JPH0218254B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車用トリムアセンブリ、例えばド
アインナパネル、サイドインナパネルなど車体パ
ネルを覆うよう配されたトリムアセンブリに関す
る。

従来のトリムアセンブリとして、例えばドアト
リムについて第１図を用いて説明する。

図中、１はドアトリムで、車体パネル（図示省
略）を覆うように配された芯板アセンブリ２と、
該芯板アセンブリ２の略中央に固設されたアーム
レスト３と、芯板アセンブリ２の下端部で、アー
ムレスト３の下側に位置したポケツト４とよりな
る。５はインサイドハンドルレギユレータ、６は
スピーカーグリルである。

ところが、かかるトリムアセンブリとしてのド
アトリム１にあつては、ポケツト４に本、地図等
の部材７が出し入れしにくく、入れても長尺物に
あつてはアームレスト３に干渉してへたり、アー
ムレスト３より更に内側に出てくることになる。

即ち、最近の自動車の車高が低くなるにしたが
い、ヘツドクリアランスを保つ必要上ヒツプポイ
ントが低くなりアームレストの高さも低くなつて
くるので、ポケツト４と上下で接近することにな
る。又、最近の自動車は室内をオーデイオ空間と
してより性能を高めることが必要性として高まつ
ておりドアの反響などを利用した４スピーカーシ
ステムがあり、これらスピーカーがドアトリム１
の前部に設けられるとポケツト４の前端が決ま
り、ポケツト４の後端を後側に延ばしても、使い
づらいため意味がなく、このため、小さいポケツ
トとなつてしまうからである。

本発明はこのような従来例に鑑み、トリムアセ
ンブリの収納空間を最大限大きくなるようにして
ロードマツプのような大版で厚手の部材でも充分
収納できるトリムアセンブリを提供することを目
的とする。

次に本発明を図面に基づいて説明する。

第２図乃至第７図は本発明の一実施例を示す図
である。

図中、１０はドアトリムで、車体パネル１１を
覆うように配された芯板アセンブリ１２と、該芯
板アセンブリ１２の略中央に固設されたアームレ
スト１３と、芯板アセンブリ１２の下端部１２ａ
に配され前記アームレスト１３に対向した開口１
５を有するポケツト１４とよりなり、前記アーム
レスト１３は、前記芯板アセンブリ１２にビス２
５により直付けされた本体１７と、該本体１７の
上縁部に蝶番１９を介して開閉自在に支持された
蓋２０とよりなり、前記本体１７は、前記ポケツ
ト１４の開口１５の上方に鑑み、且つ該ポケツト
１４の開口１５の前後長より短い寸法の平板より
なる縦壁部材２２と、該縦壁部材２２の前後端部
より外側に配されて前記縦壁部材２２より室内側
に突出した側壁部材２４とで平面視略Ｕ字状をな
し、前記蓋２０は、縦断面視略逆Ｌ字状をなし
て、前記本体１７の縦壁部材２２と側壁部材２４
とで平面視略Ｕ字状をなす凹部１６を上から覆う
と共に、該凹部１６の下部を開放して、前記ポケ
ツト１４に本、地図等の部材７が挿入可能なるよ
うにしている。

前記本体１７はABS樹脂、ポリプロピレン樹
脂などの合成樹脂より形成され、前記縦壁部材２
２には前記蝶番１９を支持するビス１８の挿入孔
２１が形成され、又、アームレスト１３を芯板ア
センブリ１２に固設するための前記ビス２５挿入
用の取付穴２３が凹部１６の前記側壁部材２４に
形成されている。前記アームレスト１３取付用ビ
ス２５は、前記取付穴２３および芯板アセンブリ
１２の取付穴２６を介して車体パネル１１のナツ
ト１１ａに螺合されて本体１７を固持するように
している。

前記蓋２０の中央にはプルハンドル用凹部２７
が形成されている。又、この蓋２０にはボス２８
を介して前記蝶番１９がビス２９で固設され、こ
の蝶番１９のピン３０に巻装したリターンスプリ
ング３１の一端部３１ａが蓋２０の内側に設けら
れた係合部２０ａに係合され、他端部３１ｂがア
ームレスト１３の本体１７に形成された係合穴３
２に係合されることによつて蓋２０が閉じる方向
に常に付勢されている。尚、２３ａは取付穴２３
に至るまでの円筒状凹部である。

又、前記芯板アセンブリ１２は、ボード板３３
と、該ボード板３３の車室内側に配されたスラブ
状の第１ウレタン材３４と、ボード板３３の上端
に固設され、且つ車体パネル１１の上端部１１ｂ
を巻き込むように形成されたウエスト部芯板３６
と、該芯板３６の車室内側に配されたスラブ状の
第２ウレタン材３７と、第１、第２ウレタン材３
４，３７を覆うポリ塩化ビニルフイルム材よりな
る表皮３５とよりなる。

第８図および第９図は本発明の他の実施例で、
前記実施例と主に異なる点は、蓋２０の閉成手段
としてリターンスプリング３１の代わりに本体１
７と蓋２０とが夫々に形成された凹凸部３８，３
９によつて係合した点である。

他の点は前記実施例と同じなので省略する。

本発明は、かかる構成よりなるから次に作用を
説明する。

ロードマツプなどの部材７を収納するときは、
リターンスプリング３１に抗するか、又は凹凸部
３８，３９のロツクを外すことによつて、蓋２０
を開成し、アームレスト１３の凹部１６を介して
ポケツト１４の開口１５がより大きく開成するの
で、ロードマツプのような大版の部材７が収納し
やすくなることになる。次に、アームレスト１３
の蓋２０を閉じることによつて、ポケツト１４に
支持された部材７の上端が抜け止めされるので支
持が確実となる。

尚、前記説明はドアトリムについて例をとり説
明したが、ドアトリムに限定されるものではな
く、例えばサイドパネルトリム、ラゲツジサイド
トリムなどでもよいことは勿論である。

従つて本発明によれば、B5版位のロードマツ
プなどの部材より大きな、例えば、A4、B4版の
ロードマツプなど大版の部材の収納、支持が可能
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動車用トリムアセンブリの斜
視図、第２図は本発明の一実施例に係る自動車用
トリムアセンブリの斜視図、第３図および第４図
は第２図の夫々−線、−線断面説明図、
第５図はアームレスト１３の分解斜視説明図、第
６図は第５図の−線断面に係り芯板アセンブ
リに固持する際の説明図、第７図は蝶番１９まわ
りの分解斜視図、第８図は本発明の他の実施例に
係るアームレスト１３の斜視図、第９図は第８図
の−線断面に係り、蓋２０との係合状態を示
す説明図である。 １，１０……ドアトリム、１１……車体パネ
ル、２，１２……芯板アセンブリ、３，１３……
アームレスト、４，１４……ポケツト、７……本
等の部材、１５……ポケツト１４の開口、１６…
…アームレスト１３の凹部、１７……アームレス
ト１３の本体、１９……蝶殿、２０……蓋、２２
……縦壁部材、２４……側壁部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車体パネルを覆うように配された芯板アセン
   ブリと、該芯板アセンブリの略中央に固設された
   アームレストと、前記芯板アセンブリの下端部に
   配され且つ前記アームレストに対向した開口を有
   するポケツトとよりなる自動車用トリムアセンブ
   リにおいて、 前記アームレストは、前記芯板アセンブリに直
   付けされた本体と、該本体の上縁部に蝶番を介し
   て開閉自在に支持された蓋とよりなり、 前記本体は、前記ポケツトの開口の上方に臨み
   且つ該ポケツトの開口の前後長より短い寸法の平
   板よりなる縦壁部材と、該縦壁部材の前後端部よ
   り外側に配されて前記縦壁部材より室内側に突出
   した側壁部材とで平面視略Ｕ字状をなし、 前記蓋は、縦断面視略逆Ｌ字状をなして、前記
   本体の縦壁部材と側壁部材とで平面視略Ｕ字状を
   なす凹部を上から覆うと共に、該凹部の下部を開
   放して、前記ポケツトに本等の部材が挿入可能な
   るように構成されたことを特徴とする自動車用ト
   リムアセンブリ。