JPH07499B2 - 高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体およびその製造方法 - Google Patents

高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体およびその製造方法

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JPH07499B2
JPH07499B2 JP61263651A JP26365186A JPH07499B2 JP H07499 B2 JPH07499 B2 JP H07499B2 JP 61263651 A JP61263651 A JP 61263651A JP 26365186 A JP26365186 A JP 26365186A JP H07499 B2 JPH07499 B2 JP H07499B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体およびその
製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明
は高強度かつ軽量で耐火性、寸法安定性にすぐれ木材と
同様の加工性を具備しており、建築材料として好適に使
用することのできるケイ酸カルシウム、保水剤を含有す
るエチレン−酢酸ビニル共重合体および補強繊維からな
るケイ酸カルシウム成形体およびその製造方法に関する
ものである。
[従来の技術] ケイ酸カルシウムは軽量で熱的に安定な物質であり、こ
の特性を利用した成形体が市販されている。このうち軽
量という特性を生かしたものに断熱材、保温材があり、
また熱的に安定で耐火性という特性を生かしたものに珪
カルボードがあり、それぞれ大量に生産されている。し
かし前者は嵩密度が0.3g/cm3以下のものであり、後者は
嵩密度が0.7g/cm3以上のものである。この中間の嵩密度
である0.3〜0.7g/cm3に相当する成形体については従来
ほとんど商品化されていなかった。
この嵩密度0.3〜0.7g/cm3という値は天然の木材のそれ
とほぼ同じであり、ケイ酸カルシウムを成形して人造木
材を製造しようとする試みが提案されている。すなわち
(1)ケイ酸カルシウム水和物100重量部、カルボキシ
ル基を含むスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス5
〜30重量部(固形分として)、カチオン型高分子凝集剤
および水からなる水性スラリーを成形、乾燥してなるケ
イ酸カルシウム成形体(特開昭60−246251号公報)、ま
た(2)ケイ酸カルシウム水和物スラリーの固形分100
重量部、疎水性のエチレン性不飽和単量体を乳化剤の不
存在下で重合させて得られる重合体エマルジョン5〜50
重量部(固形分として)、凝集剤0.05〜15重量部からな
る組成物を成形、乾燥してなるケイ酸カルシウム系成形
体(特開昭61−17462号公報)が提案されている。さら
に、本出願人も(3)ケイ酸カルシウム水和物100重量
部、補強繊維1〜30重量部および分散剤0.1〜5重量部
からなるケイ酸カルシウム成形体について提案した(特
願昭60−261311号)。
[発明が解決しようとする問題点] しかし(1)の発明の成形体の明細書の実施例によれば
嵩密度0.5g/cm3のときの曲げ強度が40〜110kgf/cm3にす
ぎない。またスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス
は燃焼エンタルピーが高く、さらにスチレンは黒煙およ
び悪臭の発生原因となるため、耐火性の面から問題があ
る。
また(2)の発明の成形体は耐水性及び強度の問題を解
決しようとするものであり、嵩密度が0.44〜0.48g/cm3
で曲げ強度130〜150kgf/cm2であるが、重合体エマルジ
ョンを30部(固形分)添加しており耐火性の面で問題が
ある。
さらに(3)の発明の成形体は(1)の発明の成形体お
よび(2)の発明の成形体に認められた問題点点を解消
しようとするものであり、成形体の嵩密度が0.5g/cm3
ときの曲げ強度は約100〜130kgf/cm2と改善されている
が、耐火性の面でいまだ不十分である。
また耐火性の面から、燃焼エンタルピーが低く、黒煙及
び悪臭の発生が少ないエチレン−酢酸ビニル共重合体エ
マルジョンのラテックスとしての使用も考えられるが、
これらのような成形後に乾燥する製造方法では乾燥時に
エチレン−酢酸ビニル共重合体被膜が劣化するという問
題点があり、さらに強度の面でも問題があるので使用例
はほとんどない。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ケイ酸カルシウム100重量部、保水剤を含有
するエチレン−酢酸ビニル共重合体1〜20重量部および
補強繊維1〜30重量部からなる高強度軽量ケイ酸カルシ
ウム成形体とその製造方法に関する。
本発明のケイ酸カルシウム成形体はケイ酸カルシウムス
ラリー、保水剤を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合
体(以下EVAと略す。)エマルジョンおよび補強繊維さ
らに必要に応じて膨張剤、分散剤を混合し、成形したの
ち乾燥することによって製造できる。EVAエマルジョン
に保水剤を添加することにより、従来のケイ酸カルシウ
ム成形体に比べて高強度で耐火性に優れたケイ酸カルシ
ウム成形体を提供することができる。
本発明のケイ酸カルシウムとしては石灰質原料、ケイ酸
質原料および水とから水熱合成反応によって得られた通
常トバモライト、ゾノトライトと呼ばれるケイ酸カルシ
ウムが好適であり、ケイ酸カルシウム成形体の製造に当
たってはケイ酸カルシウムスラリー詳しくはケイ酸カル
シウム水和物水性スラリーとして使用される。石灰質原
料としては生石灰、消石灰等があり、ケイ酸質原料とし
てはケイ石、ケイ砂、フェロシリコンダストなどがあ
る。これは微粉砕物として使用される。石灰質原料、ケ
イ酸質原料および水を所定割合に配合し、通常はオート
クレーブによって水熱合成反応を行なってケイ酸カルシ
ウム水和物水性スラリー(以下、単にケイ酸カルシウム
スラリーと略す。)を得る。石灰質原料とケイ酸質原料
の配合割合は合成するケイ酸カルシウムの種別、使用す
る原料の出所などによって相違するが、例えばゾノトラ
イト(6CaO・6SiO2・H2O)を合成する場合にはCaO/SiO2
モル比がほぼ1になるように石灰質原料とケイ酸質原料
を配合する。また水とこれら原料との配合割合は水/
(石灰質原料+ケイ酸質原料)重量比で5〜15である。
所定の割合に配合した石灰質原料、ケイ酸質原料および
水の混合物をオートクレーブに充填し、150〜250℃の温
度で1〜24時間撹拌しながらあるいは断続的に撹拌しな
がら水熱合成反応を行なってケイ酸カルシウムスラリー
を得る。
次にケイ酸カルシウムスラリー、保水剤を添加したEVA
エマルジョンおよび補強繊維などを混合する。
保水剤としてはメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド等
の吸水性高分子が使用できる。保水剤をEVAエマルジョ
ンに添加することにより、乾燥時、EVAエマルジョン近
辺の水分蒸発が遅れ、EVAの造膜が乾燥工程の最終段階
でおこるため、EVA被膜の乾燥劣化が少なく、造膜後の
水分蒸発のためにEVA被膜が破損することも防げる。使
用量はEVA100重量部に対して0.01〜20重量部好ましくは
0.2〜20重量部である。
EVAエマルジョンのエチレン/酢酸ビニル重量比および
分散剤の種別は特に限定されないが、0.1〜0.2が好まし
い。EVAは成形体中でケイ酸カルシウム同士およびケイ
酸カルシウムと補強繊維を固着する作用を有する。それ
ゆえ成形体は高強度を示し、さらに切削加工時に粉末が
飛散せず釘等の保持力が良い等の建築材料として優れた
加工性を示す。EVAはケイ酸カルシウム100重量部に対し
て1〜40重量部、好ましくは2〜10重量部使用される。
EVAの使用量が少なすぎると加工性に難があり強度もや
や弱く、また多すぎると耐火性に問題が生じる。
補強繊維としてはガラス繊維等の無機繊維、ナイロン、
ビニロン、ポリプロピレン、レーヨンおよびパルプ等の
有機繊維が使用でき、これらの1種または2種以上を混
合して使用する。補強繊維は成形体の強度および弾性率
を向上させ、製造時のスラリー中でケイ酸カルシウムお
よびEVAエマルジョンの保持力を向上させて加圧脱水成
形時のろ過分離を良好ならしめる作用があるが、加工
性、耐水性、耐熱性等の面からその使用量はケイ酸カル
シウム100重量部に対して1〜30重量部好ましくは3〜1
5重量部である。
なお以上の物質のほかに分散剤、膨張材およびメチルセ
ルロースの不溶化剤を適宜添加してもよい。
ケイ酸カルシウムスラリー、保水剤を添加したエマルジ
ョンおよび補強繊維等の混合は従来通常に使用されてい
る混練機、ニーダー等を用いて行う。要は各物質が均一
に分散したスラリーを調製すればよい。均一に分散した
スラリーは次に成形される。スラリーの成形法としては
例えば型枠にスラリーを充填して加圧脱水する方法が挙
げられるが、目的、用途に応じて従来公知の成形法が適
宜採用される。成形したのち乾燥すると目的とするケイ
酸カルシウム成形体が得られる。乾燥する際の温度は特
に制限されないが、60℃〜160℃通常80℃〜140℃の温度
が採用される。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は実施例に限定
されない。
[実施例] 実施例における試験結果は次の方法に依った。
(1)曲げ強度:JISA1408に準じた。
(2)不燃試験:建設省告示第1828号(基材試験)に準
じた。
(3)加工性:かんながけ、釘打ち、のこぎり引き等の
木材の加工操作を実施した場合の木材との比較で判定し
た。
(4)乾燥時の収縮率:プレス成形後及び乾燥後の成形
体の厚さを測定し乾燥時の収縮率を求めた。
実施例1 ケイ石粉と消石灰とをSiO2/GaOのモル比が1になる様に
混合し、CaOとSiO2との合計重量に対して10倍量の水を
加えてオートクレーブ中で撹拌しながら温度210℃、圧
力19Kgf/cm2で3時間水熱合成反応させた。この様にし
て得られたケイ酸カルシウムスラリーに、保水剤として
メチルセルロース(信越化学工業(株)製、商品名メト
ローズ90SH−4000)を含有させたEVAエマルジョン(昭
和高分子(株)製、商品名ポリゾールM−200)を添
加、混合した。
添加、混合量は、ケイ酸カルシウムスラリーの固形分10
0重量部に対して、メチルセルロースの重量比で1/10含
有するEVAエマルジョンをEVAとして5重量部、ガラス繊
維7重量部であった。
得られたケイ酸カルシウム成形体製造用スラリーを30×
30cmの型枠に充填し、30kgf/cm2の圧力で加圧脱水し、1
20℃で9時間乾燥しケイ酸カルシウム成形体を得た。
成形体の試験結果を第1表に示す。
実施例2、3 メチルセルロース(信越化学工業(株)製、商品名メト
ローズ90SH−4000)の添加量をEVAに対して重量比で1/5
00、1/50とした以外は実施例1と同様にして成形体を得
た。
その試験結果を第1表に示す。
比較例1 メチルセルロースを無添加とした以外は実施例1と同様
にして成形体を得た。
その試験結果を第1表に示す。
比較例2 メチルセルロース(信越化学工業(株)製、商品名メト
ローズ90SH−4000)の添加量を重量比で1/4とした以外
は実施例1と同様にして成形体を得た。
その試験結果を第1表に示す。
実施例4、5 EVAエマルジョン(昭和高分子(株)製、商品名ポリゾ
ールM−200)の混合物量をケイ酸カルシウムスラリー
の固形分100重量部に対して7.5、10.0重量部とした以外
は実施例1と同様に成形体を得た。
その試験結果を第2表に示す。
比較例3、4、5 メチルセルロースを無添加とし、EVAエマルジョンのか
わりにスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン(日
本ゼオン(株)製、商品名L×416)をケイ酸カルシウ
ムスラリーの固形分100重量部に対して5、7.5、10重量
部混合した以外は実施例1と同様にして成形体を得た。
成形体の試験結果を第2表に示す。
[発明の効果] 本発明は、軽量でありながら高強度を示し、かつ耐火性
に優れ、建築材料として木材と同様の加工性を具備する
ケイ酸カルシウム成形体およびその製造方法を提供して
いる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイ酸カルシウム100重量部、保水剤を含
    有するエチレン−酢酸ビニル共重合体1〜20重量部およ
    び補強繊維1〜30重量部からなる高強度軽量ケイ酸カル
    シウム成形体。
  2. 【請求項2】保水剤が吸水性高分子であることを特徴と
    する特許請求の範囲第(1)項記載の高強度軽量ケイ酸
    カルシウム成形体。
  3. 【請求項3】保水剤の含有量がエチレン−酢酸ビニル共
    重合体100重量部に対して0.01〜20重量部である特許請
    求の範囲第(1)項記載の高強度軽量ケイ酸カルシウム
    成形体。
  4. 【請求項4】ケイ酸カルシウム100重量部のスラリー
    と、保水剤を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体1
    〜20重量部のエマルジョンおよび補強繊維1〜30重量を
    混合し、脱水プレス成形後乾燥することを特徴とする高
    強度軽量ケイ酸カルシウム成形体の製造方法。
JP61263651A 1986-04-04 1986-11-07 高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH07499B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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