JPH02125885A - 塗装性と耐食性に優れたSn系被覆容器用鋼板の製造法 - Google Patents

塗装性と耐食性に優れたSn系被覆容器用鋼板の製造法

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JPH02125885A
JPH02125885A JP21887889A JP21887889A JPH02125885A JP H02125885 A JPH02125885 A JP H02125885A JP 21887889 A JP21887889 A JP 21887889A JP 21887889 A JP21887889 A JP 21887889A JP H02125885 A JPH02125885 A JP H02125885A
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corrosion
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steel sheet
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Masao Ikeda
昌男 池田
Fumio Yamamoto
山本 二三夫
Tomoya Oga
大賀 智也
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塗装性、塗装後耐食性、塗装経時後の塗料密
着性(所謂、二次塗料密着性)、及び耐食性、端面の耐
食性に優れたSn被覆層を施した容器用鋼板の製造法に
関するものである。
(従来の技術) 塗装して使用される容器用鋼板として、特開昭55−6
9297号公報のようにSnメツキ層に金属Cr層と水
和酸化物を主体とする酸化クロム層の二層被膜組成から
なるクロメート被膜層を施したSn系被覆鋼板があり、
塗料密着性、塗装後耐食性がすぐれている。
また、Sn系被覆層を有する容器用鋼板の耐食性を向上
せしめた鋼板に、例えば特開昭5723091号公報、
或いは特開昭60−5884号公報のように、Ni系下
地被覆層を有するSn系被覆鋼板がある。
これらの鋼板は、下地被覆層とSn被覆層の重畳効果、
下地被覆層の効果による均一緻密な合金層の生成による
地鉄露出部の減少等により耐食性の向上を計ったもので
ある。
上記のようなSn系被覆容器用鋼板は、その特性を生か
して一部では使用されているものの、必ずしも充分に満
足すべき塗装性と耐食性が得られているとは言い難い点
があった。
(発明が解決しようとする課題) 近年容器用鋼板の特性は、製缶方式の多様化、或いは消
費者の高級化指向に対応してより優れた塗装性、貯蔵時
に錆発生が生じにくいなど諸性能の向上或いは缶コスト
の低減化に対処した容器用鋼板の薄手化に対処してより
優れた耐食性の向上(即ち、耐食寿命の向上)等が要求
されている。例えば、ネックドイン缶のように変形缶の
増大に対応して、従来以上に苛酷な加工を受けた部分の
塗装後の耐食性の向上或いは長期貯蔵された場合の塗料
密着面上等が望まれている。
また、缶蓋用素材として、従来以上に開は易さが要求さ
れ、缶蓋素材の板厚減少、スコア加工部の板厚減少等に
対応して、加工部の塗装後の耐食性、塗料密着性向上が
必要とされると同時に、スコア加工部の缶蓋外面におい
ては鉄面が露出したスコア剪断部分の耐食性向上、特に
耐錆性の向上が要求されている。
また、イージーオープン・エンド缶蓋のタブに鉄系の素
材を用いる場合には、素材端面の耐食性、特に耐錆性が
要求される。
また、王冠には、王冠端面の耐錆性の向上或いは王冠加
工部分の塗装後耐食性、塗料密着性の向上等が要求され
ている。
さらに、溶接製缶方式においては、溶接端面部の耐食性
、塗装性に一層の向上が要求されている。また、内容物
の多様化に対して或いは変形缶等の如き加工により被覆
層(Sn被覆層、塗膜層)が損傷等を受けても、地鉄か
らのFe溶出が少なく、穿孔腐食が生じにくい、耐食性
能、耐食寿命の優れた素材開発の要求が高い。これらの
要求に対処して本発明者らは種々検討した結果、上記し
たような従来の容器用鋼板(所謂ブリキ)は、メツキ原
板に耐食性向上元素が意識的に添加されていないアルミ
ギルド鋼板が使用されているため、Snメツキ層とメツ
キ原板との間のカップル腐食電流が極めて大きいことを
知見した。
その結果として、缶内のごとき酸素が殆んど存在しない
7囲気において、メツキ原板はSnのアノード溶解によ
り腐食速度が大きいため、塗膜欠陥部や塗膜の疵付き部
においてもSnの溶解により塗膜が剥離し易く、塗膜を
剥離した部分から腐食が著しく進行することが分かった
また、缶外面の腐食環境等においては、メツキ原板の剪
断部端面或いはメツキ欠陥部では鉄のアノード溶解によ
って鉄の腐食が進行し錆の発生、或いは穿孔腐食を生じ
、また塗膜欠陥部や塗膜疵付き部で鋼素地の腐食による
錆の発生や穿孔腐食を起して耐食寿命を劣化する事も分
かった。
従って、本発明はこれらの問題点を解決するために、メ
ツキ原板の鋼成分を調整する事によって、メツキ原板自
体の耐食性を向上せしめるとともに、Sn系被覆層とメ
ツキ原板との間のカップル腐食電流を減少せしめること
によって、腐食環境におけるSn被覆層或いは地峡のア
ノード腐食のよる溶解を抑制し、塗装後耐食性経時後の
塗料密着性及び塗膜欠陥部等における耐食性などの劣化
を防止するとともに、被覆層欠陥部の穿孔腐食による耐
食性の劣化を防止し、さらには端面部等から錆の発生を
防止した高性能なSn被覆層の容器用鋼板の製造法を提
供するものである。
(課題の解決手段) すなわち本発明要旨は、 (1)重量%で、 C; 0.15%以下、酸可溶肩; 0.005〜0.
1θ%、Cr;1.5〜11%、を含有し残部が鉄及び
不可避的不純物からなる鋼板に片面当りの付着量が30
0 mg/m2以上のSn被覆層を施した後、加熱溶融
処理を施し、続いて金属Cr量換算で片面当りの付着量
が15〜150 mg/m2のクロメート系被膜層を施
すことを特徴とする塗装性と耐食性に優れたSn系被覆
容器用鋼板の製造法。
(2)重量%で、 C、0,15%以下、酸可溶肩、 0.005〜010
%、Cr; 1.5〜11%、を含有し、さらにTi、
 Nbjr、V (01種又は2種以上で0.03〜0
.50%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からな
る鋼板に片面当りの付着量が300B/m2以上のSn
被覆層を施した後、加熱溶融処理を施し、続いて金属C
r量換算で片面当りの付着量が1.5〜150 mg/
m2のクロメート系被膜層を施すことを特徴とする塗装
性と耐食性に優れたSn系被覆容器用鋼板の製造法。
にある。
(作 用) 以下に本発明の詳細について説明する。
転炉、電炉等の溶解炉で溶製された溶鋼を連続鋳造法、
または造塊、分塊法を経てスラブとし、熱間圧延、冷間
圧延さらに焼鈍工程を経て、重量%でC: 0.15%
以下、酸可溶へ文;0.005〜0.10%、Cr; 
1.5〜11%を含有し残部が鉄および不可避的不純物
からなるメツキ原板或いはこれにTi、Nb、Zr、V
の1種又は2種以上で0.03〜0.5%含有したメツ
キ原板を使用する。
Sn被覆容器用鋼板は使用される腐食環境において、S
n被覆層との複合効果による耐食性及び塗装性向上効果
から、鋼中のCr含有量は1.5%以上、好ましくは3
%以上である。
第1図は、容器内に腐食促進液を充填した場合のSn被
覆層とCr含有鋼板との間のカップル腐食電流を測定し
たもので、カップル腐食電流はCr含有量1.5〜11
%の範囲で極めて小さい。
方、第2図は、容器外面を腐食促進液に浸漬した場合の
Sn被覆層とCr含有鋼板とのカップル腐食電流を測定
したもので、カップル腐食電流はCr含有量の増加に減
少し、Cr含有量3%以上で極めて小さい。
この結果、従来のようにCrを不可避的不純物程度含有
する鋼板ではSn被覆層との間のカップル腐食電流が極
めて大ぎいため被覆層欠陥部や加工時において生成され
た被覆層庇付き欠陥部が存在する容器内面においてはS
n被覆層の犠牲防食作用による溶解で消失が著しくなる
。したがって本発明では、Sn被覆層の溶解によって低
下する耐食寿命を鋼中Cr添加によって防止しようとす
るものである。
また、容器外面の腐食環境においても上記の如き欠陥部
や被覆層の端面部における地鉄露出部の腐食速度が著し
く、赤錆や穿孔腐食を発生してSn被覆鋼板の耐食寿命
を著しく低下するが、本発明のととキCr含有鋼板を用
いることによって防止することができる。
このように耐食寿命の劣化は、塗装して使用する場合に
、加工、運搬時に発生した地鉄に達する塗膜欠陥部或い
は被覆層端面部で誘発されるものである。
すなわち、Snの犠牲防食作用によるアノード溶解が著
しい容器内面等の腐食環境では、Snの溶解と腐食生成
物の生成によって塗膜フクロ(所謂、ブリスター)を発
生し、また塗wAwX食環境に長期間曝された場合の塗
膜剥離を生じ易くなる等の原因によって塗膜性能を劣化
する。
また、Sn被覆層はカソード(貴)であるが、地峡のア
ノード溶解が著しい腐食環境においては、塗膜性能の劣
化を生じにくいものの、地鉄露出部の欠陥部から穿孔腐
食を著しく促進させ、塗膜後の耐食性を劣化する。この
ような塗装後の性能劣化は、Cr含有鋼のメツキ原板を
用いることによって防止することができる。
般にSn被覆鋼板を如何に厳格な管理に基いて製造して
もピンホール、不メツキ等の被覆層欠陥を皆無にするこ
とは困難であり、また使用時に加工部等の生成により地
峡に達する被覆層欠陥部が生成される。それと同時に、
Sn被覆鋼板の端面が地鉄面に露出されて使用される状
態(例えば溶接缶の溶接部、缶蓋のスコア加工部、王冠
の端面等)は極めて多い。
従って、本発明はSn被覆層とメツキ原板との間のカッ
プル腐食電流を著しく減じるC「を必須成分とする鋼板
をメツキ原板として用いることによってSn被覆鋼板の
メツキ欠陥部や端面部、Sn被覆層の溶解速度が著しく
抑制される。その結果、Sn被覆層自体の耐食寿命の増
加と、またメツキ原板の耐食性の向上効果が相まって、
耐食寿命にすぐれたSn系被覆鋼板を製造する。
またこの効果は、塗装されて使用される場合においても
塗膜経時後の密着性或いは塗装後の耐食性に向上をもた
らす。
方、Sn被覆層はメツキ原板に比して、電位的に貴(カ
ソード)な場合には、メツキ欠陥部や端面部等において
地鉄の優先・腐食速度を著しく抑制する。その結果、地
峡露出部分の穿孔腐食や赤錆発生を抑制し耐食寿命の延
長効果が著しく大きい。また、塗装して使用する場合も
、穿孔腐食を抑制するとともに、地峡腐食生成物の生成
を抑制して塗膜剥離が防止され、塗膜密着性と塗装後耐
食性を著しく改善する。
而して、このような効果を得るためのCr含有量は、前
記したように、1.5〜11%、好ましくは3〜9%で
ある。Cr含有量が1.5%未満では、Sn被覆層とメ
ツキ原板とのカップル腐食電流の減少効果が得られず、
またメツキ原板自体の耐食性向上効果が得られない。
方、Cr含有量が11%をこえると、メツキ原板自体の
耐食性向上効果は更に増大するが、Sn被覆層とのカッ
プル腐食電流の減少効果が腐食環境によって得られなく
なるとともに、Sn被覆層との充分良好な密着性が得ら
れにくくなす、溶接性と加工性を劣化する。
上記のように耐食性と塗膜性能からは、Cr添加の効果
が大きいが、本発明においては下記理由から、C及び酸
可溶へn、その他の成分についても、その含有量を限定
する。Cは含有量の増加にクロムカーバイドの析出が多
くなり、鋼の機械的性質と耐食性を劣化すると同時に、
Sn系被覆層の均一被覆性を阻害する。
従って、C含有量は0.15%以下、好ましくは010
%以下とする。
尚、本発明においてTi、Nb等を添加する場合のC含
有量は、加工性及びチタンカーバイド等の析出による被
覆層の均一被覆性を阻害することから0.02%以下が
好ましい。
八又は、鋼中に残存する酸可溶へ1csofl 、^9
)量が0.005%未満の少食有量は、酸化性ガスによ
る気泡の発生を防止することが困難であり、鋼の表面欠
陥発生率を著しく高め、鋼素材の耐食性劣化の起点とな
る。また、0.10%を超える過剰な酸可溶へ9は、へ
N系酸化物を鋼表面に点在せしめて、耐食性劣化の起点
或いは本鋼板に対して施される被覆層表面においては不
メツキ、ピンホール等を発生して、被覆層の健全性を損
しる。
従って、本発明においては、酸可溶Anは0.005〜
01%、好ましくは001〜0.08%である。
又、本発明は、上記の鋼成分の他にTi、Nb。
Zr、Vの1種又は2種以上で0.03〜050%を含
有させて、鋼中のCと結合せしめて含有されるCrの有
効化を計り、更にすぐれた加工性と、耐食性を向上せし
める。
Tiなどの鋼成分の含有量が0.03%未満ではクロム
カーバイトの析出を防止して、加工性及び耐食性を向上
せしめる効果が少なく、またその含有量が0.50%を
超えると、その効果が飽和に達し経済的でなくなると共
に、これら成分の析出によって素材の硬質化を起し、加
工性を劣化する傾向にある。好ましい含有量は0.07
5〜0.20%である。
上記のような組成成分で構成された鋼板をそのまま使用
したのでは、Cr等を不可避的不純物程度含有する従来
の鋼板に比して、耐食性は優れているものの、容器用素
材として耐食性は充分とはいえない。すなわち、容器に
充填される内容物の有機酸、CIQ−イオンを含有する
水分等によって鉄の溶出を生じ、赤錆の発生も著しい。
また、容器外面は、C1−イオンを含有する腐食7囲気
や高温、高温状態で貯蔵された場合、比較的短期間で赤
錆を発生し、鋼板のみては耐食性が充分でない。さらに
、鋼板に直接塗装しても、腐食τ囲気に長期間曝された
場合、塗膜下に侵入した腐食水溶液によって鋼板に腐食
生成物を発生し塗膜剥離を生じて塗膜性能を劣化する。
従って、本発明では容器用素材に要求される耐食性及び
塗装性能を付与するために、メツキ原板にS0被N層と
クロメート被膜層を施す。
而して、Crを必須成分として含有する鋼板にSn被覆
層を施した場合、前記したように、Sn被躍層とメツキ
原板のカップル腐食電流が著しく減少する。
この効果により前記したように、メツキ原板の耐食性向
上効果及びSn被覆層との複合効果によって、腐食環境
における耐食寿命、塗装性能を著しく向上する。
この性能向上効果を得るためのSn被覆方法については
、特に規定されるものではなく、鋼板表面を清浄化、活
性化処理後、電気メツキ法、溶融メツキ法、真空蒸着法
によって、Sn被覆層を施す。例えば、電気メツキ法で
は、フェロスタン浴、ハロゲン浴、ホウフッ化浴等を用
いて、陰極電解処理により鋼板の両面に目的とする付着
量でSn被覆層か施される。そのSn被覆層の付着量は
、片面当りの付着量で 300mg/m’以上が必要で
ある。即ち、Sn被覆層の付着量が300mg/m’未
満では、その均一被覆性を欠き不メツキ、ピンホールの
生成が多(なり、メツキ原板とSn被覆層とのカップル
腐食電流が小さくなるといえども、Sn被覆層の容器内
面におけるアノード防食が可能な範囲が限定されるため
、地鉄の溶解を防止することは困難である。また、Sn
被M層がカソードな腐食雰囲気においても地鉄の露出部
が多いため、地鉄のアノード防食が促進し、地鉄の溶解
量が増し、穿孔腐食の危険性を増大する。
従って、Sn被覆層量は、片面当りの付着量で3QQm
g/m”以上、好ましくは700mg/m2以上が好ま
しい。特に、Sn付着量が700mg/m’以上の場合
には、加工により生成される端面がSn被覆層のカブリ
によるカバーリング(被覆)効果によって、剪断面、加
工面等の端面の防食効果を一段と助長するので特に好ま
しい。
また、Sn被覆層量の上限は、特に規定されるものでは
ないが、その紅済性の点から15g/m’以下、好まし
くは7.5g/m2以下程度の付着量で充分である。
さらに、本発明においては、−層の性能向上を計るため
に、Sn被覆層を設けてから、Snの溶融点(231℃
)直上から 300℃、好ましくは240〜280℃の
温度でSn被覆層が加熱溶融処理される。該処理により
、メツキ原板とSn被覆層の合金化反応によって、Fe
−3n系の合金層かメツキ原板とSn被覆層の中間層と
して生成され、Sn被覆層のピンホールが一段と減少す
るため、Snのアノード防食によるSn被覆層の溶解或
いはSnカソードの腐食雰囲気でのメツキ原板からの鉄
溶解が一層抑制されSn被N鋼板の耐食寿命が層内上す
る。この加熱溶融処理については、特に規定されるもの
ではなく、従来のSnメツキ鋼板の加熱溶融処理方法と
同しでよい。 例えは、 240〜280℃の加熱温度
で03〜3秒間の短時間で加熱溶融処理が、加熱雰囲気
としてN2ガス雰囲気、MiXガス7囲気、或いはフェ
ノールスルフォン酸Snの水溶液、フェノールスルフ1
ン酸Snとフィチン酸の水溶液やZnCl2の水溶液等
をブラック又として塗布として大気中または上記の雰囲
気中で行なわれる。さらに本発明は、貯蔵時の黄変を防
止し塗装性能を向上するために、クロメート系被膜層を
施す。クロメ−ト系被膜層は、その用途、目的に応して
付着量が規制されるが、全目的に対してはそのイ」着量
は金属Cr量換算で片面当り1.5〜150 mg/m
2の範囲で設ける。
すなわち、貯蔵時の黄変防止から1.5mg/m2以上
あれば充分であり、1.5mg/m2未満ではSn被覆
層表面の均一被覆性が不充分であり、その後に施される
塗油との複合効果によっても貯蔵時の黄変を防止するこ
とが困難である。
また、塗装後の性能を確保するためには、Sn被覆層表
面のクロメート被膜効果を更に向上せしめることが必要
であり、その付着量は1.5B/m2以上、好ましくは
7.5mg/m2以上である。
すなわち、クロメート被膜層が1.5mg/m2以上で
は、クロメート被膜の均一被覆性を向上し、Sn被覆層
表面と塗料との付着がクロメート被膜を介して塗料密着
性を一層確保する。
方、クロメート被膜量の上限は150mg/m’以下、
好ましくは50 mg/m2以下である。クロメート被
膜量が150mg/m2をこえると、前記の効果が飽和
するとともに、加工によりクロメート被膜にクラックが
生成し、またカシ9発生の原因となる。
また、クロメート被膜については、塗装性能の向上、特
に腐食環境に長期間曝された場合の経時塗料密着性、塗
装後耐食性の向上に、金属Cr層と水和酸化物を主体と
する酸化クロム層からなるクロメート被膜層か有効であ
る。この被膜構成のクロメート被膜は、金属Cr層か片
面当りの付着量で1〜30 mg/m2、水和酸化物を
主体とする酸化クロム層が金属Cr量換算で5〜50 
mg/m’の範囲が好ましい。このクロメート被膜層を
設ける方法については、特に規定されるものではなく、
Cr”″6イオンを含有するクロム酸、クロム酸塩、重
クロム酸塩及びこれらに5o4−2イオン、フッ化物を
含有する水溶液を用いて、浸漬処理又は陰極電解処理か
施される。
例えは、Na2Cr2O7水溶液、Cr03−PO2−
3系水溶液中ての浸漬処理或いは陰極電解処理により、
水和酸化クロム層を主成分とするクロメート処理が行な
われる。
また、金属Cr層と水和酸化物を主体とする酸化クロム
層からなるクロメート被膜を設ける場合には、CrO3
−5O,−’系浴、 Cr03−Na25IFa−NI
I4F系浴を用いて、電流密度を調整した陰極電解処理
により設けられる。
尚、塗装性能向上のためのクロメート被膜処理は、本発
明の製品に対して、加工後(例えば、0■成形加工後)
に表面清浄化処理を行なって施される場合も同様の効果
が得られる。
(実 施 例) 以下に、本発明の実施例について説明する。
第1表に示すCr含有量を中心に変化させた鋼成分の鋼
板を用い、3%Na0)1水溶液に界面活性剤を0.3
%添加した脱脂浴を用い脱脂、水洗後に20%H250
4水溶液を用いて50℃で電流密度20 A/dm’で
1秒間陽極酸洗、続いて1秒間陰極酸洗、水洗を行なっ
て、表面の清浄化、活性化処理を行なってから、第1表
に示すSn系被覆層及びクロメート被膜処理層を設け、
各種の性能評価試験を行なった。
尚、その性能評価は以下に示す各方法で実施し、その性
能評価結果は第1表に示す。
この結果、本発明の製品は比較材に較べて、塗装性能、
耐食性能、端面部の耐錆性能等において極めてすぐれた
性能を有し、容器用素材として極めてずぐれた特性を有
する。
・評価試験法 ■ 被覆層欠陥部を対象とした耐食性 0.25x 50 x 50mmの評価材を用い、端面
及び裏面をシールして、評価面に地峡に達するスクラッ
チ疵を入れ(1,5%クエン酸+1.5%NaCU)、
水溶液400+J中に、温度50℃で、288時間、酸
素の殆んど存在しないN2ガス通気霊囲気中で浸漬テス
トを行ない、 ■ 被覆層欠陥部に相当するスクラッチ庇部からのFe
fj出量及び ■ スクラッチ庇部を評価試験後、断面顕鏡により調査
してその庇部の穿孔腐食の状況によリ、その耐食性を評
価した。
尚、評価基準は以下の基準により評価を行なった。
■ Fe溶出量・評価 ◎・・・Fe溶出量が評価材の1 cm2当り2.5p
pm未満 O・・・Fe溶出量が評価材の1 cm2当り2.5p
pm以上〜5 ppm未満 △・・・Fe溶出量が評価材の1 cm’当り5 pp
m以上〜7.5ppm未満 ×・・・Fe溶出量が評価材の1 cm2当り7.5p
pm以上 ■ 穿孔腐食性・評価 ◎・・・スクラッチ庇部からの最大穿孔腐食深さが板厚
の25%未満 ○・・・スクラッチ庇部からの最大穿孔腐食深さが板厚
の25%以上〜40%未満 △・・・スクラッチ庇部からの最大穿孔腐食深さが板厚
の40%以上〜60%未満 ×・・・スクラッチ庇部からの最大穿孔腐食深さが板厚
の60%以上 ■ 被覆層欠陥部を対象とした耐食性 ■と同−評価材を用い、地鉄に達するスクラッチ疵を入
れた後(10%クエン酸+0.25%リン酸)水溶液4
00 ml中に、温度50℃で、288時間、酸素の殆
んど存在しないN2ガス通気雰囲気中で浸漬テストを行
ない、■Fe溶出量の測定及びスクラッチ庇部からの穿
孔腐食の状況を調査し、その耐食性の評価を行なった。
尚、評価基準は■の方法によった。
■ 端面錆の評価 ■ 板厚0.25mmの評価材を剪断した後の端面面に
ついて、冷凍(−15℃、30m1n)→高温・高温(
温度49℃、湿度≧98%。
60 m1n)→室内放置(30℃で2時間)を1サイ
クルとして、剪断面に錆が発生するサイクル数の観察に
より、その評価を行なった。
尚、評価基準は以下の方法によった。
◎・・・錆の発生か5サイクル以上で発生○・・・錆の
発生が4サイクル以上で発生△・・・錆の発生が3サイ
クル以上で発生×・・・錆の発生が2サイクル以上で発
生■ 板厚0.25mmの評価材を用い、カップ絞りに
より44φx8mm深さの加工評価材を作成、剪断面が
下部に位置するようにして、屋外曝露試験により、その
端面からの赤錆発生状況を観察して、その耐食性の評価
を行なった。
尚、評価基準は以下の方法によった。
◎・・・錆の発生が7日以上の曝露試験で発生O・・・
錆の発生が5日以上〜6日以内の曝露試験で発生 △・・・錆の発生が4日以上〜5日以内の曝露試験で発
生 ×・・・錆の発生が3日以内の曝露試験で発生■ 塗膜
欠陥部を対象とした性能評価 ■ 塗膜性能評価 評価材に対して、エポキシフェノール系塗料を5μ厚さ
に塗装後、地峡に達するスクラッチ疵を入れ(1,5%
クエン酸+1.5%Nack)水溶液中に、27℃で酸
素の殆んど存在しないC02通気雰囲気中で96時間浸
漬テスト後に、乾燥して直ちにセロファンテープ剥離を
行なって、スクラッチ部を中心とした塗膜欠陥部からの
塗膜剥離状況の調査により、容器内面を対象とした経時
後の塗膜性能の評価を行なった。
尚、評価基準は以下の方法によった。
◎・・・スクラッチ部での塗膜剥離が殆んど認められな
い。
○・・・スクラッチ部での塗膜剥離がわずかに認められ
る。
△・・・スクラッチ部での塗膜剥離が明瞭に認められる
×・・・スクラッチ部での塗膜剥離が著しく認められる
■ 塗膜性能評価 評価材に対して、Zn未顔料人りエポキシフェノール系
塗料を55μ厚さに塗装後、地鉄に達する1 mmX 
1 mm角の基盤目を100マス作成して、15%クエ
ン酸水溶液中に、27℃で酸素の殆んど存在しないN2
通気雰囲気中で240時間浸漬テスト後に、乾燥して直
ちにセロファンテープ剥離を行なって、その塗膜状況か
ら容器内面を対象とした経時後の塗膜性能の評価を行な
った。
尚、評価基準は以下の方法によった。
◎・・・塗膜剥離面積5%未満 ○・・・塗膜剥離面積5%以上〜10%未満△・・・塗
膜剥離面積10%以上〜20%未満×・・・塗膜剥離面
積20%以上 ■ 缶蓋材のスコア加工部を対象とした性能評価板厚0
.21mmの評価材を用いて、スコア残厚75μのイー
ジーオープン缶蓋用加工を行なって、内面相当側をシー
ルして、酸素存在霊囲気下で(15%クエン酸+15%
Nac、Q)水溶液中で50℃、120時間浸漬試験後
の性能評価を行なった。
■ 塗膜性能評価 上記評価試験後、乾燥して直ちにセロ ファンテープ剥離を行なって、その塗膜剥離状況より、
容器外面を対象とした促進試験による経時後の塗膜性能
の評価を行なった。
尚、評価基準は以下の方法によった。
◎・・・塗膜剥離面積がスコア加工部を中心に0.40
mm未満 O・・・塗膜剥離面積がスコア加工部を中心に0.40
m+n以上〜0.60mm未満△・・・塗膜剥離面積が
スコア加工部を中心に0.60mm以上−1,Omm未
満 ×・・・塗膜剥離面積がスコア加工部を中心に1.0m
m以上 ■ 穿孔腐食性評価 上記評価試験後に、スコア加工部の穿孔腐食状況を断面
顕鏡により調査して、その耐食性を調査した。
尚、評価基準は以下の方法によった。
◎・・・最大穿孔腐食深さがスコア残厚の20%未満 ○・・・最大穿孔腐食深さかスコア残厚の20%以上〜
40%未満 △・・・最大穿孔腐食深さがスコア残厚の40%以上〜
60%未満 ×・・・最大穿孔腐食深さがスコア残厚の60%以上 ■ 成形加工性の評価 板厚0.28mmの評価材を用い、 150mmφのブ
ランクサイズから深さ60mmの円筒絞りを行ない、そ
の割れ発生状況及び外面の被覆層のカシワ発生状況を検
討し、各評価材の相対比較を行なって、その成形加工性
を評価した。
尚、評価基準は以下の方法によった。
◎・・・非常に良好 ○・・・良好 △・・・劣る ×・・・非常に劣る
【図面の簡単な説明】
第1図は鋼中Cr添加量とSO被被層層の間の缶内容物
を対象とした場合のカップル腐食電流(1,5%クエン
、021ess雰囲気、Sn被覆層アノード)の関係を
示す図、 第2図は鋼中Cr添加量とSn被覆層との間の容器外面
を対象とした場合のカップル腐食電流(1%NaSO4
+  OJ5%NaC4水溶液、酸素飽和、Feアノー
ド)の関係を示す図である。 代理人  谷 山 輝 雄 11 他3名

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で C;0.15%以下、 酸可溶Al;0.005〜0.10%、 Cr;1.5〜11%、 残部鉄及び不可避的不純物からなる鋼板に片面当りの付
    着量が300mg/m^2以上のSn被覆層を施した後
    、加熱溶融処理を施し、続いて金属Cr量換算で片面当
    りの付着量が1.5〜150mg/m^2のクロメート
    系被膜層を施すことを特徴とする塗装性と耐食性に優れ
    たSn系被覆容器用鋼板の製造法。 2 重量%で、 C;0.15%以下、 酸可溶Al;0.005〜0.10%、 Cr;1.5〜11%、 Ti、Nb、Zr、Vの1種又は2種以上で0.03〜
    0.50% を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼板に
    、片面当りの付着量が300mg/m^2以上のSn被
    覆層を施した後、加熱溶融処理を施し、続いて金属Cr
    量換算で片面当りの付着量が1.5〜150mg/m^
    2のクロメート系被膜層を施すことを特徴とする塗装性
    と耐食性に優れたSn系被覆容器用鋼板の製造法。
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