JPH0220382Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はホテル等の客室用等に使用する冷蔵庫
等の扉の錠として利用される錠に関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 この種の従来例を第１図〜第３図にて説明す
る。１は冷蔵庫であり、２はその前面開口部に設
けた扉である。３は扉２に内装した錠であり、ソ
レノイド４と錠板５とそれらを連結し支点で支え
られる連結板７を設置し、ソレノイド４のロツド
８の上下運動により錠板５を昇降させ、テーブル
９に設けられた錠穴１０に抜き差しすることによ
つて遠隔操作にて冷蔵庫１の扉２の錠３を開閉し
ていた。そのため停電時やソレノイド４が動作不
良を起こした時には錠３の開閉ができないという
欠点を有し、ホテルという商売がら営業にも支障
を来す恐れがあつた。

考案の目的 本考案は停電時やソレノイドが動作不良を起し
た時にも手動により鍵で錠を開閉できるようにす
ることを目的とする。

考案の構成 この目的を達成するために本考案は錠板の下部
に長穴を設け、閉時には長穴の下端に、開時には
長穴の上端に接する位置にピンを有する作動片を
設け、この作動片をキーロータの回転により昇降
させることにより開、閉時いずれの場合にもキー
ロータを回転させることにより錠を閉めあるいは
開ける機能をもたせたものである。

実施例の説明 以下本考案の一実施例を第４図〜第６図を参照
しながら説明する。尚従来と同一部分において
は、同一符号を付し、説明を省略する。

１１は扉２に設けた手動のキー部材であり、キ
ー１２によりキーロータ１３が回動する。１４は
作動片で、キーロータ１３に設けた係止ピン１５
に係合する水平方向にのびる係止長孔１６を下端
になし、上端にピン１７を設けている。１８は錠
板５の下方に形成し、かつピン１７が摺動する上
下方向にのびる長穴であり、錠板５がテーブル９
に設けた錠穴１０に係合する昇降長さｌとほぼ等
しい長径ｌを有している。また１９は作動片１４
が摺動時に横ぶれを防止するガイドである。

上記構成において第４図は扉２の閉時の状態を
示し、この時、錠板５はテーブル９の錠穴７に入
つており、作動片１４に設けられたピン１７は錠
板５の長穴１８の下端面に接している。従つてこ
の状態で停電になつた場合、キー１２にてキーロ
ータ１３を矢印Ｍの方向へ回転させることによ
り、作動片１４を介して錠板５を矢印Ｎの方向へ
降ろし錠を開くことができる。同様にして第６図
は開時の状態を示しこの時は矢印M′の方向へキ
ーロータ１３を回転させることにより錠板５を強
制的に矢印N′方向へ動かし錠３を閉じることが
できる。いずれにしてもキーロータ１３の回転前
には作動片１４は同一位置にありソレノイド４に
よる通常の錠開閉動作とは完全に独立している。

考案の効果 以上の説明から明らかなように本考案はソレノ
イドにより電気的に動作する錠板と前記ソレノイ
ドとは独立して鍵で動作する作動片とを組合せた
錠であるから、カムやリンク機構のような複雑な
構成を必要とせず、部品点数の少ない簡単でコン
パクトな構成によつて、停電時やソレノイドが動
作不良を起こした時にも手動で錠を開閉できると
いう点において極めて効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の錠を使用した冷蔵庫の斜視図、
第２図、第３図は第１図の−′線、−′線
における断面図、第４図、第５図は本考案の一実
施例を示し、各々第２図、第３図相当の断面図、
第６図は作動時の状況を示す第４図相当の断面図
である。 ４……ソレノイド、５……錠板、１８……長
穴、１７……ピン、１３……キーロータ、１４…
…作動片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ソレノイドに挿入されるロツドと錠板とを連結
   し回動可能に設けた連結板と、前記錠板の移動距
   離にほぼ等しい長さで前記錠板に設けられた長穴
   と、前記長穴に係合するピンが突設され、手動に
   て操作されるキーロータに設けられた係止ピンと
   係合する係止長穴を設けた作動片とを備えた錠。