JPH07112946B2 - 珪酸カルシウム成形体の製造方法 - Google Patents
珪酸カルシウム成形体の製造方法Info
- Publication number
- JPH07112946B2 JPH07112946B2 JP3398887A JP3398887A JPH07112946B2 JP H07112946 B2 JPH07112946 B2 JP H07112946B2 JP 3398887 A JP3398887 A JP 3398887A JP 3398887 A JP3398887 A JP 3398887A JP H07112946 B2 JPH07112946 B2 JP H07112946B2
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- Japan
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- sepiolite
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は珪酸カルシウム成形体の製造方法に係り、特
に、建築用耐火断熱材として好適な、軽量かつ強靭で、
不燃性、耐熱性、耐水性に優れた珪酸カルシウム成形体
を、公害発生の問題もなく、工業的有利に製造する方法
に関する。
に、建築用耐火断熱材として好適な、軽量かつ強靭で、
不燃性、耐熱性、耐水性に優れた珪酸カルシウム成形体
を、公害発生の問題もなく、工業的有利に製造する方法
に関する。
[従来の技術] 珪酸カルシウム成形体は、軽量で不燃性に優れ、加工性
も良いことから、各種建材、構造材として、従来より広
く用いられている。
も良いことから、各種建材、構造材として、従来より広
く用いられている。
従来、珪酸カルシウム成形体は、通常、石灰質原料粉末
と珪酸質原料粉末とを水の存在下で水熱反応させること
により珪酸カルシウムスラリを得、これを脱水成形した
のち乾燥することにより製造されている。
と珪酸質原料粉末とを水の存在下で水熱反応させること
により珪酸カルシウムスラリを得、これを脱水成形した
のち乾燥することにより製造されている。
しかしながら、このような方法で製造された珪酸カルシ
ウム成形体は、耐火断熱性及び加工性には優れるもの
の、機械的強度が低く、表面より粉状崩壊しやすく、ま
た吸水性が大きく寒冷地では吸水した水分の凍結により
破壊する等の欠点を有している。
ウム成形体は、耐火断熱性及び加工性には優れるもの
の、機械的強度が低く、表面より粉状崩壊しやすく、ま
た吸水性が大きく寒冷地では吸水した水分の凍結により
破壊する等の欠点を有している。
そこで、これらの欠点を克服するものとして、ポリマー
エマルジョンを珪酸カルシウムに吸着させて(特開昭52
−15516)、あるいはカルボキシル変性重合体ラテック
スとカチオン型凝集剤を組み合わせて珪酸カルシウムス
ラリに吸着させて(特開昭60−246251)、得られたスラ
リを、脱水成形した後、乾燥する方法が提案されてい
る。
エマルジョンを珪酸カルシウムに吸着させて(特開昭52
−15516)、あるいはカルボキシル変性重合体ラテック
スとカチオン型凝集剤を組み合わせて珪酸カルシウムス
ラリに吸着させて(特開昭60−246251)、得られたスラ
リを、脱水成形した後、乾燥する方法が提案されてい
る。
このように、珪酸カルシウムにポリマーエマルジョンや
ラテックスを吸着させることにより、上述の珪酸カルシ
ウム成形体の欠点は克服され、曲げ強度が上昇し保釘性
が良くなり、合成木材等としての適性が高められた。
ラテックスを吸着させることにより、上述の珪酸カルシ
ウム成形体の欠点は克服され、曲げ強度が上昇し保釘性
が良くなり、合成木材等としての適性が高められた。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、ポリマーエマルジョンやラテックスを珪
酸カルシウムに吸着させる方法では、ポリマーエマルジ
ョンやラテックスと凝集剤との組み合わせが不適切であ
ると、ポリマーエマルジョン等の珪酸カルシウムスラリ
への吸着性が悪くなる。この場合には、処理効率が低下
するばかりでなく、製造工程の排水中にポリマーエマル
ジョン等が流出し、公害発生の原因となる。
酸カルシウムに吸着させる方法では、ポリマーエマルジ
ョンやラテックスと凝集剤との組み合わせが不適切であ
ると、ポリマーエマルジョン等の珪酸カルシウムスラリ
への吸着性が悪くなる。この場合には、処理効率が低下
するばかりでなく、製造工程の排水中にポリマーエマル
ジョン等が流出し、公害発生の原因となる。
[問題点を解決するための手段] 本発明はこのような問題を解決し、機械的強度が高く、
建材等として有用な珪酸カルシウム成形体を工業的有利
に製造する方法を提供するものであって、 ポリマーエマルジョンを吸着したセピオライト、珪酸カ
ルシウムスラリ及び補強繊維を、珪酸カルシウムスラリ
乾物100重量部に対し、セピオライトが5〜100重量部、
ポリマーエマルジョン乾物が5〜30重量部、補強繊維が
2〜15重量部となるように混合し、得られた混合物をプ
レスにより脱水成形したのち、乾燥することを特徴とす
る珪酸カルシウム成形体の製造方法、を要旨とするもの
である。
建材等として有用な珪酸カルシウム成形体を工業的有利
に製造する方法を提供するものであって、 ポリマーエマルジョンを吸着したセピオライト、珪酸カ
ルシウムスラリ及び補強繊維を、珪酸カルシウムスラリ
乾物100重量部に対し、セピオライトが5〜100重量部、
ポリマーエマルジョン乾物が5〜30重量部、補強繊維が
2〜15重量部となるように混合し、得られた混合物をプ
レスにより脱水成形したのち、乾燥することを特徴とす
る珪酸カルシウム成形体の製造方法、を要旨とするもの
である。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の方法においては、ポリマーエマルジョンを吸着
したセピオライトを、珪酸カルシウムスラリ及び補強繊
維と共に混合する。
したセピオライトを、珪酸カルシウムスラリ及び補強繊
維と共に混合する。
セピオライトは、狭義にはマグネシウムの含水珪酸塩鉱
物の1種であり、角セン石と同じく複鎖状構造を有する
ものであるが、本発明ではこれと同様構造を有するパリ
ゴルスカイト、アタパルジャイトを用い得る。そのた
め、本発明において、セピオライトは、狭義のセピオラ
イトの他、パリゴルスカイト、アタパルジャイト等を含
む概念とする。これらの鉱物は、山皮あるいは海泡石と
も呼ばれ、天然に産するが、人工的にも製造可能であ
る。
物の1種であり、角セン石と同じく複鎖状構造を有する
ものであるが、本発明ではこれと同様構造を有するパリ
ゴルスカイト、アタパルジャイトを用い得る。そのた
め、本発明において、セピオライトは、狭義のセピオラ
イトの他、パリゴルスカイト、アタパルジャイト等を含
む概念とする。これらの鉱物は、山皮あるいは海泡石と
も呼ばれ、天然に産するが、人工的にも製造可能であ
る。
セピオライトへのポリマーエマルジョンの吸着は、セピ
オライトの粉末に所定量のポリマーエマルジョンを添加
し混合するだけで比較的容易に行なえる。
オライトの粉末に所定量のポリマーエマルジョンを添加
し混合するだけで比較的容易に行なえる。
セピオライトに吸着させるポリマーエマルジョンとして
は、合成樹脂エマルジョン及びゴムラテックス等が挙げ
られる。合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、酢酸
ビニル、塩化ビニル、アクリル酸あるいはメタアクリル
酸又はこれらのエステル等のエチレン性不飽和単量体の
水性媒体中における乳化重合、もしくは、これらの単量
体の2種以上の混合物の乳化共重合によって得られるエ
マルジョン等が挙げられる。具体的には、ポリスチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリ
ルニトリル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩
化ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ハイインパ
クトポリスチレン、ABS樹脂等が挙げられる。また、ゴ
ムラテックスとしては、天然ゴムラテックス及び合成ゴ
ムラテックス、例えば、スチレン−ブタジエン系ゴムラ
テックス、アクリルニトリル−ブタジエン系ゴムラテッ
クス、その他、ブタジエン系、ポリクロロプレン系、ア
クリル系、イソプレン系、アクリル酸メチル−ブタジエ
ン系ゴムラテックス等が挙げられる。これらはその2種
以上を混合して使用することも可能である。セピオライ
トに吸着させるポリマーエマルジョンの量は、多過ぎる
と十分な吸着ができないため、乾物の重量がセピオライ
トの重量の同量以下であることが望ましい。
は、合成樹脂エマルジョン及びゴムラテックス等が挙げ
られる。合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、酢酸
ビニル、塩化ビニル、アクリル酸あるいはメタアクリル
酸又はこれらのエステル等のエチレン性不飽和単量体の
水性媒体中における乳化重合、もしくは、これらの単量
体の2種以上の混合物の乳化共重合によって得られるエ
マルジョン等が挙げられる。具体的には、ポリスチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリ
ルニトリル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩
化ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ハイインパ
クトポリスチレン、ABS樹脂等が挙げられる。また、ゴ
ムラテックスとしては、天然ゴムラテックス及び合成ゴ
ムラテックス、例えば、スチレン−ブタジエン系ゴムラ
テックス、アクリルニトリル−ブタジエン系ゴムラテッ
クス、その他、ブタジエン系、ポリクロロプレン系、ア
クリル系、イソプレン系、アクリル酸メチル−ブタジエ
ン系ゴムラテックス等が挙げられる。これらはその2種
以上を混合して使用することも可能である。セピオライ
トに吸着させるポリマーエマルジョンの量は、多過ぎる
と十分な吸着ができないため、乾物の重量がセピオライ
トの重量の同量以下であることが望ましい。
珪酸カルシウムスラリは、石灰石原料粉末と珪酸質原料
粉末とをCaOとSiO2のモル比がほぼ1となるように混合
し、これに十分量の水を加え水熱反応させることによっ
て得られる。
粉末とをCaOとSiO2のモル比がほぼ1となるように混合
し、これに十分量の水を加え水熱反応させることによっ
て得られる。
補強繊維としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アスベ
スト、及びクラフトパルプ、木綿、レーヨン、ビニロ
ン、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の天然あるいは合成の有機繊維等を用
いることができる。これらの繊維は2種以上を混合して
使用することもできる。
スト、及びクラフトパルプ、木綿、レーヨン、ビニロ
ン、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の天然あるいは合成の有機繊維等を用
いることができる。これらの繊維は2種以上を混合して
使用することもできる。
本発明においては、所定量のポリマーエマルジョンを吸
着したセピオライトと珪酸カルシウムスラリ及び補強繊
維とを混合し、この混合物をプレスで脱水成形するが、
セピオライトに吸着されたポリマーエマルジョンの量が
少ないと、本発明の目的を達せず、多いと効果がなくな
るとともに製品の耐火性が損なわれるので、ポリマーエ
マルジョンの量は、珪酸カルシウムスラリ乾物100重量
部に対して、乾物で5〜30重量部となるように混合す
る。
着したセピオライトと珪酸カルシウムスラリ及び補強繊
維とを混合し、この混合物をプレスで脱水成形するが、
セピオライトに吸着されたポリマーエマルジョンの量が
少ないと、本発明の目的を達せず、多いと効果がなくな
るとともに製品の耐火性が損なわれるので、ポリマーエ
マルジョンの量は、珪酸カルシウムスラリ乾物100重量
部に対して、乾物で5〜30重量部となるように混合す
る。
一方、セピオライトは高価であるので、あまりに多量に
用いることはコスト的に不利である。前述の如く、セピ
オライトに吸着させるポリマーエマルジョンの量は吸着
性の点から、その乾物重量がセピオライトの重量の同量
以下とすることが好ましいことを勘案すると、本発明に
おいて、必要なセピオライトの量は、珪酸カルシウム乾
物100重量部に対して5〜100重量部である。
用いることはコスト的に不利である。前述の如く、セピ
オライトに吸着させるポリマーエマルジョンの量は吸着
性の点から、その乾物重量がセピオライトの重量の同量
以下とすることが好ましいことを勘案すると、本発明に
おいて、必要なセピオライトの量は、珪酸カルシウム乾
物100重量部に対して5〜100重量部である。
補強繊維の量は少な過ぎると十分な補強効果が得られ
ず、多過ぎても補強効果に制限があり、経済的に不利で
ある。しかも、補強繊維が有機繊維の場合には、その混
合量が多過ぎると得られる成形体の耐火性の面で問題が
生じることとなる。このようなことから、本発明におい
て、補強繊維の混合量は、珪酸カルシウムスラリ乾物10
0重量部に対して2〜15重量部とする。
ず、多過ぎても補強効果に制限があり、経済的に不利で
ある。しかも、補強繊維が有機繊維の場合には、その混
合量が多過ぎると得られる成形体の耐火性の面で問題が
生じることとなる。このようなことから、本発明におい
て、補強繊維の混合量は、珪酸カルシウムスラリ乾物10
0重量部に対して2〜15重量部とする。
本発明においては、上記のポリマーエマルジョンを吸着
したセピオライトと珪酸カルシウムスラリおよび補強繊
維よりなる混合物に必要に応じて凝集剤、その他の改質
剤等を混合使用することができる。凝集剤としては、Na
Cl、CaCl2、Al2(SO4)3、HCl、H2SO4、HNO3、リン
酸、CH3COOH、アクリル酸、イタコン酸、ポリアミン系
又はポリアミド系のカチオン型高分子凝集剤、アルキル
アミン系又は第4アンモニウム塩系のカチオン型界面活
性剤等を用いることができる。
したセピオライトと珪酸カルシウムスラリおよび補強繊
維よりなる混合物に必要に応じて凝集剤、その他の改質
剤等を混合使用することができる。凝集剤としては、Na
Cl、CaCl2、Al2(SO4)3、HCl、H2SO4、HNO3、リン
酸、CH3COOH、アクリル酸、イタコン酸、ポリアミン系
又はポリアミド系のカチオン型高分子凝集剤、アルキル
アミン系又は第4アンモニウム塩系のカチオン型界面活
性剤等を用いることができる。
本発明においては、ポリマーエマルジョンを吸着したセ
ピオライトと珪酸カルシウムスラリ及び補強繊維、その
他必要に応じてその他の添加剤等を十分に混合し、得ら
れる混合物をプレスで脱水成形し、成形物を乾燥する。
ピオライトと珪酸カルシウムスラリ及び補強繊維、その
他必要に応じてその他の添加剤等を十分に混合し、得ら
れる混合物をプレスで脱水成形し、成形物を乾燥する。
本発明において、プレスによる脱水成形は、常法に従っ
て行なうことができ、その処理条件等に特に制限はない
が、一般にはプレス圧は30〜60Kgf/cm2程度とする。
て行なうことができ、その処理条件等に特に制限はない
が、一般にはプレス圧は30〜60Kgf/cm2程度とする。
また、脱水成形後の乾燥は、100〜180℃、とりわけ105
〜150℃で行なうのが好ましい。
〜150℃で行なうのが好ましい。
[作用] 従来の珪酸カルシウムスラリーにポリマーエマルジョン
を直接吸着させる方法に対し、本発明においては珪酸カ
ルシウム成形体を製造するに際して、まずセピオライト
にポリマーエマルジョンを吸着させ、このポリマーエマ
ルジョンを吸着したセピオライトを珪酸カルシウムスラ
リ及び補強繊維と混合する。このセピオライトへのポリ
マーエマルジョンの吸着は非常に強固であるため、珪酸
カルシウムスラリ中へのポリマーエマルジョンの溶出は
殆ど起こらず、プレス時の排水にもエマルジョンの混入
はない。このため、本発明の方法によれば、環境汚染等
の公害問題が解消される。
を直接吸着させる方法に対し、本発明においては珪酸カ
ルシウム成形体を製造するに際して、まずセピオライト
にポリマーエマルジョンを吸着させ、このポリマーエマ
ルジョンを吸着したセピオライトを珪酸カルシウムスラ
リ及び補強繊維と混合する。このセピオライトへのポリ
マーエマルジョンの吸着は非常に強固であるため、珪酸
カルシウムスラリ中へのポリマーエマルジョンの溶出は
殆ど起こらず、プレス時の排水にもエマルジョンの混入
はない。このため、本発明の方法によれば、環境汚染等
の公害問題が解消される。
また、プレス時において、成形体内でポリマーエマルジ
ョンはその一部がセピオライトから滲出し、成形体の構
成物質である珪酸カルシウム水和物、セピオライト、補
強繊維間に入り、それぞれを互いに強固に結合するた
め、高曲げ強度の製品となる。また、これにより吸水性
も改善される。
ョンはその一部がセピオライトから滲出し、成形体の構
成物質である珪酸カルシウム水和物、セピオライト、補
強繊維間に入り、それぞれを互いに強固に結合するた
め、高曲げ強度の製品となる。また、これにより吸水性
も改善される。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
実施例1 消石灰と結晶質珪石粉末とをSiO2とCaOのモル比が1:1に
なるように調合し、固形分の4倍重量の水を加えてスラ
リとし、90℃で1時間反応させてゲル化した。次いで、
スラリの3倍の重量の水を加え、オートクレーブ中で撹
拌しながら210℃で4時間反応させて珪酸カルシウムス
ラリを製造した。
なるように調合し、固形分の4倍重量の水を加えてスラ
リとし、90℃で1時間反応させてゲル化した。次いで、
スラリの3倍の重量の水を加え、オートクレーブ中で撹
拌しながら210℃で4時間反応させて珪酸カルシウムス
ラリを製造した。
この珪酸カルシウムスラリ100重量部(固形分換算)
に、297μm網篩全通セピオライト15重量部にスチレン
−ブタジエンゴムラテックス10重量部を添加混合したも
の及びガラス繊維(ミネロン(耐アルカリガラス繊維)
日本バルカー社製)5重量部を添加し、十分に混合した
後、プレス圧50Kgf/cm2でプレス脱水成形し、得られた
成形物を120℃で6時間乾燥し、珪酸カルシウム成形体
を製造した。
に、297μm網篩全通セピオライト15重量部にスチレン
−ブタジエンゴムラテックス10重量部を添加混合したも
の及びガラス繊維(ミネロン(耐アルカリガラス繊維)
日本バルカー社製)5重量部を添加し、十分に混合した
後、プレス圧50Kgf/cm2でプレス脱水成形し、得られた
成形物を120℃で6時間乾燥し、珪酸カルシウム成形体
を製造した。
製造された珪酸カルシウム成形体について、各種物性測
定試験を行ない、その結果を第1表に示した。
定試験を行ない、その結果を第1表に示した。
なお、曲げ強度及び弾性係数の測定はJIS Z2113「木材
の曲げ試験方法」に従って次のような方法で行なった。
の曲げ試験方法」に従って次のような方法で行なった。
即ち、約100mm(幅)×1500mm×10mm(厚さ)の供試体
に、1mm/minで荷重をかけ、その時の最大荷重P(Kgf)
と1mmたわむのに要する荷重F(Kgf/cm)を より求め、 で算出した。ただし、 △P:比例域における上限荷重と下限荷重の差(Kgf) △y:△Pに対するスパン中央のたわみ (cm) l:スパン(cm) h:供試体厚さ(cm) b:供試体幅(cm) I:断面2次モーメント 実施例2,3 実施例1において、スチレン−ブタジエンゴムラテック
スの代りにアクリル樹脂エマルジョン(実施例2)又は
塩化ビニル樹脂(実施例3)を用いたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
に、1mm/minで荷重をかけ、その時の最大荷重P(Kgf)
と1mmたわむのに要する荷重F(Kgf/cm)を より求め、 で算出した。ただし、 △P:比例域における上限荷重と下限荷重の差(Kgf) △y:△Pに対するスパン中央のたわみ (cm) l:スパン(cm) h:供試体厚さ(cm) b:供試体幅(cm) I:断面2次モーメント 実施例2,3 実施例1において、スチレン−ブタジエンゴムラテック
スの代りにアクリル樹脂エマルジョン(実施例2)又は
塩化ビニル樹脂(実施例3)を用いたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
比較例1 実施例1で合成した珪酸カルシウムスラリ100重量部
に、スチレン−ブタジエンゴムラテックス10重量部、ガ
ラス繊維5重量部、凝集剤(ポリアクリルアミド(キシ
ダ化学工業社製))0.5重量部を添加して十分に混合し
た後、プレス脱水成形し、120℃で6時間乾燥させて成
形体を製造した。得られた成形体の物性測定試験結果を
第1表に示す。
に、スチレン−ブタジエンゴムラテックス10重量部、ガ
ラス繊維5重量部、凝集剤(ポリアクリルアミド(キシ
ダ化学工業社製))0.5重量部を添加して十分に混合し
た後、プレス脱水成形し、120℃で6時間乾燥させて成
形体を製造した。得られた成形体の物性測定試験結果を
第1表に示す。
比較例2、3 比較例1において、スチレン−ブタジエンゴムラテック
スの代りにアクリル樹脂エマルジョン(比較例2)又は
塩化ビニル樹脂(比較例3)を用いたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
スの代りにアクリル樹脂エマルジョン(比較例2)又は
塩化ビニル樹脂(比較例3)を用いたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
第1表より、本発明の珪酸カルシウム成形体は曲げ強度
が著しく高く、弾性にも富むことが明らかである。
が著しく高く、弾性にも富むことが明らかである。
なお、上記実施例1〜3においては、いずれも脱水成形
の排水中にポリマーエマルジョンが溶出することはなか
ったが、比較例1〜3においては、排水中にポリマーエ
マルジョンの溶出がみられた。
の排水中にポリマーエマルジョンが溶出することはなか
ったが、比較例1〜3においては、排水中にポリマーエ
マルジョンの溶出がみられた。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の珪酸カルシウム成形体の製
造方法は、所定量のポリマーエマルジョンを吸着したセ
ピオライトと珪酸カルシウムスラリ及び補強繊維とを混
合し、得られた混合物をプレスにより脱水成形した後乾
燥するものであって、ポリマーエマルジョンが脱水排出
中に溶出することがなく、公害問題を生起することがな
い。また、このポリマーエマルジョンの作用により、成
形体の構成物質である珪酸カルシウム水和物、補強繊維
及びセピオライトが互いに強固に結合され、得られる成
形体は曲げ強度、曲げ弾性が大幅に向上する。
造方法は、所定量のポリマーエマルジョンを吸着したセ
ピオライトと珪酸カルシウムスラリ及び補強繊維とを混
合し、得られた混合物をプレスにより脱水成形した後乾
燥するものであって、ポリマーエマルジョンが脱水排出
中に溶出することがなく、公害問題を生起することがな
い。また、このポリマーエマルジョンの作用により、成
形体の構成物質である珪酸カルシウム水和物、補強繊維
及びセピオライトが互いに強固に結合され、得られる成
形体は曲げ強度、曲げ弾性が大幅に向上する。
このため、本発明の方法によれば、工業的有利に珪酸カ
ルシウム成形体を製造することができ、しかも製造され
た珪酸カルシウム成形体は各種建材、構造材等として極
めて有用である。
ルシウム成形体を製造することができ、しかも製造され
た珪酸カルシウム成形体は各種建材、構造材等として極
めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:10) B
Claims (2)
- 【請求項1】ポリマーエマルジョンを吸着したセピオラ
イト、珪酸カルシウムスラリ及び補強繊維を、珪酸カル
シウムスラリ乾物100重量部に対し、セピオライトが5
〜100重量部、ポリマーエマルジョン乾物が5〜30重量
部、補強繊維が2〜15重量部となるように混合し、得ら
れた混合物をプレスにより脱水成形したのち、乾燥する
ことを特徴とする珪酸カルシウム成形体の製造方法。 - 【請求項2】セピオライトに吸着されたポリマーエマル
ジョン乾物の重量がセピオライトの重量の同量以下であ
ることを特徴とする特許請求範囲第1項に記載の珪酸カ
ルシウム成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3398887A JPH07112946B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | 珪酸カルシウム成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3398887A JPH07112946B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | 珪酸カルシウム成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63201050A JPS63201050A (ja) | 1988-08-19 |
JPH07112946B2 true JPH07112946B2 (ja) | 1995-12-06 |
Family
ID=12401861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3398887A Expired - Lifetime JPH07112946B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | 珪酸カルシウム成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07112946B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69222115T2 (de) * | 1991-10-31 | 1998-02-12 | Tokiwa Denki Kakamigahara Kk | Nicht-brennbares Papierblatt, nicht-brennbares laminiertes Papierblatt, nicht-brennbares Material mit Wabenstruktur, nicht-brennbarer Karton und nicht-brennbares geformtes Produkt und Verfahren zu deren Herstellung |
JPWO2020196395A1 (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 |
-
1987
- 1987-02-17 JP JP3398887A patent/JPH07112946B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63201050A (ja) | 1988-08-19 |
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