JPH0418817Y2 - - Google Patents

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JPH0418817Y2
JPH0418817Y2 JP1987151994U JP15199487U JPH0418817Y2 JP H0418817 Y2 JPH0418817 Y2 JP H0418817Y2 JP 1987151994 U JP1987151994 U JP 1987151994U JP 15199487 U JP15199487 U JP 15199487U JP H0418817 Y2 JPH0418817 Y2 JP H0418817Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案はブースタラム式型締装置に係り、特に
型締工程のサイクルの短縮化を有利に達成せしめ
得る技術に関する。
(従来技術) 従来から、射出成形機やダイキヤスト機等にお
ける直圧式型締装置の一種として、主シリンダ室
内に滑動可能に嵌合せしめられた、可動盤を固定
盤に対して接近・離隔方向に駆動する主ラムに対
して、該主ラムの外径よりも小さな外径のブース
タラムが、その内部に同軸的に挿入されて、該主
ラム内にブースタラムシリンダ室が形成され、そ
して型締作動に際して、先ず該ブースタラムシリ
ンダ室内に圧力油を供給することにより、型閉作
動を行つた後、主シリンダ室内に圧力油を供給し
て、型締作動を行なわせるようにした、所謂ブー
スタラム式型締装置が知られている。
ところで、このようなブースタラム式型締装置
にあつては、型閉作動時に、主シリンダ室内には
圧力油が供給されないところから、該主シリンダ
室内に負圧が生じることとなるのであり、そのた
めに、通常、該主シリンダ室内が、プレフイルバ
ルブを介して外部油タンクに接続されており、型
閉作動時には、該プレフイルバルブを開状態とし
て主シリンダ室内への油の供給を許容することに
より、主シリンダ室内における負圧を解除する一
方、型閉作動時には、該プレフイルバルブを閉状
態として主シリンダ室内からの油の排出を阻止す
ることにより、主シリンダ室内における高圧の保
持が為されるようにされている。
より具体的には、かかるブースタラム式型締装
置は、例えば、第4図に示されているように、互
いに連通状態下に直列的に形成された主シリンダ
2とバルブシリンダ4とからなる外部ハウジング
6を備えており、該外部ハウジング6内の軸心上
のブースタラム8が配される一方、かかる主シリ
ンダ2内に形成された主シリンダ室10内に主ラ
ム12が滑動可能に嵌合され、且つ該主ラム12
の中に前記ブースタラム8が同軸上に挿入され
て、その内部にブースタラムシリンダ室14が形
成されると共に、前記バルブシリンダ4内に形成
されたバルブシリンダ室16内には、プレフイル
バルブ18が、圧縮コイルばね20にて付勢され
た状態下で滑動可能に嵌合されてなる構造とされ
ており、電磁切換バルブ28の切換操作によつ
て、駆動シリンダ26内を油圧ポンプ27乃至は
外部油タンク24に対して択一的に連通せしめ
て、かかるプレフイルバルブ18を駆動せしめる
ことにより、前記主シリンダ室10内の外部油タ
ンク24に対する連通路を連通/遮断制御するよ
うになつている。
そして、ブースタラム8内を通じてブースタラ
ムシリンダ室14内に圧力油が供給される型閉作
動時には、かかるプレフイルバルブ18を連通状
態と為して、主シリンダ室10内に生じる負圧を
解除する一方、圧力油供給孔22を通じてバルブ
シリンダ室16から主シリンダ室10内に圧力油
が供給される型締作動時には、かかるプレフイル
バルブ18を遮断状態と為して、主シリンダ室1
0内に生じる高圧を保持せしめるようにされるこ
ととなるのである。
(問題点) ところが、上述の如き構造とされたブースタラ
ム式型締装置にあつては、プレフイルバルブ18
に対して、型閉作動時における主ラムの高速移動
性を確保するべく、連通状態下において充分に大
きな流路面積を設定する必要があることから、そ
の作動ストローク(第4図中、l)が大きくな
り、その開閉作動、即ち装置の型閉完了後、型締
作動に移行する際、該プレフイルバルブを連通状
態から遮断状態に切り換えるために、比較的長い
作動時間を要するといつた不具合を有していたの
である。
そして、特に、成形サイクルの短縮化が大きな
目標とされている近年においては、何等かの解決
策が切望されていたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背
景として為されたものであつて、その特徴とする
ところは、主シリンダ室内に滑動可能に嵌合され
た、可動盤を固定盤に対して接近・離隔方向に駆
動する主ラムに対して、その中心軸と同軸上に該
主ラムの直径よりも小さな直径のブースタラムを
挿入せしめて、かかる主ラム内にブースタラムシ
リンダ室を形成する一方、かかる主シリンダ室内
に連通するバルブシリンダ室を設けて、該バルブ
シリンダ室内に、前記主シリンダ室内の外部油タ
ンクに対する連通状態を制御するプレフイルバル
ブを滑動可能に嵌合せしめてなるブースタラム式
型締装置において、前記プレフイルバルブの滑動
方向両側面に対して、それぞれ前記主シリンダ室
内の油圧が作用せしめられるようにする一方、前
記バルブシリンダ室内に、該プレフイルバルブを
滑動方向の一の方向に所定の付勢力をもつて付勢
するばね手段を配すると共に、その内部に導かれ
る圧力油によつて、該プレフイルバルブに対して
前記ばね手段にて及ぼされる付勢力とは逆方向の
滑動方向に駆動力を及ぼす駆動シリンダ室を形成
せしめ、更にかかる駆動シリンダ室内に供給され
る圧力油の油圧を複数段階に切換制御する油圧制
御手段を設けたことにある。
(実施例) 以下、本考案を更に具体的に明らかにするため
に、本考案の実施例について、図面を参照しつ
つ、詳細に説明することとする。
先ず、第1図には、本考案に従う構造とされた
ブースタラム式型締装置が示されている。この図
において、30は、主シリンダであり、その前端
側(第1図中、右側)の外周部に形成されたフラ
ンジ部32において、4本のタイバー34の一端
をそれぞれ支持している。そして、これらのタイ
バー34の他端には、固定金型36を備えた固定
盤38が固設されている。また、これらのタイバ
ー34の中間部には、可動金型40を備えた可動
盤42が取り付けられており、該可動盤42が、
かかるタイバー34によつて、固定盤38に対し
て接近、離間する方向に摺動可能に案内せしめら
れる状態で、支持されている。
また、かかる主シリンダ30の後端側(第1図
中、左側)には、バルブシリンダ44が一体的に
設けられており、該バルブシリンダ44のシリン
ダ室内が、主シリンダ30のシリンダ室内に対し
て相互に連通された状態で同軸的に形成されてい
ると共に、該バルブシリンダ44のシリンダ室の
後部開口が、閉塞部材46によつて閉塞されてい
る。
そして、前記主シリンダ30のシリンダ室内に
は、その前端部において前記可動盤42に固定さ
れた主ラム48が、その後端部の大径部49にお
いて、前後方向、即ち前後固定盤38に対する接
近、離隔方向に滑動可能に嵌合されており、かか
る主ラム48により、主シリンダ室が大径部49
の後方側の型締シリンダ室50と前方の型開きシ
リンダ室52とに仕切られている。
また、前記バルブシリンダ44及び主シリンダ
30内には、前記主ラム48より小さい外径の円
筒形状を有するブースタラム54が、その後端部
外周面が前記閉塞部材46に液密に固定されるこ
とにより、かかるバルブシリンダ室内を貫通して
主シリンダ室内に所定長さをもつて突出する状態
で、同軸的に配設されており、その前端部の外周
面において、主ラム48の後端部に形成された有
底穴56の内周面に対して、前後方向に摺動可能
に且つ液密に挿入されている。即ち、このことか
ら明らかなように、かかる有底穴56によつて、
ブースタラムシリンダ室58が構成されているの
である。
更にまた、前記バルブシリンダ44の外周壁部
には、供給・排出流路62を通じて外部油タンク
64に連通せしめられた連通孔66が設けられて
いると共に、そのシリンダ室内には、略円筒形状
のプレフイルバルブ60が、前後方向に摺動可能
に嵌合されており、該プレフイルバルブ60の移
動位置に応じて、かかる連通孔66に対する型締
シリンダ室50の連通状態が切り換えられるよう
になつている。
ここにおいて、かかるプレフイルバルブ60
は、その内孔68において、前記ブースタラム5
4に対して外挿されていると共に、該内孔68内
には、閉塞部材46との間に配された圧縮コイル
ばね70が収容されており、該圧縮コイルばね7
0によつて、常時、前方に向かう滑動方向に付勢
された状態で配設されている。
また、かかるプレフイルバルブ60の軸方向中
央部の外周面上には、バルブシリンダ44内周面
との間に、円環状の駆動シリンダ室72が形成さ
れている。そして、該駆動シリンダ室72内に、
供給孔74を通じて圧力油を供給することによ
り、前記プレフイルバルブ60に対して、圧縮コ
イルばね70にて及ぼされる付勢力とは逆の滑動
方向、即ち後退方向の駆動力が及ぼされるように
なつている。
そして、このように、その内圧によつてプレフ
イルバルブ60に駆動力を及ぼす駆動シリンダ室
72は、電磁切換バルブ76に接続されており、
該電磁切換バルブ76の切換操作によつて、パイ
ロツト用補助ポンプ78乃至は外部油タンク64
に対して、択一的に接続せしめられるようになつ
ている。
なお、かかるプレフイルバルブ60の内孔68
内は、型締シリンダ室50に対して、常時連通さ
れており、そして閉塞部材46に設けられた供給
孔82を通じて供給される圧力油が、内孔68内
を通じて型締シリンダ室50内に導かれるように
なつている。そして、それによつてかかるプレフ
イルバルブ60における前方側及び後方側の端面
に対して、それぞれ、型締シリンダ室50内の油
圧が及ぼされるようにされている。
ところで、特に、本実施例においては、前記駆
動シリンダ室72に対する圧力油の供給を制御す
る電磁切換バルブ76として、3位置4方向切換
バルブが用いられており、その一切換位置におい
て、駆動シリンダ室72を、パイロツト用補助ポ
ンプ78乃至は外部油タンク64に、それぞれ択
一的に且つ直接に接続すると共に、他の一切換位
置において、該駆動シリンダ72をパイロツト用
補助ポンプ78に接続せしめ、且つその接続流路
に対して、リリーフバルブ80を接続するように
なつている。
すなわち、かかる電磁切換バルブ76を切り換
えることにより、駆動シリンダ室72内の油圧
が、大気圧状態と、パイロツト用補助ポンプ78
の吐出圧力と、リリーフバルブ80の設定圧力と
の何れかに択一的に切換制御され得るようになつ
ているのである。そして、このことから明らかな
ように、本実施例における型締装置にあつては、
電磁切換バルブ76及びリリーフバルブ80によ
つて、パイロツト用補助ポンプ78から駆動シリ
ンダ室72内に供給される圧力油の油圧を複数段
階(本実施例においては、大気開放を除く2段
階)に切換制御する油圧制御手段が構成されてい
るのである。
そして、ここにおいて、かかるパイロツト用補
助ポンプ78の吐出圧力は、該吐出圧力が駆動シ
リンダ室72内に及ぼされた際、プレフイルバル
ブ60を、圧縮コイルばね70の付勢力に抗して
後方に移動させ、閉塞部材46に当接する後退位
置に保持せしめ得るだけの値に設定されているの
てあり、またリリーフバルブ80の設定圧力は、
該設定圧力が駆動シリンダ室72内に及ぼされた
際、プレフイルバルブ60を中間位置に移動させ
て、該中間位置において圧縮コイルばね70の付
勢力と釣り合い、かかる中間位置にプレフイルバ
ルブ60を保持せしめ得るだけの値に設定されて
いるのである。
より具体的には、駆動シリンダ室72に対して
パイロツト用補助ポンプ78から供給される作動
油の圧力をP1、リリーフバルブ80の設定圧力
をP2、駆動シリンダ室72における後方側端面
81の面積をS、圧縮コイルばね70のばね定数
をkとし、またプレフイルバルブ60の前進位置
及び後退位置における圧縮コイルばね78のたわ
み量を、それぞれX0及びX1とすると、先ず、駆
動シリンダ室72内が外部油タンク64に接続さ
れた状態下では、該駆動シリンダ室72内の油
圧:P=0故、 k・X0>P・S=0 …… なる関係が設定されていることにより、第1図に
仮想線で示されている如く、プレフイルバルブ6
0が前進位置に移動、保持されることとなるので
あり、また、駆動シリンダ室72内にパイロツト
用補助ポンプ78にて吐出された圧力油が直接供
給された状態下では、該駆動シリンダ室72内の
油圧:P=P1故、 P1・S>k・X1 …… なる関係が設定されていることにより、第1図に
実線で示されている如く、プレフイルバルブ60
が閉塞部材46に当接する後退位置に移動、保持
されることとなるのであり、更に、駆動シリンダ
室72内に、リリーフバルブ80に設定された油
圧の圧力油が供給された状態下では、第2図に示
されているように、該駆動シリンダ室72内の油
圧:P=P2故、 P2・S=k・X2 …… にて規定されるX2だけのたわみ量が、圧縮コイ
ルばね70に生ぜしめられるような中間位置に、
プレフイルバルブ60が移動、保持されることと
なるのである。
なお、このことから明らかなように、プレフイ
ルバルブ60が保持される中間位置は、上記、
及び式を連立式として、パイロツト用補助ポ
ンプ78にて供給される作動油の圧力:P1、駆
動シリンダ室72の後方側端面81の面積:S、
及び圧縮コイルばね70のばね定数:kを設定
し、それに応じて、リリーフバルブ80の設定圧
力P2を適宜設定することにより、任意の位置、
即ち圧縮コイルばね78のたわみ量:X2に設定
することができるのである。
また一方、前記ブースタラム54の内部空間
は、液通路84によつて、電磁切換バルブ86に
接続されており、該電磁切換バルブ86の切換操
作によつて、かかるブースタラム54の内部空間
が、可変容量ポンプ88乃至は外部油タンク64
に対して、択一的に接続されるようになつてい
る。即ち、この電磁切換バルブ86の切換操作に
より、前記主ラム48の有底穴56内に形成され
たブースタラムシリンダ室58内に対して作動油
が給排制御せしめられるようになつているのであ
る。また、かかるブースタラムシリンダ室58内
に作動油を給排する液通路84には、電磁切換バ
ルブ90を介して、低圧リリーフバルブ92が接
続されており、電磁切換バルブ90の切換操作に
よつて、ブースタラムシリンダ室58内の油圧
が、高圧と低圧とに切換設定され得るようになつ
ている。なお、図中、94は、可変容量ポンプ8
8から吐出された作動油の油圧を、一定値以下に
保持するためのリリーフバルブである。
さらに、かかる電磁切換バルブ86とブースタ
ラムシリンダ室58とを接続する液通路84に
は、シーケンスバルブ96を介して、前記型締シ
リンダ室50に連通された供給孔82が接続され
ており、該型締シリンダ室50内への圧力油の供
給が、可変容量ポンプ88によつて、かかるシー
ケンスバルブ96を通じて行なわれるようになつ
ている。また、該型締シリンダ室50と液通路8
4との間には、かかるシーケンスバルブ96と並
列に、バイパス通路98が設けられており、該バ
イパス通路98上に、型締シリンダ室50から液
通路84に向かう方向を順方向とするチエツクバ
ルブ100と絞り102とが設けられている。
更にまた、前記電磁切換バルブ86には、液通
路104を介して、前記型開きシリンダ室52が
接続されており、かかる電磁切換バルブ86の切
換操作によつて、該型開きシリンダ室52に対し
て、前記ブースタラムシリンダ室58に対する給
排とは逆に、作動油が給排せしめられるようにな
つている。
次に、上述の如き構造とされた本実施例におけ
る型締装置の型閉じに際しての作動形態を、以下
に具体的に説明することとする。
先ず、第3図には、かかる型締装置の型閉作動
時における、型締シリンダ室50およびブースタ
ラムシリンダ室58内の油圧の変化状態が示され
ている。即ち、かかる第3図のA点で、装置に対
して型閉じ開始信号が入力せしめられると、先
ず、電磁切換バルブ76のソレノイド:aが励磁
せしめられることにより、該電磁切換バルブ76
が切換操作されて、駆動シリンダ室72内がパイ
ロツト用補助ポンプ78に接続せしめられる。そ
して、それによつてかかる駆動シリンダ室72内
に圧力油が導かれて、第1図に実線で示されてい
る如く、プレフイルバルブ60が、圧縮コイルば
ね70の付勢力に抗して、閉塞部材46に当接す
る位置(後退位置)に移動せしめられ、以て型締
シリンダ室50が外部油タンク64に連通せしめ
られることとなる。
そして、かかる電磁切換バルブ76の切換操作
の後或いはそれと同時に、電磁切換バルブ90が
切換操作されて、液通路84が低圧リリーフバル
ブ92から遮断せしめられ、そしてかかる状態下
において、電磁切換バルブ86が切換制御され
て、可変容量ポンプ88がブースタラムシリンダ
室58に接続せしめられることとなる。そして、
かかる状態下で、可変容量ポンプ88の容量を大
きくして、ブースタラムシリンダ室58に高圧の
作動油を供給せしめることにより、主ラム48に
対して前進駆動力が及ぼされ、以て高速型閉作動
が行なわれることとなるのである。なお、かかる
高速型閉作動時には、主ラム48の前進移動に伴
い、型開きシリンダ室52内の作動油が、液通路
104を通じて外部油タンク64内に排出される
こととなる。
ところで、上述の如き、主ラム48の前進作動
時においては、該主ラム48の前進移動に伴い、
型締シリンダ室50内の容積が増大されて、そこ
に負圧が生じることとなるが、かかる型締装置に
あつては、この負圧によつて、外部油タンク64
内から、連通孔66を通じて、プレフイルバルブ
60を介して、型締シリンダ室50内に作動油が
導かれ、それによつてかかる負圧が解消せしめら
れ得ることとなるのである。なお、このことから
明らかなように、プレフイルバルブ60の後退位
置におけるバルブ開口面積は、上述の如き、高速
型閉作動時に型締シリンダ室50内に生ぜしめら
れる負圧を充分に解消し得るだけの油の流通を許
容する大きさをもつて設定されることとなる。
次いで、このような主ラム48の高速型閉作動
状態において、可動金型40が固定金型36に当
接する直前に達した時、即ち第3図中のB点で、
金型36,40の保護のために、リミツトスイツ
チ等が作動されて、装置に対して型閉低速切換信
号が入力せしめられることとなる。そして、それ
によつて可変容量ポンプ88の容量が小さくされ
ると共に、電磁切換バルブ90が切換操作され
て、液通路84が低圧リリーフバルブ92に接続
せしめられる。このようにすれば、主ラム48の
前進駆動を低速に切り換えて、この低速前進駆動
状態下で、可動金型40を固定金型36に当接さ
せることができるのであり、当接時における衝撃
を緩和して、金型36,40を、その衝撃などか
ら保護することができるのである。
ところで、このような低速型閉作動時において
も、主ラム48の前進作動に伴い、型締シリンダ
室50内に負圧が生じることとなるが、かかる低
速型閉速度は、上述の高速型閉速度の1/10以下に
設定されるところから、その負圧は、前記高速型
閉作動時よりも、充分に小さいものとなる。そし
て、ここにおいて、特に、本実施例における型締
装置にあつては、前記型閉低速切換信号が入力さ
れる、第3図中のB点で、同時に、電磁切換バル
ブ76のソレノイド:aが解磁せしめられること
により、該電磁切換バルブ76が切換操作され
て、駆動シリンダ室72とパイロツト用補助ポン
プ78との接続流路に対して、リリーフバルブ8
0が接続され、該駆動シリンダ室72内に供給さ
れる圧力油の油圧がリリーフバルブ80に設定さ
れた圧力に低下せしめられるのであり、それによ
つて第2図に示されているように、プレフイルバ
ルブ60が、中間位置に導かれることとなる。な
お、このことから明らかなように、かかるプレフ
イルバルブ60の中間保持位置は、その開口面積
が、かかる低速型閉作動に型締シリンダ室50内
に生ぜしめられる負圧を解消し得るだけの油の流
通を許容する大きさに設定されることとなる。
そして、このようにして、主ラム48の前進駆
動による型閉作動が終了した時、即ち、第3図中
のC点で、型閉完了信号が入力されると、次に、
型締シリンダ室50内に圧力油を導くことによつ
て、型締作動が行なわれることとなるが、かかる
型締作動に際しては、その前に、型締シリンダ室
50内における高圧の保持性を確保する必要があ
るのであり、そのためにかかる第3図中のC点
で、電磁切換バルブ76のソレノイド:bが励磁
せしめられることにより、該電磁切換バルブ76
が切換操作されて、駆動シリンダ室72内が外部
油タンク64に接続せしめられるのであり、それ
によつて第1図に仮想線で示されているように、
プレフイルバルブ60が前進位置に移動、保持さ
れて、遮断せしめられることとなる。
ここにおいて、本実施例における型締装置にあ
つては、前述の如く、プレフイルバルブ60が、
既に、低速型閉作動時(第3図中、B〜C間)に
おいて中間位置にまで移動されているのであり、
特にかかる中間位置における開口面積は、前述の
如く、全開面積に比して充分に小さく設定されて
いるところから、かかる型閉完了後にプレフイル
バルブ60を全閉状態にするのに要する作動スト
ロークが短くされ、バルブ閉鎖作動に要する時間
(第3図中、C〜D間)が有利に短縮され得るの
である。
そして、かかるプレフイルバルブ60の閉鎖作
動が完了した後、第3図中のD点において、電磁
切換バルブ90が切換作動されて、液通路84が
低圧リリーフバルブ92から遮断せしめられ、そ
れによつてブースタラムシリンダ室58内の油圧
が一定値以上になつたときに、シーケンスバルブ
96が作動されて、型締シリンダ室50内に作動
油が供給せしめられることとなるのであり、これ
によつて、型締シリンダ室50内に大きな油圧を
生ぜしめ、主ラム48に対して射出樹脂圧に対向
し得る大きな型締力を作用させることができるの
である。
従つて、上述の如き構造とされた型締装置にあ
つては、プレフイルバルブ60の開口面積が2段
階に制御せしめられるところから、型閉完了から
型締開始に至るまでの、型締シリンダ室50内の
高圧保持を確保するために要する時間(第3図
中、C〜D間)を極めて有効に短縮することがで
きるのであり、それによつて型閉作動に要する時
間(第3図中、A〜E間)の短縮化が有利に達成
され得るのである。
そして、このような型閉作動に要する時間、延
いては成形サイクルの短縮化が、装置の機能や型
締力等の性能の低下を何等伴うものではなく、特
に、本実施例においては、型締装置本体の構造
を、従来のものから、何等改造することなく、油
圧回路の変更のみによつて容易に実現され得ると
ころにも、かかる型締装置の大きな効果が存して
いるのである。
なお、射出成形後において、金型36,40の
型開きを行なう場合には、前述の如く、電磁切換
バルブ76を切り換えることにより、プレフイル
バルブ60を後退位置側に移動させて、型締シリ
ンダ室50内の油圧を解消させる一方、電磁切換
バルブ86を切り換えて、ブースタラムシリンダ
室58を外部油タンク64に接続すると共に、型
開きシリンダ室52内に可変容量ポンプ88を接
続することによつて行なわれる。即ち、このよう
にすれば、型開きシリンダ室52内に発生される
油圧にて主ラム48が後退作動させられ、可動金
型40が固定金型36から離間するのである。な
お、かかる型開作動時においては、主ラム48の
後退移動によつて、型締シリンダ室50内に正圧
が生ぜしめられることとなるが、かかる正圧は、
型締シリンダ室50内の作動油が、プレフイルバ
ルブ60を介して外部油タンク64内に排出され
ることにより、解消されることとなる。
以上、本考案に従う構造とされたブースタラム
式型締装置の一実施例について詳述してきたが、
これは文字通りの例示であつて、本考案は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではな
い。
例えば、前記実施例にあつては、駆動シリンダ
室72に対して供給される圧力油の油圧の複数段
階への制御を行なう制御手段が、電磁切換バルブ
76及びリリーフバルブ80にて構成されていた
が、その他、例えば吐出量(圧力)可変型のパイ
ロツト用補助ポンプを用いることによつて、該パ
イロツト用補助ポンプにて構成せしめることも可
能である。
また、プレフイルバルブ60の具体的構造、例
えば駆動シリンダ室72の形成位置や圧縮コイル
ばね70の配設位置などは、前記実施例のものに
限定されるものではない。
その他、一々列挙はしないが、本考案は当業者
の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、ま
たそのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱し
ない限り、何れも本考案の範囲内に含まれるもの
であることは、言うまでもないところである。
(考案の効果) 上述の説明から明らかなように、このような本
考案に従う構造とされたブースタラム式型締装置
にあつては、油圧制御手段によつて、駆動シリン
ダ室内に導かれる作動油の油圧を、ばね手段にて
及ぼされる付勢力に応じて、複数段階に切換制御
することにより、プレフイルバルブを連通位置と
遮断位置との間の任意の中間位置において保持す
ることが可能となるのである。
そして、このようなブースタラム式型締装置に
おける型閉作動は、金型保護のために、その型閉
速度が、型閉じ開始時の高速作動と、型閉じ完了
前の低速作動との2段階に切り換えられるところ
から、かかる高速作動時に連通位置に保持された
プレフイルバルブを、低速作動への切換時に中間
位置に切り換えることにより、型閉完了後におけ
る遮断位置への作動ストロークを実質的に短縮化
することができるのであり、それによつて型閉完
了から型締作動への切換時におけるバルブの閉鎖
に要する時間、延いては成形サイクルの短縮化が
有効に達成され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例たるブースタラム式
型締装置を示す説明図であり、第2図はかかる型
締装置の一作動形態を示す要部説明図であり、第
3図はかかる型締装置の型閉作動時におけるブー
スタラムシリンダ室及び型締シリンダ室内の油圧
の時間的変化を示す説明図(グラフ)である。ま
た、第4図は、従来のブースタラム式型締装置の
一例を示す要部説明図である。 2,30……主シリンダ、4,44……バルブ
シリンダ、8,54……ブースタラム、10……
主シリンダ室、12,48……主ラム、14,5
8……ブースタラムシリンダ室、16……バルブ
シリンダ室、18,60……プレフイルバルブ、
20,70……圧縮コイルばね、24,64……
外部油タンク、26,72……駆動シリンダ室、
38……固定盤、42……可動盤、50……型締
シリンダ室、52……型開きシリンダ室、76…
…電磁切換バルブ、78……パイロツト用補助ポ
ンプ、80……リリーフバルブ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 主シリンダ室内に滑動可能に嵌合された、可動
    盤を固定盤に対して接近・離隔方向に駆動する主
    ラムに対して、その中心軸と同軸上に該主ラムの
    直径よりも小さな直径のブースタラムを挿入せし
    めて、かかる主ラム内にブースタラムシリンダ室
    を形成する一方、かかる主シリンダ室内に連通す
    るバルブシリンダ室を設けて、該バルブシリンダ
    室内に、前記主シリンダ室内の外部油タンクに対
    する連通状態を制御するプレフイルバルブを滑動
    可能に嵌合せしめてなるブースタラム式型締装置
    において、 前記プレフイルバルブの滑動方向両側面に対し
    て、それぞれ前記主シリンダ室内の油圧が作用せ
    しめられるようにする一方、前記バルブシリンダ
    室内に、該プレフイルバルブを滑動方向の一の方
    向に所定の付勢力をもつて付勢するばね手段を配
    すると共に、その内部に導かれる圧力油によつ
    て、該プレフイルバルブに対して前記ばね手段に
    て及ぼされる付勢力とは逆方向の滑動方向に駆動
    力を及ぼす駆動シリンダ室を形成せしめ、更にか
    かる駆動シリンダ室内に供給される圧力油の油圧
    を複数段階に切換制御する油圧制御手段を設けた
    ことを特徴とするブースタラム式型締装置。
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JPS5929217B2 (ja) * 1976-12-29 1984-07-19 株式会社清水「万」蔵商店 水産練製品様食品

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