JPH0215862Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、旋回或いは横移動しながらばら物質
を採取する採取コンベヤの先端部に、掻込爪を多
数植設した掻込カツターを回転自在に設けて成る
採取装置に関するものである。

［従来技術と解決すべき課題］ 従来、掻込爪を多数植設した掻込カツターを有
するタイプのばら物質の採取装置に於ても、掻込
爪を後方の採取コンベヤと同じ幅にしか植設する
ことが出来ず、掻込カツターの掻込幅に限界があ
つた。

一方、採取コンベヤが旋回或いは横移動する
と、その先端部の掻込カツターも側方に移動して
側移にあるばら物質を無理に押し込んで、移動抵
抗が大きくなり、作業性が悪くなるという問題点
もあつた。

本考案は、上記従来の問題点を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、ばら
物質の採取作業を能率良く、且つ円滑に行なうこ
とのできるばら物質の採取装置を提供することに
ある。

［課題を解決するための手段］ 本考案のばら物質の採取装置は、旋回或いは横
移動しながらばら物質を採取する採取コンベヤの
先端部に、掻込爪を多数植設した掻込カツターを
回転自在に設けると共に、該掻込カツターの両側
に掻寄せスクリユーを設けて成る採取装置に於い
て、上記掻寄せスクリユーの外側に設けられた支
持部材の外側に、うず巻爪を有し、その回転軸が
水平横方向に配向されている掻分けローターを回
転自在に設けたことを特徴とするものである。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図に於いて、１は移動梁であつて、石炭Ｃ
等のばら物質の貯蔵場の擁壁（図示せず）等に支
持されながら移動できるように架設されている。
該移動梁１上には２条のレール２が敷設してあつ
て、その上を台車３が走行するようになつてい
る。該台車３上には旋回盤４が旋回自在に取り付
けられていて、これに搭載した本体フレーム５を
左右に旋回するようになつている。

上記本体フレーム５の上端部にはコンベヤアー
ム６の基部が枢着６ａされていて、俯仰用シリン
ダ７により上下に回動するようになつている。

上記コンベヤアーム６にはゴム製のフレキシブ
ルコンベヤ８が巻掛けられていて、その上側部が
矢印Ａ方向即ち本体フレーム５方向に連続的に移
動するようになつている。このフレキシブルコン
ベヤ８は、第２および３図から明らかなように、
適宜間隔をあけて移動方向に対し直角に配向され
た複数の隔板８ａと、該隔板８ａの両側に一体的
に形成された蛇腹状の側板８ｂから構成されてい
る。

上記コンベヤアーム６の先端部の両側には、支
軸９を介してリフトアーム１０が取り付けられ、
油圧シリンダー１１により上下に回動されるよう
になつている。

上記リフトアーム１０の先端部には、掻込カツ
ター１２が回転自在に取り付けられていて、該リ
フトアーム１０内に配設されたチエーン１３等の
適宜伝動手段を介して油圧モーター１４により矢
印Ｂ方向に回転駆動されるようになつている（第
４図参照）。以上のようにリフトアーム１０は掻
込カツター１２の支持部材としての機能を有す
る。

第３図からも明らかなように、上記掻込カツタ
ー１２は回転胴の周囲に植設された多数の掻込爪
１５と、該掻込爪１５の両側に設けられた掻寄せ
スクリユー１６から構成されている。上記掻込爪
１５は前記採取コンベヤ８の内側の巾、即ち隔板
８ａの巾とほぼ同じ巾に亙つて植設されており、
一方、上記掻寄せスクリユー１６は採取コンベヤ
８の側板８ｂとコンベヤアーム６の巾に対応する
巾に亙つて左右対称に設けられており、掻込スク
リユー１２に回転によりばら物質を内側、即ち掻
込爪１５の方向Ｄ，D′に掻き寄せるようになつ
ている。

１７は掻分けローターであつて、上記掻込カツ
ター１２の取付け軸（図示せず）の両端部に固定
され、一緒に回転するようになつており、その外
側面にはうず巻爪１７ａが付設されている。尚、
第１図に於て１８は移動梁用コンベヤである。

次に、上記実施例装置による掻込および掻分け
作用について説明する。

先ず、上記移動梁１や台車３等を適宜位置に移
動させると共に、俯迎用シリンダ７を伸縮させて
コンベヤアーム６の傾斜角度を調整し、その先端
部に設けられた掻込カツター１２を積山の採取個
所に位置させる。尚、上記コンベヤアームは必要
に応じて旋回させてもよい。

次に、油圧シリンダー１１を働かせてリフトア
ーム１０の支軸９を中心に適宜角度回動させ、フ
レキシブルコンベヤ８への掻込みに適した位置に
セツトする。

続いて、上記フレキシブルコンベヤ８、移動梁
用コンベヤ１８等を駆動させると共に、油圧モー
ター１４を働かせて掻込カツター１２を回転させ
る。該掻込カツター１２が回転すると、フレキシ
ブルコンベヤ８の側板８ｂとコンベヤアーム６等
の巾に相当する前方の石炭Ｃは、上記掻寄せスク
リユー１６により中央部の掻込爪１５方向、即ち
Ｄ，D′方向に掻寄せられると共に、該掻込爪１
５部分の石炭Ｃと一緒に後側のフレキシブルコン
ベヤ８内に掻込まれる。

次に、旋回盤４を作動させて採取コンベヤ８を
旋回させると、その先端部の掻込カツター１２も
横方向に移動するので、側方にある石炭Ｃはうず
巻爪１７ａにより掻き分けられる。

フレキシブルコンベヤ８に取り込まれた石炭Ｃ
は、本体フレーム５方向に移送されて、移動梁用
コンベヤ１８上に落し込まれ、適宜払い出され
る。

上記実施例の掻寄せスクリユー１６は側板８ｂ
とコンベヤアーム６の巾に対応して設けられてい
るが、本考案はこれに限定するものではなく、リ
フトアーム１０を外方に広げて掻込カツター１２
の巾を広くし、掻込爪１５はそのままにして、掻
寄せスクリユー１６のみを外方に延長して、更に
広い巾に亙つて掻寄せることができるようにして
もよい。また、掻込カツター１２の回転胴を分割
して掻寄せスクリユー１６は掻込爪１５とは独立
的に回転させてもよく、更に上記掻寄せスクリユ
ー１６のピツチや条数は物質の種類や性状、カツ
ターの回転数等に応じて適宜設定すればよい。

また、上記実施例の掻分けローター１７は４本
のうず巻爪１７ａを配設しているが、本考案はこ
れに限定するものではなく、ばら物質の種類や性
状、掻分けローター１７の回転数等に応じて、う
ず巻爪１７ａの形状や取付本数等は適宜設定し得
るものである。

尚、上記実施例では、採取装置は移動梁及び台
車上に搭載させた形式のものであるが、本考案は
これに限定するものではなく、リクレーマ等自走
式の採取装置であつてもよい。

また、採取コンベヤとしては上記フレキシブル
コンベヤの他に、エプロンコンベヤ又はパンコン
ベヤ等俯仰自在に傾斜しながらばら物質を移送で
きるものであればいずれでもよい。

［考案の効果］ (1) 掻込カツターの支持部材の外側に、うず巻爪
を有し、その回転軸が水平方向に配向されてい
る掻分けローターを回転自在に設けたので、採
取コンベヤを左右に旋回或いは横移動させなが
ら採取する場に、側方のばら物質を強力に掻き
分けて移動抵抗を少なくすることができ、採取
作業を円滑に行うことができる。

(2) 掻込爪の両側に掻寄せスクリユーを設けたの
で、採取コンベヤの側板やコンベヤアーム前方
の採取不能範囲、即ちデツドスペースを無く
し、採取コンベヤの巾より広い範囲に亙つてば
ら物質を能率的に掻込むことができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の採取装置の一実施例を示す側
面図、第２図は採取コンベヤの先端部及び掻込カ
ツターの斜視図、第３図はその上面図、第４図は
その側面図である。 １…移動梁、２…レール、３…台車、４…旋回
盤、５…本体フレーム、６…コンベヤアーム、６
ａ…枢着、７…俯仰用シリンダ、８…フレキシブ
ルコンベヤ、８ａ…隔板、８ｂ…側板、９…支
軸、１０…リフトアーム、１１…油圧シリンダ、
１２…掻込カツター、１３…チエーン、１４…油
圧モーター、１５…掻込爪、１６…掻寄せスクリ
ユー、１７…掻分けローター、１８…移動梁用コ
ンベヤ、Ａ，Ｂ，Ｄ…矢印、Ｃ…石炭。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旋回或いは横移動しながらばら物質を採取する
   採取コンベヤの先端部に、掻込爪１５を多数植設
   した掻込カツター１２を回転自在に設けると共
   に、該掻込カツター１２の両側に掻寄せスクリユ
   ー１６を設けて成る採取装置に於いて、上記掻寄
   せスクリユー１６の外側に設けられた支持部材１
   ０の外側に、うず巻爪１７ａを有し、その回転軸
   が水平横方向に配向されている掻分けローター１
   ７を回転自在に設けたことを特徴とするばら物質
   の採取装置。