JPH02194034A - 2軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

2軸配向ポリエステルフィルム

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JPH02194034A
JPH02194034A JP1012695A JP1269589A JPH02194034A JP H02194034 A JPH02194034 A JP H02194034A JP 1012695 A JP1012695 A JP 1012695A JP 1269589 A JP1269589 A JP 1269589A JP H02194034 A JPH02194034 A JP H02194034A
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JP
Japan
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polyester film
film
group
biaxially oriented
oriented polyester
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JP1012695A
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English (en)
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Noritaka Kataoka
片岡 典恭
Takashi Mimura
尚 三村
Kenji Tsunashima
研二 綱島
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、2軸配向ポリエステルフィルムに関するもの
である。詳しくは、易滑性、離型性に優れかつ耐摩耗性
に優れ、裏移りの少ない2軸配向ポリエステルフィルム
に関するものである。
[従来の技術] 2軸配向ポリエステルは、その機械的性質9寸法安定性
、耐熱性に優れた特性を有することから、磁気記録材料
、包装材料、グラフィックアーツ材料、情報記録材料な
ど多くの用途の基材フィルムとして広く使用されている
しかし、ポリエステルフィルムは、易滑性、離型性が要
求される分野、例えば、感熱転写型プリンターの感熱転
写箔のスティック防止、オーディオカセットのりテナー
シート(フリクション板)。
磁気テープのバックコートなどでは、コート層を設は易
滑性、離型性を付与することが知られている。易滑性、
離型性を付与したポリエステルフィルムとしては、フィ
ルムの片面に水性高分子と潤滑剤との混合層を塗布した
もの(特開昭60−192628号公報)などが知られ
ている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、前述した易滑性、離型性を付与したポリエステ
ルフィルムは、潤滑剤の添加によりコート層の耐摩耗性
が悪化したり、また、ロール状に巻いた際に混合層から
潤滑剤が脱落して背面に転写しくこれを裏移りという)
、例えば以下のような問題を引き起こしていた。
(1)感熱転写箔は、薄いポリエステルフィルムの片面
に、色材層(熱溶融性あるいは熱昇華性インキ層)が塗
布され、その反対面に、サーマルヘッドが箔に粘着する
トラブルを防ぐため、ホットスティック防止層が設けら
れている。ホットスティック防止層の耐摩耗性が悪けれ
ば、走行中にホットスティック防止層が削れてサーマル
ヘッドに付着し、印字悪化などのトラブルを引き起こす
即ち、サーマルヘッドから供給される熱が感熱転写箔に
伝わり、表面のインキ層が記録紙上に転写されて画像や
文字が記録されるというのが感熱転写の原理であるが、
サーマルヘッド表面に付着した削れ物により、感熱転写
箔への伝熱が妨げられ、本来、インキが転写されるべき
箇所に、インキが転写されないとかインキが薄い部分が
発生する。
また、サーマルヘッドに付着したホットスティック防止
層の削れ物の熱分解物により、サーマルヘッドが腐蝕、
破損するなどの問題が発生する。
一方、裏移りにより色材層を塗布する際に、色材のはじ
き、接着不良などの問題が発生する。
(2)オーディオカセットテープには、テープを収納す
るケースの内面にリテナーシート(フリクション板)が
取り付けられており、テープの走行時に、リールに巻か
れているテープの側面が、リテナーシートに接触しなが
ら回転する事により、テープの走行を滑らかに、かつ、
リールに巻かれているテープの巻き状態が不均一になら
ないようにしている。このため、リテナーシートには易
滑性が要求されポリエステルフィルムに、易滑コート層
が設けられている。易滑層に耐摩耗性がない場合、テー
プとの接触により削れが発生する。削れ物は、テープに
巻き込まれ、磁性体面に付着し記録信号の欠落(ドロッ
プアウト)や磁気ヘッドの目詰まりを引き起こす。
一方、裏移りにより背面に印刷をする際、印刷を阻害す
る。
(3)磁気テープのバックコート層にも易滑性が要求さ
れるが、耐摩耗性がない場合、テープの走行時にガイド
ピンなどでバックコート層が削れ、削れ物が磁性体面に
付着し記録信号の欠落(ドロップアウト)や磁気ヘッド
の目詰まりを引き起こす。
また、裏移りにより磁性体のフィルムへの接着性が低下
し、磁性体層が剥離したりする。
本発明は、これら従来技術の欠点を解消せしめ、易滑性
、離型性とが共に優れ、しかも耐摩耗性にも優れ、裏移
りの少ない2軸配向ポリエステルフィルムを提供するも
のである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、
裏移り指数が30 d7ne/cm以上5 Q dyn
e/cm以下の表面を有する被膜を設け、かつ該被膜が
少なくとも変性アクリル樹脂とエチレンオキサイドを有
するエポキシポリエーテル変性シリコーンを含有するこ
とを特徴とする2軸配向ポリエステルフィルムを骨子と
するものである。
ここでいうポリエステルフィルムとは、エステル結合を
主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であるが、特に
好ましいポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリエチ
レンα、β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,
4 −ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレー
トなどであり、これらの中でも、品質、経済性などを総
合的に勘案すると、ポリエチレンテレフタレートが最モ
好ましい。そのため、以後は、ポリエチレンテレフタレ
ートをポリエステルの代表として記述を進める。
本発明でいうポリエチレンテレフタレート(以後PET
と略称する。)とは、80モル%以上、好ましくは90
モル%以上、更に好ましくは95モル%以上がエチレン
テレフタレートを繰り返し単位とするものである。尚、
酸成分および/またはグリコール成分の一部は下記のよ
うな第3成分と置きかえることができる。
一酸成分一 イソフタル酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸、1.
5〜ナフタレンジカルボン酸、2.7−ナフタレンジカ
ルボン酸、4.4−−ジフェニルジカルボン酸、4.4
′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4.4′−ジフ
ェニルエーテルジカルボン酸、p−β−ヒドロキシエト
キシ安息香酸、アジピン酸、アゼライン酸、セパチン酸
、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル
酸、ε−オキシカプロン酸、トリメリット酸、トリメシ
ン酸、ピロメリット酸、α、β−ビスフェノキシエタン
ー4.4′−ジカルボン酸、α、β−ビス(2−クロル
フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸など。
一グリコール成分− プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペン
チレンゲリコール、1.1−シクロヘキサンジメタツー
ル、1.4−シクロヘキサンジメタツール、2.2−ビ
ス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、
ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン
、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペ
ンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ポリエ
チレングリコールなど。
また、このPETの中に公知の添加剤、例えば、耐熱安
定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機
の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填
剤、離型剤、帯電防止剤、核剤などを配合してもよい。
上記に述べたようなPETの極限粘度(25℃のオルソ
クロロフェノール中で測定)は、0,40〜1.20d
l/gが好ましく、より好ましくは0.50〜0.80
d1/g、さらに好ましくは0.55〜0.75dl 
/ gの範囲である。
次に、2軸配向ポリエステルフィルムとは、通常無延伸
状態のポリエステルシートまたはフィルムを、長手方向
および幅方向の、いわゆる2軸方向に延伸されて作られ
るものであり、広角X線回折で2軸配向のパターンを示
すものをいう。
本発明では、裏移り指数が30 dyne/cm以上5
Q dyne/cm以下の範囲であることが必要である
この範囲は、より好ましくは32 dyne/cm以上
47 d7ne/cm以下、更に好ましくは35 d7
ne/cm以上45 dyne/cm以下である。裏移
り指数が、小さすぎると、このポリエステルフィルムの
背面へコーティング、印刷などをする際、はじき、接着
不良、印刷不良などのトラブルを生ずる。一方、裏移り
指数が大きすぎると、ブロッキングなどのトラブルを発
生する。
本発明でいう変性アクリル樹脂とは、有機溶剤に溶解す
る変性アクリル樹脂あるいは、水溶性または水分散性の
変性アクリル樹脂のことであるが、取り扱いが容易な水
溶性または水分散性の変性アクリル樹脂が好ましい。水
溶性または水分散性の変性アクリル樹脂(以下アクリル
樹脂と略称する。
)とは、アルキルアクリレートあるいはアルキルメタク
リレートを主要な成分とするものであって、該成分30
〜99モル%と、これらと共重合可能でかつ官能基を有
するビニル単量体成分70〜1モル%を含有する水溶性
または水分散性樹脂が好ましい。
アクリル樹脂中のアルキルアクリレートあるいはアルキ
ルメタクリレートが30モル%以上であるのが好ましい
のは、塗布形成性、塗膜強度、耐ブロッキング性が良好
になるためである。アクリル系樹脂中のアルキルアクリ
レートあるいはアルキルメタクリレートが99モル%以
下であるのが好ましいのは、共重合成分として特定の官
能基を有する化合物をアクリル系樹脂に導入することに
より、水溶化、水分散化しやすくすると共に、その状態
を長期にわたり、安定にするためであり、更に塗布層と
ポリエステルフィルム層との接着性の改善、塗布層内で
の反応による塗布層の強度。
耐薬品性の改善などを図ることができるからである。
アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレートの
アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、1−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基
、ステアリル基、シクロヘキシル基などがあげられる。
更に、カルボキシル基、カルボキシル基の塩類若しくは
酸無水物基、水酸基、アルキロール基、エポキシ基、ア
ミノ基、アミド基などの官能基を有するアクリル樹脂は
、それらの官能基を有する下記のビニル系単量体をアル
キルアクリレートあるいはアルキルメタクリレートと共
重合して得られる。しかも、それらの官能基は、樹脂中
に2種類以上含有されていてもよい。
カルボキシル基またはカルボキシル基の塩類若しくは酸
無水物基を有する化合物としては、例えば、アクリル酸
、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、こ
れらのカルボン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモ
ニウム塩、あるいは無水マレイン酸などがあげられる。
水酸基を有する化合物としては、例えば、β−ヒドロキ
シエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリ
レート β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、β−ヒドロキシビニ
ルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、
6−ヒトロキシヘキシルビニルエーテル、ポリエチレン
グリコールモノアクリレート ポリエチレングリコール
モノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノア
クリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレ
ートなどがあげられる。
エポキシ基を有する化合物としては、例えば、グリシジ
ルメタクリレート、グリシジルアクリレートなどがあげ
られる。
アルキロール基、アミノ基またはアルキロール化された
アミノ基あるいはそれらの塩を有する化合物としては、
例えば、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、3−ア
ミノプロピルビニルエーテル。
2−アミノブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート ジメチルアミノエチルビニルエーテ
ル、それらのアミノ基をメチロール化したもの、ハロゲ
ン化アルキル、ジメチル硫酸、サルトンなどにより4級
塩化したものなどがあげられる。
アミド基あるいはアルキロール化されたアミド基を有す
る化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチルメタクリルアミド、メチロール化
メタクリルアミド、ウレイドビニルエーテル、β−ウレ
イドイソブチルビニルエーテル、ウレイドエチルアクリ
レートなどがあげられる。
また、変性アクリル樹脂はスルホン酸基またはその塩を
有する化合物と共重合していてもよい。
その共重合化合物としては、例えば、ビニルスルホン酸
、スチレンスルホン酸、これらのスルホン酸のナトリウ
ムなどとの金属塩、アンモニウム塩などがあげられる。
更に、これらの官能基を有するビニル系単量体と共重合
する際に下記のような化合物を併用してもよい。すなわ
ち、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン
類、ブチルビニルエーテル。
マレイン酸モノあるいはジアルキルエステル、フマル酸
モノあるいはジアルキルエステル、イタコン酸モノある
いはジアルキルエステル、メチルビニルケトン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビ
ニルピロリドン、ビニルトリメトキシシランなどがあげ
られるが、これらに限定されるものではない。
本発明でいうエチレンオキサイドを有するエポキシポリ
エーテル変性シリコーンは、シリコーン成分が1重量%
以上60重量%以下であることが必要である。シリコー
ン成分が少なければ、易滑性、離型性が悪くなる。一方
、シリコーン成分が多ければ、変性アクリル樹脂との相
溶性が悪くな  収めることができる。
る。このシリコーンの構造式は、下記の式で表わ   
また、このシリコーンのエチレンオキサイドとすことが
できる。                 プロピレ
ンオキサイドの重量構成比は2C [但しx、 y、  zは1〜5000の整数、Rは炭
素数1〜100のアルキル基、R′とR′は炭素数1〜
10のアルキレン基、フェニレン基、シクロヘキシレン
基、エーテル基から選ばれたもの、R#は炭素数1〜1
00の低級アルキレン基、aは1以上の整数、bは0ま
たは1以上の整数]本発明でいうエポキシポリエーテル
変性シリコーンは、エチレンオキサイドを有することが
必要である。エチレンオキサイドを有することにより変
性アクリル樹脂と相溶性が良好となる。これにより裏移
りを減らし、裏移り指数を本発明範囲にで表わされ、そ
の範囲は50〜100、特に、60〜100の範囲が変
性アクリル樹脂との相溶性から好ましく、更に100で
あることが好ましい。
本発明のシリコーンは、エポキシ基を有することが必要
である。シリコーンのエポキシ基は、アクリル樹脂のカ
ルボキシル基、カルボキシル基の塩類若しくは酸無水物
基、水酸基、アルキロール基、エポキシ基、アミノ基、
アミド基などの官能基と化学反応して、シリコーンの脱
落を防ぐ。これにより裏移りを減らし、裏移り指数を本
発明範囲に収めることができる。
本発明のエチレンオキサイドを有するエポキシポリエー
テル変性シリコーンは、25℃で測定した粘度が100
センチストークス(以下センチストークスをC,S、と
略称する。)以上10万C0S、以下のもの、好ましく
は150c、s1以上10000c、s、以下のものが
好ましい。粘度が小さすぎると、易滑性、離型性が充分
でなく、一方、粘度が高すぎると変性アクリル樹脂との
相溶性が悪くなる。
以上に述べたような変性アクリル樹脂と、エチレンオキ
サイドを有するエポキシポリエーテル変性シリコーンと
の混合物の被膜をフィルムに設けるわけだが、この被膜
における変性アクリル樹脂とエポキシポリエーテル変性
シリコーン組成比は、重量比で変性アクリル樹脂を10
0とした時、エポキシポリエーテル変性シリコーンが5
〜140、特に、10〜100の範囲が、易滑性、離型
性。
耐摩耗性、裏移り性からも好ましい。
本発明では、被膜の硬度がJIS  K−5401に基
づく測定でH以上であることが好ましい。
Hより硬度が低い場合、磁気ヘッド、サーマルヘッド、
ガイドピンなどと接触、走行した場合、削れなどのトラ
ブルを生ずる。カセットテープのリテナーシートとした
場合は、磁気テープが走行するのにしたがい、その端部
との接触によるスクラッチが生じ、透明性の低下、削れ
などのトラブルが発生する。
本発明において、変性アクリル樹脂と、エチレンオキサ
イドを有するエポキシポリエーテル変性シリコーンとの
混合物の被膜をフィルムに設けるには、複合押出し、コ
ーティングなどがある。ポリエステルフィルム上への被
膜の形成は、2軸延伸後でも延伸前でもよい。プロセス
の容易さから、コーティングが好ましい。コーティング
の方法は、周知のロールコーター グラビアコーター、
各種ロールコータ−、ナイフコーターなどによる方法を
用いることができる。
本発明において、ポリエステルフィルムへの塗布性を改
良する目的で、塗布液に界面活性剤などを添加すること
ができる。
本発明において、反応を促進し耐摩耗性を改良する目的
で架橋触媒、例えば、N H4H2P O4。
7、n(NO3)2などを添加するのが好ましい。
特に、NH4I(2PO4を添加することによって反応
を著しく促進できる。また、同様の目的で硬化剤、例え
ばイミダゾールなどを添加してもよい。
フィルムに設けられる前述の混合物層は、180℃以上
、好ましくは200℃以上で1〜10秒間の熱処理を受
けていることが望ましい。このような高温の熱履歴を受
けることによって、易滑性。
離型性、耐摩耗性や裏移り性が大きく改良される。
このような高温熱処理は、2軸配向ポリエステルフィル
ムに塗剤を塗布して乾燥熱処理するという通常のコーテ
ィング手法では極めて難しい(本発明に用いられる感熱
転写箔用フィルムは通常1〜10μm程度の厚さであり
、極めて薄いので、180℃以上というような高温をか
けると、フィルムが収縮して、しわだらけになる。)。
従って、2軸配向ポリエステルフィルムを製造する工程
の中で、上記混合物を塗布し、その後、延伸して熱処理
するという手法が好ましい。この手法であれば、180
℃以上、好ましくは200℃以上というような高温熱処
理も、何ら問題な〈実施できるのである。なお、フィル
ム背面に塗布される上記混合物の厚さは、0.01〜2
μm1好ましくは0.02〜1μmの範囲にある事が望
ましい。厚さが薄過ぎると、易滑性、離型性や耐摩耗性
に劣り、ある程度の厚さがあれば、それ以上の厚さは必
要としない。
次に、本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの製造方
法の具体例を述べる。
重合過程に析出した、いわゆる析出粒子と無機微粒子(
例えば、粒径1μmのコロイダルシリカ)を含有するP
ETを常法に従って、乾燥溶融押出し、押出されたシー
ト状溶融体を冷却固化せしめて、未延伸PETフィルム
を作る。このフィルムを80〜120℃に加熱して、長
手方向に、2゜5〜5倍延伸して1軸配向フイルムとす
る。このフィルムの片面を炭酸ガス雰囲気中でコロナ放
電処理し、この処理面に、水溶性または水分散性の変性
アクリル樹脂とエチレンオキサイドを有するエポキシポ
リエーテル変性シリコーンとの混合された塗布液を塗布
する。次いで、この塗布されたフィルムを90〜130
℃に加熱しつつ、幅方向に、3〜4.5倍延伸し、引き
続いて、180〜240℃の熱処理ゾーン中へ導いて、
1〜10秒間熱処理する。この熱処理中に、幅方向に3
〜12%の弛緩処理をする方がよい。熱処理されたフィ
ルムを、中間冷却ゾーンを経て徐々に冷却し、室温まで
至った時点で、巻取機で巻き取り、ミルロールとする。
次に、このミルロールをスリッターにかけて、希望の幅
、長さのフィルム製品ロールとする。更に裏移り指数を
上げるため、被膜にコロナ放電処理を行ってもよい。
かくして得られたフィルムを感熱転写箔として使う場合
、非塗布面側に、熱溶融型あるいは熱昇華型の色材層を
塗布し、必要な場合は、さらにその上に離型用のトップ
コート層を塗布し、しかる後、シリアル型あるいはライ
ン型プリンターなどの必要幅にスリットして感熱転写箔
とする。
オーディオカセットテープのリテナーシートとして使う
場合は、所定の形状にフィルムを打ち抜き、塗布面側が
リールに巻かれているテープの側面に接触する様に、カ
セットケース内側に装着する。
磁気テープとして使う場合、非塗布面側に磁性体を塗布
、しかる後に、ビデオテープ等の必要幅にスリットして
磁気テープとする。
[特性の測定方法および効果の評価方法]本発明におけ
る特性の測定方法および効果の評価方法は次のとおりで
ある。
(1)平均表面粗さ(Ra) J I 5−BO601−1976に準じて測定した。
カットオフ値は0.25mmとした。
(2)感熱転写箔の削れの評価 シャープ(株)製ビデオプリンターGZ−P 11でプ
リントさせ、サーマルヘッドに付着した削れの状態を顕
微鏡で100倍に拡大し観察した。
判定基準は、以下のとおりとした。
削れなし:良好 削れあり:不良 (3)リテナーシートの削れの評価 市販のオーディオカセットテープ(TDK(株)AD−
X90)に本発明のりテナーシートを装着し、カセット
デツキで100回往復走行させ、リテナーシートの削れ
を観察した。判定基準は、以下のとおりとした。
削れなし:良好 削れあり:不良 (4)裏移り指数 被膜を設けた面にポリエステルフィルムを重ね合わせ、
70℃で50kg/an2の荷重をかけ30分間処理す
る。次にポリエステルフィルムをはがし、ポリエステル
フィルム面の表面張力をJISK−6768で測定し、
裏移り指数とした。
(5)表面硬度 JIS  K−5401により、被膜の表面硬度を測定
した。
(6)感熱転写箔の裏移りの評価 被膜を設けた面にポリエステルフィルムを重ね合わせ、
70℃で50kg/an2の荷重をかけ30分間処理す
る。次にポリエステルフィルムをはがし、ポリエステル
フィルム表面に、下記成分の熱溶融性インクを5g/c
m2の塗布量でメルトコートし、インクのはじきを観察
した。
熱溶融性インク組成 カーボンブラック =20重量部 カルナヴアワックス=40重量部 エステルワックス :40重量部 判定基準は以下の通り。
はじきなし:良好 はじきあり:不良 (7)リテナーシートの裏移りの評価 被膜を設けた面にポリエステルフィルムを重ね合わせ、
70℃で50kg/cm2の荷重をかけ30分間処理す
る。次にポリエステルフィルムをはがし、ポリエステル
フィルム表面をマジックインキ細書き川魚で塗ってはじ
きがあるか、観察した。
判定基準は以下の通り。
はじきなし:良好 はじきあり:不良 [実施例] 実施例1.実施例2 粒径0.5〜1.5μmの析出粒子(重合工程中に析出
した粒子)を0.15重量%および粒径的1.5μmの
炭酸カルシウム粒子を0.2重量%含有するPETペレ
ット(極限粘度0.63d1/g)を充分に真空乾燥し
た後、押出機に供給して、280℃で溶融押出し、10
μmカットの金属焼結フィルターで濾過した後、T字型
口金からシート状に押出し、これを表面温度50℃の冷
却ドラムに巻きつけて冷却固化せしめた。この間のシー
トと冷却ドラム表面との密着性を向上させるため、シー
ト側にワイヤー電極を配置して、これに6000Vの直
流電圧を印加した。かくして得られた未延伸PETフィ
ルムを、95℃に加熱して、長手方向に3.5倍延伸し
て、1軸延伸フイルムとした。このフィルムの片面を、
炭酸ガス雰囲気中でコロナ放電処理し、その処理された
表面上に、ロッドコート方式で、表1の水系塗料を塗布
した。この片面塗布された1軸延伸フイルムを、98℃
で予熱し、次いで、105℃に加熱しつつ幅方向に3.
9倍延伸した。次いで、このフィルムを225℃の熱風
中に導き入れ、1秒間、緊張熱固定した後、同じ温度雰
囲気内で幅方向に元のフィルム幅の8%収縮を許容し、
次いで、再度、同じ温度雰囲気内で、約1秒間緊張熱固
定し、次に、180℃、150℃、100℃の各ゾーン
を通して徐々に冷却していき、最終的に室温まで冷却し
、これを巻取機に導いて、巻き上げてミルロールとした
。次に、このミルロールをスリッターにかけて、フィル
ム幅600 mmにスリットしてフィルム製品ロールと
した。かくして得られた厚さ約6μmのフィルムは、片
面に約0.1μmの塗布層が塗布されており、両表面の
平均粗さは、塗布面(塗布層を含めて測定)が0.10
μm1非塗布面が0.12μmであった。このフィルム
の非塗布面に、下記組成の熱昇華性インキを色材層とし
て乾燥塗布量1g/rrrになるように塗布し、乾燥せ
しめた後、適宜の幅にスリットして、感熱転写箔を作っ
た。
分散染料KST−B−136:  4重量部(日本化薬
製) エチルヒドキシエチルセルロース二 6重量部メチルエ
チルケトン      =45重量部トルエン    
       :45重量部実施例3.実施例4 フィルムの厚さを25μmにする以外は、実施例1.実
施例2と全く同様にしてフィルムを得て、オーディオカ
セットに装着し、テープを走行さ、せた。走行後のフィ
ルムコート面を観察したが、いずれも削れ、傷共に全く
なく良好であった。
これらのフィルムの裏移り性、削れ性は、表1に示すよ
うに、裏移り指数、被膜硬度が本発明範囲の場合、良好
である。(実施例1〜実施例4)比較例1.比較例2.
比較例3 表2に示す塗料に変更する以外は、実施例1゜実施例2
と全く同様にしてフィルムを得た。
比較例4.比較例5.比較例6 表3に示す塗料に変更する以外は、実施例3゜実施例4
と全く同様にしてフィルムを得た。
表2および表3の比較例1〜6に示すように、裏移り指
数、被膜硬度が本発明範囲外の場合、裏移り性、削れ性
を両立したフィルムは得られなかった。
[発明の効果コ 本発明は、2軸配向ポリエステルフィルムに特定の裏移
り指数と表面硬度を有する、変性アクリル樹脂とエチレ
ンオキサイドを有するエポキシポリエーテル変性シリコ
ーンからなる被膜を設けることにより、易滑性、離型性
が共に優れ、しかも耐摩耗性を有し、裏移りが少ないと
いう性能を付与することにより、被膜の削れと背面の転
写による弊害をなくすという効果を奏したものである。
例えば、感熱転写箔用途では、本発明により削れがなく
スティック防止が良好でかつ裏移りの少ないものが得ら
れる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、裏移
    り指数が30dyne/cm以上50dyne/cm以
    下の表面を有する被膜を設け、かつ該被膜が少なくとも
    下記(A)と(B)を含有することを特徴とする2軸配
    向ポリエステルフィルム。 (A)変性アクリル樹脂 (B)エチレンオキサイドを有するエポキシポリエーテ
    ル変性シリコーン
  2. (2)該被膜が、JISK−5401に基づく測定でH
    以上の表面硬度を有することを特徴とする請求項(1)
    記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  3. (3)変性アクリル樹脂が、カルボキシル基、カルボキ
    シル基の塩類若しくは酸無水物基、水酸基、アルキロー
    ル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基より選ばれた少
    なくとも1種類を含有することを特徴とする請求項(1
    )または(2)記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  4. (4)エチレンオキサイドを有するエポキシポリエーテ
    ル変性シリコーンが、シリコーン成分を1重量%以上6
    0重量%以下含有することを特徴とする請求項(1)〜
    (3)のいずれかに記載の2軸配向ポリエステルフィル
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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