JPH02211965A - 型締シリンダ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ダイカストマシンおよび射出成形機等の型締
シリンダ装置に関する。

〔背景技術〕

従来より、ダイカストマシン等においては、小型シリン
ダで大きな型締力を得るために、トグル式型締機構を備
えた型締シリンダ装置が知られている。

このトグル式型締機構を備えた型締シリンダ装置の圧力
変化は、従来装置では、例えば第３図のようにｉｔ足さ
れている。この図は、オシログラフで記録したものであ
り、縦軸は型締シリンダの油圧、横軸は型締時間を示し
ている。この図において、型締シリンダの始動時Ａ点か
ら可動金型が固定金型に当接する時点Ｂまでは、可動部
の摩擦抵抗だけであるため比較的低圧である。固定金型
に対する可動金型の当接点Ｂからトグル機構のリンクが
立ち上がる点Ｃまで油圧が増大して所定の型締力が得ら
れるようになっている。０点からＤ点までは、型締シリ
ンダがさらに締付けるよう作動するが、０点でトグルの
力の拡大倍率がほぼ最大に達するため、型締シリンダの
油圧は減少することとなる。Ｅ点は型締シリンダのピス
トンが、ストロークエンドで停止した時点で供給圧力Ｐ
３に達していることを示す。

以上から明らかなように、トグル式型締機構を用いた型
締装置においては、０点に基づいてシリンダ出力、すな
わち口径および圧力等が決定される。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、前記０点に基づいて決定される型締シリ
ンダの内径は、所定のシリンダ出力を得るために比較的
に大径としなければならないばかりでなく、油圧ポンプ
の吐出量を大きくするか、あるいはアキエムレータ等で
吐出量を補う必要が生じる。従って、このような場合に
あっては圧力損失が多（なり、かつ、設備費高騰を招く
という問題があった。

さらに、型締シリンダの内径を大径とした場合において
は、供給油量が一定の場合、ピストンの移動速度も相対
的に低下せざるを得ない。従って、型締時間を長く必要
とし、生産性を低下させるという問題もある。

そこで、本発明の目的は、型締シリンダへの供給油量を
従来に比しても増大させる必要がなく、簡単な構成で所
望の型締力を得ることができるとともに、ピストンの移
動速度を早めて型締、型開時間の短縮を図り、これによ
りダイカストマシン等の生産能力を向上させることので
きる型締シリンダ出力を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

そのため、本発明は、型締シリンダと、この型締シリン
ダに連結された増圧シリンダとを備え、この増圧シリン
ダは、内径の異なる第１および第２の室を有するシリン
ダと、このシリンダの内側形状に適合された小径部およ
び当該小径部に連続する大径部を有する増圧ピストンと
を備え、所定の金型閉塞指令信号が与えられた後、増圧
作動信号が与えられるまでは前記型締シリンダが低圧で
駆動されるとともに、前記増圧作動信号が与えられたと
きに増圧ピストンが作動して型締シリンダへの供給圧力
が増圧されるよう構成したことを特徴として構成されて
いる。

また、前記増圧ピストンは小径部および大径部の軸方向
を貫通する連通孔を備えている２ともに、この連通孔に
は常時は連通孔を閉塞するチェック弁が設けられた構成
が好ましく、この場合、前記金型閉塞指令信号が与えら
れた後、増圧作動信号が与えられるまでは前記チェック
弁が連通孔を開放して当該連通孔を通して型締シリンダ
への油圧供給が行われ、前記増圧作動信号が与えられた
ときにチェック弁が連通孔を閉塞して増圧ピストンが作
動するよう構成される。

〔作用〕

本発明の前記構成において、所定の金型閉塞指令信号等
に対応して型締シリンダ装置が始動される。初期状態に
おいて、前記増圧シリンダは非作動状態に維持されて型
締シリンダに油圧供給が行われる。この油圧供給により
、型締シリンダのピストンが前進し、当該ピストンに連
結される可動金型が固定金型に当接もしくはその直前に
位置するとき等の検出信号に基づいて増圧作動信号が与
えられると、これに対応して前記増圧ピストンの大径部
に油圧が供給される。この時、増圧ピストンの大径部と
小径部との面積比に対応して増圧された油圧が型締シリ
ンダに供給されることとなる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図には、第１の実施例に係る型締シリンダ装置の概
略構成が示されている。この図において、型締シリンダ
装置は、型締シリンダｌと、この型締シリンダｌに連結
された増圧シリンダ２とを含んで構成されている。

前、記型締シリンダ１は、シリンダ３と、このシリンダ
３内に配置されたピストン４とを備え、このピストン４
の図中右端側は、図示しないトグル機構を介してダイカ
ストマシン等の可動金型に連結されている。また、前記
シリンダ３におけるピストンヘッド４Ａ側の端部には、
内部に貫通孔５Ａが設けられた連結管５の一端が連結さ
れ、この連結管５の他端に前記増圧シリンダ２が連結さ
れている。

増圧シリンダ２は、シリンダ７および当該シリンダ７内
に配置された増圧ピストン８を備えている。シリンダ７
は、内側に段部７Ａを有し、この段部７Ａを介して内径
の異なる第１および第２の室９，１０が画成されている
０本実施例においては、第１の室９の内径Ｄ８は、第２
の室１０の内径り、の約１　／（ｆとされている。

前記増圧ピストン８は、前記第１および第２の室９．Ｉ
Ｏのそれぞれの内径に対応した小径部８Ａおよび大径部
８Ｂを備えているとともに、これら小径部８Ａおよび大
径部８Ｂの中心軸線方向に沿って連通孔１２が形成され
ている。この連通孔１２内には、チェック弁１３が軸方
向移動可能に配置され、このチェック弁１３は、その図
中左端側にばねＩ４の自由端が係止され、常時は連通孔
１２を前記大径部８Ｂの端部にて閉塞する方向に付勢さ
れている。また、チェック弁１３の図中右端側にはロン
ド状の突出部１５が形成されており、この突出部１５が
シリンダへラド１６の内側面により押圧されたときにチ
ェック弁１３はばね１４の付勢力に抗して連通孔１２を
開放するようになっている。

前記シリンダ７の第２の室ＩＯを画成する周壁部分には
ポート１８が形成されており、このポー）１Ｂを介して
第２の室１０内への油圧給排が行われるようになってい
る。従って、ポート１８より第２の室１０に油圧が供給
されたときに増圧ピストン８は右側に移動され、前記突
出部１５がシリンダヘッド１６により押圧されて連通孔
１２を開放する。一方、第２の室１０よりポート１８を
介して油圧が排出され、後述する増圧作動時に増圧ピス
トン８が図中左側へ移動するときには、チェック弁１３
はばね１４の付勢力により連通孔１２を閉塞する。この
際、油圧給排はソレノイドパル７’１９により制御され
、このソレノイドパルプ１９には、金型閉塞指令信号、
および図示しない可動金型が固定金型に当接する直前の
検出信号に基づく増圧作動信号に対応してソレノイドパ
ルプ１９をＩＩＪ？１１するリレー２０が電気的に連結
されている。

また、前記型締シリンダ１のピストンワンド４Ｂ側に設
けられたポート２１と、増圧シリンダ２のシリンダヘッ
ド１６に設けられたポート２２には、型締、型開を制御
する油圧回路２３が設けられている。この油圧回路２３
はラウンドアラウンド回路として構成されており、ソレ
ノイドパルプ２４．２５により制御されるようになって
いる。

以上の構成において、本実施例における型締シリンダ装
置は、次のように作用する。

すなわち、所定の金型閉塞指令信号が出力されることに
より、前記リレー２０を介してソレノイドパルプ１９が
作動し、油圧がポート１８より第２の室１０に供給され
る。第２の室ｌＯに供給された油圧により増圧ピストン
８は図中右側に移動され、チェック弁１３の突出部１５
がシリンダへラド１６にて押圧されて連通孔１２を開放
する。

次いで、増圧シリンダ２のポート２２より供給される油
は連通孔１２およびチェック弁１３の内部を通って流れ
るとともに、型締シリンダ１のピストンへラド４Ａ側に
供給され、これにより型締シリンダｌのピストン４が前
進移動され、図示しない可動金型が固定金型に向かって
移動される。

この後、可動金型が固定金型に当接する直前を、例えば
リミットスイッチにより検知し、この検知信号が増圧作
動信号としてリレー２０に出力され、ソレノイドパルプ
１９が切換られて第２の室１０からの油圧がボート１８
より排出される。この時、ボート２２からの供給油圧に
より増圧ピストン８が図中左側に移動するに伴い、チェ
ック弁１３はばね１４の付勢力により移動して連通孔１
２を閉塞し、これにより増圧ピストン８が作動されて増
圧が行われる。この際、増圧ピストン８の大径部８Ｂと
小径部８Ａとの面積比は２：１であるため、型締シリン
ダｌのピストンへラド４Ａ側には供給圧力が２倍に増圧
された圧力が供給されることとなる。従って、型締シリ
ンダ１の内径を１／汀にしても油圧が２倍に増圧される
ので同等の型締力を得ることができる。

増圧シリンダ２が増圧作動されて一定の型締力を維持し
つつ、所定の成形作業が完了し、金型を離間させるため
の信号が出力されると１．増圧シリンダ２のボート１８
より油圧が供給されて増圧ピストン８が戻され、チェッ
ク弁１３の突出部１５がシリンダへラド１６にて押圧さ
れて連通孔１２が開放される。この状態で型締シリンダ
ｌのボート２１からシリンダ３内へ供給される油圧によ
りピストン４は後退し、可動金型が固定金型に対して離
間されることとなる。

本実施例の前記構成によれば、増圧ピストン８を小径部
８Ａと大径部８Ｂとで形成するとともに、連通孔１２を
チェック弁１３により開閉可能に設け、チェック弁１３
により連通孔１２を閉塞して増圧ピストン８を作動させ
るようにしたから、型締シリンダ１に供給する油量を大
としなくても、前述のような面積比に対応した増圧力を
得ることができ、型締シリンダ１を大径にしなくても、
所望の型締力を得ることが可能となる。このことは、型
締シリンダｌにおけるシリンダ３の内径を従来装置の１
／ｌ］−にしても同等の型締能力を得られることとなり
、ひいては型締シリンダ１のピストン４の移動速度を増
速できるというこ虞になる。

さらに、従来のように、大きな型締力を得るために、高
圧で供給ポンプの吐出量を大きくしていた場合における
圧力損失を生じるというような問題も一掃される。

また、本実施例装置を採用した実験例において、型締時
間は６．８秒、型開時間は６．７秒であり、同型締能力
を有する従来装置における型締時間は１０秒、型開時間
は１１秒であった。このように、本実施例においては、
型締、型開の所要合計時間は従来装置に比して７．５秒
も短縮されることとなり、この点からも生産性の大幅な
向上が理解される。

第２図には、本発明に係る第２実施例が示されている。

この第２実施例が前記第１実施例と異なる点は、増圧ピ
ストン８を中実構造に形成するとともに、型締シリンダ
ｌを最初に低圧駆動させる油圧を、前記油圧回路２３よ
り連結管５の貫通孔５Ａに与えるようにし、増圧作動信
号が与えられたときにソレノイドバルブ１９を切換えて
増圧シリンダ２のボート２２に油圧供給を行うようにし
たところにある。

このような第２実施例によれば、前記第１実施例におけ
る効果の他に、油圧回路を僅かに変更するだけで増圧ピ
ストンの構造をより簡易にできるという効果が付加され
る。

なお、前記実施例において、増圧ピストン８の前記面積
比は固定的なものではなく、期待する増圧力に応じて任
意に設定されるものである。これにより、型締シリンダ
が小型であっても、増圧力の異なる種々の増圧シリンダ
を適宜選択してこれを型締シリンダに連結すれば、所望
の型締力を得ることができ、幅広い適応性を有する型締
シリンダ装置を捷供することが可能となる。

また、可動金型が固定金型に当接する直前を検知する手
段としては、リミットスイッチを用い、この検出信号を
リレー２０に出力するものとしたが、型締シリンダｌの
ピストンヘッド４Ａ側の圧力を検知する手段を設け、当
該手段により検知された圧力変化に応答して増圧シリン
ダ２を作動させるようにしてもよい。

さらに、型締シリンダｌと増圧シリンダ２との連結構造
は図示構成例に限定されず、両者を−列に配置したタン
デム型とすることもできる。

また、本発明においては、型締シリンダの始動から可動
金型が固定金型に当接するまでの間における低圧駆動領
域、すなわち、第３図の例で言えばＡ−Ｂの領域で金型
部分等に異物が介入したような場合の圧力異常変化を検
知することにより、増圧シリンダ２の作動を事前に回避
する構成とすることができ、このような構成とした場合
には、装置各部の損傷等を有効に防止することができる
。

この際、異常圧力とみなすための設定基準圧力値は比較
的に低く設定できるから、僅かな異物介入をも精度よく
検知することが可能である。

さらに、前記説明においては本発明にかかる装置がダイ
カストマシンに適用された例としたが、本発明装置は射
出成形機の型締シリンダ装置にも勿論適用可能である。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、型締シリンダへ
の供給油量を従来に比しても増大させる必要がなく、簡
単な構成で所望の型締力を得ることができるとともに、
ピストンの移動速度を早めて型締、型開時間の短縮を図
り、これによりダイカストマシン等の生産能力を向上さ
せることのできる型締シリンダ装置を提供できるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例に係る型締シリンダ装置の概略構成
を示す全体構成図、第２回は第２実施例に係る型締シリ
ンダ装置の概略構成を示す全体構成図、および第３図は
従来の型締シリンダの圧力変化をオシログラフで記録し
た図である。 ｌ・・・型締シリンダ、２・・・増圧シリンダ、４・・
・ピストン、７・・・シリンダ、８・・・増圧ピストン
、８Ａ・・・小径部、８Ｂ・・・大径部、１２・・・連
通孔、１３・・・チェック弁、１５・・・突出部、１９
．２４．２５・・・ソレノイドパルプ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）型締シリンダと、この型締シリンダに連結された
   増圧シリンダとを備え、この増圧シリンダは、内径の異
   なる第１および第２の室を有するシリンダと、このシリ
   ンダの内側形状に適合された小径部および当該小径部に
   連続する大径部を有する増圧ピストンとを備え、所定の
   金型閉塞指令信号が与えられた後、増圧作動信号が与え
   られるまでは前記型締シリンダが低圧で駆動されるとと
   もに、前記増圧作動信号が与えられたときに増圧ピスト
   ンが作動して型締シリンダへの供給圧力が増圧されるよ
   う構成したことを特徴とする型締シリンダ装置。
2. （２）請求項１において、前記増圧ピストンは小径部お
   よび大径部の軸方向を貫通する連通孔を備えているとと
   もに、この連通孔には常時は連通孔を閉塞するチェック
   弁が設けられ、前記金型閉塞指令信号が与えられた後、
   増圧作動信号が与えられるまでは前記チェック弁が連通
   孔を開放して当該連通孔を通して型締シリンダへの油圧
   供給が行われ、前記増圧作動信号が与えられたときにチ
   ェック弁が連通孔を閉塞して増圧ピストンが作動するよ
   う構成されたことを特徴とする型締シリンダ装置。