JPH0213699B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は壁面、床面及び天井等を対象とした住
宅の断熱施工部に関する。

例えば、家屋における主柱と間柱の間、或いは
間柱同士の間等を発泡プラスチツク製の断熱板に
よつて断熱施工する場合、平面形状が長方形であ
る断熱板を用いるのが普通である。しかし、主柱
と間柱の間、或いは間柱同士の間の内法は必ずし
も一定でないので、通常は寸法の異なる二種類の
断熱板を用意して施工する必要があるし、また、
断熱板の寸法が上記柱間の間隔より大きい場合に
は、その間隔に合うように断熱板を切断しなけれ
ばならない。

即ち、第１図に示す如く長方形の断熱板１′を
用いて、主柱２′と間柱３′（或いは間柱３同士）
の間を断熱施工する場合、両柱２′，３′間の間隔
に断熱板１′の寸法が適合しないときは、断熱板
１′の一辺部分ａをその長さ方向に沿つて切断し
なければならない。この切断作業は現場で行なわ
れるため、断熱施工する柱の延べ長さ分を切断す
るのに手間を要し、また、切断面が粗雑となつて
柱との接触部に隙間の生ずることが往々にしてあ
り、断熱性能を著しく低下させることになるし、
また、断熱板１′の一辺部分ａを切断することに
よるロスの発生が極めて大きいといつた経済性の
問題もある。

そこで、本発明は上記の問題を解決すべくなさ
れたものであつて、その要旨とするところは、断
熱板として平面形状が三角形、好ましくは直角三
角形としての直角二等辺三角形である発泡プラス
チツク製の板状体を用い、この断熱板の隣接した
もの同士の相対応した斜辺部を互いに接合させて
住宅の断熱施工部を構成したものであつて、本発
明によれば、平行した部材間の間隔を埋める断熱
板は同一寸法を有する一種類のものでよく、ま
た、上記間隔に適合させるために必要となる断熱
板の切断部分は一つの頂点を含む隅角部分だけで
よく、その切断ロスは僅少のものとなつて経済性
を高め得るし、また、切断作業は容易となつて被
施工部分に対し正しく適合できて、気密性を保持
する上に有効となる。

以下に、本発明の実施例を第２図を参照して説
明すると、１は発泡プラスチツク製の断熱板であ
つて、この断熱板１は平面形状が直角二等辺三角
形である。２及び３は平行した２部材を示し、こ
の両部材２，３は家屋の主柱と間柱或いは間柱同
士に相当する。断熱板１の上下に隣接したもの同
士の相対応した斜辺部１ａを互いに接合させ、そ
の複数個が部材２と３の間に嵌装されている。

この嵌装に当つて、断熱板１の寸法が部材２と
３の間の間隔に適合しないときは、先ず、一方の
部材３側に面した頂点を含む隅角部分１ｂを切断
し、また、上位にある断熱板１は他方の部材２側
に面した頂点を含む隅角部分１ｃを切断し、各断
熱板１の寸法を両部材２，３の間隔に適合させて
順次嵌装する。なお、図示省略したが、断熱板１
の接合する相対応した斜辺部１ａには段差部（相
じやくり）を設けるのが好ましい。図中、５は土
台である。

本発明は上記の如くであつて、寸法が同一であ
る一種類の断熱板を用いて平行した部材間に簡単
に断熱施工を行なうことができ、被施工部分に寸
法を適合させるために必要な断熱板の切断部分
は、一つの頂点を含む隅角部分だけで済み、その
切断ロスは従来の長方形のものに比べて極めて僅
少なものとなるし、また、現場作業による粗雑な
切断面が小さくて済むことは、被施工部との接触
面における気密性を確保する上にも有効であつ
て、作業上、機能上優れた断熱施工部を構成で
き、その経済性と相俟つて実用的価値は多大であ
る。

なお、断熱板の平面形状は普通の三角形でもよ
いが、施工作業の能率化を図るためには、図示実
施例の如く直角二等辺三角形であることが好まし
い。また、本発明は床の根太間や天井の野縁間に
も適用できることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の断熱施工部を示す正面図、第２
図は本発明の一実施例を示す正面図、第３図は同
上断熱板の斜視図である。 図中、１は断熱板、１ａは斜辺部、２と３は平
行した部材である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 家屋における柱間の如く、ほぼ平行した部材
   間を発泡プラスチツク製の断熱板により密封した
   住宅の断熱施工部において、上記断熱板の平面形
   状を三角形となし、この断熱板の複数個を、該断
   熱板の隣接したもの同士の相対応した斜辺部を互
   いに接合させて上記平行した部材間に嵌装して成
   ることを特徴とする住宅の断熱施工部。 ２ 断熱板の平面形状が直角二等辺三角形である
   前記特許請求の範囲第１項記載の住宅の断熱施工
   部。