JPH02169160A - 連続鋳造用浸漬ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、溶鋼をタンデイツシュから浸漬ノズルを用い
てモールドに注入する際に、浸漬ノズルが閉塞すること
なく長時間使用でき、かつ非金属介在物、パウダの混入
の少ない清浄鋼を製造するのに好適な連続鋳造用浸漬ノ
ズルに関するものである。

〈従来の技術〉 周知のように連続鋳造においては、微小あるいは大型介
在物が鋳片の凝固面に付着し、非金属介在物は鋳片内に
分布する。この鋳片を素材とした圧延鋼板には表面部分
に存在する介在物により表面欠陥、内部に存在する非金
属介在物により内部欠陥が発生する。また浸漬ノズルに
おいて溶鋼を鋳型に注入していると、熔餌中に非金属介
在物として存在しているＡＡ□Ｏ７の析出物により吐出
口は閉塞し鋳造が困難になり、場合によっては鋳造がで
きなくなる。

上記問題を解消する浸漬ノズルが特公昭５２−４６１６
４号公報に提案されている。この公報に記載された浸漬
ノズルは流出口の形状をＨ形状とすることにより吐出流
を左右に分流して直接凝固シェルに衝突させて凝固シェ
ル面に付着している非金属介在物を洗浄し、浮上させよ
うとするものである。

しかし吐出流が凝固シェルに直接当ると凝固シェルが再
溶解し、ブレークアウトやバルジング、さらにバルジン
グによる中心偏析や内部割れ等が発生し、著しい品質低
下をもたらすおそれがある。

また、Ｈ形状とすることにより流出口の下部側の流速が
異常に増大し、非金属介在物が下方へ持ち込まれる危険
性が増大する。

〈発明が解決しようとするＩＪＡＢ＞ 本発明は、従来の連続鋳造用浸漬ノズルには前述のよう
に吐出口への非金属介在物の付着によるノズル詰まり、
凝固シェルの再溶解、非金属介在物やパウダ巻込による
パウダ性欠陥の発注といった問題があったので、これら
の問題の少ない連続鋳造用浸漬のノズルを提供するため
になされたものである。

く課題を解決するための手段〉 前述の問題に鑑がみ、本発明者らは、有底円筒型浸漬ノ
ズルの断面矩形の吐出口からの流速分布について鋭意研
究を重ねた結果、以下の知見をえた。すなわち、 ■吐出流速は、吐出口下部で最大となり吐出口上部では
負（負圧）となる。

■吐出口の負圧域に非金属介在物が付着する。

■吐出口中央部付近に負圧が存在する場合において、吐
出口側壁部の吐出流速が正（正圧）である部分がある。

■モデル実験では、メニスカス部のパウダの浸漬ノズル
負圧部への巻き込みをｉｌｔ’Ｌ！Ｌだ。

本発明者らは、これらの知見に基づき本発明をなすに至
った。

本発明は、有底円筒型浸漬ノズルの吐出口３の形状を凹
形とし、かつ該吐出口の突起部２の形状を逆台形とした
ことを特徴とする連続鋳造用浸漬ノズルである。

〈作　用〉 本発明においては、浸漬ノズルの吐出口の全域で流速分
布が正となるように、予め負になると予想される領域を
閉塞するために吐出口の形状を凹形とし、かつ吐出口の
両側の開口部にはさまれ下方に突出する突起部の形状を
逆台形としたので、吐出口の全域に負圧が発生する領域
はなくなる。

この結果、負圧による非金属介在物やパウダ巻込みが防
止されるだけではなく、非金属介在物の付着が防止され
る。また吐出流は、凹形吐出口の上部中央突起部により
上の部分だけが分流され、吐出流としては左右に大きく
分流されることなく一体流となって流れるので、凝固シ
ェルを吐出流が直撃し、凝固シェルを再溶解するおそれ
はない。

〈実施例〉 実施例を図面に従って以下に説明する。

第４図は、第３図に示す従来の浸漬ノズルの吐出口流出
地点ａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅ、ｆ、ｇ、ｈ。

１における流速分布であり、第５図は、第３図に示す従
来の浸漬ノズルの吐出口における非金属介在物の付着状
況である。また第１図は、本発明に係る浸漬ノズルの吐
出口の正面図（ａ）及びそのＡ−Ａ断面図（ｂ）である
、第２図は、本発明に係る浸漬ノズルの吐出口の流出地
点ａ、ｂ、ｃ。

ｄ、ｅ、ｆ、ｇ、ｈ、Ｉにおける流速分布である。

第４図と第５図から、従来の浸漬ノズル１ａの吐出口３
ａに介在物が付着する領域は、吐出口の流出地点におけ
る流速が負となる部分、すなわち吐出口の上部の中央部
分であることがわかる。特に中央部分の付着物の成長は
著しく、結果として付着した介在物の形は逆台形をして
いる。介在物が吐出口の流速分布が負となる部分に付着
することから前述のように介在物が付着しないようにす
るためには、流速分布が負となる部分を閉塞すれば良い
。

本発明は、この知見にもとづいて、浸漬ノズルの吐出口
３の流速分布が負となる吐出口の上端中央部分を閉塞し
たもので、その閉塞後の吐出口の形状は第１図に示す如
く凹形となる。しかも、本発明の吐出口の両側の開口部
にはさまれ下方に突出する突起部２の形状を逆台形とし
たが、この形状は従来の吐出口に付着したノズル付着物
４の正面形状とは）′−敗している。

本発明に係る浸漬ノズルの吐出口の流速分布は、第２図
に示す如く吐出口全域で正となっていることがわかる。

また本発明に係る吐出流は、従来のＨ形状吐出口の吐出
流のように左右に大きく広がることなくわずかに広がる
程度で、凝固シェルを直撃するようなことはない、その
ため、凝固シェルを高温の吐出流で再溶解させたりする
おそれはない。

次に上記した本発明の浸漬ノズル（吐出口面積＋４４＋
４）と従来型の浸漬ノズル（吐出口面１　：　５６ｄ）
を用いて第１表に示す化学組成の鋳片を製造した。実施
例について、ノズル通過量の比較結果を第２表に、パウ
ダ性欠陥発生率の比較結果を第３表に示した。

第２表 第３表パウダ性欠陥発生率 なお、ここでは、１ヒート２００ｔの取鍋からＴ１入り
低次アルミキルド鋼、Ｔｉレス低低次ルミキルド鋼をタ
ンデイツシュ溶鋼過熱度２０〜４０℃で６０ｔタンデイ
ツシユを通じて各ｌＯヒートを連続鋳造した。

同一溶鋼での効果をみるため阻１ストランドで本発明に
よる浸漬ノズルを使用し、律２ストランドでは、従来の
浸漬ノズルを使用した。鋳片サイズは帽１２０（１ｍ、
厚さ２２０　ｍである。

第２表から本発明の浸漬ノズルの溶鋼通過量は従来ノズ
ルの溶鋼通過量に比して３．３〜４．１倍と著しく多い
ことがわかる。

これは本発明の浸漬ノズルの吐出口の全域で負圧（流速
が負）となる領域が存在しないために、非金属介在物や
パウダがノズル壁面と長時間接する機会ができないため
、ノズル付着物４が成長しないからである。

次に、第３表から本発明の浸漬ノズル使用によって鋳込
んだ鋳片のパウダ性欠陥発生率が従来の浸漬ノズル使用
の場合に比して１１５以下と少なく、高品質の鋳片が得
られることがわかる。

このようにパウダ性欠陥発生率が本発明の浸漬ノズル使
用によって激減したのは、浸漬ノズルに非金属介在物が
付着しないため、ノズル付着物の剥離によるパウダ性欠
陥や、負圧によるメニスカス部のパウダ巻込みによる欠
陥が減少したためである。

〈発明の効果〉 本発明によれば、非金属介在物やパウダによるノズル詰
まりを防止することによって多連鋳を可能とし、連鋳の
安定操業に寄与するばかりでなく、パウダの巻込みの防
止によってパウダ性欠陥を著しく低減し、連鋳鋳片の品
質向上に多大に寄与することができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係るノズルの吐出口を説明する図面
で（ａ）は正面図、（ｂ）は正面図のＡ−Ａ断面図、第
２図（ａ）は、本発明に係るノズル吐出口の流速測定点
、第２図（ｂ）は、各測定点での流速分布図、第３図は
、流速測定点を示した従来のノズルの吐出口の正面図、
第４図は従来ノズルの吐出口の流速分布図、第５図は、
従来ノズルの吐出口の介在物付着状況図である。 工・・・浸漬ノズル、　　　ｌａ・・・従来の浸漬ノズ
ル、１ｂ・・・本発明に係る浸漬ノズル、 ２・・・突起部、　　　　　　３・・・吐出口、３ａ・
・・従来の吐出口、３ｂ・・・本発明に係る吐出口、４
・・・ノズル付着物。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 有底円筒型浸漬ノズルの吐出口（３）の形状を凹形とし
   、かつ該吐出口の突起部（２）の形状を逆台形としたこ
   とを特徴とする連続鋳造用浸漬ノズル。