JPH02160422A - ワイヤ放電加工機の結線作業時のワイヤ電極の座屈検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明はワイヤ放電加工機の結線作業時のワイヤ電極
の座屈検出装置及びこの装置を使用した結線作業方法に
関する。

（従来の技術） ワイヤ放電加工機はＮＣ技術の進展と共に急速に普及し
たもので、その多くは自動結線装置を備え、無人運転に
より稼動率の向上を図っている。

しかし、自動結線装置の結線率は１００％ではなく、結
線の失敗により予期せぬトラブルを生ずることがある この結線の失敗の原因は、ワイヤ電極が通過する通電子
やワイヤガイドのクリアランスが狭まずぎてｒ！Ｊ擦抵
抗抵抗きい場合や、被加工物のスタート孔の加工が不完
全で、例えば孔の底にばり等が残っている場合や、ワイ
ヤ電極の切断前の処理が不十分で、曲りぐせが残ってい
る場合等である。

これらの原因は可及的に軽減することはできるが、完全
に除去することは困難である。したがって、自動結線装
置には一般に、結線を確認するための検出装置が設けて
あり、結線が失敗した場合には、結線作業を自動的にや
り直すようにしている。

〈発明が解決しようとする課題） 前記のように、自動結線装置には一般に結線の確認のた
めの検出装置を設けているが、これらの検出装置は例え
ばワイヤ電極を下方向へ送るものでは、通常、ワイヤ電
極が下部ガイドブロックを通過し、搬送装置に達したか
否かを検出するようにしている。したがって検出時期が
遅く、結線の失敗を確認したときには、ワイヤ電極は、
被加工物のスタート孔や、ワイヤガイド、通電子等にそ
の先端が突っ掛かり、座屈し、時には縫れ、送り出しロ
ーラ等から外れることもあった。

この発明は、このような問題に着目して創案されたもの
で、ワイヤ電極の座屈を速やかに検知し、座屈によって
生ずる種々の問題を軽減すると共に、結線作業を能率化
する座屈検出装置と、この座屈検出装置を使用した能率
的な結線作業方法を提供することを目的とするものであ
る。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 前記の目的を達成するために、第１の発明のワイヤ電極
の座屈検出装置は、上部ガイドブロックの上端に伸縮自
在に設けられたワイヤガイドパイプの上部に、導電性の
材料からなる大径の通路を備えた座屈検出部材を設ける
と共に、−座屈検出部材と上部ガイブブロックの通電子
に印加した電圧の変化を検知する座屈検出回路を設けて
なるものである。

第２の発明は、ワイヤ電極の結線作業において、ワイヤ
電極の座屈検出装置によりワイヤ電極の座屈を検知した
とき、ワイヤ電極の送りモータを停止し、送りモータの
運転時間Ｔ１が所定時間Ｔ０以下の場合に、座屈回数が
許容値以内であれば、送りモータを１１時間逆転してワ
イヤ電極を初めの状態に戻し、結線作業を繰り返し、座
屈回数が許容値を越えるときは、警告表示をして結線作
業を停止し、Ｔ１がＴｏを越える場合には、送りモータ
をＴ＋−Ｔｏ時間逆転し、ワイヤ電極を下部ガイドブロ
ックから抜き取り、結線作業を切断工程から繰り返すよ
うにしたものである。

ここで所定時間Ｔｏとは、ワイヤ電極が、送りモータに
より上部ガイドブロックから送り出されてから、下部ガ
イドブロックに達するまでの送りモータの運転時間のこ
とである。

（作用） 前記のように構成されているので、第１の発明について
は、結線作業中にワイヤ電極の先端が、被加工物や下部
ガイドブロック等に当たり、進行を阻止された場合、ワ
イヤ電極は、ワイヤガイドパイプの上部に設けた導電性
の座屈検出部材の大径の通路で座屈を生じ、その内壁に
接触する。座屈検出部材と上部ガイドブロックの通電子
間には電圧が印加されているので、この接触による電圧
変化が座屈検出回路により検知さ°れ、ワイヤ電極の結
線の失敗が判明する。したがって、直ちに、適切な処置
を講することができる。

第２の発明は、第１の発明のワイヤ電極の座屈検出装置
を使用して結線作業を能率的に行なうようにするもので
ある。即ち、ワイヤ電極の座屈を検出したときは、直ち
にワイヤ電極の送りモータを停止し、送りモータの運転
時間Ｔ＋　と、前記の所定時間Ｔｏとを比較し、 Ｔ１がＴｏ以下であれば、下部ワイヤブロックより前の
位置における失敗で、ワイヤ電極は正常な形を保ってい
ると判断し、更に失敗回数が許容値内か否かを判断し、
許容値内であれば初めの状態に巻き戻して結線作業を繰
返し、許容値を越える場合には、例えば被加工物のスタ
ート孔等の異常と判断し、警告表示をして結線作業を停
止する。

Ｔ１がＴｏを越える場合には、ワイヤ電極は下部ガイド
ブロックで結線に失敗したものと判断し、そのまま結線
作業を繰り返すことは困難なので、−旦ワイヤ電極を下
部ガイドブロックの入口位置まで巻き戻し、結線作業を
切断工程からやり直すようにしたものである。

（実施例） 次に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。第
４図はこの発明を実施したワイヤ放電加工機のワイヤ走
行系の説明図である。即ちワイヤ電極１は図示しないワ
イヤ供給リールから送り出され、テンション装置３．後
述するこの発明のワイヤ電極の座屈検出部材を備えたワ
イヤガイドパイプ５．その下端に設けられた上部ガイド
ブロック７等を通り、被加工物９との間で放電加工を行
った後、下部ガイドブロック１１．搬送装置１３、巻上
げローラ１５を経て、ワイヤ回収箱１７によって回収さ
れる。

テンション装置３はドライブローラ３ａ、テンションロ
ーラ３ｂ、アイドルローラ３Ｃからなり、ベルト３ｄが
掛は回されている。ドライブローラ３ａの軸１９には、
ワイヤ電極に張力を与えるためにブレーキ装置２１が取
付１ノられている。また軸１９には、結線作業のために
電磁クラッチ２３と、一対の歯車２５ａ　、２５ｂを介
してパルスモータ２７及び一対の歯車２９ａ　、２９ｂ
を介してロータリエンコーダ３１が取付けられている。

このロータリエンコーダ３１は、搬送装＠１３によるワ
イヤ電極の引き込み速度がパルスモータ２７による送り
出し速度より大きいので、結線時の速度変化を検出する
ことにより、ワイヤ電極１が搬送装置１３に達したか否
かの第１回目の結線の確認を行うものである。

上部ガイドブロック７及び下部ガイドブロック１１には
、それぞれ通電子３３．３５及びワイヤガイド３７．３
９が内蔵されており、また、それぞれに、矢印のように
加工液が流入し、ノズル部から噴出する。搬送装＠１３
は、上下２個のベルト装置からなり、この間にワイヤ電
８ｉ１を挾んで、矢印方向へ搬送する。ワイヤ回収箱１
７には、その底部に結線検出板４１が取付けてあり、ワ
イヤ電極１がこれに接触すると、図示しない電気回路を
閉じることにより第２回目の結線の確認を行なう。

ワイヤ電極１のクランプ装置４３は、ワイヤ電極を切断
するときに、これをクランパ４５によって固定すると共
に通電するためのものである。クランパ４５はブラケッ
ト４７に取付けてあり、このブラケット４７はスプライ
ンシャフト４９に沿って、モータ５１及びスクリュー・
ナツト機構５３により左右方向へ自在に移動することが
できる。

クランパ４５の開閉はエアシリンダ５５によって行なわ
れ、クランプ装置４３はモータ５７によって昇降する。

また、クランパ４５にはワイヤ電極１の切断箇所を一定
にするための蓄熱ブロック５９が取付けられている。

通電子３３．３５と被加工物９の間には、放電加工用の
電源装置６１が接続され、また通電子３３とクランパ４
５との間には、ワイヤ電極の切断用電源装置６３が接続
されている。この発明の座屈検出装＠６５は、ワイヤガ
イドパイプ５の上部と通電子３３の間に設けられている
。

次に、第１の発明のワイヤ電極の座屈検出装置の実施例
について、第１図によって説明する。この座屈検出装置
６５は、ワイヤガイドパイプ５の上部に設けた１ｊ電性
の材料からなる大径の通路を備えた座屈検出部材６７と
、この座屈検出部材６７と上部ガイドブロック７の湧電
子３３の間に印加した電圧の変化を検知する座屈検出回
路６９とからなっている。

座屈検出部材６７の上端には、ワイヤ電極１を案内する
絶縁部材からなる案内孔７１が設けてあり、その下端内
部には、絶縁部材７３を介してワイヤ電極１の案内をす
る小径のパイプ７５を手下して設けである。座屈検出部
材６７の下端外周は、絶縁部材からなる外筒７７ａに嵌
合して設けてあり、外向７７ａの下端は取付具７９によ
り機枠に固定されている。また、座屈検出部材６７のテ
ーバ外周部は、絶縁部＄１８１を介して機枠に固定され
ており、また電極端子８３と、ねじ８５によって接続さ
れている。

外筒７７ａの内側には、外筒７７ｂが、更にその内側に
外筒７７ｃが、それぞれ上下方向へ摺動自在に設けられ
ており、外筒７７０の下端には、絶縁部材８７を介して
下部ガイドブロック７が取付けられている。したがって
、下部ガイドブロック７は上下方向へ自在に移動するこ
とができる。

座屈検出回路６９は抵抗Ｒ１電源Ｅ、スイッチＳ等の直
列回路からなり、その両端は電極端子８３及び通電子３
３に接続されており、座屈時の電圧■の変化により、ワ
イヤ電極の座屈を検知することができる。

このように構成されているので、結線作業中に、ワイヤ
電極１の先端が、被加工物９や下部ガイドブロック１１
等によって進行を阻止されると、ワイヤ電極１は座屈検
出部材６７の通路の大径部で、点線で示したような座屈
を生ずる。座屈が生ずると、電極端子８３と通電子３３
間がワイヤ電極１によって閉ざされ、座屈検出回路６９
の電圧■がほとんどＯになり、この電圧変化により座屈
を検知することができる。

次に、第２の発明の実施例について、第４図を参照して
第２図及び第３図のフローチ１７−トに従って説明する
。この場合、上部ガイドブロック７は下降して被加工物
９のスタート孔ＳＰの直上に位置しており、その下端か
らワイヤ電極１の先端が垂下している。

Ｓｌでワイヤ電極１を誘導するために、上部ガイドブロ
ック７のノズルから高圧の加工液を噴出する。

Ｓ２で搬送装置１３及び巻上Ｏ−ラ１５を運転する。

Ｓ３でクラッチ２３を励磁して、歯車２５ａを軸１９に
結合する。

Ｓ４でパルスモータ２７を正転（実線矢印方向）し、ワ
イヤ電極１を上部ガイドブロック７から被加工物９のス
タート孔ＳＰへ送りだす。

Ｓ５でこの発明の座屈検出装置６５によってワイヤ電極
が座屈したか否かを調べる。座屈した場合はＳ６へ進む
。

Ｓ６及びＳ７でパルスモータ２７を停止し、クラッチ２
３を解磁する。

Ｓ８でパルスモータ２７の運転時間Ｔ＋が所定時間Ｔｏ
以下か否かを調べる。、Ｔ１がＴｏ以下の場合はＳ９へ
進む。

Ｓ９．Ｓ１０及び８１１でクラッチ２３を励磁し、パル
スモータ２７をＴ１時間逆転（点線矢印方向）する。

８１２及び８１３でパルスモータ２７を停止し、クラッ
チ２３を解磁する。

８１４で座屈回数が許容値以内か否かを調べ、許容値以
内であればＳｌへ戻って結線作業を繰返す。許容値を越
えていれば、８１５で警告表示をして、作業を停止する
。

Ｓ８でパルスモータ２７の運転時間Ｔ１がＴＯを越えた
場合には８１６へ進む。

８１６．８１７及び８１８でクラッチ２３を励磁し、パ
ルスモータ２７をＴ＋−Ｔｏ時間逆転する。

８１９及び８２０でパルスモータ２７を停止し、クラッ
チ２３を解磁する。

８２１で第３図に示した切断工程により所定の切断作業
を行ない、Ｓｌへ戻り結線作業を繰り返す。

Ｓ５でワイヤ電極１が座屈していない場合には、８２２
へ進む。

Ｓ２２でロータリエンコーダ３１による第１回目の結線
の確認を行ない、正常の場合には８２３へ進む。

３２３で結線検出板４１による第２回目の結線の確認を
行ない、正常の場合には８２４へ進む。

８２４及び８２５においてパルスモータ２７を停止し、
クラッチ２３を解磁して結線作業を終了する。

８２２で結線の確認ができなかった場合は８２６へ進む
。

８２６及び８２７でウォータゼットの噴出を止め、パル
スモータ２７をＴ２−Ｔｏ時間逆転し、ワイヤ電極１を
巻き戻す。ここでＴ２はパルスモータ２７を８４から８
２２まで（座屈しない場合）運転した時間である。

３２８で第３図に示した切断工程により所定の切断作業
を行い、＄１へ戻り結線作業を繰り返す。

８２３で結線の確認ができなかった場合はＳ２９へ進み
、搬送装置等の故障と判断して機械を停止する。

前記の８２１及び８２８の切断工程の内容は第３図の通
りである。

Ｓ３０で上部ガイドブロック７をその上昇限度まで上昇
させ、待避させる。

８３１及び８３２でクランプ装置４３を定位置にセット
し、クランパ４５を閉じてワイヤ電極１を固定する。

Ｓ３３，８３４及び３５でクラッチ２３を励磁し、パル
スモータ２７を一定回転逆転し、ワイヤ電極１を引き延
し、真直にした後クラッチ２３を解磁してワイヤ電極１
の張力を除去する。

８３６でクランパ４５と通電子３３間のワイヤ電極１に
通電し加熱する。ワイヤ電極１は蓄熱ブロック５９の部
で最高温度になる。

３３７．３３８及び８３９で再びクラッチ２３を励磁し
、パルスモータ２７を逆転して、ワイヤ電極１が切断す
るまで引張る。ワイヤ電極１は蓄熱ブロック５９の部で
切断される。

８４０及び３４１でパルスモータ２７を停止し、クラッ
チ２３を解磁する。

３４２でワイヤ電極１への通電スイッチを開く。

３４３でクランパ４５を開き、クランプ装置４３を元の
位置へ戻す。

８４４で上部ガイドブロックを定位置まで下降させる。

これで切断工程は終了する。

この実施例の結線作業の手順が従来と異なるところは、
Ｓ５から８２１までの手順が加わったことである。この
ため結線の失敗によるトラブルが軽減され、結線作業を
より能率化することができる。

［発明の効果］ 以上の説明から理解されるように、この発明は特許請求
の範囲に記載の構成を備えているので、ワイヤ電極の座
屈を速やかに検知し、座屈によって生ずる種々の問題を
軽減すると共に、結線作業を能率化するワイヤ電極の座
屈検出装置と、この装置を使用した能率的な結線作業方
法を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１の発明のワイヤ電極の座屈検出装置の実施
例の説明図、第２図及び第３図は第２の発明の実施例の
フローチャート、第４図はこの発明を実施したワイヤ放
電加工機のワイヤ走行系の説明図である。 図面の主要な部分を表わす符号の説明 １・・・ワイヤ電極　　　　５・・・ワイヤガイドパイ
プ７・・・上部ガイドブロック　９・・・被加工物１１
・・・下部ガイドブロック　１３・・・搬送装置１５・
・・巻上ローラ　　　　　２３・・・電磁クラッチ２７
・・・パルスモルタ　３１・・・ロータリエンコーダ３
３・・・上部通電子　　４１・・・結線検出板４３・・
・クランプ装置　４５・・・クランパ６３・・・切断用
電源装置　６５・・・座屈検出装置６７・・・座屈検出
部材　　６９・・・座屈検出回路箪１　図 切断工程 第３図 特 １゜ 許 庁 事件の表示 手続補正書 （自発） 平成 １年 審 査 官 殿 特願昭６３−第１１２３９４号 この装置を使用した結線作業方法 ９月 日 ５、補正の対象 （１）　　　明　　細　　書 ６、補正の内容 （１）　　特許請求の範囲を別紙のとおり補正する。 （２）　　明細書４ページ、１６行目の「上部ガイドブ
ロック通電子」を、 「ワイヤ電極間」に補正する。 代表者 天 ■ 満 明 特許請求の範囲 「（１）　　上部ガイドブロックの上端に伸縮自在に設
けられたワイヤガイドパイプの上部に、導電性の材料か
らなる大径の通路を備えた座屈検出部材を設けると共に
、座屈検出部材とワイヤ電極間に印加した電圧の変化を
検知する座屈検出回路を、設けてなるワイヤ放電加工機
の結線作業時のワイヤ電極の座屈検出装置。 （２）　　ワイヤ電極の結線作業において、ワイヤ電極
の座屈検出装置によりワイヤ電極の座屈を検知したとき
、ワイヤ電極の送りモータを停止し、送りモータの運転
時間Ｔ１が所定時間Ｔｏ以下の場合に、座屈回数が許容
値以内であれば、送りモータをＴ１時間逆転して、ワイ
ヤ電極を初めの状態に戻し、結線作業を繰り返し、座屈
回数が許容値を越えるときは警告表示をして結線作業を
停止し、Ｔ１がＴＯを越える場合には、送りモータをＴ
。 −１０時間逆転し、ワイヤ電極を下部ガイドブロックか
ら抜き取り、結線作業を切断工程から繰り返すようにし
たワイヤ電極の座屈検出装置を使用した結線作業方法。 」

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）上部ガイドブロックの上端に伸縮自在に設けられ
   たワイヤガイドパイプの上部に、導電性の材料からなる
   大径の通路を備えた座屈検出部材を設けると共に、座屈
   検出部材と上部ガイドブロックの通電子に印加した電圧
   の変化を検知する座屈検出回路を、設けてなるワイヤ放
   電加工機の結線作業時のワイヤ電極の座屈検出装置。
2. （２）ワイヤ電極の結線作業において、ワイヤ電極の座
   屈検出装置によりワイヤ電極の座屈を検知したとき、ワ
   イヤ電極の送りモータを停止し、送りモータの運転時間
   Ｔ＿１が所定時間Ｔ＿０以下の場合に、座屈回数が許容
   値以内であれば、送りモータをＴ＿１時間逆転して、ワ
   イヤ電極を初めの状態に戻し、結線作業を繰り返し、座
   屈回数が許容値を越えるときは警告表示をして結線作業
   を停止し、Ｔ＿１がＴ＿０を越える場合には、送りモー
   タをＴ＿１−Ｔ＿０時間逆転し、ワイヤ電極を下部ガイ
   ドブロックから抜き取り、結線作業を切断工程から繰り
   返すようにしたワイヤ電極の座屈検出装置を使用した結
   線作業方法。