JPH0224711Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、オートバイのスタンドアツプ装置
に関する。

〔考案の技術的背景と問題点〕

オートバイでは、車体の下部に左右の脚を有す
るメインスタンドが設けてあつて、メインスタン
ドを立てると、後輪が浮いて、オートバイを立て
ておくことができる。このため、後輪のパンク修
理等で後輪を外すことができる。しかし、メイン
スタンドを立てても、前輪は接地したままで、前
輪を外すとオートバイが前に傾いてしまうので、
前輪を外す作業には、オートバイをジヤツキアツ
プ等によつて持上げる必要があり、ジヤツキの無
いところでは困難である。前ホークに左右に突張
り棒をあてて、前ホークを持上げることもある
が、前ホークは、車体に回動自在に連結してある
ので、持上げても安定性が悪い。

〔考案の目的〕

この考案は、かかる点に鑑み、車体の下部の左
右のパイプに締着するエンジンのエンジン懸架ブ
ラケツトに掛止凹部を設けておき、挺子形のスタ
ンドによつて、安定して前輪を浮かせて保持でき
るオートバイのスタンドアツプ装置を得ることを
目的とする。

〔考案の構成〕

以下図面に示す本考案の実施例について説明す
る。

オートバイでは、車体１の前下部にエンジン２
を搭載する。エンジン２は、数個所で、エンジン
懸架ブラケツトによつて車体１にボルトナツトを
用いて締着するようにしている。エンジン２の下
部では、車体１の左右の下部パイプ４にエンジン
懸架ブラケツト３をボルトナツトで締着し、この
エンジン懸架ブラケツト３に、エンジン２の下部
のボス５をボルトナツトで締着して搭載してい
る。しかして、上記エンジン懸架ブラケツト３は
その下部が左右の下パイプ４の下面より下方に突
出されており、そのエンジン懸架ブラケツト３の
下方の突出した部分の下面に、半円弧状の掛止凹
部６が形成されている。手動の挺子形スタンド７
は、挺子バー８の先に左右の脚９を設けたもので
ある。

挺子形スタンド７は、左右の脚９の先端を左右
のエンジン懸架ブラケツト３の掛止凹部６に嵌合
せて、下側に押すと、車体１の前部が持上げられ
て、前輪１０が浮くので、前輪１０を外して点検
修理ができる。左右のエンジン懸架ブラケツト３
は、車体１の左右の下部パイプ４に締着してある
ので、動くことがなく、安定して立てておくこと
ができる。また、掛止凹部６は、エンジン懸架ブ
ラケツト３に一体に設けるので、部品点数が増す
こともなく、安価にできる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案は、車体の下部
左右に配置した下部パイプに、エンジンの下端を
保持するエンジン懸架ブラケツトを装着するとと
もに、該エンジン懸架ブラケツトの下部を下部パ
イプの下方に突出させ、該突出部の下面に挺子形
スタンドを掛止させる半円弧状の掛止凹部を設け
たので、挺子形スタンドを掛止める部分が、車体
に締着したエンジン懸架ブラケツトを利用して行
なえ、かつ掛止凹部にスタンドが掛合しているた
め持ち上げ時に滑つて外れるおそれが全くなく、
安定してオートバイを支え立てることができ、簡
単に前輪を浮かして点検修理ができる。そして、
掛止凹部は、左右のエンジン懸架ブラケツトに一
体に設けるので、部品点数が増えることもなく、
安価にできる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は側面
図、第２図は挺子形スタンドの斜視図、第３図は
第１図Ａ矢示部の拡大図である。 １……車体、２……エンジン、３……エンジン
懸架ブラケツト、４……下部パイプ、６……掛止
凹部、７……挺子形スタンド、９……脚、１０…
…前輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体の下部左右に配置した下部パイブに、エン
   ジンの下端を保持するエンジン懸架ブラケツトを
   装着するとともに、該エンジン懸架ブラケツトの
   下部を下部パイプの下方に突出させ、該突出部の
   下面に挺子形スタンドを掛止させる半円弧状の掛
   止凹部を設けたことを特徴とするオートバイのス
   タンドアツプ装置。