JP2019182687A - コロイダルシリカ - Google Patents

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Abstract

【課題】ナノサイズのシリカ粒子であっても、純度、強度などの面で問題なく使用できるコロイダルシリカを提供する。【解決手段】透過型電子顕微鏡写真に基づいて求めた算術平均粒子径が100nm以下であるシリカ粒子と分散媒とを含み、前記シリカ粒子の真密度が1.90g/cm3以上であり、pHが9.0以上であり、Al濃度が500ppm(質量基準)以下であるコロイダルシリカ。前記コロイダルシリカは、アミンを含有することが好ましく、該アミンのH+付加物のpKaが7.5以下であることがより好ましい。【選択図】なし

Description

本発明はナノサイズのシリカ粒子の分散液(コロイダルシリカ)に関するものである。
シリカ粒子と分散媒とから構成されるコロイダルシリカは、樹脂や樹脂原料等と混合することで、樹脂の成形性や透明性等を損なうことなく強度や硬度、耐熱性、絶縁性等の特性を向上できるため、接着材料、歯科用材料、光学部材、コーティング材料(ハードコート用、アンチグレア用)、ナノコンポジット材料等の用途に有用である。また、微小な粒径を有するシリカ粒子は、その硬度から研磨剤としても使用されている。特に近年、ナノサイズのコロイダルシリカが注目されている。
例えば特許文献1には、アルカリ金属珪酸塩の水溶液を、水素型強酸性陽イオン交換樹脂と接触処理することにより、平均粒子径10〜30ミリミクロンの水性シリカゾルが得られることが記載されている。
特許文献2には、水又はpH12以下のアルカリ水からなる母液(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを添加したアルカリ水)に、温度20℃以下でケイ酸アルキルを加水分解して得られる加水分解液を添加することで、一次粒子径24.2nm、二次粒子径30.0nmのシリカ粒子が得られることが記載されている。
特許第3225553号公報 特開2013−82584号公報
しかし、特許文献1の水熱合成法による場合、強アルカリ条件に帰因して、金属不純物を完全に排除することができず、また粒子径のバラツキが大きいため、該シリカ粒子を各種用途に使用する場合に不具合が生じていた。また特許文献2ではゾルゲル法によってシリカ粒子を製造しているが、特許文献2で得られるシリカ粒子は、本発明者らの検討によれば、真密度が約1.8程度と小さく、孔が多いために強度に問題があった。
従って本発明の目的は、ナノサイズのシリカ粒子であっても、純度、及び強度などの面で問題なく使用できるコロイダルシリカを提供することにある。
前記課題を解決した本発明は以下の通りである。
[1]透過型電子顕微鏡写真に基づいて求めた算術平均粒子径が100nm以下であるシリカ粒子と分散媒とを含み、前記シリカ粒子の真密度が1.90g/cm3以上であり、pHが9.0以上であり、Al濃度が500ppm(質量基準)以下であるコロイダルシリカ。
[2]アミンを含有する[1]に記載のコロイダルシリカ。
[3]前記アミンのH+付加物のpKaが7.5以下である[2]に記載のコロイダルシリカ。
[4]前記アミンが、水酸基及びエーテル結合を含有しない化合物である[3]に記載のコロイダルシリカ。
[5]前記分散媒が、水、又は水とアルコール系溶媒の混合溶媒である[1]〜[4]のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
[6]前記シリカ粒子が表面処理されている[1]〜[5]のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
[7]透過型電子顕微鏡写真に基づいて求めた前記シリカ粒子の粒子径の変動係数が、20%以下である[1]〜[6]のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
[8]Na濃度が200ppm(質量基準)以下であり、Fe濃度が50ppm(質量基準)以下である[1]〜[7]のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
[9]Na濃度が5ppm(質量基準)以下であり、K濃度が5ppm(質量基準)以下である[1]〜[8]のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載のコロイダルシリカを限外濾過膜で濾過し、続いて陽イオン交換樹脂で処理した後、前記コロイダルシリカの溶媒とは異なる有機溶媒に置換することを特徴とするシリカ粒子有機溶媒分散体の製造方法。
[11]前記有機溶媒は、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エステル系溶媒から選ばれる少なくとも一種である[10]に記載の製造方法。
本発明によれば、ナノオーダーのシリカ微粒子を含むコロイダルシリカにおいて、シリカ微粒子の真密度を高くし、Al濃度を低減しているため、純度、強度などの面で優れた性能を示すことができる。
本発明は、ナノサイズのコロイダルシリカに関する。該コロイダルシリカに含まれるシリカ粒子の大きさは、透過型電子顕微鏡写真に基づいて求まる算術平均粒子径(以下、「TEM径」と称し、記号dTEMで表す場合がある。)によって定められ、該TEM径(dTEM)は、具体的には100nm以下である。TEM径(dTEM)は、好ましくは70nm以下、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは30nm以下であり、例えば3nm以上、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上であってもよい。
前記TEM径(dTEM)は、シリカ粒子を拡大倍率20万倍の透過型電子顕微鏡で観察し、得られた透過型電子顕微鏡画像に含まれるシリカ粒子のうち、50〜100個のシリカ粒子についてそれぞれの長径を測定し、その個数基準の平均値(算術平均値)として算出することができる。
なお前記シリカ粒子は、粒度分布がシャープであることが好ましい。TEM径(dTEM)の変動係数は、透過型電子顕微鏡写真に基づいて求めた前記シリカ粒子の粒子径の変動係数(標準偏差を算術平均値で割った値×100)が、例えば、20%以下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下であり、例えば2%以上、さらには4%以上であることも許容される。
またシリカ粒子は、分散液中で凝集していないことが好ましく、具体的には、コロイダルシリカを必要に応じて濃度調整したものを測定試料とした時の動的光散乱法により測定される平均二次粒子径(以下、「DLS径」という場合があり、記号dDLSで表す場合がある。)が、例えば、80nm以下、好ましくは60nm以下、より好ましくは40nm以下、特に好ましくは20nm以下であり、例えば、1nm以上、好ましくは2nm以上である。
動的光散乱法では、測定試料中のシリカ粒子の移動速度に基づいて粒子径を計測しており、前記測定試料中でのシリカ粒子の移動速度は、シリカ粒子が占める体積と相関するため、シリカ粒子の凝集に応じた粒子径(二次粒子)を測定できる。具体的には、測定試料にレーザー光(好ましくは波長650nm)を照射し、その散乱光強度の時間的な揺らぎ変動から光子相関法により自己相関関数を求め、キュムラント法により平均粒子径(流体力学径)が算出される。また本発明では、コロイダルシリカを測定試料としつつ、その濃度を一定(9質量%)に揃えた状態で粒子径を測定する。コロイダルシリカ濃度が9質量%よりも濃い場合は、該コロイダルシリカと同じ分散媒を用いて希釈することで濃度を9質量%として測定試料とし、コロイダルシリカ濃度が9質量%よりも薄い場合は限外濾過によって濃度を9質量%に濃縮して測定試料とする。
前記シリカ粒子は、真密度が1.90g/cm3以上である点にも特徴がある。真密度が高いため、所定以上の強度を保つことができる。真密度は、好ましくは1.95g/cm3以上、より好ましくは2.00g/cm3以上である。なお真密度の上限は、例えば、2.5g/cm3以下、好ましくは2.3g/cm3以下程度である。
また前記シリカ粒子は、必要に応じて、表面処理されていてもよい。表面処理には、通常、表面処理剤が使用され、該表面処理剤としては、シランカップリング剤、ジシラザン化合物などの有機ケイ素化合物;有機酸;及びチタンカップリング剤の少なくとも1種を含むことが好ましく、少なくとも有機ケイ素化合物を含むことが好ましい。
前記シランカップリング剤とは、中心ケイ素原子に加水分解性基(加水分解によりシラノール基を形成しうる基)及び官能基が結合した化合物を意味し、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物;メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン等のクロロシラン化合物;テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン等のアシロキシシラン化合物;ヘキサメチルジシラザン等のシラザン化合物;ジメチルシランジオール、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノール等のシラノール化合物;等が挙げられる。
前記ジシラザン化合物は、分子中に、Si−N−Si結合を有する化合物を意味し、例えば、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3−ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3−ビス(クロロメチル)テトラメチルジシラザン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニルシクロトリシラザン、ヘプタメチルジシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、ヘキサメチルジシラザンリチウム、ヘキサメチルジシラザンナトリウム、ヘキサメチルジシラザンカリウム等が挙げられる。
前記有機酸としては、カルボキシ基を有する化合物(以下、「カルボン酸化合物」という場合がある。)が好ましく、該カルボン酸化合物は、カチオン(例えばアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン等の金属カチオン;アンモニウムイオン等の分子性カチオン)と塩を形成していてもよい。
前記カルボン酸化合物としては、(メタ)アクリル酸類;エステル基、エーテル基、アミド基、チオエステル基、チオエーテル基、カーボネート基、ウレタン基及びウレア基からなる群より選ばれる1以上の置換基(以下、「特定置換基」という場合がある。)を有するカルボン酸;直鎖状カルボン酸(直鎖状脂肪族カルボン酸、好ましくは直鎖状飽和脂肪族カルボン酸等)、分枝鎖状カルボン酸(分岐鎖状脂肪族カルボン酸、好ましくは分岐鎖状飽和脂肪族カルボン酸等)、環状カルボン酸(脂環式カルボン酸、好ましくは不飽和二重結合を有さない脂環式カルボン酸等)及び芳香族カルボン酸等から選ばれる1つ以上(好ましくは1つ)であるカルボキシ基を有する炭素数4〜20の化合物;が好ましく採用される。
前記カルボン酸化合物としては、具体的に、(メタ)アクリル酸類(例えば、アクリル酸、メタクリル酸)、(メタ)アクリロキシC1-6アルキルカルボン酸等(例えば、3−アクリロキシプロピオン酸等)、C3-9脂肪族ジカルボン酸の(メタ)アクリロキシC1-6アルキルアルコールによるハーフエステル類(例えば、2−アクリロキシエチルコハク酸、2−メタクリロキシエチルコハク酸等)、C5-10脂環式ジカルボン酸の(メタ)アクリロキシC1-6アルキルアルコールによるハーフエステル類(例えば、2−アクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロキシエチルフタル酸、2−メタクリロキシエチルフタル酸等)、C8-14芳香族ジカルボン酸の(メタ)アクリロキシC1-6アルキルアルコールによるハーフエステル類(例えば、2−アクリロキシエチルフタル酸、2−メタクリロキシエチルフタル酸等)等のエステル基を有するカルボン酸;酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸等の直鎖状カルボン酸;ピバリン酸、2,2−ジメチル酪酸、3,3−ジメチル酪酸、2,2−ジメチル吉草酸、2,2−ジエチル酪酸、3,3−ジエチル酪酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、3−メチルヘキサン酸、3−エチルヘキサン酸、2−メチルヘプタン酸、4−メチルオクタン酸、ネオデカン酸等の分枝鎖状カルボン酸;ナフテン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の環状カルボン酸;等が挙げられる。
前記チタンカップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ドデシル)ベンゼンスルホニルチタネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ−トリ(ジオクチル)ホスフェイトチタネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ−トリネオドデカノイルチタネート等が挙げられる。
前記表面処理剤は、(メタ)アクリロイル基を有する表面処理剤であることが好ましく、(メタ)アクリロイル基を有する表面処理剤としては、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤又は(メタ)アクリロイル基を有する有機酸が好ましい。
(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤(以下、「(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤」という場合がある。)としては、加水分解性基がアルコキシ基であるものが好ましく、例えば、3−アクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−アクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−メタクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン等の2官能性(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の3官能性(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤;等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を有する有機酸としては、2−アクリロキシエチルコハク酸、2−メタクリロキシエチルコハク酸、2−アクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロキシエチルフタル酸、2−メタクリロキシエチルフタル酸等が挙げられる。
以上の様なシリカ粒子のコロイダルシリカ中の濃度は、例えば、3質量%以上、好ましくは5質量%以上であり、8質量%以上であってもよい。また該濃度は、例えば、40質量%以下であってもよいが、例えば、30質量%以下、好ましくは20質量%以下である。
前記シリカ粒子を含む本発明のコロイダルシリカは、pHが9.0以上である。pHを高くすることで、シリカ表面の酸性水酸基を塩基化することができ、シリカの凝集を防ぐことができる。コロイダルシリカのpHは、好ましくは9.1以上、より好ましくは9.3以上であり、また例えば11.0以下、好ましくは10.0以下、より好ましくは9.8以下である。pHを高くし過ぎないことで、過剰な塩基の残存を防止できる。なおpHは、分散媒の影響を受けるため、本発明では、水又は水/メタノール中を分散媒とした時のpHとして定義され、水中又は水/メタノール中でのpHが異なる場合には、水中のpHが正しい値とされる。従って、コロイダルシリカが、水、水/メタノール以外を分散媒とする場合、塩基成分が除去されない条件下で分散媒を除去(揮発など)しつつ水又は水/メタノールに置換し、シリカ粒子濃度を元のコロイダルシリカと同等に保った水又は水/メタノール分散液を調製し、この水又は水/メタノール分散液のpHをコロイダルシリカのpHとする。
前記pH制御の為に含まれる塩基としては、アミンが好ましい。アミンが存在すると、シリカ粒子の凝集がより効果的に防止される。アミンは、第1級、第2級、又は第3級アミンのいずれであってもよく、第1級、第2級、又は第3級アミンは、4級アンモニウム塩に比べて、pHの向上に効果的である。
第1級、第2級、又は第3級アミンは、環構造を有するアミンと、環構造を有さない(すなわち鎖状構造のみ)アミンとに分類され、環構造を有するアミンは、さらに環構造が炭化水素環(芳香族炭化水素環、又は脂肪族炭化水素環)であるアミンと、環構造が含窒素複素環を有するアミンとに分類される。環構造が炭化水素環であるアミンとしては、アニリン(pKa=4.87)などが挙げられ、含窒素複素環式環構造を有するアミンとしてはピリジン(pKa=5.2)、キノリン(pKa=4.92)、2,2’−ビピリジル(pKa=4.42)、イミダゾール(pKa=6.9)、1−メチルイミダゾール(pKa=7.2)などの芳香族環を有しかつ該芳香族環が含窒素複素環であるアミン;1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(pKa=5.0)、インドリン(pKa=5.0)などの含窒素非芳香族性複素環を有しかつ該複素環に芳香族環が縮環しているアミン;ヘキサメチレンテトラミン(pKa=5.13)などの橋掛け複素環を有するアミン;チアゾリジン(pKa=6.31)などの含窒素非芳香族性複素環のみのアミンなどが挙げられる。また鎖状構造のみのアミンとしては、ジメチルアミノアセトニトリル(pKa=4.2)などのモノアミン類、アセトヒドラジド(pKa=3.24)などのヒドラジン型アミン類などが挙げられる。なお、上記例示において括弧内のpKaは、例示アミンにH+が付加した化合物のpKaを示す。良好な分散性を確保する観点から、芳香環を有するアミンが好ましく、中でも、芳香環を有するアミンであって、芳香性複素環は含まないアミン(例えばアニリン);芳香族環を有しかつ該芳香族環が含窒素複素環であるアミン(例えばピリジン、キノリン、2,2’−ビピリジル、イミダゾール、1−メチルイミダゾール);又は含窒素非芳香族性複素環を有しかつ該複素環に芳香族環が縮環しているアミン(例えば、テトラヒドロキノリン、インドリン)がより好ましい。特に芳香族環を有しかつ該芳香族環が含窒素複素環であるアミン又は含窒素非芳香族性複素環を有しかつ該複素環に芳香族環が縮環しているアミンであって炭素数が9以上であるアミン(例えばテトラヒドロキノリン)が好ましい。
また前記アミンは、そのH+付加物のpKaが7.5以下であることが好ましい。ゾルゲル法によってシリカ粒子を調整するときに、塩基性触媒と共にpKaが7.5以下のアミンを共存させておくと、粒径、その分布、真密度等の諸特性に優れたシリカ粒子が得られ、そうしたアミンをコロイダルシリカ中に微量に残しておくことで、コロイダルシリカの安定性を高めることができる。前記pKaは好ましくは7.3以下であり、また例えば3.0以上であり、好ましくは3.5以上であり、より好ましくは4.0以上である。
さらに前記アミンは、アルカノールアミンの様に水酸基を有するアミン;モルホリンの様にエーテル結合を有するアミンなどであってもよいが、水酸基やエーテル結合を有さないアミンである方が好ましい。
前記アミンは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
コロイダルシリカ中のアミンの量は、前記所定のpHを達成可能な範囲であればよく、例えば、0.05〜5質量%であり、好ましくは0.1〜2質量%である。
本発明のコロイダルシリカは、Al濃度が低い点にも特徴がある。Al濃度は、500ppm(質量基準)以下、好ましくは100ppm(質量基準)以下、より好ましくは10ppm(質量基準)以下、特に好ましくは5ppm(質量基準)以下であり、最も好ましくは1ppm(質量基準)以下である。Al濃度の下限は特に制限されないが、0ppm(質量基準)超であってもよい。
またコロイダルシリカは、Al以外の金属不純物(Na、K、Feなど)が低いことが好ましい。Na濃度は、例えば、200ppm(質量基準)以下、好ましくは50ppm(質量基準)以下、より好ましくは10ppm(質量基準)以下、特に好ましくは5ppm(質量基準)以下である。Na濃度の下限は特に制限されないが、0ppm(質量基準)超であってもよい。またK濃度は、例えば、50ppm(質量基準)以下、好ましくは10ppm(質量基準)以下、より好ましくは5ppm(質量基準)以下である。K濃度の下限は特に制限されないが、0ppm(質量基準)超であってもよい。Fe濃度は、例えば、50ppm(質量基準)以下、好ましくは10ppm(質量基準)以下、より好ましくは5ppm(質量基準)以下である。Fe濃度の下限は特に制限されないが、0ppm(質量基準)超であってもよい。特にNa濃度200ppm(質量基準)以下とFe濃度50ppm(質量基準)以下を両立するのが好ましい一態様であり、またNa濃度5ppm(質量基準)以下とK濃度が5ppm(質量基準)以下を両立するのも好ましい一態様である。Na、K、およびFeは、いずれも1ppm(質量基準)以下であることが最も好ましい。
さらにコロイダルシリカは、Ca、Mg、Zn、Ni、Co、Cr、Uなどの量が低いことが好ましく、これらの量は、例えば、それぞれ10ppm(質量基準)以下、好ましくは5ppm(質量基準)以下、特に好ましくは1ppm(質量基準)以下である。
前記Al、Na、K、Fe、Ca、Mg、Zn、Ni、Co、Cr、Uなどの不純物金属含有量は、高周波プラズマ発光分光分析装置(Agilent8800;アジレント・テクノロジー社製等)を用いて測定することができる。具体的には、コロイダルシリカを、フッ酸と硝酸の混合液に添加混合し、この混合液にさらに、硝酸と過酸化水素水を順次添加して総量を50mLとしたものを測定試料液として測定することができる。
前記コロイダルシリカの分散媒としては、例えば、水、アルコール系溶媒、又は水とアルコール系溶媒の混合溶媒などが好ましい。水、アルコール系溶媒は、シリカ粒子の合成溶媒として使用され、これらを分散媒とすると、溶媒置換が不要であるため、コロイダルシリカの製造が容易である。前記アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、ペンタノール、メチルブタノール、ネオペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、ヘキサノール、2−ヘキサノール、ヘプタノール、2−ヘプタノール、オクタノール、2−オクタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール等のモノオール系溶媒;エタンジオール、プロパンジオール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、エチルペンタンジオール等のジオール系溶媒;グリセリン、ヘキサントリオール等のトリオール系溶媒;メトキシエタノール、エトキシエタノール、メトキシメトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、イソペンチルオキシエタノール、ヘキシルオキシエタノール、フェノキシエタノール、ベンジルオキシエタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、メトキシプロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、エトキシプロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコール等のエーテルアルコール系溶媒;クロロエタノール、クロロプロパンジオール、トリフルオロエタノール等のハロゲン化アルコール系溶媒;ヒドロキシプロピオニトリル;アミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール系溶媒;等が挙げられる。好ましいアルコール系溶媒は、メタノールなどのモノオール系溶媒、プロピレングリコールなどのジオール系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶媒などである。
なお前記アルコール系溶媒は、合成溶媒として用いたものでなく、シリカ粒子を合成後、溶媒置換したものであってもよい。
本発明のコロイダルシリカは、水、塩基性触媒、及び特定のアミンの存在下、アルコキシシランを加水分解縮合することによって調製できる。アルコキシシランの加水分解縮合を利用しているため、Alなどの金属性不純物を極限まで少なく出来る。ところでアルコキシシランは、塩基性触媒の存在下で加水分解縮合され、このときアルコキシシランに含まれるケイ素原子が、塩基性触媒に由来するOH-や他のアルコキシシランの加水分解縮合物に由来するOSi-から求核攻撃を受け、SN2反応に類似した機構で反応が進むとされている(G.J.Brinker、外1名,「SOL−GEL SCIENCE」,1990,ACADEMIC PRESS LIMITED,p116−139)。この加水分解縮合が進むほど、アルコキシシランの中心ケイ素原子に求電子性の高いヒドロキシ基、SiO-基などがより多く結合することとなり、中心ケイ素原子がより求核攻撃を受けやすくなって、加水分解縮合がさらに進みやすくなるのが通常である。ところが特定のアミンを共存させると、ヒドロキシ基の水素原子と相互作用することで、中心ケイ素原子の反応性が下がり、加水分解縮合がゆるやかになるため、粒子径を容易にナノサイズにできると共に、縮合粒子の緻密性(密度)を高めることができる。さらに不足しない程度にアミンを用いることで、コロイダルシリカのpHを所定値以上にすることができる。
前記アルコキシシランは、ケイ素原子の置換基としてアルコキシ基(特にアルキルオキシ基)を有する化合物であり、ケイ素原子の置換基として、アルコキシ基の他に、炭素数2〜6のアルキル基、又は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を有していてもよい。また、前記アルキル基の水素原子は、ハロゲン原子、ビニル基、グリシジル基、メルカプト基、アミノ基等で置換されていてもよい。
ケイ素原子の置換基としてアルコキシ基(特にアルキルオキシ基)のみを有する4官能性アルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等の炭素数が1〜4程度のアルキルオキシ基を4つ有するシランが挙げられる。また、ケイ素原子の置換基として、アルコキシ基と無置換のアルキル基を有するアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等の3官能性アルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等の2官能性アルコキシシラン;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等の1官能性アルコキシシラン;等が挙げられる。さらに、ケイ素原子の置換基として、アルコキシ基と置換アルキル基を有するアルコキシシランとしては、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロアルキル基含有アルコキシシラン;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有アルコキシシラン;フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等の芳香族基含有アルコキシシラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のグリシジル基含有アルコキシシラン;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有アルコキシシラン;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン;等が挙げられる。
中でも、1〜4官能性アルコキシシランが好ましく、より好ましくは3〜4官能性アルコキシシランであり、さらに好ましくは4官能性アルコキシシランである。アルコキシシランの官能数(アルコキシ基の数)が多いほど、得られるシリカ焼成体中に不純物が混入しにくくなる。焼成シリカに用いられるアルコキシシランのうち、4官能性アルコキシシラン(好ましくはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン)が90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上であり、上限は100質量%である。また、反応性の観点から、アルコキシ基の炭素数は1〜5であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、1〜2であることがさらに好ましい。すなわち、本発明のシリカ粒子に特に好ましく用いられるアルコキシシランは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の炭素数が1〜4程度のアルキルオキシ基を4つ有するシランである。
アルコキシシランを加水分解・縮合する反応液中、アルコキシシランの濃度は、0.05mmol/g以上であることが好ましく、より好ましくは0.1mmol/g以上であり、更に好ましくは1mmol/g以上であり、上限は特に限定されないが、例えば3mmol/g以下であることが好ましい。反応液中、アルコキシシランの濃度がこの範囲にあると、反応速度の制御が容易となり、粒子径を均一にすることができる。
前記反応液中、水の濃度は、2mmol/g〜25mmol/gであることが好ましい。ただし、アルコキシシランの加水分解・縮合により水の量は変化するので、仕込み時(加水分解・縮合の開始前)の量を基準とする。水とアルコキシシランのモル比(水/アルコキシシラン)は、3〜20が好ましく、4〜10がより好ましい。水とアルコキシシランのモル比がこの範囲にあると、シリカ粒子の内部に残存するシラノール基が低減されやすくなる。
前記塩基性触媒としては、アンモニア類、H+付加物のpKaが7.5超であるアミン類、第4級アンモニウム化合物等が挙げられる。前記アンモニア類としては、アンモニア;尿素等のアンモニア発生剤;等が挙げられる。また、前記アミン類としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジメチルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン;シクロヘキシルアミン等の脂環式アミン;ベンジルアミン等の芳香族アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;等が挙げられる。また、前記第4級アンモニウム化合物としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
塩基性触媒としては、粒子径の制御が容易である観点から、アンモニア類、H+付加物のpKaが7.5超であるアミン類が好ましい。また、得られるシリカ粒子の純度を高める観点から、シリカ中から除去が容易な触媒であることが好ましく、具体的には、アンモニア、脂肪族アミンがより好ましい。また、触媒効果と除去容易性を兼ね備える観点からは、アンモニア類が好ましく、アンモニアが特に好ましい。
反応液中、塩基性触媒の濃度は、0.8mmol/g〜2mmol/gであることが好ましい。また、塩基性触媒と、塩基性触媒と水との合計の質量比(塩基性触媒/(塩基性触媒+水))は、0.1以上であることが好ましく、より好ましくは0.2以上であり、0.4以下であることが好ましく、0.32以下であることがより好ましい。
シリカ粒子の粒子径を容易にナノサイズにでき、かつその緻密性(密度)を高めるために用いられる前記特定のアミンとしては、前述したpH制御の為にコロイダルシリカに含まれる塩基としてのアミンで例示したものと同様のアミンが挙げられ、その好ましい範囲もpH制御の為にコロイダルシリカに含まれる塩基としてのアミンと同様である。
反応液中、前記特定のアミンの濃度は、0.01mmol/g〜1mmol/gであることが好ましい。また、特定のアミンと塩基性触媒との質量比(特定のアミン/塩基性触媒)は、0.1以上であることが好ましく、より好ましくは0.2以上であり、1.0以下であることが好ましく、0.7以下であることがより好ましい。
アルコキシシランを加水分解・縮合する際には、さらに希釈剤を共存させてもよい。希釈剤を含有することで、疎水性のアルコキシシランと水とが混合しやすくなり、反応液中でアルコキシシランの加水分解・縮合の進行度合いを均一にすることができるとともに、得られるシリカ粒子の分散性が向上する。希釈剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチルアルコール等のモノオール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のジオール類;等のアルコール類に代表される水溶性有機溶媒が好ましい。
反応液中、希釈剤は、40質量%以上であることが好ましく、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは55質量%以上であり、80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは70質量%以下であり、さらに好ましくは65質量%以下である。
また、希釈剤は、アルコキシシランと水の合計100質量部に対して、120質量部以上であることが好ましく、より好ましくは150質量部以上であり、500質量部以下であることが好ましく、より好ましくは300質量部以下、さらに好ましくは250質量部以下である。
希釈剤が多いほど、反応の進行度合いを均一にしやすくなり、また、希釈剤が少ないと、反応速度を高めることができる。ただし、アルコキシシランの加水分解・縮合により、アルコールの量が変化するので、前記希釈剤の量は、仕込み時(加水分解・縮合の開始前)の量を基準とする。
反応液には、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;イソオクタン、シクロヘキサン等のパラフィン類;ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;等の疎水性有機溶媒が含まれていてもよい。これらの疎水性有機溶媒を用いる場合、分散性を向上させるため界面活性剤を添加してもよい。
上記各成分は、適当な順で混合してもよいが、例えば、少なくとも上記各成分の一部(例えば、水、塩基性触媒、特定のアミン、希釈剤等)を予め混合した予備混合液を調製した後、アルコキシシランと混合してもよい。アルコキシシランは、予め希釈剤と混合した後、予備混合物と混合してもよい。
アルコキシシランを加水分解・縮合する際、反応温度は、0〜100℃が好ましく、20〜70℃がより好ましく、20〜55℃がさらに好ましい。また、加水分解・縮合継続時間は、30分〜100時間であることが好ましく、1〜20時間がより好ましく、2〜10時間がさらに好ましい。
以上のようにして得られるシリカ粒子を含む反応混合物(液)は、そのまま本発明のコロイダルシリカとしてもよく、溶媒置換を行って本発明のコロイダルシリカとしてもよい。また、必要に応じて、その後、濾過(限外濾過など)によって濃縮・精製したり、希釈したり、溶媒置換(エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エステル系溶媒などの有機溶媒)したりすることも好ましく、このようにすることでシリカ粒子の有機溶媒分散体を得ることができる。
本発明のコロイダルシリカを、限外濾過し、有機溶媒に溶媒置換する手順は例えば以下の通りである。まず、本発明のコロイダルシリカを限外濾過膜で濾過する。限外濾過によって、上記したpH制御の為に含まれる塩基や、塩基性触媒を除去することができる。このとき、限外濾過しながら、水又はアルコール系溶媒を添加し、溶媒置換してもよい。次に、限外濾過後のコロイダルシリカ(この時の溶媒は、シリカ粒子合成時の溶媒でもよく、また限外濾過時に置換した溶媒であってもよい)を陽イオン交換樹脂で処理する。陽イオン交換樹脂で処理することによって、粒子表面に吸着した塩基性触媒などを除去できる。続いて、前記コロイダルシリカの溶媒とは異なる有機溶媒(例えば、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、及びエステル系溶媒から選ばれる少なくとも一種)に置換することで、該有機溶媒にシリカ粒子が分散したシリカ粒子の有機溶媒分散体を得ることができる。前記有機溶媒への置換は、前記コロイダルシリカの溶媒の一部が置換されていてもよいし、全部が置換されていてもよい。置換されるコロイダルシリカの溶媒は、遠心分離や、溶媒留去などの固液分離手段によって除去されることが好ましい。
前記エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等の脂肪族炭化水素エーテル系溶媒;ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル等の芳香族炭化水素エーテル系溶媒;プロピレンオキシド、フラン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル系溶媒;1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1、2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、グリセリンエーテル等のポリエーテル系溶媒;等が挙げられる。
前記ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等が挙げられる。
前記炭化水素系溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、ナフタレン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の飽和脂環式炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
前記ハロゲン化炭化水素系溶剤としては、塩化メチル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチル等の塩素化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン、フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
前記エステル系溶剤としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル等のギ酸エステル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、3−メトキシブチルアセテート、酢酸sec−ヘキシル、2−エチルブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の酢酸エステル系溶剤;プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソペンチル等のプロピンオン酸エステル系溶剤;γ−ブチロラクトン:エチレングリコールモノアセテート;二酢酸エチレン;エチレングリコールエステル;ジエチレングリコールモノアセテート;炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の炭酸エステル;乳酸エチル等の乳酸エステル;等が挙げられる。
また以上のようにして得られるシリカ粒子は、適当な段階、例えば、シリカ粒子を含む反応混合物(液)を得た後、表面処理剤と接触させて表面処理してもよく、表面処理されたシリカ粒子を含むコロイダルシリカも本発明のコロイダルシリカに含まれる。表面処理剤としては、上述の各種表面処理剤が適宜使用できる。
表面処理剤の量は、シリカ粒子100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは10質量部以上であり、好ましくは1000質量部以下、より好ましくは500質量部以下、さらに好ましくは100質量部以下である。
本発明のコロイダルシリカ、または本発明のコロイダルシリカから得られるシリカ粒子の有機溶媒分散体は、樹脂や樹脂原料等と混合することで、樹脂成形体の改質に使用でき、例えば、樹脂成形体の強度、硬度、耐熱性、絶縁性等の特性を向上するのに利用できる。こうしたコロイダルシリカによって改質される樹脂製品としては、接着材料、歯科用材料、光学部材、コーティング材料(ハードコート用、アンチグレア用)、ナノコンポジット材料等が挙げられる。また、本発明のコロイダルシリカは、硬度にも優れているため、研磨剤としても優れている。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
各実施例における測定方法及び評価方法は以下の通りである。
[pHの測定]
各実施例で得られたコロイダルシリカ(アルコール性溶液懸濁体)のpHを、ニッコー・ハンセン株式会社製pH複合計PC700を用いて測定した。
[Al、Na、K、Fe、Ca、Mg、Zn、Ni、Co、Cr、及びUの含有量の測定]
コロイダルシリカを、フッ酸と硝酸の混合液に添加混合し、この混合液にさらに、硝酸と過酸化水素水を順次添加して総量を50mLとして測定試料液を作成した。この測定試料液を高周波プラズマ発光分光分析装置(Agilent8800;アジレント・テクノロジー社製等)を用いて測定し、コロイダルシリカ中のAl、Na、K、Fe、Ca、Mg、Zn、Ni、Co、Cr、及びUの含有量を算出した。
コロイダルシリカ中のシリカ粒子のTEM径、DLS径、真密度については、各実施例で得られたコロイダルシリカ(アルコール性溶液懸濁体)を150℃に熱したホットプレート上で6時間加熱することで、粉体化したシリカ粒子を得て、得られたシリカ粒子について下記の方法で測定した。
[透過型電子顕微鏡写真に基づいて求めた算術平均粒子径(TEM径)の測定]
シリカ粒子のTEM径は、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー社製、H−7650)で観察することによって測定した。倍率20万倍で粒子を観察し、任意の100個の粒子について、各粒子の長径(長軸方向の長さ)を測定し、個数基準の平均値(算術平均値)を算出した。
[動的光散乱法に基づく平均粒子径(DLS径)の測定]
濃厚系粒径アナライザー(大塚電子株式会社製、FPAR1000、レーザー光の波長:650nm)で測定した粒子径をDLS径とした。動的光散乱法での測定用サンプルとしては、シリカ粒子分散液(シリカ粒子の濃度が9質量%であるメタノール分散体)を用いた。
[シリカ粒子の真密度の測定]
シリカ微粒子の真密度を、窒素ガスを用いた乾式真密度計(株式会社島津製作所製アキュピックII 1340−TC−10CC)によって測定した。
実施例1
撹拌機、滴下口、温度計を備えた20LのSUS製容器にメタノール8120gと、水1426gと、25%アンモニア水846gと、1−メチルイミダゾール90gとを加え、30分攪拌することで均一な溶液を得た。該混合液を攪拌し、かつ液温を49〜51℃に調整しながら、テトラメチルオルトシリケート(TMOS)2840gを滴下口から1時間かけて滴下した。滴下終了後、引き続き1時間加水分解を行うことで、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(コロイダルシリカ)(1)を得た。アルコール性溶液懸濁体(1)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、凝集も増粘も観察されなかった。
実施例2
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをイミダゾール90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(2)を得た。アルコール性溶液懸濁体(2)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、凝集も増粘も観察されなかった。
実施例3
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをチアゾリジン90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(3)を得た。
実施例4
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをピリジン90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(4)を得た。アルコール性溶液懸濁体(4)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、凝集も増粘も観察されなかった。
実施例5
実施例1で使用した1-メチルイミダゾール90gをテトラヒドロキノリン90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(5)を得た。アルコール性溶液懸濁体(5)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、凝集も増粘も観察されなかった。
実施例6
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをキノリン90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(6)を得た。アルコール性溶液懸濁体(6)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、凝集も増粘も観察されなかった。
実施例7
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをインドリン90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(7)を得た。アルコール性溶液懸濁体(7)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、増粘はしないものの、目視による凝集が観察された。
実施例8
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをアニリン90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(8)を得た。アルコール性溶液懸濁体(8)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、増粘はしないものの、目視による凝集が観察された。
実施例9
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをジメチルアミノアセトニトリル90gに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(9)を得た。
実施例10
実施例1で使用した1−メチルイミダゾール90gをアセトヒドラジドに変更した以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(10)を得た。
実施例11
実施例1で使用したテトラメチルオルトシリケート(TMOS)2840gをテトラエチルオルトシリケート(TEOS)2840gに変更した以外は同様にして、シリカ微粒子のアルコール性溶液懸濁体(11)を得た。アルコール性溶液懸濁体(11)を2週間、25℃で静置した後、目視によって観察したところ、凝集も増粘も観察されなかった。
比較例1
(加水分解液の調整)
4つ口フラスコ(容量2L)にテトラメチルオルソシリケート(TMOS)342.0gを計り取り、10℃に温度調整した。このTMOSを、予め10℃に温度調節した純水1158.0gに攪拌下に加えた。そのまま溶液温度を10±2℃に保持しながら1時間保持し、シリカ分9質量%のTMOS加水分解液(活性硅酸水溶液)を調製した。
(粒子合成)
温度計及びジムロート冷却管、蒸気温確認用温度計を付けたトの字管、活性硅酸水溶液フィード管、攪拌機を取り付けた4つ口フラスコ(10L)に純水9000g、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)を5.6mmol加え、母液とした。母液のpHは10.84であった。これを加熱し、リフラックス状態となったところで活性硅酸水溶液のフィードを開始した。添加速度は5.0mL/分(3.6gシリカ/時/kg母液)とした。以後pH8を保持するよう1N−TMAH水溶液を1時間毎に添加した。フィード開始後3時間経過したところで再度調製した活性硅酸水溶液に交換し添加を継続し、合計18時間のフィードを行い、シリカ微粒子の水溶液懸濁体を得た。
実施例1〜11、比較例1の測定結果を表1に示す。
Figure 2019182687
上記実施例1〜11におけるアルコール性溶液懸濁体(1)〜(11)のpHを測定した結果、いずれも9.0以上であり、アルコール性溶液懸濁体(1)〜(11)中の金属の含有量は、Na、K、Al、Fe、Ca、Mg、Zn、Ni、Co、Cr、Uのいずれについても1ppm未満であった。また、比較例1におけるシリカ微粒子の水溶液懸濁体のpHは8であった。
実施例1〜11では、純度が高く(Al濃度が500ppm以下)、強度の高い(真密度が1.90g/cm3以上)シリカ粒子を含むコロイダルシリカを得ることができた。一方、比較例1では、好ましい製造方法におけるアミンを使用しておらず、真密度が劣る結果となった。

Claims (11)

  1. 透過型電子顕微鏡写真に基づいて求めた算術平均粒子径が100nm以下であるシリカ粒子と分散媒とを含み、前記シリカ粒子の真密度が1.90g/cm3以上であり、pHが9.0以上であり、Al濃度が500ppm(質量基準)以下であるコロイダルシリカ。
  2. アミンを含有する請求項1に記載のコロイダルシリカ。
  3. 前記アミンのH+付加物のpKaが7.5以下である請求項2に記載のコロイダルシリカ。
  4. 前記アミンが、水酸基及びエーテル結合を含有しない化合物である請求項3に記載のコロイダルシリカ。
  5. 前記分散媒が、水、又は水とアルコール系溶媒の混合溶媒である請求項1〜4のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
  6. 前記シリカ粒子が表面処理されている請求項1〜5のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
  7. 透過型電子顕微鏡写真に基づいて求めた前記シリカ粒子の粒子径の変動係数が、20%以下である請求項1〜6のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
  8. Na濃度が200ppm(質量基準)以下であり、Fe濃度が50ppm(質量基準)以下である請求項1〜7のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
  9. Na濃度が5ppm(質量基準)以下であり、K濃度が5ppm(質量基準)以下である請求項1〜8のいずれかに記載のコロイダルシリカ。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のコロイダルシリカを限外濾過膜で濾過し、続いて陽イオン交換樹脂で処理した後、前記コロイダルシリカの溶媒とは異なる有機溶媒に置換することを特徴とするシリカ粒子有機溶媒分散体の製造方法。
  11. 前記有機溶媒は、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エステル系溶媒から選ばれる少なくとも一種である請求項10に記載の製造方法。
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