JPH0212250Y2 - - Google Patents

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JPH0212250Y2
JPH0212250Y2 JP1985108497U JP10849785U JPH0212250Y2 JP H0212250 Y2 JPH0212250 Y2 JP H0212250Y2 JP 1985108497 U JP1985108497 U JP 1985108497U JP 10849785 U JP10849785 U JP 10849785U JP H0212250 Y2 JPH0212250 Y2 JP H0212250Y2
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JP
Japan
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crankcase
scraper
crank pin
lubricating oil
crankshaft
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JP1985108497U
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はクランクケース内を吸気通路の一部と
して利用したクランクケース過給式内燃機関の潤
滑装置に関する。
(従来の技術) 従来において、クランクケースを吸気通路の一
部として利用した2サイクル又は4サイクルのク
ランクケース過給式内燃機関としては、クランク
室に連通したキヤブレータが介装された吸気パイ
プと、クランクケース内と、クランクケース内と
燃焼室の吸入ポートとを連通する連通パイプとに
より吸気通路が構成されており、ピストンの上昇
に伴つてクランクケース内に混合気が吸入される
一方、ピストンの下降に伴つて連通パイプ内に混
合気が過圧送給される。また、ピストンの焼付
き、コンロツド大端部軸受の焼付きや摩耗、ピツ
チング等を防止するために、燃料に潤滑油を混合
したり、オイルポンプにより潤滑油を圧送循環す
ることによりクランクケース内各部の潤滑を行な
つている。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、クランクケース内で各部を潤滑した
潤滑油は比重が大きいので壁部を伝わりクランク
ケース底部に溜まることとなり、この潤滑油によ
り排気中に白煙を生じやすい不具合があつた。本
来、供給油量や消費油量としては最少量が望まし
い。
そこで本考案は、クランクケース底部に残留す
る潤滑油を有効利用することにより、供給油量や
消費油量を低減でき白煙の発生を防止可能とした
内燃機関の潤滑装置を提供することを目的とす
る。
(問題点の解決手段) 本考案の内燃機関の潤滑装置は、コンロツドの
大端部に連結するクランクピンと、このクランク
ピンの両側を支持する一対の円板状のアーム部と
を有するクランクシヤフトがクランクケース内に
収納されており、上記一対のアーム部の各々の周
面をクランクピン側からクランクシヤフトの軸心
に沿つて先細りの傾斜面に形成する一方、クラン
クケースの内周面を上記アーム部に対応する傾斜
面に形成し、前記コンロツドの大端部にスクレー
パとこのスクレーパに開口部を有し前記クランク
ピンを潤滑する潤滑油通路を設けると共に前記ス
クレーパの軌跡に沿つた凹状溝で且つ有底である
油溜り部を前記クランクケースの底部中央部に設
けたことをその構成とするものである。
(実施例) 以下に本考案の一実施例を添付図面に基づき説
明する。
本実施例の潤滑装置を第1図に示す。第1図に
おいて、1はシリンダブロツクであり、このシリ
ンダブロツク1の上部にはシリンダヘツドが、そ
の下部にはクランクケース2がそれぞれ一体に固
着されている。クランクケース2には吸入ポート
(図示省略)および吐出ポート3を備え、吸入ポ
ートには吸入用リードバルブを介して吸気パイプ
(図示省略)が連結されている。吐出ポート3に
は、吐出用リード弁4を介して連通パイプ5が連
結され、この連通パイプ5の他端側が燃焼室6の
吸入ポートに連結されている。そして、吸気パイ
プ、クランクケース2および連通パイプ4により
吸気通路を構成し、ピストン7の上昇に伴つてク
ランクケース2内に混合気が吸入され、ピストン
7の下降に伴つて連通パイプ5内に混合気が過圧
送給される。
また、クランクケース2内には、クランクシヤ
フト8が収納されており、このクランクシヤフト
8のクランクピン9にはメタルベアリング10を
介してコンロツド11の大端部12が連結されて
いる。クランクピン9は、その両端側が一対のア
ーム部13に支持されている。アーム部13はク
ランクケース2内での隙間空間を小さくして圧縮
比を高め得るよう円板状に形成されている。ま
た、クランクピン9は、これに連結されるコンロ
ツド大端部12の外周の軌跡がアーム部13の外
周径よりも僅かに大きくなるよう設けられてい
る。さらに、コンロツド大端部12の最下端には
スクレーパ14が外方に向け突設されている。こ
のスクレーパ14は、第2図および第3図に示す
ように、コンロツド大端部12の板厚と略同寸法
の巾に形成され、コンロツド大端部12の回転前
方となる前面には横長の凹部15が形成されてお
り、このスクレーパ14の凹部15によりクラン
クケース2底部に溜つた潤滑油が掻き上げられ
る。尚、第1図中に示す矢印Aが回転方向を示
す。また、スクレーパ14の凹部の中央部には、
メタルベアリング10に至る潤滑油通路16が大
端部12の回転逆方向であつてクランクピン9の
外周に対し略接線方向に沿うよう設けられてい
る。
さらに、上記一対のアーム部13は、第2図に
示すように、各々の周面13aがクランクピン側
の一端から他端に亘り、クランクシヤフト8の軸
心方向に沿う先細りのテーパ状の傾斜面に形成さ
れている。これに対応して、クランクケース2の
内周面2aは、上記一対のアーム部13の周面1
3aに沿い僅かな隙間の保つた傾斜面に形成され
ている。したがつて、この横断面形状は、略V字
状となつている。また、このようなV字状をなす
クランクケース2の内周面2aのコンロツド大端
部12に対応する中央部では、コンロツド大端部
12との間に隙間を保つように、コンロツド大端
部12の外周の軌跡よりもやや大きめの内径に形
成されている。また、クランクケース2内の底部
には、上記スクレーパ14の軌跡に対し僅かな隙
間を保つように形成された凹状の油溜り部17が
設けられている。
このような潤滑装置においては、クランクシヤ
フト8の回転に伴つて、クランクシヤフト8のア
ーム部外周に附着した潤滑油が、遠心力により第
2図中の矢印Bで示す放射方向に飛散し、テーパ
状に形成されたクランクケース2の内周面2aに
附着する。内周面2aに附着した潤滑油は、クラ
ンクケース2の内周面2aがテーパ状に形成され
ているため、第2図の矢印C,Dで示すように、
遠心力の分力の作用により、隙間内を通つて内周
面の中央部に導かれる。これとともに、潤滑油自
体の重力の作用により、全体の内周面2aの中央
部からクランクケース2内底部の油溜り部17に
溜まる。そして、クランクシヤフトの回転に伴つ
て、コンロツド大端部12のスクレーパ14によ
り油溜り部17に溜つた潤滑油が掻き上げられ、
クランクシヤフト8の回転運動に伴いクランクケ
ース2内に飛散される。また、スクレーパ14の
掻上げ時には、潤滑油は、慣性により第1図中の
矢印Eで示すように、スクレーパ14内に開口す
る潤滑油通路16内に侵入し、これによりコンロ
ツド大端部12の軸受部が潤滑される。
したがつて、油溜り部17に溜まる潤滑油によ
りコンロツド大端部12の軸受部やクランクケー
ス2内を潤滑できるため、潤滑油の供給量を低減
できる。また、強制的にクランクケース2内に飛
散させることにより、部分的に潤滑油濃度の高い
混合気が連通パイプ5を通じて燃焼室6に過圧供
給されないこととなり、一時的に排気中の白煙が
増加することを防止でき、潤滑油の消費量を低減
することができる。
(考案の効果) 以上説明したように本考案によれば、クランク
シヤフトのアーム部およびクランクケース内周面
を傾斜面に形成したことにより、潤滑油を効率よ
く油溜り部に集めることができる。そして、クラ
ンクケースの底部中央部に設けた油溜り部は、コ
ンロツドの大端部に設けたスクレーパの軌跡に沿
つた凹状溝で且つ有底であるので、クランクケー
ス底部に溜つた油は効率よく掻き上げられる。ま
た、油溜り部の潤滑油により、クランクケース内
およびコンロツド大端部の軸受部を潤滑できるの
で、潤滑油の供給量を低減できる。さらに、スク
レーパにより油溜り部の潤滑油をクランクケース
内に拡散することができるので、混合気に部分的
に濃度の高い潤滑油が混ざることがなく、排気中
の白煙の発生を低減でき、これらの結果、潤滑油
の全体の消費量を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案に係る潤滑装置の
一実施例を示し、第1図はクランクケースを示す
縦断面図、第2図は第1図中の−矢視断面
図、第3図はスクレーパを示す第2図中の−
矢視断面図である。 図面中、2,2aはクランクケースおよびその
内周面、8,9はクランクシヤフトおよびクラン
クピン、11,12はコンロツドおよびその大端
部、13,13aはクランクシヤフトのアーム部
およびその周面、14はスクレーパ、16は潤滑
油通路、17は油溜り部である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. コンロツドの大端部に連結するクランクピン
    と、このクランクピンの両側を支持する一対の円
    板状のアーム部とを備えたクランクシヤフトがク
    ランクケース内に収納され、このクランクケース
    内を吸気通路の一部として利用した過給式内燃機
    関において、前記一対のアーム部の各々の周面
    を、クランクピン側からクランクシヤフトの軸心
    に沿つて先細りの傾斜面に形成する一方、クラン
    クケースの内周面を前記アーム部に対応する傾斜
    面に形成し、前記コンロツドの大端部にスクレー
    パとこのスクレーパに開口部を有し前記クランク
    ピンを潤滑する潤滑油通路を設けると共に前記ス
    クレーパの軌跡に沿つた凹状溝で且つ有底である
    油溜り部を前記クランクケースの底部中央部に設
    けたことを特徴とする内燃機関の潤滑装置。
JP1985108497U 1985-07-16 1985-07-16 Expired JPH0212250Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985108497U JPH0212250Y2 (ja) 1985-07-16 1985-07-16

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JP1985108497U JPH0212250Y2 (ja) 1985-07-16 1985-07-16

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Publication Number Publication Date
JPS6216710U JPS6216710U (ja) 1987-01-31
JPH0212250Y2 true JPH0212250Y2 (ja) 1990-04-06

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ID=30985748

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JP1985108497U Expired JPH0212250Y2 (ja) 1985-07-16 1985-07-16

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5722002U (ja) * 1980-07-15 1982-02-04
JPS5723087A (en) * 1980-05-30 1982-02-06 Ppg Industries Inc Pretipitation of asbesto diaphragm and diaphragm prepared thereby

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5723087A (en) * 1980-05-30 1982-02-06 Ppg Industries Inc Pretipitation of asbesto diaphragm and diaphragm prepared thereby
JPS5722002U (ja) * 1980-07-15 1982-02-04

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JPS6216710U (ja) 1987-01-31

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