JPH021366Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、各間仕切パネルの両端に、パネル連
結用のフランジ部を設け、且つ各間仕切パネルの
少くとも一端に、垂直方向に移動可能に上部固定
部材を設け、このような複数の間仕切パネルを床
面と天井面との間に順次に建込み、１つの間仕切
パネルと次の間仕切パネルの端部に設けたフラン
ジ部にまたがつてチヤンネル形の連結部材に嵌め
ることによつて両間仕切パネルを連結すると共
に、上記の上部固定部材を上方に移動させ、その
上端を天井面に固定された天井レールに嵌合させ
ることによつて各間仕切パネルを建込み位置に固
定するようにした間仕切パネルの上部固定装置に
係るものである。

〔従来の技術〕

従来、上記型式の間仕切パネルを建て込む際に
は、間仕切パネルを天井面と床面の間に順次に建
て込み、１つの間仕切パネルと次の間仕切パネル
との間の目地部において、両間仕切パネルの端部
のフランジ部にまたがつてチヤンネル形の連結部
材を嵌め込んで両間仕切パネルを連結し、両間仕
切パネルの端に上下に移動可能にとりつけた上部
固定装置を上方に移動させ天井レールに嵌合させ
ることによつて間仕切パネルをその建込み位置に
固定する建込み構造が広く使用されている。上記
の上部固定部材は各間仕切パネルの両端に設けて
もよいが、その一方に設けて、これを天井レール
に固定すれば充分で、相隣接する両間仕切パネル
は上記のチヤンネル形の連結部材によつて連結さ
れているので、２枚の間仕切パネルは単一の上部
固定部材によつて固定できる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この上部固定装置は、間仕切パネルを所定の位
置に設置した後に、該上部固定部材を上方に移動
させて、その頭部を天井レールに嵌合するだけで
間仕切パネルの上部を固定できるので、作業性に
優れていて極めて容易に間仕切パネルを建て込む
ことができるが、この上部固定部材は、一般に、
間仕切パネルの端面上部に弾性的に保持されてい
るので、例えば地震等の強い振動を受けた時に、
上部固定部材が引込んで天井レールから外れ、そ
のためにパネル上部の支持がなくなつてパネルが
倒れるというような事故を生ずる可能性がある。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は、このように上部固定部材が落下する
ことがなく、確実に間仕切パネルを固定するため
の手段として、各間仕切パネルの両端に、パネル
連結用のフランジ部を設け、且つ各間仕切パネル
の少くとも一端に、垂直方向に移動可能に上部固
定部材を設け、このような複数の間仕切パネルを
床面と天井面との間に順次に建込み、１つの間仕
切パネルと次の間仕切パネルの端部に設けたフラ
ンジ部にまたがつてチヤンネル形の連結部材を嵌
めることによつて両間仕切パネルを連結すると共
に、上記の上部固定部材を上方に移動させ、その
上端を天井面に固定された天井レールに嵌合させ
ることによつて各間仕切パネルを建込み位置に固
定するようにした間仕切パネルの上部固定装置に
おいて、上記の上部固定部材は、間仕切パネルの
端面に固定された筒形の受部材内に摩擦係合する
固定部材本体と、その上端に一体に形成され上記
の天井レールに嵌合する頭部とを有し、且つ上記
の固定部材の該受部材と摩擦係合する面に、その
外方に突出する板バネを設けると共に、該受部材
には該固定部材の頭部が該天井レールに係合した
位置で上記の板バネが弾性的に突入する係止穴を
形成し、該板バネの該係止穴に突入する面の下部
には、上記の係止穴の縁にあたる下向きの爪を一
体に形成したことを特徴とする間仕切パネルの上
部固定装置を提供する。

〔作用〕

上記の間仕切パネルの上部固定装置によれば、
互に隣接する間仕切パネルをチヤンネル形の連結
部材によつて連結すると共に、上部固定部材を上
方に移動させ、その頭部を天井レールに嵌合させ
ることによつて間仕切パネルを建込み位置に固定
できる。然して、地震等によつて上部固定部材に
振動が加わつても、板バネの下部に形成した爪が
受部材の係止穴の縁にあたつて、固定部材が落下
して、間仕切パネルが倒れるおそれはない。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例について説明する。

第１図は、間仕切パネルおよび上部固定部材を
分解して示すもので、図中、１は間仕切パネル、
２は間仕切パネルの端面上部に取り付けられた筒
形の受部材、３は該受部材に上下に移動可能に装
着される上部固定部材を示す。上部固定部材３
は、間仕切パネル１の両側面の凹溝上端付近に設
けられた断面略Ｃ字形の筒形受部材に上下に移動
可能に装着されていて、間仕切パネル１を所定位
置に設置した後に上記の上部固定部材３を上方に
移動させ、その頭部を天井面に固定された天井レ
ール（図示せず）に係合させることによつて、間
仕切パネルを固定するようになつている。この上
部固定部材３は断面略Ｃ字形で背面には、その表
面からわずかに突出する板バネ４が設けられてい
て、この板バネ４を受部材２の背板に圧接させる
ことによつて上部固定部材３は筒形の受部材２内
に摩擦的に支持される。

図示の実施例では、上部固定部材３の受部材２
との摩擦係合する面に、その外方に突出する板バ
ネ４が、第３図に示すように、上部固定部材３の
裏側に止具５によつて固定されていて、その中間
の湾曲部が上部固定部材３に設けられた穴６から
後方に突出している。また、受部材２には上部固
定部材３が上方に移動されて、第２図に示すよう
に、その頭部が天井レール（鎖線９で示す）に係
合した位置で、上記の板バネ４が弾性的に突入す
る係止穴８（図示の例では２個）設けられてい
て、且つこの板バネの該係止穴８に突入する面の
下部に、該係止穴の縁にあたる下向きの爪７が一
体に形成されている。

上記の間仕切パネルの上部固定装置において
は、上部固定部材３は通常時には、板バネ４と受
部材２との摩擦によつて、上昇位置に保持され
て、パネルの上部を天井レールに対して固定して
いるが、地震その他の強い振動が加わつた時に、
上部固定部材がそれ自体の重量により落下しよう
とすると、該板バネ４の爪７が係止穴８に引掛つ
て、上部固定部材の落下を防ぐ。

〔考案の効果〕

上述のように、本考案の間仕切パネルの上部固
定構造によれば、地震等の場合に振動により上部
固定部材が落下し、間仕切パネルの上部固定が解
除されパネルが倒壊することがない。また、係止
穴８を複数個設けておけば、上部固定部材の高さ
を段階的に調節可能である。また、この装置は固
定のために特別の付属品を必要とせず、安価に製
作できる。しかも、固定のためにネジ止め作業等
の付加的作業が不要で、パネルを非常に簡単に建
込みできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は間仕切パネルと上部固定部材を分解し
て示す斜視図、第２図は本考案による落下防止装
置を示す斜視図、第３図はその主要部を示す断面
図である。 １……間仕切パネル、２……受部材、３……上
部固定部材、４……板バネ、５……止具、６……
穴、７……爪、８……係止穴、９……天井レー
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各間仕切パネルの両端に、パネル連結用のフラ
   ンジ部を設け、且つ各間仕切パネルの少くとも一
   端に、垂直方向に移動可能に上部固定部材を設
   け、このような複数の間仕切パネルを床面と天井
   面との間に順次に建込み、１つの間仕切パネルと
   次の間仕切パネルの端部に設けたフランジ部にま
   たがつてチヤンネル形の連結部材を嵌めることに
   よつて両間仕切パネルを連結すると共に、上記の
   上部固定部材を上方に移動させ、その上端を天井
   面に固定された天井レールに嵌合させることによ
   つて各間仕切パネルと建込み位置に固定するよう
   にした間仕切パネルの上部固定装置において、上
   記の上部固定部材は、間仕切パネルの端面に固定
   された筒形の受部材内に摩擦係合する固定部材本
   体と、その上端に一体に形成され上記の天井レー
   ルに嵌合する頭部とを有し、且つ上記の固定部材
   の該受部材と摩擦係合する面に、その外方に突出
   する板バネを設けると共に、該受部材には該固定
   部材の頭部が該天井レールに係合した位置で上記
   の板バネが弾性的に突入する係止穴を形成し、該
   板バネの該係止穴に突入する面の下部には、上記
   の係止穴の縁にあたる下向きの爪を一体に形成し
   たことを特徴とする間仕切パネルの上部固定装
   置。