JP2001240458A - 珪酸カルシウム成形体及びその製造方法 - Google Patents

珪酸カルシウム成形体及びその製造方法

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JP2001240458A JP2000100101A JP2000100101A JP2001240458A JP 2001240458 A JP2001240458 A JP 2001240458A JP 2000100101 A JP2000100101 A JP 2000100101A JP 2000100101 A JP2000100101 A JP 2000100101A JP 2001240458 A JP2001240458 A JP 2001240458A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築内装材料として使用され、軽量性にして
高い機械的強度を有し、かつ、加工面や研磨面の加工性
に優れる珪酸カルシウム成形体を提供する。 【解決手段】 結晶質珪酸原料と、石灰質原料と、水
と、該結晶質珪酸原料と該石灰質原料との混合物中の固
形分100重量部に対して固形分1.0〜6.0重量部
の天然セルロース繊維原料とを含有する原料スラリーを
水熱処理反応させることにより、繊維表面に珪酸カルシ
ウム水和物の一次粒子が絡んだ小枝状に晶出している天
然セルロース繊維原料を含有する珪酸カルシウム水和物
を合成して該珪酸カルシウム水和物を成形、乾燥してな
る珪酸カルシウム成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然セルロース繊
維原料を含有する原料スラリーを水熱処理反応させてな
る珪酸カルシウム成形体及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、建築材料等に使用される珪
酸カルシウム成形体は、軽量、高強度、不燃性、耐熱
性、断熱性、耐腐朽性、寸法安定性、調湿性及び加工性
等の性能を有することが要求されており、これらの性能
を改善、向上させるための方法としてパルプ繊維を含有
させた珪酸カルシウム成形体が汎用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の珪
酸カルシウム成形体は、軽量性や機械的強度について改
善されていても、パルプ繊維の影響により鋸切断、ルー
ター加工を施した後の加工表面においてパルプ繊維が毛
羽立った状態となり、加工面や研磨面の加工性に乏しい
という問題点を有し、また、加工面、研磨面が美しくな
る等の加工性において向上できていても、機械的強度に
ついては改善されていないという問題点を有していた。
【0004】そこで、本発明者等は、建築材料等に使用
される珪酸カルシウム成形体の軽量、高強度、不燃性、
耐熱性、断熱性、耐腐朽性、寸法安定性、調湿性及び加
工性等の性能を向上させると共に、さらに、軽量性にし
て高い機械的強度を有し、かつ、加工面や研磨面の加工
性に優れる珪酸カルシウム成形体を提供することを技術
的課題として、その具現化をはかるために研究を重ねる
過程において、機械的強度を向上させるには、珪酸カル
シウム成形体にパルプ繊維を単に混合させるだけでは珪
酸カルシウム水和物粒子とパルプ繊維との間の結合力が
乏しく、また、パルプ繊維の添加量を増やして分散性を
向上させても機械的強度の向上に限界があると推定する
に至った。
【0005】そして、珪酸カルシウム水和物粒子とパル
プ繊維との間の結合力を高めるには、パルプ繊維の表面
構造を珪酸カルシウム水和物となじみやすく、親和性の
高い状態にしたら良いのではないかという着想を得て、
更に鋭意研究を進めた結果、珪酸カルシウム水和物を合
成する際に天然セルロース繊維原料を添加すれば、オー
トクレーブ水熱処理反応による珪酸カルシウム水和物の
生成過程において、天然セルロース繊維原料の繊維表面
に珪酸カルシウム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に
晶出すると共に、珪酸カルシウム水和物の粒子成長反応
が進み、絡まった状態の小枝状一次粒子が繊維表面に晶
出している天然セルロース繊維原料と珪酸カルシウム水
和物粒子とを混在状態にて成形、乾燥すれば、珪酸カル
シウム成形体における珪酸カルシウム水和物粒子と天然
セルロース繊維繊維との間の結合力が強固になると共
に、加工面や研磨面の加工性が向上するという刮目すべ
き知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって解決できる。
【0007】即ち、本発明に係る珪酸カルシウム成形体
は、結晶質珪酸原料と、石灰質原料と、水と、該結晶質
珪酸原料と該石灰質原料との混合物中の固形分100重
量部に対して固形分1.0〜6.0重量部の天然セルロ
ース繊維原料とを含有する原料スラリーを水熱処理反応
させることにより、繊維表面に珪酸カルシウム水和物の
一次粒子が絡まった小枝状に晶出している天然セルロー
ス繊維原料を含有する珪酸カルシウム水和物を合成して
該珪酸カルシウム水和物を成形、乾燥してなるものであ
る。
【0008】また、本発明に係る珪酸カルシウム成形体
は、結晶質珪酸原料と、石灰質原料と、水と、該結晶質
珪酸原料と該石灰質原料との混合物中の固形分100重
量部に対して固形分0.5〜6.0重量部のリン酸塩
と、前記混合物中の固形分100重量部に対して固形分
1.0〜6.0重量部の天然セルロース繊維原料とを含
有する原料スラリーを水熱処理反応させることにより、
繊維表面に珪酸カルシウム水和物の一次粒子が絡まった
小枝状に晶出している天然セルロース繊維原料を含有す
る珪酸カルシウム水和物を合成して該珪酸カルシウム水
和物を成形、乾燥してなるものである。
【0009】また、本発明に係る珪酸カルシウム成形体
の製造方法は、結晶質珪酸原料と、石灰質原料及び水の
混合物に該混合物中の固形分100重量部に対して固形
分1.0〜6.0重量部の天然セルロース繊維原料を添
加して原料スラリーを調製し、続いて、該原料スラリー
を水熱処理反応させることによって繊維表面に珪酸カル
シウム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出してい
る天然セルロース繊維原料を含有する珪酸カルシウム水
和物を合成し、この後、該珪酸カルシウム水和物に補強
剤を添加して成形、乾燥するものである。
【0010】さらに、本発明に係る珪酸カルシウム成形
体の製造方法は、結晶質珪酸原料と、石灰質原料及び水
の混合物に該混合物中の固形分100重量部に対して固
形分0.5〜6.0重量部のリン酸塩を添加し、さら
に、前記混合物中の固形分100重量部に対して固形分
1.0〜6.0重量部の天然セルロース繊維原料を添加
して原料スラリーを調製し、続いて、該原料スラリーを
水熱処理反応させることによって繊維表面に珪酸カルシ
ウム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出している
天然セルロース繊維原料を含有する珪酸カルシウム水和
物を合成し、この後、該珪酸カルシウム水和物に補強剤
を添加して成形、乾燥するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0012】実施の形態1.
【0013】本実施の形態における珪酸カルシウム成形
体の製造方法について説明すれば、先ず、結晶質珪酸原
料、石灰質原料及び水の混合物に、該結晶質珪酸原料と
石灰質原料との混合物固形分100重量部に対して固形
分1.0〜6.0重量部の天然セルロース繊維原料を添
加し、常温常圧、加温常圧或いは加温加圧等の条件下に
おいて均一に攪拌混合して原料スラリーを得、又は、該
攪拌混合過程においてCSHなる中間生成物を含んだ原
料スラリーを得、続いて、該原料スラリーをオートクレ
ーブにより水熱処理反応させることにより、繊維表面に
珪酸カルシウム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶
出している天然セルロース繊維原料と珪酸カルシウム水
和物粒子とが混在した珪酸カルシウム水和物を合成し、
この後、該珪酸カルシウム水和物に必要に応じて各種補
強材を添加・混合して成形、乾燥工程を経て珪酸カルシ
ウム成形体を製造する。
【0014】結晶質珪酸原料としては、例えば、珪石、
珪砂等を使用すれば、安価でかつ容易に入手できるた
め、製造コストの低減にもなる。
【0015】石灰質原料としては、例えば、生石灰、生
石灰の乾式消化で得られる粉末状の消石灰や多量の水で
生石灰を湿式消化して得られるスラリー状の消石灰(石
灰乳)等を使用すればよい。
【0016】天然セルロース繊維原料としては、例え
ば、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、非木材パルプ、故紙
パルプ、もみがら、竹繊維等を使用すればよい。なお、
あらかじめミキサー、パルパー等によりセルロース繊維
原料を離解し、また、リファイナ、ピーター等によりセ
ルロース繊維原料を叩解させ、繊維の膨潤とフィブリル
化を施したセルロース繊維原料とすれば、結晶質珪酸原
料、石灰質原料及び水からなる原料スラリーと均一に混
合できる。
【0017】各原料の混合方法としては特に制限はない
が、常温常圧、加温常圧、加温加圧等の状態下において
撹拌混合し、各原料が均一に混合されるのが好ましい。
また、この撹拌混合工程において反応が促進され、CS
Hなる中間生成物を含んだ原料スラリーとなっていても
良い。
【0018】珪酸カルシウム水和物は、結晶質珪酸原
料、石灰質原料及び水とをオートクレーブで水熱処理反
応させることで得ることのできる、一般にゾノトライト
トバモライトと呼ばれる結晶質珪酸カルシウム水和物
であり、該結晶質珪酸カルシウム水和物を合成するに際
しての合成条件である結晶質珪酸原料と石灰質原料との
混合割合、即ち、CaO/SiOモル比は、例えば、
ゾノトライトであれば0.85〜1.20の範囲、トバ
モライトであれば0.60〜0.95の範囲であり、ま
た、結晶質珪酸原料と石灰質原料との混合物固形分10
0重量部に対して、天然セルロース繊維原料を固形分
1.0〜6.0重量部、水性原料スラリー中への分散性
を考慮すると好ましくは、固形分1.0〜3.0重量部
添加するのがよい。また、水/固形分(結晶質珪酸原料
+石灰質原料+セルロース繊維原料)比は10〜50の
範囲であり、好ましくは、15〜30の範囲がよい。
【0019】これにより、オートクレーブ水熱処理反応
による珪酸カルシウム水和物の生成過程において、絡ま
った状態の小枝状一次粒子が天然セルロース繊維原料の
繊維表面に晶出し(なお、この晶出状態は電子顕微鏡に
よって確認できる。)、成形、乾燥工程において、天然
セルロース繊維表面に晶出している小枝状一次粒子と珪
酸カルシウム水和物粒子とが複雑に絡み合って珪酸カル
シウム成形体における珪酸カルシウム水和物の二次粒子
間及び繊維との結合力が強固となるので、軽量性にして
高い機械的強度を有し、かつ、加工面や研磨面の加工性
が向上した珪酸カルシウム成形体が得られる。
【0020】水熱処理反応は、攪拌式オートクレーブを
用いて、反応温度150〜230℃で1〜12時間反応
させるのが好ましい。
【0021】前記珪酸カルシウム水和物に補強繊維、ポ
リマーエマルジョン及び凝集剤を添加してもよい。
【0022】補強繊維としては、例えば、ガラス繊維、
パルプ繊維、カーボン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピ
レン繊維、ポリエチレン繊維等を使用すればよい。補強
繊維の添加量とセルロース繊維原料の添加量の合計は、
珪酸カルシウム水和物固形分100重量部に対して固形
分1〜10重量部が好ましく、固形分1重量部未満では
補強効果が小さく、固形分10重量部を越えれば、繊維
が塊状になり易く均一に分散されないため、逆に強度を
低下させるおそれがある。
【0023】ポリマーエマルジョンとしては、スチレン
−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体、スチレン−アクリル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等を使用すればよく、ポリマーエマル
ジョンの添加量は、珪酸カルシウム水和物固形分100
重量部に対して固形分5〜30重量部が好ましく、固形
分30重量部を越えれば、珪酸カルシウム成形体の不燃
性が損なわれる。
【0024】凝集剤としては、ポリアクリルアミド系の
カチオン型高分子凝集剤を使用すればよい。また、必要
に応じて硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム等の
無機系の凝集剤を併用してもよい。無機系の凝集剤を用
いることで、珪酸カルシウム水和物、補強繊維及びポリ
マーエマルジョン等の混合スラリー中の固形分が凝結作
用により小さなフロックを形成し、更にカチオン型高分
子凝集剤を用いることで凝集作用により小さなフロック
を大きなフロックに変えて成形させることができる。こ
れらの作用により、珪酸カルシウム成形体の脱水加圧成
形時の成形性、特に脱水性を向上させることができ、更
に珪酸カルシウム成形体中にポリマーエマルジョンの定
着をよくすることができる。
【0025】凝集剤の添加量は、珪酸カルシウム水和物
固形分100重量部に対して固形分0.1〜5.0重量
部添加するのが好ましく、凝集剤の添加量が固形分0.
1重量部未満ではポリマーエマルジョンの珪酸カルシウ
ム水和物及び補強繊維への定着が悪くなり、固形分5.
0重量部を越えると珪酸カルシウム水和物の流動性が失
われ、珪酸カルシウム水和物中の補強材の均一な分散・
混合及びプレス型枠への投入が困難となる。
【0026】珪酸カルシウム成形体の成形方法は、珪酸
カルシウム水和物に各種補強材を添加、混合してプレス
型枠に投入充填した後、脱水加圧するプレス成形法によ
ればよいが、珪酸カルシウム成形体の使用目的及び用途
に応じて押出成形法や抄造成形法を適用することができ
る。また、珪酸カルシウム成形体の乾燥温度は100〜
180℃であり、好ましくは105〜160℃である。
【0027】実施の形態2.
【0028】本実施の形態における珪酸カルシウム成形
体の製造方法について説明すれば、先ず、結晶質珪酸原
料、石灰質原料及び水との混合物に、該結晶質珪酸原料
と石灰質原料との混合物固形分100重量部に対して、
固形分0.5〜6.0重量部のリン酸塩を添加し、さら
に、前記混合物固形分100重量部に対して固形分1.
0〜6.0重量部の天然セルロース繊維原料を添加し、
常温常圧、加温常圧或いは加温加圧等の条件下において
均一に攪拌混合して原料スラリーを得、又は、該攪拌混
合過程においてCSHなる中間生成物を含んだ原料スラ
リーを得、続いて、該原料スラリーをオートクレーブに
より水熱処理反応させて珪酸カルシウム水和物を合成
し、この後、該珪酸カルシウム水和物に必要に応じて各
種補強材を添加・混合して成形、乾燥工程を経て珪酸カ
ルシウム成形体を製造する。
【0029】リン酸塩としては、トリポリリン酸ナトリ
ウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリ
ウム、ピロリン酸カリウム、リン酸二ナトリウム及びリ
ン酸二カリウム等が使用できる。
【0030】結晶質珪酸原料と石灰質原料との混合物固
形分100重量部に対して、少なくとも一種類のリン酸
塩を固形分0.5〜6.0重量部、好ましくは、結晶質
珪酸原料と石灰質原料の種類及び反応性にもよるが固形
分2.5〜5.0重量部添加するのがよい。天然セルロ
ース繊維原料は、前記混合物固形分100重量部に対し
て、固形分1.0〜6.0重量部、水性原料スラリー中
への分散性を考慮すると好ましくは固形分1.0〜3.
0重量部添加するのが良い。水/固形分(結晶質珪酸原
料+石灰質原料+リン酸塩+セルロース繊維原料)比は
10〜50の範囲であり、好ましくは、15〜30の範
囲がよい。
【0031】これにより、珪酸カルシウム水和物には、
電子顕微鏡で見ることができる表面にいが栗状のとげが
密集している球状二次粒子(後出図11及び図12参
照)が形成される。これらの二次粒子のいが栗状とげと
繊維表面に珪酸カルシウム水和物の小枝状一次粒子が絡
まった状態で晶出している天然セルロース繊維の小枝状
一次粒子(後出図9及び図10参照)が複雑に絡み合う
ために(後出図13参照)、珪酸カルシウム成形体にお
ける珪酸カルシウム水和物の二次粒子間と天然セルロー
ス繊維との結合力がさらに強くなる。
【0032】本実施の形態では、前記実施の形態1に加
えて更なる保釘性及び耐釘打性が得られる。
【0033】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて説明する。な
お、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0034】実施例1:珪石粉末(SiO:97.8
%)と消石灰(CaO:72.6%)とをCaO/Si
モル比1.0に配合した原料粉末固形分100重量
部に対して、NBKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)繊
維固形分2重量部を加え、次いで、珪石粉末、消石灰粉
末及びNBKPからなる原料粉末固形分100重量部に
対して、25重量倍水になるように水を加えて原料スラ
リーを調製した。続いて、この原料スラリーを攪拌式オ
ートクレーブ中で、攪拌数100rpmで攪拌しながら
温度205℃まで3.0時間で昇温し、この温度で8.
0時間保持後、温度90℃まで2.5時間で降温する条
件にて水熱処理反応を行って珪酸カルシウム水和物を合
成した。なお、NBKP繊維は、攪拌機又はジューサー
ミキサー等を使用して水に離解させた膨潤パルプを用い
た。
【0035】NBKP繊維表面には、図1及び図2の電
子顕微鏡写真に見られるとおり、珪酸カルシウム水和物
の小枝状一次粒子が絡まった状態で晶出しており、珪酸
カルシウム水和物には、この絡まった小枝状一次粒子が
晶出しているNBKP繊維と図3及び図4に示す珪酸カ
ルシウム水和物粒子とが混在していた。
【0036】合成した珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0037】次に、前記珪酸カルシウム水和物固形分1
00重量部に対して、スチレン−ブタジエン共重合体ラ
テックス固形分6重量部、Eガラス繊維固形分2重量部
及びカチオン型高分子凝集剤固形分0.2重量部を添加
し、攪拌混合した後、250×250mmの型枠に流し
込んで250×250×25mmで密度0.5g/cm
に設定して脱水プレス成形し、この後、温度120℃
で13時間乾燥させて珪酸カルシウム成形体を得た。
【0038】得られた珪酸カルシウム成形体は図3及び
図4に示す珪酸カルシウム水和物粒子の二次粒子に図1
及び図2に示すNBKP繊維表面に晶出した小枝状一次
粒子が複雑に絡み合って珪酸カルシウム水和物粒子とN
BKP繊維とが結合した状態で形成されていた。
【0039】前記珪酸カルシウム成形体を縦×横×厚
さ:240×25×25mmに裁断して曲げ強さ試験の
試験体とし、縦×横×厚さ:25×25×50mmに裁
断して圧縮強度試験の試験体とし、縦×横×厚さ:50
×50×25mmに裁断して剥離強度試験の試験体とし
た。
【0040】なお、図1は原料スラリーを攪拌式オート
クレーブ中で温度205℃まで昇温して温度205℃で
8.0時間保持中における8時間経過後の天然セルロー
ス(NBKP)繊維の表面構造を倍率×1,000にて
示す図面代用電子顕微鏡写真、図2は図1に示す天然セ
ルロース(NBKP)繊維の表面構造を倍率×5,00
0にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図3は原料スラリ
ーを攪拌式オートクレーブ中で温度205℃まで昇温し
て温度205℃で8.0時間保持中における8時間経過
後の珪酸カルシウム水和物の粒子構造を倍率×2,00
0にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図4は図3に示す
珪酸カルシウム水和物の粒子構造を倍率×5,000に
て示す図面代用電子顕微鏡写真である。
【0041】実施例2:実施例1におけるNBKPの代
わりにLBKP(広葉樹晒しクラフトパルプ)繊維を使
用した外は、実施例1と同様の方法により珪酸カルシウ
ム成形体を得て、さらに、実施例1と同様に裁断して各
試験体を得た。
【0042】実施例1と同様、繊維表面に珪酸カルシウ
ム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出しているL
BKP繊維が混在した珪酸カルシウム水和物が合成され
ていた。また、合成した珪酸カルシウム水和物を真空濾
過後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0043】実施例3:実施例1におけるNBKPの代
わりに故紙パルプ繊維を使用した外は、実施例1と同様
の方法により珪酸カルシウム成形体を得て、さらに、実
施例1と同様に裁断して各試験体を得た。
【0044】実施例1と同様、繊維表面に珪酸カルシウ
ム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出している故
紙パルプ繊維が混在した珪酸カルシウム水和物が合成さ
れていた。また、合成した珪酸カルシウム水和物を真空
濾過後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につ
いて、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライ
トであることが同定できた。
【0045】比較例1:珪石粉末(SiO:97.8
%)と消石灰(CaO:72.6%)とをCaO/Si
モル比1.0に配合した原料粉末固形分100重量
部に対して、25重量倍水になるように水を加えて原料
スラリーを調製した。続いて、この原料スラリーを攪拌
式オートクレーブ中で、攪拌数100rpmで攪拌しな
がら温度205℃まで3.0時間で昇温し、この温度で
8.0時間保持後、温度90℃まで2.5時間で降温す
る条件にて水熱処理反応を行って珪酸カルシウム水和物
を合成した。
【0046】合成した珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0047】次に、前記珪酸カルシウム水和物固形分1
00重量部に対して、スチレン−ブタジエン共重合体ラ
テックス固形分6重量部、Eガラス繊維固形分2重量部
及びカチオン型高分子凝集剤固形分0.2重量部を添加
し、攪拌混合した後、250×250mmの型枠に流し
込んで250×250×25mmで密度0.5g/cm
に設定して脱水プレス成形し、この後、温度120℃
で13時間乾燥させて珪酸カルシウム成形体を得た。
【0048】得られた珪酸カルシウム成形体を実施例1
と同様に裁断して各試験体とした。
【0049】比較例2:比較例1と同様の方法により合
成した珪酸カルシウム水和物固形分100重量部に対し
て、NBKP繊維固形分2重量部、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ラテックス固形分6重量部、Eガラス繊維固
形分2重量部及びカチオン型高分子凝集剤固形分0.2
重量部を添加し、攪拌混合した後、250×250mm
の型枠に流し込んで250×250×25mmで密度
0.5g/cmに設定して脱水プレス成形し、この
後、温度120℃で13時間乾燥させて珪酸カルシウム
成形体を得た。なお、NBKP繊維は、攪拌機又はジュ
ーサーミキサー等を使用して水に離解させた膨潤パルプ
を用いた。
【0050】得られた珪酸カルシウム成形体を実施例1
と同様に裁断して各試験体とした。
【0051】比較例3:比較例2におけるNBKP繊維
の代わりにLBKP繊維を使用した外は、比較例2と同
様の方法により珪酸カルシウム成形体を得、さらに、実
施例1と同様に裁断して各試験体を得た。
【0052】比較例4:比較例2におけるNBKP繊維
の代わりに故紙パルプ繊維を使用した外は、比較例2と
同様の方法により珪酸カルシウム成形体を得、さらに、
実施例1と同様に裁断して各試験体を得た。
【0053】比較例2〜4において、NBKP繊維、L
BKP繊維及び故紙パルプ繊維表面には、実施例1〜3
における小枝状一次粒子と同様の珪酸カルシウム水和物
結晶は晶出していなかった。
【0054】実施例1〜3及び比較例1〜4の各試験体
について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離強度、比
強度の物理的特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0055】なお、嵩密度(単位:g/cm)は試験
体の絶乾重量(g)/試験体の体積(cm)により算
出した。曲げ強さ(単位:kgf/cm)はJIS
Z2101木材の曲げ強さ試験に準じた。圧縮強度(単
位:kgf/cm)はJIS Z 2101木材の圧
縮強度試験に準じた。剥離強度(単位:kgf/c
)はJIS A 5908パーティクルボードの剥
離強度試験に準じた。比強度は曲げ強さ/(嵩密度)
より算出した。また、機械的強度は比強度、圧縮強度及
び剥離強度の値によって判断した。
【0056】
【表1】
【0057】実施例1〜3の水熱処理反応時に天然セル
ロース繊維原料を添加して合成した珪酸カルシウム水和
物による珪酸カルシウム成形体は、比較例1のセルロー
ス繊維原料を添加していないもの及び比較例2〜4のセ
ルロース繊維原料を補強材として添加した場合に得られ
た珪酸カルシウム成形体と比較して比強度、圧縮強度及
び剥離強度において非常に優れていた。また、実施例1
〜3における各試験体の裁断面は毛羽立っておらず、加
工面が美麗に仕上がっていた。
【0058】実施例4〜7:実施例1におけるNBKP
繊維を1.0重量部(実施例4)、3.0重量部(実施
例5)、5.0重量部(実施例6)及び6.0重量部
(実施例7)添加した外は、実施例1と同様の方法によ
り各珪酸カルシウム成形体を得て、更に、実施例1と同
様に裁断して各試験体を得た。
【0059】実施例1と同様、繊維表面に珪酸カルシウ
ム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出しているN
BKP繊維が混在した珪酸カルシウム水和物が合成され
ていた。また、合成された珪酸カルシウム水和物を真空
濾過後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につ
いて、粉末X線回折により測定したところ、いずれも、
ゾノトライトであることが同定できた。
【0060】比較例5〜7:実施例1におけるNBKP
繊維を0.1重量部(比較例5)、0.5重量部(比較
例6)、10.0重量部(比較例7)添加した外は、実
施例1と同様の方法により各珪酸カルシウム成形体を得
て、更に、実施例1と同様に裁断して各試験体を得た。
なお、比較例5,6において合成された珪酸カルシウム
水和物はゾノトライトであった。また、比較例7におい
て合成された珪酸カルシウム水和物はCSHであった。
【0061】実施例4〜7及び比較例5,6の各試験体
について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離強度、比
強度の物理的特性を測定した。その結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】実施例8〜11:実施例1におけるNBK
P繊維の代わりにLBKP繊維1.0重量部(実施例
8)、3.0重量部(実施例9)、5.0重量部(実施
例10)及び6.0重量部(実施例11)添加した外
は、実施例1と同様の方法により各珪酸カルシウム成形
体を得て、更に、実施例1と同様に裁断して各試験体を
得た。
【0064】実施例1と同様、繊維表面に珪酸カルシウ
ム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出しているL
BKP繊維が混在した珪酸カルシウム水和物が合成され
ていた。また、合成された珪酸カルシウム水和物を真空
濾過後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につ
いて、粉末X線回折により測定したところ、いずれも、
ゾノトライトであることが同定できた。
【0065】比較例8〜10:実施例1におけるNBK
P繊維の代わりにLBKP繊維0.1重量部(比較例
8)、0.5重量部(比較例9)、10重量部(比較例
10)添加した外は、実施例1と同様の方法により各珪
酸カルシウム成形体を得て、更に、実施例1と同様に裁
断して各試験体を得た。なお、比較例8,9において合
成された珪酸カルシウム水和物はゾノトライトであっ
た。また、比較例10において合成された珪酸カルシウ
ム水和物はCSHであった。
【0066】実施例8〜11及び比較例8,9の各試験
体について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離強度、
比強度の物理的特性を測定した。その結果を表3に示
す。
【0067】
【表3】
【0068】実施例12〜15:実施例1におけるNB
KP繊維の代わりに故紙パルプ繊維1.0重量部(実施
例12)、3.0重量部(実施例13)、5.0重量部
(実施例14)及び6.0重量部(実施例15)添加し
た外は、実施例1と同様の方法により各珪酸カルシウム
成形体を得て、更に、実施例1と同様に裁断して各試験
体を得た。
【0069】実施例1と同様、繊維表面に珪酸カルシウ
ム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出している故
紙パルプ繊維が混在した珪酸カルシウム水和物が合成さ
れていた。また、合成された珪酸カルシウム水和物を真
空濾過後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物に
ついて、粉末X線回折により測定したところ、いずれ
も、ゾノトライトであることが同定できた。
【0070】比較例11〜13:実施例1におけるNB
KP繊維の代わりに故紙パルプ繊維0.1重量部(比較
例11)、0.5重量部(比較例12)、10重量部
(比較例13)添加した外は、実施例1と同様の方法に
より各珪酸カルシウム成形体を得て、更に、実施例1と
同様に裁断して各試験体を得た。なお、比較例11,1
2において合成された珪酸カルシウム水和物はゾノトラ
イトであった。また、比較例13において合成された珪
酸カルシウム水和物はCSHであった。
【0071】実施例12〜15及び比較例11,12の
各試験体について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離
強度、比強度の物理的特性を測定した。その結果を表4
に示す。
【0072】
【表4】
【0073】実施例4〜15においても、実施例1〜3
と同様の効果が得られた。
【0074】実施例16:珪石粉末(SiO:97.
8%)と消石灰(CaO:72.6%)とをCaO/S
iOモル比1.0に配合した原料粉末固形分100重
量部に対して、ピロリン酸カリウム固形分4重量部を加
え、次いで、前記原料粉末固形分100重量部に対し
て、NBKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)繊維固形分
2重量部を加え、さらに、珪石粉末、消石灰粉末、ピロ
リン酸カリウム及びNBKP繊維からなる原料粉末固形
分100重量部に対して、25重量倍水になるように水
を加えて原料スラリーを調製した。続いて、この原料ス
ラリーを攪拌式オートクレーブ中で、攪拌数100rp
mで攪拌しながら温度205℃まで3.0時間で昇温
し、この温度で8.0時間保持後、温度90℃まで2.
5時間で降温する条件にて水熱処理反応を行って珪酸カ
ルシウム水和物を合成した。なお、NBKP繊維は、攪
拌機又はジューサーミキサー等を使用して水に離解させ
た膨潤パルプを用いた。
【0075】原料スラリーを攪拌式オートクレーブ中で
温度205℃まで昇温したときのNBKP繊維の表面構
造を図5及び図6に示し、温度205℃で8.0時間保
持中における6時間経過後のNBKP繊維の表面構造を
図7及び図8に示す。また、温度205℃で8.0時間
保持中における8時間経過後のNBKP繊維の表面構造
を図9及び図10に示し、このときの珪酸カルシウム水
和物の粒子構造を図11及び図12に示すと共に、NB
KP繊維の表面構造と珪酸カルシウム水和物の粒子構造
とを図13に示す。
【0076】図9及び図10に示すように、NBKP繊
維表面には珪酸カルシウム水和物の一次粒子が絡まって
小枝状に晶出しており、珪酸カルシウム水和物には、こ
の絡まった小枝状一次粒子が晶出しているNBKP繊維
といが栗状のとげが密集してなる珪酸カルシウム水和物
粒子(図11及び図12参照)とが混在していた(図1
3参照)。
【0077】合成した珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0078】次に、前記珪酸カルシウム水和物固形分1
00重量部に対して、スチレン−ブタジエン共重合体ラ
テックス固形分6重量部、Eガラス繊維固形分2重量部
及びカチオン型高分子凝集剤固形分0.2重量部を添加
し、攪拌混合した後、250×250mmの型枠に流し
込んで250×250×25mmで密度0.5g/cm
に設定して脱水プレス成形し、この後、温度120℃
で13時間乾燥させて珪酸カルシウム成形体を得た。
【0079】得られた珪酸カルシウム成形体は、いが栗
状のとげが密集してなる図11及び図12に示す珪酸カ
ルシウム水和物粒子の二次粒子に図9及び図10に示す
NBKP繊維表面に晶出した小枝状一次粒子が複雑に絡
み合って珪酸カルシウム水和物粒子とNBKP繊維とが
強固に結合した状態で形成されていた。
【0080】前記珪酸カルシウム成形体を縦×横×厚
さ:240×25×25mmに裁断して曲げ強さ試験の
試験体とし、縦×横×厚さ:25×25×50mmに裁
断して圧縮強度試験の試験体とし、縦×横×厚さ:50
×50×25mmに裁断して剥離強度試験の試験体とし
た。
【0081】なお、図5は原料スラリーを攪拌式オート
クレーブ中で温度205℃まで昇温したときの天然セル
ロース(NBKP)繊維の表面構造を倍率×1,000
にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図6は図5に示す天
然セルロース(NBKP)繊維の表面構造を倍率×5,
000にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図7は温度2
05℃で8.0時間保持中における6時間経過後の天然
セルロース(NBKP)繊維の表面構造を倍率×1,0
00にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図8は図7に示
す天然セルロース(NBKP)繊維の表面構造を倍率×
5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図9は温
度205℃で8.0時間保持中における8時間経過後の
天然セルロース(NBKP)繊維の表面構造を倍率×
1,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図10は
図9に示す天然セルロース(NBKP)繊維の表面構造
を倍率×5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真、
図11は温度205℃で8.0時間保持中における8時
間経過後の珪酸カルシウム水和物の粒子構造を倍率×
2,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図12は
図11に示す珪酸カルシウム水和物の粒子構造を倍率×
5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真、図13は
温度205℃で8.0時間保持中における8時間経過後
の珪酸カルシウム水和物の粒子構造と天然セルロース
(NBKP)繊維の表面構造とを倍率×1,500にて
示す図面代用電子顕微鏡写真である。
【0082】実施例17:実施例16におけるNBKP
繊維の代わりにLBKP(広葉樹晒しクラフトパルプ)
繊維を使用した外は、実施例16と同様の方法により珪
酸カルシウム成形体を得て、さらに、実施例16と同様
に裁断して各試験体を得た。
【0083】実施例16と同様、いが栗状のとげが密集
してなる球状二次粒子と繊維表面に珪酸カルシウム水和
物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出しているLBKP
繊維とが混在した珪酸カルシウム水和物が合成されてい
た。また、合成した珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0084】実施例18:実施例16におけるNBKP
繊維の代わりに故紙パルプ繊維を使用した外は、実施例
16と同様の方法により珪酸カルシウム成形体を得て、
さらに、実施例16と同様に裁断して各試験体を得た。
【0085】実施例16と同様、いが栗状のとげが密集
してなる球状二次粒子と繊維表面に珪酸カルシウム水和
物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出している故紙パル
プ繊維とが混在した珪酸カルシウム水和物が合成されて
いた。また、合成した珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0086】比較例14:珪石粉末(SiO:97.
8%)と消石灰(CaO:72.6%)とをCaO/S
iOモル比1.0に配合した原料粉末固形分100重
量部に対して、ピロリン酸カリウム固形分4重量部を加
え、さらに、珪石粉末、消石灰粉末、ピロリン酸カリウ
ムからなる原料粉末固形分100重量部に対して、25
重量倍水になるように水を加えて原料スラリーを調製し
た。続いて、この原料スラリーを攪拌式オートクレーブ
中で、攪拌数100rpmで攪拌しながら温度205℃
まで3.0時間で昇温し、この温度で8.0時間保持
後、温度90℃まで2.5時間で降温する条件にて水熱
処理反応を行って珪酸カルシウム水和物を合成した。
【0087】合成した珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0088】次に、前記珪酸カルシウム水和物固形分1
00重量部に対して、スチレン−ブタジエン共重合体ラ
テックス固形分6重量部、Eガラス繊維固形分2重量部
及びカチオン型高分子凝集剤固形分0.2重量部を添加
し、攪拌混合した後、250×250mmの型枠に流し
込んで250×250×25mmで密度0.5g/cm
に設定して脱水プレス成形し、この後、温度120℃
で13時間乾燥させて珪酸カルシウム成形体を得た。
【0089】得られた珪酸カルシウム成形体を実施例1
6と同様に裁断して各試験体とした。
【0090】比較例15:比較例14と同様の方法によ
り合成した珪酸カルシウム水和物固形分100重量部に
対して、NBKP繊維固形分2重量部、スチレン−ブタ
ジエン共重合体ラテックス固形分6重量部、Eガラス繊
維固形分2重量部及びカチオン型高分子凝集剤固形分
0.2重量部を添加し、攪拌混合した後、250×25
0mmの型枠に流し込んで250×250×25mmで
密度0.5g/cmに設定して脱水プレス成形し、こ
の後、温度120℃で13時間乾燥させて珪酸カルシウ
ム成形体を得た。なお、NBKP繊維は、攪拌機又はジ
ューサーミキサー等を使用して水に離解させた膨潤パル
プを用いた。
【0091】得られた珪酸カルシウム成形体を実施例1
6と同様に裁断して各試験体とした。
【0092】比較例16:比較例15におけるNBKP
繊維の代わりにLBKP繊維を使用した外は、比較例1
5と同様の方法により珪酸カルシウム成形体を得、さら
に、実施例16と同様に裁断して各試験体を得た。
【0093】比較例17:比較例15におけるNBKP
繊維の代わりに故紙パルプ繊維を使用した外は、比較例
15と同様の方法により珪酸カルシウム成形体を得、さ
らに、実施例16と同様に裁断して各試験体を得た。
【0094】実施例16〜18及び比較例14〜17の
各試験体について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離
強度、比強度の物理的特性を測定した。その結果を表5
に示す。
【0095】
【表5】
【0096】実施例16〜18の水熱処理反応時に天然
セルロース繊維原料を添加して合成した珪酸カルシウム
水和物による珪酸カルシウム成形体は、比較例14のセ
ルロース繊維原料を添加していないもの及び比較例15
〜17のセルロース繊維原料を補強材として添加した場
合に得られた珪酸カルシウム成形体と比較して、前記実
施例1〜3と同様の効果に加えて、保釘性及び耐釘打性
が得られた。なお、保釘性及び耐釘打性は試験体の木口
面(縦×厚さ:150×25mmの裁断面)の中央に釘
を打ち、亀裂や割れの有無の確認により判断した。
【0097】実施例19〜21:実施例16におけるN
BKP繊維を2.5重量部(実施例19)、5.0重量
部(実施例20)及び6.0重量部(実施例21)添加
した外は、実施例16と同様の方法により各珪酸カルシ
ウム成形体を得て、更に、実施例16と同様に裁断して
各試験体を得た。
【0098】実施例16と同様、いが栗状のとげが密集
してなる球状二次粒子と繊維表面に珪酸カルシウム水和
物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出しているNBKP
繊維とが混在した珪酸カルシウム水和物が合成されてい
た。また、合成された珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0099】比較例18〜20:実施例16におけるN
BKP繊維を0.1重量部(比較例18)、0.5重量
部(比較例19)、10.0重量部(比較例20)添加
した外は、実施例16と同様の方法により各珪酸カルシ
ウム成形体を得て、更に、実施例16と同様に裁断して
各試験体を得た。なお、比較例18,19において合成
された珪酸カルシウム水和物はゾノトライトであった。
また、比較例20において合成された珪酸カルシウム水
和物はCSHであった。
【0100】実施例19〜21及び比較例18,19の
各試験体について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離
強度、比強度の物理的特性を測定した。その結果を表6
に示す。
【0101】
【表6】
【0102】実施例22〜24:実施例16におけるN
BKP繊維の代わりにLBKP繊維2.5重量部(実施
例22)、5.0重量部(実施例23)及び6.0重量
部(実施例24)添加した外は、実施例16と同様の方
法により各珪酸カルシウム成形体を得て、更に、実施例
16と同様に裁断して各試験体を得た。
【0103】実施例16と同様、いが栗状のとげが密集
してなる球状二次粒子と繊維表面に珪酸カルシウム水和
物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出しているLBKP
繊維とが混在した珪酸カルシウム水和物が合成されてい
た。また、合成された珪酸カルシウム水和物を真空濾過
後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0104】比較例21〜23:実施例16におけるN
BKP繊維の代わりにLBKP繊維0.1重量部(比較
例21)、0.5重量部(比較例22)、10重量部
(比較例23)添加した外は、実施例16と同様の方法
により各珪酸カルシウム成形体を得て、更に、実施例1
6と同様に裁断して各試験体を得た。なお、比較例2
1,22において合成された珪酸カルシウム水和物はゾ
ノトライトであった。また、比較例23において合成さ
れた珪酸カルシウム水和物はCSHであった。
【0105】実施例22〜24及び比較例21,22の
各試験体について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離
強度、比強度の物理的特性を測定した。その結果を表7
に示す。
【0106】
【表7】
【0107】実施例25〜27:実施例16におけるN
BKP繊維の代わりに故紙パルプ繊維2.5重量部(実
施例25)、5.0重量部(実施例26)及び6.0重
量部(実施例27)添加した外は、実施例16と同様の
方法により各珪酸カルシウム成形体を得て、更に、実施
例16と同様に裁断して各試験体を得た。
【0108】実施例16と同様、いが栗状のとげが密集
してなる球状二次粒子と繊維表面に珪酸カルシウム水和
物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出している故紙パル
プ繊維とが混在した珪酸カルシウム水和物が合成されて
いた。また、合成された珪酸カルシウム水和物を真空濾
過後、温度110℃で12時間乾燥させた生成物につい
て、粉末X線回折により測定したところ、ゾノトライト
であることが同定できた。
【0109】比較例24〜26:実施例16におけるN
BKP繊維の代わりに故紙パルプ繊維0.1重量部(比
較例24)、0.5重量部(比較例25)、10重量部
(比較例26)添加した外は、実施例16と同様の方法
により各珪酸カルシウム成形体を得て、更に、実施例1
6と同様に裁断して各試験体を得た。なお、比較例2
4,25において合成された珪酸カルシウム水和物はゾ
ノトライトであった。また、比較例26において合成さ
れた珪酸カルシウム水和物はCSHであった。
【0110】実施例25〜27及び比較例24,25の
各試験体について、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離
強度、比強度の物理的特性を測定した。その結果を表8
に示す。
【0111】
【表8】
【0112】実施例19〜27においても、実施例16
〜18と同様の効果が得られた。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、珪酸カルシウム成形体
における珪酸カルシウム水和物粒子と繊維表面に珪酸カ
ルシウム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出して
いる天然セルロース繊維との間の結合力が強固になるか
ら、嵩密度、曲げ強さ、圧縮強度、剥離強度、比強度の
物理的特性が向上して、軽量性にして高い機械的強度を
有し、かつ、加工面や研磨面の加工性が向上した珪酸カ
ルシウム成形体及びその製造方法を提供することができ
る。
【0114】なお、セルロース繊維原料に故紙パルプ繊
維を使用すれば、珪酸カルシウム成形体を安価にするだ
けでなく、木材資源を有用に使用することができ、環境
問題、リサイクルに貢献することができる。
【0115】従って、本発明の産業上での利用性は非常
に高いと言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】原料スラリーを攪拌式オートクレーブ中で温度
205℃まで昇温して温度205℃で8.0時間保持中
における8時間経過後の天然セルロース繊維の表面構造
を倍率×1,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真で
ある。
【図2】図1に示す天然セルロース繊維の表面構造を倍
率×5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真であ
る。
【図3】原料スラリーを攪拌式オートクレーブ中で温度
205℃まで昇温して温度205℃で8.0時間保持中
における8時間経過後の珪酸カルシウム水和物の粒子構
造を倍率×2,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真
である。
【図4】図3に示す珪酸カルシウム水和物の粒子構造を
倍率×5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真であ
る。
【図5】原料スラリーを攪拌式オートクレーブ中で温度
205℃まで昇温したときの天然セルロース繊維の表面
構造を倍率×1,000にて示す図面代用電子顕微鏡写
真である。
【図6】図5に示す天然セルロース繊維の表面構造を倍
率×5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真であ
る。
【図7】温度205℃で8.0時間保持中における6時
間経過後の天然セルロース繊維の表面構造を倍率×1,
000にて示す図面代用電子顕微鏡写真である。
【図8】図7に示す天然セルロース繊維の表面構造を倍
率×5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真であ
る。
【図9】温度205℃で8.0時間保持中における8時
間経過後の天然セルロース繊維の表面構造を倍率×1,
000にて示す図面代用電子顕微鏡写真である。
【図10】図9に示す天然セルロース繊維の表面構造を
倍率×5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真であ
る。
【図11】温度205℃で8.0時間保持中における8
時間経過後の珪酸カルシウム水和物の粒子構造を倍率×
2,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真である。
【図12】図11に示す珪酸カルシウム水和物の粒子構
造を倍率×5,000にて示す図面代用電子顕微鏡写真
である。
【図13】温度205℃で8.0時間保持中における8
時間経過後の珪酸カルシウム水和物の粒子構造と天然セ
ルロース(NBKP)繊維の表面構造とを倍率×1,5
00にて示す図面代用電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 22:06 C04B 22:06 Z 22:16) 22:16) 103:60 103:60 111:40 111:40 (72)発明者 荒川 修一 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目2番7号 神島化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PA03 PA22 PB03 PC11 PC12 PE06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶質珪酸原料と、石灰質原料と、水
    と、該結晶質珪酸原料と該石灰質原料との混合物中の固
    形分100重量部に対して固形分1.0〜6.0重量部
    の天然セルロース繊維原料とを含有する原料スラリーを
    水熱処理反応させることにより、繊維表面に珪酸カルシ
    ウム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出している
    天然セルロース繊維原料を含有する珪酸カルシウム水和
    物を合成して該珪酸カルシウム水和物を成形、乾燥して
    なる珪酸カルシウム成形体。
  2. 【請求項2】 結晶質珪酸原料と、石灰質原料と、水
    と、該結晶質珪酸原料と該石灰質原料との混合物中の固
    形分100重量部に対して固形分0.5〜6.0重量部
    のリン酸塩と、前記混合物中の固形分100重量部に対
    して固形分1.0〜6.0重量部の天然セルロース繊維
    原料とを含有する原料スラリーを水熱処理反応させるこ
    とにより、繊維表面に珪酸カルシウム水和物の一次粒子
    が絡まった小枝状に晶出している天然セルロース繊維原
    料を含有する珪酸カルシウム水和物を合成して該珪酸カ
    ルシウム水和物を成形、乾燥してなる珪酸カルシウム成
    形体。
  3. 【請求項3】 結晶質珪酸原料と、石灰質原料及び水の
    混合物に該混合物中の固形分100重量部に対して固形
    分1.0〜6.0重量部の天然セルロース繊維原料を添
    加して原料スラリーを調製し、続いて、該原料スラリー
    を水熱処理反応させることによって繊維表面に珪酸カル
    シウム水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出してい
    る天然セルロース繊維原料を含有する珪酸カルシウム水
    和物を合成し、この後、該珪酸カルシウム水和物に補強
    剤を添加して成形、乾燥することを特徴とする珪酸カル
    シウム成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 結晶質珪酸原料と、石灰質原料及び水の
    混合物に該混合物中の固形分100重量部に対して固形
    分0.5〜6.0重量部のリン酸塩を添加し、さらに、
    前記混合物中の固形分100重量部に対して固形分1.
    0〜6.0重量部の天然セルロース繊維原料を添加して
    原料スラリーを調製し、続いて、該原料スラリーを水熱
    処理反応させることによって繊維表面に珪酸カルシウム
    水和物の一次粒子が絡まった小枝状に晶出している天然
    セルロース繊維原料を含有する珪酸カルシウム水和物を
    合成し、この後、該珪酸カルシウム水和物に補強剤を添
    加して成形、乾燥することを特徴とする珪酸カルシウム
    成形体の製造方法。
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