JPH0215511B2 - - Google Patents
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- JPH0215511B2 JPH0215511B2 JP56099133A JP9913381A JPH0215511B2 JP H0215511 B2 JPH0215511 B2 JP H0215511B2 JP 56099133 A JP56099133 A JP 56099133A JP 9913381 A JP9913381 A JP 9913381A JP H0215511 B2 JPH0215511 B2 JP H0215511B2
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Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
本発明は撥水性を有する珪酸カルシウム成形体
の製造方法に関する。 珪酸カルシウム成形体は無機質で耐熱性があ
り、多孔質であるため耐火材、断熱材をはじめ数
多くの用途に使用されている。しかし乍ら該成形
体は多孔質であるために吸水し易いという難点が
あり、吸水すると断熱性が低下し、本来の使用目
的が失なわれるという問題を有している。 この難点を解消するために従来から各種の対策
が考えられており、たとえば珪酸カルシウム成形
体の表面に撥水剤を塗布したり吸着せしめる方法
や、金属石けんやパラフイン系物質を含浸せしめ
る方法が知られているが、前者は表面のみであつ
て使用現場で該成形体を切断したり削孔したりす
るともはや吸水を防ぐことが出来ず、また後者は
充分なる撥水性が賦与し難く、また含浸量を増加
すると珪酸カルシウム成形体の本来の断熱性の低
下と特に耐熱性が極端に損なわれるという欠点が
ある。 また一方珪酸カルシウム成形体の製法の一つと
して珪酸原料、石灰原料及び水から成る原料スラ
リーを撹拌下に加圧加熱して珪酸カルシウム結晶
から成る球状二次粒子が多数水に分散した活性ス
ラリーを成形し乾燥する方法(以下撹拌法とい
う)がある。この方法に於いて上記活性スラリー
にジメチルポリシロキサンオイルを予め界面活性
剤で水に分散せしめたものを添加して混合し、こ
れを成形し乾燥する方法が最近開発された。この
方法ではジメチルポリシロキサン水性分散体を添
加混合した珪酸カルシウム結晶スラリーを成形し
乾燥すると該撥水剤が成形体の表面に移行する傾
向が大きく、このため内部は撥水性が賦与出来難
くなることがかなり多いものである。 本発明者は従来から上記難点に注目し、鋭意研
究を続けた結果、シリコーン油を直接珪酸カルシ
ウム二次粒子から成るスラリーに添加混合すると
きは所期の目的が達成されることを見出し、茲に
本発明を完成するに至つた。 即ち本発明は珪酸カルシウムの結晶または準結
晶の二次粒子から成る水性スラリーにシリコーン
油を添加し混合後成形し乾燥することを特徴とす
る撥水性を有する珪酸カルシウム成形体の製造方
法に係るものである。 本発明に於いては、従来のジメチルポリシロキ
サンオイルの水性分散液に代えてシリコーン油を
直接珪酸カルシウム二次粒子から成るスラリーに
添加し、混合することを必須としている。このシ
リコーン油を該スラリーに添加して混合すること
によりシリコーン油は該スラリー中に多数数存在
する二次粒子に吸着され、該スラリーを成形し乾
燥しても従来のジメチルポリシロキサンオイルの
水分散体とは異なり成形体の表面に該オイルが移
行することは殆んど無く、内部に残存し、内部ま
で撥水性を有する珪酸カルシウム成形体が収得出
来る。 シリコーン油は、通常シリコーンオイルと呼ば
れるものが広い範囲でいづれも有効に使用でき、
例えばジメチルポリシロキサン及びそのメチル基
の一部をH原子、低級アルキル基、フエニル基、
アミノ基、ハロゲン等により置換したもの等が挙
げられる。 本発明に於いてシリコーン油を添加すべき珪酸
カルシウムのスラリーとしては珪酸カルシウム結
晶または準結晶が三次元的に絡合して形成された
二次粒子が多数水に分散したものである。この際
の珪酸カルシウムとしては各種のものが広い範囲
で適用出来、例えばトベルモライト系またはゾー
ノトライト系の各種のものが例示出来、その他準
結晶質のCSH等が含まれる。この珪酸カルシウ
ムの二次粒子の水性スラリー自体並びにその製法
は公知であり、たとえば特公昭45−25771号公報
や特公昭52−43494号公報、特公昭55−29952号報
等を例示することが出来る。 上記水性スラリーに添加されるシリコーン油は
該スラリー中の固形分に対し0.5〜10重量%好ま
しくは1.0〜5.0重量%程度添加される。 以下実施例を示して本発明を説明する。但し部
とあるは重量部を示す。 実施例 1 生石灰46.8部を消化したものに珪石粉26.6部及
びシリコンダスト26.6部を水に分散せしめたもの
を加え、全体の水量を固形分の24倍比として得た
原料スラリーを12Kg/cm2温度191℃のオートクク
レーブ中で撹拌しながら8時間水熱合成すること
によつて得られたゾーノトライト結晶の活性スラ
リー100部(固形分)にガラス繊維を7部セメン
トを3部、パルプ5部を添加した後ジメチルポリ
シロキサン〔商品名トーレシリコーン(株)SH200オ
イル500cs〕を全固形分に対し4重量%添加混合
し、次いで加圧脱水成形し200℃で乾燥して成形
体となした。この成形体の物性を測定した結果を
下記第1表に示す。但し夫々の物性の測定方法は
次の通り、 かさ比重:JIS−A−9510 曲げ強度:〃 〃 吸水率:得られた成形体の表面を切り取つた残り
の成形体を水面下40m/mで24時間水中
に浸漬後の吸水率を測定但し吸水率は次
の式によつた。 吸水率=W−Wo/Wo×100(%) 但しWは24時間浸漬後の成形体の重量
を、またWoは吸水前の成形体の重量
の製造方法に関する。 珪酸カルシウム成形体は無機質で耐熱性があ
り、多孔質であるため耐火材、断熱材をはじめ数
多くの用途に使用されている。しかし乍ら該成形
体は多孔質であるために吸水し易いという難点が
あり、吸水すると断熱性が低下し、本来の使用目
的が失なわれるという問題を有している。 この難点を解消するために従来から各種の対策
が考えられており、たとえば珪酸カルシウム成形
体の表面に撥水剤を塗布したり吸着せしめる方法
や、金属石けんやパラフイン系物質を含浸せしめ
る方法が知られているが、前者は表面のみであつ
て使用現場で該成形体を切断したり削孔したりす
るともはや吸水を防ぐことが出来ず、また後者は
充分なる撥水性が賦与し難く、また含浸量を増加
すると珪酸カルシウム成形体の本来の断熱性の低
下と特に耐熱性が極端に損なわれるという欠点が
ある。 また一方珪酸カルシウム成形体の製法の一つと
して珪酸原料、石灰原料及び水から成る原料スラ
リーを撹拌下に加圧加熱して珪酸カルシウム結晶
から成る球状二次粒子が多数水に分散した活性ス
ラリーを成形し乾燥する方法(以下撹拌法とい
う)がある。この方法に於いて上記活性スラリー
にジメチルポリシロキサンオイルを予め界面活性
剤で水に分散せしめたものを添加して混合し、こ
れを成形し乾燥する方法が最近開発された。この
方法ではジメチルポリシロキサン水性分散体を添
加混合した珪酸カルシウム結晶スラリーを成形し
乾燥すると該撥水剤が成形体の表面に移行する傾
向が大きく、このため内部は撥水性が賦与出来難
くなることがかなり多いものである。 本発明者は従来から上記難点に注目し、鋭意研
究を続けた結果、シリコーン油を直接珪酸カルシ
ウム二次粒子から成るスラリーに添加混合すると
きは所期の目的が達成されることを見出し、茲に
本発明を完成するに至つた。 即ち本発明は珪酸カルシウムの結晶または準結
晶の二次粒子から成る水性スラリーにシリコーン
油を添加し混合後成形し乾燥することを特徴とす
る撥水性を有する珪酸カルシウム成形体の製造方
法に係るものである。 本発明に於いては、従来のジメチルポリシロキ
サンオイルの水性分散液に代えてシリコーン油を
直接珪酸カルシウム二次粒子から成るスラリーに
添加し、混合することを必須としている。このシ
リコーン油を該スラリーに添加して混合すること
によりシリコーン油は該スラリー中に多数数存在
する二次粒子に吸着され、該スラリーを成形し乾
燥しても従来のジメチルポリシロキサンオイルの
水分散体とは異なり成形体の表面に該オイルが移
行することは殆んど無く、内部に残存し、内部ま
で撥水性を有する珪酸カルシウム成形体が収得出
来る。 シリコーン油は、通常シリコーンオイルと呼ば
れるものが広い範囲でいづれも有効に使用でき、
例えばジメチルポリシロキサン及びそのメチル基
の一部をH原子、低級アルキル基、フエニル基、
アミノ基、ハロゲン等により置換したもの等が挙
げられる。 本発明に於いてシリコーン油を添加すべき珪酸
カルシウムのスラリーとしては珪酸カルシウム結
晶または準結晶が三次元的に絡合して形成された
二次粒子が多数水に分散したものである。この際
の珪酸カルシウムとしては各種のものが広い範囲
で適用出来、例えばトベルモライト系またはゾー
ノトライト系の各種のものが例示出来、その他準
結晶質のCSH等が含まれる。この珪酸カルシウ
ムの二次粒子の水性スラリー自体並びにその製法
は公知であり、たとえば特公昭45−25771号公報
や特公昭52−43494号公報、特公昭55−29952号報
等を例示することが出来る。 上記水性スラリーに添加されるシリコーン油は
該スラリー中の固形分に対し0.5〜10重量%好ま
しくは1.0〜5.0重量%程度添加される。 以下実施例を示して本発明を説明する。但し部
とあるは重量部を示す。 実施例 1 生石灰46.8部を消化したものに珪石粉26.6部及
びシリコンダスト26.6部を水に分散せしめたもの
を加え、全体の水量を固形分の24倍比として得た
原料スラリーを12Kg/cm2温度191℃のオートクク
レーブ中で撹拌しながら8時間水熱合成すること
によつて得られたゾーノトライト結晶の活性スラ
リー100部(固形分)にガラス繊維を7部セメン
トを3部、パルプ5部を添加した後ジメチルポリ
シロキサン〔商品名トーレシリコーン(株)SH200オ
イル500cs〕を全固形分に対し4重量%添加混合
し、次いで加圧脱水成形し200℃で乾燥して成形
体となした。この成形体の物性を測定した結果を
下記第1表に示す。但し夫々の物性の測定方法は
次の通り、 かさ比重:JIS−A−9510 曲げ強度:〃 〃 吸水率:得られた成形体の表面を切り取つた残り
の成形体を水面下40m/mで24時間水中
に浸漬後の吸水率を測定但し吸水率は次
の式によつた。 吸水率=W−Wo/Wo×100(%) 但しWは24時間浸漬後の成形体の重量
を、またWoは吸水前の成形体の重量
【表】
実施例 2
実施例1と同じ原料スラリーを使用し、これを
30rpmで撹拌しながらゲージ圧12Kg/cm2で4時間
オートクレーブ中で反応せしめ、これに石綿を7
部添加後ジメチルポリシロキサン(商品名トーレ
シリコーン(株)SH200オイル500cs)を同量添加混
合した。次いでこれを加圧脱水して成形後、ゲー
ジ圧14Kg/cm2で3時間反応せしめた後200℃にて
乾燥して成形体を得た。このものの物性を第2表
に示す。
30rpmで撹拌しながらゲージ圧12Kg/cm2で4時間
オートクレーブ中で反応せしめ、これに石綿を7
部添加後ジメチルポリシロキサン(商品名トーレ
シリコーン(株)SH200オイル500cs)を同量添加混
合した。次いでこれを加圧脱水して成形後、ゲー
ジ圧14Kg/cm2で3時間反応せしめた後200℃にて
乾燥して成形体を得た。このものの物性を第2表
に示す。
【表】
実施例 3
生石灰44.5部を消化したものに珪石粉47.5部を
加え、全体の水量を固形分に対して12倍比として
得られた原料スラリーを12〜14Kg/cm2温度19,1
〜197℃のオートクレーブ中で撹拌しながら4時
間水熱合成する事によつて得られたゾーノトライ
ト結晶の活性スラリー100部(固形分)に6部の
ガラス繊維を添加後ジメチルポリシロキサン(商
品名トーレシリコーン(株)SH200オイル500cs)を
固形分に対し4重量%添加し混合した。次いで脱
水成形後200℃で乾燥して次の物性を有する成形
体を得た。
加え、全体の水量を固形分に対して12倍比として
得られた原料スラリーを12〜14Kg/cm2温度19,1
〜197℃のオートクレーブ中で撹拌しながら4時
間水熱合成する事によつて得られたゾーノトライ
ト結晶の活性スラリー100部(固形分)に6部の
ガラス繊維を添加後ジメチルポリシロキサン(商
品名トーレシリコーン(株)SH200オイル500cs)を
固形分に対し4重量%添加し混合した。次いで脱
水成形後200℃で乾燥して次の物性を有する成形
体を得た。
【表】
比較例 1
実施例1と同じゾーノトライト結晶の活性スラ
リーにジメチルポリシロキサンの水性エマルジヨ
ン(商品名トーレシリコーン(株)SM8706濃度35
%)をスラリー中の固形分に対するジメチルポリ
シロキサンの量が4重量%になるように添加し混
合した。これを脱水成形後200℃で乾燥して成形
体を得る。このものの表面は撥水性を有していた
が、内部の撥水性はなくまた物性面は第4表に示
すとおりであつた。
リーにジメチルポリシロキサンの水性エマルジヨ
ン(商品名トーレシリコーン(株)SM8706濃度35
%)をスラリー中の固形分に対するジメチルポリ
シロキサンの量が4重量%になるように添加し混
合した。これを脱水成形後200℃で乾燥して成形
体を得る。このものの表面は撥水性を有していた
が、内部の撥水性はなくまた物性面は第4表に示
すとおりであつた。
【表】
実施例 4
ジメチルポリシロキサン(商品名トーレシリコ
ーン(株)SH200,500cs)をジメチルポリシロキサ
ン630csのメチル基を1分子中数個H基に置換し
たシリコーン油を使用する以外は実施例1と同様
にして以下の成形体を得た。 かさ比重(g/cm2) 0.098 曲げ強度(Kg/cm2) 6.0 吸水率(%) 6.0 実施例 5 ジメチルポリシロキサン(商品名トーレシリコ
ーン(株)SH200,500cs)をジメチルポリシロキサ
ン380csのメチル基を極微量アミノ基に置換した
シリコーン油を使用する以外は実施例1と同様に
して以下の成形体を得た。 かさ比重(g/cm2) 0.103 曲げ強度(Kg/cm2) 7.5 吸水率(%) 5.5
ーン(株)SH200,500cs)をジメチルポリシロキサ
ン630csのメチル基を1分子中数個H基に置換し
たシリコーン油を使用する以外は実施例1と同様
にして以下の成形体を得た。 かさ比重(g/cm2) 0.098 曲げ強度(Kg/cm2) 6.0 吸水率(%) 6.0 実施例 5 ジメチルポリシロキサン(商品名トーレシリコ
ーン(株)SH200,500cs)をジメチルポリシロキサ
ン380csのメチル基を極微量アミノ基に置換した
シリコーン油を使用する以外は実施例1と同様に
して以下の成形体を得た。 かさ比重(g/cm2) 0.103 曲げ強度(Kg/cm2) 7.5 吸水率(%) 5.5
Claims (1)
- 1 珪酸カルシウムの結晶または準結晶の二次粒
子から成る水性スラリーにシリコーン油を添加し
混合後成形し乾燥することを特徴とする撥水性を
有する珪酸カルシウム成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9913381A JPS582252A (ja) | 1981-06-25 | 1981-06-25 | 撥水性を有する珪酸カルシウム成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9913381A JPS582252A (ja) | 1981-06-25 | 1981-06-25 | 撥水性を有する珪酸カルシウム成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS582252A JPS582252A (ja) | 1983-01-07 |
JPH0215511B2 true JPH0215511B2 (ja) | 1990-04-12 |
Family
ID=14239232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9913381A Granted JPS582252A (ja) | 1981-06-25 | 1981-06-25 | 撥水性を有する珪酸カルシウム成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS582252A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03112412U (ja) * | 1990-03-02 | 1991-11-18 | ||
EP0810187A1 (en) * | 1996-05-31 | 1997-12-03 | Elf Atochem S.A. | Modifiers for water-setting inorganic compositions and modified water-setting inorganic compositions |
JP2001122674A (ja) * | 1999-08-19 | 2001-05-08 | Asahi Kasei Corp | 高強度珪酸カルシウム硬化体 |
WO2021187520A1 (ja) | 2020-03-17 | 2021-09-23 | ダウ・東レ株式会社 | プレキャストコンクリート成形体 |
WO2021187522A1 (ja) | 2020-03-17 | 2021-09-23 | ダウ・東レ株式会社 | セメント組成物及びその硬化物 |
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JPS582252A (ja) | 1983-01-07 |
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