JPH0214141B2 - - Google Patents

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JPH0214141B2
JPH0214141B2 JP22648385A JP22648385A JPH0214141B2 JP H0214141 B2 JPH0214141 B2 JP H0214141B2 JP 22648385 A JP22648385 A JP 22648385A JP 22648385 A JP22648385 A JP 22648385A JP H0214141 B2 JPH0214141 B2 JP H0214141B2
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Akira Matsushita
Masami Tenma
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は連続鋳造プロセスにおいて、溶鋼の注
入開始からダミーバーの引抜きを開始するまでの
鋳造初期における制御方法に関するものである。 〔従来の技術〕 周知のように、連続鋳造においては取鍋等で搬
送された溶鋼をタンデイツシユに一旦貯留し、該
タンデイツシユから浸漬ノズルを介して鋳型に注
入することによつて鋳造が行われる。前記浸漬ノ
ズルはスライデイングノズル等の流量制御装置を
備えていることが普通である。 連続鋳造用の鋳型はその上下が開放されている
ことから、鋳造を開始するにあたつては先ず鋳型
にダミーバーのヘツド部(以下、ダミーバーヘツ
ドと云う)を装着し、鋳型の下端部を閉栓した
後、溶鋼の注入が開始される。鋳型に注入された
溶鋼は鋳型壁に接する表面より冷却され凝固殻が
順次生成されていくが、溶鋼の注入が開始され、
前記凝固殻が所定厚みになると共に鋳型内におけ
る湯面が予め設定されたレベルに達したらダミー
バーの引抜きが開始される(鋳型への溶鋼の注入
開始からダミーバーの引抜き開始までの間を本発
明では鋳型内溶鋼保持時間と称し、以下単に保持
時間と言う。)。 ところで一般的に、保持時間が少なすぎると凝
固殻の生成が不充分なことから鋳片の引抜き力で
凝固殻が破断するブレークアウトが発生し、鋳造
を続行することが不可能となる。一方、保持時間
が過大になると凝固殻がダミーバーヘツドと焼き
付き、両者の切り離しが困難となる。しかしなが
ら保持時間が過大なときの被害に対して過少であ
るときの被害は比較にならない程大きいことか
ら、従来の鋳造初期における制御はブレークアウ
トを回避するために必要な保持時間を過去の経験
より設定し、この保持時間を確保することを第1
条件として引抜き開始のタイミングを決定するこ
とが一般的であつた。また特開昭58−84652号公
報に示されるように、保持時間を確保するために
予め定めた鋳型内湯面レベルの上昇パターンを基
にタンデイツシユ内の溶鋼深さから溶鋼の注入量
とそれに対応するスライデイングノズルの開度を
時々刻々算出し、それに従つて溶鋼注入量制御を
実施する技術も提案されている。 ところが、実際の操業においてはノズル特性の
ばらつきやタンデイツシユ内の溶鋼深さ、溶鋼温
度、成分、或いはノズルの作動不良等の異常など
によつて鋳型に注入される溶鋼の流速、流量に変
動が生じやすい。このため前者の方法では注入量
の変動に追従できず、湯面レベルが後述する適正
な範囲とならない状態で引抜きが開始される事態
がしばしば発生していた。また、後者の方法でも
時々刻々の湯面レベルと予め定めた湯面上昇パタ
ーンとの比較を行つていないため、注入溶鋼の流
速が予め定めた流速と合致しない状態が生じても
そのまま注入されるために保持時間を確保できな
かつたり、或いは保持時間が過大となつた後に引
抜きが開始される事態が発生していた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前記従来法はいずれも鋳型に注入される溶鋼の
実際の流速を考慮せずに溶鋼の注入制御、つまり
鋳型内の湯面レベル上昇速度制御を行つていたた
め、種々の外乱より保持時間を一定とすることが
困難であり、この結果、ブレークアウト等のトラ
ブルや通常操業の湯面レベル制御への移行がスム
ーズに行えない等の問題があつた。 本発明は前記従来法における問題点の抜本的な
解決を可能ならしめる制御法を提供するものであ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 前記問題点を解決するための本発明の手段は、
ダミーバーヘツドが装着された鋳型に流量制御装
置を備えた浸漬ノズルを介して溶鋼の注入を開始
し、前記鋳型内における湯面が予め設定された引
抜き開始レベルに達したことを検出した時点で前
記ダミーバーヘツドの引抜きを開始するに際し、
予め前記溶鋼注入開始よりダミーバーヘツド引抜
き開始までの鋳型内溶鋼保持時間を当該操業条件
下における凝固殻生成速度から決定すると共に、
該保持時間とほぼ同時に前記湯面が前記引抜き開
始レベルに到達する基本湯上がりパターンを当該
鋳造条件から設定し、該基本湯上がりパターンに
従つて流量制御装置を制御する連続鋳造の鋳造初
期制御方法において、前記基本湯上がりパターン
に基づいて前記湯面が予め定められた中間確認レ
ベルに達する所要時間を前記操業条件および鋳造
条件より設定し、溶鋼注入を開始した後の湯面が
前記所要時間内に中間確認レベルに達しない際に
は前記所要時間の経過をトリガーとして流量制御
装置の開度を予め設定された緊急処理開度まで開
き、前記基本湯上がりパターンに追従させること
を特徴とする連続鋳造の鋳造初期制御方法であ
る。 〔作用〕 第1図は本発明の基本的構成を説明するための
もので、周知の連続鋳造設備における鋳型近傍の
構造図である。 図において1は溶鋼2を貯留したタンデイツシ
ユであり、3は浸漬ノズル、4は鋳型である。鋳
型4にはダミーバーヘツド5が装着されている。
浸漬ノズル3は溶鋼2の流量制御装置であるスラ
イデイングノズル6を介してタンデイツシユ1の
底部に装着されており、スライデイングノズル6
の開度を調整することにより鋳型4に流入する溶
鋼の流量が制御される。鋳型4には、湯面レベル
検出装置7が設けられている。この湯面レベル検
出装置7としては、例えば鋳造方向に対して適宜
な間隔で感温素子7aを埋設して構成したもの、
或いは放射線または磁力線を利用した周知のレベ
ル計等を用いればよい。またタンデイツシユ1に
は残留溶鋼の深さを把握するために重量検出装置
8が設置されている。 タンデイツシユ1から鋳型4へ溶鋼2の注入を
開始する際の浸漬ノズル近傍の溶鋼温度は一般的
に低くなつていることから、注入開始時のスライ
デイングノズル6の開度は溶鋼のノズル詰まりを
防止する上からも極力大きくすることが好まし
い。しかしながらその開度を維持したままである
と流量が多すぎ、湯面レベルの上昇つまり湯上が
りが速すぎるため、注入開始より或る時間が経過
し、初期のノズル詰まりの恐れがなくなつたらノ
ズル開度を絞る必要がある。 一方、鋳型4に注入された溶鋼2は前述したよ
うに鋳型4の壁面4aに接する部分より凝固し、
凝固殻9を生成する。この凝固殻9の生成速度は
製造される鋳片のサイズ、鋼種、或いはダミーバ
ーヘツドの形状、鋳型4の材質、冷却条件等の操
業条件によつて変化する。またダミーバー50の
引抜きを開始した際に生じる引抜力で破断を生じ
ないための凝固殻9の厚みも操業条件によつて変
化する。 従つて、凝固殻生成速度および引抜き力に抗す
る凝固殻厚みを各種の操業条件下において追跡調
査し、予め求めておくことによつて、当該操業条
件下における凝固殻生成速度から引抜力に抗する
凝固厚みが生成される保持時間を決定することが
できる。 また、ダミーバーヘツド5を停止した状態で溶
鋼の注入を継続すると鋳型内の湯面aは順次上昇
していく。通常操業においては湯面aが常に第1
図に示す制御範囲A(上限をL1、下限をL2で表
す)内の所定レベルになるように鋳造速度或いは
溶鋼の流量を制御するいわゆるレベル制御が行わ
れている。湯面レベル検出装置7は通常、制御範
囲Aに加えて制御範囲Aの下方、所定位置L3
ら上方の湯面aを検出できるよう構成されてい
る。従つて一般的には溶鋼注入を開始して湯面が
上昇し、湯面aが前記制御範囲Aに達したらダミ
ーバーヘツドの引抜きが開始され、この引抜き開
始信号が得られたら湯面上昇速度制御から前述し
たレベル制御へ切り替えられる。以上のように引
抜き開始レベルは、前記制御範囲A内の任意のレ
ベルに設定されることが一般的であり、湯面レベ
ル検出装置7は少なくとも前記L1〜L3の範囲の
湯面レベルが検出できるよう構成されている。 ところで鋳型内における湯上がり速度は鋳型4
に流入する溶鋼の単位時間当りの量と鋳型の断面
積から決定され、鋳型サイズ、タンデイツシユ内
の溶鋼深さ、溶鋼の温度および成分などの鋳造条
件によつて設定できる。 従つて、保持時間が決定されるとその保持時間
とほぼ同時に湯面aが前述した引抜き開始レベル
に到達するための基本湯上がりパターンを当該鋳
造条件から設定することが可能である。 一方、実際の操業における湯上がり速度は前述
したような様々な外乱要因によつて変動すること
が多く、予め設定された前記基本湯上がりパター
ンから偏倚する事態がしばしば発生する。そこで
本発明者らは前記基本湯上がりパターンを当該鋳
造条件より設定すると共に、前記基本湯上がりパ
ターンに対する実際の湯上がり速度を、湯面aが
引抜き開始レベルまでのおおよそ中間部に予め定
められた中間確認レベルに達した時点で把握し、
その結果偏差が生じていた場合には湯上がりパタ
ーンを修正することによつて前述した保持時間を
確保する方法を発明し、特願昭60−193430号とし
て先に出願した。 第2図は前記基本湯上がりパターンの一例を示
すもので、横軸に溶鋼注入開始からの経過時間
を、縦軸に湯面レベルを表す。保持時間がTcで
決定され、また引抜き開始レベルを制御範囲A内
のL21に設定した。前述したように注入開始時の
スライデイングノズル6の詰まりを防止するため
に極力その開度を大きく設定した状態(以下、こ
の状態を初期状態と言い、その時の開度を初期開
度と言う)の湯上がりパターンが初期状態におけ
るノズルの設定開度と前記鋳造条件からx1のよう
に決定される。また、初期状態におけるノズル詰
まりの懸念がなくなり通常の湯面上昇速度制御状
態に移行したらノズルの開度を溶鋼詰まりを生じ
させない範囲で極力小さくし、安定した湯上がり
速度を確保する必要がある。従つて前記初期開度
の状態の湯上がりパターンx1と、前記通常状態に
移行した後の安定した湯上がり速度を確保しつつ
Tcにおいて湯面がL21のレベルに達するパターン
x2とを決定することによつて基本湯上がりパター
ンXが設定される。第2図においてT0が初期開
度から通常状態の開度に切り替えるまでの時間で
あり、L0がその時の湯面レベルである。 基本湯上がりパターンXが設定されると、この
パターンに基づく湯上がり速度となるようにスラ
イデイングノズル6の開度が制御される。第1図
において12は演算制御装置であり、前述した諸
条件より基本湯上がりパターンXの設定や後述す
る各種の演算を行う。13は流量制御装置であ
り、演算制御装置12の演算結果に基づいてスラ
イデイングノズル6の開度設定指令を発する。従
つて演算制御装置12の開度設定指令によりスラ
イデイングノズルの駆動装置10が駆動され、ス
ライデイングノズル6の開度が制御される。 溶鋼注入開始の検出は、スライデイングノズル
6が開となつた状態を開度検出器14により検出
すること、図示はしないけれども開閉ストツパー
を設けたものにおいてはストツパーの上昇開始を
検出すること、或いは鋳型4のダミーバーヘツド
5の直上レベルにレベル検出器11を設置し、こ
のレベル検出器11によつて溶鋼の到達を確認し
た時点を注入開始として検出することでもよい。
本発明者らの経験ではスライデイングノズル6を
開としても溶鋼が直ちに流下を開始しないことが
度々あり、かかる点より後者の方法で鋳型内の所
定レベルに実際に溶鋼が到達したことを検出する
ことが注入開始を確実に把握でき、その後の制御
精度を高めるうえで効果的であつた。 第2図の2点鎖線Zは基本湯上がりパターンX
より実際の湯上がり速度が偏倚した例を示すもの
で、基本湯上がりパターンXより湯上がりの遅い
例である。第2図の例においては湯面レベル検出
装置7に、湯面レベルL0と引抜き開始レベルL21
との間に予め定められた湯面レベルLy(該レベル
Lyが前記中間確認レベルであり、以下、単に確
認レベルと云う)を検出する機能を付与せしめ
た。 本例において前記確認レベルLyに湯面が達す
る迄の時間はTy1であり、前記基本湯上がりパタ
ーンXに基づく確認レベルLyに達する迄の時間
Tyより△T長くなる。このため予め設定された
基本湯上がりパターンXに従つて溶鋼注入を継続
すると保持時間Tcが経過しても引抜き開始レベ
ルL21に達せず、保持時間が過大となつてしまう。 従つて、このような場合においては実際に溶鋼
の注入を開始して前記確認レベルLyに達するま
での所要時間Ty1を検出し、このTy1と前記基本
湯上がりパターンXに基づく所要時間Tyとを比
較してその偏差を求める。偏差が生じていない場
合は基本湯上がりパターンに従つて流量制御を行
えばよいが、第2図のようにTy<Ty1の場合に
は基本湯上がりパターンより湯上がり速度を速く
し、保持時間Tcを超過することなくその時間と
ほぼ同時に湯面が引抜き開始レベルL21に達する
ように湯上がりパターンをx21のように修正する。
この修正された湯上がりパターンx21に追従する
ようにスライデイングノズル6の開度を調整して
溶鋼流量を制御することによつて、ダミーバーの
引抜きを開始する迄の間に前記偏差を解消するこ
とができる。 ところが、例えば溶鋼温度の異常な低下、或い
はタンデイツシユ1又は浸漬ノズル3等の予熱不
良などによつて溶鋼の流動性が悪くなり、前記
Ty1が第2図に示すより著しく長くなることも実
際の操作ではしばしば発生し、前述したような湯
上がりパターンの修正のみでは基本湯上がりパタ
ーンXに追従させることができない事態の生じる
ことを本発明者らは経験した。第3図は係る事態
が発生した例を示すもので、所定の保持時間Tc
まで僅かな余裕しかない状態で確認レベルLyに
達した状況を示している。而してその時点で前述
した如き湯上がりパターンの修正を開始した場
合、その後の湯上がり速度を極端に速めなければ
ならなくなる。このためスライデイングノズル6
を全開としてもそれに追従できない制御不能の事
態が発生する。従つて保持時間Tcを必要以上に
長くしなければならない結果となつて、前述した
ように凝固殻がダミーバーヘツドと焼き付き、両
者の切り離しが困難となる。また通常操業の前記
レベル制御へ移行する直前の湯上がり速度が著し
く速くなることから、その高速の影響でレベル制
御への移行がスムーズに行えなくなる事態が発生
するなど、安定した操業ができなくなる。 かかる事態はブレークアウト発生に比較すると
その被害は少ないが、実際操業においては無視で
きない大きな問題である。 本発明はこのような事態に対しても効果的に対
処でき、安定した操業を継続実施しうる鋳造初期
における制御方法を提供するものである。 第4図は本発明に基づく制御状況を示す線図で
ある。本発明においては先ず、確認レベルLyと
該確認レベルLyに達するまでの後述する所要時
間Ty0を、予め前記操業条件および鋳造条件より
次のように設定する。即ち、流量制御装置として
スライデイングノズル6を用いた例で説明する
と、スライデイングノズル6の最大開度およびタ
ンデイツシユ1内の溶鋼深さより単位時間当たり
の最大流量が決定される。一方、引抜き開始直前
において湯上がり速度が速すぎると前述したよう
にレベル制御へのスムーズな移行ができず、鋳型
4より溶鋼2がオーバーフローするなどのトラブ
ルを喚起する恐れがある。従つてスライデイング
ノズル6の設備仕様と操業の不安定を生じない範
囲の最大湯上がり速度の制限とから、湯上がりパ
ターンを修正して保持時間Tc経過時点で湯面a
をL21に達せさせるために最低限必要な時間tが、
当該操業条件および鋳造条件より決定できる。従
つて確認レベルLyを前記湯面レベルL0と引抜き
開始レベルL21との間に位置し、しかも前記必要
時間tを確保し得る範囲の任意位置に決定すれ
ば、当該操業条件および鋳造条件に基づく前述し
た基本湯上がりパターンXから湯面aが前記確認
レベルLyに達する迄の所要時間Ty0を設定するこ
とができる。所要時間Ty0は前述したように基本
湯上がりパターンXから設定される値(第2図お
よび第3図におけるTyに相当する時間)をその
まま用いることの他に、測定誤差や、制御応答性
等を考慮して前記基本湯上がりパターンXから設
定される値に若干の余裕時間を加味して設定して
もよい。 本発明では、実際に溶鋼の注入開始が確認され
てから前記所要時間Ty0を経過したにも係わらず
湯面aが確認レベルLyに達しない事態が発生し
たら、前記所要時間Ty0の経過をトリガーとして
スライデイングノズル等の流量調整装置の開度を
緊急処理開度まで開いて前記基本湯上がりパター
ンに追従させるのである。緊急処理開度は、前述
したようにスライデイングノズル6の設備仕様と
操業の不安定を生じない範囲で、当該操業時の溶
鋼深さ、鋳片サイズ、等の操業および鋳造条件よ
り設定すればよい。第4図の例では前記所要時間
Ty0を基本湯上がりパターンXから設定される値
と等しく設定する。所要時間Ty0を経過した時点
で湯面aは確認レベルLyの下方にある。このた
めスライデイングノズル6を緊急処理開度まで開
き、湯面aが確認レベルLyに達するまでその状
態を維持する。湯面aが確認レベルLyに達した
時点での所要時間Tyxは前記必要時間tを充分残
した時間(Tc−Tyx<t)であつたため、予め
設定された保持時間Tcとほぼ同時に引抜き開始
レベルL21に達するような湯上がりパターンx0
修正し、基本湯上がりパターンに追従するよう溶
鋼の流量を制御した。 尚、予め設定した前記所要時間Ty0が経過した
にかかわらず湯面aが確認レベルLyに達してい
ないことが確認された際にスライデイングノズル
6を緊急処理開度に開かしめる作動指令は、予め
設定した前記所要時間Ty0が経過したと同時に直
ちに発するか、あるいは前記所要時間Ty0より所
定時間遅れて発するよう構成してもよい。本発明
において所要時間の経過をトリガーとして緊急処
理開度に開くとはかかる意味で用いるものであ
る。 〔実施例〕 月産能力16万屯の湾曲型連続鋳造設備において
低炭アルミキルド鋼を製造する際に本発明を実施
した。 本実施例における操業条件および鋳造条件は第
1表に示す通りであり、操業条件下における凝固
殻生成速度より決定される保持時間は40〜50秒で
あつた。従つて本実施例では保持時間Tcを50秒
とし、また引抜き開始レベルL21は鋳型上端より
150mmのレベルとした。確認レベルLyは前述の理
由を考慮して鋳型上端より300mmのレベルに設定
した。また、本実施例におけるスライデイングノ
ズルで最大流量を確保した場合、湯上がり速度が
42mm/secとなり、前記必要時間tは確認レベル
Lyから引抜き開始レベルL21へのレベル上昇のみ
を考えた場合、4〜5秒で充分であつた。しかし
ながら前述したようにレベル制御にスムーズに移
行させるためには湯上がり速度を18mm/sec程度
以下に押さえるのが望ましいことを本発明者らは
経験しており、従つて前記必要時間tは少なくと
も10秒程度は必要であつた。
【表】
〔発明の効果〕
本発明の実施により、通常操業では予測されな
い湯上がり速度の著しい変動があつてもそれに応
じた適切な溶鋼の流量制御を迅速に行えるように
なる。このため、予め設定された保持時間内に所
定の湯面レベルを確保できるようになり、凝固殻
のダミーバーヘツドへの固着を確実に防止すると
共に、レベル制御へのスムーズな移行による安定
した操業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を説明するための
装置例を示すもので、周知の連続鋳造設備におけ
る鋳型近傍の構造図、第2図は基本湯上がりパタ
ーンの一例および該基本湯上がりパターンXより
実際の湯上がり速度が遅い方向に偏倚した例を示
す線図、第3図は第2図よりさらに湯上がり速度
が遅い例を示す線図、第4図は本発明に基づく制
御状況を説明するための線図、第5図は本発明に
基づく実施例の鋳造初期の制御状況を示す線図で
あり、第5図aが湯面の推移状況、第5図bがス
ライデイングノズル6の開度を示し、第6図は第
5図の実施例に用いたダミーバーヘツドの形状を
示す正面図(第6図a)、および側断面図(第6
図b)である。 1;タンデイツシユ、2;溶鋼、3;浸漬ノズ
ル、4;鋳型、5;ダミーバーヘツド、50;ダ
ミーバー、6;スライデイングノズル、7;湯面
レベル検出装置、8;重量検出装置、9;凝固
殻、10;スライデイングノズルの駆動装置、1
1;熱電対、12;演算制御装置、13;流量制
御装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ダミーバーヘツドが装着された鋳型に流量制
    御装置を備えた浸漬ノズルを介して溶鋼の注入を
    開始し、前記鋳型内における湯面が予め設定され
    た引抜き開始レベルに達したことを検出した時点
    で前記ダミーバーヘツドの引抜きを開始するに際
    し、予め前記溶鋼注入開始よりダミーバーヘツド
    引抜き開始までの鋳型内溶鋼保持時間を当該操業
    条件下における凝固殻生成速度から決定すると共
    に、該保持時間とほぼ同時に前記湯面が前記引抜
    き開始レベルに到達する基本湯上がりパターンを
    当該鋳造条件から設定し、該基本湯上がりパター
    ンに従つて流量制御装置を制御する連続鋳造の鋳
    造初期制御方法において、 前記基本湯上がりパターンに基づいて前記湯面
    が予め定められた中間確認レベルに達する所要時
    間を前記操業条件および鋳造条件より設定し、溶
    鋼注入を開始した後の湯面が前記所要時間内に中
    間確認レベルに達しない際には前記所要時間の経
    過をトリガーとして流量制御装置の開度を予め設
    定された緊急処理開度まで開き、前記基本湯上が
    りパターンに追従させることを特徴とする連続鋳
    造の鋳造初期制御方法。
JP22648385A 1985-09-02 1985-10-11 連続鋳造の鋳造初期制御方法 Granted JPS6284862A (ja)

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JPS6284862A JPS6284862A (ja) 1987-04-18
JPH0214141B2 true JPH0214141B2 (ja) 1990-04-06

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JP (1) JPS6284862A (ja)

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JPS6284862A (ja) 1987-04-18

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