JPH0214607Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、フエンス等の格子体において、横
棧と格子をリベツトを用いないで接合する構造に
関する。

（従来の技術） 従来、この種の格子体は、棧と格子の接合に当
り、リベツトを用いて両者を結合するものがあつ
た。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、リベツトを打込むなど組立てに
要する時間がかかり、また、リベツトを用いない
で組立てる型式のものにあつても、格子と棧の結
合が不確実であり、その上、格子表面に突出部分
が露出して、体裁が悪いなどの欠点があつた。

そこで、この考案は、リベツトを用いることな
しに棧と格子を結合するとともに、格子表面に突
出部を設けることなく、確実に固定しようとする
ものである。

（課題を解決するための手段） そのために、棧上に設けた格子嵌合用突片に内
部空間を有する格子を嵌合した後、上記突片の両
側縁に設けた切欠凹部内に外方から格子側壁を内
方に突出させてかしめつけ、その突片より格子の
脱出を阻止するとともに、格子側壁に形成した突
片抱持部により、上記格子嵌合用突片又は当該突
片の側方に位置する突片を抱持してなるものであ
る。

（作用） 上記構成をもつので、棧上に設ける突片に格子
巾の切込みを入れて形成する格子嵌合用突片に格
子を嵌合の上、格子嵌合用突片の切欠凹部に対向
する格子側壁を内方に打出すことにより、側壁と
切欠凹部とを係止させ、かつ、格子に設ける突片
抱持部により、格子嵌合用突片又は格子嵌合用突
片の側方に位置する突片を抱持して、取付けた格
子の前後方向と上下方向の移動をリベツトを用い
ることなしに固定するものである。

（実施例） この考案を図に示す実施例により更に説明する
と、第１図において１は横棧であり、横棧１はそ
の一面６の長手方向にわたり垂直に突出する突片
を有する部材として一体的に押出成形される。こ
の突片には格子取付位置に対応して一対の切込み
４，４を設け、その切込み４，４の間に取り残さ
れる部分を格子嵌合用突片２とする。この格子嵌
合用突片２の幅ａは、中空状に押出成形されて内
部空間を有する格子の内法寸法とほぼ同長とする
とともに、格子嵌合用突片２の両側縁の中央部に
切欠凹部５をそれぞれ設ける。

このような切欠凹部５を両側縁に設けた格子嵌
合用突片２を、格子３の数に応じて横棧１上に突
出して設ける。

一方、格子嵌合用突片２に嵌合される格子３
は、内部に中空空間を有する断面矩形の中空部材
として押出成形される。この格子３は横棧１の格
子嵌合用突片２に対して第１図矢印方向に、その
対向する側壁内面が格子嵌合用突片２の側縁に当
接するように嵌合される。この状態で格子嵌合用
突片２の切欠凹部５の位置に対応する格子３の側
壁を適宜の工具により上記突片２の肉厚寸法より
大き目に格子内部に向け打出すと、第３図イに示
すように、格子３の側壁の一部は切欠凹部５内に
突出して、これに係合するとともに係合したかし
め部７の周辺部分が第３図ロに示すように、格子
取付抱持部８として格子嵌合用突片２の両面を抱
持してかしめつけられる。したがつて、かしめ部
７が切欠凹部５へ突出係合することにより格子３
が格子嵌合用突片２により上方に移動して脱出す
ることがなく、また、格子嵌合用突片２の両面を
上記抱持部８により支持し、前後方向の揺動を防
止することができる。

なお、この考案の格子体の結合構造は、結合部
分を要旨とするものであるから、上下横棧を問わ
ず縦棧にも適用できるものである。また、格子嵌
合用突片２を両側から抱持する抱持部８は、第４
図のようにあらかじめ突条として格子３の側壁内
面に設けられてもよい。

第５図は、格子３の揺動防止のために設けられ
る抱持部８を、格子３の側壁外面に凹溝として一
体に押出成形した場合を示すものであり、この凹
溝状抱持部８は格子嵌合用突片２の両側に切込み
４を介して隣接する突片の端縁に嵌合し、この突
片の両側を抱持する。この場合にも格子３の側壁
を格子内空間へ突出して、格子３を嵌合した格子
嵌合用突片２の両側縁凹部５に、その突出部分を
係合突入するものである。

（考案の効果） 以上のように、この考案は突片の両側縁に設け
た切欠凹部に、格子の側壁を内方に突出して係合
することにより、上方への格子のズレや抜け落ち
を防止できるとともに、格子の側壁に設けた抱持
部で突片の両面を抱持することにより、前後方向
の揺動を防止することができるので、確実堅固に
格子体を構成することができる上、リベツトやネ
ジを使用しないので外観を損なうことのない効果
を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の分解斜視図、第２
図はその組立時の斜視図を示し、第３図イは格子
嵌合用突片の切欠凹部の位置における横断面図、
第３図ロは、突片抱持部の突出状態を示す横断面
図であり、第４図と第５図は突片抱持部の他の実
施例を示す。 １……棧、２……格子嵌合用突片、３……格
子、４……切込み、５……切欠凹部、７……かし
め部、８……突片抱持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 棧の長手方向にわたり突設した突片に切込み
   を設けることにより、切込みの間に位置する突
   片を格子嵌合用突片とし、この格子嵌合用突片
   の両側縁に切欠凹部を設け、この格子嵌合用突
   片に内部空間を有する格子を嵌合した状態で格
   子側壁を内方に打出して、この打出した部分を
   切欠凹部と係合するとともに、格子側壁に設け
   た突片抱持部で突片を抱持してなる格子体。 (2) 突片抱持部を格子側壁の内面に設け、この突
   片抱持部で格子嵌合用突片を抱持してなる実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の格子体。 (3) 突片抱持部を格子側壁の外面に設け、格子嵌
   合用突片の側方に一する突片を抱持してなる実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の格子体。