JPS61270389A - 燃料容器用鋼板 - Google Patents

燃料容器用鋼板

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Publication number
JPS61270389A
JPS61270389A JP11049985A JP11049985A JPS61270389A JP S61270389 A JPS61270389 A JP S61270389A JP 11049985 A JP11049985 A JP 11049985A JP 11049985 A JP11049985 A JP 11049985A JP S61270389 A JPS61270389 A JP S61270389A
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JP
Japan
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coating layer
fuel
alloy
alcohol
corrosion resistance
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Pending
Application number
JP11049985A
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English (en)
Inventor
Yukinobu Higuchi
樋口 征順
Kenichi Asakawa
麻川 健一
Toshinori Mizuguchi
俊則 水口
Minoru Fujinaga
藤永 実
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アルコール燃料、アルコールを含有するガン
リン、ガソリンの如き燃料収容容器材料として使用され
る燃料容器用表面処理鋼板に関するものである。
(従来の技術) 最近の石油事情の悪化(石油コストの上昇および生産量
の減少)に伴って、自動車用燃料としてガソリンに代っ
て、メチルアルコールやエチルアルコールの如キアルコ
ール燃料、或いはガソリンニ対シテメチルアルコール、
エチルアルコール。
メチルターシャリ−ブチルアルコール(MTBA ) 
等の如きアルコールを混入した燃料(所謂ガソホール)
が、代替燃料として使用されつつある。
これらのアルコール燃料或いはアルコール添加ガソリン
(ガソホール)の自動車燃料容器材料には、特開昭50
−23345号公報、特開昭51−115240号公報
など多く発表されているようなPb−Sn合金被覆鋼板
が一般に使用されているが、その鋼板の耐食性を著しく
劣化せしめられる問題があった。その原因は、Pb−S
n合金鋼板はpbを主体とするpbとSnの共晶合金で
、その被覆層が構成されているために、例えば (a)  pb  金属はメチルアルコールに著しく腐
食されるため、被覆層のpb金属層の部分が腐食され易
い。
(b)  −アルコール燃料又はアルコール添加ガソリ
ンが酸化されて生成されるアセトアルデヒド、さく酸(
エチルアルコールの酸化生成物)或いはホルムアルデヒ
ド、ギ酸(メチルアルコールの酸化生成物)にpb金金
属著しく腐食され、被覆層中のpb  金属層の部分が
腐食される。
(C)アルコールに含有される水分或いはアルコールの
酸化生成物によって、被覆層で形成されたピンホール部
から腐食を増大する。
等の原因によって、Pb−3n 、合金メッキ鋼板はそ
の耐食性が著しく劣化せしめられる。
このため、このような燃料を収容する容器鋼板として、
被覆層のピンホールが少なく、またアルコールやアルコ
ールの酸化生成物(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ギ酸、さく酸)に対し、耐食性のすぐれた高耐食性
の素材が要求されることになる。
これらの要求に対処する材料として、表面にN1メッキ
、 Ni−Co合金メッキ、N1−an系合金メッキ。
SnメッキのようにNi 、 Co 、  snや、こ
れらの合金の被覆層を施した鋼板が開発され、比較的良
好な耐食性が得られている。
さらに燃料容器の加工形状或いは高速成形加工によって
、被覆層のピンホールの拡大、表面のプレス1カジリ”
現象による被覆層の疵付きにょる地鉄に達する欠陥、又
取扱い時の地鉄に達する疵等により、これら欠陥部から
発生する赤錆現象がみられた。
特に、ガソリン或いは外部から混入するCJ−イオン、
水分が多い場合や、アルコールとガソリンの混合燃料か
ら分離した水分によって、腐食が進行し穿孔腐食もみら
れた。一方、タンク外面の融雪塩腐食問題も、近年さら
にシビアーになり、被覆層の欠陥部或いは道路散布塩の
衝突(いわゆるチッピング現象)による地鉄に達する疵
の発生によって、Cl−イオンによる腐食、特に孔あき
につながる穿孔腐食も懸念された。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はこれらの状況に対してなされたもので、鋼板の
アルコール燃料、アルコール含有燃料、ガソリン等に対
する耐食性問題や、タンク外面ノ融雪塩腐食問題を解決
すると共に、成形加工性、溶接性等にすぐれた燃料容器
用鋼板を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明の要旨はC:0.02%以下、Cr:
3〜20%、酸可溶AgH0.o o 5〜0.10%
の他にTi、Nb、Zr、V の1種または2種以上で
0603〜0.50チを含有し、さらにB : 0.0
03チ以下を含有して、残部が鉄および不可避的不純物
からなる鋼板の燃料容器内面相当側に、厚さ0、5〜1
0μのSn、Ni、Co の1種または2種以上からな
る被覆層を施し、他方の燃料容器外面相当側に、厚さ1
〜10μのPb−Sn合金被覆層を施した燃料容器用鋼
板である。
以下に本発明について詳細に説明する。
アルコール、アルコールを含有する燃料、ガンリン、ア
ルコールの酸化物(アルデヒド類、ギ酸、さく酸等の有
機酸)、これらに含まれる水分等に対して、Cr3%以
上含有する鋼板、特にCr量が5−以上含有される鋼板
は、すぐれた耐食性を示す。
しかしながら、Cr含有量が20チをこえると、加工性
と溶接性が劣化し、燃料容器製造時の成形加工、或いは
溶接性を困難にする。従って、燃料容器内面を対象とし
た腐食雰囲気に対する耐食性と加工性、溶接性の観点か
らcr含有量は3〜20チで、好ましくは5〜11チの
範囲である。
加工性の点から、Cr 11%以下のγ相とα相の変態
領域組成においては、鋼板製造時において、これらの変
態により結晶粒の粗大化が生じにくく、苛酷な成形加工
を受けた場合に、リジングと呼ばれるハダ荒れ現象が生
じにくく、加工性の点からOr  含有量の上限は、1
1%以下が特に好ましい。
鋼板の耐食性からは、上記の如(Crの効果が最も大き
いが、本発明では自動車その他貯蔵用の燃料タンク素材
を対象とする観点から、C1酸可溶Mその他の鋼成分に
ついても、その含有量を限定する必要がある。
Cは含有量の増加によシクロムカーバイドヲ析出して、
鋼の機械的性質と耐食性を劣化する。従って、C含有量
は010%以下、好ましくは0.02チ以下である。
Mは、鋼中に残存する酸可溶/Vt(So2Ag)量が
、0. o o 5%未満の歩合有量では、酸化性ガス
による気泡の発生を防止する事が困難であり、鋼の表面
欠陥発生率を著しく高め、鋼素材の耐食性劣化の起点と
なる。また、O,l O%を超える過剰な酸可溶Mは、
M系酸化物を鋼表面に点在せしめて、耐食性劣化の起点
或いはメッキ面においては不メッキ、ピンホール等を発
生して、メッキ層の健全性を損じる。
又、本発明においては、上記の鋼成分の他に0、03〜
0.50%のTi 、 Nb、 Zr 、 V ’jz
1種又は2種以上含有させて、鋼中のCと結合せしめて
含有されるCrの有効化を計9、更にすぐれた成形加工
性と、耐食性を向上せしめるものである。
T1  などの鋼成分の含有量が、総和で0.03%未
満ではクロムカーバイドの析出を防止して、成形加工性
及び耐食性を向上せしめる効果が少なく、またその含有
量が0.50%を超えると、その効果が飽和に達し経済
的でなくなると共に、これら成分の析出によって素材の
硬質化を起し、成形加工を劣化する傾向にある。特に、
好ましいのは、これら元素の含有量が0.075〜0.
20%の範囲である。
さらに本発明において、上記の鋼成分の他に、0、 O
O3%以下のBを添加する。Bは更にすぐれた成形加工
性と、溶接、ロウ付は作業等の熱影響部に対する強度劣
化防止を目的として添加される。
即ち、本発明の前記鋼成分へのBの添加は以下の理由に
よる。
燃料容器等の高度な成形加工が施され、寒冷地域で使用
されるような場合には、低温度で衝撃を受けた場合に、
二次加工割れと称される割れ等が発生する場合がある。
これは、上記の如くC含有量が極めて少ない量に限定さ
れるため、鋼中に含有される不可避的不純物であるp、
s等の結晶粒界への析出が増加して、結晶粒界をぜい化
するためと考えられる。
従って・これらの不純物の代りに、結晶粒界へ析出シて
、p、B等の析出を抑制し、結晶粒界の強化が可能で、
二次加工割れを防止しうる元素としてBが添加される。
また、Bの添加は、結晶粒界に析出するので、溶接或い
はロウ付は作業等の高熱操作を受ける場合に、これらの
熱影響部での結晶粒の成長、粗大化を防止するので、本
発明の製品の用途によっては、0.003%以下のBが
添加され、好ましくは0.001%以下で添加される。
このBもまたO、 OO3%をこえて添加されると、鋼
板が硬質化される成形加工性を劣化せしめるので、上記
範囲に限定する。
本発明は、上記のような成分組成の鋼板を、そのままア
ルコール燃料、アルコール含有燃料などの燃料容器材料
として使用したのでは、必ずしも良好な結果が得られな
い。この原因は、大気中のCj−″イオン或いは水分が
、燃料や容器内面に蓄積されたり、或いは容器製造時に
使用されたフラックス、例えば塩化亜鉛、水分等が容器
内部に混入され、アルコール燃料と04−イオンを含有
する水分が、二相に分離され、その時の(4−イオンを
含有する水分相によって、赤錆の発生、穿孔腐食の発生
が生じるのである。
一方、燃料容器外面は、冬期における道路凍結防止用の
散布塩によるC1−イオン、或いはCJ−イオンの存在
する海風雰囲気等において、赤錆の発生、赤錆発生部等
から穿孔腐食を起し、耐食寿命を著しく劣化する問題が
ある。従って、本発明は上記の様な鋼板を、そのまま燃
料容器に使用したのでは、耐食性が不充分である。
本発明においては、前記のCr含有鋼板の燃料容器内面
側は、厚さ0.5〜l OμのSn、Ni、C。
被覆層及びこれら2種以上の合金被覆層を施す。
一方、燃料容器外面側は、厚さ1〜10μのpb−Sn
合金被覆層を施す。すなわち、燃料容器内面に相当する
側のCr含有鋼板の片面に対しては、アルコール、アル
コール含有燃料、アルコールの酸化生成物、水分、ガソ
リン、C1−イオン等に対して、耐食性の良好なSn 
、 Ni 、、 Co  の金属又は合金の被覆層を施
す事によって、耐食性を確保するとともに、これら被覆
層の欠陥部(ピンホール)、成形加工時の地鉄に対する
庇部等の鋼素地の耐食性を確保する事にある。
さらに加うるに、Cr含有鋼成分と被覆層を用いる事に
よって、鋼素地と被覆層のカップル腐食電流を減少する
効果によって、例えばピンホールや成形加工時に生じる
疵等の被覆層欠陥が存在しても、被覆層が鋼素地に比し
て電位的に卑な場合には、被覆層の犠牲防食による腐食
量が小さく、また被覆層が鋼素地に対して電位的に責な
場合でも、鋼素地の腐食量が小さく、穿孔腐食の危険性
が極めて少ない。
その結果、本発明の被覆層の被膜量(メッキ童)を少な
くする事ができるので、被覆メッキ層の密着性、燃料容
器に特に要求される成形加工性の点で、極めてすぐれた
効果が得られる。
而して、本発明において、Sn、Ni、Co  の被覆
処理方法、被覆処理条件等は特に規定されるものでない
が、脱脂、酸洗等のCr含有鋼板に対する表面清浄化、
活性化処理を行なった後に、以下のような条件で被覆処
理が行なわれる。
(1)  Nlメッキ メツキ浴組成:硫酸ニッケル 25ot/L塩化ニツケ
ル  709/l ホウ酸    :soy/L 電流密度  5〜150A/drr? (2)  Snメッキ メツキ浴組成:  フェノールスルノオン酸209/を
硫酸第1錫   601/1 ENSA (添加剤)    10f/を電流密度  
5〜50 A/drr? (3)  Ni−Sn合金メッキ 塩化ニッケル  250 ?/を 塩化第1錫   50 t/を 酸性弗化アンモニウム sot/を 電流密度  5〜50 A/ dm” (4) Ni−Co合金メッキ 硫酸ニッケル 1z5y/を 硫酸コバルト 1z5y/を 塩化ニッケル  3at/を 塩化コバルト  30V/L ホウ酸     25y/L 電流密度  5〜l 50 A/drr?それぞれの被
覆メッキ層の厚さは、0.5〜10μで施され、特に好
ましくは1〜7μである。これは、0.5μ厚さ未満で
は、被覆層の均一被覆性が極めて不充分であり、ピンホ
ールの生成量が多く、耐食性向上効果が得られない場合
がある。さらに、被覆層の厚さが10μをこえると、耐
食性向上効果が飽和するとともに、被覆層の密着性、成
形加工性が劣化する傾向にあシ好ましいものでない。
また、被覆層のNi、Sn、Coを組み合わせた場合の
合金組成は、各金属ともほぼ同様のすぐれた耐食性能を
示し、全組成範囲の合金組成が使用される。
次に、燃料容器外面に対しては、アルコール。
アルコール含有燃料に対しては、耐食性は劣るが、+4
−イオン、水分等に対する耐食性が極めてすぐれ、また
燃料容器に要求されるその他の重要特性である半田性、
成形加工性等をCr含有鋼板に対して付与しうるPb−
Sn合金被覆層を施す。
これは道路凍結防止用の散布塩や海風雰囲気の如き、C
I−イオンや水分の多い腐食雰囲気に曝された場合の燃
料容器外面の耐食性を向上せしめるのに優れた効果を付
与しうる。特に、本発明に使用されるCr含有鋼板との
複合効果により、鋼板とPb−Sn合金被覆層間のカッ
プル腐食電流が、Crを含有しない鋼板を被メツキ原板
として使用した場合に比して、極めて小さくなるか、或
いはCr含有量によっては、Pb−Sn合金被覆層がア
ノ−ディックになるため、これら合金被覆層のピンホー
ル部、或いは成形加工時の疵付き部分等からの被メツキ
原板の腐食が著しく軽減されるため、極めてすぐれた耐
食寿命延長の効果が得られる。
さらにまた、上記の如き燃料容器外面に和尚する片面に
、Pb−Sn合金被覆層を施す効果として、該被覆層は
、軟質で潤滑性に富む金属で構成されるため、燃料容器
用鋼板の如き苛酷な成形加工を要求される場合、被覆層
の潤滑効果が付与されるため、極めて有利である。
まだ、Pb−Sn合金被覆層は、半田合金であるため、
燃料容器の如く、燃料送入管の如き配管類の接合が、半
田接合される部分が多いので、本発明の鋼板は半田性が
極めて優れるため、燃料容器用鋼板としては特に有利で
ある。
而して、このPb−an合金被覆層の組成としては、特
に規定されるものではないが、半田性の点からan  
含有量が3チ以上、好ましくは5%以上のPb−Sn合
金組成のものが用いられ、Sn含有量の上限は規定され
ないが、経済的な面から50チ未満、好ましくは30%
以下の組成の合金が使用される。
この被覆層の厚さは、本発明の目的を達成するために重
要であり、その厚さは1〜10μの範囲に規定される。
即ち、その厚さが1μ未満では、Cr  含有鋼板表面
に対する均一被覆性が充分でなく、ピンホールの生成量
が多く、その耐食性が充分でなく、また被覆層が薄すぎ
るため、本発明の目的とする被覆層による潤滑効果、半
田性向上効果が得られない。
また、その厚さが10μをこえる場合、効果が飽和し、
経済的でなくなるとともに、被覆層による平滑性が増大
するため、成形加工時の接触抵抗が増加し、成形加工性
が劣化する事及び燃料容器作成の溶接時に、被覆層金属
による電極の汚染が増加するなど、溶接性が劣化するの
で好ましくない。従って、Pb−an合金被覆層の厚さ
は、1〜10μ、好ましくは3〜7μ厚さの被覆層が施
される。
而して、Cr含有鋼板の片面のみに、このPb−3n合
金被覆層を設ける方法としては、電気メツキ方法、溶融
メッキ方法、気相蒸着メッキ方法のいずれの方法でもよ
い。
Cr  含有鋼板の表面を、脱脂、酸洗録の表面清浄化
、活性化処理後に、Pb−Sn合金被覆処理が施される
。例えば、電気メツキ法の場合には、所定の合金組成に
対応するpbイオンとSnイオンを含有するホラフッ化
物浴を用いて、鋼板の片面のみに所定厚さを得るための
電気量を通電電解処理する事によって得られる。
また、溶融メッキの場合には、Cr含有鋼板の非メッキ
面に、溶融Pb−Sn合金メッキ浴との反応を阻止する
マスキング剤、例えばCr2O3系化合物やケイ酸化合
物を塗布して、メッキ浴中に浸漬処理する事によって、
片側メッキ面のみに、所定含有量のSnを含む溶融Pb
−Sn 合金メッキ被覆層を得ることができる。
気相蒸気メッキ法についても、片側メッキ面のみに、真
空中で溶融Pb−Sn合金メッキ浴を加熱蒸発し、鋼板
の片面のみに、Pb−Sn合金蒸着層を設ける事によっ
て達成する事ができる。
本発明においては、いずれの方法において、Pb−Sn
合金被覆層をCr含有鋼板の片面のみに設けてもよいが
、前記の1〜10μ厚さの被覆層を、性能面から設ける
事が必要である。
而して、このPb−Sn合金被覆層は、水分、CJ−イ
オン、504−2イオン等に対しては、すぐれた耐食性
を示すが、アルコール、アルコールの酸化物等に対して
、極めて耐食性が劣り、その溶解が著しい。その結果、
アルコール燃料に接する面に、Pb−Sn合金被覆層が
存在すると、アルコール燃料による腐食生成物が、タン
ク配管の目詰りを起こす問題がある。従って、このPb
−9n合金被覆層は、燃料容器体面に相当する片面のみ
に限定されなければならない。
尚、Pb−Sn合金被覆層中に、被覆層形成に使用され
る地金等から、Zn、Sb等が含有される場合において
は、本発明の製品の性能に対して、何ら悪影響を及ぼさ
ないので、5%以下含有されても、何ら悪影響を及ぼす
ものでない。
さらに、また本発明に使用されるCr含有鋼板に、耐食
性向上元素のNi 、 Mo 、 Co  等が10チ
以下程度含有される場合においても、本発明を何ら妨げ
るものではない。
次に、この燃料容器外面を対象としたPb−3n合金被
覆層表面に対して、この被覆層の欠陥部を、さらに化学
的に処理する事によって、耐食性能を向上する事或いは
塗装に使用する場合を対象とした塗装性能の向上環を目
的として、リン酸イオンを含有する水溶液或いはCr+
6.Cr+3イオンを含有する水溶液を用いた化学処理
を施してもよい。
例えば、01〜5%のリン酸水溶液を用いて、常温〜8
0℃の温度で、1〜10秒間の浸漬或いはスプレィ処理
を行なって、その耐食性或いは塗料密着性を向上する化
学処理を施してもよい。
以上本発明を、アルコールもしくはアルコールを含有す
る燃料タンクについて主として説明したが、通常のガソ
リンを対象とした燃料タンクに適用又は共用しても、そ
の耐食性は良好であり、何ら差支えない。
以下に、本発明の実施例について述べる。
第1表にCr含有量を中心に変化させた鋼成分の鋼板を
用い、脱脂、酸洗等の前処理、活性化処理を施した後、
Cr含有鋼板の各面に対して、本発明の被覆処理を所定
量節した本発明の製品について示し、各々・燃料容器形
成及び内面を対象とした性能評価を行なった結果を第2
表に示した。
また、本発明の製品について、燃料容器形成を想定した
成形加工性、半田接合性、溶接性についての性能評価を
行なった結果を併せ示した。尚被覆層に対しでは、Pb
−8%合金層表面を主体に、0.5% IJン酸水溶液
を用い、70℃で7.5秒間の浸漬処理、リンガ−ロー
ル絞り処理、乾燥による化学処理を施した。
評価試験については以下の方法で実施した。
1.燃料容器外面を対象とした耐食性評価(A)塩水噴
霧試験による耐食性 塩水噴霧試験240時間後の燃料容器外面(被覆層面)
を対象とした耐食性を評価し、評価基準は以下の基準に
よった。
O・・・100 X 300 uの試験片サイズ中の赤
錆発生個数5個以下 0・・・100 X 300 wの試験片サイズ中の赤
錆発生個数6〜12個 Δ・・・100 X 300.の試験片サイズ中の赤錆
発生個数13〜20個 X・・・100 x 300 Hの試験片サイズ中の赤
錆発生個数21個以上 (B)C,C,T試験による耐食性 サイクルコロ−ジョン試験(C,C,T試験)■塩水噴
霧(5%NαC135℃×4時間)→■乾燥(10℃ 
湿度60% 2時間)→■湿潤(49℃ 湿度98% 
2時間)→■冷却(−20℃×2時間)→■塩水噴霧 ■〜■が1サイクルのC,C,T試験45サイクルを行
ない、0.8 Uの板厚の試験片を用いて、赤錆発生・
腐食部の板厚減少量の測定によシ耐食性評価を行なった
Δ・・・板厚減少量 0.45u以上〜0.75.未満
×・・・板厚減少量 0.75.以上 (C)  0.8 X 100 X 150.の試験片
を用い、直径1〜21Jのアランダムを圧力IK?/−
で10秒間、試験片の被覆層面に1c!A当り1,52
を衝突、チッピングさせてから、上記C,C,T試験を
35サイクル実施し、赤錆発生部の板厚減少量を測定し
て、上記(B)の評価基準により評価を行なった。
2、燃料容器内面対象試験 ブランクサイズ0.8X150flφの試験片より、ポ
ンチ直径75mjφ、しわ押え力1tで’7j)llJ
φ×高さ40gの円筒容器を作成、100CC以下のア
ルコール燃料を対象とした腐食促進溶液を充填、密封し
て評価試験を行なった。
(D)ガソホール対象試験 (20qbエタ/−ルー)−0,03%さく酸+0.1
5チの1% Nac、を水+残ガソリン)溶液を用いて
3ケ月間評価試験実施 (E)ガソホール対象試験 (70%メタノール+10%イングロビルアルコール+
0.03%ギ酸+0.3%の1.2%NaCL水十残ガ
ソリン)溶液を用いて、3ケ月間評価試験(F) 10
0チアルコール対象試験 (99チメタノール+0.01%ギ酸十〇、99%の0
.54 NaC1水溶液)からなる溶液を用いて、3ケ
月間評価試験 を各々実施し、以下の評価基準によシその評価を行なっ
た。
O・・・円筒容器内(溶液浸漬部、蒸気接触部共)の赤
錆発生数0〜3個 O・・・円筒容器内(溶液浸漬部、蒸気接触部共)の赤
錆発生数3〜10個 Δ・・・円筒容器内(溶液浸漬部、蒸気接触部共)の赤
錆発生数10〜20個 ×・・・円筒容器内(溶液浸漬部、蒸気接触部共)の赤
錆発生数21個以上〜多数発生 3、燃料容器対象・シーム溶接部対象試験燃料容器内面
に相当する内面対象被覆層同志を重ね合わせて、0.8
藷の試験材を用い、4u巾の台形電極で加圧力400K
P−f、溶接速度2.5m/min 、溶接時間2−2
00秒でシーム溶接Wを行ない、第1図の様な試験片を
作成し、下記に示す溶液を充填して、上部にプラスチッ
ク製の蓋をして、3ケ月後の外観々察によシ評価を行な
った。
Oガソホール対象試験液 (80チメタノール+5チインプロピルアルコール+0
.01%ギ酸+0.1%のN、C4水0.3%十残ガソ
リン)溶液を用いて3ケ月間評価試験0評価基準 ◎・・・下面及び側面の赤錆発生率 5%未満0・・・
下面及び側面の赤錆発生率 5〜10%未満Δ・未満下
面及び側面の赤錆発生率 lO〜20%未満X・・・下
面及び側面の赤錆発生率 20%以上4、半田性 燃料容器の配管に使用される5n−Zn合金(Snキ8
o〜90%)メッキ鋼板と、本評価材の外面の半田接合
性を評価するだめ、Zn(J2− HCA  系フラッ
クス及び60%5n−40%Pb半田を用いて、Sn 
−Zn合金メッキ面と被覆層面間の半田昇り性と、半田
接合部の強度を測定して、総合的に評価材、比較材、比
較材の相対評価を行なった。
◎・・・極めて良好 0・・・比較的良好 Δ・・・やや劣る X・・・非常に劣る 5、溶接性 板厚O,S 、の試料を用いて、燃料容器内面を対象と
した被覆層同志を重ね合わせて、4Q巾の台形電極で、
加圧力400Kg−f、溶接速度2. s m/min
、溶接時間2−200秒で、溶接電流範囲、ナゲツトの
生成状況、溶接部外観を総合的に評価し、各評価材の溶
接性を相対的に評価した。
◎・・・非常に良好 O・・・比較的良好 Δ・・・可成り劣る ×・・・非常に劣る 各成形加工性 0評価法■ ブランクサイズ0.8X500X500.、潤滑油塗布
後、シワ押え圧力30tの条件で150×150、角の
ポンチで角筒絞シを行ない、絞り深さの限界と角筒絞り
材外面のカジリの発生状況より評価した。
◎・・・被覆層のカジリによる損傷なく、成形加工性極
めて良好 O・・・被覆層のカジリによる損傷なく、また成形加工
性可成り良好 Δ・・・加工度によっては被覆層のカジリによる損傷若
干発生 ×・・・成形加工性極めて劣る O評価法■ 板厚0.8uの試料を用い、ブランク径133.2藺で
各々絞り比が1段絞り(2,22)→2段絞り(2,8
9)→3段絞り(3,6)の3段絞りを行い、−40℃
で上記加工材に円錐ポンチを押し込み、上記加工材に縦
割れが発生するか否かで、その二次加工性を評価した。
◎・・・縦割れ発生なく、二次加工性良好×・・・縦割
れ発生し、二次加工性劣る測定不可・・・3段絞りによ
って割れが発生し、二次加工性評価不能(加工性が劣る
) (発明の対果) 上述の通り本発明の製品は比較材に比べ、アルコールも
しくはアルコールを含有する燃料容器用鋼板として、極
めてすぐれた特性を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はシーム溶接試験の模式図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. C:0.02%以下、Cr:3〜20%、酸可溶Al:
    0.005〜0.10%の他にTi、Nb、Zr、Vの
    1種または2種以上で0.03〜0.50%を含有し、
    さらにB:0.003%以下を含有して、残部が鉄およ
    び不可避的不純物からなる鋼板の燃料容器内面相当側に
    、厚さ0.5〜10μのSn、Ni、Coの1種または
    2種以上からなる被覆層を施し、他方の燃料容器外面相
    当側に、厚さ1〜10μのPb−Sn合金被覆層を施し
    たことを特徴とする燃料容器用鋼板。
JP11049985A 1985-05-24 1985-05-24 燃料容器用鋼板 Pending JPS61270389A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01111886A (ja) * 1987-10-23 1989-04-28 Toyota Motor Corp アルミニウム合金鋳物の表面メッキ層形成方法
JPH0247048A (ja) * 1988-08-09 1990-02-16 Kawasaki Steel Corp フランジ加工性と溶接性に優れた缶用Snめっき極薄鋼板

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JPH01111886A (ja) * 1987-10-23 1989-04-28 Toyota Motor Corp アルミニウム合金鋳物の表面メッキ層形成方法
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