JPH0751253A - 体液採取管の開放端を密封する閉塞体 - Google Patents

体液採取管の開放端を密封する閉塞体

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JPH0751253A
JPH0751253A JP6094288A JP9428894A JPH0751253A JP H0751253 A JPH0751253 A JP H0751253A JP 6094288 A JP6094288 A JP 6094288A JP 9428894 A JP9428894 A JP 9428894A JP H0751253 A JPH0751253 A JP H0751253A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 閉塞体を採血管から取り外すのに必要な力を
増すことなく、ストッパ部分の保持力が大きいストッパ
及びシールド閉塞体の提供。 【構成】 ストッパ及びシールド閉塞体１０はシールド
１１及びストッパ１２を含む。該ストッパ１２及びシー
ルド１１は、同時射出成形法により製造され、ストッパ
１２は上方及び下方フランジ１３、１４により、又はス
トッパ１２からシールド１１内に伸長する複数の栓によ
り、シールド１１の中央穴１１ａ内に保持される。該上
方フランジ１３は、残留する体液をフランジの中央から
案内して汚染を軽減する凸状面と、負圧の密封機能を増
し且つ汚染を防止するガスバリヤーと、シールド１１の
基部に設けられ、採血管１の表面のカム５と相互作用
し、閉塞体１０を捩って外し易くするカム従動子１６ｃ
と、シールド１１の基部の周りに配置され、体液の採取
中、カム／閉塞体の組立体が針ホルダ外に押し出される
のを阻止する可撓性タブとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、体液採取管用ストッパ
及びシールド閉塞体の組み合わせ体、特に、針がストッ
パに押し込まれるときに、針スリーブが戻り動作しない
ように大きい保持力を有すると共に、針の穿刺箇所にお
ける断面積が最小である、負圧の体液採取管用ストッパ
及びシールド閉塞体の改良に係る組み合わせに関する。
【０００２】
【従来の技術】負圧の採血管は、一般に、診断検査のた
め、医者、瀉血医又は看護婦が患者から体液検体を吸引
するために病院又は診察室で使用されている。かかる採
血管を使用するとき、針ホルダ内の両端針を患者の動脈
内に挿入し、ホルダ内の針が管の閉塞体を突き刺すま
で、閉じられた負圧管を針ホルダの開放端部内に挿入す
る。この採血管は、負圧を保持し、この負圧が体液検体
を患者から採血管内に吸引する。故に、該採血管の閉塞
体がその採血管の開放した端部にしっかりと嵌合し、採
血の前後に及び採血中に負圧を維持することが重要であ
る。
【０００３】負圧の採血管用の現在の閉塞体は、ゴム製
ストッパを有するプラスチックシールドを備えており、
この場合、該ストッパは、厚さが厚く、又はシールドに
きちっと嵌まり且つ該シールドに取り付けられた状態を
保ち得るように大きく成したヘッド部と、採血管の開放
した端部に嵌まる栓部分とを備えている。採血管内の血
液を検査するため、シールド及びストッパを採血管の開
放した端から取り外すとき、シールド内にストッパを保
持することが重要である。上述の型式の閉塞体の一例
は、米国特許第４，９６７，９１９号（エルハルト（Ｅ
ａｒｈａｒｔ））に記載されており、該特許は、キャッ
プ内に大きく成したゴム製ストッパを有する採血組立体
に関し、これらストッパ及びキャップは、共に、その採
血管を密封すべく、採血管の開放した端部に取り付けら
れる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】勿論、針の一端が患者
の体内に挿入されるという不快で且つ痛みを伴う時間を
最小にすべく、体液を可能な限り迅速に吸引しなければ
ならないから、採血管内の負圧は、体液を採血管内に吸
引するのに十分であることが重要である。例えば、採血
管内の負圧が不十分であるならば、その後に採血管を針
ホルダから取り外し、別の管を針ホルダ内に挿入するこ
とが必要となるが、これは、不快な操作を行う時間が長
くなる結果となる。このため、使用前、使用中、また、
場合によっては、使用後に、採血管内の負圧を保持する
ため、閉塞体が採血管の開放した端部に嵌まることが重
要である。
【０００５】現在、閉塞体の設計は、針をゴム製ストッ
パを通じて採血管内に挿入し、体液を採血管内に吸引す
るのに必要な力と検査室内で閉塞体を採血管から引き出
すのに必要な力とを調和させることを必要とする。ゴム
製ストッパの上にプラスチック製シールドを使用するこ
とは、ユーザがそのストッパを負圧の採血管から容易に
取り外し、その採血管内の負圧の力に打ち勝つのを可能
にする十分な把持面が得られる。しかし、ゴム製ストッ
パは、一般に非常に厚く、このため、ストッパを通じて
針を採血管内に貫入させるには、大きい力が必要とされ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、検査の目的の
ため、閉塞体を採血管から取り外すのに必要な力を増す
ことなく、厚さが薄く、針の戻り動作に抵抗するストッ
パ部分の保持力が大きいストッパ及びシールド閉塞体を
提供することにより、従来技術の欄で説明した問題点を
解決するものである。
【０００７】本発明による閉塞体の好適な実施例は、シ
ールドの中央穴を通って伸長し、ストッパをシールド内
にしっかりと保持する上方及び下方フランジを有するス
トッパを備えている。これら上方及び下方フランジの間
の膜の厚さは、最小として、針が該膜を貫入して採血管
に入り、再密封するのに必要な力が軽減されるようにす
る。この閉塞体は、ストッパの上のリップを内壁の上方
まで且つ採血管の開放した端部の上方まで伸長させるこ
とにより、採血管に対する第一及び第二のシールを形成
する。
【０００８】本発明による閉塞体のその他の実施例は、
例えば、針をダイヤフラムから引き抜いた後、残留する
体液を採取する上方フランジの環状凹所、残留する体液
が該凹所の底部の周りのトラップ内に排液されるように
する凹所基部の湾曲面、採血管の外面又は端部に設けら
れ、シールドのカム従動子と相互作用し、閉塞体を捻っ
て取り外し易くするカム、シールドの基部の周りに設け
られ、針ホルダの内壁と係合して、該針をホルダ内に密
封するのに使用される針スリーブの力に起因する、閉塞
体の針ホルダからの押出しを防止する可撓性タブといっ
た更なる特徴部分を備えている。
【０００９】
【実施例】本発明の上記及びその他の形態、特徴及び利
点は、添付図面と共に以下の詳細な説明を参照すること
により、明らかになるであろう。
【００１０】図１の１Ａは、負圧の採血管１上に取り付
けられた、本発明による閉塞体１０の断面図である。該
閉塞体１０は、シールド１１と、ストッパ１２とを備え
ており、該ストッパ１２は、シールド１１の中央穴１１
ａの両側部に配置された上方フランジ部分１３と下方フ
ランジ部分１４とを備えている。該下方フランジ部分１
４は、内壁３及び管１の縁部２に係合してストッパ１２
と管１との間に第一及び第二のシールを形成するリップ
１５を備えている。採血管１は、内壁３の外側から伸長
する環状カムリング４を備えており、この環状カムリン
グ４は、シールド１１の基部にて協働するカム従動子リ
ング１６を受け入れ得るように位置決めされている。カ
ム従動子リング１６は、採血管１の上のカムリング４に
受け入れられ、採血管１の縁部２付近にて壁３の上の体
液が採血管１の外面に沿って下方に流動し、ユーザに接
触するのを阻止する。
【００１１】また、図１の１Ａには、シールド１１の頂
部の凹所１９上におけるユーザの指９が示してあり、該
指９の一部８は、凹所１９内まで伸長している。この凹
所１９は、指の部分８が上方フランジ１３の表面と接触
しないように十分な深さにしてある。上方フランジ１３
の表面の環状の樋部分１８は、凹所１９内の残留する体
液が樋部分１８に排液され、患者の指９の部分８から更
に除去し、これにより、患者又はユーザが閉塞体１０の
凹所１９内に保持された体液に誤って接触する可能性が
少なくなるのを確実にする。更に、カム従動子リング１
６とストッパ１２の下方フランジ１４との間の距離は、
ユーザの指９が下方フランジ１４の表面と接触しないよ
うにするのに十分な寸法である。
【００１２】また、図１の１Ａには、採血管１の外面の
係止リング（図示せず）に係合して、閉塞体１０を採血
管１上にしっかりと係止する、シールド１１の内面の突
起１７が示してある。該突起１７が係止リング上を摺動
すると、リング４、１６が互いに係合したとき、可聴の
カチッという音がして、閉塞体１０が管１上で更に下方
に動くのを阻止する。閉塞体１０が管１上で回転される
と、図１の１Ｂに示した管１上のリング４内のカム５及
び図１の１Ｃに示したシールド１１上のリング１６内の
カム従動子１６ａが相互作用して、突起１７を係止リン
グから解放し、第一及び第二のシールを開放させること
により、閉塞体１０を管１からねじって外し易くする。
【００１３】図２乃至図１１は、本発明の更なる特徴を
備える各種の別の実施例の断面図である。
【００１４】図２は、シールド２１及びストッパ２２を
有する閉塞体２０の断面図であり、該閉塞体２０は、上
述の閉塞体１０と同様であるが、それぞれ変更に係る上
方フランジ２３及び下方フランジ２４を備える点が異な
る。上方フランジ２３は、閉塞体１０に示したような樋
部分にではなく、シールド２１の凹所２９の外壁に向け
て表面の体液を案内する凸状面を有している。下方フラ
ンジ２４は、採血管１の縁部２のリップ２５から採血管
１の壁３の外側まで下方に伸長する垂直方向伸長部２６
を備えている。該垂直方向伸長部２６は、閉塞体１０に
おいて、リップ２５、縁部２及び壁３の間に設けられた
第一及び第二のシールを補助する第三のシールを提供す
る。また、該垂直方向伸長部２６は、採血中に針をフラ
ンジ２３、２４を通じて壁３に突き刺したとき、ストッ
パ２２がシールド２１から分離するのを阻止するのに必
要な保持力を増す。また、閉塞体２０は、閉塞体１０の
突起１７と同様の形状及び機能を有する突起２７を備え
ている。
【００１５】図３は、上述の閉塞体１０、２０の特徴を
組み合わせた、本発明による閉塞体３０の別の実施例の
断面図である。該閉塞体３０は、シールド３１及びスト
ッパ３２を備えており、この場合、ストッパ３２は、上
方フランジ３３及び下方フランジ３４を備え、該下方フ
ランジ３４は、採血管１の縁部２に着座するリップ３５
を備えている。上方フランジ３３は、閉塞体２０の凸状
面と同様の凸状部分３８を備えており、該凸状部分３８
は、シールド３１の凹所３９内に位置し、凹所３９内の
体液を凹所３９の外壁に向けて案内する。更に、該凸状
部分３８は、シールド３１の開放した端部から十分に離
間されており、このため、ユーザの指が凹所３９内の体
液に接触することはない。また、閉塞体３０は、採血管
１上のカムリング４に係合する、シールド３１上のカム
従動子リング３６を備えている。リング４内のカム５
は、閉塞体を回転させる間に、リング４のカム５とリン
グ３６のカム従動子（図示せず）とのカム動作を介し
て、閉塞体３０を採血管１から捩って外すのを可能にす
る。また、図３は、ストッパ３２の底面の積層金属又は
樹脂膜から成るガスバリヤー部材３７を備え、該ガスバ
リヤー部材３７は、閉塞体３０と採血管１との間の負圧
の保持機能を向上させる。
【００１６】図４には、図３に示した閉塞体３０と略同
様の閉塞体４０が示してあるが、積層金属又は樹脂膜か
ら成るガスバリヤー部材４７がシールド４１の縁部４３
に接着され且つ上方凹所４９への入口上を伸長してい
る。このため、このガスバリヤー部材４７は、凸状部分
４８を囲繞する体液トラップ部分の蓋を提供すると共
に、ユーザの指による汚染を防止する。閉塞体４０の他
の部分は、上述の閉塞体３０と略同様であり、該部分
は、採血管１の外面のカムリング４と係合する、シール
ド４１の下方カム従動子リング４６を備え、閉塞体の捩
り外し特徴を提供する。更に、ストッパ４２は、凸状部
分４８を備えており、このため、このストッパ４２から
引き出される針に残った残留体液は、凹所４９の外壁ま
で流動する。針がストッパ４２に貫入した箇所に体液が
集まるのを防止し、ストッパ４２を通じて体液を採血管
１から吸引するのに使用した器具プローブの汚染の可能
性を最小にする点でこの特徴は重要である。
【００１７】上記の閉塞体１０、２０、３０、４０は、
同時射出成形法を利用して製造され、一回の工程でシー
ルドはプラスチックで形成し、ストッパはゴム又は熱可
塑性エラストマーで形成する。更に、上述のように、こ
れら閉塞体の各々は、採血管１の内径の周りに第一のシ
ールと、採血管１内の負圧を保持する、採血管１の縁部
の周りの第二のシールとを備えている。しかし、又、図
２の閉塞体２０は、負圧を更に保持すべく、採血管１の
外径の周りに第三のシールを提供する。
【００１８】図５は、シールド５１の凹所５９内に伸長
する複数の栓５６によりシールド５１に締結された、内
側密封要素５２を有するシールド５１を備える閉塞体５
０の断面図である。又、該内側密封要素５２は、採血管
１の壁３の内面に沿って上方に且つ縁部２上を伸長する
アーム５５と、壁３の内面に沿って下方に伸長する下方
伸長部５３とを備えている。下方伸長部５３、アーム５
５及び壁３の間の相互作用は、密封要素５２と採血管１
との間に第一及び第二のシールを提供する。又、シール
ド５１は、カム従動子リング５４を備えており、該カム
従動子リング５４は、閉塞体５０を反時計方向又は時計
方向の何れかに回転させたとき、採血管１のカムリング
４に係合し、閉塞体５０を採血管から捩って外すことを
可能にする。
【００１９】図５の閉塞体５０は、凹所５９の底部を横
断して接着させた、積層金属又は樹脂膜から成るガスバ
リヤー部材５７を備えて、負圧の保持機能を増し、又、
密封要素５２は、凹所５９の基部に凸状部分５８を備え
ており、密封要素５２から退却する針に残留する体液は
凹所５９の壁に流動する。又、これらの特徴は、共に密
封要素５２がユーザの指で汚染されるのを防止し、密封
要素５２を通じて採血管１から体液を吸引するのに使用
される器具プローブが体液で汚染されるのを防止する。
【００２０】図６、図７及び図８には、本発明による閉
塞体の各種のその他の実施例が示してある。射出成形し
た密封要素の厚さの薄い部分は、多孔質となる傾向があ
るため、これらの閉塞体６０、７０、８０の各々は、そ
の密封要素のゴム容積が大きく、ガスバリヤーによる保
護を向上させる。
【００２１】図６は、シールド６１と、下方部分６７
ａ、上方部分６７ｂを有する密封要素６２とを備える閉
塞体６０の断面図である。該上方部分６７ｂは、密封要
素６２内まで伸長し、該密封要素６２をシールド６１内
に保持する複数の環状突起６６を備える一方、該下方部
分６７ａは、採血管１の内径に係合して、採血管１上に
第一の真空シールを提供する複数の環状リング６８を備
えている。又、密封要素６２は、アーム６５から伸長す
る伸長部６３を備えて、採血管１の外径の周りに第二の
シールを提供する。環状突起６６を使用することによ
り、密封要素６２上の内部応力は、締り嵌めにより、即
ち、密封要素の本体をシールド内に圧縮することにより
シールドに固着された密封要素に作用する応力よりも著
しく小さい。また、針を密封要素６２から取り外した後
に、密封要素６２がシールド６１から徐々に滑り出す可
能性も軽減される。
【００２２】また、閉塞体６０は、その底部に凸状の形
状部分６９ａを有する十分な深さの凹所６９を備えてお
り、このため、凹所６９内の体液は、ユーザの指に接触
せずに、凹所６９の壁に向けて排液され、貫入された密
封要素５２内に挿入した体液採取器具プローブの汚染を
防止する。
【００２３】図７は、シールド７１と、密封要素７２
と、中空シャフト７３とを有する閉塞体７０の断面図で
ある。該閉塞体７０は、ユーザがシャフト７３に下向き
の圧力を加え、又、シールド７１の頂部フランジ７７に
反対方向の圧力を加えることにより、採血管１に容易に
挿入し且つ取り外し得る構造にしてある。圧力をシャフ
ト７３に加えると、密封要素７２は、下方に延伸され、
その結果、密封要素７２の下方部分の壁は採血管１の壁
３の内面から解放される。密封要素７２は、該シールド
７１のフランジ７７内に伸長する複数の栓７６によりシ
ールド７１に取り付けられ、該密封要素７２は、採血管
１の縁部２に接触して、第一のシールを提供するアーム
７５を備えている。また、該アーム７５は、シールド７
１の壁内に伸長して、密封要素７２をシールド７１内に
保持する。
【００２４】また、中空シャフト７３は、閉塞体７０の
頂部に凹所７９を形成し、該凹所７９の基部は、体液を
凹所７９の中心からシャフト７３の壁に向けて案内する
凸状部分７８を備えている。シャフト７３は、凹所７９
の基部にて凸状部分７８を囲繞する溝７８ａに係合する
膨張リップ７４を備えて、シャフト７３を密封要素７２
内に保持する。
【００２５】図８は、シールド８１及び密封要素８２を
有する閉塞体８０の断面図である。密封要素８２の中央
部分８２ａは、軸方向カラー８１ａに固着されており、
密封要素８２のリング部分８２ｂは、複数の栓８６によ
り凹状縁部８１ｂに固着される。密封要素８２のリング
部分８２ｂは、アーム８５を備えており、該アーム８５
は、（１）閉塞体８０を採血管１に取り付けたとき、採
血管１の縁部２上を伸長して、採血管１を密封し、
（２）シールド８１の側部内まで伸長し、密封要素８２
をシールド８１内にしっかりと保持する。密封要素８２
の中央部分８２ａは、採血管１に入れるために針が挿入
される凸状部分８８を備えており、該凸状部分８８は、
凸状部分８８に残留する体液が凸状部分８８の中心から
凹所８９の基部のトラップまで流動するような形状にし
てある。シールド８１の軸方向カラー８１ａは、シール
ド８１に下方凹所８７を形成する下方伸長部分８４を備
えており、採血管１の内径に接触し且つ該内径を密封す
る箇所にて密封要素８２のリング部分８２ｂの支持体を
提供する。密封要素８２のリング部分８２ａ、８２ｂ
は、締り嵌めする場合よりもその内部応力が小さく、針
を貫入させた後に徐々に滑り出す可能性を軽減する。
【００２６】図９及び図１０は、閉塞体９０、１００の
それぞれの断面図であり、これら閉塞体９０、１００
は、それぞれ密封要素９２、１０２内にゴムの大きい質
量を備えて、ガスバリヤー保護機能を増大させる。更
に、閉塞体９０、１００は、各閉塞体の上面に接着され
て、更なるガスバリヤー保護機能を提供する、金属又は
樹脂膜から成るガスバリヤー部材９７、１０７をそれぞ
れ備えている。
【００２７】図９の閉塞体９０において、シールド９１
は、複数の栓９６により密封要素９２に取り付けられ、
該シールド９１は、凹所９９内に伸長し、該凹所９９の
底部に係止される膨張リップ９４を有する中空シャフト
９３を備えている。該リップ９４は、凹所９９の内面に
係合し、針を貫入させ、閉塞体９０を採血管１から取り
外すときに、密封要素９２をシールド９１内に保持す
る。アーム９５が採血管１の縁部２上を伸長して、第一
のシールを提供し、密封要素９２の下方部分は、採血管
１の壁３の内面に対する第二のシールを提供する。
【００２８】図１０の閉塞体１００は、閉塞体９０と同
様であるが、密封要素１０２は、凹所１０９の外側に配
置された軸方向カラー１０３によりシールド１０１に固
着される点が異なる。シールド１０１の軸方向カラー１
０３は、密封要素１０２内で軸方向カラー１０３の基部
にて膨張リップ１０４により密封要素１０２に係止され
る。また、複数の突起１０６を使用して密封要素１０２
をシールド１０１に固着し、ガスバリヤー部材１０７
は、閉塞体１００の頂部を横断して伸長して、ガスバリ
ヤー保護機能を提供し、凹所１０９内の体液がユーザの
指により汚染されないように保護する。
【００２９】閉塞体９０、１００は、共に、そのそれぞ
れの凹所９９、１０９の底部にて凸状の形状をしてお
り、針をそのそれぞれの密封要素から引き抜いたとき、
凹所内に残留する体液を取り込む。上述のように、この
特徴は、体液を採血管１から吸引するのに使用される体
液採取器具の汚染の可能性を軽減する点で重要である。
更に、複数の栓９６、１０６を使用して各密封要素をシ
ールド内に保持するため、密封要素に作用する内部応力
は、締り嵌めするときの応力よりも著しく小さく、この
ため、針の貫入力が小さくて済む。
【００３０】図１１は、シールド１１１と、密封要素１
１２とを備える、本発明による閉塞体１１０の別の実施
例の断面図である。密封要素１１２は、体液を密封要素
１１２の中心から凸状部分１１８ａを囲繞する体液トラ
ップ１１３に向けて案内する凸状部分１１８ａを備えて
いる。又、密封要素１１２は、下方フランジ１１４を備
えており、該下方フランジ１１４は、上方部分１１８と
組み合わさり、密封要素１１２をシールド１１１内にし
っかりと保持する。積層金属又は樹脂膜から成るガスバ
リヤー部材１１７は、下方フランジ１１４の底部を横断
して接着され、採血管１に対する負圧の保持力を増す。
また、閉塞体１１０は、採血管１の側部から伸長するカ
ムリング４に係合し、閉塞体１１０を回転させたとき
に、閉塞体１１０を採血管１から取り外すのを容易にす
るカム従動子リング１１６を備えている。
【００３１】図１２及び図１３は、本発明のストッパ及
びシールド閉塞体２１０の組み合わせ体の別の実施例に
関するものであり、該組み合わせ体は、組立体２００を
針ホルダ３００内にしっかりと保持し、ホルダ３００内
に折り畳み可能な針スリーブ３０２の後退を防止する特
殊なホルダ保持手段を備えている。
【００３２】図１２は、負圧の採血管２０１に取り付け
た状態における、本発明によるストッパ２１２及びシー
ルド２１１を有する別の実施例の閉塞体２１０を備える
組立体２００の断面図である。ストッパ２１２は、シー
ルド２１１の中央穴２２０の両側に配置された上方フラ
ンジ部分２１３及び下方フランジ部分２１４を備えてい
る。上方フランジ部分２１３は、穴２２０の縁部を越え
て伸長し、針を貫入するときに、ストッパ２１２をシー
ルド２１１内に固着するビード２１７を備え、該ビード
２１７は、残留する体液を面２１９の中央からビード２
１７に向けて案内し、針がストッパ２１２に貫入した箇
所に体液が集まるのを阻止し、体液を採血管２０１から
吸引するのに使用した器具プローブの汚染の可能性を最
小にする。下方フランジ部分２１４は、内壁２０３の上
方及び採血管２０１の縁部２０２上を伸長し、ストッパ
２１２と採血管２０１との間にシールを提供するリップ
２１５を備えている。また、積層金属又は樹脂膜から成
るガスバリヤー部材２０７が閉塞体２１０の頂部を横断
して接着されており、採血管２０１内の負圧の保持機能
を増すと共に、ストッパ２１２をユーザの指による汚染
から保護するシールを提供する。
【００３３】図１２の採血管２０１は、壁２０３の外側
から伸長し、シールド２１１の基部に受け入れられるよ
うに位置決めされた複数のカム２０４を備えており、シ
ールド２１１は、その基部の周りに複数のカム従動子２
１６を備えている。これらのカム従動子２１６は、採血
管２０１上のカム２０４と相互作用し、閉塞体２１０を
採血管２０１上で回転させたとき、閉塞体２１０を採血
管２０１から捩って外し易くする。
【００３４】また、シールド２１１は、複数の可撓性の
タブ２１８を備えており、これらの可撓性のタブ２１８
は、閉塞体２１０を採血管２０１に取り付けたとき、シ
ールド２１１の基部から外方に伸長して、採血管２０１
の壁２０３から離れる。しかし、図１３に示すように採
血中に、組立体２００を針ホルダ３００内に取り付けた
ならば、可撓性のタブ２１８は、針ホルダ３００の壁３
０４からの力により採血管２０１の壁２０３に向けて内
方に圧縮される。タブ２１８と壁３０４との相互作用に
より、針組立体２００は、針ホルダ３００内に保持さ
れ、以下に説明するように、折り畳み可能な針スリーブ
３０２からの圧力によって、針組立体２００が針ホルダ
３００外に押し出されるのを阻止する。
【００３５】図１３に示した針ホルダ３００は、基本的
に、両端付き針３０１を備えており、該針３０１の一端
は、針ホルダ３００の末端３０３内に伸長し、折り畳み
可能な針スリーブ３０２により覆われ、該針スリーブ３
０２は、針３０１の端部を密封して、体液が針３０１か
ら針ホルダ３００内に流動するのを阻止する。組立体２
００を針ホルダ３００内に挿入すると、針３０１は、ガ
スバリヤー部材２０７及びストッパ２１２を貫通して、
採血管２０１に入り、採血管２０１内の負圧が針３０１
を通じて体液を患者から採血管２０１内に吸引するのを
許容する。針３０１がガスバリヤー部材２０７及びスト
ッパ２１２を貫入したならば、針スリーブ３０２は、折
り畳まれて、針３０１の端部を開放させるが、次に、組
立体２００に対して反対方向に圧力を作用させる。しか
し、閉塞体２１０のタブ２１８とホルダ３００の壁３０
４との相互作用により、組立体２００は、所定位置に保
持され、組立体２００がホルダ３００の外に押し出され
るのを阻止する。組立体２００による体液の採取が完了
したならば、針ホルダ３００から組立体２００を取り外
して、針スリーブ３０２が再度、膨張して、針３０１の
端部を密封し、別の組立体２００が針ホルダ３００内に
挿入されるまで、針３０１の端部を密封して、体液が針
３０１を通ってホルダ３００内に流動するのを阻止す
る。
【００３６】上述の全ての閉塞体は、同時射出成形法を
使用して製造され、この場合、密封要素及びシールド
は、同時に製造される。該シールドは、密封要素を製造
するのに使用される材料よりも硬質のプラスチックで製
造され、このため、密封要素は、採血管の開放した端部
を適正に密封し、採血管内の負圧を保持する一方、針が
貫通するには十分、柔軟である。例えば、密封要素、即
ち、ストッパは、熱可塑性エラストマー材料で形成され
る。しかし、勿論、こうした製造技術及び材料は単に一
例にしか過ぎず、その他の各種の製造方法及び材料も採
用可能である。
【００３７】上記の説明において、本発明の上記の実施
例は、負圧の体液採取管の密封に使用される閉塞体に採
用可能である各種の特徴の一例にしか過ぎないことを理
解すべきである。こうした特徴のその他の適当な変更、
変形例及び組み合わせは、これらの実施例に採用可能で
あり、これらは、本発明の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】１Ａは、本発明によるストッパ及びシールド閉
塞体の組み合わせ体の断面図である。１Ｂは、図１に示
した管１の平面図である。１Ｃは、図１に示した閉塞体
１０の底面図である。
【図２】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の別の実施例の断面図である。
【図３】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図４】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図５】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図６】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図７】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図８】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図９】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の組
み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図１０】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の
組み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図１１】本発明によるストッパ及びシールド閉塞体の
組み合わせ体の更に別の実施例の断面図である。
【図１２】負圧の採血管に取り付けられた本発明による
ストッパ及びシールド閉塞体の組み合わせ体の更に別の
実施例を具体化する組立体の断面図である。
【図１３】針ホルダ内に取り付けられた図１２に示した
組立体の採血中の断面図である。
【符号の説明】 １ 採血管 ２ 管の縁部 ３ 管の壁 ４ リング ５ カム ８ 指の一部 ９ ユーザの指 １０ 閉塞体 １１ シールド １１ａ シール
ドの中央穴 １２ ストッパ １３ 上方フラ
ンジ １４ 下方フランジ １５ リップ １６ リング １６ａ カム従
動子 １７ 突起 １８ 樋部分 １９ 凹所 ２０ 閉塞体 ２１ シールド ２２ ストッパ ２３ 上方フランジ ２４ 下方フラ
ンジ ２５ リップ ２６ 垂直方向
伸長部 ２７ 樋部分 ２９ 凹所

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 体液採取管の開放端を密封する閉塞体に
    して、 壁により囲繞された中央穴を有する凹所を備えるシール
    ドと、 前記中央穴に収容される上方フランジを有する前記採取
    管を密封するための密封要素とからなり、該上方フラン
    ジは、前記凹所の壁の方向へ残留体液を導くための凸状
    面を有することを特徴とする閉塞体。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載の閉塞体にして、前記上
    方フランジが、前記壁と前記凸状面との間に前記凸状面
    から前記壁に向けられる体液を収集する体液トラップを
    更に備えることを特徴とする閉塞体。
  3. 【請求項３】 請求項１に記載の閉塞体にして、前記シ
    ールドが、複数の突起を有する外側スカートを更に備
    え、これらの複数の突起は前記外側スカートの内面から
    前記シールド内に伸長し、且つ当該閉塞体を前記採取管
    にしっかりと係止して同採取管内の負圧を保持するため
    に同採取管の外壁に設けられた係止リングと係合するよ
    うに位置決めされることを特徴とする閉塞体。
  4. 【請求項４】 請求項３に記載の閉塞体にして、前記シ
    ールドが、前記外側スカートの周囲に設けられた複数の
    カム従動子を更に備え、該複数のカム従動子が前記採取
    管の外壁に設けられた複数のカムと相互作用して前記突
    起を係止解除し及び前記閉塞体を前記採取管から捩って
    外し易くすることを特徴とする閉塞体。
  5. 【請求項５】 請求項４に記載の閉塞体にして、前記採
    取管の外壁の前記複数のカムが外壁のリング内に配置さ
    れ、同リングが体液を取り込むキャビティを備えること
    を特徴とする閉塞体。
  6. 【請求項６】 請求項１に記載の閉塞体にして、前記シ
    ールドに接着され、前記採取管内の負圧の保持を促進
    し、前記凹所を汚染から保護するガスバリヤー部材を更
    に備えることを特徴とする閉塞体。
  7. 【請求項７】 請求項１に記載の閉塞体にして、前記採
    取管内の負圧の保持を促進し得るように前記密封要素に
    接着されたガスバリヤー部材を更に備えることを特徴と
    する閉塞体。
  8. 【請求項８】 請求項１に記載の閉塞体にして、ユーザ
    が前記密封要素を前記採取管から解放させるべく圧力を
    付与したとき、前記閉塞体を前記採取管から取り外し易
    くするため、前記閉塞体の前記凹所内に伸長するシャフ
    トを更に備えることを特徴とする閉塞体。
  9. 【請求項９】 請求項１に記載の閉塞体にして、前記密
    封要素が内壁に対する第一のシールを形成するリップ
    と、前記密封要素の厚さを最小にし、該密封要素に通す
    針の貫入力を軽減する管の開放端の縁部と、を有する下
    方フランジを更に備えることを特徴とする閉塞体。
  10. 【請求項１０】 請求項９に記載の閉塞体にして、前記
    密封要素が、管の外壁に対する第二のシールを形成し得
    るよう、前記リップから伸長する垂直方向伸長部を更に
    備えることを特徴とする閉塞体。
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