JPH02269966A - 採液管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、主に血液等の採取に用いられる採液管に関す
る。

［従来の技術］ この種の採液管として、例λば血液を採取する採血管の
場合、従来、試験管状の有底管体の開口部をゴム栓ある
いはフィルムからなる封止部材で閉塞したものがよ（知
られている。管内は所定の減圧状態に維持されており、
一端を患者等の血管１こ穿刺した採血針の他端を封止部
材に刺通し、管内に進入させれば、管内の減圧状態に応
じて適量の血液が採取されるようになっている。こうし
て血液を採取した採血管は、その後、生化学検査等、各
種の検査に供されるものである。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、採血管内に適量の血液が得られれば、採血針
からの血液の流出は止まるが、血液は付着性が強いので
採血針の先端は外部に血液が付着し、また採血針内部は
血液が残留した状態となつている。従って、この状態で
採血針を抜去すれば、その過程で採液針の先端が封止部
材に触れ、あるいは触れなくても、管外へ出た時に、そ
の先端の付着血液（先端内部の残留血液を含む）は滴下
、漏出する可能性がある。例えば、採血針として、血液
漏出出用ゴム鞘が装着され、これにより採血時は５採血
針がゴム鞘から露出し、常時は、その採血針がゴム鞘内
に収納されるようにしたものがあるが、この採血針が、
その先端に血液が付着した状態で、ゴム鞘内に収納され
ると、その付着血液がゴム鞘の先端で拭われ、拭われた
血液がゴム鞘に付着することがあり、次の採血管に採血
を行なう際、ゴム鞘の付着血液が該採血管の封止部材の
上面に付着、漏出するような場合がある。

このような場合には、血液が飛散し、使用君に付着して
血液汚染を引き起こす恐れがある等問題であった。

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的は、採液針の抜去の際に、採液管の先端に付着
している採液を採液管外において、滴下、漏出させるこ
とな（、その結果、採液が飛散して生ずる採液汚染等を
防止し得る採液管を提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 上記従来の課厘を解決するために、本発明においては、
基本的にいって、開口部を有する有底管体と、前記開口
部を閉塞するとともに採液針を刺通可能な封止部材とを
備えた採液管において、該採液管内に位置し、前記封止
部材と一体になって閉じた空間を形成するとともに前記
採液針を刺通でき、かつ弾性を有する空間形成体を設け
た構成を特徴とする採液管を提案するものである。

また、上記構成においては、例えば、前記空間形成体が
前記有底管体の底部に向かって突出するように湾曲して
なるものが具体的構成として提案される。

さらに、具体的に、前記空間に採液吸着性部材を収容し
てなる構成、あるいは、前記封止部材の外面に、前記採
液針の抜去後に刺通部位を再シールし得るとともに刺通
部位表面に凹部を形成した再シール性部材を設けてなる
構成が提案される。

［作　用１ 上記構成により本発明に係る採液管においては、封止部
材とともに閉じた空間を形成する弾性を有する空間形成
体を管内に設けているので、採液針の抜去時には、まず
、その空間形成体のところで積極的にワイプ（拭き取り
）され、その先端に付着している付着採液が管内におい
て大部分取除かれ、更に、封止部材を通る際にも再度ワ
イプされるので、封止部材から管外へ採液針が出た時に
は、採液は、もはや滴下、漏出することが殆んどなく、
その結果、採液の飛散による採液汚染等を確実に防止す
ることができる。

［実施例］ 以下、本発明の採液管として、血液を採取する採血管の
一実施例を第１図乃至第３図に基づいて説明する。

図中１は一端に開口部２を有する有底管体である。開口
部２は肉厚に形成され、その外周面に雄ねじが形成され
るとともに、後述する空間形成体８のツバ部８ａとの締
付面積が十分確保されるような開口端面を有している。

有底管体ｌの素材としては、優れた透明性とガスバリヤ
−性を有する点でガラスのものが適しているが、破損し
難い等の取扱い上の点からはプラスチックのものがよい
。このプラスチックの中では、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート（ＰＥＴ）のように高いガスバリヤ−性を
有するものが良好である。このガスバリヤ−性は、採血
時に所定量の血液を得るために採血管内を減圧状態に維
持する場合、あるいは各種検査に応じ管内に封入しであ
る薬液の濃度を保持する場合等に、特に要求されるもの
である。

一方、開口部２を閉塞する封止部材３は、前記雄ねじと
螺合する内側雌ねじを有する環状のキャップ体４と、そ
の一端（上端面）を接着封止するフィルム部材５と、こ
のフィルム部材５の外酊中夫に固着した再シール性ゴム
部材６とで構成されている。

キャップ体４は、高いガスバリヤ−性を有し、製作容易
なアルミニウム製のものが好ましい。フィルム部材５は
、例λばアルミニウム層を含む多層で構成され、ガスバ
リヤ−性が確保されるようになっている。再シール性ゴ
ム部材６は、採液針をなす採血針７の抜去後に、刺通部
位を再シールすることができ、採液後も管内が密閉され
るようになっている。この素材としては、高い再シール
性を有し、成型容易なブチルゴム、イソプレンゴムまた
は天然ゴムが好ましい。またゴム部材６の表面には、刺
通部位に血液溜りをなす凹部６ａが設けられている。　
フィルム部材５の内側には、弾性を有する空間形成体８
が設けられている。この形成体８は、その中央部を有底
管体１の管底に向かって突出するように半球面状に湾曲
して形成し、その周縁のフランジ部８ａは前記フィルム
部材５の周縁と有底管体ｌの開口部２ａの周縁との間に
挟持され、前記ギャップ体４の螺合締付によりシール状
態で固定されている。こうして形成体８とフィルム部材
５との間には空間９が形成される。また、形成体８は、
採血針７の抜去後に刺Ｊ部位を十分に再シールできる弾
性を備えるものが好ましい。これにより封止部材３には
再シール性部材６を設けることなく、採液後の管内を密
↓・を状態にすることも可能であるが、該部材６を、こ
の実施例のごと（設けておけば一層高い密封効果が得ら
れる。

空間形成体８の素材としては、高い再シール性を有し、
成形容易な、例えば、ブチルゴム、インプレンゴムまた
は天然ゴムが好ましい。

空間９内には、採液吸着性部材をなす血液吸着性部材ｌ
Ｏが収容されている。この血液吸着性部材１０は、高分
子物質からなるもの、例えば発泡ポリウレタン、アクリ
ルアシドゲルセルロース製不織布がよい。

上記構成によれば、採血針７の抜去に際し、第２図に矢
印で示すように採血針７が抜去方向に移動すると空間形
成体８の刺通部位は、採血針７の移動に伴って抜去方向
、すなわち空間９内に向かって弾性的に撓む。さらに採
血針７が移動し、その先端が形成体８の刺通部位に（る
と、形成体８は、その復元力により積極的に先端を包み
込むようにワイプ、すなわち拭き取る。このワイプ作用
により先端の付着血液（先端内側に残留する血液を含む
）は、ここでまず積極的に取除かれ、管内へ落下する。

ワイプされた採血針７の先端が形成体８がら空間９に入
ると形成体８は、その復元力により、第３図に矢印で示
すように元の膨出状態にもどる。空間９内では、採血針
７の先端が血液吸着性部材１０に接触し、形成体８のワ
イプ作用では未だ取除けなかった付着血液をここで更に
吸い取ることができる。

こうしてすでに２回にわたってワイプされ、吸い取られ
た採血針７の先端が管外に出た時には、もはや滴下、漏
出するような付着血液は殆どなく、血液の飛散、使用者
への血液付着による血液汚染の危険等が確実に防止され
る。

なおかっ、残留血液が未だ若干ある場合にも、管外に出
た採血針７の先端がら滴下した血液は、再シール性部材
６の凹部６ａ内に十分に収容されるので、上記同様、血
液の飛散、付着等を防止できる。

また、封止部材３は、有底管体１に螺合締付けられてい
るので、採血後、採血を検査する場合は、キャップ体４
を緩め、有底管体１の開口部２から取外した後、ピペッ
ト等を挿入して分取を行ない、分取後は再びキャップ体
４を締付けることにより、次の分取時まで、有底管体ｌ
を密閉状態に（呆持することができる。

次に上述の採血管に係る実施例の変形例を上記実施例と
対応する部分に同一の開明番号を付し、第４図に基づい
て説明する。

キャップ体４は、一端に設けたねじを備えない小内径部
４ａと、他端に、前述の有底管体１の開口部の雄ねじに
螺合する雌ねじを内側に有して形成した大内径部４ｂと
で一体的に環状に構成されている。

空間形成体８は円板状に形成され、その周縁部が５キャ
ップ体４の小内径部４ａと有底管体１の開口部２との間
に締付挟持されて、フィルム部材５との間に空間９が形
成されるようになっている。

他の構成ならびに材質等は前述の実施例と同様であり、
同一符号を付してその詳細な説明を省略する。また、こ
の構成によっても空間形成体８は弾性的に十分撓み、前
述の実施例と同様に付着血液を有効にワイプすることが
できるのは勿論である。

以上に実施例ならびに変形例を挙げて本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を変更しない範囲で変更可能である。例えば
、本発明に係る採液管を血液を採取する採血管について
説明したが、その他の体液あるいは工業用排水等の採液
管としてもよい。また、上記実施例ならびに変形例では
、空間９に採液吸着性部材１０を収容した構成を開示し
、上述のように該部材１０によって採液の拭き取り効果
を一段と高め得ることを説明したが、該空間９に該部材
１０を設けず、単に空間として残しておく構成でも空間
形成体８により十分なワイプ作用があるために、可能で
ある。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明に係る採液管によれば、封止
部材とともに閉じた空間を形成する弾性を有する空間形
成体を管内に配置したので、採液針の抜去時に、まず、
その空間形成体のところで採液針の先端を積極的にワイ
プし、付着採液を管内において大部分取除き、更に封止
部材を通る際にも再度ワイプされるので、従って採液針
が管外に出たときには、採液針の先端からの採液の滴下
、漏出は殆ど見られず、従って、採液の外部への飛散、
使用者への付着による採液汚染の危険等を確実に防止す
ることができる等種々の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る採液管の部分破断圧面図
、第２図及び第３図は採液針の抜去時における空間形成
体のワイプ作用を示す要部説明図、第４図は第１図に係
る採液管の変形例を示す要部縦断面図である。 ■・・・有底管体　　　２・・・開口部３・・・封止部
材 ６・・・再シール性ゴム部材 ６ａ・・・凹部　　　　　７・・・採血針８・・・空間
形成体　　９・・・空間 １０・・・血液吸着性部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）開口部を有する有底管体と、前記開口部を閉塞す
   るとともに採液針を刺通可能な封止部材とを備えた採液
   管において、該採液管内に位置し、前記封止部材と一体
   になって閉じた空間を形成するとともに前記採液針を刺
   通でき、かつ弾性を有する空間形成体を設けたことを特
   徴とする採液管。
2. （２）前記空間形成体が前記有底管体の底部に向かって
   突出するように湾曲してなる請求項１記載の採液管。
3. （３）前記空間に採液吸着性部材を収容してなる請求項
   １記載の採液管。
4. （４）前記封止部材の外面に、前記採液針の抜去後に刺
   通部位を再シールし得るとともに刺通部位表面に凹部を
   形成した再シール性部材を設けてなる請求項１記載の採
   液管。