JPH02206438A - 採液管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は採液針により液体を採取するために用いられる
採液管に関し、特に封止部材としてフィルム状のガスバ
リヤー性部材および再シール性部材を備えた所謂フィル
ムシール型の採液管に関する。

［従来の技術］ 従来、この種の採液管、例えば血液検査に用いられる採
血管は、ガラスあるいはプラスチック製の有底管体と、
この有底管体の開口部を封止する封止部材とから構成さ
れている。そして、この封止部材は、例えばアルミニウ
ム箔により形成されたフィルム状のガスバリヤー性部材
と、このガスバリヤ−性部材上に固定され、採液針の抜
去後に刺通部位を再シールし得る再シール性部材とによ
り構成されている。

ところで、このようなフィルムシール型の採血管では、
ガスバリヤー性部材は有底管体の開口端に設けたフラン
ジ部に接着剤により接着され、さらにこのガスバリヤ−
性部材上に再シール性部材が固定されるようになってい
た。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上述の従来の採血管にあっては、ガスバ
リヤー性部材および再シール性部材を固定する際に、そ
れぞれ接着剤を用いているため、接着作業が煩雑である
とともに、−旦接着させてしまうと、剥がすのが容易で
はなかった。また、採血の後に、封止部材を剥して成分
毎に血液成分を分離し、さらに再度封止するような場合
には、剥した封止部材は再使用ができず、このため新た
に封止部材を用意しなければならないという問題があっ
た。

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
基本的に傾雑な接着作業が不要であり、組立作業が簡単
であるとともに、開閉が容易であり、しかも封止部材の
再使用を可能とする採液管を提供することを目的とする
。

［課題を解決するための手段］ 上記従来の課題を解決するために、本発明による採液管
は、上端が開口するとともに下端が閉塞してなる有底管
体と、該有底管体の開口を封止するとともに採液針の抜
去後に刺通部位を再シールし得る再シール性部材と、該
再シール性部材の上方に位置するガスバリヤー性部材と
、採液針貫通部を何するとともに前記有底管体の開口外
周に嵌合して少なくとも前記再シール性部材を前記有底
管体の開口端に押圧固定させるキャップ部材とを備えた
ことを特徴とする。ここで、前記有底管体には、開口端
の外周壁面に第１の螺子部を形成し、かつ前記キャップ
部材の内壁面には前記第１の螺子部に甥合し得る第２の
螺子部を形成し、該第２の螺子部を第１の螺子部に螺着
させることにより、キャップ部材を有底管体の開口外周
に嵌合させる態様が好ましく、また前記再シール性部材
は、有底管体の開口部に嵌合し得る厚肉部および前記キ
ャップ部材と有底管体の開口端との間に保持される薄肉
部とからなることが好ましい。なお、前記ガスバリヤー
性部材は、再シール性部材上に積層しでもよく、またキ
ャップ部材の上面に固定してもよい。

［作　用］ 上記構成により本発明による採液管においては、キャッ
プ部材を有底管体の開口外周に嵌合させることにより、
再シール部材が単独あるいはガスバリヤー性部材ととも
に有底管体の開口端に押圧固定され、これにより当該開
口部が接着剤を用いることなく封止される。したがって
、キャップ部材を取り外した場合には、再シール性部材
等も容易に取り外すことができ、これにより再シール性
部材等の再使用が可能となる。ここで、特にキャップ部
材を螺子締めさせる構成とすれば、上記組立作業がさら
に容易となる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面を参照して具体的に説明す
る。

第１図は本発明の第１の実施例に係る減圧採血管の要部
を断面して示す側面図である。図中、■は例えばポリエ
チレンテレフタレート（ＰＥＴ）等のプラスチック材料
により形成され、上端部に開口部２を有する有底管体で
ある。この有底管体ｌの開口端２ａ周縁にはフランジ部
３が一体的に設けられている。有底管体ｌの開口部２は
、封止部材４により内部に例えば抗訂固剤等を封入した
状態で、かつ所定の減圧状態を維持するように封止され
る。この封止部材４は、例えば天然ゴムにより形成され
るとともに、その周縁部が有底管体１のフランジ部３に
位置決めされて開口部２を覆う再シール性部材４ａと、
例えばアルミニウム箔により形成されるとともに、再シ
ール性部材４ａ上に固定されたガスバリヤー性部材４ｂ
とにより構成されている。なお、「ガスバリヤ−性」と
は、ガス（酸素ガス、炭酸ガス、水蒸気等）を完全に遮
蔽するものに限らず、酸素ガスで０．ｌＸ　１０−１０
ｍ９！　−ｒｎｍ／ｃｍ”−ｓｅｃ　−ｃｍＨｇ　（２
０℃、）。

水蒸気で１　ｘ　１０−’ｇ　−ｍｍ／　ｍ２・２４ｈ
ｒｓ（４０℃、９０％ＲＨ）程度のガスを透過するもの
も含むものとし、要は実用上の「ガスバリヤ−性」を有
することを意味する。

再シール性部材４ａは有底管体ｌの開口部２に嵌合し得
る厚肉部と、その周縁の開口端２ａ上面に保持され得る
薄肉部とからなる。厚肉部の厚さは例えば１．２ｍｍ、
また薄肉部の厚さは０．１〜０．５ｍｍが好ましい。こ
の再シール性部材４ａは、後述のように採血が行われた
後に採液針の刺通部位を再シールするとともに、アルミ
ニウム製のガスバリヤー性部材４ｂと有底管体１の開口
端２ａとの間に介在し、当該部位のシール性を向上させ
るものである。なお、この再シール性部材４ａの裏面側
に、例えば水溶性シリコーン樹脂のコーティング処理を
施すようにすれば、シール性がさらに増すとともに、採
血後の血餅の付着も防止できる。

上記再シール性部材４ａおよびガスバリヤー性部材４ｂ
はともにキャップ部材５により有底管体ｌの開口端２ａ
に抑圧固定されるようになっている。このキャップ部材
５は、例えばアルミニウム等の金属により形成されてお
り、その中央部に採液針貫通部６が設けられるとともに
、内周壁面に第２の螺子部、例えば雌螺子部５ａが形成
されている。一方、この雌螺子部５ａに対応して有底管
体Ｉのフランジ部３の外周壁面には第１の螺子部として
例えば雄螺子部３ａが形成されている。

すなわち、このキャップ部材５は、有底管体１への装着
に際して、頭部を回転させながら螺子締めするもので、
これにより再シール性部材４ａおよびガスバリヤー性部
材４ｂを有底管体１の開口端２ａに対して容易にかつ強
固に押圧固定させることができる。なお、この作業は真
空中では困難であるので、予めキャップ部材５を弛めに
螺子締めし、その後真空中において強く螺子締めするよ
うにすれば、当該キャップ部材５の真空中での回転距離
が短くて済むので、作業が容易になる。

また、血液の採取時には、図示しない採血ホルダーに設
けられた中空の穿刺針が、キャップ部材５の採液針貫通
部６を通りガスバリヤー性部材４ｂ８よび再シール性部
材４ａに穿刺され、有底管体１の内部に刺通されること
となる。そして、穿刺針の先端から導入された血液は、
有底管体１の内部の減圧状態により、穿刺針の中空部を
通って採血管の内部に流入し、これにより採血が行われ
る６また、採取した血液を成分毎に分離する場合には、
キャップ部材５を弛めることにより、ガスバリヤー性部
材４ｂおよび再シール性部材４ａを容易に取外すことが
できるとともに、再度封止する際にもこれらを再使用す
ることができる。

ここで、ガスバリヤー性部材４ｂのキャップ部材５との
接触部に予め接着剤を塗布し、キャップ部材５とガスバ
リヤー性部材４ｂとを接着固定させておくことが好まし
い。これにより、キャップ部材５を取り外した際、ガス
バリヤー性部材４ｂも同時に取り外すことができる。ま
た、再シール性部材４ａの上面にも接着剤を塗布するよ
うにすれば、再シール性部材４ａも同様に取り外すこと
ができる。

第２図は本発明の第２の実施例を示すものである。本実
施例においては、上記再シール性部材４ａの厚さを均一
、例えば１．２ｍｍ厚に形成したもので、このような構
成により再シール性部材４ａの製造が容易になる。但し
、再シール性部材４ａはゴム製の場合、表面積に比例し
て、すなわち膜厚に比例してガスバリヤ−性が低下する
ため、その周縁部の開口端２ａとガスバリヤー性部材４
ｂとの間は第１の実施例のようにできるだけ薄くするこ
とが望ましい。

また、第３図は本発明の第３の実施例を示すものである
。本実施例においては、再シール性部材４ａのみをキャ
ップ部材５により押圧固定し、ガスバリヤー性部材４ｂ
はキャップ部材５を装着した後、その上面部に接着し、
これにより採液針貫通部６を封止する構成としたもので
ある。この組立に際しては、最初にキャップ部材５をゆ
るめに螺子部めし、次いで真空中においてキャップ部材
５を再シール性部材４ａをはさんで強く締める。ガスバ
リヤー性部材４ｂの接着を行うに当っては、真空容器か
ら取出した後、速やかにキャップ部材５の上面に接着す
ることで、所定の減圧状態を維持することができる。

以上に実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変
更しない範囲で種々変更可能である　例えば、上記実施
例においては、キャップ部材５を有底管体１に対して螺
子部めして装着させる構成としたが、これは螺子部を設
けることなく、キャップ部材を有底管体１の開口部２の
外周部に対して強嵌合させるような構成としてもよい。

このような構成であれば、真空中での装着作業が容易に
なる。さらに、この場合、キャップ部材の下端内周部に
有底管体１におけるフランジ部３の下面に係合し得る環
状係合部を設けるようにすれば、キャップ部材をより強
固に装着させることができる。また、上記実施例におい
ては、ガスバリヤー性部材４ｂとしてアルミニウム箔を
用いたが、ガスバリヤ−性を有するものであれば、合成
樹脂を用いてもよい。さらに、有底管体１はプラスチッ
ク製のものに限らず、ガラス製のものでもよい。

また、上記実施例においては、本発明を血液を採取する
ための減圧採血管を例にして説明したが、その他の体液
や液体の採取に用いられる採液管についても適用できる
ことは勿論である。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明による採液管によれば、キャ
ップ部材を有底管体の開口外周に嵌合させることにより
、少な（とも再シール性部材を有底管体の開口端に押圧
固定させるようにしたので、煩雑な接着作業を行うこと
なく当該開口部を容易に封止することができ、したがっ
て組立作業が容易になるとともに、開閉動作も容易にな
り、封止部材の再使用も可能になる等取扱いが簡便にな
るという効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例に係る減圧採血管の要部
を断面して示す側面図、第２図は本発明の第２の実施例
に係る減圧採血管の要部断面図、第３図は同じ（第３の
実施例に係る要部断面図である。 ｌ・・−有底管体、　　２・・・開口部、２ａ−・・開
口端３・・・フランジ部、　４−・・封止部材４ａ・・
・再シール性部材 ４ｂ・・・ガスバリヤー性部材

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）上端が開口するとともに下端が閉塞してなる有底
   管体と、該有底管体の開口を封止するとともに採液針の
   抜去後に刺通部位を再シールし得る再シール性部材と、
   該再シール性部材の上方に位置するガスバリヤー性部材
   と、採液針貫通部を有するとともに前記有底管体の開口
   外周に嵌合して少なくとも前記再シール性部材を前記有
   底管体の開口端に押圧固定させるキャップ部材とを備え
   たことを特徴とする採液管。
2. （２）前記有底管体は、開口端の外周壁面に第１の螺子
   部を形成してなり、かつ前記キャップ部材の内壁面に前
   記第１の螺子部に螺合し得る第２の螺子部を形成してな
   り、第２の螺子部を第１の螺子部に螺着させてなる請求
   項１記載の採液管。
3. （３）前記再シール性部材は、有底管体の開口部に嵌合
   し得る厚肉部および前記キャップ部材と有底管体の開口
   端との間に保持される薄肉部とからなる請求項１または
   ２記載の採液管。
4. （４）前記ガスバリヤー性部材は、前記再シール性部材
   上に積層されてなる請求項１ないし３のいずれか１つに
   記載の採液管。
5. （５）前記ガスバリヤー性部材は、前記キャップ部材の
   上面に固定されてなる請求項１ないし３のいずれか１つ
   に記載の採液管。