JPH021939B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、外装パネルの取付装置に関するも
ので、更に詳細には、改装の場合には既存の外壁
又は新装の場合には建築物躯体の外面に、複数の
外装パネルを縦目地及び横目地を設けて配設する
場合の部材の削減及び施工性の向上を図ることを
目的とする外装パネルの取付装置に関するもので
ある。

一般に、躯体外面への外装材として、レンガ、
タイル、合成樹脂、金属鋳物等の梯形外装パネル
が使用されている。このうち、特にレンガあるい
はタイルを単独で外装パネルに使用する場合に
は、躯体に対する取付フランジ等を備えた特殊形
状の取付部分が必要である。しかし、この種部分
は製作が困難であり、たとえ製作が可能であつた
としてもコストアツプになるとともに、取付フラ
ンジ部が脆いため、単独での施工ができないとい
う欠点がある。

この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、比較的単純形状のレン
ガ、タイル等のパネル本体を製作するのみで簡単
に施工することを可能にした外装パネルの取付装
置を提供しようとするものである。

以下にこの発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。

第１図ないし第４図はこの発明の外装パネル取
付装置の一実施例を示すもので、芋目地施工の場
合の要部正面図、その−線及び−線に沿
う断面図及び斜視図を示すものである。

この発明の外装パネル取付装置は、躯体１の外
面における縦目地部に位置する部位に配設される
取付部材２と、この取付部材２にねじ３をもつて
固着される保持部材４に梯形状のパネル本体５を
取付けて成る外装パネル６とで構成されている。
この場合、前記取付部材２は、アンカーボルト７
をもつて躯体１に固定される断面Ｌ字形でピース
状のフアスナ８と、このフアスナ８の一方の片８
ａに溶接等によつて固着される断面Ｌ字状で長手
通しのブラケツト９とで構成されている。また、
前記外装パネル６は、その上下及び左右の端部に
おいて相対向する辺と食い違い状の段差部１０，
１０…を有するパネル本体５と、このパネル本体
５の上下の段差部１０，１０に挾持状に係合する
一組の係止片４ｅ，４ｅを有する保持部材４とで
構成されている。この場合、保持部材４は、第５
図に示すように、その断面形状においてほぼハツ
ト状の基部４ａの上部フランジ部４ｂ及び下部フ
ランジ４ｃからそれぞれ同一方向に突出する保持
部４ｄ，４ｄを有しており、これら保持部４ｄ，
４ｄの先端に相対向する方向に折曲する係止片４
ｅ，４ｅを形成して成る。また、基部４ａの底部
から下方に向つてほぼＬ字状の取付部４ｆを延在
して成り、この取付部４ｆと、前記下部フランジ
部４ｃとで係合凹所４ｇを構成している。更に、
前記上部フランジ部４ｂから上方に向つて係合片
４ｈを延在して成り、この係合片４ｈが隣接すな
わち上方に位置する外装パネル６の係合凹所４ｇ
内に係合しうるようになつている。このように構
成される保持部材４は、例えばアルミニウム製押
出し形材で形成され、そして、対峙する両保持部
４ｄ，４ｄ及び係止片４ｅ，４ｅ間にパネル本体
５の上下の段差部１０，１０を挾持状に係合保持
しうるようになつている。上記パネル本体５は、
レンガ、タイル等を材料とする。

次に、この発明の取付装置による外装パネルの
取付手順について説明する。

まず、外装パネルを取付けるべき躯体１の外面
における縦目地部に位置する部位に取付部材２を
固着した後、躯体１の上部から下部に向つて外装
パネル６，６…を順次取付けて行くのであるが、
この場合、外装パネル６の保持部材４の上下保持
部４ｄ，４ｄ及び上下係止片４ｅ，４ｅ間にパネ
ル本体５の上下の段差部１０，１０を挾持し、下
方の係止片４ｅを段差部１０に設けた小凹溝１１
内にかしめて固定保持した後、保持部材４の係合
片４ｈを、上方に隣接する外装パネル６の係合凹
所４ｇ内に係合させるとともに、取付部４ｆをね
じ３をもつて前記取付部材２に固定する。以下、
同様にして順次下方へ外装パネル６，６…を取付
けることができる。したがつて、外装パネル６，
６…は、縦方向において隣接する上下の外装パネ
ル６，６同士間の段差部１０，１０が互いに重合
して横目地部１２を形成することとなる。

一方、外装パネル６を構成するパネル本体５
は、横方向の左右の端部においても、相対向する
辺と食い違い状の段差部１０，１０を形成して成
るため、隣接する外装パネル６，６同士間の段差
部１０，１０が重合して縦目地部１３を構成する
（第２図参照）。

なお、上記実施例では外装パネル６，６…を芋
目地状に施工した場合について説明したが、必ず
しも芋目地施工に限られるものではなく、第６図
に示すような破れ目地施工においても同様に外装
パネル６，６…を取付けることができるものであ
る。また、外装パネル６，６…の取付けは新装、
改装に関係なく、両者に適用することができるこ
とは勿論である。

以上に説明したように、この発明の外装パネル
取付装置によれば、躯体外面の縦目地部位置に配
設される取付部材と、この取付部材に固着される
保持部材にパネル本体を取付けて成る外装パネル
とで構成され、しかも、外装パネルの隣接する同
士を互いに重合して縦目地部及び横目地部を形成
することができるので、比較的単純形状のパネル
本体を製作するのみで簡単に施工することがで
き、しかも、縦及び横目地部を設けて取付けるた
め、変化に富んだ外壁を提供することができる。
また、構成部材が少なく、製作が容易であるた
め、施工に伴う工期の短縮化及びコストの低廉化
が図れるなどの効果も得られるので、その利用価
値は顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の外装パネル取付装置の一実
施例を示す要部正面図、第２図及び第３図はそれ
ぞれ第１図の−線及び−線に沿う断面
図、第４図はその斜視図、第５図はこの発明にお
ける保持部材の斜視図、第６図はこの発明の別の
実施例を示す斜視図である。 図において、１…躯体、２…取付部材、３…ね
じ、４…保持部材、４ａ…ハツト状基部、４ｂ…
上部フランジ部、４ｃ…下部フランジ部、４ｄ…
保持部、４ｅ…係止片、４ｆ…取付部、４ｇ…係
合凹所、４ｈ…係合片、５…パネル本体、６…外
装パネル、８…フアスナ、９…ブラケツト、１０
…段差部、１１…小凹溝、１２…横目地部、１３
…縦目地部である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 躯体の外面に、複数の外装パネルを縦目地及
   び横目地を設けて配設して成るものにおいて、前
   記躯体の外面における縦目地部に位置する部位に
   配設される取付部材と、この取付部材に固着され
   る保持部材にパネル本体を取付けて成る外装パネ
   ルとで構成され、前記外装パネルの隣接する同士
   を互いに重合して縦目地部及び横目地部を形成し
   て成ることを特徴とする外装パネルの取付装置。 ２ 前記外装パネルを、その上下及び左右の端部
   において段差部を有するパネル本体と、このパネ
   ル本体の上下の段差部に挾持状に係合する一組の
   係止片を有する保持部材とで構成して成ることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の外装パネ
   ルの取付装置。 ３ 前記保持部材が、下部に係合凹所を有し、上
   部には隣接する保持部材の係合凹所内に係合する
   係合片を突設して成ることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の外装パネルの取付装置。