JP2782832B2 - 2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法 - Google Patents
2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法Info
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- JP2782832B2 JP2782832B2 JP23815489A JP23815489A JP2782832B2 JP 2782832 B2 JP2782832 B2 JP 2782832B2 JP 23815489 A JP23815489 A JP 23815489A JP 23815489 A JP23815489 A JP 23815489A JP 2782832 B2 JP2782832 B2 JP 2782832B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、2軸配向ポリエステルフイルムに関するも
のである。詳しくは、易滑性,離型性に優れ裏移りの少
ない2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法に関する
ものである。
のである。詳しくは、易滑性,離型性に優れ裏移りの少
ない2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法に関する
ものである。
[従来の技術] 2軸配向ポリエステルフイルムは、その機械的性質,
寸法安定性,耐熱性に優れた特性を有することから、磁
気記録材料,包装材料,グラフィックアーツ材料,情報
記録材料など多くの用途の基材フイルムとして広く使用
されている。
寸法安定性,耐熱性に優れた特性を有することから、磁
気記録材料,包装材料,グラフィックアーツ材料,情報
記録材料など多くの用途の基材フイルムとして広く使用
されている。
しかし、ポリエステルフイルムは、易滑性,離型性が
要求される分野、例えば、感熱転写型プリンターの感熱
転写箔のスティック防止,オーディオカセットのリテナ
ーシート(フリクション板),磁気テープのバックコー
ト,粘着ラベルの離型フイルムなどでは、コート層を設
け易滑性,離型性を付与することが知られている。易滑
性,離型性を付与したポリエステルフイルムとしては、
フイルムの片面に水性高分子と潤滑剤との混合層を塗布
したもの(特開昭60−192628号公報)などが知られてい
る。
要求される分野、例えば、感熱転写型プリンターの感熱
転写箔のスティック防止,オーディオカセットのリテナ
ーシート(フリクション板),磁気テープのバックコー
ト,粘着ラベルの離型フイルムなどでは、コート層を設
け易滑性,離型性を付与することが知られている。易滑
性,離型性を付与したポリエステルフイルムとしては、
フイルムの片面に水性高分子と潤滑剤との混合層を塗布
したもの(特開昭60−192628号公報)などが知られてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、前述した易滑性,離型性を付与したポリエス
テルフイルムは、潤滑剤の添加によりロール状に巻いた
際に混合層から潤滑剤が脱落して背面に転写し(これを
裏移りという)、以下のような問題を引き起こしてい
た。
テルフイルムは、潤滑剤の添加によりロール状に巻いた
際に混合層から潤滑剤が脱落して背面に転写し(これを
裏移りという)、以下のような問題を引き起こしてい
た。
(1)感熱転写箔は、薄いポリエステルフイルムの片面
に、色材層(熱溶融性あるいは熱昇華性インキ層)が塗
布され、その反対面に、サーマルヘッドが箔に粘着する
トラブルを防ぐため、ホットスティック防止層が設けら
れている。裏移りがあった場合、色材層を塗布する際に
色材のはじき,接着不良などの問題が発生する。
に、色材層(熱溶融性あるいは熱昇華性インキ層)が塗
布され、その反対面に、サーマルヘッドが箔に粘着する
トラブルを防ぐため、ホットスティック防止層が設けら
れている。裏移りがあった場合、色材層を塗布する際に
色材のはじき,接着不良などの問題が発生する。
(2)オーディオカセットテープには、テープを収納す
るケースの内面にリテナーシート(フリクション板)が
取り付けられており、テープの走行時に、リールに巻か
れているテープの側面が、リテナーシートに接触しなが
ら回転する事により、テープの走行を滑らかに、かつ、
リールに巻かれているテープの巻き状態が不均一になら
ないようにしている。このため、リテナーシートには易
滑性が要求されポリエステルフイルムに、易滑コート層
が設けられている。
るケースの内面にリテナーシート(フリクション板)が
取り付けられており、テープの走行時に、リールに巻か
れているテープの側面が、リテナーシートに接触しなが
ら回転する事により、テープの走行を滑らかに、かつ、
リールに巻かれているテープの巻き状態が不均一になら
ないようにしている。このため、リテナーシートには易
滑性が要求されポリエステルフイルムに、易滑コート層
が設けられている。
裏移りがある場合、リテナーシートの背面に印刷をす
る際、印刷不良等の阻害を生ずる。
る際、印刷不良等の阻害を生ずる。
(3)磁気テープのバックコート層にも易滑性が要求さ
れるが、裏移りがある場合、磁性体塗布時の塗剤のはじ
きや、裏移りにより磁性のフイルムへの接着性が低下
し、磁性体層が剥離したりする。
れるが、裏移りがある場合、磁性体塗布時の塗剤のはじ
きや、裏移りにより磁性のフイルムへの接着性が低下
し、磁性体層が剥離したりする。
一方、水溶性または水分散性のアクリル−シリコーン
グラフトポリマーは、2軸配向ポリエステルフイルムに
塗布して乾燥熱処理するという通常のコーティング手法
では本来有する易滑性,離型性を充分発揮できない。
グラフトポリマーは、2軸配向ポリエステルフイルムに
塗布して乾燥熱処理するという通常のコーティング手法
では本来有する易滑性,離型性を充分発揮できない。
本発明は、これら従来技術の欠点を解消せしめ、易滑
性,離型性とが共に優れ、しかも裏移りの少ない2軸配
向ポリエステルフイルムを低コストで製造する方法を提
供するものである。
性,離型性とが共に優れ、しかも裏移りの少ない2軸配
向ポリエステルフイルムを低コストで製造する方法を提
供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、配向結晶化完了前のポリエステルフイルム
に少なくとも水溶性または水分散性のアクリル−シリコ
ーングラフトポリマーを含有する塗布液を塗布後、延
伸,熱処理し配向結晶化させることを特徴とする2軸配
向ポリエステルフイルムの製造方法を骨子とするもので
ある。
に少なくとも水溶性または水分散性のアクリル−シリコ
ーングラフトポリマーを含有する塗布液を塗布後、延
伸,熱処理し配向結晶化させることを特徴とする2軸配
向ポリエステルフイルムの製造方法を骨子とするもので
ある。
ここでいうポリエステルフイルムとは、エステル結合
を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であるが、特
に好ましいポリエステルとしては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリエチ
レンα,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,
4′−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレー
トなどであり、これらの中でも、品質,経済性などを総
合的に勘案すると、ポリエチレンテレフタレートが最も
好ましい。そのため、以後は、ポリエチレンテレフタレ
ートをポリエステルの代表として記述を進める。
を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であるが、特
に好ましいポリエステルとしては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリエチ
レンα,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,
4′−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレー
トなどであり、これらの中でも、品質,経済性などを総
合的に勘案すると、ポリエチレンテレフタレートが最も
好ましい。そのため、以後は、ポリエチレンテレフタレ
ートをポリエステルの代表として記述を進める。
本発明でいうポリエチレンテレフタレート(以下PET
と略称する。)とは、80モル%以上、好ましくは90モル
%以上、更に好ましくは95モル%以上がエチレンテレフ
タレートを繰り返し単位とするものである。尚、酸成分
および/またはグリコール成分の一部は下記のような第
3成分と置きかえることができる。
と略称する。)とは、80モル%以上、好ましくは90モル
%以上、更に好ましくは95モル%以上がエチレンテレフ
タレートを繰り返し単位とするものである。尚、酸成分
および/またはグリコール成分の一部は下記のような第
3成分と置きかえることができる。
−酸成分− イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ヘキサヒドロ
テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ε−オキシ
カプロン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリ
ット酸、α,β−ビスフェノキシエタン−4,4′−ジカ
ルボン酸、α,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタ
ン−4,4′−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸 −グリコール成分− プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペ
ンチレングリコール、1,1−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4
−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス
(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパン、ポリエチレ
ングリコールなど。
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ヘキサヒドロ
テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ε−オキシ
カプロン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリ
ット酸、α,β−ビスフェノキシエタン−4,4′−ジカ
ルボン酸、α,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタ
ン−4,4′−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸 −グリコール成分− プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペ
ンチレングリコール、1,1−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4
−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス
(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパン、ポリエチレ
ングリコールなど。
また、このPETの中に公知の添加剤、例えば、耐熱安
定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機
の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填
剤、離型剤、帯電防止剤、核剤などを配合してもよい。
上述に述べたようなPETの極限粘度(25℃のオルソクロ
ロフェノール中で測定)は、0.40〜1.20が好ましく、よ
り好ましくは0.50〜0.80、さらに好ましくは0.55〜0.75
dl/gの範囲である。
定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機
の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填
剤、離型剤、帯電防止剤、核剤などを配合してもよい。
上述に述べたようなPETの極限粘度(25℃のオルソクロ
ロフェノール中で測定)は、0.40〜1.20が好ましく、よ
り好ましくは0.50〜0.80、さらに好ましくは0.55〜0.75
dl/gの範囲である。
次に、通常2軸配向ポリエステルフイルムとは、無延
伸状態のポリエステルシートまたはフイルムを、長手方
向および幅方向の、いわゆる2軸方向に延伸されて作ら
れるものであり、広角X線回折で2軸配向のパターンを
示すものをいう。
伸状態のポリエステルシートまたはフイルムを、長手方
向および幅方向の、いわゆる2軸方向に延伸されて作ら
れるものであり、広角X線回折で2軸配向のパターンを
示すものをいう。
本発明でいう配向結晶化させたポリエステルフイルム
とは、上記2軸配向ポリエステルフイルムを熱処理して
作られるものである。
とは、上記2軸配向ポリエステルフイルムを熱処理して
作られるものである。
本発明でいう水溶性または水分散性のアクリル−シリ
コーングラフトポリマーとは、主鎖がアクリレート系化
合物からなり、側鎖がシリコーン成分であるポリマーで
ある。
コーングラフトポリマーとは、主鎖がアクリレート系化
合物からなり、側鎖がシリコーン成分であるポリマーで
ある。
本発明のアクリレート系化合物とは、アルキルアクリ
レートあるいはアルキルメタクリレートを主要な成分と
するものであって、該成分30〜99モル%と、これらと共
重合可能でかつ官能基を有するビニル単量体成分70〜1
モル%を含有する水溶性または水分散性樹脂が好まし
い。
レートあるいはアルキルメタクリレートを主要な成分と
するものであって、該成分30〜99モル%と、これらと共
重合可能でかつ官能基を有するビニル単量体成分70〜1
モル%を含有する水溶性または水分散性樹脂が好まし
い。
アクリレート系化合物中のアルキルアクリレートある
いはアルキルメタクリレートが30モル%以上であるのが
好ましいのは、塗布形成性,塗膜強度,耐ブロッキング
性が良好になるためである。アクリル系樹脂中のアルキ
ルアクリレートあるいはアルキルメタクリレートが99モ
ル%以下であるのが好ましいのは、共重合成分として特
定の官能基を有する化合物をアクリル系樹脂に導入する
ことにより、水溶化、水分散化しやすくすると共に、そ
の状態を長期にわたり、安定にするためであり、更に塗
布層とポリエステルフイルム層との接着性の改善,塗布
層内での反応による塗布層の強度,耐薬品性の改善など
を図ることができるからである。
いはアルキルメタクリレートが30モル%以上であるのが
好ましいのは、塗布形成性,塗膜強度,耐ブロッキング
性が良好になるためである。アクリル系樹脂中のアルキ
ルアクリレートあるいはアルキルメタクリレートが99モ
ル%以下であるのが好ましいのは、共重合成分として特
定の官能基を有する化合物をアクリル系樹脂に導入する
ことにより、水溶化、水分散化しやすくすると共に、そ
の状態を長期にわたり、安定にするためであり、更に塗
布層とポリエステルフイルム層との接着性の改善,塗布
層内での反応による塗布層の強度,耐薬品性の改善など
を図ることができるからである。
アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレート
のアルキル基の例としては、メチル基,エチル基,n−プ
ロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル
基,t−ブチル基,2−エチルヘキシル基,ラウリル基,ス
テアリル基,シクロヘキシル基などがあげられる。
のアルキル基の例としては、メチル基,エチル基,n−プ
ロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル
基,t−ブチル基,2−エチルヘキシル基,ラウリル基,ス
テアリル基,シクロヘキシル基などがあげられる。
アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレー
トと共重合する官能基を有するビニル系単量体は、反応
性官能基,自己架橋性官能基,親水基などの官能基を有
する下記の化合物が使用できる。しかも、これらの官能
基は、樹脂中に2種類以上含有されていてもよい。
トと共重合する官能基を有するビニル系単量体は、反応
性官能基,自己架橋性官能基,親水基などの官能基を有
する下記の化合物が使用できる。しかも、これらの官能
基は、樹脂中に2種類以上含有されていてもよい。
カルボキシル基またはその塩,あるいは酸無水物基を
有する化合物としては、例えば、アクリル酸,イタコン
酸,マレイン酸,フマル酸,クロトン酸,これらのカル
ボン酸のナトリウムなどとの金属塩,アンモニウム塩,
あるいは無水マレイン酸などがあげられる。
有する化合物としては、例えば、アクリル酸,イタコン
酸,マレイン酸,フマル酸,クロトン酸,これらのカル
ボン酸のナトリウムなどとの金属塩,アンモニウム塩,
あるいは無水マレイン酸などがあげられる。
水酸基を有する化合物としては、例えば、β−ヒドロ
キシエチルアクリレート,β−ヒドロキシエチルメタク
リレート,β−ヒドロキシプロピルアクリレート,β−
ヒドロキシプロピルメタクリレート,β−ヒドロキシビ
ニルエーテル,5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル,6
−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル,ポリエチレング
リコールモノアクリレート,ポリエチレングリコールモ
ノメタクリレート,ポリプロピレングリコールモノアク
リレート,ポリプロピレングリコールモノメタクリレー
トなどがあげられる。
キシエチルアクリレート,β−ヒドロキシエチルメタク
リレート,β−ヒドロキシプロピルアクリレート,β−
ヒドロキシプロピルメタクリレート,β−ヒドロキシビ
ニルエーテル,5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル,6
−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル,ポリエチレング
リコールモノアクリレート,ポリエチレングリコールモ
ノメタクリレート,ポリプロピレングリコールモノアク
リレート,ポリプロピレングリコールモノメタクリレー
トなどがあげられる。
エポキシ基を有する化合物としては、例えば、グリシ
ジルメタクリレート,グリシジルアクリレートなどがあ
げられる。
ジルメタクリレート,グリシジルアクリレートなどがあ
げられる。
アルキロール基,アミノ基またはアルキロール化され
たアミノ基あるいはそれらの塩を有する化合物として
は、例えば、ジエチルアミノエチルビニルエーテル,3−
アミノプロピルビニルエーテル,2−アミノブチルビニル
エーテル,ジメチルアミノエチルメタクリレート,ジメ
チルアミノエチルビニルエーテル、それらのアミノ基を
メチロール化したもの、ハロゲン化アルキル、ジメチル
硫酸、サルトンなどにより4級塩化したものなどがあげ
られる。
たアミノ基あるいはそれらの塩を有する化合物として
は、例えば、ジエチルアミノエチルビニルエーテル,3−
アミノプロピルビニルエーテル,2−アミノブチルビニル
エーテル,ジメチルアミノエチルメタクリレート,ジメ
チルアミノエチルビニルエーテル、それらのアミノ基を
メチロール化したもの、ハロゲン化アルキル、ジメチル
硫酸、サルトンなどにより4級塩化したものなどがあげ
られる。
アミド基あるいはアルキロール化されたアミド基を有
する化合物としては、例えば、アクリルアミド,メタク
リルアミド,N−メチルメタクリルアミド,メチロール化
メタクリルアミド,ウレイドビニルエーテル,β−ウレ
イドイソブチルビニルエーテル,ウレイドエチルアクリ
レートなどがあげられる。
する化合物としては、例えば、アクリルアミド,メタク
リルアミド,N−メチルメタクリルアミド,メチロール化
メタクリルアミド,ウレイドビニルエーテル,β−ウレ
イドイソブチルビニルエーテル,ウレイドエチルアクリ
レートなどがあげられる。
また、スルホン酸基またはその塩を有する化合物とし
ては、例えば、ビニルスルホン酸,スチレンスルホン
酸,これらのスルホン酸のナトリウムなどとの金属塩,
アンモニウム塩などがあげられる。
ては、例えば、ビニルスルホン酸,スチレンスルホン
酸,これらのスルホン酸のナトリウムなどとの金属塩,
アンモニウム塩などがあげられる。
更に、これらの官能基を有するビニル系単量体と共重
合する際に下記のような化合物を併用してもよい。すな
わち、アクリロニトリル,メタクリロニトリル,スチレ
ン類,ブチルビニルエーテル,マレイン酸モノあるいは
ジアルキルエステル,フマル酸モノあるいはジアルキル
エステル,イタコン酸モノあるいはジアルキルエステ
ル,メチルビニルケトン,塩化ビニル,塩化ビニリデン
酢酸ビニル,ビニルピリジン,ビニルピロリドン,ビニ
ルトリメトキシシランなどがあげられるが、これらに限
定されるものではない。
合する際に下記のような化合物を併用してもよい。すな
わち、アクリロニトリル,メタクリロニトリル,スチレ
ン類,ブチルビニルエーテル,マレイン酸モノあるいは
ジアルキルエステル,フマル酸モノあるいはジアルキル
エステル,イタコン酸モノあるいはジアルキルエステ
ル,メチルビニルケトン,塩化ビニル,塩化ビニリデン
酢酸ビニル,ビニルピリジン,ビニルピロリドン,ビニ
ルトリメトキシシランなどがあげられるが、これらに限
定されるものではない。
本発明でいうシリコーン成分とは、アルキルポリシロ
キサン構造を有するジメチルポリシロキサンやその変性
物例えばフェニルシロキサン,ジフェニルシロキサン等
があげられる。
キサン構造を有するジメチルポリシロキサンやその変性
物例えばフェニルシロキサン,ジフェニルシロキサン等
があげられる。
本発明では、主鎖のアクリレート系化合物と側鎖のシ
リコーン成分との割合は、アクリレート系化合物を100
とするとシリコーン成分は、1〜1000好ましくは、5〜
200の範囲にあることが好ましい。シリコーンの割合が
少な過ぎると易滑性,離型性に劣り,多過ぎるとポリエ
ステルフイルムとの密着性が悪くなったり塗膜の硬度が
低くなって、塗膜の脱落,削れが発生する。
リコーン成分との割合は、アクリレート系化合物を100
とするとシリコーン成分は、1〜1000好ましくは、5〜
200の範囲にあることが好ましい。シリコーンの割合が
少な過ぎると易滑性,離型性に劣り,多過ぎるとポリエ
ステルフイルムとの密着性が悪くなったり塗膜の硬度が
低くなって、塗膜の脱落,削れが発生する。
本発明において、バインダーを塗剤に混合することが
できる。バインダーとしては、ポリエステル,エポキ
シ,ポリアミド,ポリイミド,ポリカーボネート,ポリ
スルホン,ポリビニルブチラール,ポリアリレート,ポ
リアクリル酸エステル,ポリメタクリル酸エステル,ポ
リアクリロニトリル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリ
デン,ポリスチレン,ポリ酢酸ビニル,ポリブタジエ
ン,ポリウレタン,ポリフロロプレン,フェノール樹
脂,アルキッド樹脂やニカワ,カゼイン等の天然高分
子,ポリエチレングリコール,ポリビニルアルコール,
メチルセルロース及びその他のセルロース誘導体,尿素
樹脂,メラミン樹脂,ポリエステルエーテルなど、およ
び、以上の共重合体、および、それらの混合物が使用で
きる。
できる。バインダーとしては、ポリエステル,エポキ
シ,ポリアミド,ポリイミド,ポリカーボネート,ポリ
スルホン,ポリビニルブチラール,ポリアリレート,ポ
リアクリル酸エステル,ポリメタクリル酸エステル,ポ
リアクリロニトリル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリ
デン,ポリスチレン,ポリ酢酸ビニル,ポリブタジエ
ン,ポリウレタン,ポリフロロプレン,フェノール樹
脂,アルキッド樹脂やニカワ,カゼイン等の天然高分
子,ポリエチレングリコール,ポリビニルアルコール,
メチルセルロース及びその他のセルロース誘導体,尿素
樹脂,メラミン樹脂,ポリエステルエーテルなど、およ
び、以上の共重合体、および、それらの混合物が使用で
きる。
本発明において、ポリエステルフイルムへの塗布性を
改良する目的で、塗布液に界面活性剤などを添加するこ
とができる。
改良する目的で、塗布液に界面活性剤などを添加するこ
とができる。
本発明において、水溶性または水分散性のアクリル−
シリコーングラフトポリマーをポリエステルフイルムに
コーティングするわけだが、コーティングの方法は、周
知のロッドコーター,グラビアコーター,各種ロールコ
ーター,ナイフコーターなどによる方法を用いることが
できる。
シリコーングラフトポリマーをポリエステルフイルムに
コーティングするわけだが、コーティングの方法は、周
知のロッドコーター,グラビアコーター,各種ロールコ
ーター,ナイフコーターなどによる方法を用いることが
できる。
本発明では、フイルムに前述の塗布液を塗布した後、
延伸、熱処理し配向結晶化させることが必要である。か
かる工程を経ることにより、塗布層は、通常、好ましく
は180℃以上、さらには200℃以上で1〜10秒間の熱処理
を受けることになる。このような高温の熱履歴を受ける
ことによって、フイルムは配向結晶化し、塗布層も易滑
性,離型性,耐摩耗性や裏移り性が大きく改良される。
特に、水溶性または水分散性アクリル−シリコーングラ
フトポリマーは、水中ではシリコーン成分がポリマーに
内包されており、しかも塗膜になってもシリコーン成分
が内包され易滑性,離型性を充分発現できない。この高
温の熱履歴を受けることによって、シリコーン成分が塗
膜表面に出てアクリル−シリコーングラフトポリマーの
有する本来の易滑性,離型性が、初めて発現する。この
ような高温熱処理は、2軸配向ポリエステルフイルムに
塗剤を塗布して乾燥熱処理するという通常のコーティン
グ手法では極めて難しい(本発明に用いられる感熱転写
箔用フイルムは通常1〜10μm程度の厚さであり、極め
て薄いので、180℃以上というような高温をかけると、
フイルムが収縮して、しわだらけになる)。従って、本
発明のように2軸配向ポリエステルフイルムを製造する
工程の中で、好ましくは無配向あるいは1軸配向フイル
ムに上記塗剤を塗布し、その後、延伸して熱処理すると
いう手法を用いなければならない。この手法であれば、
本発明の目的達成のための、好ましくは180℃以上、さ
らには200℃以上というような高温熱処理も、何ら問題
なく実施できるのである。しかも、2軸配向ポリエステ
ルフイルムの製造時に同時にコーティングを行なうた
め、大量に低コストで生産することができる。なお、フ
イルム背面に塗布される上記塗膜層の厚さは、0.01〜2
μm、好ましくは0.02〜1μmの範囲にある事が望まし
い。厚さが薄過ぎると、易滑性,離型性や耐摩耗性に劣
り、ある程度の厚さがあれば、それ以上の厚さは必要と
しない。
延伸、熱処理し配向結晶化させることが必要である。か
かる工程を経ることにより、塗布層は、通常、好ましく
は180℃以上、さらには200℃以上で1〜10秒間の熱処理
を受けることになる。このような高温の熱履歴を受ける
ことによって、フイルムは配向結晶化し、塗布層も易滑
性,離型性,耐摩耗性や裏移り性が大きく改良される。
特に、水溶性または水分散性アクリル−シリコーングラ
フトポリマーは、水中ではシリコーン成分がポリマーに
内包されており、しかも塗膜になってもシリコーン成分
が内包され易滑性,離型性を充分発現できない。この高
温の熱履歴を受けることによって、シリコーン成分が塗
膜表面に出てアクリル−シリコーングラフトポリマーの
有する本来の易滑性,離型性が、初めて発現する。この
ような高温熱処理は、2軸配向ポリエステルフイルムに
塗剤を塗布して乾燥熱処理するという通常のコーティン
グ手法では極めて難しい(本発明に用いられる感熱転写
箔用フイルムは通常1〜10μm程度の厚さであり、極め
て薄いので、180℃以上というような高温をかけると、
フイルムが収縮して、しわだらけになる)。従って、本
発明のように2軸配向ポリエステルフイルムを製造する
工程の中で、好ましくは無配向あるいは1軸配向フイル
ムに上記塗剤を塗布し、その後、延伸して熱処理すると
いう手法を用いなければならない。この手法であれば、
本発明の目的達成のための、好ましくは180℃以上、さ
らには200℃以上というような高温熱処理も、何ら問題
なく実施できるのである。しかも、2軸配向ポリエステ
ルフイルムの製造時に同時にコーティングを行なうた
め、大量に低コストで生産することができる。なお、フ
イルム背面に塗布される上記塗膜層の厚さは、0.01〜2
μm、好ましくは0.02〜1μmの範囲にある事が望まし
い。厚さが薄過ぎると、易滑性,離型性や耐摩耗性に劣
り、ある程度の厚さがあれば、それ以上の厚さは必要と
しない。
次に、本発明の2軸配向ポリエステルフイルムの製造
方法の具体例を述べる。重合過程に析出した、いわゆる
析出粒子と無機微粒子(例えば、粒径1μmのコロイダ
ルシリカ)を含有するPETを常法に従って、乾燥溶融押
出し、押出されたシート状溶融体を冷却固化せしめて、
未延伸PETフイルムを作る。このフイルムを80〜120℃に
加熱して、長手方向に2.5〜5倍延伸して1軸配向フィ
ルムとする。このフイルムの片面を炭酸ガス,窒素ガス
や空気などの雰囲気中でコロナ放電処理し、この処理面
に、水溶性または水分散性のアクリル−シリコーングラ
フトポリマーを有する塗布液を塗布する。次いで、この
塗布されたフイルムを90〜130℃に加熱しつつ、幅方向
に3〜4.5倍延伸し、引き続いて、180〜240℃の熱処理
ゾーン中へ導いて、1〜10秒間熱処理する。この熱処理
中に、幅方向に3〜12%の弛緩処理をする方がよい。熱
処理されたフイルムを、中間冷却ゾーンを経て徐々に冷
却し、室温まで至った時点で、巻取機で巻き取り、ミル
ロールとする。次に、このミルロールをスリッターにか
けて、希望の幅,長さのフイルム製品ロールとする。
方法の具体例を述べる。重合過程に析出した、いわゆる
析出粒子と無機微粒子(例えば、粒径1μmのコロイダ
ルシリカ)を含有するPETを常法に従って、乾燥溶融押
出し、押出されたシート状溶融体を冷却固化せしめて、
未延伸PETフイルムを作る。このフイルムを80〜120℃に
加熱して、長手方向に2.5〜5倍延伸して1軸配向フィ
ルムとする。このフイルムの片面を炭酸ガス,窒素ガス
や空気などの雰囲気中でコロナ放電処理し、この処理面
に、水溶性または水分散性のアクリル−シリコーングラ
フトポリマーを有する塗布液を塗布する。次いで、この
塗布されたフイルムを90〜130℃に加熱しつつ、幅方向
に3〜4.5倍延伸し、引き続いて、180〜240℃の熱処理
ゾーン中へ導いて、1〜10秒間熱処理する。この熱処理
中に、幅方向に3〜12%の弛緩処理をする方がよい。熱
処理されたフイルムを、中間冷却ゾーンを経て徐々に冷
却し、室温まで至った時点で、巻取機で巻き取り、ミル
ロールとする。次に、このミルロールをスリッターにか
けて、希望の幅,長さのフイルム製品ロールとする。
かくして得られたフイルムを感熱転写箔として使う場
合、非塗布面側に、熱溶融型あるいは熱昇華型の色材層
を塗布し、必要な場合は、さらにその上に離型用のトッ
プコート層を塗布し、しかる後、シリアル型あるいはラ
イン型プリンターなどの必要幅にスリットして感熱転写
箔とする。
合、非塗布面側に、熱溶融型あるいは熱昇華型の色材層
を塗布し、必要な場合は、さらにその上に離型用のトッ
プコート層を塗布し、しかる後、シリアル型あるいはラ
イン型プリンターなどの必要幅にスリットして感熱転写
箔とする。
オーディオカセットテープのリテナーシートとして使
う場合は、所定の形状にフイルムを打ち抜き、塗布面側
がリールに巻かれているテープの側面に接触する様に、
カセットケース内側に装着する。
う場合は、所定の形状にフイルムを打ち抜き、塗布面側
がリールに巻かれているテープの側面に接触する様に、
カセットケース内側に装着する。
磁気テープとして使う場合、非塗布面側に磁性体を塗
布、しかる後に、ビデオテープ等の必要幅にスリットし
て磁気テープとする。
布、しかる後に、ビデオテープ等の必要幅にスリットし
て磁気テープとする。
[特性の測定方法および効果の評価方法] 本発明における特性の測定方法および効果の評価方法
は次のとおりである。
は次のとおりである。
(1)平均表面粗さ(Ra) JIS−B0601−1976に準じて測定した。カットオフ値は
0.25mmとした。
0.25mmとした。
(2)感熱転写箔のスティッキングの評価 シャープ(株)製ビデオプリンターGZ−P11でプリン
トさせ、スティッキング現象を観察した。判定基準は、
以下のとおりとした。
トさせ、スティッキング現象を観察した。判定基準は、
以下のとおりとした。
スティッキングなし:良好 スティッキングあり:不良 (3)感熱転写箔の裏移りの評価 塗膜を設けた面にポリエステルフイルムを重ね合わ
せ、70℃で50kg/cm2の荷重をかけ30分間処理する。次に
ポリエステルフイルムをはがし、ポリエステルフイルム
表面に、下記成分の熱溶融性インクを5g/cm2の塗布量で
メルトコートし、インクのはじきを観察した。
せ、70℃で50kg/cm2の荷重をかけ30分間処理する。次に
ポリエステルフイルムをはがし、ポリエステルフイルム
表面に、下記成分の熱溶融性インクを5g/cm2の塗布量で
メルトコートし、インクのはじきを観察した。
熱溶融性インク組成 カーボンブラック :20重量部 カルナヴァワックス:40重量部 エステルワックス :40重量部 判定基準は以下の通り。
はじきなし:良好 はじきあり:不良 (4)リテナーシートの裏移りの評価 塗膜を設けた面にポリエステルフイルムを重ね合わ
せ、70℃で50kg/cm2の荷重をかけ30分間処理する。次に
ポリエステルフイルムをはがし、ポリエステルフイルム
表面をマジックインキ細書き用黒で塗ってはじきがある
か、観察した。判定基準は以下の通り。
せ、70℃で50kg/cm2の荷重をかけ30分間処理する。次に
ポリエステルフイルムをはがし、ポリエステルフイルム
表面をマジックインキ細書き用黒で塗ってはじきがある
か、観察した。判定基準は以下の通り。
はじきなし:良好 はじきあり:不良 [実施例] 実施例1,実施例2 粒径0.5〜1.5μmの析出粒子(重合工程中に析出した
粒子)を0.15重量%および粒径約1.5μmの炭酸カルシ
ウム粒子を0.2重量%含有するPETペレット(極限粘度0.
63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出機に供給して、
280℃で溶融押出し、10μmカットの金属焼結フィルタ
ーで濾過した後、T字型口金からシート状に押出し、こ
れを表面温度50℃の冷却ドラムに巻きつけて冷却固化せ
しめた。この間のシートと冷却ドラム表面との密着性を
向上させるため、シート側にワイヤー電極を配置して、
これに6000Vの直流電圧を印加した。かくして得られた
未延伸PETフイルムを、95℃に加熱して、長手方向に3.5
倍延伸して、1軸延伸フイルムとした。このフイルムの
片面を、空気中でコロナ放電処理し、その処理された表
面上に、ロッドコート方式で、表1の水系塗料を塗布し
た。この片面塗布された1軸延伸フイルムを98℃で予熱
し、次いで、105℃に加熱しつつ幅方向に3.9倍延伸し
た。次いで、このフイルムを225℃の熱風中に導き入れ
て、1秒間、緊張熱固定した後、同じ温度雰囲気内で幅
方向に元のフイルム幅の8%収縮を許容し、次いで、再
度、同じ温度雰囲気内で、約1秒間緊張熱固定し、次
に、180℃,150℃,100℃の各ゾーンを通して徐々に冷却
していき、最終的に室温まで冷却し、これを巻取機に導
いて、巻き上げてミルロールとした。次に、このミルロ
ールをスリッターにかけて、フイルム幅600mmにスリッ
トしてフイルム製品ロールとした。かくして得られた厚
さ約6μmのフイルムは、片面に約0.1μmの塗布層が
塗布されており、両表面の平均粗さは、塗布面(塗布層
を含めて測定)が0.10μm、非塗布面が0.12μmであっ
た。このフイルムの非塗布面に、下記組成の熱昇華性イ
ンキを色材層として乾燥塗布量1g/m2になるように塗布
し、乾燥せしめた後、適宜の幅にスリットして、感熱転
写箔を作った。
粒子)を0.15重量%および粒径約1.5μmの炭酸カルシ
ウム粒子を0.2重量%含有するPETペレット(極限粘度0.
63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出機に供給して、
280℃で溶融押出し、10μmカットの金属焼結フィルタ
ーで濾過した後、T字型口金からシート状に押出し、こ
れを表面温度50℃の冷却ドラムに巻きつけて冷却固化せ
しめた。この間のシートと冷却ドラム表面との密着性を
向上させるため、シート側にワイヤー電極を配置して、
これに6000Vの直流電圧を印加した。かくして得られた
未延伸PETフイルムを、95℃に加熱して、長手方向に3.5
倍延伸して、1軸延伸フイルムとした。このフイルムの
片面を、空気中でコロナ放電処理し、その処理された表
面上に、ロッドコート方式で、表1の水系塗料を塗布し
た。この片面塗布された1軸延伸フイルムを98℃で予熱
し、次いで、105℃に加熱しつつ幅方向に3.9倍延伸し
た。次いで、このフイルムを225℃の熱風中に導き入れ
て、1秒間、緊張熱固定した後、同じ温度雰囲気内で幅
方向に元のフイルム幅の8%収縮を許容し、次いで、再
度、同じ温度雰囲気内で、約1秒間緊張熱固定し、次
に、180℃,150℃,100℃の各ゾーンを通して徐々に冷却
していき、最終的に室温まで冷却し、これを巻取機に導
いて、巻き上げてミルロールとした。次に、このミルロ
ールをスリッターにかけて、フイルム幅600mmにスリッ
トしてフイルム製品ロールとした。かくして得られた厚
さ約6μmのフイルムは、片面に約0.1μmの塗布層が
塗布されており、両表面の平均粗さは、塗布面(塗布層
を含めて測定)が0.10μm、非塗布面が0.12μmであっ
た。このフイルムの非塗布面に、下記組成の熱昇華性イ
ンキを色材層として乾燥塗布量1g/m2になるように塗布
し、乾燥せしめた後、適宜の幅にスリットして、感熱転
写箔を作った。
分散染料KST−B−136(日本化薬製): 4重量部 エチルヒドキシエチルセルロース : 6重量部 メチルエチルケトン :45重量部 トルエン :45重量部 実施例3,実施例4 フイルムの厚さを25μmにする以外は、実施例1,実施
例2と全く同様にしてフイルムを得た。このフイルムを
所定の形状に打ち抜いて、オーディオカセットに装着
し、テープを走行させた。テープは、滑らかに走行し、
均一にリールに巻かれた。
例2と全く同様にしてフイルムを得た。このフイルムを
所定の形状に打ち抜いて、オーディオカセットに装着
し、テープを走行させた。テープは、滑らかに走行し、
均一にリールに巻かれた。
これらのフイルムの裏移り性は良好である(実施例1
〜実施例4)。
〜実施例4)。
比較例1,比較例2 表2に示す塗料に変更する以外は、実施例1,実施例2
と全く同様にしてフイルムを得た。
と全く同様にしてフイルムを得た。
比較例3,比較例4 表2に示す塗料に変更する以外は、実施例3,実施例4
と全く同様にしてフイルムを得た。
と全く同様にしてフイルムを得た。
比較例5,比較例6(表3) 厚さ6μmのポリエステルフイルム(東レ(株)製:
“ルミラー”)の片面に、ロッドコート方式で表1の実
施例1,実施例2の水系塗料を乾燥塗膜厚さが0.1μmに
なるように塗布し、100℃×60secで乾燥させ保護膜を形
成した。このフイルムの非塗布面に、下記組成の熱昇華
性インキを色材層として乾燥塗布量1g/m2になるように
塗布、乾燥せしめた後、適宜の幅にスリットして、感熱
転写箔を作った。
“ルミラー”)の片面に、ロッドコート方式で表1の実
施例1,実施例2の水系塗料を乾燥塗膜厚さが0.1μmに
なるように塗布し、100℃×60secで乾燥させ保護膜を形
成した。このフイルムの非塗布面に、下記組成の熱昇華
性インキを色材層として乾燥塗布量1g/m2になるように
塗布、乾燥せしめた後、適宜の幅にスリットして、感熱
転写箔を作った。
分散染料KST−B−136(日本化薬製): 4重量部 エチルヒドキシエチルセルロース : 6重量部 メチルエチルケトン :45重量部 トルエン :45重量部 表2,表3の比較例1〜6に示すように、耐スティッキ
ング性,裏移り性を共に満足したフイルムは得られなか
った。
ング性,裏移り性を共に満足したフイルムは得られなか
った。
[発明の効果] 本発明は、配向結晶化前のポリエステルフイルムに予
めシリコーンとアクリルを共重合させた水溶性または水
分散性のアクリル−シリコーングラフトポリマーを塗布
し、高温熱処理し配向結晶化する製造方法を用いること
で、易滑性,離型性が共に優れ、しかも裏移りが少ない
という性能が付与されることにより、背面の転写による
弊害をなくすという効果を奏したものである。
めシリコーンとアクリルを共重合させた水溶性または水
分散性のアクリル−シリコーングラフトポリマーを塗布
し、高温熱処理し配向結晶化する製造方法を用いること
で、易滑性,離型性が共に優れ、しかも裏移りが少ない
という性能が付与されることにより、背面の転写による
弊害をなくすという効果を奏したものである。
例えば、感熱転写箔は、本発明によりスティック防止
が良好でかつ裏移りの少ないものが得られる。
が良好でかつ裏移りの少ないものが得られる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 55/12 - 55/16 C08J 7/04 B32B 27/00 - 27/36
Claims (1)
- 【請求項1】配向結晶化完了前のポリエステルフイルム
に少なくとも水溶性または水分散性のアクリル−シリコ
ーングラフトポリマーを含有する塗布液を塗布後、延
伸,熱処理し配向結晶化させることを特徴とする2軸配
向ポリエステルフイルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23815489A JP2782832B2 (ja) | 1989-09-12 | 1989-09-12 | 2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23815489A JP2782832B2 (ja) | 1989-09-12 | 1989-09-12 | 2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0399827A JPH0399827A (ja) | 1991-04-25 |
JP2782832B2 true JP2782832B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=17026000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23815489A Expired - Fee Related JP2782832B2 (ja) | 1989-09-12 | 1989-09-12 | 2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2782832B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20100103817A (ko) * | 2008-01-11 | 2010-09-28 | 데이진 듀폰 필름 가부시키가이샤 | 이형 필름 |
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JPH05131537A (ja) * | 1991-11-07 | 1993-05-28 | Diafoil Co Ltd | 積層ポリエステルフイルム |
JP5295533B2 (ja) * | 2006-10-31 | 2013-09-18 | 日東電工株式会社 | 表面保護フィルムおよび表面保護フィルム付き光学フィルム |
JP5689579B2 (ja) * | 2008-09-17 | 2015-03-25 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 離型フィルムロール |
JP2009184339A (ja) * | 2008-01-11 | 2009-08-20 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 離型フィルム |
WO2009088094A1 (ja) * | 2008-01-11 | 2009-07-16 | Teijin Dupont Films Japan Limited | 離型フィルム |
JP5378703B2 (ja) * | 2008-05-12 | 2013-12-25 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 離型フィルム |
JP5346640B2 (ja) * | 2009-03-26 | 2013-11-20 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 離型フィルム |
JP5346679B2 (ja) * | 2009-05-11 | 2013-11-20 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 離型フィルム |
JP6341608B2 (ja) * | 2014-08-27 | 2018-06-13 | 信越ポリマー株式会社 | 帯電防止フィルムの製造方法 |
JP6341807B2 (ja) * | 2014-08-27 | 2018-06-13 | 信越ポリマー株式会社 | 帯電防止フィルムの製造方法 |
JP6341607B2 (ja) * | 2014-08-27 | 2018-06-13 | 信越ポリマー株式会社 | 帯電防止フィルムの製造方法 |
-
1989
- 1989-09-12 JP JP23815489A patent/JP2782832B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20100103817A (ko) * | 2008-01-11 | 2010-09-28 | 데이진 듀폰 필름 가부시키가이샤 | 이형 필름 |
KR101600104B1 (ko) | 2008-01-11 | 2016-03-04 | 데이진 듀폰 필름 가부시키가이샤 | 이형 필름 |
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---|---|
JPH0399827A (ja) | 1991-04-25 |
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---|---|---|---|
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