JPH0212550B2 - - Google Patents

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JPH0212550B2
JPH0212550B2 JP57183767A JP18376782A JPH0212550B2 JP H0212550 B2 JPH0212550 B2 JP H0212550B2 JP 57183767 A JP57183767 A JP 57183767A JP 18376782 A JP18376782 A JP 18376782A JP H0212550 B2 JPH0212550 B2 JP H0212550B2
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JP
Japan
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extract
alcohol
liquid
roasted
perfume
Prior art date
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Application number
JP57183767A
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English (en)
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JPS5974977A (ja
Inventor
Takashi Tokuyama
Yoshihisa Matsuo
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JUSHIN SHUZO KK
Original Assignee
JUSHIN SHUZO KK
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Publication date
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Publication of JPH0212550B2 publication Critical patent/JPH0212550B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、焙煎穀類の抽出液製造工程におい
て、あらかじめ加熱蒸溜により香液を分離採取し
ておき、抽出液の混濁化、沈澱物生成防止のた
め、抽出液にアルコールを添加して滓下げを行な
い、該アルコールを除去した清澄液に、分離香液
を混合して香味の優れた焙煎穀類抽出液を製造す
る方法に関するものである。 本発明において、焙煎穀類とは、麦類、米類、
ハト麦を焙煎したものを云う。これらの焙煎物
は、麦茶、ハト麦茶として一般によく知られてい
る。ハト麦は漢方薬として、また麦茶は夏の飲み
物の代表として、古来より知られている伝統的な
天然飲料である。 家庭や職場での麦茶を沸かす作業は、夏の一風
物として一般の生活内に溶け込んでいるが、茶が
らを捨てる手間や、いつたん沸騰させて水で冷や
した後、冷蔵庫で冷やさなければならないという
手間のため、その作業は、規模の増加にしたがつ
て過大な労力となつている。この合理化のため、
テイパツク化、さらに進んで冷水用茶が市場に出
てきて、この便利さのために急速に広がつてい
る。しかし、これとても、便利さまたは味の点で
多くの問題をかかえている。 そこで、さらに近年、麦茶のストレート物が市
販に出てきたり、濃厚抽出物を製品化しようとす
る試みがなされているが、これらの第一の欠点
は、多量の滓の出現にあつた。この抽出液を清澄
化するため、本出願人の出願に係る特開昭57−
63078号においては、抽出液またはその濃縮物に
アルコールを添加して滓下げを行なつているが、
この方法によると、焙煎穀類の香りがアルコール
蒸溜の際、アルコール部へ移行して残液中の香り
成分が少なくなること、および香液を完全に分離
回収するには、膨大な装置が必要になるという問
題があつた。 本発明者らは、上記の問題を解決するため研究
を進めた結果、抽出液または濃縮物中の香り成分
を、あらかじめ加熱蒸溜により分離、保持してお
き、抽出液にアルコールを加えて滓下げを行え
ば、香り成分を損失することなく有効に利用でき
ること、さらに、抽出液は蒸発物を先に分離して
いるので、アルコール回収が容易に行ないえられ
ることを見出し、本発明を完成するに到つたので
ある。 すなわち、本発明は、焙煎した穀類の加水混合
液を加熱蒸溜して香液を分離し、抽出液にアルコ
ールを添加して滓下げをした後、該アルコールを
除去した清澄液と分離した香液とを混合すること
を特徴とする焙煎穀類抽出液の製造法である。 本発明においては、まず焙煎した穀類の加水混
合液を加熱蒸溜して香液を分離するのであるが、
焙煎穀類抽出液の製造においては、焙煎穀類を全
粒のまま抽出するよりも、焙煎穀類を粉砕して抽
出すると、収率が飛躍的に向上し、有効成分の抽
出率も高まる。したがつて、焙煎穀類を粉砕して
抽出を行なうのが好ましい。ところが、焙煎穀類
粉砕物の加水混合液を煮沸または水蒸気蒸溜する
と泥状々態となり、非常に泡立つため、一般的方
法では香液の回収がほとんどできない。 したがつて、好ましくは焙煎穀類粉砕物の加水
混合液を加熱容器内で水蒸気蒸溜または煮沸し、
抽出液の一部または全部を気液分離塔に導き気液
分離し、気体部を冷却液化して回収する。さらに
具体的には、焙煎穀類粉砕物の加水混合液を加熱
容器へ供給しつつ煮沸状態を保ち、気液分離塔へ
一部あるいは全部を導くと蒸発がはじまり、これ
を継続すると香気が盛んに発生し、これをコンデ
ンサーで冷却すると多量の香液が回収できるばか
りでなく、この香液は焙煎穀類特有の芳香を有
し、質的にも優れている。抽出残液は加熱容器お
よび気液分離塔より取り出す。 上記のように、気液分離塔を用いることにより
多量の香液が回収できるのは、抽出液が気液分離
塔へ入ると、沸謄状態における泡立ちがおさまつ
て香気が飛びやすくなるためであると推定され
る。さらには、これと同時に、加熱容器内にとど
まつていた気泡および香気も気液分離塔へ導びか
れるためと推定される。 前記のように香液を分離した後、抽出液に対し
てアルコールを添加して滓下げを行なう。抽出液
にアルコールを添加すると、にごり原因物質が凝
集沈澱するので、これを過等により除去するこ
とができる。 アルコールの添加量は、特に限定されるもので
はないが、抽出液に対し30〜60容量%が好まし
い。また、アルコールとしては、毒性がなく、か
つ殺菌作用を有する点で、エタノールが特に好ま
しい。 凝集沈澱したにごり原因物質を過等により除
去した後は、減圧濃縮等の手段を用いて、添加し
たアルコールを除去する必要があるが、抽出液は
蒸発物を先に分離しているので、アルコール回収
を容易に行なうことができる。そして、回収した
アルコールは再使用に供する。 このようにしてアルコールを除去した清澄液
と、先に分離した香液とを混合して焙煎穀類抽出
液とする。 本発明において、分離香液は酵素および熱で変
化しやすいのであるが、試験の結果、窒素気流中
で低温貯蔵すれば、表1に示すように長期間安全
であることが確認された。
【表】 香液分離抽出液はアルコールを添加することに
より、アルコールの防腐作用により、表2に示す
ように長期間腐敗しなかつたので、安全に、しか
も充分な滓下げが可能であり、製造の安全という
点でも極めて大きい効果を発揮した。
【表】 この両者の相乗効果により、本発明による製造
法は、単に香りの保持、製造の合理化、費用の低
減等の多大な効果以外に、製造の安全、安定性と
いう面においても顕著な効果が認められた。これ
は実際製造面において、滓下げに長期間かかるこ
とから特に有効であつた。 次に、本発明により清澄化された製品の官能検
査を行なつた結果を示すと、表3のとおりであ
る。
【表】 表2に示すように、本発明製品は従来のものと
くらべ、味、香り、清澄度ともに極めて優れたも
のである。 なお、本発明の製造法によれば、香液を分離
し、アルコールで滓下げをすることを特徴とする
ために、水抽出で抽出されない成分をアルコール
で抽出することも容易となり、この面でも大きい
効果を示すものである。例えばハト麦の薬効成分
のうち、抗腫瘍作用を示すコイキセノライドは水
では抽出されず、有機溶媒でのみ抽出されるが、
本発明によれば、水抽出、香液分離後の残渣をア
ルコールで再抽出し、この抽出液を滓下げに利用
することにより、容易かつ合理的に有効成分の抽
出を果すことができる。 従来から抽出効率を向上させ、かつ有効成分を
充分に抽出するために、焙煎原料を粉砕して抽出
する方法が試みられていたが、この方法による
と、とくに多量の滓が発生すること、および苦味
や渋味成分が多量に溶出して、抽出液自体の味覚
が著しく低下するため、いまだ実用化されていな
い。しかし、本発明によれば、にごりが充分除去
されるのみでなく、アルコールを添加して滓下げ
をすることにより、苦味や渋味も全くなくなるも
のである。これらの成分は、不溶性粒子となつて
沈降して、抽出液の味覚を損なわないものと考え
られる。 したがつて、本発明は、穀類全粒を使用する抽
出法とは格別に抽出効率の高い焙煎穀類を粉砕し
て使用する抽出法も採用でき、非常に有効である
ことが判明した。また、ハト麦抽出液についても
同様であつた。 焙煎大麦の抽出率を示すと、表4のとおりであ
る。
【表】 以上のように本発明により、香りが充分あり清
澄で、苦味や渋味のない抽出液が、自由な濃度で
安定的に得られることがわかつた。 そこで、実施例1に示すような方法により製造
した製品の用途効果について調査した。その結果
は表5のとおりである。
【表】 表5に示すように本発明により、単なる麦茶と
してのみでなく、濃い形での利用が可能になり、
コーヒー風、紅茶風といつた色々の味を楽しむこ
とができる。さらにアルコール飲料に利用して
も、いやみ、くせを消し、すつきりとしたうま味
が得られ、のどごしも良くなり、しかも、清澄な
液が得られるので、多くのカクテル類に利用でき
る。焼酎、ウイスキーにおいても同様に、本発明
製品を添加することにより、うま味、まる味がで
て、のどごしもすつきりすることが判明した。こ
れは一般に麦茶をわかしたり、他の製法で抽出し
たものでは、にごりが出て、しかも、いやみがあ
るので、本発明製品にしてはじめて可能ならしめ
る分野である。 成分が充分に抽出され、しかも、苦味や渋味が
ないために、上記のような濃い形で利用できるよ
うになつたのであるが、このために今まで全くわ
からなかつた抽出液の効果が判明した。例えば表
6に示すように、本発明製品は、二日酔を防止す
ること、アルコール臭(口臭)を抑制すること等
の効果がある。
【表】 本発明により、抽出液を自由に薄めて簡単便利
にお茶的に飲用できる風味のある清澄な製品が得
られるのみでなく、今まで知られていなかつた用
途、効果をもつ抽出液が得られるようになつた。 次に、本発明の実施例を挙げて説明するが、香
液の分離に当つては、図面に示す装置を使用して
実施した。図面において、1は原料撹拌槽、2は
加熱容器、3は気液分離塔、4はコンデンサー、
5は香液タンクであり、6,7,8,9は配管に
設けたコツク、10,11,12は配管に設けた
ポンプである。 実施例 1 粉砕した焙煎大麦70Kgを原料撹拌槽1で350
の水と混合し、撹拌しながら加熱容器2内に約
150送りこんだ。加熱容器2内を撹拌しつつ、
中の混合液が煮沸するよう間接加熱を行なつた。
約94℃で泡が立ち、その後沸謄がはじまつた。こ
の状態ではまつたく香液の回収はできなかつた。 抽出液が加熱容器2上部の配管より気液分離塔
3に入りだし、香液の回収ができはじめたので、
残りの焙煎大麦混合液を加熱容器2内へ500〜600
/hの速度で送りこんだ。それと同時に、加熱
容器2上部より混合液が気液分離塔3へ約70%送
りこまれるように調整し、加熱容器2および気液
分離塔3下部より500/hの速度で取り出せるよ
う調整した。約20分で全量を加熱容器2内へ送り
こんだ。その結果、香液量45、抽出液360が
得られた。分離香液はN2ガス充填して、5℃で
保存した。 抽出液はしぼり機にて原液250と残渣100Kgに
分離し、原液は凝集が確認できるまで(最終40
%)アルコールを投入した。滓が凝集沈澱し、上
ずみが清澄になるまで4日間要した。上ずみの清
澄が確認できたので原液を過し、蒸溜にてアル
コールと原液に分離した。 分離した原液は、ただちに濃縮を行ない、重ボ
ーメ度17まで濃縮を行なつた。その濃縮液に、あ
らかじめ分離回収した香液45を加えて重ボーメ
度10.5に調整した。収量は152であつた。成分
は下記のとおりである。 カルシウム 127mg/ マグネシウム 138mg/ リ ン 578mg/ 鉄 53mg/ カリウム 1613mg/ ナトリウム 1788mg/ 全窒素 0.092% アミノ態窒素 0.020% 全 糖 19.4% 還元糖 2.9% 灰 分 0.81% アルカリ度 3.4 実施例 2 粉砕した焙煎ハト麦70Kgを350の水と混合し、
実施例1とまつたく同様に実施し、重ボーメ10に
濃縮して濃縮ハト麦抽出液100を得た。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に用いた装置の説明図で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 焙煎した穀類の加水混合液を加熱蒸溜して香
    液を分離し、抽出液にアルコールを添加して滓下
    げをした後、該アルコールを除去した清澄液と分
    離した香液とを混合することを特徴とする焙煎穀
    類抽出液の製造法。
JP57183767A 1982-10-21 1982-10-21 焙煎穀類抽出液の製造法 Granted JPS5974977A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57183767A JPS5974977A (ja) 1982-10-21 1982-10-21 焙煎穀類抽出液の製造法

Applications Claiming Priority (1)

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JP57183767A JPS5974977A (ja) 1982-10-21 1982-10-21 焙煎穀類抽出液の製造法

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JPS5974977A JPS5974977A (ja) 1984-04-27
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JP57183767A Granted JPS5974977A (ja) 1982-10-21 1982-10-21 焙煎穀類抽出液の製造法

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Families Citing this family (5)

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JPS63102638A (ja) * 1986-05-06 1988-05-07 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 茶飲料の製法
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