JPH0223502B2 - - Google Patents

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JPH0223502B2
JPH0223502B2 JP59218950A JP21895084A JPH0223502B2 JP H0223502 B2 JPH0223502 B2 JP H0223502B2 JP 59218950 A JP59218950 A JP 59218950A JP 21895084 A JP21895084 A JP 21895084A JP H0223502 B2 JPH0223502 B2 JP H0223502B2
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alumina
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porous
aggregate
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Takemi Hirose
Osamu Shimobayashi
Toshihiko Nishisaka
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Harima Ceramic Co Ltd
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Harima Ceramic Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野: 本発明はポーラスノズル、ポーラスプラグ等の
ガス吹込み用ポーラス耐火物の製造法に係るもの
である。 発明の背景: 現在、ポーラスノズル、ポーラスプラグ等のポ
ーラス耐火物にはアルミナを主成分とするアルミ
ナ質材料が主として使用されているが、アルミナ
質耐火物は熱衝撃抵抗性が低いため、耐用寿命が
短いことが問題となつていた。 たとえば、非金属介在物、特にアルミナ付着防
止を目的として取鍋及びタンデイツシユ等の溶融
金属容器に装着されるポーラス上ノズルの場合、
その使用状況は粗鋼生産当りの耐火物原単位を低
くするために再使用されることが最近とみに多く
なつている。しかし、1度使用したポーラス上ノ
ズルには、程度の差はあつても大・小様様の亀裂
が発生しており、再使用の操業においてはガス吹
込み機能が充分に達成できないばかりか、安全性
の面での問題も懸念されていたのである。 また、非金属介在物の除去並びに溶融金属の温
度の均斉化を目的として取鍋又はタンデイツシユ
に装着されるポーラスプラグの場合には、各チヤ
ージごとに激しい熱変化サイクルを受けるため亀
裂の発生は避けられず溶融金属の浸透及び耐火物
の溶損は著しく、これらの現象を排除して耐用寿
命を向上させることが大きな課題となつている。 同様な現像は、溶融金属の凝固防止のためにス
ライデイングノズルに設置されるポーラス耐火物
やアルミナ付着防止を目的として浸漬ノズルに装
着されるポーラス耐火物にも認められ、これらガ
ス吹込み用ポーラス耐火物における熱衝撃抵抗性
の向上が急務となつている。 すなわち、上記のごとき在来のポーラス耐火物
は、粉砕されて得られる、いわゆる非球形粒子を
骨材粒子として使用しているために、その製造時
並びに製品の特性について、 (イ) 混練及び成形時に付加される外力のために骨
材粒子のエツジ部が磨砕され、当初の粒度分布
から変化し、結果として所望する物性が得られ
ない。 (ロ) 粒子間及び粒子と成形用金型間における摩擦
係数が大きく、又流動性に劣るため、成形体の
物性・特性において不均一組織、粗充填体とな
り易い、 (ハ) 見掛気孔率及び細孔径から策定される値より
も通気性が低い、 (ニ) 通気性から予測されるよりも耐食性が劣る、 などの欠点が指摘されている。 次にこれらの要因について検討してみるに、先
づ、第1図のグラフは骨材粒子形状の差による落
下角度の違いを示したもので、きわめて平滑なス
テンレス板面上に非球形骨材粒子及び球状(球形
又はほとんど球形のものを含み、以下同様とす
る。)骨材粒子を置き、ステンレス板を水平より
徐徐に傾け、粒子が落下する時のステンレス板の
傾斜角度を記録したものであるが、球状粒子の方
が落下する時の角度は小さく、接触面との摩擦係
数が小さいことを示している。 第2図のグラフは骨材粒子形状の差による安息
角の違いを示したもので、球状骨材粒子の安息角
の方が小さく粒体個個の摩擦係数が小さいことが
わかる。 第3図のグラフは骨材粒子形状の差による充填
度の違いを示したもので、内径約40mmのアクリル
円筒容器に、粒子径0.84〜1.00mmのアルミナ粒子
と0.297〜0.59mmのアルミナ粒子との混合物を自
然充填した場合の見掛密度(ゆるみ密度)を示し
たもので、球状粒子の方が充填度が高いことを示
している。これは前述した摩擦角度が小さいこ
と、すなわち球状粒子の流動性がすぐれているこ
とに基づくものである。 第4図のグラフは骨材粒子形状差による通気性
の違いを示したもので、アルミナを主成分とする
ポーラス耐火物の通気率と見掛気孔率、平均細孔
径の関係を示した1例である。図から見て見掛気
孔率、平均細孔径の同じ値に対し、球状粒子の通
気率が高くなつており、その通気性がすぐれてい
ることが明らかで、また、同じ通気率とする場合
には球状粒子の方が見掛気孔率、平均細孔径は小
さい値となることが判る。 見掛気孔率、平均細孔径は共に耐火物の溶損量
を支配する物性値であり、これらの値が小さいこ
とは耐食性がすぐれていることを示唆するのであ
る。 第5図のグラフは見掛気孔率、平均細孔径と溶
損量との関連を示すもので、各種条件のポーラス
耐火物から同形同大のテストピースをつくりだ
し、1650℃のFe100%溶鋼中にて30分間浸漬を5
回反覆する回転侵食法により溶損量を調べた結果
である。図から球状粒子を用いたポーラス耐火物
が高耐食性を示す理由を導くことができる。 骨材粒子を球状のものとし、特に均一構造体を
得るためには、使用する球状粒子の粒度分布巾を
狭くした、いわゆる整粒された粒子を用いること
が考えられるが、この場合、粒子の配位数、すな
わち粒子間の接触数が少なくなつて強度の低い成
形体となり、結果的には熱衝撃抵抗性の低いもの
しか得られない。その解決策としては、 (1) 強度向上を目的としてマトリツクス微粉を多
くする、 (2) 配位数の増加(強度向上)を目的として不連
続粒度分布又は連続粒度分布のように、単一粒
度(整粒)でない、多様性のある粒度分布とす
る、 の2つが考えられる。しかし、(1)の手段では微粉
量が多くなり球状粒子を用いることの効果が減殺
されるし、(2)の不連続粒度分布では、混練又は成
形法の如何によつては粒子径の差に基づく偏析現
象を生ずることがあり、不均一構造となりやす
い。 発明の目的: 本発明は斯かる現況に鑑みなされたもので、在
来のポーラス耐火物の問題点を解消し、耐食性並
びに熱衝撃抵抗性のすぐれたポーラス耐火物の製
造法を提案せんとするもので、具体的には球状粒
子を骨材耐火材料として使用するに際し、粒度分
布の策定により製造面の有利さ並びに物性及び特
性にすぐれると共に所要の通気性を具備したガス
吹込み用ポーラス耐火物の製造法の提供を目的と
している。 発明の構成: 以下本発明方法につき多様な具体的実施例を挙
げて説明する。 先ず本発明方法におけるアルミナ質球状粒子は
次のような手段で得られる。 平均粒子径約100μ以下からなるアルミナ粉末、
粘土、シリカ等を用い、化学成分がAl2O389%以
上(wt%で以下同様とする。)、SiO2が11%以下
となるように配合し、これらの粉末又は混合体を
充分混合した後、フエノール樹脂、フラン樹脂、
糖蜜、パイプ廃液、苦汁等をバインダーにして球
状に造粒する。造粒機は回転皿型式、回転式ミキ
サー、押出し機、噴霧式等一般に知られている造
粒機を用いることができる。 球状に造粒された粒子は120〜200℃で乾燥され
た後、混練及び成形時に破壊しない充分な強度を
具備させるため1700℃以上の高温で焼成される。
粒子相互の融着を防ぐために乾燥粒子を一度約
1000℃で仮焼し、さらに所定の高温で焼成するこ
とは有効である。 ここに用いるアルミナ原料粉末は、仮焼アルミ
ナ、焼結アルミナ又は電融アルミナのいずれでも
単独に又は併合して使用できるが、造粒性、焼結
性、分散性の面から平均粒子径は5〜10μ程度が
望ましく、また、溶鋼に対する耐食性並びに付着
した地金を除去するのに用いられる酸素ガスに対
する耐食性の観点からSiO2は11%以下で、SiO2
量は可能な限り少ないことが望ましい。 上記のようにして得られたアルミナ質球状粒子
は篩分けされ、本発明に適用される粒度分布に調
合される。所定通りに調合された配合体はフエノ
ール樹脂、パルプ廃液等一般に耐火物に使用され
るバインダーを用いて混練し、成形され、乾燥・
焼成の過程を径てガス吹込み用ポーラス耐火物が
得られる。 本発明方法における粒度分布は、骨材粒子径
dp以下の累積百分率をF(wt%)、最大粒子径を
dpm、粒度分布係数をqとしたときに、連続粒度
分布を示すアンドレアゼン(Andreasen)の式
(文献:Andreasen,A.H.M:Kolloid.−z.,50=
P217〜228(1930)) F=100(dp/dpm)q を概略満足するものである。 上式は両対数目盛で直線を示すものであり、本
発明方法における粒度分布における望ましい最大
粒子径(dpm)とq値との関連を示す第6図より
その限界値を策定できる。第6図において、(A)で
示す領域は〔100−F〕が零になり球状骨材粒子
100重量部に対し、耐スポール性を向上させるの
に添加剤を添加する方が望ましい範囲、(B)で示す
領域は添加剤などでもよいがこれの添加によつて
特性が改善される範囲、(C)で示す領域は〔100−
F〕が多いため微粉アルミナの一部又は全量を添
加剤におきかえることにより、一段と特性が改善
される範囲をそれぞれ示している。 なお、本発明方法に用いる骨材粒子径(dp)
としては0.105〜2.0mmを対象としている。その理
由は0.105mm以下の球状粒子は製造的に困難であ
り、たとえプラズマ法等により製造可能であると
しても採算上不利であるし、又、粒子径が2mm以
上になると、その添加量によつて若干の差異はあ
つても、一般に細孔径及び気孔率が大きくなり耐
食性の劣化が避けられず、さらには粒度分布巾が
きわめて大きくなり、粒度偏析に基づく不均一構
造となり易いからであり、粒径の上限は2mm以下
とした場合に好結果が得られる。 また、最大粒子径(dpm)は2mm以下のうちで
も、0.5mm以上が望ましい。その理由は最大粒子
径が0.5mm以下の場合には全体として微粉配合、
若しくは整粒に近い配合となるため耐スポール性
が劣化するためである。 q値は0.4〜3.0にあることが好ましい。これは
後述する実施例に示すごとく耐食性、耐スポール
性の観点から決定されたものである。 本発明方法における耐火材料にアンドレアゼン
の式を用いる他の理由として以下のことが挙げら
れる。 一般にガス吹込み用ポーラス耐火物としてのポ
ーラスプラグは、その機能を充足するために通気
率が約0.8〜3.0(cc・cm/cm2・sec・cmH2O)の通
気性のものが使用さている。一方、ポーラスノズ
ルの通気率は約0.01〜1.0の範囲にあるため、製
造面からは任意の通気性を有するものを容易に製
造可能でなければならない。 このように製造面から考えらるならば、アンド
レアゼンの式の最大粒子径(dpm)及びq値を与
えれば、自ずと粒度分布が決定され所要の通気性
を有する構成のポーラス耐火物が得られる。 本発明者らが行なつた実験によれば、実施例1
に示すように、通気率とq値との関係は、ほぼ
0.6<q<3.0の範囲で最大粒子径をパラメータに
して、両対数目盛上においてほぼ直線性が成立
し、きわめて有意義な結果が得られる。さらに、
本発明のガス吹込み用ポーラス耐火物の製造法で
は組成分としてボールクレー、酸化クロム、ジル
コン、ジルコニアの微粉末が適宜添加されるが、
これは耐食性及び耐スポール性の向上に貢献する
ものである。 実施例 1 粒子径50μ以下で平均粒子径や5μであるアルミ
ナ微粉に、苦汁をバインダーとして添加し転動造
粒して球状粒子体となし、これを120℃の温度で
24時間乾燥した後、トンネルキルンで1800℃、6
時間の条件で焼成し、本発明方法におけるアルミ
ナ球状粒子とした。なお、本アルミナ球状粒子の
化学組成はAl2O3が99.3%、SiO2が0.3%、MgO
が0.3%であり、鉱物組成的にはコランダムを主
とするものである。 このようにして得られたアルミナ球状粒子を篩
分けし、前記のアンドレアゼンの粒度分布式に従
つて粒度調整をした。すなわち、最大粒子径dpm
を0.297mm、0.5mm、0.59mm、0.84mm、1.19mm、1.41
mm及び2mmとし、且つq値を0.2、0.4、0.6、0.8、
1.0、2.0、3.0、5.0及び7.0と変化させ、又、残部
〔100−F〕%は平均粒子径12μのアルミナ微粉と
した粒度構成にし、成形用バインダーとしてフエ
ノール樹脂を添加して混練し、成形・乾燥の後、
1700℃、6時間の条件で焼成しポーラス耐火物を
得た。その配合構成を第2表に、又物性及び特性
を第2表に併せ示した。第1表は現在使用されて
いるポーラスノズルの配合構成と物性及び特性を
示すものであるが、骨材は通常の粒度分布のアル
ミナ球状粒子であり、本発明品に対する比較品で
ある。 なお、以後の各表のすべてを通じて、カツコ内
の数値は外掛けて付加した量を示し、耐食性及び
耐スポーリング性は以下のようにして測定し、判
定評価した。 耐食性; 回転侵食法によりFe100%の溶鋼を用いて1650
℃で30分間侵食を5回繰り返してその溶損量を精
測し、比較例No.1の焼成体における状態に対比
し、 ◎:溶損量が少ないもの 〇:溶損量がほぼ同様のもの ×:溶損量が多いもの と評価を示した。 耐スポーリング性; 各実施例群の焼成体より50×50×50mmのテスト
ピースをつくりだし、1500℃の電気炉内で急加熱
し20分間保持した後取出して空冷する操作を3回
繰り返し、その間におけるその操作の回数と亀裂
の状態を視認し、 ◎:3回後亀裂なし 〇:2回後亀裂なし △:1回後亀裂なし ×:1回で亀裂発生 と評価を示した。 第2表の結果からみれば、耐食性は一般に最大
粒子径が小さく、且つq値が小さい微粉支配の焼
成体ですぐれている。しかし、耐スポーリング性
は逆に最大粒子径が大きい程、又、q値が大きい
程すぐれた結果となつているが、q値がたとえば
5ないし7と過大になると強度が低下し、耐スポ
ーリング性は劣化する傾向にある。 以上の結果からアルミナを主成分とするポーラ
ス耐火物の望ましい粒度分布範囲は、第6図の
B,C領域に集約すると判断される。 実施例 2 第3表及び第4表は、平均粒子径74μのジルコ
ン微粉を添加して耐スポーリング性の改善を行な
つた実施例群である。 製造工程は実施例1と全たく同じである。この
実施例群は、第2表の結果から耐スポーリング性
の劣る系列について、アルミナ微粉〔100−F〕
%の全量又は一部をジルコンで置換した例群を第
3表に、又、アルミナ球状骨材粒子100重量部に
対し外掛で同じくジルコンを添加した例を第4表
に示す。 第3、4表より、ジルコン添加量が2%より低
い場合は耐スポーリング性の改善にそれ程大きな
効果は得られないが、No.69、70、74、75に示すご
とくその添加量を増加すると耐スポーリング性は
向上する。しかし、その添加量が多いNo.60又は69
には耐食性の劣化がみられる点よりジルコン添加
量には上限のあることが予測できる。 以上にみる結果は以下の理由に基づく。すなわ
ち、ジルコン添加量が少ない場合にはジルコン解
離によるSiO2量が少なく、従つて低融点物の生
成量が少なくなるので耐スポーリング性に寄与す
る効果が少ない。逆にジルコン量が増すと、低融
点物の生成量が増大し耐食性が劣化することにな
る。 また、第3表より最大粒径が0.297mmの場合、
ジルコン添加量が多いNo.58の例では若干の耐スポ
ーリング性の向上は認められるものの、それ程大
きな効果は得られず、少なくとも最大粒径0.50mm
以上であることが望ましい。 第4表には、骨材粒子100重量部に対し外掛け
でジルコンを10重量部添加した結果を示している
が、耐スポーリング性を向上していることが判
る。ただし、最大粒子径が2mmでq値が5.0の場
合には気孔率が高いためか耐食性の向上はそれ程
認められない。この現象から推定すれば最大粒子
径が大きい場合、q値が5.0を超すとむしろ耐食
性の点で問題となり易く、q値は5.0以下が望ま
しいと考えられる。従つて第6図に示したアルミ
ナ球状粒子を主体とする例に較べて本実施例群で
は本発明方法に適応するq値は若干拡がりq=
5.0まで適用することができる。 実施例 3 この実施例群は、 (a) 耐食性及び耐スポーリング性の向上を目的と
して未安定化ジルコニア微粉(粒径50μ以下)
を添加した例、 (b) 耐スポーリング性の向上を目的としてボール
クレー(平均粒径1μ程度)を添加した例、 (c) 耐食性の向上を目的として酸化クロム(平均
粒径5μ程度)を添加した例、 (d) 耐食性及び耐スポーリング性の向上を目的と
してボールクレー、ジルコン、ジルコニア及び
酸化クロム微粉の内から2種以上を組合わせ添
加した例、 であり、(a)及び(b)の各実施例は第5表に、(c)及び
(d)の各実施例は第6表に示す。 いずれも、焼成体は実施例1と全たく同じ工程
で得られるものであり、上記各添加材はアルミナ
微粉〔100−F〕に全部又は1部置換添加したも
のである。 第5表にみる結果より、ジルコニアの添加は予
想の如く耐食性及び耐スポーリング性のいずれに
も効果が認められる。特に耐スポーリング性の向
上する理由の1つとして、未安定化ジルコニアの
変態によるミクロクラツクの発生があげられ、生
起した熱応力がそのミクロクラツクにより緩和さ
れるためと考えられる。しかし、ジルコニアに添
加量が増すとミクロクラツクの発生量が増し、耐
食性の劣化がみられる。従つて、望ましいジルコ
ニアの添加量は第5表の結果より1〜13%が好適
である。 ボールクレーの添加は耐食性よりも、むしろ耐
スポーリング性に効果があり、強度増加により耐
スポーリング性が向上すると考えられる。ただ
し、添加量が5%以上になると必要以上に剛性を
増し、靭性を失つて脆性を帯びるようになり、耐
スポーリング性は劣化する傾向にある。 第6表にみる結果より、酸化クロムの添加は見
掛気孔率を増加させる一方、強度を低下させるが
耐食性を向上させる効果を有している。これは溶
鋼との濡れ性を悪くする酸化クロムの特性による
ものである。しかし、その添加量が多くなつて5
%にも達すると焼結阻害因子となり、耐スポーリ
ング性の劣化をきたすので望ましい添加量は3%
以下とすべきである。 第6表に示すNo.93〜96の各例は、アルミナ微粉
の一部をボールクレー、ジルコン、ジルコニア及
び酸化クロムのうちの2種以上で置換したもので
あり、たとえば酸化クロムとジルコンとを置換付
加することによつて、耐食性及び耐スポーリング
性にすぐれた特性を付与し得ることが明らかであ
る。 実施例 4 この実施例群は、第2表に示す実施例1のうち
で耐スポーリング性が劣るq値の大なるものに、
ジルコン、粘土、ジルコニア及び酸化クロムを添
加し、耐食性及び耐スポーリング性を向上させた
例で、その配合構成は実施例1の例群中のNo.54又
はNo.55のアルミナ骨材粒子の100重量に対し上記
の添加材を外掛けで添加した例である。製造工程
は実施例1と全たく同様で、配合構成及び物性・
特性を第7表に示した。 第7表の結果からみれば、実施例3の各例のも
のと同じ効果を期待することができる。すなわ
ち、最大粒子径が大きく且つq値が大きいもので
も、ボールクレー、ジルコン、ジルコニア及び酸
化クロムを適宜添加することによつて、耐食性及
び耐スポーリング性にすぐれさポーラス耐火物が
製造可能となるのである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 以上の説明にみるごとく、本発明のガス吹込み
用ポーラス耐火物の製造法は、耐食性にすぐれた
アルミナ球状粒子を骨材耐火材料とするものであ
り、さらに、耐スポーリング性を向上させるため
に、粒度分布を連続粒度分布に限定すると共に適
宜添加材を使用することにより、在来のアルミナ
質ポーラス耐火物が逢着していた種種の問題点を
解消して今後の製鋼における操業効率の改善に貢
献するところは大で、特許請求の範囲に従うもの
であれば、本発明の技術的思想は上記の各実施例
に限定されることはなく、それらから導かれる応
用、転用又は変形はすべて本発明の技術的範囲に
包含されるものであることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は骨材粒子形状の差による落下角度の違
いを示すグラフ、第2図は骨材粒子形状の差によ
る安息角の違いを示すグラフ、第3図は骨材粒子
形状の差による充填度の違いを示すグラフ、第4
図は骨材粒子形状の差による通気性の違いを示す
グラフ、第5図は見掛気孔率、平均細孔径と溶損
量との関連を示すグラフ、第6図はアンドレアゼ
ンの式におけるq値と最大粒子径と関連より粒度
分布を策定するのに貢献する(A)、(B)、(C)各領域を
示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Al2O3が89wt%以上、SiO2が11wt%以下か
    らなるアルミナを主成分とするアルミナ質球状粒
    子を骨材粒子とし、この骨材粒子の粒子径dp以
    下の累積百分率をF(wt%)、最大粒子径をdpm、
    粒度分布係数をqとしたときの連続粒度分布を示
    す式 F=100(dp/dpm)q において、dp=0.105〜2.00mm dpm=0.5〜2.00mm q=0.4〜5.0 を満たす骨材粒度分布となすと共に、〔100−F〕
    wt%が粒径105μ以下のアルミナ微粉とした耐火
    物原料を用いることを特徴とするガス吹込み用ポ
    ーラス耐火物の製造法。 2 特許請求の範囲第1項記載の粒径105μ以下
    のアルミナ微粉において、その量〔100−F〕wt
    %の一部又は全量を、 粘 土:0〜5wt% 酸化クロム:0〜3wt% ジルコン :2〜12wt% ジルコニア:1〜14.5wt% のうちの1種又は2種以上で置換されたものとし
    たことを特徴とするガス吹込み用ポーラス耐火物
    の製造法。 3 特許請求の範囲第1項記載の骨材粒子におい
    て、〔100−F〕=0の場合アルミナ質球状粒子100
    重量部に対し 粘 土:0.5〜5重量部 酸化クロム:0.2〜3重量部 ジルコン :2〜10重量部 ジルコニア:1〜13重量部 のうちの1種又は2種以上を添加されたものとし
    たことを特徴とするガス吹込み用ポーラス耐火物
    の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59169977A (ja) * 1983-03-11 1984-09-26 ハリマセラミック株式会社 ポ−ラス質ノズル

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