JP3107446B2 - けい酸カルシウム成形体およびその製造方法 - Google Patents

けい酸カルシウム成形体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軽量、高強度で、し
かも不燃性、調湿性、耐熱性を有する壁材、天井材、床
材などに好適なけい酸カルシウム成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、けい酸カルシウム系の人造木
材が種々公知で、現在広く実用化されているが、こうし
たけい酸カルシウムの機械的強度、加工性、塗装性、接
着性、保釘性等をさらに向上する方法が種々検討されて
いる。
【0003】例えば、けい酸カルシウムの人造木材にポ
リマ−エマルジョンを混入する方法がある。しかしなが
ら、この方法によると、合成樹脂が燃え易くしかも高価
で、このため合成樹脂の混入量には制限を受けていた。
さらに、ポリマ−エマルジョンを混入すると、これによ
って樹脂膜が出来る影響で、得られた人造木材の調湿機
能が著しく制限を受けるといった問題があった。
【0004】この外に、特開昭63−85038号に
は、けい酸カルシウムに合成パルプを含有させる方法が
開示されている。しかしながら、この方法で得られたも
のは、調湿機能の低下は回避できるものの、その他の点
では上記のポリマ−エマルジョンを混入したものと略同
様な問題点を有していた。
【0005】けい酸カルシウム成形体を製造する主なる
方法としては、(イ)予めゾノトライト質またはトバモ
ライト質のけい酸カルシウム結晶をスラリ−状で生成さ
せ、これに補強繊維、各種添加材料を混入したものを脱
水成形後、乾燥して硬化させる方法、(ロ)石灰質原料
およびけい酸質原料に、補強繊維、各種の添加材料を加
えスラリ−状とし、これを常圧下で加熱して凝膠体とし
てから脱水成形し、次でオ−トクレ−ブ中で蒸熱養生す
る方法、の2種がある。
【0006】上記のポリマ−エマルジョンを混入する方
法、合成パルプを混合する方法は、ともに上記のイ方法
では製造可能であるが、ロ方法では実際問題として製造
が不可能である。それは、オ−トクレ−ブ中の飽和蒸気
の温度が通常180〜200℃となるために合成樹脂が
変質して、水熱合成後の成形体の性能が著しく低下する
からである。
【0007】これに対して、上記のような合成パルプで
はなく、天然パルプを混入したものは、加工性、強度、
耐熱性、不燃性、調湿性などの優れたけい酸カルシウム
成形体の得られることが知られている。さらに、天然パ
ルプを用いたものは、製造方法としても上記のイ、ロ方
法ともに採用が可能である。
【0008】しかしながら、この天然パルプを用いたけ
い酸カルシウム成形体は、その表面を研磨すると表面に
多数の微細な毛羽立ちが発生し、表面の光沢が十分でな
く、特にこれを塗装した場合には滑らかな仕上りとなら
ず、塗装むらに似た表面となるという別の問題が生じる
ことが知られている。このため、これを解消するため
に、繊維長を極端に短くした、粉末パルプを使用する方
法などが採用されているが、これではパルプが本来有し
ている性質が生かされず、得られた合成木材の加工性、
強度などの性能を低下させていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、けい酸カ
ルシウム成形体を成形するに当たり、これに木材的な特
性を付与するために、繊維分解酵素であるセルラ−ゼで
処理した天然パルプをこれに混合し、これによってけい
酸カルシウム成形体の加工性、強度などの性能を低下さ
せることなく、研磨或いは研削後に発生する毛羽ちの問
題をも解決しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、エキソ1,
4−β−グルカナ−ゼおよびエンド−1,4−β−グル
カナ−ゼの少なくとも1種を含有する酵素セルラ−ゼで
処理した天然パルプを2〜20重量%含むことを特徴と
するけい酸カルシウム成形体(請求項1)、石灰質原料
とけい酸質原料とその他の材料からけい酸カルシウム成
形体を成形するに当たり、補強材として天然パルプのス
ラリ−に、エキソ1,4−β−グルカナ−ゼ、エンド−
1,4−β−グルカナ−ゼの少なくとも1種を含有する
酵素セルラ−ゼを添加混合処理して得た天然パルプを2
〜20重量%添加混合することを特徴とするけい酸カル
シウム成形体の製造方法(請求項2)およびかさ密度が
0.3〜1.0g /ccである請求項1記載のけい酸カル
シウム成形体(請求項3)である。以下に、これらの発
明をさらに説明する。請求項1の発明は、けい酸カルシ
ウム成形体に添加されるパルプに特徴を有するものであ
り、基体のけい酸カルシウムは従来と相違するところは
ない。
【0011】この発明で用いるパルプは天然パルプで、
しかもエキソ1,4−β−グルカナ−ゼおよびエンド−
1,4−β−グルカナ−ゼの少なくとの1種を含有する
酵素セルラ−ゼで処理した天然パルプである。
【0012】天然パルプとしては、木材、麻、綿、わら
などのパルプがある。木材パルプの場合、その種類によ
って多少その性質が異なるが、この発明に用いる天然パ
ルプはその種類は特に限定されない。しかしながら、繊
維の短い広葉樹パルプがより好ましい。また、未晒パル
プはリグニンが残存しており、酵素セルラ−ゼによる作
用が小さく、晒パルプを使用するのが好ましい。
【0013】パルプ処理に供される酵素セルラ−ゼは、
エキソ1,4−β−グルカナ−ゼおよびエンド−1,4
−β−グルカナ−ゼの少なくとの1種を含有する酵素セ
ルラ−ゼで、市販セルラ−ゼ製剤としては、例えばセル
ラ−ゼML(天野製薬社商品名)、セルクラスト(ノボ
社商品名)、オノズカ3S(ヤクルト社商品名)であ
る。外に、トリコデルマ属、アスベルギルス属、イルベ
ックス属、スポロトリカム属などの生産菌の液体培養ろ
液もしくは固体培養抽出液なども、この発明で用いるこ
とが出来る酵素セルラ−ゼである。次に、かかる酵素セ
ルラ−ゼを用いたパルプ処理について説明する。
【0014】まず、パルパ−に水とパルプ板紙を投入
し、パルプの離解を行なう。パルプスラリ−の濃度は特
に限定されないが、通常2〜10%の範囲とする。つい
で、酵素活性を上げ酵素処理の向上を図るため、パルプ
スラリ−のpHおよび液温を調整する。pHおよび液温
は、用いる酵素セルラ−ゼの種類により異なり一律では
ないが、pHについては略4〜6、液温については略4
0〜60℃の範囲で良好な酵素活性が期待できる。
【0015】温度調整はヒ−タによる加温、蒸気吹込
み、温水の使用などが考えられるが、もちろんこれに限
定されるものではない。pH調整は、例えば酢酸、酢酸
塩などの公知なpH調整剤で調整すればよい。
【0016】上記のようにしてスラリ−濃度、温度、p
Hなどを調整したパルプスラリ−に添加される酵素セル
ラ−ゼの添加量は、スラリ−中のパルプ固形分に対し、
5%以下とする。5%を超えて添加してもそれに見合う
効果が期待できないばかりか、この場合は反応が短時間
で過剰になってパルプの物性が低下し好ましくない。酵
素セルラ−ゼの添加量を5%としたときの処理時間は、
使用する酵素の種類にもよるが略5〜10分で足りる。
【0017】酵素セルラ−ゼの添加量の下限は、一般的
には処理時間との関係で決まるが、生産性を考慮すると
酵素処理にあまり長時間を要するのは得策でない。実験
の結果では、パルプ固形分の量に対し、0.1%で処理
時間は7〜10時間、0.4%で2〜3時間で、必要な
酵素処理がなされている。酵素セルラ−ゼの添加量が
0.05以下では、処理時間を長くしても良好な結果は
得られない。
【0018】酵素処理はこれをゆっくり撹拌しながら行
うが、これが終了した時点でセルラ−ゼの活性を停止さ
せる失活処理を行う。失活処理は、例えば、苛性ソ−
ダ、消石灰、硫酸、塩酸などの強アルカリ或いは強酸の
添加の外に、塩素ガスの吹込み、加熱蒸気の吹込みなど
があるが、後のけい酸カルシウム成形体原料との反応等
を考慮すると、その原料の1つである消石灰の使用がこ
こでは好ましい。消石灰を添加する場合は、パルプスラ
リ−のpHが10以上になるように調整する。
【0019】このパルプスラリ−は、必要な場合はこれ
をタンクなどに保存し、或いは保存しないで、これをそ
のまま用いてけい酸カルシウム成形体を製造する。その
製造は、例えば次のa.b.のような公知な方法であ
る。
【0020】a. 石灰質原料とけい酸質原料(非晶質
シリカ)に水を加えてスラリ−状にし、これを常圧下で
加熱してゲル化し、これに上記の酵素処理で得られたパ
ルプとけい酸質原料(結晶質シリカと非晶質シリカ)お
よび他の補強繊維を加え均一に混合し、その混合物を脱
水、成形し、ついで蒸気養生した後乾燥する方法であ
る。ここに用いる石灰質原料とけい酸質原料の配合比
は、モル比(CaO/SiO2 )で0.6〜0.9の範
囲が好ましく、結晶質シリカと非晶質シリカの比率は、
非晶質シリカ/(結晶質シリカ+非晶質シリカ)の重量
比が0.2〜0.8の範囲が好ましい。
【0021】b. 石灰質原料とけい酸質原料に水を加
えスラリ−状とし、これをオ−トクレ−ブ中で撹拌しな
がら加熱することにより、ゾノトライト質またはトバモ
ライト質のけい酸カルシウム結晶を生成させ、これに上
記の酵素処理で得られたパルプとその他の補強繊維を加
え均一に混合し、その混合物を脱水成形後乾燥して硬化
させる方法である。
【0022】これらのけい酸カルシウム成形体の製法に
おいて、酵素セルラ−ゼ処理パルプの添加量は、パルプ
固形分換算で2〜20%が好ましい。これが2%未満で
あると、成形体の切断、切削、研磨、ねじ釘の保持力な
どの加工性、施工性が良好な成形体は得られない。強度
の改善も十分ではない。また、これが20%を超えても
前記の効果があまり上がらず、しかも不燃性が低下する
おそれがある。
【0023】酵素処理をしたパルプの外に、他の補強繊
維を添加する。通常はガラス繊維が好ましく、けい酸カ
ルシウムの製法として上記のaの方法の場合は耐アルカ
リガラス繊維を、bの方法の場合はEガラス繊維を用い
るが、いずれもその配合比は、10重量%以下が好まし
い。これが10%をこえても補強効果はさして向上せ
ず、逆に成形を困難とする。
【0024】上記の酵素処理したパルプ、ガラス繊維、
その他各種添加材料を混合した材料は、これを金型に入
れて加圧脱水成形するが、この工程で製品のカサ比重が
0.3〜1.0g/ccになるように調整する。これが
0.3g/cc未満では必要なねじ釘保持力が期待でき
ず、また1.0g/ccを超えると切断、切削加工などが
困難となる。オ−トクレ−ブ養生または成形した硬化体
は、これを乾燥し最終製品とするが、オ−トクレ−ブ養
生および乾燥の温度は、天然パルプの耐熱温度が比較的
高いところから、通常の方法で行うことが出来る。以下
に、この発明の実施例を挙げてさらに説明する。
【0025】
【実施例】
(実施例1〜6)予め、次のようにして天然パルプを酵
素セルラ−ゼで処理して準備した。
【0026】55℃の温水93重量部に、パルプ(カナ
ダ産広葉樹パルプ、ST.ANNE、平均繊維長1.8
mm)7重量部を加え、これをパルパ−で離解した。これ
に酢酸を加えてpHを4.8に調整した。これに酵素液
セルラ−ゼMLをパルプ100重量部に対し1.4重量
部添加し、これを表1に示す各種時間撹拌しながら酵素
セルラ−ゼ処理を行った。その後、これに消石灰を加え
pHを12に調整した。 上記とは別に、消石灰を4
6.1重量部、珪藻土粉末14.5重量部、水233重
量部を混合し、常圧で90℃、3時間、加熱ゲル化を行
った。ここに得られたゲルスラリ−に、珪石(平均粒径
10μ)24.2重量部、珪藻土粉末9.7重量部、耐
アルカリガラス繊維(繊維長13mm)5.5重量部、そ
れに以上の配合原料から水を除いた固形分原料100重
量部に対し、上記の酵素セルラ−ゼ処理したパルプを固
形分換算で表1に示す各種割合で添加、混合し、これを
脱水プレス機で厚さ18mmの板状に成形した。この成形
体を静置式オ−トクレ−ブに入れて飽和水蒸気圧10k
g/cm2 で3時間反応させた後、105℃の乾燥機で恒
量になるまで乾燥し、板状けい酸カルシウム成形体を製
造した。 (実施例7〜10)パルプを針葉樹サモアパルプ(平均
繊維長5mm)に変えた以外は、実施例1〜6と同様にし
てけい酸カルシウム成形体を製造した。 (比較例1)実施例1〜6の酵素セルラ−ゼ処理前のパ
ルプを5重量部添加した以外は実施例1〜6と同様にし
て、板状けい酸カルシウム成形体を得た。 (比較例2)
【0027】セルラ−ゼ処理したパルプの代わりに、市
販の粉末パルプARBOCEL B−00(ドイツJ.
RETTENMAIER&SOEHNE社 繊維平均長
さ90μ)を5重量部添加した以外は、実施例1〜6と
同様にしてけい酸カルシウム成形体を製造した。 (実施例11〜13)
【0028】珪石(平均粒径10μ)と生石灰を、モル
比(CaO/SiO2 )が1.0になるように配合し、
これに水を15重量倍加え撹拌機付きオ−トクレ−ブに
入れ、飽和水蒸気圧15kg/cm2 のもとで撹拌しなが
ら10時間反応させてゾノトライトスラリ−を得た。得
られたゾノトライトスラリ−に、実施例1で用いた酵素
セルラ−ゼで処理したパルプを、固形分換算で表3に示
すように5重量部加え、さらに5重量部のEガラス繊維
(繊維長13mm)を加えて撹拌した。その後、これを脱
水プレス機で脱水して厚さ18mmの板状に成形し、さら
に105℃で恒量になるまで乾燥し、板状けい酸カルシ
ウム成形体を得た。 (実施例14〜16) パルプとして針葉樹サモアパルプ(平均繊維長5mm)に
変えた以外は、実施例11〜13と同様にしてけい酸カ
ルシウム成形体を製造した。 (比較例3) セルラ−ゼ処理したパルプの代わりに、処理前のパルプ
を5重量部添加した以外は、実施例11〜13と同様に
して板状けい酸カルシウム成形体を得た。
【0029】
【0030】以上の各実施例によって得られた成形体に
ついて、各種物性試験、サンダ−研磨試験、加工性試験
(切断、ル−タ研削、カンナ研削、ねじ釘保持力)を行
った。この結果を表1ないし表4に示した。同表におい
て、毛羽立ち微小は、製品として支障のない程度のもの
を示す。また、加工性については、△は切断、研削時に
目立たない程度の微小な角欠けを生じたこと、×は同様
な加工または釘打込み時に、亀裂が目立つ程度に生じた
ことを示す。実施例3および比較例1の成形体のサンダ
−研磨後の表面パルプ毛羽立ち状態を出来るだけ忠実に
拡大模写して、これらを図1、図2に示した。なお、研
磨条件は次の通りとした。
【0031】装置, (株)菊川鉄工所製
TOP−752−2 サンドペ−パ−, 2段方式、1段目80番、2段目1
80番 研磨代、 1段目1.0mm、2段目0.2mm、
合計1.2mm 試料送りスピ−ド,5m/min
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】 以上の本発明になるけい酸カルシウム
成形体は、混合した天然パルプで成形体の強度向上が図
られ、保釘性、切断、切削、研磨などの加工性が容易で
ある上に、含有するパルプが酵素セルラ−ゼ処理されて
いるために、表面に浮き出てきたパルプ繊維が研磨、研
削などの加工で寸断されて加工後の表面毛羽立ちがな
く、特にこれを塗装した場合には塗装むらに類似したよ
うなものがなく良好な仕上り面を有する製品とすること
が出来る。従って、これを用いた壁材、間仕切り材、床
材などの外観を、従来品と比較して一層光沢があって綺
麗にすることが出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明になるけい酸カルシウム成形体の一部
を、サンダ−研磨した後の表面パルプの毛羽ち状態を模
写して示した説明図。
【図2】酵素処理をしないパルプを添加した従来のけい
酸カルシウム成形体の一部を、サンダ−研磨後の表面パ
ルプの毛羽ち状態を模写して示した説明図。
【符号の説明】
1,2…けい酸カルシウム成形体、3,4…研磨したけ
い酸カルシウム成形体表面に露出したパルプ繊維。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 典敏 千葉県佐倉市大作2−4−2 小野田セ メント株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平5−124877(JP,A) 特開 昭61−155240(JP,A) 特開 昭50−25621(JP,A) 特開 昭63−85038(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 28/18 C04B 16/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エキソ1,4−β−グルカナ−ゼおよび
    エンド−1,4−β−グルカナ−ゼの少なくとも1種を
    含有する酵素セルラ−ゼで処理した天然パルプを2〜2
    0重量%含むことを特徴とするけい酸カルシウム成形
    体。
  2. 【請求項2】石灰質原料とけい酸質原料とその他の材料
    からけい酸カルシウム成形体を成形するに当たり、補強
    材として天然パルプのスラリ−に、エキソ1,4−β−
    グルカナ−ゼ、エンド−1,4−β−グルカナ−ゼの少
    なくとも1種を含有する酵素セルラ−ゼを添加混合処理
    して得た天然パルプを2〜20重量%添加混合すること
    を特徴とするけい酸カルシウム成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 かさ密度が0.3〜1.0g /ccである
    請求項1記載のけい酸カルシウム成形体。
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