JPH0723242B2 - セピオライト成形体 - Google Patents
セピオライト成形体Info
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- JPH0723242B2 JPH0723242B2 JP3398787A JP3398787A JPH0723242B2 JP H0723242 B2 JPH0723242 B2 JP H0723242B2 JP 3398787 A JP3398787 A JP 3398787A JP 3398787 A JP3398787 A JP 3398787A JP H0723242 B2 JPH0723242 B2 JP H0723242B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はセピオライト成形体に係り、特に、建築用耐火
断熱材として好適な、軽量かつ強靱で、不燃性、耐熱
性、耐水性等に優れたセピオライト成形体に関する。
断熱材として好適な、軽量かつ強靱で、不燃性、耐熱
性、耐水性等に優れたセピオライト成形体に関する。
[従来の技術] 珪酸カルシウム成形体は、軽量で断熱性、耐熱性に優
れ、加工性も良いことから、これを更に繊維で補強する
ことにより曲げ強度及び靱性を高め、建築用の壁材、床
材その他の構造材等として広く用いられている。
れ、加工性も良いことから、これを更に繊維で補強する
ことにより曲げ強度及び靱性を高め、建築用の壁材、床
材その他の構造材等として広く用いられている。
珪酸カルシウム成形体は石灰質原料粉末と珪酸質原料粉
末とをCaOとSiO2のモル比がほぼ1になる割合とし、こ
れに水を加えて混合し、水熱反応させることにより珪酸
カルシウムスラリを得、これを脱水成形したのち乾燥す
ることにより製造されている。
末とをCaOとSiO2のモル比がほぼ1になる割合とし、こ
れに水を加えて混合し、水熱反応させることにより珪酸
カルシウムスラリを得、これを脱水成形したのち乾燥す
ることにより製造されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、このような方法で製造された珪酸カルシ
ウム成形体は、耐火断熱性及び加工性には優れるもの
の、機械的強度が低く、表面より粉状崩壊しやすく、ま
た吸水性が大きく寒冷地では吸水した水分が凍結により
破壊する等の欠点を有している。
ウム成形体は、耐火断熱性及び加工性には優れるもの
の、機械的強度が低く、表面より粉状崩壊しやすく、ま
た吸水性が大きく寒冷地では吸水した水分が凍結により
破壊する等の欠点を有している。
また、珪酸カルシウム成形体は、その製造工程におい
て、珪酸カルシウムスラリの水熱反応を要するため、こ
の水熱反応のために高価なオートクレーブ装置が必要で
あり、製造工程が複雑でしかも反応に大量の熱エネルギ
ーを必要とする。
て、珪酸カルシウムスラリの水熱反応を要するため、こ
の水熱反応のために高価なオートクレーブ装置が必要で
あり、製造工程が複雑でしかも反応に大量の熱エネルギ
ーを必要とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明はこのような問題を解決し、簡単な工程で、低エ
ネルギーで製造することができ、しかも軽量かつ強靱
で、不燃性、断熱性、耐水性等に優れ、建築材料として
好適な新規な材料を提供するものであって、 ポリマーエマルジョンを吸着したセピオライト、補強繊
維及び水を混合して得られる混合物を脱水成形した後乾
燥してなるセピオライト成形体であって、セピオライト
のポリマーエマルジョン吸着量がセピオライト乾物100
重量部に対し乾物で5〜30重量部で、セピオライト乾物
100重量部に対する補強繊維の混合割合が2〜15重量部
であることを特徴とするセピオライト成形体、 及び ポリマーエマルジョンを吸着したセピオライト、補強繊
維、珪酸カルシウムスラリ及び水を混合して得られる混
合物を脱水成形した後乾燥してなるセピオライト成形体
であって、セピオライトのポリマーエマルジョン吸着量
が、セピオライト乾物100重量部に対し、乾物で5〜30
重量部で、セピオライト乾物100重量部に対する補強繊
維の混合割合が2〜15重量部、同珪酸カルシウムスラリ
乾物の混合割合が100重量部以下であることを特徴とす
るセピオライト成形体、 を要旨とするものである。
ネルギーで製造することができ、しかも軽量かつ強靱
で、不燃性、断熱性、耐水性等に優れ、建築材料として
好適な新規な材料を提供するものであって、 ポリマーエマルジョンを吸着したセピオライト、補強繊
維及び水を混合して得られる混合物を脱水成形した後乾
燥してなるセピオライト成形体であって、セピオライト
のポリマーエマルジョン吸着量がセピオライト乾物100
重量部に対し乾物で5〜30重量部で、セピオライト乾物
100重量部に対する補強繊維の混合割合が2〜15重量部
であることを特徴とするセピオライト成形体、 及び ポリマーエマルジョンを吸着したセピオライト、補強繊
維、珪酸カルシウムスラリ及び水を混合して得られる混
合物を脱水成形した後乾燥してなるセピオライト成形体
であって、セピオライトのポリマーエマルジョン吸着量
が、セピオライト乾物100重量部に対し、乾物で5〜30
重量部で、セピオライト乾物100重量部に対する補強繊
維の混合割合が2〜15重量部、同珪酸カルシウムスラリ
乾物の混合割合が100重量部以下であることを特徴とす
るセピオライト成形体、 を要旨とするものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明のセピオライト成形体を製造するには、まず、ポ
リマーエマルジョンを吸着したセピオライトを、補強繊
維及び水、必要に応じて更に珪酸カルシウムスラリと共
に混合する。
リマーエマルジョンを吸着したセピオライトを、補強繊
維及び水、必要に応じて更に珪酸カルシウムスラリと共
に混合する。
セピオライトは、狭義にはマグネシウムの含水珪酸塩鉱
物の1種であり、角セン石と同じく複鎖状構造を有する
ものであるが、本発明ではこれと同様構造を有するパリ
ゴルスカイト、アタパルジャイトをも用い得る。そのた
め、本発明において、セピオライトは、狭義のセピオラ
イトの他、パリゴルスカイト、アタパルジャイト等を含
む概念とする。これらの鉱物は、山皮あるいは海泡石と
も呼ばれ、天然に産するが、人工的にも製造可能であ
る。セピオライトは繊維状でさらにその繊維が中空構造
を有し、他物質を吸着する性能が大きい物質である。
物の1種であり、角セン石と同じく複鎖状構造を有する
ものであるが、本発明ではこれと同様構造を有するパリ
ゴルスカイト、アタパルジャイトをも用い得る。そのた
め、本発明において、セピオライトは、狭義のセピオラ
イトの他、パリゴルスカイト、アタパルジャイト等を含
む概念とする。これらの鉱物は、山皮あるいは海泡石と
も呼ばれ、天然に産するが、人工的にも製造可能であ
る。セピオライトは繊維状でさらにその繊維が中空構造
を有し、他物質を吸着する性能が大きい物質である。
セピオライトの粒子の大きさは脱水成形時の脱水効率あ
るいは成形体の強度に影響を及ぼす。即ち粒子の径が小
さいと脱水効率が低く、脱水時にエネルギーを多く消費
する。また、粒子の径が大きいと脱水効率は高くなる
が、得られる成形体の強度が低下する。このため、本発
明においては、セピオライトは、その粒度が149μm網
篩全通から0.59mm網篩全通までの範囲であることが望ま
しい。
るいは成形体の強度に影響を及ぼす。即ち粒子の径が小
さいと脱水効率が低く、脱水時にエネルギーを多く消費
する。また、粒子の径が大きいと脱水効率は高くなる
が、得られる成形体の強度が低下する。このため、本発
明においては、セピオライトは、その粒度が149μm網
篩全通から0.59mm網篩全通までの範囲であることが望ま
しい。
セピオライトへのポリマーエマルジョンの吸着は、セピ
オライトの粉末に所定量のポリマーエマルジョンを添加
し混合するだけで比較的容易に行なえる。
オライトの粉末に所定量のポリマーエマルジョンを添加
し混合するだけで比較的容易に行なえる。
セピオライトに吸着させるポリマーエマルジョンとして
は、合成樹脂エマルジョン及びゴムラテックス等が挙げ
られる。合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、酢酸
ビニル、塩化ビニル、アクリル酸あるいはメタアクリル
酸又はこれらのエステル等のエチレン性不飽和単量体の
水性媒体中における乳化重合、もしくは、これらの単量
体の2種以上の混合物の乳化共重合によって得られるエ
マルジョン等が挙げられる。具体的には、ポリスチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリ
ルニトリル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩
化ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ハイインパ
クトポリスチレン、ABS樹脂等が挙げられる。また、ゴ
ムラテックスとしては、天然ゴムラテックス及び合成ゴ
ムラテックス、例えば、スチレン−ブタジエン系ゴムラ
テックス、アクリルニトリル−ブタジエン系ゴムラテッ
クス、その他、ブタジエン系、ポリクロロプレン系、ア
クリル系、イソプレン系、アクリル酸メチル−ブタジエ
ン系ゴムラテックス等が挙げられる。これらはその2種
以上を混合して使用することも可能である。
は、合成樹脂エマルジョン及びゴムラテックス等が挙げ
られる。合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、酢酸
ビニル、塩化ビニル、アクリル酸あるいはメタアクリル
酸又はこれらのエステル等のエチレン性不飽和単量体の
水性媒体中における乳化重合、もしくは、これらの単量
体の2種以上の混合物の乳化共重合によって得られるエ
マルジョン等が挙げられる。具体的には、ポリスチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリ
ルニトリル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩
化ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ハイインパ
クトポリスチレン、ABS樹脂等が挙げられる。また、ゴ
ムラテックスとしては、天然ゴムラテックス及び合成ゴ
ムラテックス、例えば、スチレン−ブタジエン系ゴムラ
テックス、アクリルニトリル−ブタジエン系ゴムラテッ
クス、その他、ブタジエン系、ポリクロロプレン系、ア
クリル系、イソプレン系、アクリル酸メチル−ブタジエ
ン系ゴムラテックス等が挙げられる。これらはその2種
以上を混合して使用することも可能である。
セピオライトに吸着させるポリマーエマルジョンの量
は、少ないと本発明の目的を達せず、多いと効果がなく
なるとともに製品の耐火性が損なわれるので、本発明に
おいては、ポリマーエマルジョンの量はセピオライト乾
物100重量部に対し乾物で5〜30重量部とする。
は、少ないと本発明の目的を達せず、多いと効果がなく
なるとともに製品の耐火性が損なわれるので、本発明に
おいては、ポリマーエマルジョンの量はセピオライト乾
物100重量部に対し乾物で5〜30重量部とする。
このようなポリマーエマルジョンを吸着したセピオライ
トは、大量の水を媒体として分散することが可能であ
り、水中でのセピオライトの濃度が薄い程均一に分散す
る。均一に分散させるためには分散剤の使用も可能であ
る。分散剤としては、脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン等を用いることができる。本発明において、セピオ
ライト乾物100重量部に対する水の混合割合は、珪酸カ
ルシウムスラリの有無によっても異なるが、一般には30
0〜800重量部とするのが好ましい。
トは、大量の水を媒体として分散することが可能であ
り、水中でのセピオライトの濃度が薄い程均一に分散す
る。均一に分散させるためには分散剤の使用も可能であ
る。分散剤としては、脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン等を用いることができる。本発明において、セピオ
ライト乾物100重量部に対する水の混合割合は、珪酸カ
ルシウムスラリの有無によっても異なるが、一般には30
0〜800重量部とするのが好ましい。
補強繊維としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アスベ
スト、及びクラフトパルプ、木綿、レーヨン、ビニロ
ン、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の天然あるいは合成の有機繊維を用い
ることができる。これらの繊維は2種以上を混合して使
用することもできる。
スト、及びクラフトパルプ、木綿、レーヨン、ビニロ
ン、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の天然あるいは合成の有機繊維を用い
ることができる。これらの繊維は2種以上を混合して使
用することもできる。
補強繊維の量は少な過ぎると十分な補強効果が得られ
ず、多過ぎても補強効果に制限があり、経済的に不利で
ある。しかも、補強繊維が有機繊維の場合には、その混
合量が多過ぎると得られる成形体の耐火性の面で問題が
生じることとなる。このようなことから、本発明におい
て、補強繊維の混合量は、セピオライト乾物100重量部
に対して2〜15重量部とする。
ず、多過ぎても補強効果に制限があり、経済的に不利で
ある。しかも、補強繊維が有機繊維の場合には、その混
合量が多過ぎると得られる成形体の耐火性の面で問題が
生じることとなる。このようなことから、本発明におい
て、補強繊維の混合量は、セピオライト乾物100重量部
に対して2〜15重量部とする。
本発明のセピオライト成形体には、珪酸カルシウム水和
物を構成材の一部として用いることができる。珪酸カル
シウム水和物は珪酸カルシウム成形体の主なる構成鉱物
であり、セピオライトと同様に組織間に気孔を多く含
み、圧縮成形により軽量成形物を製造し得るという効果
を有する。セピオライトと珪酸カルシウム水和物は任意
の割合で混合して成形物を製造し得る。しかしながら、
珪酸カルシウム水和物の割合が多くなると嵩比重がやや
低下し、曲げ強度も同様に低下する。また、珪酸カルシ
ウム水和物を多くすることは、製造工程を簡単にし、消
費エネルギーを減少させようとする本発明の趣旨に反す
る。このため、本発明においては、珪酸カルシウム水和
物は、珪酸カルシウムスラリ乾物としてセピオライト乾
物100重量部に対し100重量部以下とする。
物を構成材の一部として用いることができる。珪酸カル
シウム水和物は珪酸カルシウム成形体の主なる構成鉱物
であり、セピオライトと同様に組織間に気孔を多く含
み、圧縮成形により軽量成形物を製造し得るという効果
を有する。セピオライトと珪酸カルシウム水和物は任意
の割合で混合して成形物を製造し得る。しかしながら、
珪酸カルシウム水和物の割合が多くなると嵩比重がやや
低下し、曲げ強度も同様に低下する。また、珪酸カルシ
ウム水和物を多くすることは、製造工程を簡単にし、消
費エネルギーを減少させようとする本発明の趣旨に反す
る。このため、本発明においては、珪酸カルシウム水和
物は、珪酸カルシウムスラリ乾物としてセピオライト乾
物100重量部に対し100重量部以下とする。
珪酸カルシウムスラリは、石灰質原料粉末と珪酸質原料
粉末とをCaOとSiO2のモル比がほぼ1となるように混合
し、これに十分量の水を加え水熱反応させることによっ
て得られる。
粉末とをCaOとSiO2のモル比がほぼ1となるように混合
し、これに十分量の水を加え水熱反応させることによっ
て得られる。
本発明においては、上記のポリマーエマルジョンを吸着
したセピオライトと補強繊維等よりなる混合物に必要に
応じて凝集剤、その他の改質剤等を混合使用することが
できる。凝集剤としは、NaCl、CaCl2、Al2(SO4)3、HC
l、H2SO4、HNO3、リン酸、CH3COOH、アクリル酸、イタ
コン酸、ポリアミン系又はポリアミド系のカチオン型高
分子凝集剤、アルキルアミン系又は第4アンモニウム塩
系のカチオン型界面活性剤等を用いることができる。
したセピオライトと補強繊維等よりなる混合物に必要に
応じて凝集剤、その他の改質剤等を混合使用することが
できる。凝集剤としは、NaCl、CaCl2、Al2(SO4)3、HC
l、H2SO4、HNO3、リン酸、CH3COOH、アクリル酸、イタ
コン酸、ポリアミン系又はポリアミド系のカチオン型高
分子凝集剤、アルキルアミン系又は第4アンモニウム塩
系のカチオン型界面活性剤等を用いることができる。
本発明においては、ポリマーエマルジョンを吸着したセ
ピオライトと、補強繊維及び水、必要に応じて更に珪酸
カルシウムスラリその他の添加剤等を十分に混合し、得
られる混合物を脱水成形し、成形物を乾燥する。脱水成
形は通常プレスにより行なうが、成形体の形状によって
は抄造成形、押出成形、減圧成形法等を採用することも
できる。
ピオライトと、補強繊維及び水、必要に応じて更に珪酸
カルシウムスラリその他の添加剤等を十分に混合し、得
られる混合物を脱水成形し、成形物を乾燥する。脱水成
形は通常プレスにより行なうが、成形体の形状によって
は抄造成形、押出成形、減圧成形法等を採用することも
できる。
本発明において、プレスによる脱水成形は、常法に従っ
て行なうことができ、その処理条件等に特に制限はない
が、一般にはプレス圧は30〜60kgf/cm2程度とする。
て行なうことができ、その処理条件等に特に制限はない
が、一般にはプレス圧は30〜60kgf/cm2程度とする。
また、脱水成形後の乾燥は、100〜180℃とりわけ105〜1
50℃で行なうのが好ましい。
50℃で行なうのが好ましい。
[作用] 本発明においては、ポリマーエマルジョンを吸着したセ
ピオライトを用いる。このセピオライトに吸着されたポ
リマーエマルジョンは、脱水成形時において、その一部
がセピオライトから滲出し、成形体の構成物質であるセ
ピオライト、補強繊維、珪酸カルシウム水和物間に入
り、それぞれを互いに強固に結合するため、高曲げ強度
の製品となる。また、これにより吸水性も改善される。
ピオライトを用いる。このセピオライトに吸着されたポ
リマーエマルジョンは、脱水成形時において、その一部
がセピオライトから滲出し、成形体の構成物質であるセ
ピオライト、補強繊維、珪酸カルシウム水和物間に入
り、それぞれを互いに強固に結合するため、高曲げ強度
の製品となる。また、これにより吸水性も改善される。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて本発明に更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3 ロッドミルで時間を変えて粉砕し、第1表に示す各種粒
度の乾燥セピオライトを調製した。
度の乾燥セピオライトを調製した。
各々の乾燥セピオライト100重量部に対し、スチレン−
ブタジエンゴムラテックス12重量部(固形分換算)を吸
着させ、これにガラス繊維(ミネロン(耐アルカリガラ
ス繊維)日本バルカー社製)5重量部及びセピオライト
乾物に対して4倍重量の水を添加し、十分に混合した
後、プレス圧50kgf/cm2でプレス脱水成形し、得られた
成形物を120℃で6時間乾燥し、成形体(縦150mm×横10
0mm×厚さ10mmの直方体)を製造した。
ブタジエンゴムラテックス12重量部(固形分換算)を吸
着させ、これにガラス繊維(ミネロン(耐アルカリガラ
ス繊維)日本バルカー社製)5重量部及びセピオライト
乾物に対して4倍重量の水を添加し、十分に混合した
後、プレス圧50kgf/cm2でプレス脱水成形し、得られた
成形物を120℃で6時間乾燥し、成形体(縦150mm×横10
0mm×厚さ10mmの直方体)を製造した。
製造された成形体について、嵩比重、曲げ強度、動弾性
係数を測定し、その結果を第1表に示した。
係数を測定し、その結果を第1表に示した。
なお、曲げ強度及び弾性係数の測定はJISZ2113「木材の
曲げ試験方法」に従って次のような方法で行なった。
曲げ試験方法」に従って次のような方法で行なった。
即ち、約100mm(幅)×150mm×10mm(厚さ)の供試体
に、1mm/minで荷重をかけ、その時の最大荷重P(kgf)
と1mmたわむのに要する荷重F(kgf/cm)を より求め、 で算出した。ただし、 ΔP:比例域における上限荷重と下限荷重の差 (kgf) Δy:ΔPに対するスパン中央のたわみ (cm) l:スパン(cm) h:供試体厚さ(cm) b:供試体幅(cm) 実施例4 297μm網篩全通の乾燥セピオライト100重量部に対し、
スチレン−ブタジエンゴムラテックス12重量部(固形分
換算)を吸着させ、これに珪酸カルシウムスラリ20重量
部(固形分換算)及びガラス繊維6重量部及びセピオラ
イト乾物に対して3倍重量の水を加えたものを、実施例
1と同様にして混合、脱水成形した後乾燥し、成形体を
得た。
に、1mm/minで荷重をかけ、その時の最大荷重P(kgf)
と1mmたわむのに要する荷重F(kgf/cm)を より求め、 で算出した。ただし、 ΔP:比例域における上限荷重と下限荷重の差 (kgf) Δy:ΔPに対するスパン中央のたわみ (cm) l:スパン(cm) h:供試体厚さ(cm) b:供試体幅(cm) 実施例4 297μm網篩全通の乾燥セピオライト100重量部に対し、
スチレン−ブタジエンゴムラテックス12重量部(固形分
換算)を吸着させ、これに珪酸カルシウムスラリ20重量
部(固形分換算)及びガラス繊維6重量部及びセピオラ
イト乾物に対して3倍重量の水を加えたものを、実施例
1と同様にして混合、脱水成形した後乾燥し、成形体を
得た。
なお、珪酸カルシウムスラリは、硝石灰と結晶質珪石粉
末とをSiO2とCaOのモル比が1:1になるように調合し、固
形分の4倍重量の水を加えてスラリとし、90℃で1時間
反応させてゲル化し、次いで、スラリの3倍の重量の水
を加え、オートクレーブ中で撹拌しながら210℃で4時
間反応させて製造した。
末とをSiO2とCaOのモル比が1:1になるように調合し、固
形分の4倍重量の水を加えてスラリとし、90℃で1時間
反応させてゲル化し、次いで、スラリの3倍の重量の水
を加え、オートクレーブ中で撹拌しながら210℃で4時
間反応させて製造した。
得られた成形体について実施例1と同様に嵩比重、曲げ
強度、弾性係数を測定し、結果を第1表に示した。
強度、弾性係数を測定し、結果を第1表に示した。
実施例5 実施例4において、スチレン−ブタジエンゴムラテック
スの吸着量を15重量部とし、珪酸カルシウムスラリを50
重量部、ガラス繊維を15重量部としたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
スの吸着量を15重量部とし、珪酸カルシウムスラリを50
重量部、ガラス繊維を15重量部としたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
実施例6、7 実施例4において、スチレン−ブタジエンゴムラテック
スの代りにアクリル樹脂エマルジョン(実施例6)又は
塩化ビニル樹脂(実施例7)を用いたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
スの代りにアクリル樹脂エマルジョン(実施例6)又は
塩化ビニル樹脂(実施例7)を用いたこと以外は同様に
して成形体を製造し、その物性測定試験を行なった。結
果を第1表に示す。
比較例1 実施例4で合成した珪酸カルシウムスラリ100重量部
に、スチレン−ブタジエンゴムラテックス10重量部、ガ
タス繊維5重量部、凝集剤(ポリアクリルアミド(キシ
ダ化学工業社製))0.5重量部を添加して十分に混合し
た後、プレス圧50kgf/cm2でプレス脱水成形し、120℃で
6時間乾燥させて成形体を製造した。得られた成形体の
物性測定試験結果を第1表に示す。
に、スチレン−ブタジエンゴムラテックス10重量部、ガ
タス繊維5重量部、凝集剤(ポリアクリルアミド(キシ
ダ化学工業社製))0.5重量部を添加して十分に混合し
た後、プレス圧50kgf/cm2でプレス脱水成形し、120℃で
6時間乾燥させて成形体を製造した。得られた成形体の
物性測定試験結果を第1表に示す。
第1表より、本発明のセピオライト成形体は曲げ強度が
著しく高く、弾性にも富むことが明らかである。
著しく高く、弾性にも富むことが明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明のセピオライト成形体の製造
方法は、所定量のポリマーエマルジョンを吸着したセピ
オライトと補強繊維及び水、必要に応じて更に珪酸カル
シウムスラリを混合し、得られた混合物を脱水成形した
後乾燥して得られるものであって、セピオライトの吸着
されたポリマーエマルジョンの作用により、成形体の構
成物質である補強繊維、セピオライト、珪酸カルシウム
が互いに強固に結合され、得られる成形体は曲げ強度、
曲げ弾性が大幅に向上する。しかも、本発明の成形体
は、低エネルギー消費で製造することができる。
方法は、所定量のポリマーエマルジョンを吸着したセピ
オライトと補強繊維及び水、必要に応じて更に珪酸カル
シウムスラリを混合し、得られた混合物を脱水成形した
後乾燥して得られるものであって、セピオライトの吸着
されたポリマーエマルジョンの作用により、成形体の構
成物質である補強繊維、セピオライト、珪酸カルシウム
が互いに強固に結合され、得られる成形体は曲げ強度、
曲げ弾性が大幅に向上する。しかも、本発明の成形体
は、低エネルギー消費で製造することができる。
このため、本発明によれば、軽量にして強靱で、かつ断
熱性、耐火性、耐水性等に優れた成形体が提供され、し
かもこの成形体は工業的に極めて有利に製造することが
できる。本発明の成形体は建築用材料等として極めて有
用である。
熱性、耐火性、耐水性等に優れた成形体が提供され、し
かもこの成形体は工業的に極めて有利に製造することが
できる。本発明の成形体は建築用材料等として極めて有
用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C04B 26/04 Z 14:10 14:38)
Claims (4)
- 【請求項1】ポリマーエマルジョンを吸着したセピオラ
イト、補強繊維及び水を混合して得られる混合物を脱水
成形した後乾燥してなるセピオライト成形体であって、
セピオライトのポリマーエマルジョン吸着量がセピオラ
イト乾物100重量部に対し乾物で5〜30重量部で、セピ
オライト乾物100重量部に対する補強繊維の混合割合が
2〜15重量部であることを特徴とするセピオライト成形
体。 - 【請求項2】セピオライトの粒度が149μm網篩全通〜
0.59mm網篩全通の範囲であることを特徴とする特許請求
の範囲第1項に記載のセピオライト成形体。 - 【請求項3】セピオライトは、天然又は人工のマグネシ
ウムの含水珪酸塩鉱物であることを特徴とする特許請求
の範囲第1項又は第2項に記載のセピオライト成形体。 - 【請求項4】ポリマーエマルジョンを吸着したセピオラ
イト、補強繊維、珪酸カルシウムスラリ及び水を混合し
て得られる混合物を脱水成形した後乾燥してなるセピオ
ライト成形体であって、セピオライトのポリマーエマル
ジョン吸着量が、セピオライト乾物100重量部に対し、
乾物で5〜30重量部で、セピオライト乾物100重量部に
対する補強繊維の混合割合が2〜15重量部、同珪酸カル
シウムスラリ乾物の混合割合が100重量部以下であるこ
とを特徴とするセピオライト成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3398787A JPH0723242B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | セピオライト成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3398787A JPH0723242B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | セピオライト成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63201048A JPS63201048A (ja) | 1988-08-19 |
JPH0723242B2 true JPH0723242B2 (ja) | 1995-03-15 |
Family
ID=12401828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3398787A Expired - Lifetime JPH0723242B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | セピオライト成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0723242B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
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---|---|---|---|---|
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US5679433A (en) * | 1991-10-31 | 1997-10-21 | Kabushiki Kaish Tokiwa Denki | Noncombustible sheet, noncombustible laminated sheet, noncombustible honey comb structural material, noncombustible board, noncombustible molded product, and manufacturing method thereof |
JP2501058B2 (ja) * | 1991-12-11 | 1996-05-29 | 株式会社常盤電機 | 不燃性シ―ト |
JP2564223B2 (ja) * | 1992-01-29 | 1996-12-18 | 旭栄研磨加工株式会社 | ドーナツ型基板の切出し研削具および切出し研削方法 |
JP2502236B2 (ja) * | 1992-02-19 | 1996-05-29 | 株式会社常盤電機 | 不燃性シ―ト |
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CN113896948B (zh) * | 2020-07-06 | 2023-12-12 | 合肥杰事杰新材料股份有限公司 | 一种活化海泡石纤维及其制备方法、以及包含该活化海泡石纤维的尼龙材料及其制备方法 |
-
1987
- 1987-02-17 JP JP3398787A patent/JPH0723242B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63201048A (ja) | 1988-08-19 |
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