JPH02113202A - 中性濃度フィルター - Google Patents

中性濃度フィルター

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JPH02113202A
JPH02113202A JP63266686A JP26668688A JPH02113202A JP H02113202 A JPH02113202 A JP H02113202A JP 63266686 A JP63266686 A JP 63266686A JP 26668688 A JP26668688 A JP 26668688A JP H02113202 A JPH02113202 A JP H02113202A
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JP
Japan
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film
metal
metal film
magnesium fluoride
neutral density
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Application number
JP63266686A
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English (en)
Inventor
Masaaki Miyake
雅章 三宅
Shoji Katsumata
勝又 章二
Kazuo Hara
原 和雄
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Optical Coatings Japan
Original Assignee
Optical Coatings Japan
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、中性濃度フィルターに関するものである。さ
らに詳しくは、反射防止膜を有する中性濃度フィルター
に関するものである。
[発明の技術的背景および従来技術] 中性濃度フィルター(NDフィルターあるいは非選択性
灰色フィルターともいう)は、入射光を物質の吸収、反
射または散乱などによって減光するために用いられる光
学フィルターであり、従来より多くのものが知られてい
る。
入射光の光束が十分大きくて光量の落ち方が場所により
不均一でも構わない場合には、網状のものが用いられる
し、ガラス板を適当な枚数重ねたもの、二枚の偏光子を
相対角度を変化させて所望の透過率になるように重ねた
ものなどがある。さらに、ゼラチンやプラスチック素材
に色素、黒鉛、銀の微粒子を分散含有させたものや、微
粒子写真乾板に適当な露出を与えて現像したものも知ら
れている。
現在最も広く利用されている金属膜を用いた中性濃度フ
ィルターの断面図を第7図に示す。このようなフィルタ
ーは、銀、ロジウム、白金、アンチモン、パラジウム、
タングステン、ニッケル、クロム、およびこれらの合金
などの金属膜を、支持体となる透明基板上に真空蒸着法
あるいはスパッタリングなどで付設することによって製
造される。第7図において、金属膜75は支持体である
透明基板79上に設けられていて空気71の方向から、
あるいはその逆方向から基板79を通して入射してくる
光を減光する働きをしている。第7図に示したように、
金属膜を用いた中性濃度フィルターは、一般に支持体で
ある透明基板と該透明基板の表面上に形成された主とし
て透過率を決定する金属膜とからなる。上記のように光
を吸収と反射によって減光する働きをするのは金属膜で
あるから、金属膜のみからなる中性濃度フィルターも考
えられるが一般的ではない。
上記の金属膜を用いた中性濃度フィルターは、分光透過
率が紫外域から赤外域の広い波長領域に渡りて平坦であ
るという特性(中庸性という)を有しており、減光用フ
ィルターとして光学分野において広く使われている。特
に、上記の金属の内、クロム、ニッケルおよびその両者
の合金であるクロメルの金属膜を用いた中性濃度フィル
ターは、中庸性が優れているので最もよく使用されてい
る。
近年、レーザーの発達に伴ない、レーザー光の減光用フ
ィルターとして中性濃度フィルターを使用する機会が多
くなっている。レーザー光を入射光として中性濃度フィ
ルターを使用する場合、フィルターからの反射光はレー
ザー光源に逆入射してレーザーの異常発振をひき起す原
因となるので、反射のない中性濃度フィルターが必要と
なる。
さらに、最近では複数のレーザー光、たとえば、アルゴ
ンイオン・レーザー、ヘリウムネオン・レーザー、半導
体レーザーおよび色素レーザーなどを光源とするレーザ
ー光を入射光として中性濃度フィルターを使用する機会
が増し、−枚の中性濃度フィルターで各種レーザー光の
減光ができる、広帯域(広い波長領域)で反射のない中
性濃度フィルターが必要となっている。
金属膜を用いた中性濃度フィルターは、上記のように優
れた中庸性を有しているが、金属膜を用いているため、
比較的高い反射率を有している。
そのため、このようなフィルターでは、レーザー光を入
射光として使用する場合でも上記のような悪影響がでな
いようするために、フィルター表面に反射防止膜を設け
ることが行なわれている。
反射防II:膜は、めがねレンズなどの透明基板に付設
する場合には単層あるいは多層の透明誘電体膜よりなる
ものが知られているが、金属膜を用いた中性濃度フィル
ターのような金属表面に付設する場合には、吸収性誘電
体である酸化クロム(cr2o3)の膜よりなるものの
みが知られている。たとえば、r光学技術J (198
2) vol、1:1p921には酸化クロム(cr2
o3)の反射防止膜を有するクロム金属膜中性濃度フィ
ルターの反射特性が記載されている。
第9図に、上記の酸化クロム(Cr20:+)の反射防
止膜を有するクロム金属膜中性濃度フィルターの断面図
を示す。第9図において、91は空気、94.96は酸
化クロム(cr20s)の反射防止膜、95は主として
透過率を決定するクロム金属膜、99は支持体であるガ
ラス基板である。
空気91の方向から入射してくる光は、酸化クロム(c
r2o3)反射防止膜94を通り、クロム金属膜95に
入射し減光される。クロム金属膜95で反射した光は、
反射防止膜94内の干渉現象によって減衰させられる。
また、上記とは逆に、ガラス基板99、反射防止膜96
を通って入射してくる光も、同様にクロム金属膜95に
入射し減光される。この場合、クロム金属膜95で反射
した光は、反射防止膜96内によって減衰させられる。
ところが、上記の酸化クロム(CrzO3)の反射防止
膜を設けた中性濃度フィルターでは、まだ反射率が数パ
ーセント残っており、前記の問題点を解決するのに充分
な反射防止がされているとはいえない。さらにまた、酸
化クロム(CrzO3)膜の屈折率は、蒸着条件により
大きく変化するために、再現性のよい安定した特性を得
ることが困難である。従って、蒸着条件によっては、上
記の値より反射率が更に増大することもある。
このような問題を解決するために、本願出願人は、透明
誘電体膜と金属薄膜とからなる二層の反射防止膜を有す
る中性濃度フィルターを既に出願している(特願昭63
−33598号)。この中性濃度フィルターは設計波長
において、反射がほとんどない、極めて優れたものであ
るが、上記した広帯域での反射防止という点では、必ず
しも充分満足のいくものではなかった。
[発明の要旨] 本発明は、広い波長領域において反射がほとんどなく、
しかも安定した特性を持つ中性濃度フィルターを提供す
ることを目的とするものである。
上記の目的は、本発明の、支持体と支持体上に形成され
た金属膜とからなる中性濃度フィルターであって、該金
属膜面に接して透明誘電体膜が設けられ、さらに該透明
誘電体膜面に接して上記金属膜とは反対側に金属薄膜が
設けられ、また該金属薄膜面に接して上記透明誘電体膜
とは反対側にも透明誘電体膜が設けられていること特徴
とする中性濃度フィルターによって達成することができ
る。
ただし、ここで金属膜とは、主としてこの中性濃度フィ
ルターの透過率を決定する減光用金属膜のことをいい、
金属薄膜とは反射防止膜を構成する界面用金属薄膜のこ
とをいう。
本発明における好ましい態様を以下に示す。
(1)上記金属膜の両方の面が透明誘電体膜に接してい
て、一方の側から、透明誘電体膜、金属薄膜、透明誘電
体膜、主として透過率を決定する金属膜、透明誘電体膜
、金属薄膜、透明誘電体膜、支持体である透明基板の順
で積層されて構成されていることを特徴とする中性濃度
フィルター(2)上記金属膜および金属薄膜が同一の金
属からなっており、さらに該金属がクロム(Cr)また
はニッケル(Ni)またはこれらの合金、のいずれか一
つであることを特徴とする中性濃度フィルター (3)上記金属薄膜の幾何学的膜厚dがlnm≦d≦1
0nmであることを特徴とする中性濃度フィルター なお、上記(3>で幾何学的膜厚とは実際の膜厚をいい
、これに対して幾何学的膜厚に膜を構成する物質の屈折
率を乗じたものを光学的膜厚という。
本発明の中性濃度フィルターは、公知の金属膜を用いた
中性濃度フィルターに、二枚の透明誘電体膜が金属薄膜
をはさんで(すなわち、一方の側から透明誘電体膜、金
属薄膜、透明誘電体膜の順で)積層してなる三層の反射
防止膜を、主として透過率を決定する上記金属膜の少な
くとも一つの而(光が入射する面、すなわち入射面)に
上記透明誘電体膜のいずれか一方が接するように付設し
たものである。
[発明の構成] 添付図面を参照しながら、本発明の構成について説明す
る。
第1図に、本発明の中性濃度フィルターの一例の断面図
を示す。第1図において、11は空気、12は反射防止
膜を構成する透明誘電体であるフッ化マグネシウム(u
gF2)膜、13はフッ化マグネシウム膜12とともに
反射防止膜を構成するクロム金属薄膜、14はフッ化マ
グネシウム膜12およびクロム金属薄膜13とともに三
層の反射防止膜を構成するフッ化マグネシウム(MgF
2)膜、15は主として透過率を決定するクロム金属膜
、19は支持体であるガラス基板である。
第1図において、ガラス基板19とクロム金属1漠15
は公知の金属膜を用いた中性濃度フィルターと同じ構成
をしており、クロム金属薄膜13、フッ化マグネシウム
膜12および14は三層の反射防止膜を構成している。
本発明の中性濃度フィルターの特徴的な要件であるこの
三層の反射防止膜は、第1図に示したように、二枚の透
明誘電体膜が金属薄膜をはさんで積層されるサンドイッ
チ構造をとっている。
第1図に示したフィルターは空気11の方向から光が入
射するように使用されるものである。空気11の方向か
ら入射してきた光は、フッ化マグネシウム膜12、クロ
ム金属薄膜13およびフッ化マグネシウム膜14の反射
防止膜を通り、クロム金属膜15で吸収、反射によって
減光され、ガラス基板19を通って透過して行く。クロ
ム金属@15で反射された光は、フッ化マグネシウム膜
l2、クロム金属薄膜13およびフッ化マグネシウム膜
14の三層反射防止膜内の干渉現象によって消失させら
れる。
第3図には、第1図とは別の例の本発明の中性濃度フィ
ルターの断面図を示す。第3図において、31は空気、
35は主として透過率を決定するクロム金属膜、36は
反射防止膜を構成する透明誘電体膜であるフッ化マグネ
シウム膜、37はフッ化マグネシウム膜36とともに反
射防止膜を構成するクロム金属薄膜、38はフッ化マグ
ネシウム膜36およびクロム金属薄膜37とともに反射
防止膜を構成する透明誘電体膜である酸化チタニウム(
TiO2)膜、39は支持体であるガラス基板である。
第3図においては、第1図の例とは異なり、三層の反射
防止膜は主として透過率を決定するクロム金属膜35の
ガラス基板39側の面に付設されている。このフィルタ
ーは、入射光がガラス基板39を通って該フィルターに
入射するように使用される。ガラス基板39を通って入
射してきた光は、酸化チタニウム膜38、クロム金属薄
膜37およびフッ化マグネシウム膜36の反射防止膜の
ため反射することなく、金属膜35によって減光され空
気31側へ透過して行く。
上記の例のように三層の反射防止膜は、主として透過率
を決定する上記金属膜の片面だけに設けられているだけ
でなく両面共に設けられてもよい。
第5図には、三層の反射防止膜が、主として透過率を決
定する上記金属膜の両面共に設けられている本発明の中
性濃度フィルターの断面図を示す。
第5図において、51は空気、52は空気側の三層反射
防止膜を構成する透明誘電体であるフッ化マグネシウム
膜、53はフッ化マグネシウム膜52とともに空気側の
反射防止膜を構成するクロム金属薄膜、54はフッ化マ
グネシウム@52およびクロム金属薄膜53とともに空
気側の三層反射防止膜を構成する透明誘電体であるフッ
化マグネシウム膜、55は主として透過率を決定するク
ロム金属膜、56は基板側の三層反射防止膜を構成する
透明誘電体であるフッ化マグネシウム膜、57はフッ化
マグネシウム膜56とともに基板側の反射防止膜を構成
するクロム金属薄膜、58はフッ化マグネシウム膜56
およびクロム金属薄膜57とともに基板側の三層反射防
止膜を構成する透明誘電体である酸化チタニウム膜であ
り、59は支持体であるガラス基板である。
第5図に示した本発明の中性濃度フィルターは、第1図
および第3図の例とは異なり、三層反射防止膜は主とし
て透過率を決定する金属膜55の両側の面に付設されて
いる。この場合、フィルターのどちらの面から、光が入
射するように使用してもよい。
フィルターを透過した光が試料、検知器などで反射し該
フィルターに再入射する場合でも、再入射光の該フィル
ター面での反射を防止できるので、第5図に示したよう
に反射防止膜は上記金属膜の両面に設けられていること
が好ましい。さらに、反射防止膜が上記金属膜の両面に
設けられていると、使用の際、フィルターの裏表に注意
をしなくともよいので取扱いの上からも好都合である。
本発明の中性濃度フィルターは、一般に透明基板と金属
膜からなる公知の金属膜を用いた中性濃度フィルターに
、金属薄膜とそれをはさんで積層される二枚の透明誘電
体膜とからなる互層反射防止膜を設けたものである。す
なわち、一般に、本発明の中性濃度フィルタは支持体で
ある透明基板、主として透過率を決定する金属膜、三層
反射防止膜を構成する二枚の透明誘電体膜および金属薄
膜よりなる。
次に、本発明の中性濃度フィルターの材料について述べ
る。
透明基板の材料は、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスなど
の各種ガラスおよびアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂な
どの各種プラスチックなど、従来の金属膜を用いた中性
濃度フィルターの支持基板に用いることのできるもので
あれば、いかなるものでもよい。
主として透過率を決定する金属膜の材料は、銀、ロジウ
ム、白金、アンチモン、パラジウム、タングステン、ニ
ッケル、クロム、およびこれらの合金など、従来の金属
膜を用いた中性濃度フィルターの金属膜に用いることの
できるものであればいかなるものでもよいが、中庸性が
よいので、クロム、ニッケルおよびその両者の合金であ
るクロメルが好ましい。
三層反射防止膜を構成する二枚の透明誘電体膜の材料と
しては、フッ化マツグネシウム(MgF2)、二酸化シ
リコン(SiO□)、フッ化セリウム(CeF3)、酸
化アルミニウム(AIL203)、二酸化ジルコニウム
(ZrO□)、五酸化タンタル(Ta20s)、二酸化
チタニウム(TiO2)およびこれらのうちのいくつか
の混合物など、従来、光学技術分野で使用される透明誘
電体膜に用いられるものを使用することができる。また
、二枚の透明誘電体膜は必ずしも同じ材料である必要は
なく、他の構成要素の条件(金属膜、金属薄膜、透明基
板などの材料、膜厚など)あるいは媒質(外界二通常は
空気または真空)によって、各々最適の材料を選択する
二枚の透明誘電体膜の間にはさまれて、これらとともに
反射防止膜を構成する金属薄膜の材料は、銀、ロジウム
、白金、アンチモン、パラジウム、タングステン、ニッ
ケル、クロム、およびこれらの合金など、上記の主とし
て透過率を決定する金属膜の材料として用いられるもの
であればいかなるものでもよい。この金属薄膜と上記の
主として透過率を決定する金属膜の材料は必ずしも同じ
である必要はないが、製作工程が簡単になるので、同じ
材料であることが好ましい。
次に膜厚について述べる。
上記の主として透過率を決定する金属膜の膜厚は、設計
波長を中心とする広範囲の波長領域で目標透過率となる
ように、また上記の三層反射防止膜を構成する二枚の透
明誘電体膜と金属薄膜の膜厚は、設計波長を中心とする
広範囲の波長領域で反射率が最低となるように決定され
る。理論的には、一般にレンズ表面のコーティングなど
で用いられている透明基板に対して反射が零となるよう
な三層反射防止膜の解(各膜厚)を応用して、金属表面
に対して反射が零となるような二枚の透明誘電体膜と金
属薄膜とからなる三層反射防止膜の近似解(各膜厚)を
求める。実際の膜厚の算出はコンピュタ−によるシュミ
レーションによって行なわれ、各膜厚は、シュミレーシ
ョンの結果による逐次近似によって決定される。一般に
、上記三層反射防止膜の透明誘電体膜の光学的膜厚は、
設計波長λに対して、金属膜と金属gIHとに接してい
る透明誘電体膜がλ/4程度であり、金属薄膜と媒質(
外界)または基板とに接している透明誘電体膜がλ/8
〜λ/4程度である。また、金属薄膜の幾何学的膜厚は
、lnm〜10nm程度である。
本発明の中性濃度フィルターの製作は、常法により行な
う。すなわち、基板上に目的とする膜を順に、所定膜厚
となるまで成膜する。成膜は真空蒸着、スパッタリング
など一般に行なわれる方法によフて行ない、膜厚の制御
は光学モニターまたは水晶振動子モニターまたはこれら
を併用することで容易に行なえる。
次に本発明の実施例および比較例を記載する。
ただし、これらの各側は本発明を限定するものではない
。なお、以下の実施例および比較例は、すべて上記の真
空蒸着法による常法によって作成した。
[実施例1] 第1図に断面図を示したような、主として透過率を決定
する金属膜の片面(空気側)に、二枚の透明誘電体膜と
金属薄膜とからなる三層反射防止膜が設けられている本
発明の中性濃度フィルターを製作した。
第1表には、このフィルターの構成を示した。
クロム金属薄膜13およびフッ化マグネシウム膜12.
14の各膜厚は、設計波長520nmを中心とする広範
囲の波長領域(可視域)で空気側の反射が最低になるよ
うな、また、クロム金属膜15の膜厚は上記可視域で透
過率が1%となる厚さである。
この中性濃度フィルターの分光反射特性を第2図に示す
。第2図に示されているように、空気側の反射率は40
0nm 〜700nmで0.5%以下であった。また、
透過光は灰色であり、波長によらず一定である(すなわ
ち、本実施例のフィルターの中庸性がよい)ことを示し
ていた。
[実施例2] 第3図に断面図を示したような、主として透過率を決定
する金属膜の片面(基板側)に、二枚の透明誘電体膜と
金属薄膜とからなる三層反射防止膜が設けられている本
発明の中性濃度フィルターを製作した。
第2表には、このフィルターの構成を示した。
フッ化マグネシウム膜36、クロム金属薄膜37および
酸化チタニウム膜38の各膜厚は、設計波長520nm
を中心とする広範囲の波長領域(可視域)で基板側の反
射が最低になるような、また、クロム金属膜35の膜厚
は上記可視域で透過率が1%となる厚さである。このフ
ィルターは基板側から光が入射するように設計されてい
るため、クロム金属膜35の膜厚は実施例1とは若干具
っている。また、この三層反射防止膜(36,37,3
8で構成されている)は、ガラス基板39を通って入射
してくる光に対するため、入射光が直接入射してくる実
施例1(第1図)の三層反射防止膜(12,13,14
で構成されている)とは違った材料、膜厚となっている
この中性濃度フィルターの分光反射特性を第4図に示す
。第4図に示されているように、基板側の反射率は40
0nm〜700nmで1.0%以下であった。また、透
過光は灰色であり、波長によらず一定である(すなわち
、本実施例のフィルターの中庸性がよい)ことを示して
いた。
[実施例3] 第5図に断面図を示したような、主として透過率を決定
する金属膜の両面に、二枚の透明誘電体膜と金属薄膜と
からなる三層反射防止膜が設けられている本発明の中性
濃度フィルターを製作した。
第3表には、このフィルターの構成を示した。
クロム金属薄膜53およびフッ化マグネシウム膜52.
54の各膜厚は、実施例1.2と同様に設計波長520
nmを中心とする可視域で空気側からの入射光の反射が
最低になるような、また、クロム金属膜55の膜厚は、
上記可視域で透過率が1%となる厚さである。フッ化マ
グネシウム膜56、クロム金属薄膜57および酸化チタ
ニウム膜58の各膜厚もまた、上記可視域で基板側から
の入射光の反射が最低になるような膜厚である。
このフィルターではクロム金属膜55の両側に反射防止
膜を設けたために、クロム金属膜55の膜厚は実施例!
および実施例2とは異なっている。
また、基板側の三層反射防止膜(56,57,58で構
成されている)は、入射光がガラス基板59を通って入
射してくるので、入射光が直接入射してくる反対側(空
気側)の三層反射防止膜(52,53,54で構成され
ている)とは違った材料、膜厚となっている。
この中性濃度フィルターの分光反射特性を第6図に示す
。第6図に示されているように、空気側、基板側の反射
率は400nm〜700nmでそれぞれ0.5%以下と
1.0%以下であった。
また、実施例1.2と同様に、透過光は灰色であり、波
長によらず一定である(すなわち、本実施例のフィルタ
ーの中庸性がよい)ことを示していた。
[比較例1] 第7図に断面図を示したような、反射防止膜を有しない
クロム金属膜を用いた中性濃度フィルターを製作した。
第4表には、この中性濃度フィルターの構成を示した。
クロム金属膜75の膜厚は、実施例1〜3と同様に52
0nmを中心とした可視域で透過率が1%となる厚さと
した。本比較例1のフィルターは反射防止膜を有してい
ないので、クロム金属膜75の膜厚は実施例1.2およ
び3とは異っている。
この中性濃度フィルターの分光反射特性を第8図に示す
。第8図に示されているように、反射率は測定波長全域
おいて50%以上であフた。
[比較例2コ 第9図に断面図を示したような、従来の酸化クロム(C
rzO3)の反射防止膜を設けたクロム金属膜を用いた
中性濃度フィルターを製作した。
第5表には、このフィルターの構成を示した。
クロム金属膜85の膜厚は、実施例1〜3および比較例
1と同様に520nmを中心とした可視域で透過率が1
%となる厚さである。酸化クロム(Crz03)の反射
防止膜を設けたため、クロム金属膜85の膜厚は、比較
例1とは若干具っている。
この中性濃度フィルターの分光反射特性を第10図に示
す。第10図に示されているように、反射率は最低でも
約4%であった。
構成物質 11   空気 12  ugF2 13   Cr 14  MgF2 15   Cr 19ガラス基板 第1表(実施例1) 屈折率 吸収係数 膜厚 (nm) 3 。
第2表(実施例2) 第3表(実施例3) 構成物質 屈折率 吸収係数 膜厚(nm) 構成物質 屈折率 吸収係数 膜厚 (nm) 31   空気 35   Cr 6MgF2 37   Cr 8TiO2 39ガラス基板 4 、82 4、82 6、3 以下余白 51   空気 52  MgF。
53   Cr 54  MgF2 55   Cr 56  MgF。
57   Cr 8TiO2 59ガラス基板 3 。
6 。
以下余白 714表(比較例1 構成物質 屈折率 吸収係数 膜厚(nm) 71   空気  10 75     Cr     3.46  4.827
9ガラス基板 1.520 第5表(比較例2) 構成物質 屈折率 91   空気 94Cr203 95     Cr 96Cr203 99ガラス基板 吸収係数 膜厚(nm) 0、45 4 、82 0 、45 以上の各実施例および比較例より、明らかに本発明の中
性濃度フィルターは広い波長領域において反射がほとん
どなく、特性の安定した中性濃度フィルターであること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図および第5図は本発明に従う中性濃度フ
ィルターの例の断面図である。 第2図、第4図および第6図は本発明に従う中性濃度フ
ィルターの分光反射特性の例を示すグラフである。 第7図および第9図は従来の中性濃度フィルターの例の
断面図である。 第8図および第10図は従来の中性濃度フィルターの分
光反射特性の例を示すグラフである。 11:空気 12.14:フッ化マグネシウム膜13ニ
クロム金属薄膜 15ニクロム金属膜19ニガラス基板 :空気      35ニクロム金属膜:フッ化マグネ
シウム膜 ニクロム金属薄膜 :酸化チタニウム膜 39ニガラス基板第 図 /′71 51:空気 52.54:フッ化マグネシウム膜53ニ
クロム金属薄膜  55ニクロム金属膜56:フッ化マ
グネシウム膜 57ニクロム金属薄膜 58二酸化チタニウム膜59ニ
ガラス基板 第 図 71:空気 79ニガラス基板 75ニクロム金属膜 91:空気   94.96:酸化クロム膜95ニクロ
ム金属膜  99ニガラス基板特許出願人 日本真空光
学株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1。支持体と支持体上に形成された金属膜とからなる中
    性濃度フィルターであって、該金属膜面に接して透明誘
    電体膜が設けられ、さらに該透明誘電体膜面に接して上
    記金属膜とは反対側に金属薄膜が設けられ、また該金属
    薄膜面に接して上記透明誘電体膜とは反対側にも透明誘
    電体膜が設けられていること特徴とする中性濃度フィル
    ター。
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