JPH0218060A - 記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は低コストでの記録が可能な記録装置に関する。

〈従来の技術〉 今日、情報処理の記録方式のうち、普通紙に記録し得る
ものとして、インパクトプリンターや電子写真、レーザ
ー・ビームプリンター、或いは感熱転写式プリンター等
、種々の形式のものが開発されている。

このなかで、低騒音にして小型化が可能であることから
、感熱転写式の記録装置が広く使用されている。この記
録方式は熱溶融性インクをベースシート上に塗布形成し
てなるインクリボンを使用し、該インクリボンを記録ヘ
ッドで画像パターン状に加熱し、溶融したインクを記録
紙に転写するものであり、比較的小型の装置が用いられ
、且つ装置コストも低く出来る等の利点がある。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記従来の悪態転写方式にあっては、イ
ンクリボンを製造するに当たって、耐熱ベースシート上
に複雑な工程で熱溶融性インクを塗布しなければならず
、またこのインクリボンは一度の記録に使用するのみで
使い捨てにしなければならないこともあり、ランニング
コストが高くなる等の課題があった。

〈課題を解決するための手段〉 前記課題を解決する一手段として、本件出願人は特開昭
６２−２８２９０号公報に示す技術、或いは特願昭６１
−１７５１９１号等に示す技術を開発した。

前記特開昭６２−２８２９０号公報に示す技術は、外周
面が熱転写性インクからなるインクロールを用い、該外
周面に熱または電圧を印加し前記インクを選択的に溶融
ないし軟化させ、この溶融ないし軟化したインクを記録
紙等の被記録媒体に押圧転写し、転写後のインクロール
外周面を平滑化して繰り返し記録可能としたものである
。

また特願昭６１−１７５１９１号に示す技術は通電等に
より転写特性が変化するインクに電気エネルギー等を選
択印加して粘着性を有するインク像を形成し、このイン
ク像を被記録媒体に転写して記録するものであり、前記
インク像を形成しないインクは繰り返し使用するように
したものである。

これらの技術によれば、従来の低騒音等の従来の感熱転
写記録方式の利点を有するばかりでなく、インクリボン
を使用することがないために、ランニングコストを低く
することも可能となる。

本発明は前記技術を更に発展させたものであって、その
目的は画像形成に使用されなかったインクを再使用する
に際し、少ないエネルギーで且つインクの無駄なくイン
ク表面の平滑化を可能とし、ゴーストや画像欠けのない
記録が可能な記録装置を提供することにある。

そのための以下述べる実施例に係る代表的な手段は、エ
ネルギーの選択的印加に応じ、インクを被記録媒体に転
写可能とした記録装置であって、前記インクを移送する
ためのインク移送手段と、前記インク移送手段で移送さ
れる前記インクへエネルギーを選択印加するためのエネ
ルギー印加手段と、前記エネルギーの選択印加に応じて
転写特性が変化した前記インクを被記録媒体に転写する
ための転写手段と、前記転写手段よりもインクの移送方
向下流側に配置され、前記インクと当接し、且つ前記イ
ンクに通電してインク表面を平滑化するための平滑手段
を設けたことを特徴としてなる。

〈作用〉 前記手段によれば、インク移送手段でインクを移送し、
該インクに画像信号に応じたエネルギーを印加すること
で、転写特性が変化したインク像が形成され、該インク
像を被記録媒体に転写することで所定記録がなされる。

また通電によるインク表面の平滑手段を設けることで、
画像形成部以外のインクを消費することなく、且つ少な
いエネルギーでインク表面を平滑化することが出来る。

〈実施例〉 次に図面を参照しつつ、前記手段を適用した記録装置の
一実施例を説明する。

〔第一実施例〕

第１図は第一実施例に係る記録装置の断面説明図、第２
図はその斜視説明図である。

先ず全体の概略構成を説明すると、インク移送手段とな
るインク移送ローラ１がインク２を移送しつつ矢印Ａ方
向（反時計回転方向）に回転可能に設けられている。

前記インク２は通常時は実質的に粘着性を有しないが、
所定のエネルギー、例えば電気エネルギー等が印加され
ると粘着性を有する性質をもつ。

前記インク移送ローラ１の表面に一定の厚さで層状に形
成されたインク２は、制御系により制御されるエネルギ
ー印加手段３によって画像パターン状に電気エネルギー
等が付与され、このエネルギー付与により粘着性を有す
るようになる。この粘着性を有するインク像２ａは、前
記インク層に圧接して第１図の矢印Ｂ方向（時計回転方
向）に回転可能に設けられた転写手段を構成する転写ロ
ーラ４と、前記インク層間に搬送される被記録媒体（例
えば、普通紙やプラスチックシート等、以下「記録紙１
という）５に転写され、所定画像が記録された記録紙５
は搬送ローラ対６ａ、６ｂによって矢印Ｃ方向（第１図
の左側）に排出される。

一方、前記記録紙５に転写されなかったインク２は通電
ローラ７及び８と当接する。前記通電ローラ７．８は、
該ローラ７．８の表面からインク２へ通電し、そのイン
ク表面を平滑化するための平滑手段となるものである。

そして前記ローラ７゜８により表面を平滑化されたイン
ク２は再びエネルギー印加手段３によりエネルギー印加
され、繰り返し使用されるものである。

次に前記記録装置の各部の構成について順次詳説する。

先ずインク移送ローラ１は、後述するインク２を、その
表面に層状に形成して移送し得る材質よりなり、本実施
例にあっては、例えばステンレスやアルミニウム、或い
は鉄等の金属からなる導電性部材を外径的４０１ｍの円
筒状に形成し、一定速度（本実施例では周速２０ｕ＋八
ｅｃ）で矢印Ａ方向に駆動回転可能に構成している。

次に前記インク移送ローラ１表面に層状に形成され、且
つ前記ローラｌの回転に伴って移送されるインク２につ
いて説明すると、このインク２は例えばゲル状のインク
であって、実質的に粘着性を有さす、電気エネルギーが
印加されると陽極側に粘着性が付与され、陰極側に硬化
性が付与されるような性質を有する。尚、ここで言うｒ
粘着性１とは選択的な粘着性をいい、インク２を記録紙
５等の物体に接触させたとき、インク２の一部がインク
全体から分離して物体に付着することを言い、インク全
体がベタヘタしているか否かは関係ない。

従って、インク移送ローラｌの表面に形成されたインク
層は、エネルギーが付与されない状態にあっては、イン
ク２は他の媒体、例えば転写ローラ４或いは記録紙５と
接触しても、これらには実質的に転写されない、これは
例えばゲル状インクにあっては、溶媒が架橋構造に保持
されているために（若干量の溶媒を除き）、該インクが
記録紙５に転写されないと考えられる。

一方、前記ゲル状インクに電気エネルギー等を印加した
場合は、架橋構造が変化することにより、前記エネルギ
ー印加に応じた粘着性が付与されるものと考えられる。

尚、本実施例に於いては以下の成分によりインク２を構
成している。

前記成分よりなるインク２をインク移送ローラｌに層状
に形成するには、予め８０〜９０℃に加熱したインク移
送ローラ１を、これも８０〜９０℃に加熱した図示しな
いシリコンゴムからなる型に挿入し、線型に前記Ａ成分
を８０〜９０℃に加熱しつつ、均一に溶解し、その後、
前記Ｂ成分を加えて撹拌したものを流し込み、線型を５
℃に維持した冷蔵庫内で約３時間放置して第１図及び第
２図に示すように、インク移送ローラｌと一体化したゲ
ル状のインク２を形成した。尚、本実施例ではインク層
の厚みを約２．０鶴に設定した。

次にエネルギー印加手段３について説明すると、これは
従来のサーマルへラドで熱エネルギーを選択印加するよ
うにしても良いが、エネルギー効率の点から本実施例に
あっては多数の電極よりなる記録へラド３を用いて電気
エネルギーを印加するように構成している。

この記録へラド３の構成は、第３図に示すようにガラス
エポキシ、アルミナ、ガラス等の絶縁材質よりなる基体
３ａ上に、銅等の金属からなる複数の電極３ｂを一列に
配列してなり、該電極３ｂ上の先端部以外の部分、即ち
インク２と接触する部分以外の部分に、ポリイミド等か
らなる絶縁性皮膜３ｃを設けて先端部に電極素子（絶縁
性皮膜から露出している電極先端部分）３ｄを構成して
いる。前記記録ヘッド３によるエネルギー印加は第１図
に示すように、制御系からフレキシブルの信号ケーブル
３ｅを介して伝達される画信号に応じて個々の電極３ｂ
に通電することによって、電極素子３ｄと接触したイン
ク２の層を介し、アース線９で接地したインク移送ロー
ラ１へ通電することで、インク２の層に電気エネルギー
を印加するようにしている。尚、前記電極素子３ｄ部分
には、金や白金、ロジウム等のメツキを施すことが好ま
しく、中でも耐久性の点から、白金メツキを施すことが
より好ましい。

更に前記記録へラド３は、電極素子３ｄがインク移送ロ
ーラｌ上のインク層に確実に当接するように、付勢手段
１０によってインク移送ローラ１方向へ付勢されている
。即ち、前記記録ヘッド３は第１図に示すように、記録
へラド３の元部部分が軸１０ａを中心に揺動可能に取り
付けられ、ヘッド先端部分が押圧バネ１０ｂによって矢
印Ｆ方向、即ちインク移送ローラ１方向に一定の付勢力
で付勢されている。従って、前記電極素子３ｄは第４図
に示すように、インク層２に対して付勢力ｆで接触し、
且つインク層に対して深さｄだけ侵入するようになって
いる。前記付勢力ｆは使用するインク２の粘弾性特性や
インク層の厚さ、或いは記録速度や通電条件等により適
宜設定すれば良いが、前記侵入量がＯ〜１ｍｍ程度、更
には約Ｏ〜０　、５　ｍになるように設定するのが通電
効果をより高めるうえで好ましい。

尚、本実施例では長手方向２１ｃｍの記録ヘッド３を押
圧バネ１０ｂによって５０ｇ／ｃｍ　（５０Ｘ２１−１
０５０ｇ）で付勢し、インク層への侵入量ｄが０．０５
〜Ｑ、１ｍｍになるように設定している。

ここで前記付勢手段１０によってインク移送ローラｌ上
のインク層に的確に接触した記録へラド３で記録を行う
場合の通電量は、例えばインク２の架橋構造物質として
ポリビニルアルコールをホウ酸イオンで架橋してなるも
のを用いる場合、このインク２の電気化学的変化を生じ
させるのに要求される通電量で良い、前記通電量は、例
えば熱転写等に於いてサーマルヘッドで熱エネルギーを
印加する場合の通電量に比べて、およそ１／ｌＯ程度の
低エネルギーの印加によりインク２が粘着性を有するよ
うになる。

次に転写ローラ４は、前記インク移送ローラｌ上のイン
ク２に形成されたインク像２ａを記録紙５に転写するた
めの転写手段を構成するものであり、本実施例にあって
は金属製の軸上にニトリルゴム、或いはシリコンゴム等
を円筒状に形成してなる転写ローラ４を、図示しないバ
ネ等により、インク２の表面に約０．１〜５　ｋｇｆ／
ａｍ程度の押圧力で圧接し、インク移送ローラｌ上のイ
ンク層と同一速度で矢印Ｂ方向に回転し、インク像２ａ
を記録紙５に転写するように構成している。

次に通電ローラ７．８は、前記記録紙５にインクが転写
された後のインク層の表面に生じた四部（画像部）２ｂ
を通電により平滑化するための平滑手段を構成するもの
であり、本実施例にあっては、例えばステンレスやアル
ミニウム、或いは鉄等の金属からなる導電性部材を外径
的２０ｍの円筒状に形成し、インク移送ローラｌ上のイ
ンク層と同一速度で矢印り、　　Ｅ方向（時計回転方向
）に回転可能に構成している。

また本実施例ではインク２の移送方向上流側にある通電
ローラ７を陽極とし、下流側にある通電ローラ８を陰極
として図示しない通電手段によりインク２に通電した。

この場合の通電量は陽極であるローラ７側に於いては、
例えばインク２の架橋構造物質としてポリビニルアルコ
ールをホウ酸イオンで架橋してなる物を用いる場合には
このインク２の電気化学的変化を生じさせるのに要求さ
れる通電量でよい。

尚、第１図中６ａ、６ｂ、６ｃ、６ｄは搬送口−ラであ
って、記録動作に対応して記録紙５を搬送するものであ
る。また１）は発光素子１）ａと受光素子１）ｂとから
なるレジストセンサーであり、搬送される記録紙５を検
出するものである。

次に前記記録装置の各部材を駆動させるための制御系に
ついて簡単に説明する。

この制御系は第５図に示すように、例えばマイクロプロ
セッサ等のＣＰ　Ｕ２０ａ　、　ｇ亥ＣＰＵ２０ａの制
御プログラムや各種データを格納しているＲＯＭ２０ｂ
　　及びＣＰＵ２０ａのワークエリアとして使用される
と共に、各種データの一時保存等を行うＲＡＭ２０Ｃ等
を備えた制御部２０、インターフェース２１、操作パネ
ル２２、各モーター（インク移送ローラ駆動用モーター
２３、搬送ローラ駆動用モーター２４、通電ローラ駆動
用モーター２５．２６）を駆動するためのドライバー２
７、及び記録ヘッド駆動用ドライバー２８からなる。

上記制御部２０はインターフェース２１を介して操作パ
ネル２２からの各種情報（例えば記録濃度、記録枚数、
記録サイズ等）を入力し、レジストセンサー１）からの
信号及び外部装置２９からの画信号を入力する。また前
記制御部２０はインターフェース２１を介して各モータ
ー２３〜２６を駆動させるためのモーターＯＮ、ＯＦＦ
信号、及び画信号を出力し、該信号によって各部材を駆
動させる。

次に前記構成よりなる記録装置を用いて記録を行う場合
の動作について、第６図のフローチャートを参照して説
明する。

先ず、搬送ローラ駆動用モーター２４を駆動して記録紙
８の先端がレジストセンサー１）の位置に来るまで搬送
して停止する（Ｓｌ−３）。

次に記録開始スイッチ等により記録開始信号が入力され
ると（Ｓ４）、各モーター２３〜２６が駆動してインク
移送ローラ１．ＩＩ送ローラ６ａ〜６ｄ及び通電ローラ
７．８が第１図の夫々矢印方向に回転してインク移送ロ
ーラｌ上のインク層が移送されると共に、記録へラド３
に画信号に応じた通電がなされ、該通電に応じて粘着性
を有するインク像２ａが形成される。このインク像２ａ
は、該インク像２ａの先端が転写ローラ４との圧接部へ
至るときに、先端が前記圧接部へ至るように同期して搬
送される記録紙５に転写される（３５〜Ｓ９）。

またこのときインク移送ローラｌ上のインク層の画像部
２ｂの先端が通電ローラ７に当接したときから、該画像
部２ｂの後端が通電ローラ８に当接する部分に達すると
きまで、通電ローラ７．８間に一定電圧の通電がなされ
、インク表面の平滑化がなされる。

前記ステップ５〜ステツプ９の記録工程を記録終了まで
繰り返し、記録が終了すると記録ヘッド３の動作を停止
し、インク像２ａが記録紙５に転写され、且つインク移
送ローラ１のインク表面が平滑化された後に各モーター
２３〜２６の駆動を停止する（３１０〜５１２）。

ここで前記記録工程をより詳細に説明すると、インク移
送ローラ１の矢印六方向への回転に伴ってインク２が移
送される。

前記移送されるインク２は、該インク２が記録へラド３
と接触するエネルギー印加位置に於いて、制御系によっ
て制御される記録へラド３から画像信号に応じたパター
ン状の電圧、本実施例では＋３０Ｖが印加され、これに
応じて電流が電極素子３ｄからインク２を介してインク
移送ローラ１に流れ、インク２中に於ける電気化学反応
により架橋構造が変化して、該インク２に選択的な粘着
性が付与されたインク像２ａが形成される。

前記選択的に粘着性を有するインク像２ａは、記録ヘッ
ド３の接触部分から更に矢印Ａ方向に移送される。

このインク像２ａは、インク像転写位置に搬送される記
録紙５と圧接して該記録紙５に転写される。更に前記イ
ンク像２ａが転写記録された記録紙５は矢印Ｃ方向に排
出される。尚、前記インク像２ａの定着性が充分でない
場合には、記録紙５のインク像転写位置よりも下流側に
、例えば加熱や加圧等による公知の定着手段を設けても
良い。

一方、前記インク像２ａを転写した後のインク移送ロー
ラｌ上のインク層には微小な凹部２ｂが残るが、この凹
部２ｂはインク移送ローラ１の回転に伴って矢印六方向
に移送され、通電ローラ７゜８に接触する。このとき通
電ローラ７を陽極、また通電ローラ８を陰極としてイン
ク２を介して通電されている（本実施例ではローラフに
＋５０Ｖ、ローラ８に一５０■）。従って、インク２と
ローラ７との当接部分では、インク２の架橋構造が変化
して軟化し、前記凹部２ｂが消滅して平滑化される。

前記通電ローラ７で平滑化された直後のインク２は粘着
性を有するため、そのままでは次の画像記録時に記録紙
５にゴーストを生ずることがあるが、前記粘着性を有す
るようになったインク２は通電ローラ８と接触し、該ロ
ーラ８により逆電圧が印加されるので、インク表面での
架橋が進行する。このため前記インク層は粘着性がなく
なり、且つ平滑化された表面となる。従って、次の画像
記録を行っても記録紙５にゴースト等を生じない。

尚、前記通電に際し、通電ローラフに多少のインクが付
着することがあるが、このインクは通電ローラフに通電
しない状態でインク表面と接触したときに、インク移送
ローラ１側のインク層に付着する。

このようにインク表面が平滑化されるため、インク２を
繰り返し使用しても、ゴースト或いは画像の欠は等は生
じない。

本実施例の記録装置にあっては、前述の如く、通電によ
る電気化学的な作用により、インク２に粘着性を付与し
て所定記録を行うことから、小さな電気エネルギーで、
且つインクの無駄なく昔通祇等に記録することが可能と
なる。

また、前記架橋構造体を用いたインクは化学発色を必要
としないため、一般に知られている電気化学的な記録法
、即ち通電による酸化還元反応に基づ（発色による電解
記録法に比べ、画像の安定性、耐久性にも優れた記録が
出来る。

更にインク２の導電性はイオン伝導により付与されるが
、このための電解質としては広範囲のイオン性物質（多
くの溶液は透明）を使用し得るので、染顔料等により任
意の色調のインクを得ることが容易になし得るものであ
る。

〔他の実施例〕

次に前述した実施例に於ける、各部の他の実施例につい
て説明する。

（１）インク移送手段 前述した実施例に於いてはインク移送手段として円筒状
のインク移送ローラ１を使用した例を示したが、インク
移送手段としては他にもベルト或いはシート状の移送部
材を用いても良い、このベルト或いはシート状のインク
移送部材は一方から繰り出すと共に、他方で巻き取るよ
うにしても良いが、無端運動をさせることにより、繰り
返し使用する方が好ましい。

また前述の実施例ではインク移送ローラｌを導電性部材
で構成したが、後述するように該ローラｌを通電回路の
一部としない場合には、導電性部材で構成する必要はな
く、樹脂等の絶縁体で構成しても良い。

（２）インク平滑手段 前述の実施例では一対の通電ローラ７．８によって通電
を行ったが、第７図に示すような一対のブレード状の導
電性部材１２．１３を用いても良い。

また後述するコーティング手段を有するような系では、
該コーティング手段を一方の電極とし、他方の電極とし
て他の導電性部材のローラ状部材或いはブレード状部材
を用いても良い。

また前述の実施例では通電ローラ７．８を矢印り、Ｅ方
向に回転させたが夫々逆方向に回転させても良い。

（３）中間転写媒体 前述の実施例ではインク移送ローラ１上のインクに形成
したインク像２ａを直接記録紙５に転写するようにした
が、第８図に示すように中間転写媒体としての中間転写
ローラを用いても良い。

この中間転写ローラ１４は、記録ヘッド３によってエネ
ルギーを印加されて粘着性が付与されたインク像２ａが
転写されるものであって、図に示す例にあっては、外径
３０■−のステンレス製円筒状部材が、前記インク移送
ローラ１の表面と約１．８〜２、Ｏｌの間隔を保ってイ
ンク移送ローラｌの上方に配置され、前記インク移送ロ
ーラｌ上のインク層と接触し、駆動手段により矢印Ｇ方
向へ回転可能に構成している。

前記中間転写ローラ１４の表面を構成する材質としては
、前記インク移送ローラ１の表面を形成する材質と同様
のものを用いることが可能であるが、この中間転写ロー
ラ１４の表面はクロムメツキ等のメツキ処理、或いはシ
リコン樹脂やフッ素樹脂、ポリエチレン系樹脂等でコー
ティングすることにより、平滑性や耐汚染性、或いはク
リーニング容易性を向上させておくことが好ましい。ま
たインク転写位置に於けるインク２の転写性向上のため
にも、この中間転写ローラ１４の表面を、インク移送ロ
ーラ１の表面よりも平滑性を高くしてお（ことが好まし
い。

また図に示す例にあっては、ローラ状の中間転写媒体を
使用しているが、ローラ状のものでなくとも金属或いは
プラスチックのフィルムを一方向に移送させるようにし
ても良く、またエンドレスベルト化して用いても良い。

また中間転写媒体はインク移送ローラ１と一定間隔で配
置するのみでなく、例えばインク２に対して圧力を付与
するように構成しても良い。

更に、中間転写媒体１４から記録紙５にインク像２ａを
転写した場合に於いて、記録ｗｉ、５への転写残りイン
クを該中間転写媒体から除去するために、クリーニング
手段１５を設けても良いが、記録紙５ヘインク像２ａが
完全に転写される場合には、必ずしも前記クリーニング
手段１５を設ける必要はない。

（４）インク 前述の実施例では型を用いて予めインク層を成形して作
成したが、ホウ砂やアルカリの量を前述の実施例よりも
少なくして架橋度を変えることによりインク２に流動性
をもたせても良い。

この場合、記録装置は第９図に示すようにインク２をイ
ンク移送ローラ１に供給するためのコーティング手段１
６を有して構成されるものである。

このコーティング手段Ｉ６はインク移送ローラｌの回転
方向に於いて、エネルギー印加手段３よりも上流側に配
置され、インク移送ローラ１の表面にインク２を一定Ｉ
Ｊ［でコーティングするためのものである。このコーテ
ィング手段１６は図に示す例では、外径的３０１のステ
ンレス製コーティングローラ１６を回転可能に設け、第
９図の矢印Ｊ方向（時計回転方向）に回転させることに
よってインク移送ローラｌの表面にインク２をコーティ
ングするように構成している。

この場合には、インク表面の平滑手段として該コーティ
ングローラ１６を陽極として用いても良い。

このコーティングローラ１６を陽極として用いた場合に
は、インク２の移送方向下流側に陰極としての通電ロー
ラ８を設けることが好ましい。

また図に示す例ではコーティングローラ１６を第９図の
矢印Ｊ方向に回転させたが、この回転方向は前記と逆方
向に設定しても良い。このようにすると、インク移送ロ
ーラ１表面に形成されるインク層厚を矢印Ｊ方向に回転
させる場合に比べて薄くすることが出来る。

またコーティング手段は前述のローラ状のものに限定す
る必要はなく、例えばブレード等を用いても良い。

（５）エネルギー印加手段 前述した実施例ではインク２に通電するに際し、記録ヘ
ッド３からインク２を介してインク移送ローラｌに通電
するようにしたが、−列に多数配列した電極素子３ｂの
相互間に電流を流すようにしても良い。

更に前述したエネルギー印加手段は電気エネルギーを印
加するようにしたが、熱エネルギーを印加するようにし
ても良い。この場合は、従来から用いられているサーマ
ルヘンドを用い、ジュール熱を印加するようにすれば良
いが、電気化学的な電極反応を防ぐ必要がある場合には
、信号印加周期に比べ、充分速い交番信号を印加するよ
うにすれば良い。

またインクに通電して発熱させる場合、従来ではインク
に導電性粉（多くは黒色）を含有させて導電性を付与す
るようにしていることから（特公昭５９−４０６２７号
）、インクの色が多くは黒色に限定されるのに対し、本
実施例に係るインク２は前述した如（イオン伝導により
導電性が付与されるために任意の色調のインクを用いる
ことが出来る。

（７）被記録媒体 被記録媒体としては、例えば所謂普通紙、コート紙等、
或いはポリエステル等のプラスチック、或いはアルミニ
ウム等の金属からなるフィルム等が用いられる。

〈発明の効果〉 本発明は前述した如く、インクに所定エネルギーを印加
してインク像を形成するようにしたことにより、従来の
如く固体のインク層を有するインクシートが不要となり
、ランニングコストが極めて低い記録が可能となる。ま
たエネルギー印加を通電により行うようにすれば、従来
のサーマルヘフドを使用する熱転写記録の場合に比べて
１／１０程度の通電量で記録が可能となり、エネルギー
消費の点からもランニングコストを低下させることが出
来る。

更に、通電を可能としたインク平滑手段によって画像転
写後のインク表面の凹部をインクを無駄にすることなく
、且つ少ないエネルギーで速やかに平滑化し、ゴースト
や欠けのない良好な画像を連続して得ることが出来るも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る記録装置の断面説明図
、第２図はその斜視説明図、第３図は記録ヘッドの構成
説明図、第４図は付勢された記録ヘッドとインク層との
当接状態の説明図、第５図は駆動制御系のブロック図、
第６図は動作のフローチャート、第７図はブレード状平
滑手段の説明図、第８図は中間転写ローラを設けた実施
例の説明図、第９図はコーティング手段を設けた実施例
の説明図である。 ■はインク移送ローラ、２はインク、２ａは・インク像
、２ｂは画像部分、３は記録ヘッド、３ａは基体、３ｂ
は電極、３Ｃは絶縁皮膜、３ｄは電極素子、３ｅは信号
ケーブル、４は転写ローラ、５は記録紙、６ａ、６ｂ、
６ｃ、６ｄは搬送ローラ、７，８は通電ローラ、９はア
ース線、ｌＯは付勢手段、１）はレジストセンサー、ｌ
ｌａは発光素子、１）ｂは受光素子、１２．１３は導電
性部材、１４は中間転写ローラ、１５はクリーニング手
段、１６はコーティングローラ、２０は制御部、２０ａ
はＣＰＵ、２ＱｂはＲＯＭ、２０ｃはＲＡＭ、２１はイ
ンターフェース、２２は操作パネル、２３〜２６はモー
ター、２７．２８はＩ゛ライバー２９は外部装置である
。 第１図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）エネルギーの選択的印加に応じ、インクを被記録
   媒体に転写可能とした記録装置であって、前記インクを
   移送するためのインク移送手段と、前記インク移送手段
   で移送される前記インクへエネルギーを選択印加するた
   めのエネルギー印加手段と、 前記エネルギーの選択印加に応じて転写特性が変化した
   前記インクを被記録媒体に転写するための転写手段と、 前記転写手段よりもインクの移送方向下流側に配置され
   、前記インクと当接し、且つ前記インクに通電してイン
   ク表面を平滑化するための平滑手段と、 を有することを特徴とした記録装置。
2. （２）請求項（１）記載の記録装置に於いて、エネルギ
   ー印加手段よりもインク移送方向上流側に配置した前記
   インク移送手段上へインクを供給するためのコーティン
   グ手段を有することを特徴とした記録装置。
3. （３）請求項（１）又は請求項（２）記載の記録装置に
   於いて、 被転写媒体として中間転写媒体を用いたことを特徴とし
   た記録装置。
4. （４）請求項（１）乃至請求項（３）の何れか１項記載
   の記録装置に於いて、 エネルギー印加手段によりインクに印加されるエネルギ
   ーが電気エネルギーであることを特徴とした記録装置。