JPH0213985Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電子回路が構成された印刷配線基板
などに取付けられたコネクタと複数のラインを有
するフラツトケーブルなどのプラグとの配線の接
続不良検出装置に関する。

従来、複写機の制御装置では、電子回路が構成
された複数の印刷配線基板たとえばマイクロコン
ピユータなどによつて実現される中央制御基板、
入力信号を受信し中央制御基板に信号を与えるイ
ンタフエイス基板、および中央制御基板からの信
号を受信して複写機を駆動するドライバ基板など
が複写機内に配置される。これらの各印刷配線基
板は、フラツトケーブルを介して相互に接続され
る。各印刷配線基板とフラツトケーブルとの接続
不良を検知する先行技術では、一方の印刷配線基
板から他方の印刷配線基板にフラツトケーブルを
介してプログラム動作に従つて信号を与え、他方
の印刷配線基板から一方の印刷配線基板に信号を
帰還させ、両信号を比較する。この両信号が異な
つているとき、接続不良と判断して接続不良の表
示が行なわれた。このような先行技術では、この
信号を送受信するとき、印刷配線基板の他の動作
を停止しなければならず、しかも、他方の基板に
は、信号の帰還回路を設けておく必要があり、構
造が複雑であつた。

本考案の目的は、このような先行技術の問題点
を解決し、構造が簡単であり、しかも容易に接続
不良を検出することができる配線の接続不良検出
装置を提供することである。

本考案は、複数の端子を有するコネクタの１つ
の端子は、電子回路の接地電位とされ、コネクタ
の他の１つの端子には、その端子が接地電位でな
いとき接続不良を検出する手段を接続して、その
電子回路の電源からの電力を供給し、コネクタに
連結されるプラグは、コネクタの各端子に個別的
に接続される端子を有し、コネクタの前記１つの
端子および前記他の１つの端子にそれぞえ接続さ
れるプラグの各端子は、電気的に導通されている
ことを特徴とする配線の接続不良検出装置であ
る。

以下、図面によつて本考案の実施例を説明す
る。第１図は、本考案に用いられる印刷配線基板
とフラツトケーブルの斜視図である。中央制御基
板、インタフエイス基板またはドライバ基板など
のように電子回路が構成された印刷配線基板１に
は、コネクタ２が固定的に設けられている。コネ
クタ２には、複数の端子２３が突設される。この
端子２３は、複数のライン１１を有するフラツト
ケーブル４のプラグ５に設けられた端子２４に嵌
入される。端子２３と端子２４とは個別的に対応
し、相互に電気的に導通する。これによつて、印
刷配線基板１とフラツトケーブル４とは、電気的
に接続される。なお、プラグ５には係合突起６が
設けられ、この係合突起６はコネクタ２に設けら
れた係合片７に係合し、前記印刷配線基板１とフ
ラツトケーブル４との接続が容易に脱落しないよ
うにされている。

第２図は、本考案の一実施例を示す簡略化した
ブロツク図である。フラツトケーブル４の一方の
プラグ５は、一方の印刷配線基板１のコネクタ２
に嵌合され、フラツトケーブル４の他方のプラグ
８は他方の印刷配線基板９のコネクタ１０に嵌合
される。これによつて、一方の印刷配線基板１と
他方の印刷配線基板９とは、フラツトケーブル４
の複数のライン１１を介して電気的に接続され
る。

配線の接続不良を検出するために、一方の印刷
配線基板１に設けられた接続不良の検出手段１２
は、NOT回路１３、NOT回路１３の出力端子１
４に接続された表示器１５、コネクタ２の端子２
３のうちの一端子２３ａおよびNOT回路１３の
入力端子１６間を接続する接続線１７、その入力
端子１６にハイレベルの信号を入力するライン１
８、ならびにライン１８に介在される抵抗２１を
含む。コネクタ２の端子２３ａとコネクタ１０の
端子１９ａとは、フラツトケーブル４のライン１
１のうちの１本のライン１１ａを介して接続され
る。他方の印刷配線基板９の共通電位とされてい
るアース端子１９ｂと一方の印刷配線基板１のコ
ネクタ２の共通電位とされているアース端子２３
ｂとは、フラツトケーブル４の他の１本のライン
１１ｂを介して接続されて同一の電位とされる。
端子２３ａ，２３ｂに接続されるプラグ５の端子
は、図中、参照符２４ａ，２４ｂで示されてい
る。端子１９ａと端子１９ｂとは、接続個所２０
において、接続される。

コネクタ２，１０とプラグ５，８とがそれぞれ
正しく接続されているとき、ライン１７は、端子
２３ａ，２４ａ、ライン１１ａ、端子１９ａ、接
続個所２０、端子１９ｂ、ライン１１ｂ、端子２
４ｂ，２３ｂを介して共通電位にアースされてお
り、したがつてNOT回路１３の入力端子１６は
ローレベルとなる。そのためNOT回路１３の出
力端子１４はハイレベルとなり、表示器１５は接
続不良の表示をしない。

一方の印刷配線基板１のコネクタ２と、フラツ
トケーブル４のプラグ５とが外れて接続不良とな
つたとき、または他方の印刷配線基板９のコネク
タ１０とフラツトケーブル４のプラグ８とが外れ
て接続不良となつたときには、ライン１８を介し
て入力されるハイレベルの信号は、NOT回路１
３で反転され、したがつて出力端子１４側でロー
レベルの信号が導出される。これによつて、表示
器１５において、コネクタ２とプラグ５との接続
不良またはコネクタ１０とプラグ８との接続不良
の表示が行なわれる。

第３図は、本考案の他の実施例を示す簡略化し
たブロツク図である。前述の実施例に対応する部
分には同一の参照符を付す。フラツトケーブル４
のライン１１のうちの適宜のラインは電子回路な
どに接続される。コネクタ２の端子２３ａに接続
されるフラツトケーブル４のライン１１ａと、コ
ネクタ２のアース端子２３ｂに接続されるフラツ
トケーブル４のライン１１ｂとは、接続個所２０
において接続される。コネクタ２とプラグ５とが
正しく接続されているとき、ライン１８から入力
されるハイレベルの信号は、ライン１１ａ、接続
個所２０およびアースライン１１ｂを介して共通
電位にアースされ、NOT回路１３の入力端子１
６にはローレベルの信号が与えられる。したがつ
て、NOT回路１３の出力端子１４ではハイレベ
ルの信号が導出され、表示器１５は、接続不良の
表示を行なわない。

コネクタ２とプラグ５とが正しく接続されてい
ないとき、ライン１８から入力されるハイレベル
の信号は、NOT回路１３の入力端子１６に与え
られる。したがつてNOT回路１３の出力端子１
４ではローレベルの信号が導出される。これによ
つて表示器１５には、コネクタ２とプラグ５との
接続不良が表示される。

本考案のさらに他の実施例として、端子２３
ａ，２３ｂにそれぞれ接続されるプラグ５の端子
２４ａ，２４ｂを相互に短絡してもよい。

上述の実施例では、複写機における各印刷配線
基板１，９間または印刷配線基板１とフラツトケ
ーブル４との間の配線の接続不良の検出について
述べたけれども、本考案は、複写機に限ることは
なく、その他の技術分野においてコネクタとプラ
グとを用いて電子回路と複数のラインとを接続す
るために広範囲に実施されることができる。

以上のように本考案によれば、コネクタの共通
電位とされている１つの端子と、接続不良検出手
段が接続された他の１つの端子とに、プラグの各
端子がそれぞれ接続され、プラグの前記各端子は
電気的に導通されているので、マイクロコンピユ
ータなどによる何らのプログラム動作を必要とす
ることなく、しかも簡単な構造で、接続不良が検
出される。また、一般に接地電位とされる端子は
必ず設けられているものであり、したがつて接続
不良の検出のために前記他の１つの端子が新たに
必要になるだけであり、むやみに多くの端子を余
分に必要とすることにならず、本考案の実施は容
易である。しかも、接続不良を検出する手段が設
けられる電子回路の電源から検出するための電力
をコネクタの他の１つの端子に供給するようにし
たので、この電子回路に接続されるべき他の電子
回路の電源電圧に拘わらず、常に一定の検出電圧
を得ることができ、したがつてあらゆる回路との
接続が可能となり、本考案を広範囲に実施するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に用いられる印刷配線基板１と
フラツトケーブル４の斜視図、第２図は本考案の
一実施例を示す簡略化したブロツク図、第３図は
本考案の他の実施例を示す簡略化したブロツク図
である。 １，９……印刷配線基板、２，１０……コネク
タ、２３，２３ａ，２３ｂ，２４，２４ａ，２４
ｂ……端子、４……フラツトケーブル、５，８…
…プラグ、１１，１１ａ，１１ｂ……ライン、１
２……接続不良検出手段、１３……NOT回路、
１５……表示器、２０……接続個所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の端子を有するコネクタの１つの端子は、
   電子回路の接地電位とされ、コネクタの他の１つ
   の端子には、その端子が接地電位でないとき接続
   不良を検出する手段を接続して、その電子回路の
   電源からの電力を供給し、コネクタに連結される
   プラグは、コネクタの各端子に個別的に接続され
   る端子を有し、コネクタの前記１つの端子および
   前記他の１つの端子にそれぞえ接続されるプラグ
   の各端子は、電気的に導通されていることを特徴
   とする配線の接続不良検出装置。