を改善する。
本発明の別の目的は、その上に、硫黄を顕著な割合で含
有する炭化水素化仕込原料中における水銀および場合に
よっては砒素の除去を可能にする方法の提供である。顕
著な割合とは、0゜005から3重量%、とりわけ0.
02から2重量%を意味する。
[問題点の解決手段] 本発明の方法によれば、仕込原料と水素の混合物を、触
媒的特性を有した砒素捕集物質と後で適宜称される「触
媒」との接触下に、通過させる。この触媒は下記のもの
を含むニ ー鉄、コバルト、ニッケル、パラジウムおよび白金によ
って形成される群の少なくとも1つの金属M −クロム、モリブデン、タングステンおよびウランによ
って形成される群の少なくとも1つの金属N −場合によっては多孔質無機マトリックスをベースとす
る活性相担体。
通過中の仕込原料は、まず初めに該触媒に、次いで水銀
捕集物質に接触させられるか、該触媒と水銀捕集物質の
混合物に接触させられる。
この水銀捕集物質は、硫黄、および/または銅、鉄およ
び銀によって形成される群から選択された少なくとも1
つの金属Pの少なくとも1つの金属硫化物と、活性相担
体とを包含する。
本発明の別の実施態様によれば、さらに硫黄化合物、例
えば有機硫化物または硫化水素を、仕込原油中(脱砒産
前)、または二番目の床の存在下での脱水銀作用前の、
水素と触媒的特性を有した脱砒素作用物質との存在下で
の処理仕込原料中に添加する。
仕込原料が砒素も包含するとき、その砒素は同様に除去
される。好ましくは、少なくとも一部分が液相の仕込原
料で操作される。
意外なことに、高濃度砒素の存在下で、または、さらに
、高い“液体”時間空間速度の存在下で触媒的特性を有
した砒素捕集物質上に砒素の不完全な捕集(例えば90
%以下)を誘発し、水銀捕集物質が同様に砒素の捕集の
ためにも非常に満足すべき方法で作用することが、また
発見された。
意外なことに、その触媒は同様に水素化脱硫、水素化脱
硝、および仕込原料中に見出される不飽和化合物の少な
くとも一部分に対する水素化をも可能にする。このこと
によって該仕込原料がスチーム・クラッキングに使われ
ることになっているとき長所が明らかになる。要するに
、該物質は、砒素と水銀以外に、存在するバナジウムお
よび/またはニッケルが効果的な脱金属を可能にする。
意外なことに、前記砒素捕集物質の触媒的特性が変化し
ないで残る。このことは仕込原料中の該金属の絶対不存
在の場合においても同様である。
触媒的特性を有した該砒素捕集物質はそれ故に固体錯体
である。これは、水素の存在下および次に記載されてい
る操作条件のもとでの固体錯体であるニ ー触媒作用によって、水銀と砒素(もし砒素が存在して
いるなら)の化合物を活性化させて、それらを本発明の
対象である捕集物質に対する反応性化合物に変換させる
一選択的に砒素(もし砒素が存在しているなら)を捕集
する。
一触媒作用によって、該水銀化合物を砒素化合物の絶対
不存在下においても同様に、活性化させる。
本発明の対象を成す全体の組成物中に含まれ、かつ“触
媒″として後に指定される、触媒的特性を有した砒素捕
集物質は、それ故に、鉄、ニッケル、コバルト、パラジ
ウムおよび白金によって形成される群から選択された少
なくとも1つの金属Mと、クロム、モリブデン、タング
ステンおよびウランによって形成される群から選択され
た少なくとも1つの金属Nとから構成されていて、これ
らの金属は酸化物および/またはオキシ硫化物および/
または硫化物の形態で、そのまま使用されてもよいし、
または好ましくは、後に続くリストの少なくとも1つの
担体に担持されてもよい。使用条件としては、金属Mお
よび/または金属Nがそれらの全体の少なくとも50%
に対して硫化された形態で存在していることが是非とも
必要である。
還元された形態と、硫化された形態における平衡状態は
、操作条件の他のものに依存しており、とりわけ、温度
以外に、例えば、水素、硫化水素、および反応媒質中の
水蒸気の部分圧力に依存する: Coo  +  H2’:;  Co+112 0p 
 (+12 0  ) (Kp) 7− p (H2) 9 Co+ 8 1+2  S  t¥Coo  S 
 a  + 8 1hp (02) 触媒中に含有された単数または複数の金属Mと単数また
は複数の金属Nの各々の量は、通常、単数または複数の
金属Nに対する単数または複数の金属Mの原子比である
。M/Nは約0.3:1から0.7:1で、好ましくは
約0.3:1から約0.45:1である。
仕上げ触媒中に含有される金属の量は、仕上げ触媒の重
量に対する金属の重量で表わされ、通常、単数または複
数の金属Nについては、約2から30%で、好ましくは
約5から25%で、単数または複数の金属Mについては
、約0.01から15%で、さらに特別には約0.01
から5%で、好ましくはパラジウムおよび/または白金
については、約0.05から3%であり、非貴金属M(
鉄、コバルト、ニッケル)の場合には、約0.5から1
5%で、好ましくは約1から10%である。
金属Nのうちでは、好ましくはモリブデンおよび/また
はタングステンを使用し、金属Mのうちでは、鉄、コバ
ルトおよび/またはニッケルの非貴金属を使用すること
が好ましい。有利な方法として、下記の金属の組合せを
使用する二ニッケルーモリブデン、ニッケルータングス
テン、コバルト−モリブデン、コバルト−タングステン
、鉄−モリブデンおよび鉄−タングステンである。最も
好まれる組合せはニッケルーモリブデンとコバルト−モ
リブデンである。同様に1.3つの金属の組合せを使用
することも可能である。例えば、ニッケルーコバルト−
モリブデンである。
多孔質無機マトリックスは、仕上げ触媒が好適な細孔容
積を特徴とするように選択される。
このマトリックスは、通常、アルミナ、シリカ、シリカ
−アルミナ、マグネシア、ジルコン、酸化チタン、粘土
、アルミナ質セメント、アルミン酸塩、例えば、アルミ
ン酸マグネシウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸
ストロンチウム、アルミン酸バリウム、アルミン酸マン
ガン、アルミン酸鉄、アルミン酸コバルト、アルミン酸
ニッケル、アルミン酸銅およびアルミン酸亜鉛、および
混合アルミン酸塩、例えば先に列挙した金属の少なくと
も2つを含有するもの、によって形成される群の元素を
少なくとも1つ含有している。
アルミナを含有するマトリックス、例えばアルミナとシ
リカ−アルミナまたはさらに酸化チタンを含有するマト
リックスを使用するのが好ましい。マトリックスがシリ
カを含有するとき、シリカの量がマトリックス全体重量
に対して25重量%以上であることが好ましい。
該マトリックスは、さらに、先に列挙した化合物の少な
くとも1つのほかに、少なくとも1つの結晶性ゼオライ
ト系アルミノケイ酸塩、合成または天然(ゼオライト)
を包含しうる。ゼオライトの量は、該マトリックスの重
量に対して通常0から95重量%、好ましくは1から8
0重量%を示す。
また、有利には、アルミナとゼオライトの混合物あるい
は、さらにシリカ−アルミナとゼオライトの混合物を使
用できる。
ゼオライトにおいては、アルミニウムに対するケイ素(
SL/A/)の骨組構造(charpente)の原子
比が、約5=1以上であるゼオライトを通常使用するの
が好ましい。有利には、ファウジャサイト構造のゼオラ
イトを、特別には、安定性化されたまたは極安定化され
たゼオライトYを使用する。
最も一般に使用されるマトリックスはアルミナであり、
γ。、γT1δ、θのような、純品のまたは混合状態の
、転移アルミナが通常好まれる。
該マトリックスは好ましくは大きな比表面積と十分な細
孔容積を示す。すなわち、各々、少なくとも50m2/
gおよび少なくとも0,5cm3/gで、例えば50か
ら350m2/gおよび0.5から1.2cm3/gで
ある。マクロ細孔容積のフラクションは、少なくとも0
.1μmの平均直径の細孔で全体に構成され、全体細孔
の10から30容積%を表わす。
このような触媒の調製は、当業者に十分に既知であるの
で、本発明の枠組において、繰り返し述べるには及ばな
い。
その触媒は、使用前、必要であるならば、50から50
0℃の温度で、水素を含有するガスによって処理しても
よい。これは、同様に必要ならば、少なくとも一部分に
対して、例えば、フランスの5ULF ICAT (R
)方法によって、またはさらに硫化水素および/または
他のすべての硫黄化合物を含有するガスの存在下におけ
る処理によって、予備硫化されてもよい。
本発明の対象を成す組成物全体中に含まれる水銀捕集物
質は、担体、すなわち、例えば、アルミナ、シリカ−ア
ルミナ、シリカ、ゼオライト、粘土、活性炭、アルミナ
質セメント、酸化チタン、酸化ジルコニウムによって形
成される群から選択された多孔質無機マトリックス、ま
たは、さらには、触媒として列挙される、多孔質無機マ
トリックスから構成される他の担体から選択された多孔
質無機マトリックスに担持された硫黄または硫黄化合物
によって構成される。
該捕集物質としては、担体に担持した硫黄、および例え
ば、CALGON  HGRのような商品、そして、よ
り一般的には、活性炭上に、またはフランス特許第25
34826号に記載されているようにマクロ細孔アルミ
ナ上に担持された硫黄によって構成されるすべての生成
物を使用できる。
好ましくは硫黄と金属Pを包含する化合物を使用する。
Pは銅、鉄および銀によって形成される群の中から選択
され、好ましくは銅または銅−銀の組合せである。金属
Pの少なくとも50%が硫化物の形態で使用される。
この捕集物質は、本出願人の米国特許箱4゜094.7
77号の中で勧められた方法に基づいて調製され、また
はさらには、アルミナ上の酸化銅の担持物によって、次
いで本出願人のフランス特許出願第87107442号
に記載されているように有機多硫化物による硫化によっ
て調製され得る。
該捕集物質中で、化合物形態または単体の硫黄元素の割
合は、有利には1から40重量%であり、好ましくは1
から20重量%である。
硫化物の形態または単体の金属Pにおける割合は、好ま
しくはその捕集物質の全体重量の0゜1から20%であ
る。
触媒と水銀捕集物質によって構成される全体は、2つの
反応器の中で、あるいは1つの反応器の中で作用を開始
される。
2つの反応器が使用されるとき、それらは直列に配置さ
れうる。有利には触媒を包含する反応器が捕集物質を包
含する反応器の前に配置される。
唯一つの反応器が使用されるとき、触媒と水銀捕集物質
は分離された2つの床で配置されるか、あるいは良く混
合されて配置されうる。
仕込原料の中に含まれる水銀および/または砒素の量(
元素形態で計算された)に基づくと、脱砒素作用物質に
対する触媒的特性を有した脱砒素作用物質の容積比は1
:10から5:1の範囲内で変化しうる。
分離された反応器において操作するとき、温度範囲18
0から450℃で、より有利には230から420℃で
、好ましくは260から390℃で触媒的特性を有した
脱砒素作用物質を含有する反応器を操作できる。
操作圧力は、好ましくは1から50絶対バール、より特
別には5から40バールで、より有利には10から30
バールの範囲内で選択される。
水素流量は、液体仕込原料の1リットルあたりの水素ガ
スリットル数(T P N)で表わして、好ましくは1
から1000、より特別には10から300、より有利
には30から200で選択される。
時間空間速度は、触媒的特性を有した脱砒素作用物質に
対する割合で計算されて、0.1から30h伺 より特
別には0.5から20h好ましくは1から10h−1(
液体容積、物質の容積あたり、および1時間あたり)で
ある。
脱砒素作用物質は、温度範囲Oから400℃、より有利
には20から350℃、好ましくは40から330℃で
操作される。
操作圧力および水素流量りは触媒的特性を有した脱砒素
物質に対して定義される。
時間空間速度は、脱砒素作用物質に対して計算されて、
触媒的特性を有した脱砒素物質に対して表示される。脱
砒素作用物質に対する脱砒素作用物質の容積比は1:1
0から5:1の範囲内で変化し、仕込原料中に含有され
る砒素と水銀の割合で、とりわけ作用することは、先に
示されているように良く知られている。2つの物質の各
々の割合、およびそれ故のこれら後者に対する時間空間
速度は非常に異なる(同じ液体流量しかし異なる物質容
8りことは当然である。
本発明の実施態様において、触媒の存在下で処理される
仕込原料は、場合によっては脱砒素作用物質を通過する
前に冷却される。
別の実施態様においては、2つの捕集物質が唯一つの反
応器に配置されて、温度範囲180から400℃で、よ
り有利には190から350℃で、好ましくは200か
ら330℃で、該反応器が操作される。
ついに、当業者に既知のように、浄化された液状生成物
の分離の後に回収された水素リッチガスの少なくとも一
部分を、頂部へ再循環する利点が現われる。水素の消費
量の大幅な軽減以外に、該再循環は反応性媒質中に部分
圧力p(1112S) / p(1112)の比のより
容易な制御を可能にする。先に示されたように、仕込原
料がほとんど硫黄を含有しない(例えば20重量%pp
−以下)場合においても、該比p(H2S)/I)(H
2)を増すために、仕込原料中および/または水素中に
、少なくとも1つの硫黄化合物を添加する利点が、さら
に現われる。
本発明がより特別に適用されるそれらの仕込原料は、仕
込原料1キログラムあたり10−3から2ミリグラムの
水銀を包含し、場合によっては、仕込原料1キログラム
あたり10−2から10ミリグラムの砒素を包含する。
[実 施 例] 続〈実施例は本発明の範囲を制限することなく、本発明
の異なる点を例証しうる。それらの実施例を考慮に入れ
ると、たとえ、砒素のみを含有している仕込原料を処理
するのに脱砒素作用物質だけで十分であるとしても、反
対に、水銀のみを含有している仕込原料を有効に脱水銀
するために、脱砒素作用物質と触媒的特性を有した脱砒
素作用物質を使用することが必要であることは、当業者
にとっては当然であろう。実施例1から4のシリーズに
一致する比較試験は、仕込原料中、砒素の不存在下で実
施された。それらは類似の結果を導いた。
実施例1(比較) PROCATALYSEによって製造された、250 
cm’のHR306触媒が、直径3cmの鋼製反応器に
仕込まれる。
該HR306触媒は、直径1.2mm5長さ2から10
svの押出し物で構成されて、コバルト2.36重量%
とモリブデン9.33重量%を含有する。そのマトリッ
クスは転移アルミナで構成されている。その比表面積は
1グラムあたり210平方メートルであり、細孔容積は
0゜48/cs3/gである。
次いで、触媒に予備硫化処理を受けさせる。
容積割合3:97で硫化水素と水素の混合物が10//
hの割合で注入される。温度の上昇速度は1℃/snで
、最終段階(350℃)は2時間である。
水素流量が維持されるのみで、触媒上に、上昇流で、液
化ガスの重質凝縮物を通過させる。
その特質が表1に示されており、水素については、下記
の条件である。
仕込原料の流量:500es3/時間 温度     :320℃ 全体圧力   :30絶対バール 水素流量   =100リットル/仕込原料1リットル
あるいは50リ ットル/時間 凝縮物と水素を500時間、通過するままにしておく。
20.50.100.200および500時間経過後に
おける生成物中の水銀と砒素の分析結果は表■に要約さ
れる。
この触媒が水銀を回収するのに非常に弱い性能を表わし
、反対に砒素を回収するのに良い性能を表わしているの
がわかる。
実施例2(比較) この実施例において、本出願人の米国特許節4.094
,777号に記載されているように、アルミナ担体上に
担持された硫化銅がら構成されている捕集物質が調製さ
れる。
この物質は銅12ffi量%と硫化物の形態での硫黄6
重量%を含む。そのマトリックスは転移アルミナで構成
されている。その比表面積は70m2/gで、その細孔
容積は0.4em3/gである。
この物質100c13が実施例1に記載されているもの
と同じ反応器に仕込まれる。次いで、その物質上に、上
昇流で、下記条件で実施例1(参照二表1)において、
使用されたものと同じ液化ガスの重質凝縮物を通過させ
る。
仕込原料の流ffi:500m3/時間全体圧力   
=30絶対バール 温度     :40℃ 水素流量   :100リットル/仕込原料1リットル
あるいは50リ ットル/時間 この凝縮物を500時間、通過するままにしておく。2
0.50.100.200および500時間経過後にお
ける生成物中の水銀と砒素の分析結果は表■に要約され
ている。
この捕集物質が砒素を回収するのに性能を表わさないこ
とが証明される。反対に、この捕集物質は水銀を回収す
るのに一時的に性能を表わすが、その性能は時間の経過
と共に、非常に急速に軽減する。
実施例3(比較) 実施例2の実験を繰り返すが、水素の流量は削除する。
表■に示されている結果は、操作が改良されていないこ
とを表わしている。
実施例4(本発明による) 実施例1に記載されている技術に従って、番目の反応器
中に実施例1の触媒HR306の250 cs+’を充
填し、次いで、前処理する。
二番目の反応器中に、実施例2に記載されている技術に
基づいて、該実施例の捕集物質の100c量3を充填す
る。
実施例1においてと同じ液化ガスの重質凝縮物を水素下
で、上昇流で触媒上、次いで、捕集物質上に順次通過さ
せる。
作用する条件は下記の通りである。
仕込原料の流量:500cm3/時間 触媒HR306: 250c量3 温度     二320℃ 全体圧力   二30絶対バール 水素流ffi    :iooリットル/仕込原料1リ
ットル、あるいは50 リットル/時間 硫化鋼の水銀捕集物質:100c■3 温度     :40℃ 全体圧力   :30絶対バール 水素流量   :100リットル/仕込原料1リットル
、あるいは50 リットル/時間 この凝縮物を1000時間通過するままにしておく。5
0.100.200.500および1000時間経過後
における生成物中の水銀の分析結果は、この後の表■に
要約されている。
意外なことに、触媒H,R306と捕集物質の組合せが
、その凝縮物の脱砒素作用並びに脱水銀作用の高度な割
合を得るのを可能にするのが証明される。
触媒HR306の分析は、固定された砒素の90%以上
が、該触媒中に存在することを表わす。水銀の濃度は反
対に20重量pps以下である。脱砒素作用物質の分析
は、それが実際には100%の水銀と10%より少ない
固定砒素とを含むことを表わしている。
これらの金属は本質的には床の最初の50e+13中に
存在する。それ故に非常に長い寿命の持続期間を予期で
きる。
実施例5(本発明による) 触媒系の耐硫黄性を証明するために、実施例1において
処理される仕込原料に、チオフェンの形態で、0.5重
量%の硫黄を添加する。
操作条件は、触媒HR306の操作温度が340℃に保
たれ、水素流量が200リットル/仕込原料1リットル
、あるいは100リットル/時間に保たれることを除い
て、同様になされる。
操作成績は表■に要約されて、正確な分析に一致する。
実施例6(本発明による) 実施例4に記載されている実験を再現する。
硫化銅の水銀捕集物質100 cm3を含む反応器はこ
こでは下記のものと共に充填される。
該物質100C13および米国特許節3.194.62
9号の教示によって調製された、CALGON  HG
R型の活性炭上で13重量%の硫黄と化合された脱砒素
作用物質50c■3である。
他の操作条件は、厳密に同様であり、試験は500時間
に限定される。
表■に再現された実験の結果は、活性炭への脱砒素作用
物質の添加が、脱水銀作用の成績の若干の改良を可能に
することを表わしている。
反対に、脱砒素作用の成績は変化しないままである。
実施例7(本発明による) 実施例3で使用された1番目の反応器はここでは、PR
OCATALYSEによって販売された、200 cm
3の触媒HMC841と共に充填される。
この触媒は、直径1.5から31の球状物で構成されて
、ニッケル1.96重1%とモリブデン8重量%を含む
。そのマトリックスは転移アルミナで構成されている。
その比表面積は140m2/gで、その細孔容積は0.
89c履3/gである。触媒HMC841は、EURE
CAT社によって販売された5ULF I CAT(R
)プロセスに基づいて充填(現場外硫化)前に予備硫化
されていた。その硫黄含有度は4゜8重量%である。
2番目の反応器は、硫黄8重量%、銅14゜5重量%お
よび銀0.2重量%を含む脱砒素作用物質の200C鳳
3で充填される。この物質は1、本出願人の米国特許節
4,094,777号の教示に基づいて調製され、次い
で、本出願人のフランス特許節87707,442号の
教示に基づく有機多硫化物と接触させることによって予
備硫化されたものである。
処理される新品仕込原料(液化ガスの重質凝縮物)の特
質は表■に示されている。試験の持続時間は1000時
間である。
保持された操作する条件は下記の通りである。
仕込原料の流量:0.6リットル/時間触媒HMC84
1: 200cm’ 温度     二390℃ 圧力     =40バール 水素流量   :150リットル/仕込原料1リットル
、あるいは90 リットル/時間 硫化銅と硫化銀の捕集物質:200cv3温度    
 =100℃ 圧力     :40バール 20.50.100.200.500および1000時
間経過後における生成物中の水銀と砒素の分析結果は表
■に要約されている。仕込原料の脱砒素作用は常に99
%以上であり、脱水銀作用は常に98,8%以上である
のがわかる。
さらに、浄化された液体流出物の分析は、試験の500
時間経過後において、その流出物が硫黄60ppm(重
量)と窒素33ppm(重ff1)だけを含有している
ことを表わす。水素化脱硫の割合と水素化脱硝の割合は
故に、各々、95゜4%と24%である。
その上に、この流出液は芳香族化合物を28%(新品仕
込原料中の41%に対して)だけ含む。このことは、脱
砒素と脱水銀における活性化以外に、本発明に基づく(
触媒+脱砒素作用物質)全体による水素化脱硫、水素化
脱硝および芳香族化合物の水素化における付加的特性を
表わしている。
実施例8(本発明による) 処理される仕込原料は常に表■に記載されているもので
ある。
ここでは、直径4c−で、出口への入口を含む唯一つの
反応器を使用する。
0.5リットルの触媒HMC841で、実施例7でのよ
うに現場外で予備硫化されたもの、実施例7で使用され
た硫化銅と硫化銀を含む物質0.2リットルである。
操作温度は220℃に等しく、操作圧力は50バール(
絶対)に等しく、流量は200リットル/仕込原料1リ
ットル、あるいは120リットル/時間である。
仕込原料の流量は0.6リットル/時間である。
浄化された仕込原料の分離(加圧分離器による)の後、
出口で回収された水素の分析は、それが触媒HMC84
1の存在下で該仕込原料の水素化脱硫によって形成され
た硫化水素を含んでいることを表わす。
試験を500時間持続して、得られた操作成績は表■に
要約されている。
唯一つの反応器における2つの触媒の使用が脱水銀並び
に仕込原料の脱砒素に対して良い性能をもたらすことが
わかる。
表 ■ 実施例1から6の仕込原料の特質 (以下余白) 表 ■ 実施例7と8の仕込原料の特質

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)元素状水銀と元素状硫黄を含む炭化水素仕込原料
    から水銀を除去する方法において、水素と該仕込原料の
    混合物を、触媒的特性を有した砒素捕集物質の存在下で
    、反応させ、 該“触媒”はニッケル、コバルト、鉄、パ ラジウムおよび白金によって形成される群から選択され
    た少なくとも1つの金属Mと、クロム、モリブデン、タ
    ングステンおよびウラニウムによって形成される群から
    選択された少なくとも1つの金属Nと、場合によっては
    、少なくとも1つの細孔無機マトリックスをベースとす
    る少なくとも1つの活性相担体とを含み、 まず触媒的特性を有した該砒素捕集物質に、次いで銅、
    鉄および銀によって形成される群から選択された少なく
    とも1つの金属Pの硫化物または硫黄と、活性相担体と
    を含む水銀捕集物質に、仕込原料が接触させられるか、
    あるいは該砒素捕集物質と該水銀捕集物質の混合物に仕
    込原料が接触させられることを特徴とする方法。
  2. (2)水銀と硫黄以外に仕込原料が砒素を包含する請求
    項1による方法において、砒素と水銀を、“触媒”と呼
    ばれる触媒的特性を有した脱砒素作用物質と脱水銀作用
    物質で相互作用によって、各々同時に除去することを特
    徴とする方法。
  3. (3)請求項1または2による方法において、金属水銀
    と砒素の同時除去を行ない、仕込原料がさらに水素化脱
    硫、水素化脱硝および不飽和化合物留分に対する水素化
    のためのものである方法。
  4. (4)硫化水素と有機硫黄化合物によって形成される群
    から選択された少なくとも1つの硫黄化合物を、場合に
    よっては仕込原料に添加する、請求項1から3のうちの
    1つによる方法。
  5. (5)触媒が0.01から15重量%の少なくとも1つ
    の金属Mと、2から30重量%の少なくとも1つの金属
    Nとを包含し、かつM/Nの原子比率が0.3:1から
    0.7:1である請求項1から4のうちの1つによる方
    法。
  6. (6)金属Mがコバルトとニッケルであり、金属Nがモ
    リブデンとタングステンであり、かつ触媒が0.5から
    15重量%の少なくとも1つの金属Mと、5から25重
    量%の少なくとも1つの金属Nとを包含する請求項5に
    よる方法。
  7. (7)請求項5または6による方法において、触媒が金
    属M中でパラジウムと白金から選択された少なくとも1
    つの貴金属を包含し、かつ該触媒が0.01から5%の
    金属Mを含む方法。
  8. (8)金属Mと金属N以外に、触媒が、アルミナ、シリ
    カ、シリカ−アルミナ、マグネシア、ジルコン、酸化チ
    タン、粘度、アルミナ質セメント、アルミン酸塩、合成
    あるいは天然ゼオライト系アルミノシリカによって形成
    される群の少なくとも1つの元素を含有する1つの多孔
    質無機マトリックスから構成される1つの活性相担体を
    包含する請求項5から7のうちの1つによる方法。
  9. (9)捕集物質がその物質全体に対して1から40%の
    硫黄と、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ、チタン
    酸化物、ジルコン、ゼオライト、活性炭、粘度およびア
    ルミナ質セメントによって形成される群から選択された
    少なくとも1つの担体とで構成される請求項1から8の
    うちの1つによる方法。
  10. (10)捕集物質が、銅、鉄および銀によって形成され
    る群から選択された少なくとも1つの金属Pの0.1か
    ら20重量%をも包含し、かつ金属Pが少なくとも一部
    分硫化物の形態にある請求項9による方法。
  11. (11)請求項1から10項のうちの1つによる方法に
    おいて、 −操作圧力が1から50絶対バールで選択 され、 −水素流量が液体仕込原料1リットルあたり水素ガス1
    から1000リットル(TP N)から選択され、 −液体仕込原料の容積で表わされる時間空間速度が触媒
    1容積あたり0.1から30 容積であり、脱水銀物質1容積あたり0. 1から30容積であり、 −触媒の作用する温度が180から450 ℃であり、 −脱水銀作用物質の操作温度が0から40 0℃であり、 −触媒と脱水銀作用物質が異なる2つの反応器に配置さ
    れ、仕込原料がまず初めに触媒 に、次いで水銀捕集物質に接触させられる 方法。
  12. (12)請求項11による方法において、 −触媒と脱水銀作用物質が唯一つの反応器に配置され、
    その中で操作温度が180から 400℃である方法。
  13. (13)水素リッチガスがそのまたはそれらの反応器の
    流出液から分離され、次いで、少なくとも一部分、一番
    目の反応器の頂部へ再循環される請求項11から12の
    うちの1つによる方法。
  14. (14)炭化水素仕込原料によって予め処理され、水素
    、硫化水素および有機硫黄化合物によって形成される群
    から選択された少なくとも1つの化合物を含むガス混合
    物によって、触媒が50から500℃で前処理される請
    求項1から13のうちの1つによる方法。
  15. (15)周囲温度並びに周囲圧力で、少なくとも一部分
    液体の炭化水素から構成された仕込原料が、仕込原料の
    キログラムあたり10^−^3から2ミリグラムの水銀
    、場合によっては、仕込原料のキログラムあたり10^
    −^2から10ミリグラムの砒素を含む請求項1から1
    4のうちの1つによる方法。
  16. (16)処理される仕込原料が重質仕込原料または熱転
    換法および/または接触転換法の流出液である請求項1
    から15のうちの1つによる方法。
  17. (17)処理される仕込原料がガス凝縮物である請求項
    1から15のうちの1つによる方法。
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