JPS6366916B2 - - Google Patents

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JPS6366916B2
JPS6366916B2 JP59211425A JP21142584A JPS6366916B2 JP S6366916 B2 JPS6366916 B2 JP S6366916B2 JP 59211425 A JP59211425 A JP 59211425A JP 21142584 A JP21142584 A JP 21142584A JP S6366916 B2 JPS6366916 B2 JP S6366916B2
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JP
Japan
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alcohol
coating layer
corrosion resistance
steel
fuel
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JP59211425A
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Yukinobu Higuchi
Kenichi Asakawa
Toshinori Mizuguchi
Minoru Fujinaga
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はアルコール燃料及びアルコールを含有
するガソリン燃料を収容する容器として最適な耐
食性、加工性、及び溶接性にすぐれた性能を発揮
する燃料容器用鋼板に関するものである。 最近の石油事情の悪化(石油コストの上昇およ
び生産量の減少)に伴つて、自動車用燃料として
ガソリンに代つて、メチルアルコールやエチルア
ルコールの如きアルコール燃料或いはガソリンに
対してメチルアルコール、エチルアルコール、メ
チルターシヤリーブチルアルコール(MTBA)
等の如きアルコールを混入した燃料(所謂、ガソ
ホール)を代替燃料として使用することが提案さ
れ実施されつつある。 これらのアルコール燃料或いはアルコール添加
ガソリン(ガソホール)の自動車燃料容器材料に
は特開昭50−23345号公報、特開昭51−115240号
公報など多くの特許公報で発表されているPb−
Sn合金被覆鋼板が使用されているが、その鋼板
の耐食性を著しく劣化せしめるという問題があ
る。すなわち、その原因はPb−Sn合金鋼板はPb
を主体とするPbとSnの共晶合金でその被覆層が
構成されているために、例えば (1) Pb金属はメチルアルコールに著しく腐食さ
れるため、被覆層のPb金属層部分が腐食され
易い。 (2) アルコール燃料又はアルコール添加ガソリン
が酸化されて生成されるアセトアルデヒド、酢
酸(エチルアルコールの酸化生成物)或いはフ
オルムアルデヒド、ギ酸(メチルアルコールの
酸化生成物)によつて、Pb金属が著しく腐食
され、被覆層中のPb金属層の部分が腐食され
易い。 (3) アルコールに含有される水分或いはアルコー
ルの酸化生成物によつて、被覆層で形成された
ピンホール部から腐食を増大せしめる。 等の原因によつて、Pb−Sn、合金メツキ鋼板そ
の耐食性が著しく劣化せしめられる。 このため、このような燃料を収容する容器鋼板
として、被覆層のピンホールが少なく、またアル
コールやアルコールの酸化生成物に対して耐食性
のすぐれた、高耐食性の素材が要求されることに
なる。 さらに燃料容器の加工形状或いは高速成形方式
等によつては、上記被覆層のピンホールの拡大、
表面の“プレスカジリ”現象による被覆層の疵付
きによる地鉄に達する欠陥の生成、又取扱い時の
地鉄に達する疵発生等により、これら欠陥部から
の赤錆発生等の問題点が生じる現象がみられた。
特に、ガソリン或いは外部から混入されるCl-
オン、水分等が多い場合や、アルコールとガソリ
ンの混合燃料から分離した水分によつて腐食が進
行し穿孔腐食による孔あきの危険性もみられた。 一方、タンク外面に対しても、融雪塩による腐
食問題が近年さらにシビアーになり、前記同様に
被覆層の欠陥部或いは道路散布塩の衝突(いわゆ
る、チツピング現象)による地鉄に達する疵の発
生によつて、Cl-イオンによる腐食、特に孔あき
につながる穿孔腐食の発生が懸念された。 (発生が解決しようとする問題点) 本発明はこれらの状況に対してなされたもの
で、アルコール燃料、アルコール含有燃料、ガソ
リン等に対する耐食性の問題点、特に腐食に関し
て悪影響を及ぼす水分、Cl-イオン等が多く含有
される条件の悪い燃料が用いられた場合や溶接部
の耐食性に関する問題点を解決するとともに、成
形加工性、溶接性などにすぐれた燃料容器用鋼板
を提供する事にある。 (問題点を解決する手段) 本発明の要旨は、 重量%でC;0.02%以下、 Cr;3%〜20%、 酸可溶Al;0.005〜0.10%、又は上記分に更に
Ti、Nb、Zrの一種または二種以上で0.03〜0.50
%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物及び鉄
よりなる鋼板の少なくとも片面に、Ni、Co、Ni
−Co合金の拡散被覆層と該被覆層の表面にSn、
Sn−Zn合金メツキ被覆層を施した事を特徴とす
るアルコールもしくはアルコール含有燃料容器用
鋼板。 (作用) 以下に本発明について詳細に説明する。 Crを3%以上、特に5%をこえて含有する鋼
板は、アルコールアルコールを含有する燃料、ガ
ソリン、アルコールの酸化生成物(アルデヒド
類、ギ酸、さく酸等の有機酸)、ガソリンに対し
てすぐれた耐食性を示す。 しかしながら、Cr含有量が20%をこえると、
加工性と溶液性が劣化し、燃料容器製造時の成形
加工、或いは溶接性を困難にするので好ましくな
い。従つて、上記の腐食生成物の赤錆に対する耐
食性と加工性、溶接性の両面からCr含有量を3
〜20%、好ましくは5〜15%の範囲に規定した。 以上、耐食性の点からは上記の如く、Crの効
果が最も大きいが、本発明では自動車その他貯蔵
用の燃料タンク素材を対象とする観点から、Cお
よび酸可溶Alその他の鋼成分についてもその含
有量を限定する。 Cは含有量の増加につれてクロムカーバイドを
析出して鋼の機械的性質と耐食性を劣化する。 従つて、C含有量は0.02%以下、好ましくは
0.005%以下が望ましい。 Alは、鋼中に残存する酸可溶Al(SolAl)量が
0.005%未満の少含有量では、酸素性ガスによる
気泡の発生を防止する事が困難であり、鋼の表面
欠陥発生率を著しく高め鋼素材の耐食性劣化の起
点となる。また、0.10%を越える過剰な酸可溶Al
は、Al系酸化物を鋼表面に点在せしめて耐食性
劣化の起点或いは本鋼板に対して施される拡散処
理層においては不メツキ、ピンホール等を発生し
て拡散被覆層の健全性を損じる。 又、本発明において第2の発明は、上記の鋼成
分の他に0.03〜0.50%のTi、Nb、Zr、Vを一種
又は二種以上含有させて鋼中のCと結合せしめて
含有されるCrの有効化を計り、更にすぐれた成
形加工性と、耐食性を向上せしめるものである。 Ti、Nb、Zr、Vなどの鋼成分含有量が総量で
0.03%未満ではクロムカーバイドの析出を防止し
て、成形加工性及び耐食性を向上せしめる効果が
少なく、またその含有量が0.50%を越えるとその
効果が飽和に達し経済的でなくなると共に、これ
ら成分の析出によつて素材の硬質化を起し、成形
加工性を劣化する傾向にある。特に、好ましくは
これら元素の含有量が0.075〜0.20%の範囲であ
る。 本発明は、このような鋼板をそのまま燃料容器
に使用したのでは、耐食性が不充分であり、これ
らの鋼板に対してNi、Co、Ni−Co合金の拡散被
覆層と該被覆層の表面に、Sn或いはSn−Zn合金
のメツキ被覆層が施される。 上記鋼板のまま或いは上記鋼板に対してSn、
Sn−Zn合金のメツキ層はアルコール、アルコー
ル含有燃料に対してすぐれた耐食性を示すが、燃
料中に含有されてくる水分、Cl-イオン等の影響
により必ずしも充分な耐食性でなく、特に、燃料
容器接合部分の溶接部は燃料中の腐食因子である
水分、Cl-イオン等に対する耐食性が充分でない。 従つて、本発明においてはアルコール、アルコ
ール含有燃料、アルコールの酸化生成物、水分、
ガソリンCl-イオン等に対して耐食性の良好な金
属又は合金の被覆層及びこの被覆層と鋼板の間に
上記に対して耐食性の良好なNi、Co、Ni−Co合
金の拡散被覆層を設ける事によつて、これらの腐
食要因による耐食性を確保すると共に、被覆層の
欠陥部(ピンホール)、成形加工時の底部等から
発生する地鉄の耐食を抑制する。 特に、溶接部において最表面被覆層のSn、Sn
−Zn合金のメツキ被覆層が溶接によつて溶融さ
れ、部分的に被覆層が消失した部分においても拡
散被覆層が残存していることによつて溶接部にお
ける耐食性の維持効果が極めて大きい。従つて、
自動車車体の配置によつては溶接部が燃料容器下
部に設置される場合においてもすぐれた耐食寿命
が確保される。 而して、本発明において用いられる鋼板に施さ
れる拡散被覆層を設けるために使用されるNi、
CoおよびNi−Co合金の金属は、アルコール、ア
ルコール含有燃料、アルコールの酸化生成物(ア
ルデヒド、有機酸)、ガソリン、水分、Cl-イオン
に対して良好な耐食性を有すると同時に、拡散被
覆層の上層として設けられるメツキ被覆層と鋼板
との電位差を近づけSn、Sn−Zn被覆層に対して
Cr含有量3%超の鋼板に拡散された場合に鋼板
が電位的に貴になる金属として選定したものであ
る。 その拡散被覆層を設けるための処理方法、処理
条件等は特に規定されるものではなく、脱脂、酸
洗等のCr含有鋼板に対する表面清浄化、活性化
処理を行なつた後に、例えば以下のような電気メ
ツキ法により、Ni、Co、Ni−Co合金メツキが行
なわれる。 (1) Niメツキ; メツキ浴組成;硫酸ニツケル 塩化ニツケル ホウ酸 300g/ 70g/ 35g/ 電流密度 1〜150A/dm2 (2) Coメツキ; メツキ浴組成;硫酸コバルト 塩化コバルト ホウ酸 240g/ 45g/ 30g/ 電流密度 1〜150A/dm2 (3) Ni−Co合金メツキ;例えばNi−50%Coの場
合 メツキ浴組成;硫酸ニツケル 硫酸コバルト 塩化ニツケル 塩化コバルト ホウ酸 125g/ 125g/ 20g/ 20g/ 30g/ 電流密度 1〜150A/dm2 次いで、これらの電気メツキ後に水洗、乾燥
後、還元性又は非酸化性雰囲気で加熱処理が施さ
れて拡散処理層が設けられる。 この拡散処理層は、前記に電気メツキ法以外
に、例えば酢酸ニツケル(100g/)−界面活性
剤(1g/)、系等のNi金属イオン、Co金属イ
オン、或いはNiとCoの金属イオンを混合して含
有する水溶液を塗布して加熱処理してもよい。 而して、これら拡散処理が行なわれるNi、Co、
Ni−Co合金の厚さは0.01μ厚さ、好ましくは0.1μ
厚さ以上がよい。この厚さは、ピンホールの生成
が極めて少なく、均一な拡散被覆層が施される範
囲である。また拡散処理が還元性又は非酸化性雰
囲気中で行なわれるが、この加熱雰囲気中に微量
含有されてくる水分、酸素等の影響でCr含有鋼
板は比較的酸化され易く、酸化によりその表面に
Crの酸化物が生成されると続いて行なわれるメ
ツキ被覆層の均一生成を阻害するので、この酸化
を防止するためにも0.01μ厚さ以上の被覆処理が
好ましい。 拡散処理は還元性雰囲気又は非酸化性雰囲気の
連続焼鈍炉或いはバツチ式の箱型焼鈍炉等を用い
て行なわれるが、温度は600〜1000℃、好ましく
は650〜950℃の温度で行なわれる。これは600℃
未満では拡散処理が充分に行なわれるのに長時間
を要し工業生産に適さず工業的でなく、また1000
℃をこえる拡散処理条件では得られた製品を成形
加工した場合、結晶粒の粗大化の影響により、ハ
ダ荒れ(所謂、リジング現象)を生じるので好ま
しくない。 また、拡散処理時間は、各々用いられる焼鈍炉
の均熱温度を確保するための加熱方式、制御方式
等によつて連続焼鈍形式では数10秒〜数100秒バ
ツチ焼鈍では数時間〜10数時間行なわれ、特に規
定されるものではないが、特に冷間圧延のまま
(As Cold材)のCr含有鋼板を用いて、該鋼板の
焼鈍と拡散処理を兼ねて連続焼鈍炉を用いて拡散
処理を行なうのが、冷間圧延材の有する加工歪に
より予備被覆層と鋼板の相互拡散が促進される効
果が得られ、経済的、工業的に有利であり、20〜
180秒の加熱拡散処理により本発明の目的を達成
する拡散被覆層が得られる。 次いで拡散処理後上記雰囲気中で冷却された
後、本発明においては、そのまま或いは表面の状
況によつては、HCl、H2SO4等の酸溶液を用いた
活性化処理後に、Sn、Sn−Zn合金のメツキ被覆
層が設けられる。 このメツキ被覆層のメツキ方法、メツキ条件等
は特に規定されるものではないが、例えば (1) Snメツキ メツキ浴フエノールスルフオン酸 SnSO4 ENSA(添加剤) 15g/ 30g/ 10g/ 電流密度 1〜30A/dm2 (2) Sn−Zn合金メツキ メツキ浴組成フエノールスルフオン酸 硫酸Sn 硫酸Zn ENSA(添加剤) 3g/ 3g/ 120g/ 5g/ 電流密度 10〜30A/dm2 このような被覆メツキ層は、本発明に於いて
は、0.1〜10μの厚さ、(特に好ましくは0.5〜5μ)
が好ましい。これは、0.1μ厚さ未満では被覆層の
均一被覆性が極めて不充分であり、ピンホールの
生成量が多く、被覆層を施す事により得られる耐
食性向上効果が得られない場合があり、被覆層厚
さが10μをこえると、耐食性向上効果を飽和し、
被覆層の密着性、成形加工性を劣化する場合があ
る。 また、Sn−Zn合金に対するZnの添加量はZn含
有量の増加にアルコール含有燃料に対する耐食性
が劣化し、腐食生成物である白錆が燃料容器に結
合された配管の目づまり等を生じるので、30%未
満、好ましくは20%以下がよい。 更に、Sn又はSn−Zn合金のメツキ被覆層を設
けた後、これらの被覆層のピンホール部の封孔を
目的として、フエノールスルフオン酸浴或いは
Snイオンを含有するフイチン酸水溶液等のフラ
ツクスを塗布するか、または非酸化雰囲気でSn
の溶融点(231℃)〜300℃、好ましくは240〜280
℃の温度で加熱溶融処理を施して、更に耐食寿命
の延長を計つてもよい。 また、これらの被覆層の耐食性向上或いは塗装
性能の向上、特に燃料容器外面の塗装による耐食
寿命の延長を目的にした塗装下地処理のためのク
ロメート系処理を本発明の被覆層表面に施しても
よい。 而して、このクロメート系処理としては、
CrO3水溶液或いはCrO3に陰イオンを添加した
CrO3−SO4 -2、CrO3−PO4 -2、CrO3−F-系浴を
用いた浸漬処理、電解処理等により行なわれる。 この場合、Sn、Sn−Zn合金の表面は比較的安
定な酸化膜が生成されるので、この酸化膜の除去
と同時に均一なクロメート被膜を安定して得るた
めに、CrO3に陰イオンが含有されたCrO3
SO4 -2、CrO3−F-系浴を用いた陰極電解処理に
よりCr付着量として10〜150mg/m2(片面当り)
施したものがすぐれた効果(耐食性及び塗装性の
向上)が得られ好ましい。 以上、本発明のCr添加鋼に対する被覆処理は、
燃料容器の内外面に相当する両面に施してもすぐ
れた効果が得られる、 しかしながら、経済性の点からは燃料容器の内
面に相当する片面に本発明の被覆処理を施して、
含有される燃料に対する耐食性を確保するととも
に、燃料容器の外面に対してはZn又はZn系合金
メツキ被覆層を施して、その外面からの腐食に対
する防食処理を行なつてもよい。すなわち、道路
散布塩等からのCl-イオン等に対して比較的耐食
性がすぐれ、鋼素材に対して犠性防食効果のある
Zn又はZn−(8〜20%)Ni、Zn−(8〜20%)
Co、Zn−(8〜20%)(Ni+Co)、Zn−(8〜20
%)Fe系合金被覆層を0.5〜10μ施して、その外面
からの腐食に対する耐食寿命の延長を計つてもよ
い。 同様に、本発明の被覆処理を両面に施して、外
面には前記の如きクロメート系処理を施して防食
と装飾を兼ねる塗装処理を行なつてもよく、また
外面耐食に対する腐食環境のマイルドな場合に
は、本発明の処理を燃料容器内面のみに施して外
面は鋼素地のまま使用してもよい。 尚、本発明の鋼成分については、各々前述のよ
うに規定したが、これら鋼中に転炉等からの不純
物として、Ni、Mo等が各々1%以下、0.3%以
下含有されても性能に及ぼす影響は小さい。 又、同時に本発明はアルコールもしくはアルコ
ールを含有する燃料タンクについて説明したが、
通常のガソリンを対象とした燃料タンクに適用又
は共用しても、その耐食性は良好であり何ら差支
えない。 (実施例) 以下に本発明の実施例について述べる。 第1表にCr含有量を中心に変化させた鋼成分
の鋼板を用い、脱脂、酸洗等の通常の表面処理工
程における表面清浄化、活性化処理を施してか
ら、鋼板の少なくとも片面に各Ni、Co、Ni−Co
合金の被覆を行ない、拡散処理後に更に各々のメ
ツキ被覆処理を施した本発明になる鋼板と比較例
鋼板を示し、 燃料容器の形状を想定した角筒絞りを行な
い、各々燃料容器内面及び燃料容器外面を対象
とした性能評価および 燃料容器の溶接部を想定して、本発明の鋼板
のシーム溶接材の評価試験を行なつた結果を表
示した。 この結果、本発明の製品は比較材に比べ、アル
コールもしくはアルコールを含有する燃料容器用
【表】
【表】
【表】 (注) 判定基準 ◎…著しく良好 ○…比較的
良好 △…やや劣る ×…著しく劣る
鋼板として極めてすぐれた特性を有する。 尚、評価試験については以下の方法で実施し
た。 燃料容器内面を対象とした評価試験 (A) ガソホール対象試験 {84%ガソリン+14.5%メタノール+5%
NaCl水溶液を1.5%含有}系溶液 (B) ガソホール対象試験 {79.8%ガソリン+19%エタノール+0.02
%ホルムアルデヒド+1%NaCl水溶液を
1.18%含有}系溶液 (C) ガソホール対象試験 {82.49%ガソリン+7.5%メタノール+
0.01%ホルムアルデヒド}系溶液 (D) 100%アルコール対象試験 {97%メタノール+0.03%ホルムアルデヒ
ド+3%NaCl水溶液を2.97%含有}系溶液 の各水溶液を用い、500×500mmのブランクサイ
ズから第2図に示す200×200mm×80mm高さの角
筒絞り試験を作成、該試験片の内部に上記腐食
溶液を充填密封して、約1年間振動と静置を繰
り返し、その内部の腐食状況を判定した。 燃料容器外面を対象とした評価試験 (E) サイクルコロージヨン試験 塩水噴霧(5%NaCl35℃×4時間)→
乾燥(70℃ 湿度60% 2時間)→湿潤
(49℃ 湿度98% 2時間)→冷却(−20
℃×2時間)→塩水噴霧 〜が1サイクル 上記サイクルを60サイクル繰り返し、腐食
部の板厚減少及び錆の発生状況を総合的に評
価し、その耐食性能を評価した。 尚、本発明の燃料容器外面に相当する面
は、100g/CrO3−0.6g/m2SO4 -2系浴を
用い、80A/dm2−0.1秒間の陰極電解処理
により、15mg/m2のクロメート処理を行なつ
たものについて、性能評価を行なつた。 (F) 塗装後耐食性試験 前記の評価試験(E)のクロメート系処理を施
した評価材を用い、角筒絞り後にエポキシ−
フエノール系塗料を25μ塗装後、直径約7.5mm
径の細石を圧力3.5mg/cm2で10秒間、1cm2
り2gが衝突するようにチツピングさせてか
ら、前記(E)のサイクルテスト条件50サイクル
のテストを実施し、チツピング部からの赤錆
発生状況とその部分の板厚減少の測定及びチ
ツピング部以外の塗装面のブリスターの発生
状況より、その塗装後耐食性を評価した。 成形加工性評価試験 ブランクサイズ0.8×500×500mm、潤滑油塗
布後にしわ押え圧力30Tの条件で150×150mm角
のポンチで角筒絞りを行ない、絞り深さの限界
と角筒絞り材、外面のカジリ発生状況、被覆層
の粉末状の剥離状況(パウダリング現象)よ
り、その成形加工性を評価した。 (発明の効果) 以上の如く、本発明によれば、自動車用のアル
コールもしくはアルコール含有燃料タンク鋼板と
して、本発明の鋼組成、拡散被覆層及びメツキ被
覆層の相剰効果により、耐食性、成型加工性に極
めてすぐれ、また溶接部の耐食性も充分に確保し
うる燃料容器用鋼板を提供しうる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で、 C:0.02%以下、Cr:3〜20%、酸可溶Al:
    0.005〜0.10%を含有して残部が鉄及び不可避的
    不純物からなる鋼板の少なくとも片面に、Niま
    たはCoあるいはNi−Co合金の拡散被覆層と該被
    覆層の表面にSnまたはSn−Zn合金メツキ被覆層
    を施した事を特徴とするアルコールもしくはアル
    コール含有燃料容器用鋼板。 2 重量%で、 C:0.02%以下、Cr:3〜20%、酸可溶Al:
    0.005〜0.10%の外にTi、Nb、Zr、Vの1種又は
    2種以上で0.03〜0.5%を含有して残部が鉄及び
    不可避的不純物からなる鋼板の少なくとも片面
    に、NiまたはCoあるいはNi−Co合金の拡散被覆
    層と該被覆層の表面にSnまたはSn−Zn合金メツ
    キ被覆層を施したことを特徴とするアルコールも
    しくはアルコール含有燃料容器用鋼板。
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