JPH02226508A - 複合型磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、種々の磁気記録装置に使用される複合型磁
気ヘッドの製造方法に関する。

〔従来の技術〕

第３図に示すように、従来の複合型磁気ヘッドでは、渦
電流損の低い磁性フェライトなどで形成されたヨーク部
２．４と、飽和磁束密度の高いセンダストなどで形成さ
れたポールピース部６．８とを組み合わせた構造となっ
ている。双方のポールピース部６．８は非磁性材料から
成るギャップ１０を介して対峙しており、これらポール
ピース部６．８およびギャップ１０を以て電磁変換部を
構成している。

ポールピース部６．８およびギャップ１０から成る電磁
変換部のトラック幅Ｔは、対応する磁気記録媒体のトラ
ック幅に合わせて形成されており、この形成時に双方の
ヨーク部２．４の突当て部に生じる窪みには、ガラス１
２．１４が充填されている。また、ヘッドの上面部は湾
曲状に研磨加工され、ここに磁気記録媒体の接触する摺
動面１６が形成されている。さらに、双方のヨーク部２
．４の側面には凹部１８．２０が形成されており、これ
ら凹部１８１．２０と双方のヨーク部２．４の中央部に
開口した巻線窓２２とを通じて励磁コイルが巻回される
。

そして、従来の複合型磁気ヘッドの製造方法では、第４
図に示すように、まず、磁性フェライトなどから成る一
組の磁性コア２４．２６に所定の寸法でトラック加工お
よび巻線窓加工を施してヨーク部２．４の集合体を形成
し、次いで、これら磁性コア２４．２６の所定の位置に
磁性膜２８．３０およびギャップ材３２．３４を順次被
着してポールピース部６．８およびギャップ１０となる
部位を形成する。そして、双方の磁性コア２４．２６を
ガラス溶着することにより、ポールピース部６．８およ
びギャップ１０から成るトラック幅Ｔの電磁変換部を一
体に形成し、さらに、必要な加工を施した後に集合体を
個々に分割することにより、第３図に示したような、所
定の形状を有する複合型磁気ヘッドを得ている。

〔発明が解決しようとする課題］ ところで、複合型磁気ヘッドには、一般に、低渦電流損
、高飽和磁束密度、低保磁力、高透磁率などの諸条件が
要求される。このうち、低渦電流損、高飽和磁束密度に
対する要求には、前述したように磁性材料の選択によっ
て容易に対処できるが、複合型磁気ヘッドの根幹を成す
ポールピース部６．８を構成する磁性膜２８．３０に関
しては、低保磁力、高透磁率の条件が特に要求され、こ
れは磁性材料の選択では対処できない。

例えば、磁性膜２日、３０の材料として、センダストな
どの飽和磁束密度の高いものを使用した場合には、その
面内方向に磁化の難易度を示す一軸異方性が生じる。こ
のうち、磁化困難軸の方向は低保持力および高透磁率の
方向と一致することから、この−軸異方性を何らかの方
法で制御する必要が生じてくる。

すなわち、前述した従来の複合型磁気ヘッドの製造方法
では、−軸異方性を制御する方法を何ら持たないことか
ら、実際には、磁性膜２日、３０に要求される低保持力
、高透磁率なる条件を充分に満たすことができない。し
たがって、満足できる電磁変換特性を有する複合型磁気
ヘッドの形成は必然的に困難となり、同一ロットから製
造される個々の複合型磁気ヘッドについて、特性にばら
つきが生じてしまう。この結果、得られた複合型磁気ヘ
ッドの中、特性の悪いものは不良品として取り扱われ、
相対的な歩留りの低下を招くことにもなる。

そこで、この発明は、磁性膜の一軸異方性を制御するこ
とにより、電磁変換特性に優れ、かつ、同一ロットから
製造される個々の製品について同一の特性を維持するこ
とのできる複合型磁気ヘッドの製造方法の提供を目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

この発明の複合型磁気ヘッドの製造方法は、磁性コアの
界面に被着した磁性膜に生じる面内透磁率の最大値方向
に応じて、前記磁性コアにトラック加工を施すものであ
る。

〔作　　用〕

この発明の複合型磁気ヘッドの製造方法では、磁性コア
の界面に被着した磁性膜に生じる面内透磁率の最大値方
向に応じて、磁性コアにトラック加工を施す。このよう
に、磁性膜に生じる磁化困難軸の方向を透磁率の最大値
方向を以て判断し、この判断に基づいて磁性コアにトラ
ック加工を施すことにより磁性膜の一軸異方性を制御す
る。

〔実　施　例〕

第１図および第２図は、この発明の複合型磁気ヘッドの
製造方法の実施例を示す。

第１図の（Ａ）に示すように、この実施例の複合型磁気
ヘッドの製造方法では、まず、平面方向に適当な面積を
有する平板状の磁性プレート３６が用意される。この磁
性プレート３６は複合型磁気ヘッドのヨーク部２．４を
構成するものであり、その素材には磁性フェライトなど
に代表される強磁性酸化物が用いられる。

次に、第１図の（Ｂ）に示すように、磁性プレート３６
の界面には、スパッタリングや真空蒸着などの手法によ
り、所定の膜厚を有する磁性膜２８．３０が形成される
。この磁性膜２８．３０は複合型磁気ヘッドのポールピ
ース部６．８を構成するものであり、その素材には、例
えば、センダストなどの強磁性金属が使用される。ただ
し、磁性膜２８．３０に使用される磁性体の組成は、製
造される複合型磁気ヘッドの種類や形態に応じて自由に
選択することが可能である。

次に、第１図の（Ｃ）に示すように、磁性プレート３６
の界面に形成された磁性膜２８．３ｏの面内透磁率の最
大値方向が測定される。この測定には、両端がインダク
タンス計に接続されたコの字型コイル３８が使用され、
面内透磁率の最大値方向は磁性膜２８．３０の有するイ
ンダクタンスの最大値方向を検出することにより測定さ
れる。

ここで、磁性膜２８．３０は磁性プレート３６の界面の
面積に応じた所定の面積を有することから、面内透磁率
の最大値方向の測定は磁性膜２８．３０の各点に亘って
行うことを要する。

次に、第１図の（Ｄ）に示すように、面内透磁率の最大
値方向の測定を完了した磁性プレート３６からは、矢印
に示す面内透磁率の最大値方向（μ、□）に応じて、磁
気コア２４．２６の切出しの方向が決定される。これら
磁性コア２４．２６の切出しは、磁性プレート３６の面
積に応じて行うことができ、同時に多数の磁性コア２４
．２６を切り出すことができる。ただし、切り出される
磁性コア２４．２６は同一寸法である必要がある。

次に、第２図の（Ｅ）に示すように、磁性プレート３６
から磁性コア２４．２６が切り出され、これら磁気コア
２４．２６の寸法は製造される複合型磁気ヘッドの外形
に対応している。また、磁性膜２８．３０の面内透磁率
の最大値方向は、磁性プレート３６から切り出された時
点で、既に、個々の磁性コア２４．２６について磁気記
録媒体の方向に一様に設定されている。

次に、第２図の（Ｆ）に示すように、切り出された磁性
コア２４．２６には巻線溝加工が施され、これにより複
合型磁気ヘッドの励磁コイルを通す巻線窓２２が形成さ
れる。このとき、巻線窓加工の方向は磁性膜２８．３０
の面内透磁率の最大値方向と直交することが必要である
。

次に、第２図の（Ｇ）に示すように、磁性コア２４．２
６にはトラック加工が施され、これにより複合型磁気ヘ
ッドのトラック幅Ｔが決定される。

このとき、トラック加工の方向は磁性膜２８．３０の面
内透磁率の最大値方向と平行することが必要である。

ここで、これら巻線窓加工およびトラック加工の順序は
、磁性膜２８．３０の面内透磁率の最大値方向とトラッ
ク加工の方向とが一致するようにすれば、どちらの加工
が先に行われてもよい。そして、トラック加工を完了し
た状態で、磁性膜２８．３０の面内透磁率の最大値方向
は所定の方向に揃うことになる。

次に、第２図の（Ｈ）に示すように、磁性コア２４．２
６の界面には、磁性膜２８．３０が被覆されるとともに
ギャップ材３２．３４が被着される。このギャップ材３
２．３４は、複合型磁気ヘッドのギャップ１０を構成す
るとともに、双方の磁性コア２４．２６を強固に接合す
る役割を有するものである。

次に、第２図の（１）に示すように、ギャップ材３２．
３４の被着された磁性コア２４．２６は、磁性コア２４
．２６の上面およびその巻線窓２２にガラス溶着用のガ
ラスを置いて加熱することにより、そのガラスを溶融さ
せ、接合空間部に溶融ガラスを充填させ、双方の磁性コ
ア２４．２６を一体に結合する。ここで、双方の磁性コ
ア２４．２６のガラス溶着に際しては、双方の磁性膜２
８．３０が完全に合致して一つの電磁変換部を構成する
ようにする。

次に、第２図の（Ｊ）に示すように、ガラス溶着された
磁性コア２４．２６には、その必要箇所にガラス１２．
１４が充填される。このガラス１２．１４の充填は励磁
コイルの巻回される巻線窓２２を残して行われる。そし
て、−点鎖線して示すようにコアを個々に切り出し、摺
動面１６および凹部１８．２０を形成することにより、
第３図に示すような、従来品と同等な形状を有する複合
型磁気ヘッドが得られることになる。

〔発明の効果〕

以上、説明したように、この発明によれば、磁性コアに
被着形成した磁性膜の面内透磁率の最大値方向に応じて
トラック加工を施すので、最良の電磁変換特性を持つ複
合型磁気ヘッドを製造することができる。

また、複数の同一特性の磁性コアを同時に゛形成するの
で、同一ロットで均一性の高い電磁変換特性を持つ複合
型磁気ヘッドを製造することができ、不良品の発生頻度
の低減とともに、相対的な歩留りの向上を図ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の複合型磁気ヘッドの製造方法の一実
施例における磁性プレートへの磁性膜の形成を工程順に
示す斜視図、 第２図は第１図に示した一実施例の工程に続くこの発明
の複合型磁気ヘッドの製造方法の一実施例における磁性
プレートから切り出した磁性コアの加工を工程順に示す
斜視図、 第３図は従来およびこの発明の複合型磁気ヘッドの製造
方法により形成される複合型磁気ヘッドを示す斜視図、 第４図は従来の複合型磁気ヘッドの製造方法に用いられ
る磁性コアの概要を示す斜視図である。 ２４．２６・・・磁性コア ２８．３０・・・磁性膜 第３図 複合型磁気ヘッドの斜視図 第１ 一実施例の工程を示す斜視図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 磁性コアの界面に被着した磁性膜に生じる面内透磁率の
   最大値方向に応じて、前記磁性コアにトラック加工を施
   すことを特徴とする複合型磁気ヘッドの製造方法。