JPH113506A - 磁気ヘッド - Google Patents
磁気ヘッドInfo
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- JPH113506A JPH113506A JP15410897A JP15410897A JPH113506A JP H113506 A JPH113506 A JP H113506A JP 15410897 A JP15410897 A JP 15410897A JP 15410897 A JP15410897 A JP 15410897A JP H113506 A JPH113506 A JP H113506A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な製造工程を経ることなく、容易に高い
透磁率を有し、かつ磁気的等方性を得ることができて、
しかも電磁変換特性の向上を図った軟磁性薄膜を用いた
積層型の磁気ヘッドを提供するものである。 【解決手段】 積層型の磁気ヘッド1において、磁性層
5が、FeaMbNc(但し、Mは、Ta、Zr、H
f、Nb、Tiのうちの少なくとも一種類であり、a、
b、cは原子パーセントを示し、これらがそれぞれ71
≦a≦85、6≦b≦15、9≦c≦16である。)の
組成からなる磁性薄膜層11と金属層12とが積層され
た積層磁性薄膜7を有する。
透磁率を有し、かつ磁気的等方性を得ることができて、
しかも電磁変換特性の向上を図った軟磁性薄膜を用いた
積層型の磁気ヘッドを提供するものである。 【解決手段】 積層型の磁気ヘッド1において、磁性層
5が、FeaMbNc(但し、Mは、Ta、Zr、H
f、Nb、Tiのうちの少なくとも一種類であり、a、
b、cは原子パーセントを示し、これらがそれぞれ71
≦a≦85、6≦b≦15、9≦c≦16である。)の
組成からなる磁性薄膜層11と金属層12とが積層され
た積層磁性薄膜7を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟磁性薄膜を有す
る積層型の磁気ヘッドに関する。
る積層型の磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野においては、記録信号の
高記録密度化、記録再生周波数の高周波化が進むに従
い、磁気記録媒体の高保磁力化とそれに伴う磁気ヘッド
の高飽和磁束密度化が重要な課題となっている。また、
一方で、磁気記録の分野においては、磁気記録媒体の高
記録密度化にともない磁気ヘッドの再生効率の向上も重
要な課題となっている。
高記録密度化、記録再生周波数の高周波化が進むに従
い、磁気記録媒体の高保磁力化とそれに伴う磁気ヘッド
の高飽和磁束密度化が重要な課題となっている。また、
一方で、磁気記録の分野においては、磁気記録媒体の高
記録密度化にともない磁気ヘッドの再生効率の向上も重
要な課題となっている。
【0003】そこで、磁気ヘッドとしては、高い保磁力
を有する磁気記録媒体への高密度の記録を可能にし、か
つ高い電磁変換効率を得る目的で、磁路全体を飽和磁束
密度と透磁率の高い磁性膜で構成する積層型の磁気ヘッ
ドが実用化されている。このような積層型の磁気ヘッド
に使用される磁性薄膜には、記録再生時においてループ
状の磁路が形成されるため、いずれの方向に対しても高
い透磁率を有する磁気的等方性が要求される。
を有する磁気記録媒体への高密度の記録を可能にし、か
つ高い電磁変換効率を得る目的で、磁路全体を飽和磁束
密度と透磁率の高い磁性膜で構成する積層型の磁気ヘッ
ドが実用化されている。このような積層型の磁気ヘッド
に使用される磁性薄膜には、記録再生時においてループ
状の磁路が形成されるため、いずれの方向に対しても高
い透磁率を有する磁気的等方性が要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、磁気
ヘッドに使用される磁性薄膜としては、高い透磁率を有
し、かつ、磁気的等方性を有する軟磁性薄膜であること
が望ましい。
ヘッドに使用される磁性薄膜としては、高い透磁率を有
し、かつ、磁気的等方性を有する軟磁性薄膜であること
が望ましい。
【0005】ところで、積層型の磁気ヘッドに使用され
る軟磁性薄膜に要求される磁気的等方性を得るための手
段としては、例えば軟磁性薄膜の成膜中もしくは成膜後
の熱処理中に回転磁界を軟磁性薄膜に印加することによ
り磁気的等方性を誘導する手法が行われている。
る軟磁性薄膜に要求される磁気的等方性を得るための手
段としては、例えば軟磁性薄膜の成膜中もしくは成膜後
の熱処理中に回転磁界を軟磁性薄膜に印加することによ
り磁気的等方性を誘導する手法が行われている。
【0006】しかしながら、上述の回転磁界を印加する
工程を経て軟磁性薄膜を有する磁気ヘッドを製造する磁
気ヘッド製造工程は、成膜装置の複雑化や製造プロセス
の増大により製造コストがかかってしまうという問題を
有している。
工程を経て軟磁性薄膜を有する磁気ヘッドを製造する磁
気ヘッド製造工程は、成膜装置の複雑化や製造プロセス
の増大により製造コストがかかってしまうという問題を
有している。
【0007】また、磁気ヘッドを大量生産しようとする
場合においては、磁性膜を成膜する成膜装置内に複数の
非磁性基板を搭載させて成膜を行っている。このため、
それぞれの非磁性基板には、成膜される入射角が異なる
軟磁性薄膜が形成されてしまう。このように、成膜され
る入射角が異なる軟磁性薄膜は、それぞれの非磁性基板
毎で磁気的等方性及び透磁率が異なるものとなってしま
い、磁気的な異方性が生じてしまうことがある。
場合においては、磁性膜を成膜する成膜装置内に複数の
非磁性基板を搭載させて成膜を行っている。このため、
それぞれの非磁性基板には、成膜される入射角が異なる
軟磁性薄膜が形成されてしまう。このように、成膜され
る入射角が異なる軟磁性薄膜は、それぞれの非磁性基板
毎で磁気的等方性及び透磁率が異なるものとなってしま
い、磁気的な異方性が生じてしまうことがある。
【0008】そこで、本発明は、かかる従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、成膜工程中や熱処理工程中
に回転磁場を印加する等の複雑な製造工程を経ることな
く、容易に高い透磁率を有し、かつ磁気的等方性を得る
ことができて、しかも電磁変換特性の向上を図った軟磁
性薄膜を用いた磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。
みて提案されたものであり、成膜工程中や熱処理工程中
に回転磁場を印加する等の複雑な製造工程を経ることな
く、容易に高い透磁率を有し、かつ磁気的等方性を得る
ことができて、しかも電磁変換特性の向上を図った軟磁
性薄膜を用いた磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に示す磁
性薄膜と金属層とを積層してなる軟磁気特性を呈する積
層磁性薄膜から、磁性層を構成することにより、成膜工
程中や熱処理工程中に回転磁場を印加する等の複雑な製
造工程を経ることなく、磁気的異方性を制御することが
できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に示す磁
性薄膜と金属層とを積層してなる軟磁気特性を呈する積
層磁性薄膜から、磁性層を構成することにより、成膜工
程中や熱処理工程中に回転磁場を印加する等の複雑な製
造工程を経ることなく、磁気的異方性を制御することが
できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明に係る磁気ヘッドは、一対の非磁性
基板により磁性層を挟み込んでなる磁気コア半体同士が
上記磁性層の端面同士を対向させて突き合わされ、これ
ら磁性層が突き合わされた界面に磁気ギャップが形成さ
れてなる積層型の磁気ヘッドであり、磁性層が、Fea
MbNc(但し、MはTa、Zr、Hf、Nb、Tiのう
ちの少なくとも一種であり、a、b、cは原子パーセン
トを示し、これらがそれぞれ71≦a≦85、6≦b≦
15、9≦c≦16である。)の組成からなる磁性薄膜
層と、Pt、Ag、Au、Pdの少なくとも1種である
金属層とが積層された積層磁性薄膜を有することを特徴
とするものである。
基板により磁性層を挟み込んでなる磁気コア半体同士が
上記磁性層の端面同士を対向させて突き合わされ、これ
ら磁性層が突き合わされた界面に磁気ギャップが形成さ
れてなる積層型の磁気ヘッドであり、磁性層が、Fea
MbNc(但し、MはTa、Zr、Hf、Nb、Tiのう
ちの少なくとも一種であり、a、b、cは原子パーセン
トを示し、これらがそれぞれ71≦a≦85、6≦b≦
15、9≦c≦16である。)の組成からなる磁性薄膜
層と、Pt、Ag、Au、Pdの少なくとも1種である
金属層とが積層された積層磁性薄膜を有することを特徴
とするものである。
【0011】さらに、Ptからなる金属層の膜厚が、積
層磁性薄膜の全膜厚に対して2.0%以下であることが
好ましい。
層磁性薄膜の全膜厚に対して2.0%以下であることが
好ましい。
【0012】このような磁気ヘッドにおいては、磁性層
が、軟磁気特性を有するFeaMbNcからなる磁性薄膜
層とPt、Ag、Au、Pdのうちの少なくとも1種で
ある金属層とが、積層されてなる積層磁性薄膜を有する
ため、等方的により高い透磁率が得られるとともに、複
雑な製造工程を経ることなく、磁性層の磁気的異方性を
抑制して、磁気的等方性の向上を図ることができる。し
かも、本発明に係る磁気ヘッドでは、金属層の膜厚が積
層磁性薄膜の全膜厚に対して所定範囲内とすることによ
り、磁性層の磁気的異方性をより効果的に抑制すること
ができる。
が、軟磁気特性を有するFeaMbNcからなる磁性薄膜
層とPt、Ag、Au、Pdのうちの少なくとも1種で
ある金属層とが、積層されてなる積層磁性薄膜を有する
ため、等方的により高い透磁率が得られるとともに、複
雑な製造工程を経ることなく、磁性層の磁気的異方性を
抑制して、磁気的等方性の向上を図ることができる。し
かも、本発明に係る磁気ヘッドでは、金属層の膜厚が積
層磁性薄膜の全膜厚に対して所定範囲内とすることによ
り、磁性層の磁気的異方性をより効果的に抑制すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気ヘッドに
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】本発明を適用した磁気ヘッドは、図1に示
すように、第1の磁気コア半体2と第2の磁気コア半体
3とが突き合わされて一体化されており、これら第1の
磁気コア半体2及び第2の磁気コア半体3が構成する突
き合わせ面において、磁気ギャップgを形成するように
なっている。
すように、第1の磁気コア半体2と第2の磁気コア半体
3とが突き合わされて一体化されており、これら第1の
磁気コア半体2及び第2の磁気コア半体3が構成する突
き合わせ面において、磁気ギャップgを形成するように
なっている。
【0015】これらの第1の磁気コア半体2は、一対の
非磁性基板4aに磁性層5aが挟み込まれるように配設
されて、一体化されてなる。また、第2の磁気コア半体
3は、第1の磁気コア半体2と同様に、一対の非磁性基
板4bに磁性層5bが挟み込まれるように配設されて、
一体化されてなる。そして、これら第1の磁気コア半体
2と第2の磁気コア半体3とは、磁性層5a、5bの端
面同士を対向させて突き合わされ、ガラス溶着により接
合一体化されて、内部に磁束が流れるように閉ループを
構成している。また、第1の磁気コア半体2及び第2の
磁気コア半体3は、媒体摺動面1aに磁気ギャップgを
構成して、一体化されている。
非磁性基板4aに磁性層5aが挟み込まれるように配設
されて、一体化されてなる。また、第2の磁気コア半体
3は、第1の磁気コア半体2と同様に、一対の非磁性基
板4bに磁性層5bが挟み込まれるように配設されて、
一体化されてなる。そして、これら第1の磁気コア半体
2と第2の磁気コア半体3とは、磁性層5a、5bの端
面同士を対向させて突き合わされ、ガラス溶着により接
合一体化されて、内部に磁束が流れるように閉ループを
構成している。また、第1の磁気コア半体2及び第2の
磁気コア半体3は、媒体摺動面1aに磁気ギャップgを
構成して、一体化されている。
【0016】また、磁気ギャップgのトラック幅T
wは、非磁性基板4a、4bが非磁性体であることか
ら、磁性層5a、5bの膜厚によって規制される。ま
た、磁気記録媒体との当り幅は、トラック幅Twとガー
ド材との当たり幅方向の長さ寸法で規制されている。
wは、非磁性基板4a、4bが非磁性体であることか
ら、磁性層5a、5bの膜厚によって規制される。ま
た、磁気記録媒体との当り幅は、トラック幅Twとガー
ド材との当たり幅方向の長さ寸法で規制されている。
【0017】また、第1の磁気コア半体2と第2の磁気
コア半体3の突き合わせ面には、磁気ギャップgのデプ
ス方向の長さ寸法Dpを規制するとともに、コイルを巻
くための巻線溝6が形成されている。このコイルは、磁
気記録媒体への記録時において、電流が供給されること
によって、磁気ギャップgからの漏れ磁束を発生させて
信号を記録し、再生時において、磁気記録媒体に記録さ
れている信号に対応した信号を検出する機能を有する。
コア半体3の突き合わせ面には、磁気ギャップgのデプ
ス方向の長さ寸法Dpを規制するとともに、コイルを巻
くための巻線溝6が形成されている。このコイルは、磁
気記録媒体への記録時において、電流が供給されること
によって、磁気ギャップgからの漏れ磁束を発生させて
信号を記録し、再生時において、磁気記録媒体に記録さ
れている信号に対応した信号を検出する機能を有する。
【0018】本発明を適用した磁気ヘッド1における磁
性層5a、5bは、図2に示すように、積層磁性薄膜7
と非磁性膜8とを交互に積層することにより構成される
単位積層膜9を、絶縁膜10を介して積層させて形成さ
れている。
性層5a、5bは、図2に示すように、積層磁性薄膜7
と非磁性膜8とを交互に積層することにより構成される
単位積層膜9を、絶縁膜10を介して積層させて形成さ
れている。
【0019】特に、本発明に使用される上記積層磁性薄
膜7は、図3に示すように、FeaMbNc(但し、Mは
Ta、Zr、Hf、Nb、Tiのうちの少なくとも一種
であり、a、b、cは原子パーセントを示し、これらが
それぞれ71≦a≦85、6≦b≦15、9≦c≦16
である。)の組成からなる軟磁気特性を呈する磁性薄膜
層11と金属層12とが積層されてなる。ここで、上記
金属層12は、Pt、Ag、Au、Pdのうちの少なく
とも1種であることが好ましい。
膜7は、図3に示すように、FeaMbNc(但し、Mは
Ta、Zr、Hf、Nb、Tiのうちの少なくとも一種
であり、a、b、cは原子パーセントを示し、これらが
それぞれ71≦a≦85、6≦b≦15、9≦c≦16
である。)の組成からなる軟磁気特性を呈する磁性薄膜
層11と金属層12とが積層されてなる。ここで、上記
金属層12は、Pt、Ag、Au、Pdのうちの少なく
とも1種であることが好ましい。
【0020】上記磁性薄膜層11を成膜する方法として
は、ガス中蒸着法、クラスターイオンビーム法、スパッ
タ法等の真空薄膜形成法が用いられる。特に、膜密着性
の観点からは、スパッタ法による形成が好ましい。スパ
ッタ法としては、例えば、直流二極式スパッタ法、高周
波スパッタ法、バイアス式スパッタ法、対向ターゲット
式スパッタ法等が挙げられるが、いずれの方法でも良
い。通常、Fe−M−Nの磁性薄膜層11は、Fe−M
合金ターゲットをアルゴンガスと窒素ガスの混合雰囲気
中でスパッタすることで形成される。
は、ガス中蒸着法、クラスターイオンビーム法、スパッ
タ法等の真空薄膜形成法が用いられる。特に、膜密着性
の観点からは、スパッタ法による形成が好ましい。スパ
ッタ法としては、例えば、直流二極式スパッタ法、高周
波スパッタ法、バイアス式スパッタ法、対向ターゲット
式スパッタ法等が挙げられるが、いずれの方法でも良
い。通常、Fe−M−Nの磁性薄膜層11は、Fe−M
合金ターゲットをアルゴンガスと窒素ガスの混合雰囲気
中でスパッタすることで形成される。
【0021】また、上記金属層12は、Ptである場合
に、その膜厚が積層磁性薄膜7の全膜厚に対して2.0
%以下であることが好ましい。しかも、このPtからな
る金属層12の膜厚が、0.5nm以上、5.0nm以
下であることがより好ましい。
に、その膜厚が積層磁性薄膜7の全膜厚に対して2.0
%以下であることが好ましい。しかも、このPtからな
る金属層12の膜厚が、0.5nm以上、5.0nm以
下であることがより好ましい。
【0022】また、上記金属層12がAgである場合
に、この金属層12の膜厚が、積層磁性薄膜7の全膜厚
に対して5.0%以下であることが好ましい。しかも、
このPtからなる金属層12の膜厚が0.5nm以上、
5.0nm以下であることがより好ましい。
に、この金属層12の膜厚が、積層磁性薄膜7の全膜厚
に対して5.0%以下であることが好ましい。しかも、
このPtからなる金属層12の膜厚が0.5nm以上、
5.0nm以下であることがより好ましい。
【0023】積層磁性薄膜7は、上述したように、上記
の磁性薄膜層11と金属層12とが積層形成されてい
る。このとき、積層磁性薄膜7は、スパッタにより磁性
薄膜層11と金属層12とを交互に積層形成して得られ
る。ここで、積層磁性薄膜7は、磁性薄膜層11と金属
層12の成膜時間をそれぞれ変化させることにより、磁
性薄膜層11と金属層12との膜厚を制御して形成され
る。
の磁性薄膜層11と金属層12とが積層形成されてい
る。このとき、積層磁性薄膜7は、スパッタにより磁性
薄膜層11と金属層12とを交互に積層形成して得られ
る。ここで、積層磁性薄膜7は、磁性薄膜層11と金属
層12の成膜時間をそれぞれ変化させることにより、磁
性薄膜層11と金属層12との膜厚を制御して形成され
る。
【0024】上述したように、本発明を適用した積層型
の磁気ヘッド1においては、磁性層5が、軟磁気特性を
呈するFeaMbNcからなる上記磁性薄膜層11とP
t、Ag、Au、Pdの少なくとも1種である上記金属
層12とが積層されてなる積層磁性薄膜7を有するた
め、等方的により高い透磁率が得られ、複雑な製造工程
を経ることなく、磁性層5の磁気的異方性を抑制するこ
とができる。しかも、本発明を適用した磁気ヘッド1で
は、金属層12の膜厚が積層磁性薄膜7の全膜厚に対し
て、上述の所定範囲内となされていると、磁性層5の磁
気的異方性をより効果的に抑制することができる。
の磁気ヘッド1においては、磁性層5が、軟磁気特性を
呈するFeaMbNcからなる上記磁性薄膜層11とP
t、Ag、Au、Pdの少なくとも1種である上記金属
層12とが積層されてなる積層磁性薄膜7を有するた
め、等方的により高い透磁率が得られ、複雑な製造工程
を経ることなく、磁性層5の磁気的異方性を抑制するこ
とができる。しかも、本発明を適用した磁気ヘッド1で
は、金属層12の膜厚が積層磁性薄膜7の全膜厚に対し
て、上述の所定範囲内となされていると、磁性層5の磁
気的異方性をより効果的に抑制することができる。
【0025】上述したように構成される磁気ヘッド1と
しては、以下に示すようなものが挙げられる。例えば、
積層磁性薄膜7としては、膜厚が約332nmのFeT
aN/Pt合金膜を使用している。また、非磁性膜8と
しては、膜厚が約10nmのSiO2を使用している。
さらに、絶縁体膜10としては、膜厚が約200nmの
SiO2を使用している。単位積層磁性体膜9は、図2
に示すように、上記の積層磁性薄膜7が非磁性膜8を介
して8層積層されてなり、全体としての膜厚が約3μm
とされている。さらに、磁性層5は、単位積層磁性体膜
9が絶縁層10を介して5層積層されてなる。これによ
り、磁性層5は、その全体としての膜厚が、約15.8
μmとなされて形成される。
しては、以下に示すようなものが挙げられる。例えば、
積層磁性薄膜7としては、膜厚が約332nmのFeT
aN/Pt合金膜を使用している。また、非磁性膜8と
しては、膜厚が約10nmのSiO2を使用している。
さらに、絶縁体膜10としては、膜厚が約200nmの
SiO2を使用している。単位積層磁性体膜9は、図2
に示すように、上記の積層磁性薄膜7が非磁性膜8を介
して8層積層されてなり、全体としての膜厚が約3μm
とされている。さらに、磁性層5は、単位積層磁性体膜
9が絶縁層10を介して5層積層されてなる。これによ
り、磁性層5は、その全体としての膜厚が、約15.8
μmとなされて形成される。
【0026】以下、上述した磁気ヘッド1の製造方法に
ついて、詳細に説明する。
ついて、詳細に説明する。
【0027】この磁気ヘッド1を製造する際には、先
ず、図4に示すように、非磁性基板4の突き合わせ面と
なる端面とその反対側の端面とを、鏡面状となるように
研磨を施した後、非磁性基板4の一側面上に、上述した
磁性層5を成膜する。
ず、図4に示すように、非磁性基板4の突き合わせ面と
なる端面とその反対側の端面とを、鏡面状となるように
研磨を施した後、非磁性基板4の一側面上に、上述した
磁性層5を成膜する。
【0028】磁性層5の形成方法としては、より具体的
には、以下に示すように行う。
には、以下に示すように行う。
【0029】先ず、非磁性基板4上に、DCマグネトロ
ンスパッタ装置により、電力密度を約5.0W/cm2
とし、導入ガスとしてArとN2とからなる混合ガスを
用いて、スパッタガス圧を約0.5Paとし、電極間距
離を約60mmとした条件下で、Fe87Ta13(原子
%)組成のターゲットを成膜して、磁性薄膜層11を形
成する。
ンスパッタ装置により、電力密度を約5.0W/cm2
とし、導入ガスとしてArとN2とからなる混合ガスを
用いて、スパッタガス圧を約0.5Paとし、電極間距
離を約60mmとした条件下で、Fe87Ta13(原子
%)組成のターゲットを成膜して、磁性薄膜層11を形
成する。
【0030】次に、上記磁性薄膜層11上に、電力密度
を約0.3W/cm2とし、導入ガスとしてArを用い
て、スパッタガス圧を約0.5Paとし、電極間距離を
約60mmとした条件下で、ターゲットとしてPtを用
いて成膜し、金属層12を形成する。このようにして、
磁性薄膜層11と金属層12とを交互に積層することに
より、積層磁性薄膜7を形成する。
を約0.3W/cm2とし、導入ガスとしてArを用い
て、スパッタガス圧を約0.5Paとし、電極間距離を
約60mmとした条件下で、ターゲットとしてPtを用
いて成膜し、金属層12を形成する。このようにして、
磁性薄膜層11と金属層12とを交互に積層することに
より、積層磁性薄膜7を形成する。
【0031】次に、この積層磁性薄膜7上に、高周波ス
パッタ装置によって、非磁性膜8を形成する。
パッタ装置によって、非磁性膜8を形成する。
【0032】そして、上記積層磁性薄膜7と非磁性膜8
とを所望の積層数交互に積層し、単位積層磁性体膜9を
形成する。さらに、単位積層磁性体膜9上に、高周波ス
パッタ装置によって、絶縁体膜10を形成する。
とを所望の積層数交互に積層し、単位積層磁性体膜9を
形成する。さらに、単位積層磁性体膜9上に、高周波ス
パッタ装置によって、絶縁体膜10を形成する。
【0033】以上のようにして、単位積層磁性体膜9を
絶縁体膜10を介して所望の厚さとなるように積層する
ことにより、磁性層5を形成する。
絶縁体膜10を介して所望の厚さとなるように積層する
ことにより、磁性層5を形成する。
【0034】次に、上述のように非磁性基板4上に磁性
層5を形成した後、図5に示すように、磁性層5が形成
された非磁性基板4を図4中の矢印で示す方向に力を印
加することにより、重ね合わせ、非磁性基板4と磁性層
5とが相互に積層された基板ブロック20を形成する。
層5を形成した後、図5に示すように、磁性層5が形成
された非磁性基板4を図4中の矢印で示す方向に力を印
加することにより、重ね合わせ、非磁性基板4と磁性層
5とが相互に積層された基板ブロック20を形成する。
【0035】次に、図5に示す基板ブロック20のA−
A線、B−B線及びC−C線で示すように、磁性層5の
長軸方向に対して直交して切断し、図6に示すような磁
気コア半体ブロック21を作製する。そして、この磁気
コア半体ブロック21の磁気ギャップg形成面となる面
にコイルを巻回させるための巻線溝6を磁気コア半体ブ
ロックの突き合わせ面の全体に亘って作製する。
A線、B−B線及びC−C線で示すように、磁性層5の
長軸方向に対して直交して切断し、図6に示すような磁
気コア半体ブロック21を作製する。そして、この磁気
コア半体ブロック21の磁気ギャップg形成面となる面
にコイルを巻回させるための巻線溝6を磁気コア半体ブ
ロックの突き合わせ面の全体に亘って作製する。
【0036】次に、磁気コア半体ブロック21の突き合
わせ面を鏡面状となるように処理を施した後、図7中の
矢印で示すように、一対の磁気コア半体ブロック21の
突き合わせ面を突き合わせる。なお、このように一対の
磁気コア半体ブロック21を突き合わせる際には、それ
ぞれの磁性層5の位置合わせを行い、接合一体化する。
このように、一対の磁気コア半体ブロック21を突き合
わせることにより、図1中で示した磁気ギャップgを形
成し、図7に示すような磁気コアブロック22を作製す
る。
わせ面を鏡面状となるように処理を施した後、図7中の
矢印で示すように、一対の磁気コア半体ブロック21の
突き合わせ面を突き合わせる。なお、このように一対の
磁気コア半体ブロック21を突き合わせる際には、それ
ぞれの磁性層5の位置合わせを行い、接合一体化する。
このように、一対の磁気コア半体ブロック21を突き合
わせることにより、図1中で示した磁気ギャップgを形
成し、図7に示すような磁気コアブロック22を作製す
る。
【0037】次に、図8に示すように、上述の工程で一
対の磁気コア半体ブロック21が突き合わされて作製さ
れた磁気コアブロック22に対して、記録再生時におい
て磁気記録媒体との当たりを確保するために図1中に示
した媒体摺動面1aとなる面に対して上面側から図8中
の一点斜線に至るまで円筒研磨を施した後、図8中のD
−D線及びE−E線で示す位置で切断する。このよう
に、切断することにより、図1に示した磁気ヘッド1を
完成させる。
対の磁気コア半体ブロック21が突き合わされて作製さ
れた磁気コアブロック22に対して、記録再生時におい
て磁気記録媒体との当たりを確保するために図1中に示
した媒体摺動面1aとなる面に対して上面側から図8中
の一点斜線に至るまで円筒研磨を施した後、図8中のD
−D線及びE−E線で示す位置で切断する。このよう
に、切断することにより、図1に示した磁気ヘッド1を
完成させる。
【0038】なお、上述した磁気ヘッドの製造工程にお
ける磁気ヘッドの各部の接合においては、従来公知の接
合方法が適用可能であり、例えば、接合面にそれぞれ金
属膜を形成し、これらの金属膜を熱拡散により接合する
低温熱拡散接合方法や、ボンディングガラス等による接
合方法により接合させても良い。
ける磁気ヘッドの各部の接合においては、従来公知の接
合方法が適用可能であり、例えば、接合面にそれぞれ金
属膜を形成し、これらの金属膜を熱拡散により接合する
低温熱拡散接合方法や、ボンディングガラス等による接
合方法により接合させても良い。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について実験結果に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0040】実施例1 積層磁性薄膜の特性について、以下のように検討した。
【0041】磁性薄膜層としては、FeTaNを用い
た。また、金属層としては、Ptを用い、金属層の1層
あたりの厚みを1.0nmとした。
た。また、金属層としては、Ptを用い、金属層の1層
あたりの厚みを1.0nmとした。
【0042】この金属層を磁性薄膜層と交互に6層、1
2層、24層、36層、48層それぞれ積層形成させた
5種類の積層磁性薄膜を作製した。ここで、積層磁性薄
膜中に積層された磁性薄膜層の膜厚の総和を4μmとな
るように設定した。
2層、24層、36層、48層それぞれ積層形成させた
5種類の積層磁性薄膜を作製した。ここで、積層磁性薄
膜中に積層された磁性薄膜層の膜厚の総和を4μmとな
るように設定した。
【0043】また、金属層を積層させずに、磁性薄膜層
を単層として用いたもの、つまり積層数0のものも作製
した。
を単層として用いたもの、つまり積層数0のものも作製
した。
【0044】以上のように形成した積層磁性薄膜に対し
て、1MHzでの透磁率の変化を測定した。ここで、図
9に示すように、磁性薄膜層を単層とした場合の薄膜の
磁化が困難な方向を方向Aとし、磁化が容易であった方
向を方向Bとした。この結果を図10に示す。
て、1MHzでの透磁率の変化を測定した。ここで、図
9に示すように、磁性薄膜層を単層とした場合の薄膜の
磁化が困難な方向を方向Aとし、磁化が容易であった方
向を方向Bとした。この結果を図10に示す。
【0045】図10の結果から明らかように、Pt層つ
まり金属層の積層数が36層数まで増加するに伴い、磁
化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差
が小さくなり、積層数が所定値以上となると磁化困難軸
方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率とが逆転した。
まり金属層の積層数が36層数まで増加するに伴い、磁
化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差
が小さくなり、積層数が所定値以上となると磁化困難軸
方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率とが逆転した。
【0046】すなわち、Pt層の積層磁性薄膜中に占め
る割合がある値まで増加するに伴い、積層磁性薄膜の面
内における磁気的等方性がより向上していると判明し
た。
る割合がある値まで増加するに伴い、積層磁性薄膜の面
内における磁気的等方性がより向上していると判明し
た。
【0047】さらに、図10の結果から、磁気的等方性
を向上させるPt層の割合にも限界があり、ある値以上
に増加すると、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方
向の透磁率との差が大きくなってしまい、磁気的等方性
が劣化することもわかった。
を向上させるPt層の割合にも限界があり、ある値以上
に増加すると、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方
向の透磁率との差が大きくなってしまい、磁気的等方性
が劣化することもわかった。
【0048】実施例2 実施例1と同様な磁性薄膜層と、1層あたりの膜厚が
0.5、1.0、2.0、3.0nmであるPt層をそ
れぞれ交互に36層積層形成させて4種類の積層磁性薄
膜を作製した。また、Pt層を積層させずに、磁性薄膜
層を単層として用いたもの、つまり積層数0のものも作
製した。
0.5、1.0、2.0、3.0nmであるPt層をそ
れぞれ交互に36層積層形成させて4種類の積層磁性薄
膜を作製した。また、Pt層を積層させずに、磁性薄膜
層を単層として用いたもの、つまり積層数0のものも作
製した。
【0049】以上のように作製された積層磁性薄膜に対
して、実施例1と同様にして透磁率を測定した。この結
果を図11に示す。
して、実施例1と同様にして透磁率を測定した。この結
果を図11に示す。
【0050】図11の結果から、Pt層と磁性薄膜層と
を36層にわたり積層してなる積層磁性薄膜において
は、Pt層の膜厚が1nmであるときに、磁気的等方性
が好ましいといえた。
を36層にわたり積層してなる積層磁性薄膜において
は、Pt層の膜厚が1nmであるときに、磁気的等方性
が好ましいといえた。
【0051】実施例2ではPt層と磁性薄膜層との積層
数が36層と固定されているが、積層数を減らすことに
よって、磁気的等方性の好ましいPt層の膜厚がより厚
くなると考えられる。このことから、Pt層の膜厚は、
5nm以下が磁気的等方性の点から、好ましいと考えら
れた。Pt層の膜厚が5nm以上であると、磁気的等方
性が劣化するといえる。
数が36層と固定されているが、積層数を減らすことに
よって、磁気的等方性の好ましいPt層の膜厚がより厚
くなると考えられる。このことから、Pt層の膜厚は、
5nm以下が磁気的等方性の点から、好ましいと考えら
れた。Pt層の膜厚が5nm以上であると、磁気的等方
性が劣化するといえる。
【0052】また、実施例2では積層数を固定している
ため、Pt層の膜厚が、Pt層の積層磁性薄膜中に占め
る割合に比例する。
ため、Pt層の膜厚が、Pt層の積層磁性薄膜中に占め
る割合に比例する。
【0053】よって、図11の結果から明らかなよう
に、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率
との差、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方
性が、Ptの膜厚、つまりPt層の積層磁性薄膜中に占
める割合に依存することがわかった。
に、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率
との差、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方
性が、Ptの膜厚、つまりPt層の積層磁性薄膜中に占
める割合に依存することがわかった。
【0054】以上の実施例1及び実施例2の結果から、
Pt層の積層磁性薄膜中に占める割合が、積層磁性薄膜
の面内における磁気的等方性に影響することが判明し
た。そこで、以下実施例3において、Pt層の積層磁性
薄膜中に占める割合と、透磁率の関係について検討し
た。
Pt層の積層磁性薄膜中に占める割合が、積層磁性薄膜
の面内における磁気的等方性に影響することが判明し
た。そこで、以下実施例3において、Pt層の積層磁性
薄膜中に占める割合と、透磁率の関係について検討し
た。
【0055】実施例3 積層磁性薄膜の全膜厚に対してPt層の膜厚が占める割
合を変化させて形成した積層磁性薄膜を作製した。ここ
で、磁性薄膜層については、実施例1と同様な材料を用
いて作製した。
合を変化させて形成した積層磁性薄膜を作製した。ここ
で、磁性薄膜層については、実施例1と同様な材料を用
いて作製した。
【0056】以上のように作製された積層磁性薄膜に対
して、実施例1と同様に透磁率を測定した。この結果を
図12に示す。
して、実施例1と同様に透磁率を測定した。この結果を
図12に示す。
【0057】図12の結果から、Pt層の膜厚が積層磁
性薄膜の全膜厚に対して2.0%以下となるように積層
磁性薄膜を形成することにより、磁化困難軸方向の透磁
率と磁化容易軸方向の透磁率との差を小さくすることが
でき、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性
を向上することできると判明した。
性薄膜の全膜厚に対して2.0%以下となるように積層
磁性薄膜を形成することにより、磁化困難軸方向の透磁
率と磁化容易軸方向の透磁率との差を小さくすることが
でき、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性
を向上することできると判明した。
【0058】また、Pt層の膜厚が積層磁性薄膜の全膜
厚に対して2.0%以上である場合、磁化困難軸方向の
透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差が大きくなり、
つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性が劣化
するとわかった。
厚に対して2.0%以上である場合、磁化困難軸方向の
透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差が大きくなり、
つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性が劣化
するとわかった。
【0059】実施例4 次に、金属層としてAgを用いた場合についても、積層
磁性薄膜の面内における磁気的等方性を検討した。
磁性薄膜の面内における磁気的等方性を検討した。
【0060】磁性薄膜層としては、FeTaNを用い
た。また、金属層としては、Agを用い、金属層の1層
あたりの厚みを1.0nmとした。
た。また、金属層としては、Agを用い、金属層の1層
あたりの厚みを1.0nmとした。
【0061】この金属層を磁性薄膜層と交互に6層、1
2層、36層、72層、96層それぞれ積層形成させた
5種類の積層磁性薄膜を作製した。ここで、積層磁性薄
膜中に積層された磁性薄膜層の膜厚の総和を4μmとな
るように設定した。
2層、36層、72層、96層それぞれ積層形成させた
5種類の積層磁性薄膜を作製した。ここで、積層磁性薄
膜中に積層された磁性薄膜層の膜厚の総和を4μmとな
るように設定した。
【0062】また、金属層を積層させずに、磁性薄膜層
を単層として用いたもの、つまり積層数0のものも作製
した。
を単層として用いたもの、つまり積層数0のものも作製
した。
【0063】以上のように形成した積層磁性薄膜に対し
て、1MHzでの透磁率の変化を測定した。ここで、図
9に示すように、磁性薄膜層を単層とした場合の薄膜の
磁化が困難な方向を方向Aとし、磁化が容易であった方
向を方向Bとした。この結果を図13に示す。
て、1MHzでの透磁率の変化を測定した。ここで、図
9に示すように、磁性薄膜層を単層とした場合の薄膜の
磁化が困難な方向を方向Aとし、磁化が容易であった方
向を方向Bとした。この結果を図13に示す。
【0064】図13の結果から明らかように、Ag層つ
まり金属層の積層数が所定値まで増加するに伴い、磁化
困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差が
小さくなり、積層数が所定値以上となると磁化困難軸方
向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率とが逆転した。こ
こでは、上記所定値は、12層数といえる。
まり金属層の積層数が所定値まで増加するに伴い、磁化
困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差が
小さくなり、積層数が所定値以上となると磁化困難軸方
向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率とが逆転した。こ
こでは、上記所定値は、12層数といえる。
【0065】すなわち、Ag層の積層磁性薄膜中に占め
る割合が所定値まで増加するに伴い、積層磁性薄膜の面
内における磁気的等方性がより向上していると判明し
た。
る割合が所定値まで増加するに伴い、積層磁性薄膜の面
内における磁気的等方性がより向上していると判明し
た。
【0066】さらに、図13の結果から、磁気的等方性
を向上させるAg層の割合にも限界があり、所定値以上
に増加すると、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方
向の透磁率との差が大きくなってしまい、磁気的等方性
が劣化することもわかった。
を向上させるAg層の割合にも限界があり、所定値以上
に増加すると、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方
向の透磁率との差が大きくなってしまい、磁気的等方性
が劣化することもわかった。
【0067】実施例5 実施例1と同様な磁性薄膜層と、1層あたりの膜厚が
0.5、1.0、2.0、3.0、4.0nmであるA
g層をそれぞれ交互に36層積層形成させて5種類の積
層磁性薄膜を作製した。また、Ag層を積層させずに、
磁性薄膜層を単層として用いたもの、つまり積層数0の
ものも作製した。
0.5、1.0、2.0、3.0、4.0nmであるA
g層をそれぞれ交互に36層積層形成させて5種類の積
層磁性薄膜を作製した。また、Ag層を積層させずに、
磁性薄膜層を単層として用いたもの、つまり積層数0の
ものも作製した。
【0068】以上のように作製された積層磁性薄膜に対
して、実施例1と同様にして透磁率を測定した。この結
果を図14に示す。
して、実施例1と同様にして透磁率を測定した。この結
果を図14に示す。
【0069】図14の結果から、Ag層と磁性薄膜層と
を36層にわたり積層してなる積層磁性薄膜において
は、Ag層の膜厚が0.5nmであるときに、磁気的等
方性が好ましいといえた。
を36層にわたり積層してなる積層磁性薄膜において
は、Ag層の膜厚が0.5nmであるときに、磁気的等
方性が好ましいといえた。
【0070】実施例5ではAg層と磁性薄膜層との積層
数が36層と固定されているが、積層数を減らすことに
よって、磁気的等方性の好ましいAg層の膜厚がより厚
くなると考えられる。このことから、Ag層の膜厚は、
5nm以下が磁気的等方性の点から、好ましいと考えら
れた。Ag層の膜厚が5nm以上であると、磁気的等方
性が劣化するといえる。
数が36層と固定されているが、積層数を減らすことに
よって、磁気的等方性の好ましいAg層の膜厚がより厚
くなると考えられる。このことから、Ag層の膜厚は、
5nm以下が磁気的等方性の点から、好ましいと考えら
れた。Ag層の膜厚が5nm以上であると、磁気的等方
性が劣化するといえる。
【0071】また、実施例5では積層数を固定している
ため、Pt層の膜厚が、Pt層の積層磁性薄膜中に占め
る割合に比例する。
ため、Pt層の膜厚が、Pt層の積層磁性薄膜中に占め
る割合に比例する。
【0072】よって、図14の結果から明らかなよう
に、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率
との差、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方
性が、Agの膜厚、つまりAg層の積層磁性薄膜中に占
める割合に依存することがわかった。
に、磁化困難軸方向の透磁率と磁化容易軸方向の透磁率
との差、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方
性が、Agの膜厚、つまりAg層の積層磁性薄膜中に占
める割合に依存することがわかった。
【0073】以上の実施例4及び実施例5の結果から、
Ag層の積層磁性薄膜中に占める割合が、積層磁性薄膜
の面内における磁気的等方性に影響することが判明し
た。そこで、以下実施例6において、Ag層の積層磁性
薄膜中に占める割合と、透磁率の関係について検討し
た。
Ag層の積層磁性薄膜中に占める割合が、積層磁性薄膜
の面内における磁気的等方性に影響することが判明し
た。そこで、以下実施例6において、Ag層の積層磁性
薄膜中に占める割合と、透磁率の関係について検討し
た。
【0074】実施例6 積層磁性薄膜の全膜厚に対してAg層の膜厚が占める割
合を変化させて形成した積層磁性薄膜を作製した。ここ
で、磁性薄膜層については、実施例1と同様な材料を用
いて作製した。
合を変化させて形成した積層磁性薄膜を作製した。ここ
で、磁性薄膜層については、実施例1と同様な材料を用
いて作製した。
【0075】以上のように作製された積層磁性薄膜に対
して、実施例1と同様に透磁率を測定した。この結果を
図15に示す。
して、実施例1と同様に透磁率を測定した。この結果を
図15に示す。
【0076】図15の結果から、Ag層の膜厚が積層磁
性薄膜の全膜厚に対して5.0%以下となるように積層
磁性薄膜を形成することにより、磁化困難軸方向の透磁
率と磁化容易軸方向の透磁率との差を小さくすることが
でき、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性
を向上することができると判明した。
性薄膜の全膜厚に対して5.0%以下となるように積層
磁性薄膜を形成することにより、磁化困難軸方向の透磁
率と磁化容易軸方向の透磁率との差を小さくすることが
でき、つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性
を向上することができると判明した。
【0077】また、Ag層の膜厚が積層磁性薄膜の全膜
厚に対して5.0%以上となる場合、磁化困難軸方向の
透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差が大きくなり、
つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性が劣化
することがわかった。
厚に対して5.0%以上となる場合、磁化困難軸方向の
透磁率と磁化容易軸方向の透磁率との差が大きくなり、
つまり積層磁性薄膜の面内における磁気的等方性が劣化
することがわかった。
【0078】次に、Pt層を積層磁性薄膜中に使用した
積層型の磁気ヘッドについて、この積層磁性薄膜が及ぼ
す磁気ヘッドの特性を検討した。
積層型の磁気ヘッドについて、この積層磁性薄膜が及ぼ
す磁気ヘッドの特性を検討した。
【0079】実施例7 積層磁性薄膜として、FeTaNからなる膜厚が0.1
1μmの磁性薄膜層と、膜厚1.0nmのPt層とを積
層して形成した。ここで、金属層の膜厚が積層磁性薄膜
の膜厚に対して占める割合は、0.9%である。そし
て、この積層磁性薄膜と非磁性膜とを交互に積層形成し
てなる単位積層磁性体膜を形成した。そして、この単位
積層磁性体膜を絶縁体膜を介して積層形成して磁性層を
形成した。
1μmの磁性薄膜層と、膜厚1.0nmのPt層とを積
層して形成した。ここで、金属層の膜厚が積層磁性薄膜
の膜厚に対して占める割合は、0.9%である。そし
て、この積層磁性薄膜と非磁性膜とを交互に積層形成し
てなる単位積層磁性体膜を形成した。そして、この単位
積層磁性体膜を絶縁体膜を介して積層形成して磁性層を
形成した。
【0080】この磁性層を用いた積層型の磁気ヘッドを
用いて、Hcが1450Oeであるメタルテープに対す
る1MHzでの自己再生出力を測定した。
用いて、Hcが1450Oeであるメタルテープに対す
る1MHzでの自己再生出力を測定した。
【0081】次に、Ag層を積層磁性薄膜中に使用した
積層型の磁気ヘッドについて、この積層磁性薄膜が及ぼ
す磁気ヘッドの特性を検討した。
積層型の磁気ヘッドについて、この積層磁性薄膜が及ぼ
す磁気ヘッドの特性を検討した。
【0082】実施例8 積層磁性薄膜として、FeTaNからなる膜厚が0.4
μmの磁性薄膜層と、膜厚2.0nmのAg層とを積層
して形成した。ここで、金属層の膜厚が積層磁性薄膜の
膜厚に対して占める割合は、0.5%である。そして、
この積層磁性薄膜と非磁性膜とを交互に積層形成してな
る単位積層磁性体膜を形成した。そして、この単位積層
磁性体膜を絶縁体膜を介して積層形成して磁性層を形成
した。
μmの磁性薄膜層と、膜厚2.0nmのAg層とを積層
して形成した。ここで、金属層の膜厚が積層磁性薄膜の
膜厚に対して占める割合は、0.5%である。そして、
この積層磁性薄膜と非磁性膜とを交互に積層形成してな
る単位積層磁性体膜を形成した。そして、この単位積層
磁性体膜を絶縁体膜を介して積層形成して磁性層を形成
した。
【0083】この磁性層を用いた積層型の磁気ヘッドを
用いて、Hcが1450Oeであるメタルテープに対す
る1MHzでの自己再生出力を測定した。
用いて、Hcが1450Oeであるメタルテープに対す
る1MHzでの自己再生出力を測定した。
【0084】比較例1 金属層を形成せずに、FeTaNの単層と非磁性膜とを
交互に積層形成してなる単位積層磁性体膜を形成した。
そして、この単位積層磁性体膜を絶縁体膜を介して積層
形成して磁性層を形成した。
交互に積層形成してなる単位積層磁性体膜を形成した。
そして、この単位積層磁性体膜を絶縁体膜を介して積層
形成して磁性層を形成した。
【0085】この磁性層を用いた積層型の磁気ヘッドを
用いて、実施例5と同様に、自己再生出力を測定した。
用いて、実施例5と同様に、自己再生出力を測定した。
【0086】実施例7及び比較例1の結果を図16に示
し、実施例8及び比較例1の結果を図17に示す。
し、実施例8及び比較例1の結果を図17に示す。
【0087】図16の結果から明らかなように、FeT
aNからなる磁性薄膜層とPtからなる金属層とを積層
形成してなる積層磁性薄膜を用いることによって、自己
再生出力が向上し、電磁変換特性の向上を図ることがで
きると判明した。
aNからなる磁性薄膜層とPtからなる金属層とを積層
形成してなる積層磁性薄膜を用いることによって、自己
再生出力が向上し、電磁変換特性の向上を図ることがで
きると判明した。
【0088】図17の結果から明らかなように、FeT
aNからなる磁性薄膜層とAgからなる金属層とを積層
形成してなる積層磁性薄膜を用いることによって、自己
再生出力が向上し、電磁変換特性の向上を図ることがで
きると判明した。
aNからなる磁性薄膜層とAgからなる金属層とを積層
形成してなる積層磁性薄膜を用いることによって、自己
再生出力が向上し、電磁変換特性の向上を図ることがで
きると判明した。
【0089】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る磁気ヘッドは、積層型の磁気ヘッドであり、磁性層
が、軟磁気特性を呈するFeaMbNcからなる磁性薄膜
層と金属層とが積層されてなる積層磁性薄膜を有するた
め、等方的により高い透磁率が得られるとともに、複雑
な製造工程を経ることなく、磁性層の磁気的異方性を抑
制して、磁気的等方性の向上を図ることができる。しか
も、磁性層が金属層を磁性薄膜層と積層させてなること
から、電磁変換特性の更なる向上を図ることができる。
また、複雑な製造工程を経る必要がないため、生産効率
を上げることも可能となる。
る磁気ヘッドは、積層型の磁気ヘッドであり、磁性層
が、軟磁気特性を呈するFeaMbNcからなる磁性薄膜
層と金属層とが積層されてなる積層磁性薄膜を有するた
め、等方的により高い透磁率が得られるとともに、複雑
な製造工程を経ることなく、磁性層の磁気的異方性を抑
制して、磁気的等方性の向上を図ることができる。しか
も、磁性層が金属層を磁性薄膜層と積層させてなること
から、電磁変換特性の更なる向上を図ることができる。
また、複雑な製造工程を経る必要がないため、生産効率
を上げることも可能となる。
【0090】さらに、上記金属層として、Pt、Ag、
Au、Pdの少なくとも1種であると、更なる磁気的等
方性及び電磁変換特性の向上を図ることができる。
Au、Pdの少なくとも1種であると、更なる磁気的等
方性及び電磁変換特性の向上を図ることができる。
【0091】しかも、本発明に係る磁気ヘッドでは、金
属層の膜厚が積層磁性薄膜の全膜厚に対して所定範囲内
とすることにより、磁性層の磁気的異方性をより効果的
に抑制かつ制御することができる。
属層の膜厚が積層磁性薄膜の全膜厚に対して所定範囲内
とすることにより、磁性層の磁気的異方性をより効果的
に抑制かつ制御することができる。
【図1】本発明を適用した磁気ヘッドの一例を示す斜視
図である。
図である。
【図2】本発明を適用した磁気ヘッドにおける磁性層の
一例を示す断面図である。
一例を示す断面図である。
【図3】本発明を適用した磁気ヘッドにおける積層磁性
薄膜の一例を示す断面図である。
薄膜の一例を示す断面図である。
【図4】非磁性基板上に磁性層を形成した状態の一例を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図5】磁性層が形成された非磁性基板を接合して基板
ブロックを作製した状態の一例を示す斜視図である。
ブロックを作製した状態の一例を示す斜視図である。
【図6】基板ブロックを切断することにより作製した磁
気コア半体ブロックの一例を示す斜視図である。
気コア半体ブロックの一例を示す斜視図である。
【図7】一対の磁気コア半体ブロックに巻線溝を形成し
て接合し、磁気コアブロックを作製した状態の一例を示
す斜視図である。
て接合し、磁気コアブロックを作製した状態の一例を示
す斜視図である。
【図8】磁気コアブロックに対して円筒研磨を施して切
断することにより磁気ヘッドを作製する状態の一例を示
し斜視図である。
断することにより磁気ヘッドを作製する状態の一例を示
し斜視図である。
【図9】積層磁性薄膜の磁化困難軸方向及び磁化容易軸
方向を説明する模式図である。
方向を説明する模式図である。
【図10】Pt層の積層数と、積層磁性薄膜の透過率と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図11】Pt層の膜厚と、積層磁性薄膜の透過率との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図12】Pt層の膜厚が積層磁性薄膜の全膜厚に対し
て示す割合%と、積層磁性薄膜の透過率との関係を示す
図である。
て示す割合%と、積層磁性薄膜の透過率との関係を示す
図である。
【図13】Ag層の積層数と、積層磁性薄膜の透過率と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図14】Ag層の膜厚と、積層磁性薄膜の透過率との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図15】Ag層の膜厚が積層磁性薄膜の全膜厚に対し
て示す割合%と、積層磁性薄膜の透過率との関係を示す
図である。
て示す割合%と、積層磁性薄膜の透過率との関係を示す
図である。
【図16】磁性薄膜層とPtからなる金属層とを積層さ
せた積層磁性薄膜を用いた磁気ヘッドと、金属層を用い
ない磁気ヘッドとについて測定した再生出力を示した図
である。
せた積層磁性薄膜を用いた磁気ヘッドと、金属層を用い
ない磁気ヘッドとについて測定した再生出力を示した図
である。
【図17】磁性薄膜層とAgからなる金属層とを積層さ
せた積層磁性薄膜を用いた磁気ヘッドと、金属層を用い
ない磁気ヘッドとについて測定した再生出力を示した図
である。
せた積層磁性薄膜を用いた磁気ヘッドと、金属層を用い
ない磁気ヘッドとについて測定した再生出力を示した図
である。
1 磁気ヘッド、4 非磁性基板、5 磁性層、7 積
層磁性薄膜、8 非磁性膜、9 単位積層磁性体膜、1
0 絶縁体膜、11 磁性薄膜層、12 金属層
層磁性薄膜、8 非磁性膜、9 単位積層磁性体膜、1
0 絶縁体膜、11 磁性薄膜層、12 金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安孫子 美保 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 一対の非磁性基板により磁性層を挟み込
んでなる磁気コア半体同士が上記磁性層の端面同士を対
向させて突き合わされ、これら磁性層が突き合わされた
界面に磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドにおい
て、 上記磁性層は、FeaMbNc(但し、MはTa、Zr、
Hf、Nb、Tiのうちの少なくとも一種であり、a、
b、cは原子パーセントを示し、これらがそれぞれ71
≦a≦85、6≦b≦15、9≦c≦16である。)の
組成からなる磁性薄膜層と金属層とが積層された積層磁
性薄膜を有することを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項2】 上記金属層は、Pt、Ag、Au、Pd
のうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項
1記載の磁気ヘッド。 - 【請求項3】 上記磁性層は、上記積層磁性薄膜と非磁
性体膜とを交互に積層してなる単位積層磁性体膜を、絶
縁体膜を介して積層してなることを特徴とする請求項1
記載の磁気ヘッド。 - 【請求項4】 上記金属層がPtであり、 上記金属層の膜厚が、上記積層磁性薄膜の全膜厚に対し
て2.0%以下であることを特徴とする請求項1記載の
磁気ヘッド。 - 【請求項5】 上記金属層の膜厚が、0.5nm以上、
5.0nm以下であることを特徴とする請求項4記載の
磁気ヘッド。 - 【請求項6】 上記金属層がAgであり、 上記金属層の膜厚が、上記積層磁性薄膜の全膜厚に対し
て5.0%以下であることを特徴とする請求項1記載の
磁気ヘッド。 - 【請求項7】 上記金属層の膜厚が、0.5nm以上、
5.0nm以下であることを特徴とする請求項6記載の
磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15410897A JPH113506A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15410897A JPH113506A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 磁気ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH113506A true JPH113506A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15577109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15410897A Withdrawn JPH113506A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH113506A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4850729A (en) * | 1987-04-07 | 1989-07-25 | David N. Kramer | Decontaminating composition and delivery system therefor |
-
1997
- 1997-06-11 JP JP15410897A patent/JPH113506A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4850729A (en) * | 1987-04-07 | 1989-07-25 | David N. Kramer | Decontaminating composition and delivery system therefor |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040907 |