JPH0211831Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プリントカードをコネクタユニツト
内に確実に挿入するのに好適なプリントカード挿
入工具に関するものである。

従来プリントカードを収納するコネクタユニツ
トとして第１図に示すものが知られている。同図
において、１はプリントカードの挿脱に用いられ
るカード掛具で、このカード掛具１は板状のプリ
ントカード２の差込手前側上下角部にピン３を介
して取り付けられている。このプリントカード２
の上下部はコネクタユニツトＡの上下壁面に並設
されたカードガイド４の溝部に沿つて並立して挿
入され、このカードガイド４により隣接プリント
カード相互の混触が防止されている。カードガイ
ド４の入口側先端には、ユニツト上下壁面の前縁
を構成する取り付け金６の内方においてカードガ
イド４と直角方向に絶縁台５が配設されている。

然して、プリントカード２に取り付けられてい
る上記カード掛具１は、第２図に示す形状から成
り、プリントカード２を挾み付ける断面溝型形状
を有し、挾み込み端部をピン３により枢支される
とともに、プリントカード２に沿つた柄部７、お
よびその反対端において絶縁台５の前縁に対向す
る当て部８を備えている。したがつて、このカー
ド掛具１が取り付けられたプリントカード２をコ
ネクタユニツトＡに装着するには、第３図に示す
ようにカード掛具１の取り付けられていない側か
らカードガイド４の溝部に沿つてプリントカード
２を押し込み、プリントカード２上下のカード掛
具１の柄部７を拇指で押圧して（第３図太線矢
印）、最終的にプリントカード２をコネクタ内に
挿入する。

ところが、このプリントカード２は大型のもの
では、これをコネクタ内に挿入するには、45〜50
Kgの挿入力が必要であり、１人で挿入作業を行な
うことは困難であつた。さらに、上記コネクタ内
に挿入されているプリントカード２を引抜くに
は、上下のカード掛具１の柄部７を図示（第３図
参照）矢印方向に引き、絶縁台５前面にカード掛
具１の当て部８を当接させ、ピン３を支点として
こじれば、プリントカード２は図示右方向に移動
し、コネクタからプリントカード２を引き出すこ
とができる。

従来のコネクタユニツト内に収納されるプリン
トカードは以上のように構成されているため、プ
リントカード２をコネクタ内に挿入するには、拇
指でカード掛具１を押し込まなければならず、こ
れが困難なため木ハンマ等でプリントカードを叩
かないと確実にコネクタ内に装着できないという
作業性の悪さがあつた。

本考案は上記のような従来のものの欠点を改善
すべくなされたもので、相対向する側面倒Ｌ字形
状の一対の板体よりなるレバー本体と、このレバ
ー本体の両板体先端上角部に設けられコネクタユ
ニツトにおける前縁取付金の穴部に挿入可能な突
部と、上記レバー本体の先端前面の両板体に渡つ
て設けられプリントカードの上下端角部に設けら
れたカード掛具に当接可能な丸棒とを備えてなる
プリントカード挿入工具を提供しようとするもの
である。

以下、本考案に係る一実施例を第４図、第５図
について説明する。第４図はプリントカード挿入
工具を示し、同図において、９，９は側面倒Ｌ字
形状の同一形状から成る相対向させた一対の板体
で、挿入工具のレバー本体を構成し、これら板体
９，９の基端部には板体間を連結する丸棒１４が
ねじ１５を介して固設され、板体９，９の先端部
前面には丸棒から成るカード押し棒１０が板体
９，９に接して取付けられている。板体９，９の
先端部上角部、すなわち屈曲部には突出部１２，
１２が形成され、この突出部１２，１２はこれを
使用する際にはユニツト取付金６の穴に嵌入して
支点としての役割りを果すものである。なお１
３，１３は板体９，９を把持する際に握り易いよ
うに折曲している補強用握り部である。

然して、上記挿入工具を用いてプリントカード
２をユニツト内に挿入するには、第５図に示すよ
うに、プリントカード２の上下部をカードガイド
４，４の溝部に挿入し、所定部分までプリントカ
ード２をユニツト内に挿入した後で、上記構成に
係る工具を用いて確実に挿入することができる。
この挿入工具でプリントカードを挿入するには、
工具の上記突出部１２をユニツト取付金６の穴１
１に嵌入し、カード掛具１の背面へ工具のカード
押し棒１０を当接して、板体の他端を図示矢印方
向に押動すればよい。この動作をプリントカード
２の上下部で同時に行なえば、プリントカード２
をコネクタ内に軽い力で確実に挿入することがで
きる。なお、工具のカード押し棒１０又は丸棒１
４の長さおよび、カード押し棒１０の接合位置等
を適宜変化させてカードサイズに適応させ得るこ
とは言うまでもない。

以上述べたように本考案においては、プリント
カード挿入工具として、相対向する側面倒Ｌ字形
状の一対の板体よりなるレバー本体と、このレバ
ー本体の両板体先端上角部に設けられコネクタユ
ニツトにおける前縁取付金の穴部に挿入可能な突
部と、上記レバー本体の先端前面の両板体に渡つ
て設けられプリントカードの上下端角部に設けら
れたカード掛具に当接可能な丸棒とを備えた構成
としているから、上記突部をコネクタユニツト前
縁取付金の穴部に挿入し、上記丸棒部をプリント
カード角部のカード掛具背面に当接してレバー本
体を挺子として用いることによりプリントカード
をコネクタユニツト内へ力を要することなく確実
に挿入でき、しかも板体を結合してなる本工具そ
のものは軽く、片手による操作性が良好で、かつ
構造簡易なプリントカード挿入工具を得ることが
できる。そして、特にこの挿入工具においては、
両板体の突部を支点としているため、挺子操作時
の支点の掛りが単一支点のものに比し極めて安定
しており、その際のプリントカードに対する力の
伝達方向は該カード板厚面に対して直角方向に及
ぼされ、軽快な挺子作動を可能にするとともに、
その挺子作動の作用点が丸棒として構成されてお
り、カード掛具側へ傷をつける惧れがないなどの
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコネクタユニツトに挿入された
プリントカードとカード掛具の斜視図、第２図は
従来のカード掛具の斜視図、第３図は従来のコネ
クタユニツトに対するプリントカードとカード掛
具の挿込態様を示す横断面図、第４図は本考案の
一実施例による、カード挿入工具の斜視図、第５
図は上記挿入工具によるプリントカードの挿入状
態を示す横断面図である。 １……カード掛具、２……プリントカード、３
……ピン、４……カードガイド、５……絶縁台、
６……取付金、７……柄部、８……当て部、９…
…板体、１０……カード押し棒、１１……穴、１
２……突出部、１３……補強用握り、１４……丸
棒、１５……ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する側面倒Ｌ字形状の一対の板体よりな
   るレバー本体と、このレバー本体の両板体先端上
   角部に設けられコネクタユニツトにおける前縁取
   付金の穴部に挿入可能な突部と、上記レバー本体
   の先端前面の両板体に渡つて設けられプリントカ
   ードの上下端角部に設けられたカード掛具に当接
   可能な丸棒とを備えてなるプリントカード挿入工
   具。