JP2600341B2 - 微粒子状金属化合物の製造方法 - Google Patents

微粒子状金属化合物の製造方法

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JP2600341B2 JP63270995A JP27099588A JP2600341B2 JP 2600341 B2 JP2600341 B2 JP 2600341B2 JP 63270995 A JP63270995 A JP 63270995A JP 27099588 A JP27099588 A JP 27099588A JP 2600341 B2 JP2600341 B2 JP 2600341B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、微粒子状金属化合物の製造方法に関し、さ
らに詳細には金属酸化物、金属水酸化物などの金属化合
物の微粒子状金属化合物の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、セラミックスなどの粉体成形の分野において、
微細加工可能な高寸法精度材料として粒径分布が狭く、
粒子凝集の少ない金属化合物の微粒子が求められてい
る。このような要求の一部を満たす金属化合物の微粒子
を、有機溶媒中の金属アルコキシドの加水分解により製
造する方法が、例えば特開昭61−266308号公報に提案さ
れている。
しかし、前記方法において生成する粒子は、粒径分布
が広く、また凝集し易いという問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたも
ので、粒径制御が容易であり、粒子凝集がほとんどなく
粒径分布の狭い微粒子状金属化合物を製造する方法を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(a)水と有機溶媒との混合物(以下
「(a)混合物」という)と、(b)加水分解性有機金
属化合物(以下、単に「(b)有機金属化合物」とい
う)および/またはその錯体(以下、これらを「(b)
成分」という)とを、該有機金属化合物の加水分解が起
こらない温度で混合したのち、該混合系を昇温して該有
機金属化合物を加水分解させることを特徴とする微粒子
状金属化合物の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
(a)混合物 本発明で用いる(a)混合物は、水と有機溶媒とを均
一に溶解混合して、あるいは水を有機溶媒に分散混合し
て得られる。
本発明で用いる水としては、一般水道水、蒸溜水、イ
オン交換水などを用いることができる。
これらのうち、蒸溜水またはイオン交換水が好まし
く、特に電気電導度が2μs/cm以下のイオン交換水が好
ましい。
本発明で用いる有機溶媒としては、(b)有機金属化
合物が水と反応して加水分解しない温度以下の凝固点を
有するもの、すなわち凝固点が0℃以下、特に−10℃以
下のものが好ましい。
このような有機溶媒は、(b)成分と混合することに
より、さらに凝固点を低下させることができる。
この有機溶媒としては、(b)有機金属化合物との反
応性を有しないもの、例えばアルコール類、脂肪族炭化
水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ケ
トン類、エステル類、エーテル類、ケトンエーテル類、
ケトンエステル類、エステルエーテル類などを挙げるこ
とができる。
これらの有機溶媒の具体例としては、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、
ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノー
ル、ベンジルアルコール、メチルシクロヘキサノール、
エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、
ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレン
グリコール、ヘキサントリオール、3,5,5−トリメチル
−1−ヘキサノール、ギ酸ブチル、ギ酸ペンチル、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸
ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸ベンジル、3−メトキシ
ブチルアセテート、2−エチルブチルアセテート、2−
エチルヘキシルアセテート、プロピオン酸メチル、プロ
ピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ペ
ンチル、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ペンタ
ノン、ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ヘプタノ
ン、ジイソブチルケトン、アセトニトリル、ジエチルエ
ーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソー
ル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジメト
キシエタン、ジエトキシエタン、ジブトキシエタン、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチ
ルエーテル、メチラール、アセタール、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ミ
シチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、シメン、ジエ
チルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、エチルシクロヘキサン、デカリン、クロロメタ
ン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロ
メタン、クロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエ
タン、テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、クロ
ロプロパン、ジクロロプロパン、トリクロロプロパン、
クロロブタン、クロロペンタン、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン、クロロトルエン、ブロモメタン、ブロモ
エタン、ブロモプロパン、ブロモベンゼン、クロロブロ
モメタンなどを挙げることができる。これらのうち、ア
ルコール類、エステル類および炭化水素類が好ましく、
特にブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、トリメ
チルヘキサノール、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブ
チル、ペンタン、ヘキサン、キシレンなどが好ましい。
また、前記有機溶媒は、単独でまたは2種以上組み合わ
せて使用することができる。
(a)混合物は、水と有機溶媒とを混合することによ
って調製される。水と有機溶媒とが均一に溶解混合する
場合には、(a)混合物をそのまま使用する。
また、水と有機溶媒とが均一に混合しない場合には、
例えば1,2−ビス−(2−エチルヘキシルオキシカルボ
ニル)−1−エタンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレン(6)ノニルフェニルエーテルなどの界面活性
剤を利用したり、撹拌処理、超音波処理などの方法で均
一に分散して使用する。
(a)混合物において、水の使用量は、有機溶媒100
重量部に対し、好ましくは1〜50重量部、さらに好まし
くは1〜30重量部、特に好ましくは1〜15重量部であ
り、50重量部を超えると生成する粒子の凝集が激しくな
ることがある。
(b)有機金属化合物 (b)有機金属化合物は、そのままでもあるいは有機
溶媒に均一に溶解混合または分散混合して用いられる。
本発明に用いられる(b)有機金属化合物としては、
一般式RaMXb(式中、Mは金属原子、Rは水素原子また
は有機基、Xは加水分解性基であり、a、bはそれぞれ
Mの原子価によって定まる0〜7の整数である)で表さ
れる有機金属化合物を挙げることができる。
前記一般式のMは、好ましくは金属アルコキシドまた
は金属カルボキシレートが合成可能な金属原子、すなわ
ち周期律表第III、IVあるいはV族の3〜5価の金属原
子であり、具体的にはケイ素、ゲルマニウム、スズ、
鉛、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ホウ素、アル
ミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スカンジ
ウム、イットリウム、ランタン、アンチモン、ビスマ
ス、バナジウム、ニオブ、タンタル、ランタノイド、ア
クチノイドなどの金属原子が挙げられ、好ましくはケイ
素、ゲルマニウム、チタン、ジルコニウム、アルミニウ
ムである。
Rは、水素原子または有機基であり、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜12のアルキ
ル基;クロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピ
ル基、ブロモプロピル基、ブロモオクチル基、トリフロ
ロプロピル基などの炭素数1〜12のハロゲン化アルキル
基;グリシドキシプロピル基、エポキシシクロヘキシル
エチル基などの炭素数1〜12のエポキシアルキル基;ア
ミノプロピル基、アミノブチル基などの炭素数1〜12の
アミノアルキル基;フェニル基、ベンジル基などの炭素
数6〜12の芳香族基;ビニル基、アリル基、アクリルオ
キシプロピル基、メタクリルオキシプロピル基などの炭
素数2〜12の感光性基が挙げられる。
Xは、金属原子Mに結合した加水分解性基であり、具
体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基、ペントキシ基などの炭素数1〜12のアルコキシ
基、イミノヒドロキシ基、アミノヒドロキシ基、エノキ
シ基、アミノ基、カルバモイル基など、また塩素原子、
臭素原子などのハロゲン原子も加水分解性基として挙げ
られる。
aおよびbは、金属原子Mの原子価により定まるそれ
ぞれ0〜7の任意の整数である。
このような有機金属化合物の具体例としては、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プ
ロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、ゲルマニウムテトラメトキシ
ド、ゲルマニウムテトラエトキシド、チタンテトラプロ
ポキシド、チタンテトラブトキシド、ジルコニウムテト
ラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、アル
ミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリプロポキシ
ド、アルミニウムトリブトキシド、テトラクロロシラ
ン、テトラブロモシラン、ジメチルジクロロシラン、テ
トラキス(ジエチルアミノ)シラン、4−アミノブチル
トリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ベン
ジルトリクロロシラン、ベンジルトリエトキシシラン、
t−ブチルフェニルジクロロシラン、2−クロロエチル
トリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリクロロシ
ラン、8−ブロモオクチルトリクロロシラン、3−ブロ
モプロピルトリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロ
プロピル)ジクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプ
ロピル)トリクロロシラン、クロロメチルトリクロロシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチ
ルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリエ
トキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニ
ルメチルビス(メチルエチルケトキシミン)シラン、3
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリ
ロキシプロピルトリクロロシラン、3−アクリロキシプ
ロピルトリメトキシシランなどを挙げることができ、特
にテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、チタ
ンテトラプロポキシド、ジルコニウムテトラプロポキシ
ド、ジルコニウムテトラブトキシドが好ましい。
これらの(b)有機金属化合物は、単独であるいは2
種以上組み合わせて使用することができる。
(b)有機金属化合物を均一に溶解混合または分散混
合する場合に用いる有機溶媒としては、前記(a)混合
物の有機溶媒を使用することができる。有機溶媒の使用
量は、(b)有機金属化合物100重量部に対し、好まし
くは10〜5,000重量部、さらに好ましくは100〜3,000重
量部であり、10重量部未満では生成する微粒子が結合し
た状態で成長し、粒径制御が困難になる場合があり、一
方5,000重量部を超えると溶液が希薄すぎて、微粒子の
生成が困難な場合がある。
本発明における(b)有機金属化合物の使用割合は、
(a)混合物100重量部に対して、好ましくは20〜400重
量部である。
前記(b)有機金属化合物の使用に際しては、この有
機金属化合物の加水分解の度合を制御させる目的で配位
子を作用させ、錯体を形成させておくことが好ましい。
配位子は、そのままであるいは有機溶媒に均一に溶解
混合または分散混合して用いられる。
本発明に用いられる配位子は、(b)有機金属化合物
と錯体を形成する能力を有する試薬である。
この配位子は、前述のように(b)有機金属化合物の
加水分解の度合を制御する役目を果たす。その結果とし
て、生成した微粒子の凝集の度合いを軽減するものであ
る。かかる配位子の種類は、(b)有機金属化合物の加
水分解の度合を制御する機能さえあれば一座配位子でも
多座配位子でもよく、特に限定されるものではない。配
位子上のドナー原子は、酸素、イオウ、窒素あるいは炭
素原子がよく、特に酸素または窒素原子が好ましい。ま
た、この配位子上に、これら異なる種類のドナー原子が
同時に存在してもよい。
ここで、酸素ドナー原子の配位基としては、カルボキ
シレート基、ケトン基、アルコール基、アルコキシ基な
どを、窒素ドナー原子の配位基としては、アミノ基、イ
ミノ基、オキシム基などを挙げることができ、特に酸素
ドナー原子におけるカルボキシレート基、ケトン基、ア
ミノ基などが好ましい。
このような配位子の具体例としては、ステアリン酸、
パルミチン酸、ラウリン酸、n−カプロン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、酒石酸、クエン
酸、グルコン酸などのカルボン酸類化合物;アセチルア
セトン、ベンゾイルアセトン、エチルアセチルアセト
ン、ジアセチルアセトン、ジベンゾイルメタン、サリチ
ルアルデヒドなどのケトン類化合物;エチレングリコー
ル、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2,3
−ジメチルブタン−2,3−ジオールなどのアルコール類
化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、プ
ロピレンジアミン、2,4−ペンタンジアミン、トリメチ
レンジアミンなどのアミン類化合物;アラニン、アスパ
ラギン酸、グリシン、イミノ二酢酸、サルコシン、セリ
ンなどのアミノ酸類化合物などを挙げることができ、特
にステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、アセチル
アセトン、プロパン−1,2−ジオール、2,3−ブタンジオ
ール、エチレンジアミンが好ましい。
これらの配位子は、単独であるいは2種以上組み合わ
せて使用することができる。
配位子を均一に溶解混合または分散混合する場合に用
いる有機溶媒としては、前記(a)混合物の調製に用い
られる有機溶媒を使用することができる。
この有機溶媒の使用量は、配位子100重量部に対し
て、好ましくは10〜5,000重量部、さらに好ましくは100
〜2,000重量部であり、10重量部未満では生成する錯体
の溶解性が悪くなる場合があり、一方5,000重量部を超
えると溶液が希薄すぎて微粒子の生成が困難になる場合
がある。
本発明における(c)配位子の使用割合は、(b)有
機金属化合物100重量部に対して、好ましくは1〜30重
量部、さらに好ましくは3〜20重量部であり、1重量部
未満では生成した微粒子の凝集の度合が大きい場合があ
り、一方30重量部を超えると微粒子の生成が困難となる
場合がある。
本発明における(a)混合物と(b)有機金属化合物
とを混合する場合は、(b)有機金属化合物が水により
加水分解しない温度、例えば−30℃以下で行われる。
また、(a)混合物と(b)有機金属化合物の錯体と
を混合する場合には、前記のように(b)有機金属化合
物が水により加水分解しない温度で、(a)混合物、
(b)有機金属化合物および配位子を一気に混合しても
よいが、好ましくは(b)有機金属化合物と配位子とを
反応させてなる錯体を含有する溶液と(a)混合物とを
前記のような低温で混合する。ここで、(b)有機金属
化合物と配位子とを混合する際、室温において一気に混
合することもできるが、配位子の有機溶媒溶液を、
(b)有機金属化合物またはその溶液に滴下して混合す
ることが好ましい。この混合によって沈澱が生じる場合
には、加熱により沈澱を溶解させ、透明な錯体溶液を得
る。通常、錯体を形成させる反応は、相対湿度が2%以
下で行う。
また、この錯体溶液は、(a)混合物との反応性を調
整する目的で濃縮しても、有機溶媒を追加してもよい。
以上の(a)混合物と(b)成分との低温での混合を
達成するためには、各成分を別々に冷却したのち混合
し、(b)有機金属化合物が水により加水分解しない温
度で撹拌することによって均一に分散させる。
(a)混合物を冷却する際に、水の有機溶媒に対する
可溶量が少ない場合、微細な氷晶が析出することがある
が、本発明において氷晶の析出した(a)混合物をその
まま使用することもでき、本発明を実施するに好ましい
状態の一つである。
なお、氷晶を均一に発生させるため、氷晶核を形成す
る物質を(a)混合物に入れることができる。
この氷晶核を形成する物質としては、例えばギ酸、酢
酸、シュウ酸などのカルボン酸類;グリセロール、エチ
レングリコールなどのアルコール類;ギ酸エチル、酢酸
エチルなどのエステル類;テトラヒドロフラン、テトラ
ヒドロピラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類;ホルアミド、N−メチルホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミドなどのアミド類;および界面
活性剤を挙げることができる。また、氷晶形成の前後
に、超音波照射することも有効である。
前記のような冷却した(a)混合物は、例えば冷却し
た有機溶媒と加湿気流とを接触させ、微細な氷晶を析出
させて調製することもでき、冷却した容器と加湿気流と
を接触させ、微細な氷晶を析出させたのち、冷却した有
機溶媒を添加し調製することもできる。
また、低温の液体窒素と加湿気流との接触により、微
細な氷晶を液化気体中に析出させたのち、有機溶媒を添
加し、低温の状態で液体窒素を気化して調製することも
できる。
さらに、例えばブタノールを用いる場合には、前記の
ような氷晶の析出は起こらず、冷却された(a)混合物
をそのまま使用することもできる。
また、(a)混合物と(b)成分とからなる混合系に
は、低温における(b)有機金属化合物の加水分解を促
進するための触媒として、酸、アルカリ、炭酸アンモニ
ウム、シュウ酸アンモニウムなどを添加することもでき
る。
本発明においては、(a)混合物と(b)成分とを混
合したのち、該混合系を昇温して加水分解を行うが、生
成する金属化合物の微粒子の凝集を減少させるために、
好ましくは0℃以下、特に好ましくは−10℃以下で加水
分解を行う。
加水分解時間は、加水分解温度および用いる(b)有
機金属化合物の種類によって変わるが、通常、数分〜20
時間程度である。
前記の加水分解によって生成する金属化合物の微粒子
は、ろ過、遠心分離などにより反応生成液から分離し、
常温乾燥、熱風乾燥、赤外線乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥
などにより乾燥する。
このようにして得られた金属酸化物、金属水酸化物な
どの金属化合物からなる微粒子は、保存による凝集が起
こり難く、そのままセラミックスの材料として使用して
もよいし、あるいは仮焼して使用してもよい。
本発明で得られる金属化合物の微粒子の粒径は、加水
分解温度および加水分解時の(b)成分などの制御によ
ってコントロールすることができ、通常、0.02〜10μm
程度のものとして得られる。
一般に、加水分解温度を低下させることによって粒径
が小さくなり、同時に粒子凝集の度合が減少し、(b)
成分濃度を上昇させることによって粒径を大きくするこ
とができる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって制約されるもので
はない。
なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り、
重量基準である。
また、調製例中の(b)有機金属化合物の加水分解開
始温度の測定および実施例中の各種測定は、次の方法に
よって行った。
加水分解開始温度 クロメル/アルメル熱電対を(a)混合物と(b)有
機金属化合物との混合物中に固定したのち、1℃/分で
昇温させ、(a)混合物と(b)有機金属化合物とが反
応すると同時に微粒子が生成し始める温度を加水分解開
始温度として測定した。
粒子形状および粒径 日本電子(株)製、走査型電子顕微鏡JSM−840を用い
て撮影した写真より、金属化合物の粒子形状および粒径
を求め、粒径分布を決定し、平均粒径を算出した。
粒子凝集 (1)ユニオンギケン(UNION GIKEN)社製、オートマ
ティックパーティクルアナライザー(AUTOMATIC PARTIC
LE ANALYZER)PA−101を用いて、遠心沈降法により、ブ
タノール溶液中の金属化合物のストークス径を求め、平
均粒径を算出し、これにより強、弱で示した。
(2)日本電子(株)製、走査型電子顕微鏡JSM−840を
用い撮影した写真より、独立粒子の数を決定し、粒子中
に占める独立粒子の占める割合を算出した。
調製例1 冷却混合物(a)−1の調製 撹拌機を備えた反応器内にブタノール100部と水2部
とを仕込み、室温で10分撹拌した。
次いで、撹拌しながらドライアイスとイソプロパノー
ルからなる寒剤を用いて−60℃に冷却し、無色透明な冷
却混合物(a)−1を調製した。
冷却混合物(a)−2の調製 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部と水5部
とを仕込み、以下前記と同様にして無色透明な冷却混
合物(a)−2を調製した。
冷却混合物(a)−3の調製 前記と同じ反応器内に、3,5,5,−トリメチル−1−
ヘキサノール100部と水2部とを仕込み、以下前記と
同様にして氷晶を含有する無色透明な冷却混合物(a)
−3を調製した。
冷却溶液(b)−1の調製 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部とジルコ
ニウムテトラブトキシド(加水分解開始温度;−30℃)
10部とを仕込み、室温で10分間撹拌した。次いで、ドラ
イアイスとイソプロパノールからなる寒剤を用いて−60
℃に冷却し、冷却溶液(b)−1を調製した。
冷却溶液(b)−2の調製 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部とジルコ
ニウムテトラプロポキシド(加水分解温度;−30℃)20
部とを仕込み、以下前記と同様にして冷却溶液(b)
−2を調製した。
冷却溶液(b)−3の調製 前記と同じ反応器内に、3,3,5−トリメチル−1−
ヘキサノール100部とジルコニウムテトラブトキシド15
部とを仕込み、以下前記と同様にして冷却溶液(b)
−3を調製した。
冷却溶液(b)−4の調製 前記と同じ反応器内に、3,3,5−トリメチル−1−
ヘキサノール100部とチタンテトラプロポキシド(加水
分解開始温度;−20℃)10部とを仕込み、以下前記と
同様にして冷却溶液(b)−4を調製した。
冷却溶液(c)−1の調製 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部とステア
リン酸30部とを仕込み、室温で10分間撹拌した。次いで
ドライアイスとイソプロパノールからなる寒剤を用いて
−60℃に冷却し、冷却溶液(c)−1を調製した。
冷却溶液(c)−2の調製 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部とアセチ
ルアセトン10部とを仕込み、以下前記と同様にして冷
却溶液(c)−2を調製した。
冷却錯体溶液(d)−1の調製 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部とステア
リン酸1.5部とジルコニウムテトラブトキシド20部とを
仕込み、室温で5時間撹拌して透明錯体溶液を得た。次
いで、ドライアイスとイソプロパノールからなる寒剤を
用いて−60℃に冷却し、冷却錯体溶液(d)−1を調製
した。
冷却錯体溶液(d)−2 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部とパルミ
チン酸1.3部とジルコニウムテトラブトキシド20部とを
仕込み、以下前記と同様にして冷却錯体溶液(d)−
2を調製した。
冷却錯体液(d)−3 前記と同じ反応器内に、ブタノール100部とアセチ
ルアセトン0.5部とジルコニウムテトラブトキシド20部
とを仕込み、以下前記と同様にして冷却錯体溶液
(d)−3を調製した。
実施例1 冷却混合物(a)−1の100部と冷却溶液(b)−1
の100部とを、−60℃で混合し、15分間撹拌した。その
後、撹拌しながら、−15℃に昇温し、この温度で2時間
反応させて金属化合物の微粒子の分散液(イ)を得た。
この微粒子の分散液(イ)をろ過し、真空乾燥して金
属化合物の微粒子を得、この微粒子を300℃で仮焼し
た。
次に、得られた金属化合物の微粒子の粒子形状および
粒径を調べた。その結果を第1表に示す。
実施例2〜7および比較例1 第1表に示す処方および反応条件を用いた以外は、実
施例1と同様にして金属化合物の微粒子の分散液(ロ)
〜(ト)(実施例2〜7)、および比較用微粒子分散液
(チ)(比較例1)を得、ろ過し真空乾燥して、それぞ
れから対応する金属化合物の微粒子を得、これらの微粒
子を第1表に示す温度で仮焼した。
次に、得られた金属化合物の微粒子の粒子形状および
粒径を調べた。その結果を第1表に示す。
実施例8 冷却混合物(a)−1の100部と冷却錯体溶液(d)
−1の100部とを、−60℃で混合し、15分間撹拌した。
その後、撹拌しながら、−15℃に昇温し、この温度で5
時間反応させて金属化合物の微粒子の分散液(リ)を得
た。
この微粒子の分散液(リ)をろ過し、真空乾燥して金
属化合物の微粒子を得、この微粒子を300℃で仮焼し
た。
次に、得られた金属化合物の微粒子の粒子形状および
粒径を調べた。その結果を第1表に示す。
実施例9〜10 第1表に示す処方および反応条件を用いた以外は、実
施例8と同様にして金属化合物の微粒子の分散液(ヌ)
〜(ル)(実施例9〜10)を得、ろ過し真空乾燥して、
それぞれから対応する金属化合物の微粒子を得、これら
の微粒子を第1表に示す温度で仮焼した。
次に、これらの金属化合物の微粒子の粒子形状および
粒径を調べた。その結果を第1表に示す。
実施例11 冷却溶液(b)−4の100部と冷却溶液(c)−1の
5部とを仕込み、室温で撹拌して錯体溶液を得た。
これをドライアイスとイソプロパノールからなる寒剤
を用いて−60℃に冷却し、冷却錯体溶液を調製した。
次いで、冷却混合物(a)−2の100部と得られた冷
却錯体溶液とを、−60℃で混合し、15分間撹拌した。そ
の後、撹拌しながら、−10℃に昇温し、この温度で5時
間反応させて金属化合物の微粒子分散液(ヲ)を得た。
この微粒子の分散液(ヲ)をろ過し、真空乾燥して金属
化合物の微粒子を得、この微粒子を300℃で仮焼した。
次に、得られた金属化合物の微粒子の粒子形状および
粒径を調べた。その結果を第1表に示す。
実施例12および比較例2 第1表に示す処方および反応条件を用いた以外は、実
施例11と同様にして金属化合物の微粒子の分散液(ワ)
(実施例12)および比較用微粒子分散液(カ)(比較例
2)を得、ろ過し真空乾燥して、それぞれから対応する
金属化合物の微粒子を得、これらの微粒子を第1表に示
す温度で仮焼した。次に、これらの金属化合物の微粒子
の粒子形状および粒径を調べた。その結果を第1表に示
す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、粒径制御が容易であり、粒子凝集が
ほとんどなく、粒径分布が狭い微粒子状金属化合物が得
られ、セラミックスなどの分体成形の分野において有用
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水と有機溶媒との混合物と、(b)
    加水分解性有機金属化合物および/またはその錯体と
    を、該有機金属化合物の加水分解が起こらない温度で混
    合したのち、該混合系を昇温して該有機金属化合物を加
    水分解させることを特徴とする微粒子状金属化合物の製
    造方法。
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