JPH0220151Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、農作業機を後部に装着する乗用型
の牽引車に関するものである。

（従来技術） 従来、実開昭51−146230号公報で明示されてい
る通り、後部に農作業機としての田植機を装着す
る乗用型の牽引車は、ボンネツトの横側には全く
通路は設けられていなかつた。

（考案の解消しようとする問題点） 従来の牽引車では、牽引車の前側から乗降し
て、運転座席に辿ることができず、水田圃場内で
牽引車に装着の作業機で作業していて、一旦、作
業を中止し、圃場外へ運転者が脱出する場合、圃
場の畦畔に牽引車を横付けしないと直接運転者が
畦畔に降りることができず、極めて不便であつ
た。

（問題点を解決するための手段） この考案は、前記の問題点を解消するために後
部に農作業機１１を装着する前輪２と後輪３を有
する牽引車１であつて、車体１ａ上に、前部から
ボンネツト４、ハンドル５、運転座席８を配設
し、前記ボンネツト４の左右両側にこのボンネツ
トの下部に連接されフラツト状で左右に幅広く前
端側から後方側へ延設される通路９を構成し、こ
の通路９の後端が後輪３を覆うフエンダー１０に
一体的に連接してある農用牽引車の構成とした。

（考案の作用及び効果） 圃場内の作業を一旦中断して、農作業機が装着
された牽引車を圃場内に残して運転者が圃場の畦
畔に降りて圃場から脱出するとき、牽引車を直進
させて牽引車の前端を畦畔に接近あるいは畦畔上
にまで位置させて停止すると、運転者は、ボンネ
ツトの横側形成される通路を通つて難なく畦畔上
に降りられ、また、乗車することもできる。

そして、この通路は、ボンネツトと後方のフエ
ンダーとに亘つて連接された構成になつているか
らそれだけ強度も強くなり、構成も簡略化できる
作用効果を奏する。

（実施例） １は乗用型の牽引車で、左右一対の前輪２，２
と後輪３，３を設けた車体１ａの前側上部にボン
ネツト４を設け、このボンネツト４の後側上側部
にハンドル５を支枠６を介して装着し、更にその
後側に所定のステツプ部７を配して運転座席８を
設けている。

９は通路で、前記ボンネツト４の左右両側に設
けられる板体からなり、後方へ長く延びていて、
その後端は上方へ屈接されてその後上端が後方に
向い後輪３を覆うフエンダー１０に構成されてい
る。

また、このフエンダー１０は前記運転座席８の
後方にまで回つており運転座席８の側方と後方と
が該フエンダー１０でとり巻かれる恰好に構成さ
れている。

１１は農作業機として田植機で、前記牽引車１
に昇降リンク１２を介して装着されている。１３
は苗タンク、１４は苗植付具、１５は整地用のフ
ロート示す。

１６は予備苗を収容しておく苗載置台で、前記
フエンダー１０の後側上部に位置して設けられて
いる。

上例の構成によると、水田等の圃場中で田植作
業中、その作業を一旦中断して、運転者が畦畔に
降りたいときには、牽引車１を前進させて、畦畔
に接近させて停止する。

すると、運転者は、ボンネツト４の左側あるい
は右側の側部に設けられた通路９を通つて難なく
畦畔に降りることができ、運転者は圃場に降りな
いで済む。したがつて、牽引車１を畦畔に沿う方
向へ横付けしなくても畦畔や道路側への乗降が楽
にでき、予備苗を収容しておく苗載置台１６へ苗
を積み込むような場合に極めて便利である。

また、上述の作用効果とは別に、通路９の構成
が、ボンネツト４とフエンダー１０とを一体的に
継ぐよう設けられているために、通路９の強度が
高くなり、また、フエンダー１０と一体的あるい
はボンネツト４と一体的に通路９が構成できるか
らその構成が簡略化され得る。

【図面の簡単な説明】

図は、この考案の一実施例を示し、第１図は側
面図、第２図は斜面図である。 図中記号、１は牽引車、１ａは車体、２は前
輪、３は後輪、４はボンネツト、５はハンドル、
８は運転座席、９は通路、１０はフエンダー、１
１は農作業機を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後部に農作業機１１を装着する前輪２と後輪３
   を有する牽引車１であつて、車体１ａ上に、前部
   からボンネツト４、ハンドル５、運転座席８を配
   設し、前記ボンネツト４の左右両側にこのボンネ
   ツトの下部に連接されフラツト状で左右に幅広く
   前端側から後方側へ延設される通路９を構成し、
   この通路９の後端が後輪３を覆うフエンダー１０
   に一体的に連接してある農用牽引車。