JPH021307A - 有機無機複合体および無機質中空体の製造方法 - Google Patents

有機無機複合体および無機質中空体の製造方法

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JPH021307A
JPH021307A JP29617188A JP29617188A JPH021307A JP H021307 A JPH021307 A JP H021307A JP 29617188 A JP29617188 A JP 29617188A JP 29617188 A JP29617188 A JP 29617188A JP H021307 A JPH021307 A JP H021307A
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周 徳元
Yoshio Matsumura
松村 喜雄
Masaki Nagata
正樹 永田
Nobuo Bessho
信夫 別所
Akizo Nishida
西田 晶三
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、有機無機複合体および無機質中空体の製造方
法に関し、さらに詳細には有機化合物からなる有形物の
表面に無機質化合物が密着して存在する有機無機複合体
の製造方法、およびこの有機無機複合体より有機化合物
からなる有形物を除去してなる無機質中空体の製造方法
に関する。
〔従来の技術〕
近年、新しい機能発現の見地から有機高分子材料の表面
に膜厚が制御され、均一な無機質化合物が存在するよう
な複合体が求められている。
このような要求の一部を満たす複合体を機械的衝撃を用
いて製造する方法が、例えば化学技術誌MOL、昭和6
2年8月号に提案されている。
しかしながら、前記方法において生成する複合体は、表
面に形成された無機質化合物の膜厚が不均一であるとい
う問題点がある。
また、近年、防紫外線、防水、防バクテリア、耐熱、耐
水、耐酸、耐アルカリ、耐有機溶剤などの性質が要求さ
れる無機質中空体が求められている。このような要求の
一部を満たす中空体を、無機質化合物の溶解物から製造
する方法が、例えば学会誌セラミックス、立、893 
(1971)に提案されている。しかしながら、この方
法の工程では、2,200°Cという高温を使用するう
え、無機質化合物の種類が限定されるという問題点があ
る。
(発明が解決しようとする課題〕 本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたもの
で、有機化合物からなる有形物の表面に膜厚が均一な無
機質化合物を有する有機無機複合体の製造方法を提供す
ることを目的とする。
また、本発明は、化学的に均質でかつ材質が自由に選択
できる無機質中空体の製造方法を提供することを目的と
する。
(課題を解決するための手段〕 本発明は、(a) 11水性有機高分子を含有する有機
化合物からなり、水を保持する有形物(以下、単に「(
a)有形物」という)と、(b)加水分解性基を有する
有機金属化合物(以下、単に「(b)有機金属化合物」
という)とを反応させることを特徴とする、該有形物の
表面に無機質化合物が存在する有機無機複合体の製造方
法(以下[(I)工程]という)を提供するものである
また、本発明は、前記(I)工程により有機無機複合体
を製造し、この有機無機複合体から、前記有形物を除去
することを特徴とする無機質中空体の製造方法(以下「
(■)工程」という)を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
(1)工程 本発明の(1)工程で用いる(a)有形物の形状は、特
に限定する必要はないが、例えばその平均長径は、0.
05〜500μm、平均短径は0.01〜400μm程
度、好ましくは平均粒径0.05〜500μm程度の球
形である。
また、この(a)有形物の大きさを変えることにより、
後記(II)工程において無機質中空体の空孔の大きさ
を変えることができる。
本発明に用いられる親水性有機高分子を含有する有機化
合物(以下、単に「有機化合物」という)は、該有機化
合物が水を吸収すること、または水を該有機化合物の表
面に維持することが可能であればよい。
なお、水の吸収量または維持機は、例えば該有機化合物
の0.01〜10重量倍程度である。
この有機化合物中に含まれる親水性有機高分子の具体例
としては、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド
、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリN
−ビニルホルムアミド、ポリN−ビニルアセトアミド、
ポリN−ビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミ
ド、ポリオキサゾリン、ポリビニルオキサゾリドンなど
のノニオン系高分子;ポリジメチルアミノプロピルメタ
クリルアミド、ポリ3−アクリルアミド−3メチルブチ
ルジメチルアミンなどのカチオン系高分子;ポリ2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリ 
(アクリロイルアミノメチル)イミノジ酢酸、ポリN、
N−ビス(カルボキシメチル)アクリルアミドなどのア
ニオン系高分子のほか、これらの親水性有機高分子のア
ンモニウム塩、カルボン酸塩などの誘導体を挙げること
ができる。
これらの親水性有機高分子のうちでも、特にポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸およびこれら
のカルボン酸塩が好ましい。
これらの親水性有機高分子は、単独でまたは2種以上組
み合わせて使用することができる。
これらの親水性有機高分子は、本発明で使用される有機
化合物中にどのような状態で存在していてもよ(、例え
ば親水性有機高分子が混合、ブロック共重合、グラフト
共重合、ポリマーコンプレックス、相互侵入高分子網目
構造などの状態で該化合物中に存在すればよい。
また、市販品の有機化合物を用いることもでき、例えば
スミカゲル(住友化学工業θ菊製)、ワンダーゲン(花
王■製)、ドライチック(ダウケミカル社製)、ランシ
ール(日本エクスラン工業Q!t3製)、サンウェット
(三洋化成工業■製)などが挙げられる。
(a)有形物を得る方法としては、直接、水と有機化合
物とを接触させることも可能であるが、水を有機化合物
中に均一に吸収させ、あるいは水を(a)有機化合物の
表面に均一に維持させるためには、水と有機溶媒の混合
物中で有機化合物を接触させることが好ましい。
この際に用いられる水としては、一般の水道水、蒸留水
、イオン交換水などを用いることができるが、これらの
うち蒸留水またはイオン交換水が好ましい。
また、この際に用いられる有機溶媒としては、有機金属
化合物との反応性を有しないもの、例えばアルコール類
、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭
化水素類、ケトン類、エステル類、エーテル類などを挙
げることができる。
これらの有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタ
ノール、プロパツール、ブタノール、ペンタノール、ヘ
キサノール、ヘプタツール、オクタツール、ノナノール
、ベンジルアルコール、メチルシクロヘキサノール、エ
タンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ベ
ンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレング
リコール、ヘキサントリオール、3,5.5−1−ツメ
チル−1−ヘキサノール、ギ酸ブチル、ギ酸ペンチル、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸ベンジル、3−メト
キシブチルアセテ−1・、2−エチルブチルアセテート
、2−エチルヘキシルアセテート、プロピオン酸メチル
、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオ
ン酸ペンチル、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、
ペンタノン、ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ヘ
プタノン、ジイソブチルケトン、アセトニトリル、ジエ
チルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、アニソ
ール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジメ
トキシエタン、ジェトキシエタン、ジブトキシエタン、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング
リコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブ
チルエーテル、ノナノール、アセタール、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ミ
シチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、シメン、ジエ
チルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジベンチルベンゼン
、シクロベンクン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サン、エチルシクロヘキサン、デカリン、クロロメタン
、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメ
タン、クロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、クロロ
プロパン、ジクロロプロパン、トリクロロプロパン、ク
ロロブタン、クロロベンクン、クロロエンゼン、ジクロ
ロベンゼン、クロロトルエン、ブロモメタン、ブロモエ
タン、ブロモプロパン、プロモヘンゼン、クロロブロモ
メタンなどを挙げることができる。これらのうち、アル
コール類、エステル類および炭化水素類が好ましく、特
にブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、トリメチ
ルヘキサノール、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル、ペンタン、ヘキサン、キシレンなどが好ましい。ま
た、前記有機溶媒は、単独でまたは2種以上組み合わせ
て使用することができる。
水と有機溶媒とが均一に溶解混合する場合には、混合物
をそのまま使用する。
また、水と有機溶媒とが均一に混合しない場合には、例
えば1,2−ビス−(2−エチルへキシルオキシカルボ
ニル)−1−エタンスルホン酸ナトリウムなどのアニオ
ン系界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライドなどのカチオン系界面活性剤、ポリオキシエチレ
ン(6)ノニルフェニルエーテルなどのノニオン系界面
活性剤を利用したり、撹拌処理、超音波処理などの方法
で均一に分散して使用する。
有機化合物に水を保持させる際の水の使用量は、有機化
合物100重量部に対して好ましくは0.5〜400重
量部、さらに好ましくは1〜300重量部、特に好まし
くは1〜200重量部であり、400重最部を超えると
形成した無機質化合物の密着性が悪化することがある。
また、有機溶媒の使用量は、有機化合物と水が充分に接
触できれば特に限定する必要はないが、例えば(a)有
形物100重量部に対して100〜400重楢部程度で
ある。
このようにして水と接触して混合させられた有機化合物
ならびに必要に応じて使用される有機溶媒との混合物を
、以下混合物(a)という。
次に、本発明の(1)工程に用いられる(b)有機金属
化合物は、例えば一般式R□MX、(式中、Mは金属原
子、Rは水素原子または有機基、Xは加水分解性基であ
り、a、bはそれぞれMの原子価によって定まる整数で
ある)で表される。
前記一般式のMは、好ましくは金属アルコキシドまたは
金属カルボキシレートが合成可能な金属原子、すなわち
周期律表第■、■あるいは■族の3〜5価の金属原子で
あり、具体的にはケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チ
タン、ジルコニウム、ハフニウム、ホウ素、アルミニウ
ム、ガリウム、インジウム、タリウム、スカンジウム、
イツトリウム、ランタン、アンチモン、ビスマス、バナ
ジウム、ニオブ、タンタル、ランタノイド、アクチノイ
ドなどの金属原子が挙げられ、好ましくはケイ素、ゲル
マニウム、チタン、ジルコニウム、またはアルミニウム
である。
Rは、水素原子または有機基、好ましくは炭素数1〜1
2の有機基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基などのアルキル基;クロコメ1ル基、クロロエチル
基、クロロプロピル基、ブロモプロピル基、ブロモオク
チル基、トリフロロプロピル基などのハロゲン化アルキ
ル基;グリシドキシプロビル基、エポキシシクロヘキシ
ルエチル基などのエポキシアルキル基;アミノプロピル
基、アミノブチル基などのアミノアルキル基;フェニル
基、ベンジル基などのアリール基;ヒニル基、アリル基
、アクリルオキシプロピル基、メタクリルオキシプロピ
ル基などのアルケニル裁が挙げられる。
Xは、金属原子Mに結合した加水分解性基であり、例え
ばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基
、ペントキシ基などのアルコキシ基;ヒドロカルボキシ
レート基、メチルカルボキシレート基、エチルカルボキ
シレート基、プロピルカルボキシレート基、2−エチル
ヘキサノエート基、ラウリエート基、ステアリエート基
などのカルボン酸残基;イミノヒドロキシ基、アミノヒ
ドロキシ基、エノキシ基、アミン基、カルバモイル基な
ど、また塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子も加水
分解性基として挙げられる。
このような(b)有機金属化合物の具体例としては、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン
、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシ
シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン
、テトラプロポキシシラン、ゲルマニウムテトラメトキ
シド、ゲルマニウムテトラエトキシド、チタニウムテト
ラプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、ジルコ
ニウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキ
シド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ
プロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、テトラク
ロロシラン、テトラブロモシラン、ジメチルジクロロシ
ラン、テトラキス(ジエチルアミノ)シラン、4−アミ
ノブチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ベンジルトリクロロシラン、ベンジルトリエトキシ
シラン、L−ブチルフエニルジクロロシラン、2−クロ
ロエチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリ
クロロシラン、8−ブロモオクチルトリクロロシラン、
3−ブロモプロピルトリクロロシラン、(3,3,3−
1−リフルオロプロピル)ジクロロシラン、(3,3,
3−1−リフルオロプロピル)トリクロロシラン、り四
ロメチルトリクロロシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロへキシル)エチルトリメトキシシラン、(3−グリ
シドキシプロピル)メチルジェトキシシラン、3−グリ
シドキシプロビルトリメトキシシラン、アリルトリクロ
ロシラン、アリルトリエ]・キシシラン、ビニルメチル
ジアセトキシシラン、ビニルメチルビス(メチルエチル
ケトキシミン)シラン、3−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリクロロシ
ラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ジステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉛、2−エ
チルヘキサン酸鉛などを挙げることができ、特にテトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、チタニウムテ
トラプロポキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、
ジルコニウムテトラブトキシドが好ましい。
これらの(b)有機金属化合物は、単独であるいは2種
以上組み合わせて使用することができる。
(b)有機金属化合物は、そのままでもあるいは有機溶
媒に均一に溶解混合または分散混合して用いられる。(
b)有機金属化合物を均一に溶解混合または分散混合す
る場合に用いる有機溶媒としては、前記混合物(a)を
得るときの有i溶媒を使用することができる。
有機溶媒の使用量は、(b)有機金属化合物100重量
部に対し、好ましくは5,000重量部以下、さらに好
ましくは100〜3,000重量部であり、5,000
重量部を超えると溶液が希薄すぎて無機質化合物の形成
が非常に長くなり、作業上効率が悪化する場合がある。
本発明における(b)有機金属化合物の使用割合は、混
合物(a) 100重量部に対して、好ましくは10〜
800重量部、さらに好ましくは20〜400重量部で
ある。
本発明における混合物(a)と(b)有機金属化合物と
は、好ましくは混合物(a)に(b)有機金属化合物を
混合した有機溶媒をゆっくりと添加して反応させ、(b
)有機金属化合物を加水分解させる。
この反応させるときの温度は、通常、−20〜30°C
であり、無機質化合物の形成速度を制御するために加熱
することも冷却することもできる。
また、混合物(a)と(b)有機金属化合物とからなる
混合物には、低温における(b)有機金属化合物の加水
分解を促進させるため、触媒として酸、炭酸アンモニウ
ム、シュウ酸アンモニウムなどを添加することができる
この反応において、(b)有機金属化合物が、混合物(
a)の水と接触することによって、加水分解を生起し、
その結果、(b)有機金属化合物に由来する無機化合物
が(a)有形物上に生成される。
このようにして得られる無機質化合物は、通常、金属酸
化物、金属水酸化物などの金属化合物からなる。
この無機質化合物の膜厚は、反応温度、反応時間、(b
)有機金属化合物の濃度などを制御することによって調
整することができ、通常、0.02〜10μm、好まし
くは0.5〜5μm程度のものとして得られる。
また、(II)工程においては、異種類の(b)有機金
属化合物を、順次、混合物(a)に添加して反応させる
ことにより、(a)有形物上に、異種類の無機質化合物
を積層することもできる。この場合、後記(It)工程
によって得られる無機質中空体に、複合材としての特性
を持たせることもできる。
(I[)工程によって生成する有機無機複合体は、ろ過
、遠心分離などにより反応生成液から分離し、常温乾燥
、熱風乾燥、赤外線乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥などによ
り乾燥する。
このようにして得られる有機無機複合体は、有機無機複
合材料としてそのまま使用することができる。
(II)工程 ([1)工程は、(1)工程で得られる有機無機複合体
から、(a)を彫物を除去し、無機質中空体にする工程
である。
(a)有形物を除去する方法としては、好ましくは有機
溶媒による(a)有形物の溶出および加熱による(a)
有形物の分解を挙げることができる。
この(a)有形物の溶出に使用される有機溶媒としては
、(a)有形物を得るために用いられる溶媒と同様な溶
媒が挙げられるが、(a)有形物を構成する親水性有機
高分子、あるいは該高分子を含有する有機化合物の良溶
媒で、かつ(a)有形物に対する溶解力が一段と高いも
のが用いられる。親水性有機高分子と咳高分子を含有す
る有機化合物の良溶媒が異なる場合には、2種以上の有
機溶媒を同時に使用、あるいは順次に使用することによ
って、(a) ’E形彫物溶出すればよい。
この(a) ”h−彫物が溶出によって除去される場合
、(a)有形物の易溶解性が重要であるので、(a)有
形物は、架橋しないもの、あるいは架橋密度が低い材料
で形成されるのが好ましい。
一方、(a)有形物の加熱による分解では、加熱温度の
選択が重要であり、(a)有形物の熱分解温度以上で該
温度より10’Cを超えない温度、好ましくは5°Cを
超えない温度に設定する。加熱温度が、熱分解温度より
低いと(a)有形物が分解しないため除去できず、目的
とする無機質中空体が得られず、一方熱分解温度より1
0°Cを超えて高く設定すると、(a)有形物の熱分解
が急激に生じ、発生する熱分解ガスの膨張により無機質
中空体が崩壊される場合がある。
この分解における加熱方法としては、一定温度による加
熱でも、多段温度による加熱でもよい。
この多段温度による加熱は、まず(a)有形物の融点以
上の温度で加熱し、(a)有形物を溶融させて無機質化
合物に浸透させ、内部に空孔を有する中空体となし、そ
の後(a)有形物の熱分解温度以上で該温度を10’C
を超えない温度で有機化合物を熱分解し除去する。
加熱時の炉内雰囲気は、中空体を形成する無機化合物の
種類に応じて、酸素、空気のような酸化的雰囲気、もし
くは窒素、アルゴンのような不活性雰囲気、または水素
のような還元雰囲気に設定することができる。また、真
空中で加熱することもできる。
このようにして(I′)工程および(n)工程を経て得
られる無機質中空体は、充填素材として各種樹脂、金属
、カーボン、セラミックスなどのマトリックス材料、あ
るいは各種複合材料の原料として有用である。また、こ
の無機質中空体は、マイクロカプセルとしての利用も期
待される。
〔実施例) 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが
、本発明はこれらの実施例によって制約されるものでは
ない。なお、実施例中の部および%は、特に断らない限
り、重量基準である。
また、実施例中の無機質化合物の形状および膜厚は、得
られた有機無機複合体の断面を、日本電子■製、走査型
電子顕微鏡JSM−840を用いて撮影(倍率;5,0
00倍)した写真により決定した。
調製例1 ■混合物(a)−1の調製 反応器内にブタノール100部と水2部とを仕込み、室
温で10分間撹拌した。
次いで、撹拌しながらポリアクリル酸系架橋物(分解開
始温度=271°C)からなる平均粒径100μmの球
形粒子2部を加え、1時間撹拌し、混合物(a)−1を
調製した。
なお、前記分解開始温度は、熱重量分析法で測定した温
度である。
■混合物(a) −2の調製 反応器内に、ブタノール100部と水5部とを仕込み、
以下前記■と同様にして混合物(a)−2を調製した。
■混合物(ai3の調製 反応器内に、イソプロパツール100部と水3部とを仕
込み、室温で10分間撹拌した。
次いで、撹拌しながらポリマレイン酸架橋物(分解開始
温度−262°C)からなる平均粒径1100aの球形
粒子3部を加え、1時間撹拌し、混合物(a)−3を調
製した。
0■溶液(b)−1の調製 反応器内に、ブタノール100部とジルコニウムテトラ
ブトキシド10部とを仕込み、室温で10分間撹拌して
溶液(b)−1を調製した。
■溶液(b) −2の調製 反応器内に、ブタノール100部とジルコニウムテトラ
ブトキシド20部とを仕込み、以下前記■と同様にして
?容液(b)−2を調製した。
■溶液(b)−3の調製 反応器内に、イソプロパツール100部とチタニウムテ
トラプロポキシド5部とを仕込み、以下前記■と同様に
して溶液(b)−3をfJl !!! シた。
実施例1 調製例1で得られた混合物(a)−1の100部と溶液
(b)−1の100部とを、25°Cで混合し、10時
間撹拌し反応させ、分散液(イ)を得た。
その後、この分散液(イ)をろ過し真空乾燥して有機無
機複合粒子■を得た。
結果を第1表に示す。
実施例2〜5 第1表に示す処方および反応条件を用いた以外は、実施
例1と同様にして分散液(ロ)〜(ホ)を得、ろ過し真
空乾燥して、それぞれから対応する有機無機複合粒子■
〜■を得た。結果を第1表に示す。
(以下余白) 第1表 実施例6 実施例1で得られた有機無機複合粒子■を、炉内温度が
280°Cの電気炉で30分間加熱し、無機質中空体を
得た。結果を第2表に示す。
実施例7〜10 実施例2〜5で得られた有機無機複合粒子■〜■を、第
2表に示す条件で加熱処理し、それぞれ対応する無機質
中空体を得た。
結果を第2表に示す。
第2表 〔発明の効果〕 本発明の有機無機複合粒子の製造方法によれば、有形物
の表面に膜厚が均一な無a質化合物を有する有機無機複
合体が得られ、粉体塗料などとして複合機能性材料の分
野において有用である。
また、本発明の無機質中空体の製造方法によれば、高温
を使用せずに、化学的に均質かつ材質が自由に選択でき
る無機質中空体を得ることができる。
特許出願人  日本合成ゴム株式会社 代理人  弁理士  白 井 重 隆

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)親水性有機高分子を含有する有機化合物か
    らなり、水を保持する有形物と、(b)加水分解性基を
    有する有機金属化合物とを反応させることを特徴とする
    、該有形物の表面に無機質化合物が存在する有機無機複
    合体の製造方法。
  2. (2)請求項1記載の製造方法により有機無機複合体を
    製造し、この有機無機複合体から、前記有形物を除去す
    ることを特徴とする無機質中空体の製造方法。
JP29617188A 1988-03-22 1988-11-25 有機無機複合体および無機質中空体の製造方法 Expired - Lifetime JP2590789B2 (ja)

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